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第16号 平成23年5月31日(火曜日)

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平成二十三年五月三十一日(火曜日)

    午後零時十一分開議

 出席委員

   委員長 古賀 一成君

   理事 小宮山泰子君 理事 田村 謙治君

   理事 中川  治君 理事 長安  豊君

   理事 若井 康彦君 理事 福井  照君

   理事 山本 公一君 理事 高木 陽介君

      阿知波吉信君    石関 貴史君

      磯谷香代子君    市村浩一郎君

      糸川 正晃君    川村秀三郎君

      沓掛 哲男君    小泉 俊明君

      古賀 敬章君    坂口 岳洋君

      下条 みつ君    高邑  勉君

      津川 祥吾君    富岡 芳忠君

      畑  浩治君    三村 和也君

      三井 辨雄君    向山 好一君

      矢崎 公二君    谷田川 元君

      赤澤 亮正君    秋葉 賢也君

      金子 恭之君    北村 茂男君

      佐田玄一郎君    竹下  亘君

      徳田  毅君    三ッ矢憲生君

      竹内  譲君    穀田 恵二君

      中島 隆利君    柿澤 未途君

      下地 幹郎君    田中 康夫君

      中島 正純君

    …………………………………

   国土交通大臣       大畠 章宏君

   国土交通副大臣      三井 辨雄君

   国土交通大臣政務官    市村浩一郎君

   国土交通大臣政務官    小泉 俊明君

   国土交通大臣政務官    津川 祥吾君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 鎌田  聡君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 北野  充君

   政府参考人

   (国土交通省政策統括官) 前田 隆平君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    鈴木 久泰君

   国土交通委員会専門員   関根 正博君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月三十一日

 辞任         補欠選任

  橋本 清仁君     磯谷香代子君

  小渕 優子君     竹下  亘君

  林  幹雄君     秋葉 賢也君

  亀井 静香君     下地 幹郎君

同日

 辞任         補欠選任

  磯谷香代子君     橋本 清仁君

  秋葉 賢也君     林  幹雄君

  竹下  亘君     小渕 優子君

  下地 幹郎君     亀井 静香君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件(内閣提出、承認第三号)


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     ――――◇―――――

古賀委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本件審査のため、本日、政府参考人として国土交通省政策統括官前田隆平君、海上保安庁長官鈴木久泰君、警察庁長官官房審議官鎌田聡君及び外務省大臣官房審議官北野充君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

古賀委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、これを許します。福井照君。

福井委員 この特定船舶の入港の禁止、どういう効果があったのか、ただ漫然と一年延ばすのか、拉致、核、ミサイルで何の進展があったのかという問いに答えなければなりません。圧力をかけながら対話の道を追求するという日本の姿勢から見まして、戦術の入港禁止から戦略、いわば本陣を守るエンバンクメントの役割をこの措置がしているのではないかと思いますけれども、外務省の北野審議官に来ていただきました。今どこにいるのか、そして、何が効果があったのか、これからどこに行くのか、コメントをしていただきたいと思います。

北野政府参考人 お答え申し上げます。

 今、何点かのお尋ねがあったかと思います。まず、拉致、核、ミサイルの問題の現状ということについて御説明をさせていただければと思います。

 まず、拉致の問題につきましては、我が国の主権及び国民の生命と安全に関する重大な問題でございます。北朝鮮の側は、二〇〇八年八月、日朝の実務者協議におきまして合意した調査のやり直しを含めまして、いまだ具体的な行動をとっていないということでございます。政府といたしましては、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するために、国際社会との連携を含め、引き続き全力を尽くしていく、そのような考えで取り組んでいるところでございます。

 核、それからミサイル開発について御説明を申し上げます。

 この核、ミサイル開発の問題につきましては、我が国を含みます地域全体の安全保障上の脅威ということだろうと認識をしております。また、昨年の十一月、北朝鮮が明らかにいたしましたウランの濃縮計画といいますものは、安保理決議及び六者会合の共同声明の違反でございます。国際社会の懸念が適切な形で示されるということが六者会合を通じた問題解決のためにも重要であるというふうに考えておりまして、私どもといたしましては、引き続き、米国それから韓国を初めといたします関係国と緊密に連携をとりまして、関連の国連安保理決議に基づく措置、我が国独自の措置の着実な実施を通じまして、北朝鮮に対し非核化のための具体的な行動を求めていく、このような考え方で取り組んでいるところでございます。

 もう一つのお尋ねといたしまして、現在とっております措置がどのような効果があるのかということでございます。

 本日お諮りさせていただいております特定船舶入港禁止措置法に基づきまして、北朝鮮船舶の入港禁止措置というものがとられているところでございます。この措置によりまして、平成十八年十月十四日以降は北朝鮮籍船の我が国への入港実績はゼロというふうになっているところでございます。この措置が北朝鮮の経済全体にどのような効果を及ぼしているかということにつきましては、これを確定的に評価をすることはなかなか難しい面がございますけれども、御案内のように、北朝鮮の経済全般としては厳しい状況にございますので、これとあわせて考えたときに、北朝鮮に対して一定の効果を及ぼしているというふうに考えているところでございます。

 また、北朝鮮に対する措置につきましては、その政治的な意義ということにも着目をする必要があろうかと考えております。今回、お諮りをしております措置といいますものも、北朝鮮に対しまして、諸懸案の解決に向けた具体的な行動を引き続き求めていくという我が国の考え方を明確にする効果があるというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

福井委員 G8で、ラウンドテーブルでも日米のバイでも、ほんのちょっとですけれども、コメントをしているだけましでございますけれども、もう一踏ん張りふんどしを締め直して拉致問題に取り組んでいただきたいと思います。

 それから、北朝鮮のいわば特殊工作員が冷却系をねらってというテロも考えているということがもう既に明らかになっております。

 警察庁の鎌田審議官にいらしていただきました。まず、国民を代表して御礼を申し上げなければなりませんが、原発のサイトにおいて、二十四時間警備、警戒をしていただいている銃器対策部隊の活躍にまず御礼を申し上げ、そして、三月十七日にも、機動隊員十一名と警察庁職員二名、合わせて十三名が福島原発で放水作業をしていただきました。本当にありがとうございました。

 ということで、今、千五百人、毎日働いていらっしゃる中に北朝鮮のエージェントがいたら、これはもう情報がじゃじゃ漏れなわけでございます。そういう面も心配でございます。現下の北朝鮮の特殊工作員の現況を踏まえて、原発の警備、警戒体制について、警察庁の方から教えていただきたいと思います。

鎌田政府参考人 お答えいたします。

 最初に、北朝鮮の工作員の関係でございますけれども、警察におきましては、千五百五十件の北朝鮮工作員関係の事件を検挙しておりまして、こうした事件捜査を通じまして、北朝鮮工作員がいわゆる工作船等を用いて我が国に不法に侵入するなどして、自衛隊及び在日米軍等に関する情報収集活動、日本人の拉致、対韓国工作等の対日有害活動を繰り返し行っていた実態を明らかにしているところであります。警察では、こうした活動について、我が国の国益を侵害するとともに、国民の生命身体に危険を及ぼす治安上極めて重大な問題であると認識しており、最近の北朝鮮をめぐる情勢の変化も踏まえながら、引き続き、鋭意情報収集や沿岸警戒活動等により北朝鮮工作員による対日有害活動の防止を徹底することとしております。

 次に、我が国における原子力関連施設についてでありますけれども、これについては、米国同時多発テロ事件の発生以来、ライフル、機関けん銃、耐爆、耐弾仕様の車両等を装備した銃器対策部隊を常駐させておりまして、沖合に展開する海上保安庁の巡視船とともに、緊密に連携しながら、二十四時間体制での警戒警備に万全を期してきたところであります。万が一、原子力関連施設に対するテロが発生した場合には、銃器対策部隊による初動対処に当たるとともに、高度な制圧能力と機動力を擁する特殊部隊を迅速に投入して対処することとしております。

 警察におきましては、このたびの福島第一原発の事故への対応も踏まえまして、引き続き、関係省庁、自治体、事業者等とも連携を図りながら、各種訓練の実施や必要な装備、資機材の整備あるいは体制の充実等に努めて、原子力関連施設に対するテロの未然防止に万全を期してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

福井委員 ありがとうございました。

 五月二十四日に、海上保安庁から情報流出再発防止対策検討委員会の中間報告書が出ました。ビデオ流出問題の総括を長官からお伺いしたいんですけれども、情報管理の問題で終わらせるということはもう絶対許しませんからね、絶対許しませんから。あの事案のときに、ちょうど委員会で質問させていただきましたけれども、今回の事案の出口というのは、海上保安官が、海上保安庁が、とにかくだれも見ていないところで命がけで国を守っているんだということを、政府もすべての国民も、特に政治の世界にかかわっておる人たちが正確に認識をし、共通の認識を持って、そして海上保安庁を応援する、保安官を応援する、それが出口でなきゃなりません。

 情報管理というのは管理で一つの世界だけれども、今回の事案、ビデオ流出問題の総括というのを、まさにもう一度海上保安官の志を高からしめて、そして国民すべてに、命がけで、だれも見ていないところでも、今回の三陸でもたくさんの御遺体を収容し、そして瓦れき処理にも当たっていただきました。そういうところで頑張っていただいている職員の諸君に、ぜひメッセージを含めて海上保安庁長官の決意を伺って、質問を終わらせていただきたいと思います。

鈴木政府参考人 お答えいたします。

 まず、御質問のビデオ流出事案につきましては、私どもも重く受けとめておりまして、直ちに緊急対策を講ずるとともに、有識者による情報流出再発防止対策検討委員会を設置いたしまして、五月二十四日に中間報告書も取りまとめたところでございます。今後は、これに示された提言をしっかり順次実行しまして、再発防止対策に全力を尽くしてまいる所存であります。

 一方で、今御質問ありましたように、私どもの取り組んでおります業務の重要性というのは、この問題にかかわらず、今後ともしっかり続けていく必要がございます。この国会でもいろいろ励ましの御質問をいただきましたし、何より、国民各層から私どもや現場に、メール等で温かい励ましのメッセージをいただいております。これが現地で働いておる保安官の大きな心の支えになっておると思います。

 そういう背景を受けて、引き続き尖閣諸島周辺海域でもしっかり警備を続けておりますし、それから、御質問のありました東日本大震災では、直ちに多数の巡視船艇、航空機を発動しまして、三百六十名の生存者の方を救出し、今なお、行方不明者の捜索、福島原発周辺海域の警戒、漂流船、瓦れき等への対応等の業務を続けております。

 したがいまして、海上保安庁といたしましては、今後とも皆様の御期待に沿うべく、本庁、管区本部、現場が一丸となりまして、しっかりと業務に邁進してまいりたいと思っております。

 以上でございます。

福井委員 時間が参りました。終わります。

 ありがとうございました。

古賀委員長 これにて本件に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

古賀委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第五条第一項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件について採決いたします。

 本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

古賀委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

古賀委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

古賀委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十三分散会


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