衆議院

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第5号 平成26年3月26日(水曜日)

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平成二十六年三月二十六日(水曜日)

    午前九時四十分開議

 出席委員

   委員長 梶山 弘志君

   理事 赤澤 亮正君 理事 秋元  司君

   理事 大塚 高司君 理事 西村 明宏君

   理事 望月 義夫君 理事 若井 康彦君

   理事 井上 英孝君 理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    井林 辰憲君

      池田 道孝君    泉原 保二君

      岩田 和親君    大西 英男君

      勝沼 栄明君    門  博文君

      國場幸之助君    斎藤 洋明君

      坂井  学君    白須賀貴樹君

      谷川 弥一君    土井  亨君

      中谷 真一君    中村 裕之君

      長坂 康正君    林  幹雄君

      ふくだ峰之君    藤丸  敏君

      細田 健一君    前田 一男君

      宮澤 博行君    武藤 容治君

      務台 俊介君    泉  健太君

      奥野総一郎君    後藤 祐一君

      寺島 義幸君    三日月大造君

      岩永 裕貴君    坂元 大輔君

      西岡  新君    松田  学君

      村岡 敏英君    北側 一雄君

      佐藤 英道君    杉本かずみ君

      穀田 恵二君

    …………………………………

   参議院国土交通委員長   藤本 祐司君

   参議院議員        魚住裕一郎君

   国土交通大臣       太田 昭宏君

   国土交通副大臣      野上浩太郎君

   総務大臣政務官      伊藤 忠彦君

   法務大臣政務官      平口  洋君

   国土交通大臣政務官    土井  亨君

   国土交通大臣政務官    中原 八一君

   国土交通大臣政務官    坂井  学君

   政府特別補佐人

   (公正取引委員会委員長) 杉本 和行君

   政府参考人

   (内閣官房内閣参事官)  吉川 徹志君

   政府参考人

   (公正取引委員会事務総局審査局長)        野口 文雄君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 上冨 敏伸君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 杵渕 正巳君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           永山 賀久君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 武藤  浩君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術審議官)         森  昌文君

   政府参考人

   (国土交通省総合政策局長)            西脇 隆俊君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         毛利 信二君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        森北 佳昭君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  徳山日出男君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  井上 俊之君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  滝口 敬二君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 田端  浩君

   政府参考人

   (国土交通省港湾局長)  山縣 宣彦君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  田村明比古君

   政府参考人

   (観光庁長官)      久保 成人君

   政府参考人

   (海上保安庁長官)    佐藤 雄二君

   参考人

   (独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長)           石川 裕己君

   国土交通委員会専門員   宮部  光君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月二十六日

 辞任         補欠選任

  佐田玄一郎君     池田 道孝君

  桜井  宏君     藤丸  敏君

  原田 憲治君     武藤 容治君

  宮澤 博行君     細田 健一君

  寺島 義幸君     奥野総一郎君

同日

 辞任         補欠選任

  池田 道孝君     佐田玄一郎君

  藤丸  敏君     勝沼 栄明君

  細田 健一君     宮澤 博行君

  武藤 容治君     中谷 真一君

  奥野総一郎君     寺島 義幸君

同日

 辞任         補欠選任

  勝沼 栄明君     桜井  宏君

  中谷 真一君     原田 憲治君

    ―――――――――――――

三月十八日

 水循環基本法案(国土交通委員長提出、参法第三号)(予)

 雨水の利用の推進に関する法律案(国土交通委員長提出、参法第四号)(予)

同月二十日

 水循環基本法案(参議院提出、参法第三号)

 雨水の利用の推進に関する法律案(参議院提出、参法第四号)

同月二十四日

 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案(内閣提出第一八号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 参考人出頭要求に関する件

 水循環基本法案(参議院提出、参法第三号)

 雨水の利用の推進に関する法律案(参議院提出、参法第四号)

 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案(内閣提出第一八号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

梶山委員長 これより会議を開きます。

 参議院提出、水循環基本法案及び雨水の利用の推進に関する法律案の両案を議題といたします。

 順次趣旨の説明を聴取いたします。参議院国土交通委員長藤本祐司君。

    ―――――――――――――

 水循環基本法案

 雨水の利用の推進に関する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

藤本参議院議員 おはようございます。

 ただいま議題となりました両法律案について、その趣旨及び内容の概要を御説明いたします。

 まず、水循環基本法案について申し上げます。

 水は生命の源であり、絶えず地球上を循環し、大気、土壌等の他の環境の自然的構成要素と相互に作用しながら、人を含む多様な生態系に多大な恩恵を与え続けてきました。また、水は循環する過程において、人の生活に潤いを与え、産業や文化の発展に重要な役割を果たしてまいりました。

 特に、我が国は、国土の多くが森林で覆われていること等により水循環の恩恵を大いに享受し、長い歴史を経て、豊かな社会と独自の文化をつくり上げることができました。

 しかし、近年、都市部への人口の集中、産業構造の変化、地球温暖化に伴う気候変動等のさまざまな要因が水循環に変化を生じさせ、それに伴い、渇水、洪水、水質汚濁、生態系への影響等さまざまな問題が顕著となってきております。

 本法律案は、このような現状に鑑み、水が人類共通の財産であることを再認識し、水が健全に循環し、そのもたらす恵沢を将来にわたり享受できるよう、健全な水循環を維持し、または回復するための施策を包括的に推進していくことが不可欠であることから、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進するため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

 第一に、基本理念として、水循環の重要性及び健全な水循環の維持または回復のための取り組みの推進、水の公共性及び水の適正な利用、健全な水循環への配慮、流域の総合的かつ一体的な管理並びに水循環に関する国際的協調を定めることとしています。

 第二に、国は、基本理念にのっとり、水循環に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有すること等、水循環に関する施策について、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を定めることとしています。

 第三に、水の日を設け、これを八月一日とし、国及び地方公共団体は、水の日の趣旨にふさわしい事業を実施するように努めなければならないこととしています。

 第四に、政府は、この法律の目的を達成するため、必要な法制上または財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしています。

 第五に、政府は、毎年、国会に、政府が水循環に関して講じた施策に関する報告を提出しなければならないこととしています。

 第六に、政府は、水循環に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、水循環基本計画を定めなければならないこととしています。

 第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、貯留・涵養機能の維持及び向上、水の適正かつ有効な利用の促進等の施策を講じるとともに、流域の総合的かつ一体的な管理を行うため、連携及び協力の推進に努めること、また、国は、健全な水循環に関する教育の推進、民間団体等の自発的な活動の促進、水循環施策の策定に必要な調査の実施、健全な水循環の維持または回復に関する科学技術の振興、国際的な連携の確保等に必要な措置を講じることとしています。

 第八に、水循環に関する施策を集中的かつ総合的に推進するため、内閣に、水循環政策本部を置くこととし、当該本部の長には、内閣総理大臣を充てることとしています。

 続きまして、雨水の利用の推進に関する法律案について申し上げます。

 近年、気候変動等に伴い、我が国において、一日の降雨量が百ミリメートル以上となる大雨の日数は、長期的にふえる傾向にあり、特に、最近は局地的な豪雨が多発する状況も見られます。市街化が進んだ都市部では、流域で行き場を失った雨水が下水道、河川等に集中し、それらの対応能力を超えて流れ込む結果、地表に水があふれ、都市機能を麻痺させたり地下空間が浸水したりする都市型水害が多発しています。一方、そうした雨水を貯留させることができれば、水洗便所での利用、消火や災害時のための備蓄等への活用も可能となるなど、雨水は、水資源として無限の潜在的価値を有しています。

 本法律案は、雨水は流せば洪水、受けてためれば資源との考え方のもと、雨水の利用の推進に関し必要な事項を定めることにより、雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

 第一に、国は、雨水の利用の推進に関する総合的な施策を策定し、及び実施することとしています。また、地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて、雨水の利用の推進に関する施策を策定し、及び実施するよう努めなければならないこととしています。

 第二に、国土交通大臣は、雨水の利用の推進に関する基本方針を定めなければならないこととしています。また、都道府県は、基本方針に即して、当該都道府県の区域内における雨水の利用の推進に関する方針を定めることができることとしています。さらに、市町村は、基本方針及び都道府県方針に即して、当該市町村の区域内における雨水の利用の推進に関する計画を定めることができることとしています。

 第三に、国は、国及び独立行政法人等が建築物を整備する場合におけるみずからの雨水の利用のための施設の設置に関する目標を定めることとしています。

 第四に、地方公共団体及び地方独立行政法人は、国の目標に準じて、当該地方公共団体及び地方独立行政法人が建築物を整備する場合におけるみずからの雨水の利用のための施設の設置に関する目標を定めるよう努めることとしています。

 第五に、政府は、特に雨水の利用を推進すべき建築物における雨水の利用のための施設の設置を推進するため、税制上または金融上の措置その他の必要な措置を講じなければならないこととしています。

 第六に、地方公共団体は、その区域の自然的社会的条件に応じて、雨水を一時的に貯留するための施設の新設、不要となった浄化槽の当該施設への転用、その他の雨水の利用のための施設の整備について、助成を行うよう努めることとするとともに、国は、助成を行う地方公共団体に対し、財政上の援助をするよう努めなければならないこととしています。

 以上が、両法律案の趣旨及び内容の概要であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)

梶山委員長 これにて両案の趣旨の説明は終わりました。

    ―――――――――――――

梶山委員長 両案につきましては、質疑、討論ともに申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 まず、参議院提出、水循環基本法案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

梶山委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、参議院提出、雨水の利用の推進に関する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

梶山委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

     ――――◇―――――

梶山委員長 次に、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、参考人として独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長石川裕己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として国土交通省大臣官房長武藤浩君、大臣官房技術審議官森昌文君、総合政策局長西脇隆俊君、土地・建設産業局長毛利信二君、水管理・国土保全局長森北佳昭君、道路局長徳山日出男君、住宅局長井上俊之君、鉄道局長滝口敬二君、自動車局長田端浩君、港湾局長山縣宣彦君、航空局長田村明比古君、観光庁長官久保成人君、海上保安庁長官佐藤雄二君、内閣官房内閣参事官吉川徹志君、公正取引委員会事務総局審査局長野口文雄君、法務省大臣官房審議官上冨敏伸君、法務省大臣官房審議官杵渕正巳君及び文部科学省大臣官房審議官永山賀久君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

梶山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。秋元司君。

秋元委員 おはようございます。自由民主党の秋元司でございます。

 たびたび質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。大変同僚の皆様に感謝を申し上げます。

 きょうは、港について議論を深めさせていただきたいと思います。

 近年、日本の港湾は、残念ながら、非常に今、存在感が国際競争の中で低下していると言われております。そもそも、港から荷物が出る、そして荷物を入れる、そういったことはその国の経済力にかかってくるわけでございまして、我が国はこの二十年間、本当に厳しい経済環境でありましたし、なおかつまた、輸出が、我が国から出される荷物としては非常に減ってしまって、それぞれ各工場が海外に移転したことも伴い、残念ながら日本から荷物が出ていかない、そういった環境も相なり、非常に日本としての港は弱くなってきてしまった、このことがずっと議論されてきたわけであります。

 そういったことから、いま一度日本の港湾をさらに一層強化していこうといった流れが近年出てきたことは大変喜ばしいことでありまして、国交省も、また国交省以外でも、その他の省庁を含めて港の強化に当たっていただいているということは大いに評価をさせていただきたいという思いであります。

 この国会でも港湾法の改正案が予定されておりまして、まさにこれから、今まで港というのはどちらかというと地方自治体に任せっ放しという、そういったことがございましたけれども、国際コンテナ戦略港湾という位置づけを持ち、これから積極的に国も支援をしながら港の強化に走っていく、これは大いに私も大賛成でございますので、ぜひ今後ともこれは進めていただきたいなという思いであります。

 ただ、港の位置づけ、そして港の存在、そもそも港というのは、港湾整備というのは何をもって期待されるかということを考えたときには、最終的には私は、荷主の皆さんのいわゆるビジネスチャンスの拡大だとか、もう一つは、地域の産業の振興、そこにつながっていくような港の整備がされなければこれは何の意味もないわけでございまして、日本は諸外国と違って、やはり日本型の港湾整備というのは、背景にある大都市のまちづくり、そういったところも一体として発展をしてきた港の特徴があるわけでございますから、今後ともそういった視点で港の港湾整備を進めていただきたいという思いでございます。

 そういった中で、そうはいっても、港そのものももう少し競争力を増すためにいろいろなことを整備していかなくちゃいけないということが言われておりました。特に、近年、アジアの国々が大きく発展する中に、例えば韓国、そして中国、この港は非常に活気づいているわけでありますけれども、我が国はどちらかというと、それからおくれをとる、また、コンテナの取扱量も減ってきてしまった、こういったことが現実としてあるわけであります。

 一般的にこれらの問題点として言われるのは、やはり港湾の諸料金の問題とか、コンテナの港にいる滞留時間の問題だとか、または岸壁の水深の問題だとか、これは一般的に言われている問題でありますけれども、私は、もっともっとそれ以上に根深いものがあるのではないのかなという問題意識を持っております。

 まず、国交省に尋ねたいんですが、今国交省が進めている、特に太田大臣も積極的に進めていただいている、荷物の集貨、そしてまた創貨、そして競争力強化、これを積極的に進めようということで運動していただいていると思いますけれども、今、国が考える競争力強化とは、改めてこの意味を問わせていただきたいと思います。

山縣政府参考人 お答えいたします。

 我が国の立地産業が今後とも引き続き国際競争力を維持していくためには、低コストで安定した国際物流システムが必要でございます。

 具体的には、我が国と北米市場あるいは欧州市場とを結ぶ基幹航路の我が国港湾への直接寄港を維持拡大することなどによりまして、低廉なコストとリードタイムの短縮を図っていく必要がございます。

 このような目標を達成するために、国際コンテナ戦略港湾政策をさらに深化、加速させるという観点から、先生も御指摘ございましたが、国際コンテナ戦略港湾に全国から貨物を集めるいわゆる集貨、それから、背後に産業集積を図る創貨、それから、大水深高規格コンテナターミナルを備え、民の視点で高いサービスレベルが提供され、低コストで運営される体制を整えるなどの競争力の強化、この三つの柱に取り組んでございます。

 このような取り組みを総合的に進めることによりまして、港湾の競争力強化を図っていきたいというふうに考えてございます。

 以上です。

秋元委員 私も、今答弁がありました方向性は決して間違っていない方向性だと思います。

 集貨、特に日本の湾においては、各地方港湾からまず一旦中心に集めるというこの作業も、国内における集貨も必要だと思います。よく釜山港に負けないための港を目指そうということが議論されますけれども、実は、地方港湾国際化を目指す、これは決して私は否定するものじゃありませんけれども、しかし、地方港湾で国際化を目指すがゆえに、結果的に、その港に入ってくる船はほとんどが韓国船ということもございまして、日本の地方港湾の国際化を目指せば目指すほど、結果的にこれは釜山港を応援する形になってしまっているということも事実でございます。そういったことからしますと、国内での集貨というのをどのようにして機能を高めていくかというのは、私はこれは非常に大事な視点だと思います。

 そういったことからスタートしまして、今回、国際コンテナ港湾として位置づけされた京浜港、そしてまた阪神港、二つあるわけでございますけれども、きょうは、京浜港について少しお伺いしたいと思います。

 私も地元が東京、そして江東区でございますから、まさに京浜港、東京港でございます。今回、この京浜港は、今までありました東京港、そして横浜港、川崎港、これが一体となって京浜港という位置づけでもって、国がバックアップをしながら、最終的には国も出資をしながら港の強化を図っていく。これ自身、私は決して否定するものじゃないという思いでございますけれども、改めて、この京浜港におけるいわゆる競争力強化、そして港の強化という位置づけをどのように捉えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

山縣政府参考人 京浜港についてのお尋ねでございます。

 京浜港につきましては、アジア主要国の港湾と遜色のないコスト、サービスを実現し、先ほど申しました国際基幹航路の維持拡大を図るために、平成二十二年八月ですけれども、国際コンテナ戦略港湾として選定をいたしまして、ハード、ソフト一体となった施策を集中しているところでございます。

 具体的には、国際基幹航路に就航いたします大型コンテナ船に対応した水深十六メーター以上の大水深のコンテナターミナルの整備、あるいは、直轄港湾工事の国費負担率の引き上げ等を進めておりますし、また、民の視点によります効率的な港湾運営を図るために東京港埠頭株式会社等を特例港湾運営会社として指定をいたしまして、無利子貸付金の貸し付けを可能とするなどの取り組みを進めてまいってございます。

 一方、コンテナ船のさらなる大型化というものが進んでございますし、また、基幹航路の再編等、海運、港湾を取り巻く情勢が急速に変化していること等を踏まえまして、国際コンテナ戦略港湾政策の深化、加速を図るために、昨年七月に国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会というものを設置いたしまして、本年一月には、先ほど御説明いたしました集貨、創貨、競争力強化の三本柱の施策から成ります最終取りまとめを公表してございます。

 京浜港におきましても、経営統合いたしました港湾運営会社が行う集貨事業への補助、それから、戦略港湾背後への流通加工機能を伴います倉庫に対します無利子貸し付け、それから、国有港湾施設の港湾運営会社への直接貸し付けによりまして港湾利用コストの低減などの施策を総動員いたしまして、国際競争力の強化に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

秋元委員 今お答えいただきましたように、京浜港についてさまざまな国の支援が今後入る、これはこれで決して否定するものじゃありません。積極的にやっていただきたいと思うんですけれども、しかし、実は、この京浜港の統合に当たりまして、最終的に、国が支援するならばということの中に、国が今後この港湾運営会社に対し出資を行うという、これもまた今後実現化されていくんだと思います。

 実は、この国の出資について、いささか、私の地元東京からはいろいろな心配の声が出てきているというのが事実でございます。

 何を申したいかというと、今お話がありましたいわゆる国の出資の意義が、国の信用力を背景に、例えば荷物の集貨とか、そしてまた今お話があった低利息の資金の調達とか、または財政基盤の強化ということが説明があったわけでありますけれども、実はこれは国の出資がなくても現在でも行うことが可能じゃないのかという疑問の声が消えないということもございます。

 今回、今現在の港湾運営会社、実際、資本としては約百五十億余りの会社に対して、恐らく国が出資をするとなれば数億円という単位になっていくと思うのでありますけれども、そんなものじゃ当然財政基盤の強化にはつながっていかないんじゃないのかなという声もございます。

 改めて、今回国が京浜港に対して行う国の出資の意義と効果、これについてお伺いしたいと思います。

山縣政府参考人 お答えいたします。

 近年、コンテナ船の急速な大型化、それから船会社間の連携の進展等によりまして、北米、欧州に直行する基幹航路の寄港地の絞り込みが進んでございます。

 また、近隣諸国にコンテナ船の寄港コストの面で劣るといったようなこともございまして、我が国港湾への基幹航路の寄港の減少に歯どめがかからないという状況となってございます。これを放置いたしますと、先ほど説明いたしましたが、我が国の産業立地競争力の低下というおそれもございます。

 こうした中で、私ども国土交通省では、基幹航路の維持拡大のために、国際コンテナ戦略港湾政策を深化、加速するということで、その一環といたしまして、国際コンテナ戦略港湾の運営会社に対します国の出資を可能とする港湾法の改正案を今国会に提出したところでございます。

 今委員から御指摘のございました国による出資の意義と効果についての御質問でございます。

 まず、国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社の財務基盤が強化されまして、コンテナ船の寄港コストの低減に資する設備投資の促進が図られることが挙げられます。

 また、国、港湾管理者、そして民間の事業者の協働体制を構築することによりまして、基幹航路の維持拡大のために全国から集貨をしていくようなこととか、あるいは海外の船会社誘致のための国際的なセールス活動等に重点的に取り組むことが可能となっていくのではないかというふうに考えてございます。

 先生、先ほど百五十億と言われましたが、新しい統合された会社、出資の全体の構成等についてはまたこれから検討していくということになろうかと思っております。

秋元委員 今おっしゃっていただいたこと、それはそれで同じく否定することじゃないと思うんですけれども、現在の今の形でもできるんじゃないかというのがやはり根強くあるというのが今地方公共団体から聞こえてくる声であるということは、ぜひ心にとめておいていただきたいと思います。

 それで、もう一つ御披露するならば、心配の声としてあるのは、国が今回入ってくることによって、例えば今現在の港湾運営会社の定款、こういった変更などは当然これは大臣の認可義務が課されるということ、これはある意味規制強化につながるのではないのかという心配。

 そしてまた、埠頭公社をこれまで株式会社化して、そして民間の視点でということで取り組んできた現在でありますけれども、国が入っていくことになれば、またこれはある意味規制強化につながってしまうんじゃないのかという声。

 また、これまで、先ほど申し上げましたけれども、港の歴史的背景として、やはり地方公共団体が担ってきたということもあると思います。そういった背景には、やはり日本の港の背後に大都市が控えているということもありますから、まさにこの地方自治体が、背後のまちづくりと一体となって港湾運営をしていった方がより効率的じゃないのか、そういった声があります。

 こういったことが、実は国の出資によって非常に運営がしにくくなるのではないのかな、そういう心配の声があるわけでありますけれども、ちょっとこういった声についてどのようにお考えになられるか、また御答弁いただくか、細かく通告しておりませんけれども、いかがですか。

山縣政府参考人 お答えいたします。

 今委員御指摘の、いろいろな声があるというのも私ども承知しております。こういった会社ができることにより国が出資することによりまして、例えば規制強化等が出てくるんじゃないかという御懸念、私どもとしては、ともかくこの運営会社、国が出資してやる運営会社のメリットとしては、少なくともスピードアップで判断をどんどんしていただく、それがまさに国と国との争いをしている中での競争力の向上にもつながると思っておりますので、その点は今後、規制強化につながらないような努力は引き続きしていきたいと思ってございます。

 また、地方自治体の方が効率的だという御指摘もございます。先ほど申しましたように、今、このアジアの地域ではやはり国同士の争いという感じで港同士の競争をなされているという状況もございますので、私どもとしては、国も一緒になって集貨対策あるいは創貨対策等々を一緒にしながら国際競争力の場で勝負していく、そんな思いで進めていきたいと思ってございます。

秋元委員 ぜひ、積極的に営業活動もしていただきたいと思いますし、国ができること、行政ができることは限界があると思いますけれども、しかし、一体として国が出資をする意義を今お述べになっていただきましたから、これはもう力を注ぎながら、一体の議論の中で、営業活動もぜひ積極的に進めていただきたいな、そんな思いであります。

 今後、先ほど議論になりました国の出資についてでありますけれども、そういった御答弁をいただきながらも、どうしても現場としては不安の声がいろいろあるのも現実だと思います。先日、太田大臣も東京港を視察していただいて、現場の声を多分直接お聞きになったかと思いますが、いろいろな不安があるというのが現状でございますので、ぜひ今後とも、特に国の出資の進め方、そして出資比率等々の問題につきましては、例えば地方自治体そしてまた民間、または地方議会も、それぞれこの問題については熱心に議論しているようでございますから、そういった皆さんとしっかり協議をしていただいて進めていただきたいと思うんですけれども、その点はいかがですか。

山縣政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省では、国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会等の場におきまして、国際コンテナ戦略港湾の港湾管理者あるいは港湾運営会社を含む関係者に対しまして、国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社への国出資の意義あるいは効果につきまして説明をしてきたところでございまして、引き続き、丁寧に説明を行ってまいりたいと考えております。

 国際コンテナ戦略港湾におきます我が国への基幹航路の寄港を維持拡大するためには、国、港湾管理者、民間の協働体制を構築することが極めて重要であるというふうに考えております。

 国土交通省といたしましては、港湾運営会社への国出資を通じまして、国、港湾管理者、民間が協働したオール・ジャパンの体制を構築することによりまして、我が国への基幹航路の寄港維持拡大、さらには我が国全体の産業立地競争力の強化を図ってまいりたいと考えております。

秋元委員 ぜひ、しっかり協議をしながら進めていただきたいということを改めてお願い申し上げておきます。

 最後に、やはり今後の港湾政策について大臣からの御所見もお伺いしたいと思うんです。

 とにかく、港だけを考えてもしようがないわけでありまして、まず荷物取扱量をふやすためには日本の経済の活力をしっかり上げていくという、これはアベノミクスによって日本経済の復活、その位置づけでもって今努力をさせていただいていると思いますので、これをしながら日本の経済をまず活性化していく、経済力を上げていく、このことが一義的には大事であり、これがまたいろいろなコンテナ船等々がしっかり日本に来てくれる大きなきっかけとなるかと思います。

 そもそも、港湾の役割というのは、冒頭申し上げましたけれども、やはり荷主のビジネス拡大だとか、もう一つは地域産業の振興ということにつながっていくわけでありますので、私はやはり港の位置づけとして経済の合理性は絶対欠かしてはならない点であろうかと思います。

 よって、やはり、今回、港湾法の改正もやっていかれるわけでありますけれども、港の政策としては、常に、産業政策とそして都市政策、それと一体となった政策を行っていくことによって幾らでも港のポテンシャルというものを引き上げる、そういったきっかけになっていくと私は思うんですけれども、今後の港湾政策という観点から、大臣の所見をお伺いしたいと思います。

太田国務大臣 日本の港湾が、競争力が相対的に低下している、釜山、上海、香港、シンガポール、本当にどんどん低下してきているということは、共通の気持ちだというふうに思います。

 ある意味では、国が前面に出て、そうした国際競争力というものを持っていかなくてはならない港湾にしていく。空港もそうでありますけれども、港湾というのはますますそういうことであると思います。

 ましてや、来年パナマ運河が拡張されて、シェールガス革命を初めとするアメリカからの、またその他の国からの物流が大きく変化をしてきます。同時に、地球温暖化とも相まって、北極海航路が動き始めてきているという状況もございまして、今なかなか難しい状況にありますが、ロシア・ファクターというものは、これからの展開においては極めて大事だというふうに思います。

 物流が変化をする中で、これは国と国との争いでありますから、日本が、今までのような地方自治体だけに任せるというわけにはいかない。現実に、私はシンガポールにも去年行ってまいりましたが、そこで見たものは、今までも大変すばらしいんですが、それよりはるかにすごいものを、全く今までと違うものをつくり上げてきているという状況があって、相当これは世界の物流競争というものにたえ得るものにしていかなくてはいけないと思っています。

 そういう意味では、先生御指摘のように、産業政策、都市政策、背後のそうした、集貨ということもありますし、創貨ということもありますから、そうした競争力強化のために、よく地元の、そしてまた民間の、また歴史的経過もありますから、声を聞きながら、強い港をつくるということに努めていくことに全力を挙げたいと思っているところでございます。

秋元委員 終わります。ありがとうございました。

梶山委員長 次に、門博文君。

門委員 おはようございます。自由民主党の門博文です。

 本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、まことにありがとうございます。

 最初に、きょう予定している本題ではないんですけれども、ちょっとお話をさせていただきます。

 先週末の三連休、私は地元で活動しておりまして、今お手元にお配りしていただいておりますけれども、資料一のように、私の選挙区で二年前に、大変大きな冠水をして、大水害がありました。この対策については、地元の和歌山県、そしてまた和歌山市で、そこはもとより国土交通省にも大変お世話になっているところであるんです。

 地元の皆さんに週末お会いしますと、非常にいろいろなことを対応していただいてありがたく思っている、ぜひ、東京へ行ったときに、大臣や河川局の皆さんにもよろしくお伝えくださいというふうに言われました。いや、河川局じゃなくて、水管理・国土保全局の皆さんですというふうにその現場で申し上げたんですけれども、そんなわかりにくい名前じゃなくて、私たちは和田川の氾濫のことでお願いしたので、河川と言った方がわかりやすいということを言われたんですよ。

 それで、ひょっとすると、地元の県庁とか市役所の人も、住民の方と対応するときに、いまだに、多分、河川局と言っているのかもわからないです。

 名は体をあらわすということもあるんですけれども、お名前は大変重要でありますし、特に役所といったら、こういう言い方をしたら失礼ですけれども、ふだんは取っつきにくいところであると思うんですね。そういうところを身近に感じていただくためにも、わかりやすい名前というのが必要かなというふうに思います。

 いろいろな組織の変更とかお考えがあって、現在の水管理・国土保全局になっておるとは思うんですけれども、確かに、住民の方がおっしゃったように、河川局の方がわかりやすいかなというふうに私は思いましたので、唐突な、突拍子もないことですけれども、ちょっと大臣の御感想をお聞かせいただけたらと思うんです。

太田国務大臣 私もついつい、河川局長を呼んでくれとかと言うんです。

 ただ、この間、国連水の会議がありまして、皇太子殿下にも出席をしていただいて、水全体をどういうふうにするか、先ほどはまた雨水とか循環型のそうした法案も通していただきましたけれども、全体の水ということをどういうふうにするかという、時代の変遷とともに、治水また利水というだけでない、さまざまな角度からの水局というようなものが必要であろうということだというふうに思います。

 旧河川局、旧土地・水資源局水資源部、旧都市・地域整備局下水道部を統合した形になっているわけでありますけれども、水管理・国土保全局と全部覚えていただくのはなかなか時間のかかることかもしれませんが、よく麻生財務大臣なども、大蔵省はなんという答弁をして、自分のところをそういうことを言ったりすることがありますけれども、水全体そして国土の保全ということで水局と略していただいても結構です。

 そういうことで、もう少し幅広い観点で、水管理・国土保全局という名前で今仕事をしているということを御理解いただきたいと思います。

門委員 ありがとうございました。

 またどこかの機会で、全体的に、省の中で組織変更とか名称変更するというような、そういう機会があったらまた御一考いただけたらと思います。

 さて、本題に入らせていただきます。

 本日は、私は、観光について質問をさせていただきたいと思います。

 お手元に資料二をお配りしていますけれども、これは、松下幸之助さんが一九五四年に文芸春秋に寄稿された、観光立国についての文章です。

 今から六十年前の文章ですけれども、内容はまた後でそれぞれ御確認をいただけたらと思うんですけれども、このころから、世界の国から観光客に来てもらって、日本はそれを産業にしていくこと、そういうことを理想として掲げられたんですけれども、なかなかその当時は、言ってはみたものの、難しい現実があったんだと思います。

 しかし、私たちは、平成二十五年、昨年には海外からの訪問者が念願の一千万人を達成する時代になりました。実は、この松下幸之助さんが観光立国を体現しようとしてつくられた会社で私はサラリーマン、仕事をしておりましたので、私としても並々ならぬ思いで観光に対して取り組みたいと思っております。

 そこで、きょうは、観光に関連して、空港とCIQ、このことについて質問をさせていただきたいと思います。

 まず、我が国は、皆さんも御承知のように、当然、陸上には国境を持っておりませんで、外国からお越しいただく場合とか、そしてまた私たちが外国に出ていく場合は、その経路は空か海、飛行機か船、空港か港を通ってということになります。

 そこで、昨年の一千万人でありますけれども、その訪日外国人の来日経路について、空港もしくは港別で数字がわかれば教えていただきたい。特に空港においては、主要空港別にどのような一千万人の内訳であったか、教えていただけたらと思います。

久保政府参考人 お答え申し上げます。

 空港、港別の外国人入国者数につきましては、法務省が出入国管理統計という形で把握、公表されております。

 この法務省さんの外国人入国者数というのは、JNTOが発表しておりますいわゆる訪日外国人旅行者数とは若干異なる基準により算定されていまして、法務省さんの発表によれば、昨年、外国人入国者数は千百二十五万人となっています。

 このうち、空港、港別にお示しをいたしますと、まず、空港では総数で千六十四万人、すなわち全体の九四・五%が空港から入っておられるということでございます。主な空港は、成田空港、四百二十六万人、これは全体の三七・九%に当たります。続いて、関西空港、二百三十二万人、これは全体の二〇・六%、羽田空港、百二十九万人、一一・五%、福岡空港、六十九万人、六・一%、中部空港、五十七万人、五・一%というのが主な空港の入国でございます。

 また、港は総数で六十二万人でございます。これは全体の五・五%でございます。トップは博多港の十九・九万人、一・八%等となっております。

 以上です。

門委員 ありがとうございました。

 いずれにしましても、当然のとおり、空港が圧倒的に多くて、その中でも特に首都圏の空港にいろいろ過密が生じているように私は思うんですけれども、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、訪日外国人はどんどん伸びていきます。一千万人から二千万人という目標も立てられております。

 外国人のみならず、日本人もまた、どんどん海外にも渡航するとなるんですけれども、そのとき、首都圏空港の現在の過密、そしてこれから予想されるさらなる過密の状況について、相当な覚悟をしていかなければならない、相当な準備をしていかなければならないというふうに私は思うんですけれども、そのあたりの状況について航空局から説明いただけますでしょうか。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 今御質問の件でございますけれども、今御報告があったような、訪日外国人旅行客が首都圏空港を利用する割合とか、それから空港容量をフルに活用するとか、一定の前提を置いた上で試算をいたしますと、訪日外国人旅行者が二千万人に達する時点で、首都圏空港は現在の計画容量の約七十五万回という限界に近づくものの、受け入れは可能であるというふうに考えております。

 しかしながら、二〇二〇年の東京オリンピック、さらにはその先を見据えまして、日本経済の再生や訪日外国人旅行者の受け入れに万全を期す必要があるというふうに考えております。そのため、現在、交通政策審議会航空分科会基本政策部会のもとに、学者、専門家で構成する技術検討小委員会を設置いたしまして、首都圏空港のさらなる機能強化に向けた検討を行っていただいているところでございます。

 この小委員会における検討結果の取りまとめが行われた後で、自治体それから航空会社等の利害関係者との議論の場を設ける予定でございます。

 この議論の場と、選択肢について技術的な精査を行う小委員会を並行的に行いながら、機能強化方策の実現に向けた具体的な検討を進めていきたいというふうに考えております。

 なお、訪日外国人の受け入れにつきましては、首都圏空港だけではなくて、関西空港、中部空港、その他全国の空港の活用も重要であるというふうに考えております。

門委員 ありがとうございました。

 今局長からのお話があったとおり、私は和歌山の出身なんですけれども、当然、地元には関西国際空港があります。要は、首都圏でどれだけ人を受け入れられるかというキャパを早急に対応していただいて、こぼれ球と言ったらあれですけれども、では関西空港はどういう役割をするのか、中部のセントレアはどういう役割をするか、早く全体的に、全国の空港のキャパを想定していただいて、今のうちに手を打っていくべきだと思いますし、役割分担も明確にするべきだと思います。

 今、訪日外国人の誘致については、一千万人を達成しましたけれども、需要と供給というふうに考えますと、供給過多といいますか、まだ需要が足りていない状況だと思いますけれども、これからもっともっとふやしていって、一転、需要が供給を上回るということになりましたら、飛行機の便がとれないとか、行きたいけれども行けないとかということにもなりかねないと思いますので、私が今思っているそういうことが取り越し苦労になるように、ぜひとも先へ先へいろいろな政策を進めていっていただきたいと思います。

 続いて、CIQについてちょっと触れさせていただきたいと思います。

 いわゆる税関、出入国管理、検疫についてということですけれども、海外との関所ということで、訪日外国人の受け入れについてはここが非常に重要な役割を果たしていくことになると思います。これらのCIQの設備のあるところ、先ほどは空港の話をさせていただきましたけれども、港もあわせて、常設で対応されている日本のCIQの窓口、これは全国にどれぐらいの数があるのか、教えていただきたいと思います。

杵渕政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、全国には、訪日外国人が利用する航空機や船舶の出入国港として指定されている空海港が百五十六カ所ございます。その内訳は、空港が三十カ所、海港が百二十六カ所となっております。

門委員 ありがとうございました。

 常設の箇所を今お伺いしたんですけれども、私たちの和歌山にも、地方空港で南紀白浜空港というのがあるんですけれども、そういう地方空港で、常設のCIQがなくてチャーター便の受け入れで臨時対応したとか、それから、港においてはクルーズ船の入港によって臨時の対応をした、このような臨時的な対応をしたケース、これは去年どれぐらいあったか、あわせて教えていただけますでしょうか。

杵渕政府参考人 先生おっしゃられますとおり、現在、チャーター機やクルーズ船といった不定期便が来る空海港では、船舶の長または船舶等を運航する運送業者から事前に連絡を受け、関係機関と調整の上、近隣の出張所等から職員を派遣して出入国審査を行ってございます。

 他方、統計につきましては、現在手元にございませんので、また後ほど報告させていただきたいと思います。

門委員 ありがとうございました。

 臨時の対応も含めて、これからどんどんこのCIQの必要性、重要性というのは高まっていくことだと思います。CIQにさらに焦点を当てて、各省連携して機動的に対応していただけたらというふうにも思います。

 特に、CIQの中で、税関とか検疫というのは余り対応なく通る人もいるんですけれども、出入国管理に関しては、例外なくみんなが審査を受けなければなりません。

 私は、ここは、例えば企業でいえば受付、ホテルとかゴルフ場でいえばフロント、とにかくお客さんとファーストコンタクトする、まさに日本の第一印象を与える日本の受付だというふうに思っております。当然、今、法務省の方で、窓口の数をふやしたりゲートを自動化したりということで、物理的な機能充実はやっていただいているんですけれども、例えば看板とかユニホーム、ひょっとしたらBGMとか笑顔とか、そういうことも含めて、おもてなしの空間づくりというのもこのCIQの空間に必要ではないかなというふうに思っているんですけれども、この点で、観光行政の司令塔であります観光庁から、CIQについてちょっとコメントをいただけたらと思います。

久保政府参考人 お答えいたします。

 確かに、委員御指摘のとおり、CIQ、なかんずくイミグレーションは、訪日された外国人の旅行者が初めて日本人に接するという機会の場合もございますし、日本の印象を決めるものだというふうに考えています。その意味で、CIQの機能面の強化とともに、お話しのように、快適な状況あるいは快適な空間でおもてなしを行うことも重要だというふうに考えております。

 例えば、成田空港会社でありますけれども、航空機をおりた旅行者の方が入国審査に進んでいくまでの到着動線にいろいろな言語での歓迎のメッセージ、いわゆるウエルカムボードを表示して、日本に到着された外国人旅行者に対しまして直ちに歓迎の意を表現するようなこともやっていますし、また、日本の竹を主体に、色とりどりの着物の帯などで和の魅力を表現した空間演出を行ったりして、着いた方に日本の魅力を視覚的に実感していただくなどの取り組みも行っております。

 私ども観光庁といたしましても、このような取り組みを参考にしながら、CIQの関係省庁と連携して、CIQの現場が外国の旅行者の方にとって快適な空間、状況となるように、さらに検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

門委員 ありがとうございました。

 きょうは法務省にもお越しいただきましたけれども、ぜひとも各省連携をとっておもてなしの対応に努めていただきたいというふうに思います。

 時間が参りましたので、最後に、やはり観光立国というのは、日本の中でも、総理の施政方針の中にもありましたように、やはり大事な産業の一つとして位置づけられております。

 そこで、最後に太田大臣に、観光立国について改めて大臣の所信をお伺いさせていただきたいと思います。

太田国務大臣 日本には、大変、景色といい、そして地域の特性もあり、四季もあり、ポテンシャルは物すごいものがあると思います。これを、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、二千万、外国の人を招くということに向けてやるということは、産業という点でも極めて重要であるというふうに思っておりまして、全力を尽くしていきたいと思っております。

門委員 ありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。

梶山委員長 次に、佐藤英道君。

佐藤(英)委員 公明党の佐藤英道でございます。

 最初に、道路の除雪費について、通告はしておりませんけれども、一言申し上げたいと思います。

 太田大臣は、昨日二十五日、閣議後の記者会見で、二月の記録的な大雪を受け、二十道府県に道路の除雪費補助九十八億円を追加配分する一方、臨時特例措置として、山梨、埼玉、群馬、長野の四県と全国の八十九市町村に対し四十九億円を補助すると発表されまして、関係者の方々から大変に喜びの声が寄せられているところでございます。

 特に、今冬は通常の積雪地以外でも大雪に見舞われたことから、除雪費補助の対象範囲を拡大したのが特徴であり、特に、今回の臨時特例措置について、大臣は、ふだん雪が降らない地域の大雪だったことを踏まえ、県の管理道路、いわゆる県道を初めて対象にしたとおっしゃられるなど、大変にきめ細かな対応をされたことについて心から御礼を申し上げまして、通告の質問に移ってまいりたいと思います。

 まず、平成二十六年度の予算が三月二十日に成立をいたしました。来年度の予算では、私の地元北海道にとっても大変に重要な課題の一つでありましたバルク港湾戦略に基づく釧路港の整備が事業化されるものと、大いに期待をしているところでございます。

 また、道路に関しても、もう何度も御要望させていただいておりました北海道横断道の倶知安―余市間も事業化されることと期待をしております。

 箇所づけの発表前でありますので、この場をおかりいたしまして、大臣初め関係の皆様に最後のお願いをさせていただきたいと思います。

 また、これらの事業は、地元住民はもちろんのこととして、農林水産業を含めた経済界からも、道内産業の活性につながるものですので、重ねてになりましたが、あえてお願いを申し上げさせていただきました。

 さて、箇所づけが終わればいよいよ執行されていくことになりますが、私としては、地元の方々の意見を取り入れながら、着実にかつ迅速に進めていただきたいと願うところであります。

 今申し上げましたような事業について、今後の展望、また地元北海道の関係者の方々へのメッセージも含めて、国土交通省の見解をまずお伺いさせていただきたいと思います。

山縣政府参考人 まず港湾の方からお答えさせていただきたいと思います。

 近年、穀物などのばら積み貨物船の大型化が進展しておりまして、これに対応した港湾機能の確保や海上輸送ネットワークの形成が重要というふうに認識しております。

 釧路港は、我が国を代表する食料供給基地でございます東北海道一円を背後圏といたしまして、世界最大の穀物生産地である北米からアジアで最も近い穀物取扱港でございます。

 このため、こうした地理的優位性を有する釧路港を拠点として、大型船を活用した海上輸送ネットワークが形成されることで、穀物の安定的かつ効率的な輸入に大きく貢献するものと考えてございます。

 釧路港の国際物流ターミナル整備事業につきましては、本年三月十二日に交通政策審議会港湾分科会事業評価部会におきまして、事業評価の内容について審議をいただいた後、三月二十日に新規事業採択時評価結果を取りまとめたところでございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き、穀物の輸送拠点として、釧路港の機能強化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

徳山政府参考人 委員御指摘のとおり、北海道、これは都市間の距離が非常に長く、そして、冬期の気象条件も厳しゅうございまして、地元に高速道路整備の強い期待があるというのは、これは大変よく理解できるところでございます。

 特に、御指摘の北海道横断道の倶知安―余市間は、国際的な観光地ニセコから新千歳空港へのアクセスの確保、あるいは、後志地域の皆さんの医療施設へのアクセスの向上、あるいは、冬期にスタックが頻発するような稲穂峠の解消、そういった大変に重要な道路であるというふうに認識をいたしております。

 今般、共和―余市間、延長二十七・六キロにつきまして、新規事業採択時評価手続を実施いたしました。北海道の知事さんからも、ぜひこれを推進してほしいという御意見もいただきましたし、第三者委員会で審議をいただきまして、三月二十日に、事業化は妥当であるという評価結果を公表させていただいたところでございます。

 この結果を踏まえて、今後、平成二十六年度予算における具体的な対応について措置をいたしたいと考えております。

佐藤(英)委員 本当に、この委員会には北海道の中村委員や、また前田委員、御一緒させていただいておりますけれども、北海道の声を代弁させていただきたいと思っております。

 特に、今お話のありました倶知安―余市間、この延長である余市から南の余市―黒松内についても現在調整中とのことで、これからの早期整備が求められております。

 また、今お話がございました、現在凍結されている北海道横断自動車道網走線の足寄―小利別間、さらには、北海道縦貫自動車道の名寄―多寄間についても、一日も早い再検討を心待ちにしております。

 今後の課題ということは十分承知をしておりますけれども、改めてお願いを申し上げたいと思います。

 私は、一昨年の総選挙で当選をさせていただく前までは、十七年間、札幌市内の選挙区から道議会議員として働かせていただいておりました。この札幌で、長い間、地域住民のみならず、経済界並びに道内の広い地域の方々から寄せられており、いまだに実現しないテーマがございます。それは具体的には、札幌と小樽を結ぶ高速道路、いわゆる札樽道の札幌北インターチェンジ周辺から、国道五号線の走る創成川沿いに札幌都心を結ぶ自動車専用道路、いわゆるアンビシャスロードの整備、さらには豊平川通りの延伸でございます。

 北海道の経済や産業の中心である札幌圏では、近年、人口集中やモータリゼーションの進展などにより、慢性的な渋滞が発生し、都市内の移動や都市からインターチェンジへのアクセスなど長時間を要することから、その都市機能を有効に発揮できないといった問題が解決されずにおります。

 特に、このアンビシャスロードを初めとする道央都市圏の道路整備の進展は、道民の方々の豊かな暮らしや北海道経済の活性化を促進し、札幌圏の都市機能を広く道民が享受できるものにつながると考えております。さらに、こうした経済効果もさることながら、災害対策や救急医療搬送の視点からも、安全性、定時性を確保することが期待できます。

 現在、創成川沿いに走る国道五号線は、冬期は雪の影響で、救急搬送ですら、のろのろでの走行を強いられており、道央地域の限られた高度救急医療のかなめとなる札幌医科大学病院、北大病院、札幌市立病院のアクセスのためにも、アンビシャスロードの整備は極めて必要性の高い、文字どおり命の道路となることは間違いがございません。

 今後、こうした地元のインフラ整備を進めていくためには、やはり、明確な形で地元が要望をお出しするとともに、なぜこの事業が必要かということについて十分な調査、分析、評価がされることが大前提となるわけです。

 北海道も札幌市も、そして国交省も異論のない事業であるにもかかわらず、いまだ調査費も計上されていないこの状況を、私は一刻も早く脱したいと願っている一人であります。

 まずは、地元の札幌市が積極的な態度を示すこと、明確な意思表示が必要ではありますが、そうなった場合に、国土交通省からの全面的な支援が不可欠であることは申すまでもありません。この点についても御見解をいただければと思います。

徳山政府参考人 先生御指摘の札幌市の交通問題でございますけれども、札幌北インターチェンジと都心間のアクセスに時間を要したり、あるいは雪等の影響で定時性がなかなか確保できないんだというようなお話を、地元のいろいろな方から、あるいは先生方からたびたびお聞かせいただいております。

 このような状況から、平成二十二年三月に策定されました道央都市圏都市交通マスタープラン、あるいは平成二十五年十月に策定されました札幌市まちづくり戦略ビジョンなどにおきまして、都心のアクセス強化道路軸として創成川通り及び豊平川通りが位置づけられるなどしておりまして、都心アクセス軸の強化に期待が寄せられていると私どもも認識をいたしております。

 御指摘の札幌北インターから都心を結ぶ道路の整備に関しましては、都市全体のネットワークとまちづくりを一体で捉えて、どのような交通を実現させるべきか具体的に検討を進める必要がございまして、札幌市等関係機関との連携も不可欠だと思っております。

 国といたしましても、札幌都市圏全体の交通課題の分析や必要とされる道路の機能に関する調査などを行い、札幌市等と連携しながら検討を進めてまいりたいと考えております。

佐藤(英)委員 私も、地元の道議会議員、札幌市議会議員とともに連携をとりながら進めていきたいと思っておりますので、ぜひ御検討いただければと思います。

 次に、インフラの基本である道路についてお伺いをいたします。

 先日、日本道路建設業協会の皆さん方に御一緒して、太田大臣に要望の機会を頂戴いたしました。大臣、本当に、予定を大幅に延長していただき、道建協の皆さんも大変喜んでおられました。

 私自身、大変に共感した要望内容ばかりでありましたけれども、特に、中長期にわたる施工業者、技術者の評価制度の導入と舗装施工管理技術者制度のさらなる活用については、現在国交省としても防災交付金を初めさまざまな対策を打っておられるインフラの長寿命化に資するという点で、非常に有効な提案だったのではないかと考えております。

 総合評価方式の導入など、国交省はこれまでも工事の質の向上のためにさまざまな努力をされてきたと承知をしておりますが、これまでは入り口での工夫を重ねてこられたところに、この中長期の評価制度導入は、出口以降での施工業者の努力を適切にかつ積極的に評価するという点で、事業者の方の努力が報われる、また、意欲を引き出すよい仕組みではないかと思いました。

 入札時に加点評価をしてほしいという御意見もありましたが、国交省としても先行的な幾つかの取り組みが既になされているということであります。今後は、国にとどまらず地方自治体においてもこうした取り組みが進むよう、財政面、技術面においての施策も考えていかなければならないのではないかと思いますが、今後の入札評価の改善の方向性について国土交通省の御見解を伺いたいと思います。

太田国務大臣 御指摘のように、品質の確保、あるいは工事における工事品質を確保するということは極めて重要だというふうに思っております。そういう意味からいいますと、入り口である入札契約時の評価のみならず、出口においても、完成後に適切に評価を行うということは重要だというふうに思います。

 現在、国交省としましては、道路構造物の長寿命化を図るために、アスファルト舗装であるとか、あるいはPCブリッジであるとか、あるいはトンネルの覆工コンクリートの工事、これらのことにつきまして、完成後に一定期間を経た後の品質を確保するという長期保証型契約方式の試行を行っているところでございます。

 議員立法で品質確保法の改正ということも今行われているということを聞いているところでありますが、省におきましても、有識者委員会を設置して、完成後の施工品質の確認及び評価のあり方について検討しています。

 そういう意味では、こうしたことを先行的にやることによりまして、地方自治体に対しても、国として先導的な役割を果たしていきたい、このように考えております。

佐藤(英)委員 ありがとうございます。ぜひとも御検討のほど、よろしくお願いしたいと思います。

 北海道も、雪も徐々に少なくなってまいりまして、観光シーズンのまさに到来でございます。その点で、観光振興について最後にお伺いをさせていただきたいと思います。

 今年度、念願の来日旅行者一千万人を達成し、私もお祝いのイベントに参加をさせていただきました。全国の観光にかかわる方々、ホテル、旅館、旅行業者、空港などの運輸関係者、お土産屋さん、家電業界なども含めて、大変に喜んでおり、また、大変な盛り上がりを見せておりました。

 また、昨年は、二〇二〇年の東京オリパラの開催も決定し、観光立国日本の実現への道が見えてきたというお声も聞こえております。

 二〇二〇年に二千万という大臣の呼びかけに、いや、二千万じゃない、三千万だという方もおられます。

 観光振興懇話会の大島会長でありますが、会長の話を伺いますと、例えば、海外メディアを、日本のフィルムコミッションに連動させた上にICTの技術をオンして、即時性のある集客をするとか、また、広告についても、大変に大胆かつ現実的な方策で、世界の目をくぎづけにするアイデアを実現されるようであります。さらに、航空路線におけるローカル・ツー・ローカル実現への仕掛けも大変な活力で進められておりまして、大きく夢が広がっていくような思いに至り、大変に感銘をいたしたところであります。

 また、日本観光振興協会と日本旅行業協会についても、ことしの九月に、世界じゅうから多くの観光関係者など二十万人以上の人々が一堂に会し、展示、シンポジウムなどを繰り広げる世界最大の旅の博覧会、ツーリズムEXPOジャパンの開催を実現されるわけであります。

 非常に画期的な戦略で、これには観光庁も商談の場を提供する事業を計画されているということでもあり、私もぜひともお邪魔したいと思っておりますが、このように、民間の中に潜在をしているすばらしい知恵や創意工夫を十二分に生かして、二千万人の達成を一日も早く実現しなければならないと考えている一人であります。

 日本ブランド、クール・ジャパン、ビザの要件緩和、MICEなど、観光庁が奮闘されておられることも承知しておりますが、先ほど申し上げた大島会長や日観振のような、観光、集客に精通したスペシャリストのアイデアを、国がしっかりとバックアップして実現をしていくことは、想像以上の効果を引き出すのではないかと思います。

 観光振興、ビジット・ジャパンについて、民間との協働により一層の力を入れていかれてはどうかと思いますが、国土交通省の御見解を伺いたいと思います。

太田国務大臣 観光分野は、あくまでも民間が主導的な役割を果たす、そして、その環境整備を国が行う、そしてまた、国でなければできないことは、引っ張るときには引っ張る、こういう形だと思います。

 民間の方のいろいろな役割を果たしていただいたがゆえの一千万達成だというふうに思っておりますが、さらに、地方空港への海外路線の誘致であるとか、あるいは、世界最大級の旅の祭典、ツーリズムEXPOジャパンの開催など、民間で頑張っておられる方は全国で大勢いらっしゃるわけです。

 知恵は現場にありと私はいつも思っておりまして、民間企業の皆様からのアイデアとか懇談を重ねていって、それを取り入れて、官民連携した訪日プロモーションを推進していきたいというふうに思っています。

 行政としては、旅行者が観光しやすい環境を整えていくということが大事でありますから、去年もそうでありましたが、ビザの緩和であるとか無料公衆無線のLAN環境の整備であるとか、あるいは多言語対応の改善強化であるとか、出入国手続の迅速化、円滑化であるとか、あるいはまた、この間はインドネシアでJNTOの事務所を出しましたけれども、現地でそうしたさまざまな広報宣伝活動を行ったりというようなことも含めて、あらゆる環境整備に努力をし、オール・ジャパンの体制で訪日旅行を促進してまいりたい、このように思っております。

佐藤(英)委員 ありがとうございました。終わります。

梶山委員長 次に、泉健太君。

泉委員 民主党の泉健太でございます。

 きょうは一般質疑ということで、きょう、ちょうど水循環そして雨水の利用促進ということの二つの法律が冒頭に処理をされましたけれども、水について質問させていただきたいと思います。

 きのう、ちょうどオーストラリアの大使館の方とお話をすることがありまして、やはりオーストラリアは大変水不足で悩んでおられて、とても日本の淡水化技術に期待をしているというお話がございました。この後、この質疑が終われば、また海外インフラの支援をする機構の法案のお経読みもあると思いますけれども、ぜひとも、大臣にも、オーストラリアの水不足に対して日本ができることがないかということはぜひまたお考えをいただきたいということを感じながら、この法案の質疑をさせていただきたいというふうに思っております。

 きょうは、先ほど名称の話がありましたが、私もついつい河川局と言ってしまいがちですけれども、水管理・国土保全局ということで質問をさせていただきたいというふうに思います。

 まず一つ目は、昨年九月に台風十八号がございました。その後、私もこの国土交通委員会で、伊豆大島の台風水害とともに、大臣には一番最後に、桂川の改修に取り組んでいただきたいというお話をさせていただきました。その後、大臣に大変御配慮いただいて、迅速な対応ということで、十一月には、今後五年間で国費を百七十億円も投じる桂川の改修事業というものを決定していただいたということは、本当に心から感謝を申し上げたいというふうに思います。

 早速、今年度の、平成二十五年の推進費というものを使って既に事業も実施をされておりまして、大変地元でも、目に見えた改善がこれから進んでいくんだろうなということで、きょうお配りをしている紙にも、昨年の九月、台風十八号による被災状況ということで、水がついた地域の、国土交通省の配付資料を配らせていただいております。

 淀川水系桂川ということでありまして、大きくは嵐山地区、そして私の地元でもあります伏見区の久我地区というところが水があふれたわけであります。大臣も、昨年の質疑の際には、嵐山の映像をちょうど国土交通省からカメラで見ていただいていたということで、大変御関心を強く持っていただいているというふうに感謝を申し上げたいと思います。

 そういう中で、今後五年間で百七十億円を投じた桂川改修事業を実施されるということになったんですが、きょうお配りしている資料の二枚目をめくっていただきますと、その詳しい説明資料、ちょっと右側の方が見えにくくて、コピーのコピーなので申しわけありませんけれども、「桂川の緊急治水対策として河道掘削を早期にすすめていきます!!」ということで、これがこの五年間で進めていくものであります。

 その横の、くの字の逆になったブーメランのようなものが桂川の流域ということになるわけですが、上から順番に、ちょっと見えにくいんですが、桂川運動公園を初め、さまざまな公園がずっと下流域まであります。その中で、一番下の淀・桂川グラウンド、そして、下から二つ目の羽束師運動広場、この二つにバツ印をつけておりますけれども、ここが今回、この五年間に行われる改修によってグラウンドが削られてしまうというような通知を、告知を受けたところであります。

 それでも、上流域については、公園そのものは残る、あるいはグラウンドそのものは存続されるというところなんですが、ちょうどこの羽束師運動広場というものと淀・桂川グラウンドが削られてしまう。そして、このペーパーの一番下に書いてあるとおり、「共に平成二十六年末までの占用許可」ということになってしまっているということであります。

 三十年ぐらいかけてやる改修事業を、ある意味、水害の対策のために五年間で縮めておりますので、こういった事態になってしまったということでありますが、地元の利用者の方々においては、大変急なことで驚いているというような現状であります。

 大臣もさまざまなスポーツがお好きな方だと思いますけれども、ほとんど事前の、いわゆる説明等々がない中で通知が一通届くということでありまして、数百人、何千人という方々が利用されているというグラウンドでありますので、やはり国土交通省としては、河川改修を行う場合においては、地元に対する丁寧な説明ということが大変大事ではないのかなというふうに思うわけであります。

 その丁寧な説明がなしに一方的に、いついつまでしか使えませんよということになってしまえば、やはりなかなか地元の方々は、せっかくの改修事業はありがたいけれども、しかし、残念というか、怒りも含めてそういう声が上がっているということでございます。

 大臣に、改めて、事業を推進していただくことへの感謝を申し上げつつも、しかし、こういったグラウンドについては、使用期限の延長なり、何らかぎりぎりの配慮をする、そういうことに取り組んでいただくというようなことをお願いできないかということを、まず冒頭に御質問申し上げたいと思います。

太田国務大臣 昨年の水害等の状況等については、防災センターで本当に見させていただいて、嵐山のところと、それから、もう少し下流になりますかね、お寺が見えるところで、水防団、消防団が動いていらっしゃるというのを見させていただいて、泉先生にも、昨年の水防団、消防団の待遇改善にも大変努力をしていただいて、私も政治家の一人として大変感謝を申し上げたいというふうに思います。

 グラウンドの工事をやるということは、桂川は、普通の川よりも勾配が少ないものですから、堤防を上げたり、あるいは河川の幅を広げたりという従来型の、あるいは遊水地や貯水池をつくるとか、あるいはダムをつくる、いずれもだめなものですから、かなり掘削ということでここをやるというような工事方法になります。

 そうしますと、なかなか、そこのグラウンドが、私も質問を受けて調べさせて、野球グラウンドは何面あるんだと聞いて、そうしたら、水局の役人さんの方は何面という言葉がよくわからなくて、それは、ここにいる政治家はみんな、野球グラウンドを一面使うということがよくわかって、その場所は、もう本当に、野球等の場所取りに全ての人がかかわっているというふうに思いますが、淀・桂川グラウンドの方は野球グラウンドを一面、ただしこれは多目的広場である、それから羽束師運動公園の方はソフトボール場が四面ということを聞きました。

 これは、丁寧に説明するということ、それは工事をする理解ということで当然なんですが、私は、この辺は大変、我々は、みんなその場所取りに苦労しているということからいいまして、相当丁寧にやったり、もう少し申し込みがあって、受け入れ方が許可する、しないということではなくて、もう少し積極的にこの河川敷を初めとするところの使い方について考える。

 一つは、こういうことについては説明をしっかり、早く、そして丁寧にしなくちゃいけないという配慮を当然するということとともに、使い方ということについて、むしろ積極的にかかわっていくという、要望を受け入れて許可する、しないというのではない、踏み込みが水局では必要ではないかというふうに思ったところです。

泉委員 大変言葉を選んでいただいて、途中から少し不明になってまいりましたけれども。

 しかし、私も、淀川の河川事務所の方には、五年間の工事でありますので、優先順位というものもあろうかと思います。

 やはり地元にとっては、年間計画でいろいろと、リーグ戦をやったりですとか、さまざまなスポーツ団体が利用計画を決めたりしている中での、年度途中での、この平成二十六年末までの占用許可ということの通告でありまして、そこはやはり、調整のつく、いわゆる活用していない場所の工区も数多くありますので、そういうところから工事を早くしていただくなり、優先順位を少し変えていただいて、こうやって活用していただく。

 実は、羽束師運動広場というのは、京都府が何度も整備をして、三千万円ぐらいのお金を投じて、水がつくたびにまた整備をしてということを繰り返して使ってきた、そういう地域でもありまして、そこがあっさり削られることについては、実は京都府の方もがっかりしているということがあります。

 国からのありがたい改修事業ですから、それはありがとうございますという表現にはなるわけですが、ぜひ、そういった工事区間の優先順位の変更等々も含めて、可能な限り長く使えるような状況をつくっていただきたいということがお願いでございます。

 そのほかにも幾つか質問させていただこうと思ったんですが、最後に、このことについては一つだけなんです。

 実は、一ページ目の資料に戻っていただくと嵐山地区の写真が出ていますが、この嵐山地区においては、桂川嵐山地区河川整備検討委員会というものが設置をされています。大変観光の有名な場所でもあって、そして景観を守るという目的から、こういった河川整備検討委員会という、地元の方々が参加して、有識者も参加しての会議体があるわけですね。ですので、実は台風十八号で水がついて以降も、やはり嵐山地区の再生をしていく際には、そういった組織体の中で、住民合意も図られながら進んでいるという状況があります。

 しかし一方、下の久我地区については全くそういった協議体がございません。確かに、嵐山は観光で有名な場所で注目をされているところだけれども、やはり今回、こういったグラウンドがなくなったり、あるいは過去に水がついたりということを考えれば、こういった河川整備検討委員会をこの久我の地区にも置いていただくようなことができないのか、それは可能なのかということを事務方に確認したいと思います。

森北政府参考人 お答えを申し上げます。

 桂川の嵐山地区でございますが、委員御指摘のとおり、渡月橋、そして世界文化遺産の天龍寺等の歴史文化遺産が存在しております。すぐれた景観、自然環境を有している国内有数の観光地となっております。このため、嵐山地区では、景観、利用に配慮した河川整備の計画検討を行うために、学識経験者等から成る桂川嵐山地区の河川整備検討委員会を設置いたしております。

 御指摘の桂川の久我地区、伏見区域でございますけれども、そこにつきましては、グラウンドの関係者を含みます伏見区内の各自治会、そして桂川下流域で活動している愛護会等を構成員といたしました桂川下流域のワークショップというもの、それを平成二十二年に五回開催いたしております。

 そのワークショップにおいて、桂川における河川整備の方向性等の将来あるべき姿を検討していただいておりまして、昨年九月の洪水を契機といたしました河川の掘削等、それにつきましては、それらの検討の結果を踏まえたものというふうになっております。

 今後とも、地元や河川利用者の方々の御意見をお聞きするとともに、十分説明するなど丁寧な対応をしっかり行ってまいりたいというふうに考えております。

泉委員 ということで、この桂川流域のグラウンドについては、ぜひとも善処をお願いしたいということがまず一点であります。

 続いて、この桂川は、最終的には大阪・淀川につながっていくわけであります。淀川水系というのは、桂川、宇治川、木津川という大きな三つの川が三川合流という形で淀川に向かっていくわけでありますけれども、実は、きょうもう一つ、一枚紙の裏表で資料をお配りさせていただいております。

 河川法が平成九年に改正をされて、その後、河川整備計画というものが各地でつくられるようになってきたわけでありますけれども、いろいろとちょっと調べておりますと、少し淀川の河川整備計画が、ある意味、見方によっては先進的、ある意味特殊ということが言えるわけであります。

 それはどういうことかといいますと、かなり環境を保護しようというような色彩が強い議論がこの淀川水系では行われてきた結果、例えば、きょうお配りをしている資料、これは国土交通省、平成二十三年度の淀川河川公園中流左岸域地域協議会の参考資料でありますけれども、「河川保全利用委員会について」という配付資料の中で、下に十一ページと書いてあるところ、「現状の課題・河川敷の利用」というところについては、グラウンドの整備が進められてきた、そしてこれは年間五百万人が利用する、大変活発に利用されているということが書いてある。

 一方で、「一方、」ということで、右の上、「これらの公園、グラウンド、堤防道路等の人工的に整備された施設は、河川における生物の生息・生育・繁殖環境や人と川とのつながり、川とまちとのつながりを分断し、」ということが書かれて、そして、裏をめくっていただきますと、分断をしているのでということで、十四ページの上の方、「川らしい河川敷の利用」ということで、淀川の河川整備計画では、「グラウンド、ゴルフ場等のスポーツ施設のように、本来河川敷以外で利用する施設については、地域と川との関わりをふまえながら縮小していくことを基本とする。」というふうに書かれておりまして、今、どんどんどんどん実はそういった運動施設が縮小傾向にあるということであります。

 私も、全部ではありませんが、例えば多摩川なんかを調べさせていただくと、河川整備計画の中では、五つのゾーン、八つの機能空間というふうに分けて、スポーツをできるところはスポーツをできるところで引き続きやっていこう、自然を保護するところは自然を保護するところで引き続きやっていこうというふうにバランスがとれておりますし、一応、その他のいろいろな整備計画を見ていても、ある意味、スポーツ施設をどんどん縮小していきましょうと言っているところは余り見受けられないですね。あったら教えていただきたいと思います。

 やはり河川敷におけるスポーツ施設というのは大変重要な施設だと私は思っておりまして、過去、東京オリンピック直後、衆議院には体育振興特別委員会というのがあったんですね。体育振興に関する特別委員会というのがありまして、国民スポーツを推進していこう、こういう委員会がございました。その中で、昭和四十年の三月に、国民の体育づくり推進のための施設を河川敷地の利用によって確保するという決議が衆議院で行われているわけですね。そういった意味からしても、その後、河川敷地占用許可準則というものが制定をされて、占用はこういった施設利用については認めていくという流れになってきているわけなんです。

 さてはて、果たして、この淀川の河川整備計画では縮小をどんどんしていこうと。確かに、一気に取り消されるわけじゃないですから、占用そのものは認められているわけですけれども、改めて、この衆議院の決議が有効なのかどうか。きょうは文部科学省にも来ていただいております。そういった意味で、この河川敷の利用ということが今も有効なのかどうか、そして、これは国土交通省にも同様の見解を確認したいと思います。

永山政府参考人 御指摘の決議につきましては、河川の公共用物たる性格に鑑みまして、河川敷地の占用の許可に当たって、公園、広場、運動場等について優先的に許可をするということによって、広く国民一般の利用と自然の美観の確保を図ることをその主な趣旨としてなされたものと理解いたしてございます。

 文部科学省といたしましては、スポーツ基本法にも規定がございますけれども、地域における身近なスポーツ活動の場が確保されるよう、地域のスポーツ施設の整備を推進することが求められておりまして、そういった観点からは、御指摘の決議の趣旨、現在においてもなお大変重要なものだというふうに考えております。

森北政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘の決議の趣旨も踏まえまして、昭和四十年十二月でございますが、新河川法の第二十四条に基づく占用許可の運用に関しまして、河川敷地占用許可準則が制定をされまして、占用許可の対象となる施設として、公園、広場、運動場等が定められております。

 また、平成九年、河川法が改正されましたが、河川の管理は治水、利水及び河川環境の整備と保全が達成されるよう総合的に行うべきとされましたけれども、河川敷地占用許可準則におきましては、この法改正前から、良好な環境の保全と適正な利用を図ることが目的とされております。

 この法改正後も、公園、広場、運動場等が占用許可の対象となる施設であることは変わっておらず、占用許可に当たっては、地域における土地利用の実態を勘案しまして、公共性の高いものを優先するものとされております。

泉委員 大臣、先ほどの淀川の河川整備計画で私はやはり気になるのは、「人工的に整備された施設は、河川における生物の生息・生育・繁殖環境や人と川とのつながり、川とまちとのつながりを分断し、」こういうことが整備計画に書かれているわけですが、そう思われますか、大臣。

太田国務大臣 かなり具体論ですから、これはちょっと、何とも答弁できません。申しわけありません。

泉委員 確かに、急に一文を取り出して、そこについての見解というのは難しいところがあろうと思いますが、私はやはり、恐らく委員の皆さんもそうでしょうけれども、河川敷でスポーツをする子供たちや、大人たちも含めてですが、それこそ、まさに水に親しんだり川に親しむ可能性を一般の方々よりも強く持っている方々ではないのかなと思うんですね。

 私の地元でも、河川レンジャーと一緒に地域の清掃活動、河川の清掃活動に参加をしてくれるのは誰かといえば、各チームの子供たちですよ。その子供たちが一生懸命河川を清掃してくれるわけなんです。そういった活動にも参加しているような子供たちがなぜ参加しているかといえば、ふだん使わせていただいているからです。ふだん川に親しんでいるからです。

 一般の小学校の子供たちを全員、恐らくそこに引き連れてくることはできないわけで、スポーツで利用している子供たちの数が減って、確かに、私は、環境教育は否定はしません。水辺と親しむことも大いに結構。湾処もたまりもどんどんつくっていただいたらいいと思うけれども、しかし、運動施設をどんどんなくしていこうというこの方針のもとで、そして環境教育を盛んにしていこうということになれば、それは、みずから進んで川に行く子供たちがふえるのではなく、連れられて教育を受けるために水辺に行く子供たちがふえるだけであって、それは自発的なものとは言えないのではないかというふうに思います。

 そういった意味では、現に川に親しんでいる子供たちというのは、やはりこういった河川敷の運動施設を多く利用している子供たちであるということが言えるのではないかというふうに私は思っているわけであります。

 そして、さらにちょっと質問させていただきますと、この河川保全利用委員会における淀川の河川整備計画というところにおいては、なるべく堤外地に運動施設を設けるべきということが書かれているわけですね。堤防の中には運動施設を設けるべきではないということなんですが、川だけを守ればよいのか。

 では、運動施設というのはどこに持っていけばいいのか。山に持っていけば自然破壊だと怒られる、川に持っていっても自然破壊だと怒られるのであれば、持っていき場所はないわけですね。特に都市部においては、歴史的な経過も含めて、それはやはり場所がないから河川敷に設けようというような話であったわけでして、全国的にも、こうした形で明確に運動施設の縮小ということを掲げているのは、私からすればバランスを欠いているのではないかというふうに思います。

 先ほど紹介をした多摩川、こちらの方は、これまでは自然と人工の構造物の割合は五対五だったのを六対四にしていこうとか、先ほど言った五つのゾーンに分けてそれぞれを大切に守っていきましょうとか、そういう、ある意味整理をされた、共存ができる話し合いになっていると思うんですが、今、関西におけるスポーツ関係の皆さんは、そういった意味で戦々恐々としている状況が全般的に見られます。これは恐らく、皆さんも地方議会で聞いていただくと、先ほど大臣がおっしゃったように、河川敷を持たれているところであれば、どの議会でもそういうことを聞かれている議員さんがあるのではないのかなというふうに思うところであります。

 そういったことで、ぜひ、こういった河川敷の運動施設ということについて、特に淀川水系についてはバランスを持って計画を今後もつくっていただきたい。

 その中でちょっと気になるのは、こうして河川整備計画が、それぞれの流域で委員会をつくって決められるようになるのは、それはそれでよいのですが、本当の意味でのいわゆる利用者、占用者ではなく、あるいは河川レンジャーの皆さんですとか環境側の利用者ではなく、スポーツ施設を利用する実際の利用者の方々から意見を聞く場を設けているのかということも大変今問題になっているような気がします。

 改めてちょっと国土交通省に確認をしたいと思うんですが、そういった利用者から意見を聞く場をしっかりと設けているのかどうか、確認をしたいと思います。

森北政府参考人 お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、貴重なオープンスペースである河川敷、治水、利水の機能を確保しながら、社会的な要請も踏まえてバランスよく管理していくことが重要というふうに考えております。

 淀川につきましては、河川敷の利用に当たり、グラウンド等のスポーツ施設につきましては、地域と川とのかかわりを踏まえながら縮小していくということを基本としておりますが、住民や自治体等からの要望も踏まえ、これら河川敷の利用施設については、個々の案件ごとに、学識経験者、自治体等関係機関、利用者、地域住民の意見を聞きながら判断するということとしております。

 具体的には、占用施設の新設許可、更新の許可に当たりましては、利用者の意見とともに河川保全利用委員会の意見も聞いて、周辺環境、地域特性を考慮しつつ検討するということといたしておるところでございます。

泉委員 局長、ここはやはりはっきり言ってください。

 きょうお配りをしている資料にも、この一枚紙の十四ページというところ、「川らしい河川敷の利用」の2のところで、「河川敷の利用施設については、個々の案件毎に、学識経験者、自治体等関係機関、利用者、地域住民の意見を聴きながら判断する。」と書かれております。ですので、グラウンドであればそのグラウンドを現に使っている人たち、スポーツ団体の代表とかではなくて、使っている人たちの声をやはり聞くということが利用者の声ということだと私は解釈するわけですが、そういうことを聞いてくださるということでよろしいですね。

森北政府参考人 先ほども申し上げましたが、利用者の意見とともに、河川保全利用委員会、その意見も聞いて、周辺環境、地域特性を考慮しつつ検討していくというふうにしたいところでございます。

 以上でございます。

泉委員 わかりました。大臣にも最後にお伺いしようと思ったんですが、こんなことでございます。

 改修計画については改めて感謝を申し上げつつ、オリンピックも控えている中、実は関西では淀川の大きな運動施設がどんどん減っていく傾向にあるということ、このことはぜひ知っていただきたいというふうに思います。

 以上です。

梶山委員長 次に、後藤祐一君。

後藤(祐)委員 民主党の後藤祐一でございます。

 本日は、豪雪対策と空き家対策、そして鉄道運輸機構の北陸新幹線をめぐる談合問題を取り上げていきたいと思います。

 まず、豪雪対策でございますが、私は、神奈川県と山梨県の境目ぐらいのところの相模湖ですとか、あの周辺も選挙区としておるのでございますが、先月の雪では一メーターを超える雪になったところもたくさんございました。

 これに関して、雪を除雪した後、捨てる場所がないという問題がございまして、通常、豪雪地帯では河川敷なんかに置くというケースが多いようなんですが、あのあたりは谷間に湖、水がたまったような状況になっておりまして、本当に捨てるところがなくて、国道二十号の除雪がおくれたという事態が発生をいたしました。

 本件に関して、二月二十六日の予算委員会の分科会において、直接湖に雪を捨てられないかということをお聞きしたところ、どうもこれは法律上、事前に許可をとれば可能であるというような答弁がございました。

 ただ、実態は捨てられないと現場では判断していて、これはぜひ、法律上できるのであれば、今度また大雪が降ったときに備えて、あらかじめ、この場合であれば国道二十号の管理者である国土交通省、そして三桁国道以下、県道、市道まで含めたところは相模原市役所が管理者、そして湖の管理者である神奈川県、この三者が、事前に許可が必要なのであればその手続をとるとして、こういった条件であれば捨てていい、あるいはこういう緊急のときには捨てていいということをあらかじめ関係者で協議して決めておくべきではないかということを申し上げて、その方向で進めるというような趣旨の御答弁がございましたので、これの進捗状況について確認をしたいと思います。

土井大臣政務官 先生から二月二十六日の分科会で御指摘をいただきましたことも踏まえまして、水面を含む河川敷地を雪捨て場として活用するに当たりましては、まず、あらかじめ河川管理上支障がない場所を把握し、関係自治体に事前に連絡をすること、また、緊急時には河川法上の手続は事後でも可とすること、ダム湖等の水面への雪の投下につきましては、河川管理施設等の構造及び操作等に支障がないことが確認された場合には許可をすることなどについて、各地方整備局に指示をいたしますとともに、地方整備局を通じまして、全国の都道府県にも周知をするように指示をいたしたところでもございます。先生の御指摘のあった神奈川県に対しましても、国土交通省からこの内容を直接お知らせいたしました。

 引き続き、緊急時の豪雪への対応につきまして、地方自治体、各施設管理者とも連携をしながら、適切に対応してまいりたいと思っております。

後藤(祐)委員 しっかりとした対応、ありがとうございます。

 これは神奈川県だけの問題ではなくて日本全国で起き得る話でございますので、今、捨てることはできるという明確な御回答がございました。各県にも通知されております。ぜひその方向で、現場で実際にそれが運用されないと仕方がありませんので、ぜひ全国で徹底されるよう、よろしくお願いいたします。

 続きまして、豪雪対策のもう一つとして、一メーターも雪が降ってしまうと、なかなか除雪の車が来るのに時間がかかってしまって、ただ、現実には、パワーショベルを持っているですとか、いろいろな除雪のための装置を持っていらっしゃる会社等がございます。現実には、ナンバーがついていないパワーショベルは公道を走ることは法律上は本当はできないんですが、実際にはやってしまっている場合が多いようなんですね。

 それはいたし方ないと思うんです。一メーター積もっていて、車が全く通れない、まずは雪をどけるしかないという中で、こういった緊急事態において、現実に除雪するために役に立つような建設機械等で、ナンバーがついていないと公道は厳密に言うと走れないようなものについて、緊急事態においては、何らかの方法で、例えば通行どめにしたことにしておくですとか、いろいろなやり方があり得ると思うんです。

 これは私の選挙区でも実際そういった事例があったようなんですが、まず、山梨等いろいろな、もっと降ったところもあります。現実に、こういったナンバーのついていない建設機械等で除雪をやっていいかという問い合わせがあったか、あるいは現実にそういったことが行われているかどうか。国土交通省、把握している分で結構でございます、状況を教えていただけますか。

田端政府参考人 お答えいたします。

 いわゆる豪雪時の今回のような事案でございますけれども、山梨の今回の具体的な事案については、私ども、具体的なものとしての状況は把握はしておりませんが、今までの運用といたしまして、こういうような緊急時には柔軟な対応をしてやっているというのが実態でございます。

後藤(祐)委員 現場での柔軟な対応が可能なようにしていただけるということで、今後ともその対応でいっていただきたい。まかり間違っても、それを取り締まるというようなことのないよう、お願いをしておきたいと思います。

 続きまして、空き家対策の方に行きたいと思います。

 これは、自民党の方でも法案を用意されているというようなことを伺っておりますし、日本全国の市町村で、いろいろなところで条例もできておりますし、二〇〇八年には七百五十七万戸の空き家があるということで、喫緊の課題だというふうに認識しておりますが、これの法律上あるいは予算や税といった制度上の、どういった問題があるがために空き家がなかなかなくならない、あるいは本来除却すべきような不良住宅の除却が進まないということになっているのか。法律面での不備、あるいは支援措置がどうなっているか、あるいは税制上の問題等、現行の制度面での進まない理由についての大臣の御見解を聞きたいと思います。

太田国務大臣 空き家の問題は大変深刻だと思います。

 火災の発生が起きたり、あるいは建物の倒壊とか防犯とか衛生とか景観、特に、本当に人が住んでいなくて誰が持ち主かわからないというようなことで、これから人口減少社会になってきて、これは東京などでも大きな問題になっているという状況にありまして、条例がかなり制定されて、昨年十月一日現在で二百七十二の自治体が空き家対策についての条例をつくっているというふうに、これは急速度です。

 特に問題となりますのは、空き家の所有者を確定するときに、どの台帳を使うかというようなこと。それは個人情報との関係性が出てくる。そのために、空き家の所有者を確定するために、個人情報の活用との関連、また、除却費用に関して助成する場合でありましても、その跡地の利活用についてどうするか、相手とのやりとり、相談の対応の内容とその行うことについての権限、こうしたことが必要になるというふうに思います。

 全国的にこの問題は、これからますます急速度に発する問題でございますものですから、現在、各省においても連絡をとりながら協議をしているところではありますが、また与党においても、その対策の議論が今進められているというふうに承知をしております。よくこの辺は連携をとりながら検討を進めたいというふうに思っております。

後藤(祐)委員 ありがとうございます。

 まず、法制面での、これは不備というか、現行で機能しているのかということについて。

 除却命令については、建築基準法第十条によって、現に著しく保安上危険な既存不適格建築物に対しては除却命令が出せるということになっておりますが、これは平成十七年度から二十三年度の間で、たった十五件しか命令が出ておりません。

 実際、これは市町村なんかからすると、所有権を持っている方に対して命令を出すわけですから、ちょっと慎重になるところもあるのはやむを得ないと思うんですけれども、これこそ国土交通省が、こういった場合は除却できるというガイドラインみたいなものをきちっとつくって、もっと正々堂々とたくさんのところで進めていくべき話だと思うんです。

 これはきのうお聞きしたところ、以下のような場合には命令できる、実際に命令に至った理由として、こういったものがあったというふうに伺っています。道路等周辺への倒壊の危険性が大きい、隣地への倒壊の危険性が大きい、外壁等の一部が剥落、落下している、この三つでは少なくとも命令に至ったケースがあるというふうに伺っておりますが、これに該当するのかどうかという微妙な解釈なんかもあると思うんです。

 もう少し、市町村がこれを見れば運用できるというようなガイドラインをきちっとまとめて、市町村に限りませんね、特定行政庁と言われるところに伝えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のように、これまでの命令の実績というのは十五件にとどまってございます。

 実は、手続に関してはガイドラインをつくってお示しをしているんですけれども、物的にこういうものが危ないんだということの判断基準、それから、周りとの関係で、こういう場合には何としても除却しなければいけないというような判断基準、こういうものについてはお示しはまだしておりません。

 御指摘でございますので、まず事例収集、現場の意見をよく伺いながら、ガイドラインのようなものを検討したいと思います。

後藤(祐)委員 前向きな答弁をありがとうございます。

 ぜひこれは現場の状況を収集していただいて、恐らく、先ほどの倒壊の危険性が大きいという言葉だけだと運用できないと思うんですね。こういった場合にはできるという、どの程度の大きさなのかということがわかるようなガイドラインをぜひつくっていただければと思います。

 続きまして、支援措置なんですが、現在、空き家再生等推進事業(除却事業タイプ)というものが、社会資本整備総合交付金等の基幹事業として行われております。これについては、現在、二十四年度で、二十七の団体によって二百九十一の戸数に対してこの支援事業が行われているんですけれども、これは、ただ一軒のお宅に対しても適用できればいいんですが、どうやら運用ではそうなっていないようなんです。

 確かに、これは地域住宅計画に定められた区域ですとか、いろいろな要件があるそうなんですが、少なくとも、対象施設として定義されている住宅地区改良法二条四項の不良住宅に該当するもの、あるいは空き家住宅、空き建築物に該当するものは、日本全国どこのものであっても、たった一戸のものであっても補助対象とすべきだと考えますが、いかがでしょうか。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 この事業は、もともとは住環境の整備ということで、周りにいろいろ悪影響を及ぼしている空き家を除却しようという趣旨でございます。そういう意味で、住宅がある程度連担した中で空き家がある程度あるということが要件になってございます。公共団体も、周りに迷惑が及ぶから補助裏をつけようという面もあるわけでございます。

 今の要件でほぼ対応できているというふうに思っておりましたけれども、せっかくの御指摘ですので、もう一回、よく地方の実情を調べて、対応を検討したいと思います。

後藤(祐)委員 現実には、先ほどの地域住宅計画というのは、神奈川県は全面、全てのエリアが指定されていたりするので、現実的には全てのところでやれるようにしていると思うんです、実態は。ですので、正式に、全てのところを一軒単位から可能にしていただくようお願い申し上げたいと思います。

 続きまして、固定資産税の問題に行きたいと思います。

 現在、住宅については、住宅用地特例によって土地に係る固定資産税が六分の一とされておりますけれども、空き家を除却するとその特例が適用されないで、ストレートにやると固定資産税が六倍になってしまう。もちろん、建物の部分の話はあるんですけれども、これが一つ、除却が進まない理由になっているというふうに言われています。

 この問題については、本来除却すべき空き家については、特に不良住宅と言われるようなものについては、この住宅用地特例を適用しないということをすべきというのが本来のあり方だと思いますし、そのような市町村からの声もありますし、実際、運用もあります。

 これについては、現在の固定資産税の運用において、当該家屋がかつて住宅であった場合でも、住宅としての必要な維持管理がなされず空き家のまま長期間放置され、使用の見込みのないような場合は住宅用地の特例の適用はないと解されるという解釈が示されておりますし、人の居住の用に供するとは、特定の者が継続して居住の用に供することをいうとあるように、空き家のままになっていて、使用の見込みのない家屋にまで住宅用地の特例が適用されることはないと解されるとなっているんですが、これだけではわからないんですね。実際に人が住んでいるか住んでいないかわからない、何カ月いないかわからない、そういったものに対して、市町村が住宅用地特例を外すことができる場合はこういう場合であるということを、ぜひ示すべきだと思うんです。

 ですが、これは、どういったものを空き家としていくか、あるいは、先ほどの空き家再生推進事業の対象をどこにしていくかといった、空き家対策全体との関係があるんですというお話が、総務省側の方からきのうございました。そのとおりだと思います。少なくとも、一番最初に申し上げた、建築基準法で、現に著しく保安上危険な既存不適格建築物、十五件しかなかったというもの、これは間違いなく入ると思うんですね。

 次に、支援策の方の空き家再生等推進事業、除却事業タイプの対象となっている不良住宅あるいは空き家住宅、空き建築物、これについても入れるべきだと思うんですね。こういったものについては、固定資産税について住宅用地特例を適用しないという判断を市町村が行えるということをはっきり示すべきだと考えます。これについての総務省の御見解をいただきたいと思います。

伊藤大臣政務官 後藤委員にお答えをしたいと存じます。

 委員がほぼほぼお話しされたとおり、空き家対策につきましては、税以外の多くの理由が考えられるわけであって、住宅そのものについて、発生と放置の原因を踏まえて、どういう空き家対策をこれからしていくのかということの全体像、これをまずはっきりさせたいと思いますが、特にその中で、今お話がございました固定資産税の住宅用地特例の適用に関しましては、現在の運用においても、住宅としての必要な維持管理がなされず空き家のまま長期放置され、使用の見込みのないような家屋の敷地については住宅用地特例の適用対象外となる旨を、地方税法の解釈として地方団体にはお示しをしてございます。

 してございますけれども、なかなか適用に踏み込めないということは、やはりそれだけ、確信を持ってこれはやらなきゃいけないということをわかっていただけるようにするには、例えば政省令で、もう一度きちっと示すかどうかというようなことも含めて、私どもとしては、税制の対応については、住宅政策の総合的な観点と、空き家問題の解決に向けた全体の方針に基づいて、どのような住宅に対してどのような税法上の措置を講じていくことが適当なのかということを、全ての所管官庁と、御要請、要望を伺いながら、地方団体の意見も踏まえて、税制改正のプロセスの中で十分議論して実行してまいりたい、このように思っております。

後藤(祐)委員 大臣、国交省と総務省で決めればこれは進みます。総務省だけで決めることができないのは、政務官おっしゃったとおりなんです。恐らく、この二省で決めれば決められると思いますので、まずは、先ほど申し上げた狭いエリアは確実に入るということを示すことを最初にやっていただいて、その先、どこまでが入るのかというところは継続的に広げていけばいいと思うんです。ここの固定資産税の話が固まらないと、どんな立派な法律をつくってもなかなか動いていかないと思いますので、ぜひ大臣の督励をしていただいて、総務省としても、今政務官、前向きな答弁をいただいたと思いますので、具体的な政省令の制定につなげていただきたいと思います。

 空き家対策はこれで終わりでございますので、伊藤政務官、実はこの前、内閣委員会でも私、伊藤政務官に質問を別途したんですが、どうもありがとうございました。これで結構でございます。

 残った時間を、鉄道・運輸機構の官製談合の問題に充てたいと思います。

 まず、お手元に、三月十九日付、公正取引委員会から「改善措置要求等について」という紙が配られておりますが、この話のポイントは、そこの紙の一ページ目の1(1)に、未公表の予定価格に関する情報を教示していたという事実関係があり、これを受けて、1(2)において、これは入札談合等関与行為と認められる、公正取引委員会がそういう認定をしていますということと、もう一つ大事なのは、二ページ目の2の(1)アというところで、別の方々が同じように未公表の予定価格に関する情報を教示していたという事実認定をしているんですが、これについては、入札談合等関与行為と認められるという因果関係を示していません。

 さらに、(1)のイにおいては、いわゆる入札に参加するJVの代表者というのは、ゼネコンの方なんかが当たります。それに次ぐ構成員として位置づけられている事業者に鉄道・運輸機構から再就職した者が在籍していない場合には評価点の最高点はつけない。つまり、天下りを受け入れている会社で全て構成されたJVしか落札させませんよと言わんばかりの運用をしていたという事実認定がされています。これは恐るべきことであります。

 単なる予定価格の漏えいという談合は今までも多数ございました。この認定がなされたということは非常に大きなことでございますので、かつ、2のところは、重要なことは、事実認定はしたけれども、その後どうなのというところはほったらかしになっているというところが最大の問題なのであります。

 という問題意識のもとに、現行の官製談合法第八条、これの解釈について、まず公取委員長に伺いたいと思いますが、この八条においては「秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行ったときは、五年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金に処する。」とされておりますが、予定価格に関する情報の教示と、それにプラスして、別途、当該入札等の公正を害すべき行為と、その二つの認定があり、その間に因果関係がないと八条の構成要件を満たさないんでしょうか。

 それとも、秘密を教示することという行為が認定されれば、当然にして入札の公正を害すべき蓋然性が高いわけですから、秘密を教示したことだけをもって八条の構成要件を満たすんでしょうか。解釈を示していただきたいと思います。一般論で結構です。

杉本政府特別補佐人 お答えさせていただきます。

 独立行政法人鉄道・運輸機構の北陸新幹線融雪・消雪基地機械設備工事にかかわる入札談合事件について私どもが行いました改善措置要求に関する御質問でございます。

 御指摘ございましたように、本件につきましては、独占禁止法に基づく犯則調査を行いました結果、去る三月四日に、関係八社及びその従業員八名を告発したところでございます。

 また、三月十九日には、鉄道・運輸機構の理事長に対し、同法三条二項の規定に基づき、改善措置要求を行っております。

 委員御指摘の、鉄道・運輸機構に対する公正取引委員会からの申し入れでございますが、これにつきましては、調査の過程におきまして、御指摘のように、鉄道・運輸機構の役員及び職員が、本件の談合事件以外におきましても、一部の物件につきまして、特定の入札参加事業者の従業員に対しまして、入札前までに、未公表の予定価格に関する情報を教示していたこと。それから二点目でございますが、総合落札方式におきまして、公正な入札の運用、公正な競争環境の整備の観点から不適切と考えられるような行為があったということで、所要の措置を講ずるように申し入れたものでございます。

 委員御指摘の官製談合防止法八条でございますが、これは、入札等の公正を害すべき行為を行った職員に対する刑罰を規定しているものでございます。この点につきましては、公正取引委員会におきましては、本規定に係る判断を行う立場、権限にはないと考えております。

 なお、ただ一般論として申し上げれば、おっしゃいますように、この八条におきましては、「当該入札等の公正を害すべき行為を行ったときは、五年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金に処する。」ということが書いてございますので、こうした要件に該当した場合におきましては、捜査機関が収集した証拠に基づき、個々に判断されるものというふうに理解しております。

後藤(祐)委員 つまり、入札の価格情報を漏えいしただけでは罰せられないんですよ。その後の、公正が害されているところまで認定しないと罰せられないんです。これはざる法なんですよ。

 本来、これは法改正して、大臣、これはぜひお聞きいただきたいんですけれども、入札の価格情報を漏えいしたら、その情報がどう使われるかの調査は大変なんですよ。ですが、明らかに入札の公正が害される蓋然性は高いわけですから、もう漏らしたということだけをもって本来罰せるという形で、この法律を改正すべきだと私は考えます。ぜひ御検討いただきたいと思います。

 ちょっと時間がないので次に行きますが、先ほどの二枚目の2(1)イの、天下りの方を受け入れていないJVがどうだったかという件でございますけれども、これは、きょうは鉄道・運輸機構の石川理事長にもお越しいただいておりますけれども、今までのJVの入札において、そのJVの代表者に次ぐ構成員に位置づけられている事業者に、鉄道・運輸機構の再就職者が在籍していないようなJVというものはあったんでしょうか。そして、もしあったとしたならば、この天下りを受け入れていないJVが落札したようなケースはあったんでしょうか。

石川参考人 今回の北陸新幹線消融雪装置の入札に関しまして、入札情報を教示したとして、三月四日に、当機構職員一名が在宅起訴、一名が略式起訴されて、三月十九日に、公正取引委員会から改善措置要求及び申し入れを受けました。公平かつ厳正に職務を行うべき職員が法令に違背した行為を行ったこと、及び機構が改善措置要求及び申し入れを受けたことは極めて遺憾でございまして、深くおわび申し上げます。

 また、同日、国土交通大臣から、私は直接、文書による厳重注意処分を受けました。大変申しわけなく、心からおわび申し上げます。

 私は、今回の件を重く受けとめ、深く深く反省しております。二度とこのようなことを起こさないよう厳重な処分を行うとともに、徹底した調査を行い、再発防止策を講じ、少しでも信頼回復に努めてまいります。

 現在まで、当面の再発防止策を鋭意進めてきておりますけれども、さらに内部調査を進めるとともに、元高検検事長などの方々から成る第三者委員会において、今回の事案等の調査、検証及び再発防止策の検証、提言を取りまとめていただき、公正取引委員会の改善措置要求及び申し入れ並びに国土交通大臣からの厳重注意に応えてまいりたいと思っております。

 ただいま御質問の件でございますが、私どもの中で、今お話がありました公正取引委員会からの申し入れの件でございますが、JVの二番手の会社にOBがいない場合に最高点をつけないよう考慮するなどの運用が、数年前に一部の工事であったと報告を受けております。

 ただし、これは、私が報告を受けたときに、その場で、そういう運用はやめてくれ、直ちにやめろというお話をしました。そのときの答えとしては、既にそういう運用はやめているというふうな答えでございました。したがって、現在は、そういう運用をしてございません。

 それから、今お尋ねの件につきましては、ちょっと今手元に資料がございませんのであれでございますが、第三者委員会の検討も踏まえて、しっかりとその辺を調査し、改善してまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 そうすると、過去の話について、公取は、今、指示していたと言ったということになりますが、大臣、これは鉄道・運輸機構だけじゃないんです。国交省の直轄事業でどうか、あるいは地方公共団体における事業でどうか、しかも、例えば鉄道・運輸機構の事業に対して国交省の再就職者についてどうか、いろいろなケースがあるんです。

 いずれの団体の入札においても、このような再就職を受け入れているか受け入れていないかということが入札に影響を与えることをさせてはならないということを、法律で定めるべきだと私は考えます。なぜならば、地方公共団体にそれを徹底することは難しいからです。

 まず、現時点で国交省でそのような運用はされていないかどうかを確認するとともに、このような再就職者の受け入れ状況を落札に影響させることがないということをどう担保するかについて、ぜひ大臣の御見解をいただきたいと思います。大臣に聞きたいと思います。これは政治の問題です。

太田国務大臣 現在、そうしたことはありません。そして同時に、そうした法制化ということについては、検討させていただきたいと思います。

後藤(祐)委員 再発防止策の中で、指名停止処分の話が幾つかあるんですけれども、この指名停止処分についても、鉄道・運輸機構と国交省の所管、直轄事業については一部なっているんですが、例えば、他府省の所管の事業には入札に参加できる、あるいは地方公共団体の行う事業には参加できる。今回、高岡市ですか、幾つか指名停止しているところもあるようですけれども、本当は、それを全てシャットアウトしないと効果が薄いと思われます。

 今申し上げたように、地方公共団体も含めた指名停止処分を実際に実行するためには法改正が必要だと私は考えますが、今のような地方公共団体の任意に任せた指名停止ではぬるいと思います。ぜひこれを、今回の八社のような明らかに悪質なケースについては、指名停止処分を他省庁所管の分及び地方公共団体が行っている入札についても適用するための何らかの制度的担保を必要とすると考えますが、大臣の御見解をいただきたいと思います。

太田国務大臣 指名停止というのは、公共工事の発注者が、不正または不誠実な行為があった有資格業者を一定期間入札に参加させないということを決めたものでありまして、指名停止を行うかどうかについては、各発注者が適時的確に判断するものというふうに判断をしています。

 今回の談合につきましても、国土交通省や鉄道・運輸機構以外の発注者が、それぞれの判断に基づき指名停止措置を講じているというのが現状でございます。

後藤(祐)委員 それでは結局繰り返されると思うんです。ローリスク・ハイリターンなんです、この話は。きちんとハイリスク・ハイリターンにしていただかないと、制度として不手際になっているんじゃないかなと思います。

 それと、第三者委員会で今後調査されるということですが、先ほどの天下りのようなものは今はないということでございましたけれども、2の(1)のウで、電子メールの廃棄、隠蔽がなされていたということですが、これは誰が行って、そのことは誰まで報告があったのかについてもきちんと調査していただきたいと思いますし、2の(1)のイの天下りの件についても、一体誰がその指示をしていたのかについても第三者委員会できちんと調査していただきたいと思います。

 中途半端な状態で処分の話が出てきましたけれども、二人の方が起訴されたことに対する監督責任として、理事長以下四人の方の減給処分が既に発表されておりますが、通常は、こういった第三者機関による調査をきちっとやって、誰が何をしていたかということを全て把握した上でこういった対応をしていくべきだと私は考えます。この第三者機関の調査結果を踏まえて、どのような処分をし、そして再発防止策をどうしていくのか、ぜひしっかりと検討していただくことを申し上げて、終わりにしたいと思います。

梶山委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十一時五十四分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

梶山委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。村岡敏英君。

村岡委員 日本維新の会、村岡敏英でございます。

 国土交通委員会に通常国会で所属しまして初めての質問となりますので、よろしくお願いいたします。

 私も、二十五年ぐらい前、国土交通省の前身である運輸大臣秘書官もやらせていただきまして、今回、三つの点について御質問させていただきたい、このように思っております。一つにはJR北海道、そしてトラック産業、そして観光立国の実現に向けた取り組みについてということです。

 二十五年前を振り返ると、運輸省の中で、大変大きな事故がありました。それは、信楽高原鉄道の事故であります。これは、信楽高原鉄道と西日本の列車と正面衝突をして、死者が四十人以上、六百人以上も負傷されるという事故でありました。私は当時秘書官をやっておりましたので、私は本省にいましたが、大臣を初め運輸省の人たちが、四十二名の御遺体にお悔やみを申し上げ、そして、六百名以上の、病院が分かれているところを、徹夜で二日間でお見舞いに回ったという思い出があります。

 そのときの問題も、もちろんJR北海道とは問題が違うんですけれども、やはり、第三セクターである信楽鉄道が大変予算不足、人手不足、そして、西日本とのコミュニケーションができていない、そういう中で、あのような悲惨な事故が起きました。

 今、JR北海道、事故は起きていますけれども、そのような大きな事故が起きていないのは幸いと考えるのか、それとも、これはこういうことが起きないためにしっかりとした対策をとるのか、ここが一番、JR北海道に対して国としての取り組みが大切だ、こう考えております。

 これまでの議論を聞いていますと、JR北海道に対して国交省の方から検査や改善命令や、そして、JR北海道自体もいろいろな対策を立てております。社長もかわりました。しかし、問題は解決されていないように思っております。ただ安全面を責めればいいという問題ではなく、根本的に、JR北海道に対してどのような対策を国交省で考えられているか、まず初めにお聞きしたい、このように思っております。

滝口政府参考人 ただいま委員御指摘のように、JR北海道におきましては、石勝線の事故、そしてまたその後の車両トラブル、そしてまた、昨年の九月の段階では軌道変位につきまして長期間放置をするといったような問題、そしてさらには検査データの改ざんといったような問題が生じたところでございます。

 JR北海道にかかわりますこういった問題に対処するために、国土交通省では、問題点を洗い出すという観点から、三回にわたる特別保安監査を実施したところでございます。その結果を、JR北海道の安全確保のために講ずべき措置として取りまとめをいたしまして、本年の一月二十四日に事業改善命令、監督命令として、その確実な実施を命じ、抜本的な再生に向けて取り組むようにということを命じたところでございます。

 言うまでもなく、JR北海道におきましては、この命令に基づきまして、委員御指摘のように、個々の対策ということもございますが、企業体質を改善するといったこと、そしてまた、社長から現場の一人一人までが結束いたしまして、鉄道事業者として徹底的な再生に向けて取り組みをしていくということが必要だろうというふうに考えております。

 国土交通省といたしまして、ではそれをどのように担保するのかという問題がございますが、定期的な報告を求めるということ、そしてまた、五年間ぐらいの常設の監査体制を構築するということを通じまして、JR北海道が講ずべき措置を確実に実行するように、また監督をし指導するということにいたしております。

 この常設の監査体制につきましては、この三月の十一日から十四日まで、初回の監査を行ったところでございます。こういったことを今後五年間ぐらい続けていくということをやりたいと思っております。

 JR北海道の安全確保と信頼の回復に向けまして、JR北海道における取り組みと国土交通省におけるこのような指導監督を通じまして、JR北海道における講ずべき措置を着実に実行するように、そういった取り組みをしてまいりたいというふうに考えております。

村岡委員 今、鉄道局長に答えていただきましたけれども、確かに、一つ一つの改善項目でしっかりと安全の確保ということはやられていると思っています。そして、体質改善のことも触れられました。この体質改善が本当に大変だと思っております。

 JR北海道の問題というのは、私が秘書官をやっていたころに、民営化になって三年ぐらいたっていましたけれども、まだまだ体質変換というのはできておりませんでした。組合の問題もありました。そして、中でのコミュニケーションの不足もありました。しかし、あの民営化のときを振り返ると、国鉄が一旦破綻したという中で、あの中で、国鉄の中で、改革を進めよう、民営化をやろうという心意気のある人たちが、全国の民営・分割したそれぞれの各社に、トップの経営者におりました。そしてまた、組合にもおりました。

 しかし、今、JR北海道のお話を聞いていると、最後の、あの国鉄が何回も事故を起こしながら解決できないストをやっている、そして赤字体質、そして組合同士が争っている、まさにまた同じことがJR北海道で行われている、こう思われるような状況です。

 この対策だけ、そして、体質改善を国交省からただ言うだけじゃない、根本的に、もう一度、あのときの国鉄が何でだめになったのか、過去の経験に学びながらJR北海道を直していかなきゃいけない、そういう意識を持たなければ、個別の対策だけでは、JR北海道、先ほど言ったように、あってはならないことですけれども、信楽鉄道のような大きな事故を起こしたら、もう目も当てられないわけであります。

 そういう意味で、太田大臣、しっかりとJR北海道を、やはり安全というのは、最終的に旅客や鉄道業者、この業者が一番確保しなければならないわけですけれども、国鉄改革、そしてあの信楽鉄道という運輸省始まって以来の正面衝突、私はそのころ、一年ぐらい前にほかの外国で正面衝突があったとき、運輸省の人たちは日本では絶対あり得ませんと言っていました。しかし、それが一年ぐらいたってあったわけです。大臣、やはりここをしっかりと方針を示して、JR北海道に対しての取り組みの姿勢を教えていただきたい、こう思っております。

太田国務大臣 問題は、今指摘されていたような赤字体質もあり、また、現場と経営陣との意識の乖離というものがあったり、技術者がなかなか、四十代がいないというような構造的な問題があったり、いろいろします。しかし、一番JR北海道で大事なのは、何といっても安全ということについて、現場も、そして経営陣も、まずそこの安全が一番大事なんだという、ここの意識の統一というものが大事だというふうに思っておりました。

 そこで、一月二十四日に改善命令、監督命令という形でまとめさせていただいたんですが、これを実行できるかどうかということが一番大事なので、この間、三月十一日から特別監査に、常設なんですけれども、入らせていただいて、それが進んでいるかどうかということを見させていただいているという状況にございます。

 なかなか安全意識というのは簡単に一日でできるものではなくて、これは成人病と同じように、体質の問題を変えるというのは相当大変なことなんですけれども、私は、そういう意味で、安全ということを最大限に考え、そして、現場と経営陣との間の意思疎通があり、現場が言っていることに対して経営陣が安全ということで応えるということの繰り返しというものを基本にしながら、JR北海道が今度新しい会長、社長の体制になりましたものですから、新生JR北海道としてスタートを切ってもらいたいし、私も、ずっとJR北海道について、毎日、朝、きょうこういう点検をしましてスタートしますという報告をいただいて、それでスタートを切っている状況でありますけれども、そうしたことをずっと見続けて、注視し続けて、何とか再生してもらいたい、こう思っているところです。

村岡委員 大臣が毎朝そういうチェックをしている、そういう形のものが非常に大切だと思っています。

 あの国鉄改革、民営化になる前も、政治家も、もう膝を交えて、国鉄がこのままではいけない、そして民営化になると決めたときには、その会社にそれぞれ課長クラス、部長クラスが、燃えてもう一回この鉄道を立ち直らせようという方々がおりました。それは組合にもおりました。そして、政治家もそうだったんです。

 そういう意味では、大臣初め副大臣、政務官、JR北海道の経営者の若手の人たち、また課長クラスからそのぐらいの方々の、JR北海道を改革しよう、そして、組合の人たちとも膝を交えて会ってください。我々はやってきました、そのときは。組合にも会いました。そして、経営者の人たちにも会いました。

 やはりここは、JR北海道がしっかり立ち直るためには、政治家みずからしっかりそれぞれの内部にも入って、その方々の、改革をするという意欲ある人たちをしっかりと見つけていただいて、その人たちに引っ張ってもらわないと、書類や、何か命令しただけでJR北海道が立ち直るなんというのは私は思っていませんし、そこのところは大臣はどう思われるでしょうか。

太田国務大臣 全く私はそう思っておりまして、私がずっとこの半年間、毎日毎日、見ているぞと。また、私がその報告を聞いて、こういうふうに感じた、こういうことを注意しろ、いろいろなことを毎日のようにJR北海道に言ってきていることと思います。

 私は、現場の人の意見を実は随分聞いて、現場の意識というものがどこの辺にあるのか、そして、現場が一つの事例があったときにどういう反応をしているのか、朝からどういう会議がどういう雰囲気で行われて、議題はどういうことでどういう論議が行われているのか、何時に会議があって何時に終わって、どういう雰囲気でというようなことまで、この半年間の間は注視してきたつもりです。

 現場のそれぞれの声を聞くというんじゃなくて、現場に踏み込んでいくということが私は大事なことだというふうに思って、さらに努力をしたいというふうに思っているところです。

村岡委員 ぜひ、そういう取り組み姿勢の中でお願いしたいと思っています。

 時には、それは、それぞれ改革といっても、人間、方向性が違うときもあります。しかし、JR北海道を一緒に立ち直らせようという思いが同じならば、相当かんかんがくがくの激論も、組合とか、また経営者になってきた人は交わさなきゃいけないと思うんです。ただ単に報告書だけでのやりとりではこのJR北海道は立ち直らないと思っていますので、よろしくお願いしたい、こう思っております。

 私は、JR北海道が本当は、これは鉄道局長にお聞きしなきゃいけないんですが、第二の国鉄改革と考えなきゃいけないと本来ならば思っております。その意味合いは何かといいますと、JR北海道単独で本当にいいのか、東日本であったりいろいろな会社と一緒になって北海道というのを、これから新幹線もできる予定であります。新幹線が来たときに管理運営がJR北海道でできるのか、そのぎりぎりのところに来ておると思っております。

 私は、JR北海道とJR東日本と合併なんということは考えられないかどうか、鉄道局長にちょっとお聞きしたい、こう思っています。

滝口政府参考人 JR北海道の問題につきましては、なぜJR北海道はこのようにトラブルを多発させるのかといったことについて、いろいろな御意見をいただきました。その中で、今委員御指摘の、JR北海道の経営基盤の弱さというものが今日のJR北海道をもたらしたのではないかというような御意見もあったのは事実でございます。

 そういったような問題意識を持ちながら、私ども、三回に及ぶ特別保安監査を実施させていただきました。

 御案内のように、JR北海道に対しましては、既に経営安定基金というものが国鉄改革の際に設けられております。さらに、金利が低下したということがございましたので、その後、積み増しを二十三年度に行っております。年間五十五億円規模の積み増しが行われております。さらに、設備関係の投資を行うために、十年間にわたって六百億円という規模の支援策も講じております。

 まず、JR北海道においては、こういった支援策をベースに、しっかりやるべきことをやっていくということが必要だろうと思っております。その上で、本当にできるのかできないのかというのがその次の話だろうと実は思っておりまして、そういったことを今回の改善命令の中に求めておりまして、私どもも、常設の監査体制を通じまして、それが実行されるかどうかということをしっかり見ていき、必要な指導を行ってまいりたいと思っております。

村岡委員 局長、どうもありがとうございます。

 確かに、今急にJR東日本と合併するとなると、そこに全部が流れて、せっかくの対策が進まないということはあると思います。しかし、これだけいろいろな事故が起き、不祥事が起きているわけですから、あらゆる選択肢の中でしっかりと考えていただきたい、こう思っているわけであります。

 例えば、設立当時から、北海道、四国、九州の三社には経営安定基金一兆二千七百億、もともと最初からなかなか経営が厳しいということがありました。そして、北海道には六千八百二十二億という経営安定基金があります。

 確かに、JR東日本とJR北海道と、特に、東日本はもう株も公開していますから当然株主にきちんと断らなきゃいけないわけですから、そんな簡単に合併できるとは思いません。しかしながら、六千八百億あるわけです。そうなると、実は、いろいろな法律を変えれば、最終的な試みの中で、しっかりと今JR北海道が単独で立ち直る、しかしながら、これは、安全や、それから六年後のオリンピックを含めて日本に観光客がたくさん来るときに、しっかりとした鉄道として立ち直れるかどうかを見きわめながら、いろいろな選択肢をやはり考える必要があると思っています。それは、六千八百億を崩して合併したときにつけてやるというのは、全部法律改正をしなければならないことはもちろんわかっています。しかし、そのぐらいの思い切った改革をしないと、JR北海道が本当に立ち直るかな、こういう不安が私にはあります。

 ぜひとも大臣、まずは、順番的には、JR北海道で立ち直るということのための対策をどんどんとられていくと思いますけれども、幅広い対策をとりながら、特に日本にとって大事なオリンピック前に、しっかりとした、JR北海道単独なのか、それとも、JR東日本等含めて、大きな意味で、この東、北海道、東北というのを、新幹線もつながるという機会に経営の基盤を立て直して、そして組合の体質を直して、そういうふうな形の幅広い考えを持たれるかどうか、お聞きいたしたいと思います。

太田国務大臣 鉄道局長から話したように、今、とにかく、安全ということでJR北海道を立て直す、そこにはJR東からも相当力をおかりしてやっているわけですが、まずそこに全力を挙げるということでいきたいというふうに思っています。

 その後またどういう展開になるかということについては、まずは当面、そうしたことで、新しい体制で、四月一日から新生JR北海道として再生に向けて頑張り抜いてもらいたいということを強く念じているところです。

村岡委員 幅広い選択肢も持ちながらぜひ検討していただきたいのと、太田大臣が本当に毎朝いろいろなことで現場とも触れ合っているということですので、本当の意味でこのJR北海道が立ち直るために、ぜひ国交省、全力を挙げて頑張っていただきたい、このように思っております。

 質問が三つありますので次に移らせていただきますけれども、今また大きく問題になっているのが、トラック産業に関してであります。

 日本は、大分長い間、デフレ状況の中、トラックの流通、輸送というのが減ってきましたので、それほど大きな問題にはなっていませんでした。しかし、三年前の東日本大震災、大変な大震災の中、瓦れき処理から、そして、今は復興の工事が始まって、いろいろな意味でトラックが東北の大震災の方に行っております。さらには、今のアベノミクスの効果といいますか、流通や輸送が大変ふえて、この部分もトラックのドライバーが減っているというような状況があります。そして、さらには、六年後のオリンピックへ向けて、今度は東京でいろいろな意味でトラックの輸送がふえる、こう思っております。

 もともと、トラックのドライバー、そしてトラック自体もなかなか生産に追いついていないという大きな問題がありますけれども、それは国土交通省としてこれからどのように取り組んでいくのか、お教え願いたいと思っております。

田端政府参考人 お答えいたします。

 荷動きの関係が今大変順調にまた伸びているということは認識をしておりまして、これが、全国津々浦々、支えられるトラック産業において健全な運営ができるということが必要だと考えております。

 委員御指摘の、トラックあるいは人材、いわゆるドライバーの関係につきまして不足感があるということでございますので、私ども、有識者会議というものを設けまして、今後の労働力不足問題に対しても短期的あるいは中期的に何ができるかという検討をスタートしたところでございます。

村岡委員 検討は当然始められていると思います。ただ、例えばアベノミクスで非常に経済効果がふえて経済のパイが大きくなる。当然、輸送、流通がふえる。国土強靱化であったり東日本大震災復興であったりオリンピックであったり、ただ景気がいいから喜んでいるというわけじゃなく、国土交通省には、道路の問題もこういうトラックや輸送の問題も、それから建設業の人材不足も、いいこと、明るいことの裏にはやはり問題がある。その問題に対応していかないと、せっかく経済が回復してくるというときに、足を引っ張ってしまう。そして、結局、それぞれの貿易がよくなっていったとしても、国内に入ってから輸送ができない。やはり、経済政策の新しい投資をするときには、そこには現場がそれぞれある。その現場を一番抱えているのが国土交通省なわけであります。

 これまで不況でしたから、トラック産業もそして建設会社も、いろいろな意味でそれぞれ従業員をリストラしました。そして、給料も大変安い。その中で、大変きつい仕事だということで流出してまいりました。

 やはり、経済対策をとるときに下支えするのが、ほとんどの分野で国土交通省がかかわっているわけであります。日本の経済を下支えしながら、しっかりと日本がもう一度成長に向かうというために大変大事な役目を持っているのが国土交通省だ、こう思っております。

 太田大臣は、その認識の中で、いろいろな産業で今人手不足を抱えているのは国土交通省が大変多いと思いますが、どんな取り組みと姿勢をお持ちか、お聞かせ願えればと思います。

太田国務大臣 全てにわたって、私は、担い手というものが非常に大事だというふうに思っています。

 公共事業というようなことを上から見ますと、この国土をどうしようかとかいろいろなことになるんですが、結局、担い手がいるかどうか。そして、トラックにしましても、経営という面は当然あります。しかし、究極するところ、人という、そして信頼できる人が確保できるかどうかということが非常に大事なことだというふうに思っています。

 建設業界と運送業界の運転手が行ったり来たりするというようなこともありますし、もっと広く言いますと、今、工業高校がなくなったり、大学でも私の出た土木工学科なんというのがなくなってきたりするように、現場で、農業もそうです、原発を初め電力会社の現場で働いている人もそうです、いわゆる作業員、技能者という人たちが、これから若い人たちが、手足を使って、おてんとうさんのもとで働いている、そういう人たちが、いい処遇で、プライドがあってという職場が確保されるかどうかということが実は物すごく大事です。

 今グランドデザインの骨子を考えているわけですが、結局、もう一つ重要な側面は、担い手、特に若い人たちがそういう仕事に来る、その仕組みをそれぞれ、待遇の面があったり企業が経営できるようになったり、安定してそういうものが見られるようになるというようなことで、さまざまさせていただいているところでございます。

村岡委員 ぜひ、太田大臣、その点、先ほど農業の話も出ました。農業の担い手もそうです。それからトラックのドライバーになる方もそうです。また建設業の作業員になる方もそうです。やはりプライドと待遇が持てるようなものを、それぞれ、国土交通省でも、工業高校であったり土木の学科であったり、そういう若い人たちにも教えていただきながら、そこには、確かに働き方も少しずつ改善するような指導もしていかなければならない、こう思っております。

 そしてまた、そういうトラック、また先ほど言った建設作業員、いろいろな分野も、待遇とともに、やはりITのいろいろなことを入れていかなきゃいけない、こう思っております。

 例えば、輸送は今自動的にはできません。しかしながら、準天頂という気象衛星があります。これはまだ一機です。これを五機ぐらいやると、日本の真上に、例えば建設現場で、二十四時間、ロボットで工事現場のトラックやまた建設機械を自動で動かせるような形の、地形も全部計算しながらというシステムが、今、多分、国土交通省でもその研究はされている、こう思っています。

 そういう部分も取り入れれば、輸送の部分は人であるけれども、機械を動かすとかそういうオペが事務所の中にいて、その準天頂衛星とパソコン上でつながって動かすとか、いろいろな面で、新しいハイテクを使うというのは、若い人たちは、今、ただの肉体労働だけじゃなくて組み合わせの中で、やはりそういうこともぜひ研究していただきたい、こういうふうに思っております。

 その新しい取り組みということの中では、これは国土交通省の方からですか、そういう形の研究もされているかどうか、お教え願えればと思います。

田端政府参考人 お答えいたします。

 今御指摘ありました私どものトラック産業の部分につきましては、人手がかかります。かつ、これを、積載のいろいろな効率とか、あるいは荷物の予約の仕組みとか、こういうようなものでできるだけ輸送の効率を上げて生産性を上げるということが重要だと認識をしております。

 そういうことで、有識者懇談会の中でも、将来の、いわゆるサステーナブルな産業になるべく、そういうような新しい展開につきましても、有識者の御意見あるいは実務経験者の御意見などを含めまして、積極的な対策を今考えていこうと取り組んでいるところでございます。

村岡委員 きょう、ちょっと呼んでいなかったのであれだと思いますけれども、トラックの輸送に関しても、例えば築地との連絡なんか、車の中のパソコン上で、何時に入ればいい、それから、ここが今、車のSAで休んでいい時間で非常にすいているとか、いろいろな情報があるんです。

 そういうのを取り入れていくことによって、何かきつくて自分の経験だけでやらなきゃいけない仕事というのは、やはりこれからの若い人は、せっかく今のITの進んだ時代ですから、そういうのも取り入れていくということによって、その仕事に入って自分もいろいろな情報を選択でき、そして効率よくやるということも進めていかなければならないと思いますので、それはぜひよろしくお願いしたい、こう思っております。

 もう時間が参りましたけれども、最後は、観光立国の実現に向けた取り組みということでお聞きしたいと思います。

 訪日される外国人の数が一千万人を超えたということで、これは大変念願だ、大変努力された結果だ、こう思っております。しかし、フランスやイギリスやいろいろな観光立国に比べればまだまだ低い数字であります。日本の文化や自然や、多くの日本のすばらしい文化遺産、いろいろなものがありますけれども、まだまだ人が来ていただけると思っております。

 その意味で、観光庁の方としては、これから二千万人に向けて、安倍総理が目標を立てておりますけれども、どのような対策をとっていくのか、お聞かせ願えればと思います。

久保政府参考人 お答えいたします。

 今後、観光立国の推進に一層取り組んで、二千万人の高みを目指してまいりますけれども、取り組みといたしましては、閣僚会議の中で、二〇二〇年に向けて二千万人の高みを目指すということで、政府一丸となって観光立国を推進するということで、外国からの旅行者の方に不便な規制や障害を洗い出して、実現に向けたアクションプログラム、これは昨年六月に決められていますけれども、この改定作業に今取りかかっているところであります。

 具体的に、外国人を増加させるには、四点ほど私どもは考えております。

 一つは、日本ブランドをきちっとつくり上げて発信をしていくということ。

 二つ目には、いろいろな壁がございます。典型的にはビザ要件の緩和等であるかと思います。昨年、ASEANを中心にビザ要件の緩和を進めました。大変大きな効果がございました。これをさらに進めるということと、日本への足という意味で、航空ネットワークの拡充を進める必要もあると思います。

 三点目は、日本に来られた際に、外国人の方々が円滑に動ける、あるいは快適に過ごされるという受け入れ環境の改善が必要だと思います。典型的には、よく議論になります、無料公衆無線LAN環境の整備だとか、多言語対応の改善強化だというふうに思っております。

 四点目は、国際会議というのをもっと誘致、開催するという意味で、そういった誘致、開催の促進も大事なことだというふうに思っております。

 これら四点を柱として、訪日外国人旅行者のさらなる拡大を進めていきたいというふうに考えております。

 以上です。

村岡委員 質問時間が終わりましたので、次回に観光の問題はまた議論をしたいと思います。ありがとうございました。

梶山委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 私は一つ本を持ってきまして、「線路はつながった」ということで、「三陸鉄道 復興の始発駅」というのが発刊されています。著者は三陸鉄道旅客サービス部長で、これには、平成二十六年四月はくしくも開業から三十周年に当たる、南北リアス線ともに全面復旧し、第二の開業とも言える大きな一歩と語っています。そして、震災直後は混乱がひどかったが、諦めず、三年以内の全面復旧を目標に掲げたと回想し、鉄道は列車が走ってこそ鉄道、つながってこそ鉄道と述懐しています。

 大臣、鉄路は住民の足であり、とりわけ復興に欠かせないインフラだと考えます。被災地と被災者の願いと思うんですが、その辺の見解をお聞きしたいと思います。

太田国務大臣 去年の四月に三陸鉄道南リアス線が通りましたときに、旗を振ったりというような、大変喜びの映像を見せていただき、また現地からもそういう話を聞きました。

 鉄路というのは普通の交通機関とは違う喜びがあるんだなということを改めて感じましたけれども、道路もそうですが、鉄道は、当然、つながってこそ鉄道であるというふうに思い、また喜びも与えるものだというふうに思っています。

穀田委員 昨年の十一月十二日の当委員会でも大臣はそのようにおっしゃっています。そのときには、鉄路というのはまた違った意味で、復興を実感したり、あるいは一人一人の心を躍らせたりという要素があると思っている、こういうことですよね。今そのお考えを述べたわけです。

 私は、三年前の東日本大震災の被災以来、南北リアス線の復旧へ、国としての抜本支援を提起しました。さらに、この間、何度もJR山田線、大船渡線の課題を取り上げてきました。

 四月六日、南北リアス線の全線開通があります。それを受けて、いよいよJR東の鉄路の復旧が焦点であります。資料一にお示ししたのがその地図であります。

 三鉄、三陸鉄道を略称して三鉄と現地でも言われていますが、三鉄は被災後直ちに復旧活動に全社挙げて従事し、五日後には一部運行し、ようやく全線復旧につなげました。宮古の市長は、三陸鉄道は震災五日後に一部区間で運行を再開し、まさに復興のシンボルとして走り続け、平成二十六年四月に全面復旧いたします、この南北リアス線をつなぐJR山田線宮古―釜石間の早期復旧が実現すれば、被災地に希望を与え、復旧を大きく前進させる力になると考えております、こういうふうに述べております。

 先ほども大臣もお話がありました。つながってこそ鉄路は生きると。ところが、JR東日本は、震災から三年たっているのに、この地図でありますJR山田線、JR大船渡線の二つの路線について復旧を明言していません。これ以上の放置は地域復興の障害とも言うべき事態になっているんじゃないかと思うんですが、いかがですか。

土井大臣政務官 お答えをいたします。

 被災した鉄道の復旧につきましては、当然、まちづくりと一体となって検討して進めていくことが大切でございます。

 山田線につきましては、現在、山田町や大槌町の土地区画整理事業との整合性を図る必要があることから、復興調整会議等の場において、その具体的なあり方について調整をいたしているところでもございます。

 また、大船渡線につきましても、まちづくりとの関係を考慮しながら、どのような鉄道の復旧とすることが地域にとって望ましいかという観点から、関係者との調整を進めているところでもございます。

 被災地の復興につきましては、鉄道の復旧に当たり、まちづくりと一体となって調整をしていくことが必要であり、このような考え方のもと、復興調整会議等の場におきまして、引き続き、自治体とJRとしっかりと合意形成ができるように努めてまいりたいというふうに思っております。

 また、鉄道復旧の明言がないということが地域の復興の障害になっている、こういう形で思われているということであれば大変残念なことでございまして、そのように思われないように、しっかりとリーダーシップをとりながら頑張ってまいりたいと思っております。

穀田委員 明言していないのは事実なんですよ。誰も明言したなんて言っていないんですよね。

 それは、陸前高田市の戸羽太市長は、議会の答弁でこう言っています。これでもかというぐらいお願いはしているのですが、なかなか本社の方がいい返事というか、やらないというわけではないのです、要するに、我々は、いつやるよということを言ってほしいと。

 今、土井さんは、そんなふうに思われたら残念だというんじゃなくて、事実、三年間、線路は磨いてもいないし、それから、周りのところを全部掃除したわけでもないし、放置しっ放しだ。そして、いつかやるよということを言ってほしいということを議会で言っているんですよ。市民の皆さんに安心させてほしいということをずっと言っていますが、それさえも言っていただけない。ただ、やらないわけではありませんというような状況が続いているわけですというふうに心情を吐露しているんですよね。これを聞いてどう思いますか。

 先ほど紹介した本の中で、三鉄の社長は、被災直後の十三日に、線路現場を見回りながら、できるところからとにかく列車を走らせよう、一刻も早く列車を走らせるということで社員に厳命しているんですよ。そういって努力されてきたことと比べると、議会でこういう答弁をせざるを得ない事態にあるということが問題じゃないのかと私は言っているんですよ。

 今、調整会議というお話がありました。JR山田線並びに大船渡線で、今の話がありましたけれども、どんな報告が新しく出たのか。この二月にJRは提案を行っています。そして、会議で、国交省も参加しているわけですから、どういう提案を行ったのか、それから国交省はどういう立場を表明したのか、おのおのの路線について簡潔に明らかにされたい。

滝口政府参考人 復興調整会議における提案等について御説明を申し上げます。

 まず、JR山田線でございますが、直近のものは、一月三十一日に第七回の山田線復興調整会議が開催されておりまして、この場におきまして、JR東日本から、三陸鉄道において南北リアス線と山田線宮古―釜石間の一体運営を行うこと、そしてまた、赤字補填や設備改良などさまざまな支援を行うことなどが提案されております。

 また、JR大船渡線でございますが、こちらは二月の十九日に第六回の大船渡線復興調整会議が開催されております。JR東日本から鉄道復旧の概算工事費の見込みが示されておりまして、原状復旧の場合は約百三十億円、その以前の、前回、第五回の復興調整会議で提示をいたしました安全やまちづくりなどを考慮した移設ルートの場合は、現状復旧の場合よりも約二百七十億円多い、トータル約四百億円の事業費となるといったような見込みが示されたところでございます。

 私ども国土交通省といたしましては、この復興調整会議というのは、議論を促進し関係者の合意を図るということが目的でございますので、これらの提案につきまして、今後、合意形成に向けて、引き続き、私ども国あるいは県、沿線自治体、JR東日本など関係者間で十分御議論していただき、今後調整に向かって頑張っていこうということについて発言をいたしております。

穀田委員 調整で頑張っていこうと。しかし、土井さんが言っていたように、そういう復旧を明言していると思われていないのが残念だというふうな、こういう発言というのはどっちの方に今位置しているかというと、どちらかというと住民の方に位置していないんですよ。住民は、だって、やると言ってくれていない、我々は今後やるよと言ってほしいとまで言っていることに対してニュートラルな立場でないということは、はっきり言って私は残念だと思いますね。

 それで、今局長がお話ししたことを資料にしたのが二番と三番ということになると思います。それで、新たな提案というのは、JRは不採算路線ということで切り捨てるつもりではないかという不安が地元で広がっています。

 まず山田線です。新提案に、関係市町村、これは資料三ですね、岩手県、宮古市、釜石市、大槌町、山田町、三陸鉄道というのが、それぞれJR提案に対して意見を上げています。いずれも、これは見たらわかりますように、地上設備、用地はJR東日本が所有されたい、それから、赤字想定額については内容を示せ、その期間は持続的な鉄路の維持が可能となる期間にされたい、それから、運賃については、これにより生じる赤字額は補填されたい、三陸鉄道による運行に伴って新たな負担が生じる場合は負担されたい、こういうふうに言っておられる。だから、JRの提案に対して、地元の自治体と三鉄はこういう意見を述べている。

 今まで大槌町や山田町は、そういう意味での根本的負担がなかったわけですよね、三鉄ではなかったですから。そうしますと、自治体の負担や運賃はどのようになると試算をしていますか。

滝口政府参考人 今委員御指摘のものは、復興調整会議の後に、二月十一日に山田線については首長会議が開催されておりまして、そこでさらにJR東日本から詳細な提案があり、また、これに対して岩手県、沿線自治体などから御意見があった、こういったものでございますが、その中で、今委員御指摘のような地元負担の問題というのが出ております。

 委員今お話がございましたが、JR山田線宮古―釜石間のうち、宮古市と釜石市はもう既に負担をしておりますので経験はあるわけでございますが、山田町と大槌町につきましては今回新たな負担になるということで、そういったような問題意識をお持ちだというふうに承知をいたしております。

 委員御指摘の運賃については、ざっと申し上げますと、三陸鉄道の運賃水準というのは、JR山田線の運賃水準に比べまして約二倍強といったようなことになっているところでございます。(穀田委員「二倍」と呼ぶ)二倍強でございます。

 一方で、これに対しまして、自治体の方から、仮に運営移管をした場合であっても、一定期間JR運賃と同額にしてほしいといったような意見、そういうような御趣旨であろうと思っております。

 この地元負担がどうなるのか、あるいはJR東日本からどのような補填などがなされるのかということも、これは、今後の両者間の調整内容、合意形成に向けての一つの事項だろうというふうに考えておりまして、今後、こういったことも含めて関係者間の調整が図られるように、そういった方向で努力をしてまいりたいと思っております。

穀田委員 調整が図られるって、そんな負担はかなわぬと言っているんですよ。それは、どっちの立場に立つのか明言せな、調整といって間に入って、ニュートラルにやったってしゃあないんですよ。

 要するに、大体二倍になるということでしょう、今の話で。岩手県議会では大体二倍以内と言われていましたけれども、いずれにしてもそういうことになると。宮古市長も、結局、最大の問題は沿線自治体の財政負担がどれほどになるかだと。今でも財政が大変なんですね、被災地で。そのときに、新たな負担は無理だということを言っていて、その負担を最小にできるかどうかだと。さらに、JR山田線の復旧について言うならば、第一義的にはJR東日本の仕事だ、こう言っているんですよ。

 地元の声をもう少し紹介しますと、地元では、要するに、促進協議会もつくって、みんなで乗りましょうということまでやっているわけですやんか。その後が心配だとJRが言っているものだから、みんなやっているわけですね。

 昨年の十一月九日には、シンポジウムを開催しています。大槌町の高校生は次のように述べています。JR山田線が走っていないことで進路希望を変更せざるを得ない中学生、高校生がいます、私たちにとって一番問題なのは進路選択の制限ですと。進学の夢まで奪っているんですよ。そしてさらに、復旧したなら積極的に活用し、自分たちの鉄道は自分たちで守っていくという意識を後輩に受け継いでいきたい、ここまで言って、高校生の大会を開いて、それでやろうねと言っているんですよ。

 達増知事は、県は沿線首長の意向を踏まえて協議したい、三鉄が運営するとした場合には、鉄道施設をJR東日本が引き続き所有することを求めた、今後とも東日本に復旧後の運行を求める姿勢は維持しながら、自治体の負担増を回避する観点から対応したい、こう言っているんですよ。こういう立場に立ってやるのか、それともJRの方の立場に立ってやるのかということを聞いているんですよ。

 私は、こういうやり方は、JRというのは本当に手前勝手だ。それは、努力して、一生懸命直して、これをやっていますと言うんだったらわかるけれども、三年間放置しておいて、それで、展望も見せない、希望も見せないでやっているというやり方に対してみんな怒っているんですよ。

 だから、私は手前勝手だと思うんだけれども、どう思いますか、大臣。

太田国務大臣 手前勝手というよりも、調整会議という舞台だけでなくて、JR東が動いていることも事実でありまして、できるだけ早く、当初は、三月十一日までに何とかまとめてやりたいなということを、具体的に中身は申し上げませんけれども、そういう意思を持って動いていたということは本当に事実のことでございまして、調整が早く進んで、まとまって、鉄路が開かれるということを私は強く望んでいるところでございます。

穀田委員 三月十一日、つまり三年目をめどに三鉄は全面復旧しようということでやったわけですやん。誰かて三年間ぐらいでやろうねと思っていたわけですよ。だから、大臣も三・一一までに何とかしたいという思いはあったんだと思うんですね。

 だから、きのう、それぞれ、報道でもされているわけですけれども、岩手県議会は全会一致で決議を上げて、今言った山田線についても、早期に復旧をするよう指導助言を行うことを強く要望するということで、内閣、その他、国土交通大臣にも意見書を採択しています。そして、鉄路は鉄路としてつながってこそ大きな意味があるというふうに言っています。

 今ありましたように、できるだけ早くという話は、それは誰でもそう思っていますし、大臣もそういう意見だと。では、JRは本当にそうかと。JRの大船渡線について言うならば、新しい提案があります。それは大船渡線のルートの変更なんです。これは昨年の九月に調整会議の調整の際に出されていた、いわば山側に線路を引くという新しい提案がなされている。それに対して地元紙は、選択肢の一つということを書いていたし、JRもそう言っていました。ところが、ことしの二月には、それしかないということを言い出すと。つまり、芽出ししておいて、今度はそれ以外に考えられないという態度。

 ですから、大臣がおっしゃるように、できるだけ早く、三月十一日までにはなどというときに、そういう新たな提案をして、今まで言ったこともない話を突然持ち出してやっている。これはまさに、三年目をめどにして何とかいろいろなことをまとめ上げようとする多くの方々の思いとは裏腹に、無理難題を押しつけて延ばそうということにならないか。ですから、なぜルート変更するのかについて国交省はどのように把握していますか。

滝口政府参考人 委員御指摘のように、大船渡線の復興調整会議におきまして、昨年の九月の段階で、いわゆる現状復旧をする場合、それから、まちづくりを考慮いたしまして高台に集落などが移転をいたしますので、そういったことを考慮した移設ルート、山側のルートといったような考え方について提示をしたところでございます。

 そこで、二月の第六回の大船渡線の復興調整会議で、それぞれのルートについての事業費について先ほど申し上げたような数字を御説明したということでございますが、これにつきましてJR東日本からは、現状復旧のルートとした場合には、小友、脇ノ沢といったような駅がございます。両方とも非常に大きな甚大な津波被害を受けたところでございますが、こういった地域を通っているということ、このために、地元自治体におきましては、集落を内陸部の方に移転させるといったような動きがあること、それから、かなり大規模な防潮堤計画というものが実はこの地区で計画されておりますが、この計画との整合性などからすると支障が生じるおそれがあるといったようなことから、早期に鉄道を復旧するためには内陸の方へのルート移設を図る必要がある、このような説明があったというふうに承知をいたしております。

穀田委員 そういう説明があったということはわかるんだけれども、説明はそのとおりなんですよ。しかし、その説明は、今までどんな議論してきたのかということを全くほごにするものだと私は思う。

 きのう行った岩手県議会の全会一致の決議は、大震災から三年が経過しようとし、復興計画によるまちづくりが進められている中で、突然総事業費が四百億円に及ぶルート変更でなければ復旧が難しいとの考えを示すなど、大震災からの早期の復旧復興を目指す沿線自治体及び住民の意向とはかけ離れた提案が行われている、こういう決議を、意見書を採択しているんですよ。全会一致ですよ。

 今お話にありましたけれども、そんな提案、九月にしたときには一つの選択肢としてと言っていて、だから、地元紙も、東海新聞中心ですけれども、今言った地域について選択肢の一つとして提案された、突如と提案されてわけわからぬ、こう言っているんですよ。

 では、肝心の市長はどう言っているかということを見ますと、二月二十四日の記者会見で、変更ルートについては非常に大ざっぱに説明を受けたのですが、非現実的だと思います、どこまで調査をし、どれくらいの根拠をもって積算されたのか疑問です、戸惑っているというか、どこまで本気なのか、国がお金を出せば本当にやるのかというところまで疑ってしまいますと。知事も、これまで現行ルートを前提に検討を重ね、課題もおおむね解決した中で今回の提案が出されたと。しかも、前回、九月は、一つの選択肢だと。今回は、これしかないと。こういう言い方があるかといって、みんな怒っているわけですよ。

 では聞きますけれども、大臣、変更は、財源からして新たに二百七十億円の負担を押しつけるものとして提起されています。それは先ほどありましたし、私の資料として四枚目に出しておきました。こういう形で、まちづくりを考慮するんだったら四百億円。まちづくりの話を今までしてきて、この路線通ろうね、駅をここにつくろうね、市役所をここにつくろうねといった話をしてきた内容を突然ちゃぶ台返しして、こっちのルートだといって、四百億円かかる、残り二百七十億円は何とかしておくれやすと。そんなあほなことがあるかと。普通は誰かてそう思うんだけれども。

 では聞きますけれども、二百七十億円というのは、仮に、安全、まちづくりを考慮した場合でも国は出せますか。

土井大臣政務官 JR東から提案がございましたルート移設については、関係者間の合意に至っていないと理解をいたしております。委員のお話のとおりだというふうに思います。

 今後、安全を確保しながら、まちづくりとの整合性を図ったルートはどのようなものなのかという点も踏まえ、引き続き関係者間の調整を図って合意を得ていく必要があると思っております。

 したがって、現時点におきまして、かかり増しに対する国の財政支援について申し上げる段階ではございません。

穀田委員 今まで大臣は、復興の関係だったら出せるということで、いわゆる山田線について言うならば、七十億円という問題が案にあって、簡単に言えば、それを含めて出せるような努力をしようということをしてきた。ところが、そういう話の中に、こんな話が当時ありましたか。一度もなかったんですよ。去年の九月に一度出て、額が出たのはことしの二月ですよ。これほどいいかげんな話があるか。

 今、土井さんは合意に至ってないと。当たり前ですよ。合意もくそも、この間提起して、しかも一つの選択肢と言っていたのが、いつの間にかこれでなきゃできぬという、そんな無理無体があるかということなんですよ。ルートも踏まえって、もともとルートについてはこういうルートでいこうなという話をしていたものをひっくり返しているというところに問題があると言っているんですよ。そういう話、ちゃんと聞いてくれなあきまへんで。

 しかも、局長がおっしゃったけれども、津波と安全だ、L1対応で不十分だというわけですよ。

 ところが、今、大臣、この地図を見ますと、この上に実は八戸線というのがあるんですよね。八戸線はもう復旧しているんですよ。これは海沿いに全部走っていて、それで、これは事実上L1対応でやっているんですよ。

 だから、安全問題と言うけれども、いわゆるダブルスタンダードじゃないかということについて県当局も言っているんですね。県当局は、我々としても今回の大船渡線のルート変更の話、かつ変更後のルートでなければ復旧できないというJRの説明はいわゆるダブルスタンダードだということまで県議会で答弁してやっているんですね。県もそういうことを言わざるを得ない。

 大体、二百七十億円、どこから捻出しろと言っているのか。国は今検討する段階ではないと言い出したらどこが出すのか。地方自治体なんか出せるはずがないじゃないですか。

 そこで、今私読み上げましたように、復旧復興を目指す沿線自治体及び住民の意向とはかけ離れた提案だ、これが県議会の意見なわけですよ。そして、地元の方々もとんでもないと言っておられる。だから、これまでの経過からしても、唐突で無理難題の押しつけと思わぬかということを聞いているんですよ。

滝口政府参考人 まず、このルートの話が唐突に出たという御指摘がございましたが、大船渡線の復興調整会議、本年二月の前は昨年の九月、そしてまたその前は二十四年十一月でございますけれども、その段階で特に問題となっておりましたのは、今委員御指摘のL1対応が安全という問題と、それからまちづくりがどのようになるのかという問題、これが特に大きな問題の二つだろうと思いますが、いわゆる安全を確保したまちづくり、そしてまた利用がどのようになされるのかということでございます。

 そういったような問題につきましては、二十四年十一月の復興調整会議で既にJR東日本からは問題提起がなされておりました。それを受けまして、昨年の九月でそういったようなルートについても提案がなされたという経緯でございまして、最初から現状のルートで決まっていたものをひっくり返したというような経緯はないというふうに考えております。こういった中で……

穀田委員 もういい。それはJRの言い分なんですよ。九月について言うならば選択肢の一つとして提案をしているんです。今度はこれしかないと提案しているんです。これが突然だと言っているんです、私は。しかも、L1対応の問題について言うなら、昨年十一月に議論している、それは事実です。だけれども、その路線の変更について出したのは昨年の九月です。しかも選択肢の一つなんです。今や一つじゃなくて、これしかないと言っているんですよ。これを私は言っているんです。だから、県議会はこういう唐突なやり方はあかんと言っているんです。

 だから、今の話を聞いてもわかるように、要は、簡単に言うと、住民の側に立つのか、それともJRの言い分に立つのかということがはっきりした。私は、県と議会と住民の側に立って物を言っている。あなたはJRの言い分をそのまま言っているということなんですよ。ここの事実をはっきりさせなあかん。

 この三年間どんな努力していたか、みんな。血のにじむ努力をして三鉄は復旧した。JRは、その線路について、これを掃除してみんなでやろうか、せめてそうしたらやってくれるんじゃないか、そうやってみんなで呼びかけて地域の自治会が掃除しようといったら、その前の日にばんと掃除してけちをつけると。

 この間聞いたら、線路のところ、鉄橋についてはぶら下がっているのを撤去した、その程度。そんなこと当たり前ですやんか。鉄路を鉄路として生かす努力なんて全くしていないじゃないですか。そういったものに対して、希望とか復旧とかいう話をしようとしているときに、そういう態度でいいのかということを言っているんです、私は。

 これほど何回言っても、これを三年間放置してきて、新たな問題を今提起できるようなことかと。これから三年間またやるつもりかと。大臣だって、三・一一、三年目、何とかしたいと。誰だってそうですやんか。南北リアス線、三鉄は三年目で復旧したんですよ。そんな努力をしたんだということ、それを言っているんですよ、私は。そういう点に立たなきゃだめじゃないかということを言っているんです。

 最後に、ちょっと一言何かあれば、大臣。

太田国務大臣 調整会議でできるだけ推進するようにいたします。

穀田委員 調整会議ではそういうことになりません。先ほど話があったように、調整会議の報告について言うならば、JRの話について得々と滝口さんが述べているだけじゃないですか。調整じゃないんです、これは。

 本当に県民の立場に立って、県議会も決議をしている内容に基づいて、私は本気になってJRに明言させろと。大体、JRの社長は、今、清野さんて会長でしょう。あの人、被災した四月に何て言いましたか。七路線を絶対復旧すると明言したじゃないですか、責任持って。あれから何年たっているんですか。何が責任を持っているかと。何が責任を持って復旧するかということについて私は責任を問いたい。そのことを述べて、終わります。

梶山委員長 次に、岩永裕貴君。

岩永委員 皆さん、こんにちは。日本維新の会の岩永裕貴でございます。

 本日、三十分間というお時間をいただいておりますので、順次御質問させていただきたいと思います。

 先ほどから、穀田委員の方からも鉄道局さんの方に、三陸鉄道の復活に向けて、非常に強いというか、厳しい要望をされておりました。私は、きょうの質問、実は鉄道局さんへのお礼から始めようと思っておりましたので、この雰囲気は困ったなと思いながら今ここに立たせていただいているわけなんです。

 何のお礼かと申し上げると、私の地元、信楽高原鉄道が、ようやく先週から試験運行を開始させていただくことができております。地元の皆さん、本当にこれまで、署名活動や募金、また駅の清掃なんかもずっとしてきていただいて、久しぶりに警笛が鳴る音だったりとか、風景の中にローカル鉄道が走る風景が戻ってきたというようなことで、なくなって初めて、やはりローカル鉄道とか鉄道の持つ役割というものが、改めて地域の皆さんにも御理解をいただけたというふうに思っております。駅や車内でできるいろいろな、人と人とのつながりであったりとかコミュニケーションであったりとかいう部分、本当に国土交通省さん、そして鉄道局の皆様方には、これまで御尽力をいただきましたことを、この場をおかりいたしまして深くお礼を申し上げますし、今後もまた、本格的な運転を年内には再開するというスケジューリングにもなっておりますけれども、このあたりについても見守っていただきたいなというふうに思います。本当にありがとうございました。

 そして、引き続き、先ほども大臣の方から、建築、そして建設分野では人不足が続いているというようなお話がありまして、それを解消していくためには、やはり、もうかるというか、この業界に携わる方々が、まずはその職業についた場合、生活をしっかりしていけるだけの基盤がなくてはならないということと同時に、プライドという言葉を先ほど大臣もおっしゃいました。私、この憧れとかプライドとかいうことも非常に大切だなというふうなことを考えている中で、この人材不足を解消していくためには、より多くの方々がその業界に入ってきていただくためには、そういった憧れやプライド、大切だと思います。

 そして、きのうの新聞にも出ておりました、建築界のノーベル賞と言われるアメリカのプリツカー賞を日本の坂茂氏が受賞されたということを耳にいたしました。

 この坂さんの活躍を、改めていろいろな報道等を拝見させていただくと、災害時には、阪神・淡路大震災では、集会所、紙の教会をつくられて、約二十年間にもわたって、災害に見舞われた世界各地を訪れながら、低コストでリサイクル可能な仮設住宅、そして被災者の施設の建設にも尽力をされてこられたということで今回の受賞に至ったということなんですけれども、この坂さんに対して、国土交通省として、何か栄に浴すような配慮というものをしておられるのかどうかということを、少しお伺いさせていただきたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 賞についてどうかということについては、これまでも特に対応したことはございませんけれども、坂先生につきましては、今回の復興の過程で、私どもも県にアドバイスをする中でいろいろな助言をいただいておりまして、大変ありがたく思っております。

岩永委員 こういった部分を、建築分野のノーベル賞と言われているぐらいの賞をお受けになられた、日本人では二年連続七人目ということですけれども、やはり、広く一般の皆さん方に広報をしていただきたいなと思うんです。

 私は実は、こうしたお立場をいただく前には、広告業界で七年間サラリーマンをさせていただいておりましただけに、やはり役所の広報は、苦手だということをよくおっしゃいますけれども、もっともっと積極的にこういうことを広く一般の皆さんに、細かいことから周知をしていく。そして、この建設、建築分野というのがどれだけ社会に大きな影響を及ぼしているのか、地図に残る仕事だともよく言われますけれども、そうした部分を周知徹底していく広報というものをしっかりしていただきたいということをお願い申し上げまして、続いての質問に移らせていただきます。

 一昨々日になるんですけれども、瀬田川水系直轄砂防事業完了記念式典というものに、私は地元で出席をいたしてまいりました。この砂防事業、実は明治十一年から続いておりました工事、百三十六年間続いてきて、ようやく完了をしたという本当に大きな事業でありました。

 要は、人為的な伐採が続いて山林の荒廃というものがどんどん進んだ時期があった、そしてはげ山が、至るところに日本国内にできてしまった。そうしたことによって土砂災害が頻発をしたということでございます。

 私の生まれ育った滋賀県の甲賀市信楽町多羅尾というところなんですが、昭和二十八年に大水害がありました。四十四名もの私の先輩方が犠牲になられた大変悲しい水害ではあったんですけれども、そういった部分も含めて、この砂防工事というものが、広く住民の皆さんに安心、安全を与える工事が完了したということなんですが、植林が始まって、一方で今また新たな課題が出ております。

 これは農林省の管轄になろうかと思いますけれども、やはり国産木材をいかにして利用していくのかということ。植林をした、そして木が大きくなってきたのはいいけれども、採算がとれないがゆえに間伐ができないということになって、また山林の土壌が緩んできてしまっているというような現状がございます。そうしたことを解決するために、今期待されているのが、CLTの活用という部分が非常に大きな期待をされているということでございます。

 私も、独立行政法人建築研究所に視察に行ってまいりました。かなり地味な作業なんですけれども、このCLTがどのぐらいの強度があるのかということについて、研究員の皆さん方が日々研究を、そして実験を繰り返しておられるということです。

 先ほども隣の部屋で、私は農林水産委員会にも所属をしておりますので、ちょっと席に座っていると、やはり林大臣もおっしゃっていましたが、CLTをできるだけ早く市場に、使えるように何とか頑張っていきたいというような答弁もなされておりました。

 今後のCLTの利用の見通し、できればスケジュールと、そして期待されるその利用方法等について、どのような将来性を持っていらっしゃるのか、御答弁いただきたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 CLTにつきましては、御指摘のように、新たな木材需要の創出というものにつながるということで注目もされておりますし、国土交通省としても、これをしっかり使えるような環境整備をしていく必要があると思っております。

 今、個別に一件だけ、高知県で三階建ての寮が個別認定ということで建てられておりますけれども、これではなかなか広がりませんので、一般基準をつくるべく、二十五年から三カ年計画で予算をとりまして、二十六年は三億円でございますけれども、建研で御視察いただいたような試験等を進めているところでございます。

 できるだけ早くということでございますので、この実験の作業と並行して基準作成も取りかかっていきたいというふうに思っておりまして、できれば二十八年度のできるだけ早い時期を目途に設計基準をつくってまいりたいというふうに思っています。

 外国の事例を見ますと、かなり高層のものはございませんけれども、五階、六階、七階ぐらいのものは建てられているようでございます。日本は杉を使いますので、強度が若干ヨーロッパのものより落ちるということがございまして、この辺で時間がかかるかと思いますけれども、できるだけ広い用途に使えるように努めてまいりたいと思います。

岩永委員 二十八年度のできるだけ早いうちをめどにというような御答弁でありました。

 もちろん、基準をしっかりとクリアしていただいて、安全な建築資材として世に出していただきたいという思いはありますけれども、そこで、一旦やはり心配になってくるのが、マーケットに入ったときの価格なんですね。他の建築資材との価格競争に本当にこのCLTが今後勝っていけるのかどうかということを考えると、これは国土交通省さんだけではどうにもならない問題だと思います。

 農林水産省ともしっかりと情報交換をしていただいて、今、本当に森林が荒廃しているその原因というのが、よく言われるのが、川上と川下の部分が全く整合性がとれていなかったり、手と手をとれていないがゆえに、出す方も受ける方も採算が合わないような状況になっているということが叫ばれておりますので、どうか、農林水産省ともしっかりとタッグを組んで、マーケットをいかに広げていくのか、そして、そのためにどれぐらい効率的な間伐材の搬出というのをできるのかということも含めて、今後も議論を、そして実験を重ねていただきたいというふうに強くお願いを申し上げます。

 引き続いては、ビッグデータについて少しお伺いをさせていただきます。

 これについても、昨年総務委員会、今年の予算第五分科会でも強く要望をさせていただいてきた分野でございます。ある会社さんが私のところにいらっしゃいまして、国会議員の質問の中でビッグデータという言葉を一番使っているのが私だということで、ぜひ頑張ってもらいたいというようなエールを送っていただいたわけなんですが、今本当に、情報革命という時代の流れの中で、国の未来をつくっていく最も大きな原因になってくるのがこのビッグデータではないかなというふうに私は考えております。

 政府も、昨年の六月十四日に、世界最先端IT国家創造宣言というものを閣議決定されました。そして、「日本再興戦略 ジャパン・イズ・バック」でも方針を示されているとおり、情報化に取り組む熱意というものは、今の内閣は非常に強い思いを持っていただいているということでございます。

 そして、このビッグデータというものは、定義こそまだはっきりしておりません。膨大な量のデータを解析、分析していくことによって、これまで見えてこなかった社会現象がさまざまな観点から浮き彫りになってくるというものでございます。

 例えば、三月十一日、三・一一、首都圏において、携帯電話数千万台に及ぶ位置情報で、人々がその間、首都圏でどういうふうな行動をとったのかとか、三千五百万件以上のツイッター情報では、緊急時に人々が実際に何に困り、そして何を考え、そこで何を求めたのかというような、国民の心理状態を克明に記録したデータもございます。

 そして、百四十万台の車の走行記録からは、首都圏では渋滞が通常時の二十八倍に膨れ上がって救命活動を阻んだというような事例もございます。警視庁でさえ、リアルタイムの渋滞情報というのは幹線道路のみ、脇道に対する渋滞情報というのは持っていらっしゃらない中で、もしもあのときにビッグデータというものが既に活用をされていて、この渋滞情報というのが克明にリアルタイムに発信されていたならば、もっと多くの命が救われていたのではないかというようなことさえ言われております。

 そしてまた、これもテレビの報道であったんですけれども、今は共助力マップというものもいろいろなところで、学会が作成をされているというようなお話もございます。この共助力マップというのも、ビッグデータがあるからこそできるマップなんです。どの年代の、どのぐらいの人数が、どういった時間帯に隣近所の皆さんを助けたのかとかいう、本当に細部にわたるデータがあって、この地域の共助力はどのぐらいある、どのぐらいの人たちがそこで助け合えるんだという、本当に細かい共助力マップというものもつくられ始めているというようなことを報道を通して拝見させていただいたところです。

 国土交通省として、このビッグデータの活用というものについて、どのような将来性を持って考えていらっしゃるのか、そして現在の取り組みの状況も含めて、少し御説明をいただきたいと思います。

森北政府参考人 お答えを申し上げます。

 ビッグデータの活用についてということでございます。

 防災・減災という観点、今委員から御指摘もございましたけれども、災害発生後におけます迅速な情報収集は、災害対応を担う国土交通省といたしましても重要というふうに考えております。

 特に、南海トラフ巨大地震におきましては、地震や津波によりまして広範囲に及ぶ甚大な被害が想定されます。こうした場合におきましても、応急活動や避難につなげるため、ビッグデータの活用も含め、先端技術を活用した迅速な被災地の情報収集、共有に取り組むことといたしております。例えば、自動車の位置情報によりまして道路の通行実績を面的に把握するとか、ツイッター上の情報により災害の発生状況を広域的に把握する、そういった検討を進めていく予定といたしております。

 国土交通省といたしましては、引き続き、ビッグデータの活用について積極的に検討してまいりたいというふうに考えております。

岩永委員 ぜひ、人の命を守るんだという観点から、このビッグデータの活用というものを、本当に真剣に今後も取り組んでいただきたいということを改めてお願い申し上げますが、内閣官房にもお伺いをいたします。

 ビッグデータを活用するときに一番の問題になってくるのが、プライバシーの保護というものが課題になってまいります。このプライバシーの保護とビッグデータの活用のバランス、つまり、プライバシーとパブリックベネフィットというもののバランスをどのように今現在考えていらっしゃるのかということについて御説明ください。

吉川政府参考人 お答え申し上げます。

 昨年十二月に、内閣総理大臣を本部長といたしますIT総合戦略本部におきまして決定いたしました、パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針におきましては、個人情報及びプライバシーの保護を前提としつつ、パーソナルデータの利活用により、新ビジネス、新サービスの創出や、国民の公益にもつながる環境の整備を目指すこととしているところでございます。

 その具体的内容につきましては、明日、三月二十七日から再開いたします、IT総合戦略本部の下に設置いたしましたパーソナルデータに関する検討会において検討していく予定にしております。

 本検討会のメンバーは、消費者団体、経済団体の代表及び法学者から構成をされておりまして、それぞれの立場の意見を踏まえ、プライバシーの保護とパーソナルデータの利活用のバランスがとれた制度の構築に向けた検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

岩永委員 このパーソナルデータに関する検討会、これまで五回開かれている、それで、あすからまた六回目が再開をされるということでございます。私も議事録を読ませていただいておりますが、やはり、個人情報を保護していくという部分と、世にデータを発信してしっかりそれを利活用していくというところのバランスが非常に難しい。

 そして、ICTというのはボーダーレスでもありますし、どこかで線を引けばしっかりそれが守られるというようなものでも、やはり技術的には非常に難しい分野であろうとは思いますけれども、情報革命というような中で、人類が今、初めてこの大きな、膨大な情報化に直面をしているということを考えれば、トライ・アンド・エラーの繰り返しというのが非常に重要になってこようかと思います。余り保護というところを強調し過ぎてしまうと、やはり、この情報化の流れの中で大きくおくれをとってしまう懸念もございますし、何かをまず始めてみる、一度線を引いてみる、それでうまくいかなければ、またエラーを繰り返して、しっかりと改善をしていくというようなプロセスが今一番重要なのではないかなというふうに思っております。

 スピードが勝負の世界でもありますけれども、今後のロードマップ、このビッグデータの利活用という部分について、内閣官房の方から御説明をいただきたいと思います。

吉川政府参考人 お答え申し上げます。

 パーソナルデータの利活用に関する制度見直し方針の中で、ロードマップについても示しておりまして、このロードマップにおきましては、本年六月までに法改正の内容を大綱として取りまとめ、来年の通常国会への法案提出を目指すこととしております。

 また、パーソナルデータに関する検討会につきましては、あしたから第六回目を開催する予定でございますけれども、論点が多岐にわたるため、六月の大綱決定までに、さらに複数回にわたり検討を重ねていくこととしているところでございます。

岩永委員 六月に大綱をまとめられるということでございます。恐らく、個人情報保護法の改正とか新法なんかも含めて、来年の通常国会には審議に入るというようなロードマップをつくられているということですが、やはり一点、どうしても心配になってくるのが、もともとこのビッグデータの活用というものは、成長戦略としてデータの利活用を進めるというスタート地点に立って議論が進められたものでございます。先ほども官房の方からお話がありました制度見直しの方針の中でも、「マルチステークホルダープロセスの考え方を活かした民間主導の枠組みの構築を検討することにより、パーソナルデータ利活用のルールが遵守される仕組みを整備する。」というようなことも御記入をいただいております。

 どうか、民間のしっかりとした知恵も十分にここに反映をさせていただいて、成長戦略としてこのビッグデータというものをいかに使えるのかというスタートラインの初心をしっかりと守っていただいて、今後もビッグデータに関する議論を積み重ねていただきますように、改めてお願いを申し上げます。よろしくお願いいたします。

 そして、最後になりますけれども、鉄道物流について少し御質問をさせていただきたいと思います。

 貨物鉄道輸送の将来ビジョンに関する懇談会の報告書、そして総合物流施策大綱を読ませていただくと、二〇一五年時点では十四万人の長距離のトラックドライバーの不足が想定をされる、そして、事業用自動車の重大事故のうち三六%がトラックであって、長距離ドライバーの労働に過度の負担がかかっているというようなこと、そして、エコに強い鉄道物流、京都議定書及び今後のCO2排出などの環境問題を考えるときにも、鉄道へのモーダルシフトの推進ということが今非常に大切であるということは共通の認識でもあると思います。

 このモーダルシフトの進捗状況、どのぐらい鉄道物流の方にトラックから移行されているのかということを推しはかる上で一つの目安となってくるのが、政府が掲げられるCO2排出削減目標とその達成率を見てみてもわかるんじゃないかなというふうに思っております。その目標数値と、それがどのぐらい達成できたのかという実績についてお答えいただきたいと思います。

滝口政府参考人 京都議定書によりますCO2削減対策といたしまして、貨物鉄道は、平成二十四年度までに二百二十一億トンキロというものを想定いたしておりました。しかしながら、実績では百八十七億トンキロにとどまっているといった状態でございます。

 この背景といたしましては、平成二十年度に発生いたしましたリーマン・ショック以降、国内物流全体が停滞をしておるということがございました。これに伴いまして貨物鉄道輸送量も減少したといったようなことがございます。

 しかしながら、言うまでもなく、景気変動にかかわらず鉄道輸送量の促進といったことは必要なことであろうというふうに思っておりまして、CO2削減の観点からも対策を講じていきたいというふうに考えております。

岩永委員 平成二十年から二十四年度までは、達成状況が七五%ぐらいだということです。

 一方、内航海運を見てみると、しっかりと目標を達成しておられるんですね。これはトンキロベースでいうと、総物流量のわずか一%が今JR貨物さんによって運搬されているわけなんですけれども、景気に左右されるということもわかるんですが、これはもっと使いやすい商品であれば、積極的に物流業者さん、そして荷主さんが利用するのではないかなというふうに考えております。これが進まない要因、原因、課題をどういうふうに考えていらっしゃるのか、そしてそれらを克服していくために今どのようなことを進めておられるのかということを教えてください。

滝口政府参考人 貨物鉄道輸送、特にJR貨物につきましては、荷主のニーズに応じた輸送サービスが提供できているかといったようなこと、そしてまた、貨物鉄道の宿命ということでございますが、貨物鉄道の輸送特性というのは長距離輸送、大量輸送にあるわけでございますけれども、言うまでもなく、その両端におけるフィーダー輸送との関係で、円滑な輸送体系、輸送システムが構築できること、こういったことが一つの大きなポイントではないかというふうに考えております。

 こういった観点から、ニーズに応じるためのいろいろな技術開発であるとか、あるいは輸送システムの、フィーダー輸送との関係などについても、どういったことが考えられるのかということにつきまして、JR貨物を中心にいたしまして検討が行われておりまして、国土交通省といたしましても、いろいろな支援を行っているところでございます。

岩永委員 モーダルシフトを進めていかなければならないという中で、いろいろなマイナーチェンジはあろうかと思うんです。

 ただ、私、一つ大きく評価をしているのが、大分前になるんですけれども、JR貨物さん、DMTという新しい物流の仕組みを、一度研究に取り組まれたことがございます。これは、鉄道も走れるし、道路も走れるしというようなことで、中小企業の物流業者さんからは、非常に夢のある、チャレンジングな取り組みであったというふうなこともありますけれども、やはり、トンネルの高さの問題であったりとかさまざまな課題があって、結局は実現をしなかったんですが、先ほどもビッグデータのときに申し上げましたが、こうしたトライ・アンド・エラーが、やはりこの時代、非常に大事なんだというふうに思っているんです。

 モーダルシフトというものを一つ考えてみても、この国際社会の中で、やはり総合的に物流をどういうふうに根本から変革していくのかという方向性も示していかなければなりませんし、そうした中で、やはり技術面でどういったチャレンジングな挑戦ができるのかということも非常に大切な部分であろうかというふうに思います。

 もう時間もほぼなくなりましたので、最後、大臣の方から少し御見解をいただければと思うんですが、このモーダルシフトについてというところと、あと、先ほどお願いをさせていただきましたビッグデータ、こちらについても、閣議決定をされていることでございますので、そのあたりについての二点、意気込みをお聞かせいただいて、私の質問を終了させていただきたいと思います。

太田国務大臣 ビッグデータの活用というのは、物すごく未来性があるし、大事なことだと思います。当然、個人情報、プライバシー保護、こういうところとの関係はあるんですが。

 きょう、先ほど質問にもありましたが、二〇一八年、準天頂衛星を整備するという形になって、それを受けるということで、私は、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、これは昭和三十九年型の公共事業や施設整備というんじゃなくて、二次元ではなくて三次元空間の中における、スマホを使って全部案内できる。準天頂衛星ができると、受けた方は全部個別的なお店まで案内できるということになっていきます。

 そこで蓄えられたいろいろなビッグデータを、防災という観点でも、また観光ということにおいても活用できるというふうに思います。ここは急速度に、そうしたことについてのビッグデータの利活用の推進ということは大事なので、推進をしてまいりたいと思っております。

 また、貨物輸送は、特に地球環境に優しいということと同時に、運ぶということについて言えば、市場における競争力強化ということが必要です。競争力強化ということの上でも、技術革新ということも必要だし、その技術革新というものをあわせて、港湾との結びつきの中でどういうふうにやるかということができるというふうに思います。

 国としては、物流の効率化や低炭素化という観点から貨物の取り組みを後押しするために、税制措置とか、あるいは七年間七百億円の設備投資支援であるとか、そうしたさまざまな支援策をとっておりますが、よく連携をとって応援できるようにしたいというふうに思っているところでございます。

岩永委員 特にビッグデータについては、人の命を救うという観点と、あとは大臣の方からもありましたが、非常に夢のある分野でございます。情報というのは目に見えないものですから、なかなか取り組み状況もわからない分野でもございますけれども、本当に夢を持った国づくりというものに取り組む上で、私も積極的に活動、行動してまいりたいと思いますので、今後もどうぞよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

梶山委員長 次に、杉本かずみ君。

杉本委員 みんなの党の杉本かずみであります。

 ラストバッターというか、最後の質問者ということなので、皆さん、御協力をお願い申し上げます。

 きょうは、水循環基本法並びに雨水の利用の推進に関する法律が衆議院を通過したということでございますが、まず冒頭、野党筆頭の若井理事並びに与党筆頭の望月理事にもお願いしてございますけれども、三月十一日に三年を迎えた東日本大震災、言葉では復興加速化という言葉が最も強く言われておりますが、私自身はそこも極めて重要と思いますけれども、同時に、やはり三年たってみて、見直しをするべき点は見直しをするということで、先般、NHKでも、女川の復興のケースで見直しが行われているやのお話がございました。そういった、必要に応じた見直しといったものもしていくべきだと私は思います。

 ちょっと冒頭、二つお願いしたいんですけれども、一つは、法案の審議の順番でございますが、これは委員長に殊にお願いいたしますし、また、皆さんと議論の上でということになりますが、恐らくゴールデンウイーク明けぐらいになると思いますが、海岸法ですね。

 大臣は岩沼市に行かれて、植林の式典にも出られていると思いますけれども、防潮堤をつくっていくことも大切であるとも思います。しかし、地域のニーズに応じて、それをいろいろな形で、つくらなかったりということもありますし、議論をしようとしている海岸法の一部を改正する法律案、このことについては、緑の防潮堤等、極めて地元のニーズも強かったりしますので、これは地元の、被災地の地域の議員からも強く要請を受けておりますので、ぜひとも、この法案の審議について、きょう、水循環、雨水は、昨年の国会で衆議院は通過したにもかかわらず成立しなかった。参議院先議で今回はようやっと成立という方向で、衆議院のこの委員会は通過したわけでございます。そんな意味からも、海岸法の法案審議というものをできるだけ前倒しでお願いしたいなということを、あわせてしておきたいと思います。

 それから、もう一点、きょうは、朝からずっと私は質疑を聞かせていただきました。各議員から非常に内容の濃い質問をしていただいて、非常に勉強になったと改めて思っております。民主党の泉議員が質問に立たれて、河川敷の利用について森北水管理・保全局長からも答弁をいただきましたが、私の地元は、木曽川、一級河川が流れております。

 それで、大臣からもお言葉がありましたけれども、野球のグラウンドのお話がございました。私の地元ではソフトボールが盛んでございます。全国でバッティングセンターにソフトボールのバッティングマシンがあるというのは我が愛知県一宮だけと私は認識しておるんですけれども、そんなことで、泉議員は利用者の声を聞くべきだ、こういうことをおっしゃり、河川保全利用委員会ともよく相談してという答弁がございました。

 私の地元からの声を、ちょっとこの際伝えておきたいなと思うので、答弁は要りませんが、ソフトボールのプレーヤーの方からは、河川敷、自分たちで一生懸命草むしりをし、水はけの悪いグラウンドでプレーをしています、これを何とか少しでも水はけのよいものに、あるいは自分たちもボランティアで一生懸命やるけれども、少し国や県や市のお力をかりられないものか、こういうことを言われておりました。

 さっきの質疑で改めてそのことを思い出して、オリンピックも控えておりますけれども、地域の方の健康、医療費の削減、そういったことにつながるスポーツという点からも、地元の木曽川流域の河川敷の整備といったことも、あわせて二つ目のお願いとしてしておきたいと申し上げます。

 さて、きょうはまた網羅的に、質問を矢継ぎ早にさせていただきます。いつも申し上げるんですが、各局の御配下の皆さんがたくさん来てくださっているんですけれども、政務三役並びに本当に関係ある局長さんだとか海保の長官とか、そういった方に限らせていただければいいので、私はひねりのきいた質問はそんなにしませんので、御心配なく、お願いして、職務に当たっていただきたいと申し上げておきます。

 ちょっと質問の順番を変えますけれども、きょうは大臣からも積極的な御答弁をいただくというように期待を込めて順番を幾つか変えますが、まず初めに、外国人実習制度といった問題について質問をさせていただきます。

 私の問題意識は、やはり我が国の財政は危機的状況にあって、デフレ脱却が必要なんだ、それが先だ。これは我が党の議論でありますし、私もそうは思っております。しかし、一方で、日銀と政府の共同声明にもあるように、財政再建に当たって、諸外国を含めて信認を得るということが極めて重要という意味からいくと、我が国のトレンドで見るところの人口減少であるとか、そういった問題に対して、やはり避けて通れないものが移民の問題であると思います。愛国心の強い方々は、そんなことを言うなと言う方もいつもいると思いますし、私もそういう部分は持っております。

 しかしながら、その一方で、喫緊の課題として、三月十九日の読売では、「建設業 五輪・復興で人不足」、そして、本日もたまたま日経に出ましたけれども、「外国人労働者を拡大」ということで、「建設業で実習延長」「東京五輪まで期間限定」というような書きっぷりで、外国人の技能実習制度を少し改めてみようというような政策が、政府並びに与党の自民、公明で練られているやに聞いております。

 私の問題意識としては、やはり人口減少に対して移民と言うと極端過ぎるかもしれないので、期間を区切って外国人労働者を入れて、そしてその方々に所得税を払っていただきたい。二重課税の問題もあるという問題指摘もあるんですけれども、そういった形で、与えられた所与の条件を我が国はクリアしていかないと、我が国の未来はない。財政破綻も防がないかぬ。

 そして人口減少も、産めよふやせよという時代も戦後はあったわけで、厚労省の調査で我が国の人口は何年に八千万になるとか、それが所与だというふうに諦めるのは政治ではないと思っておりますので、そういった点から、外国人労働者を、五輪だけでなくて、申し上げた復興の緑化の関係もありますけれども、そういった意味で活用すべきであると私は心から思っておりますが、国交省として、あるいは太田大臣としてのお取り組みあるいは検討を教えていただければと思います。

太田国務大臣 報道でもそうですし、一月二十四日でしたか、議論を閣僚会議でやりまして、この問題を具体的に進めようとしています。

 私の問題意識は、東京五輪ということを超えて、さっきも申し上げたんですが、日本でこれから現場で働く若い作業員が、幾らこういうことをしたい、ああいうことをしたいと言っても、これは農業も、電機関係も、機械関係も、整備も、トラック、建設業界、いろいろなこと、もう本当に若い人がそういう業界に入ってきて、そしていろいろな業務を担っていただけるかどうかということが、実は一つの大きな問題だというふうに思っています。

 今回やっているのは移民の問題ではございませんで、建設関係の技能労働者、これが高齢化をしている、そして景気が悪いということで離れてしまってきているということの中で、今、人不足というのが起きてきているということがありますから、若者が入職できるようにという手を打つ。同時に、一旦離れた人たちが戻ってくるということを入れて、そして、私は、東京五輪についてはそれでいくことができると。

 ただし、五輪もそうですが、むしろその後に、今、杉本先生がおっしゃったように、そういう仕事につく人がいないのではないか、そこに、それを助けてもらうという角度だけでなくて、インフラ輸出ということから、これから、東南アジアを初めとして諸国で、日本で訓練を受けた人たちが、その国のインフラ整備ということで技術を持って担っていただけるということができれば、アジア全体の発展にとってもこれは極めていいということをもって、外国人の技能労働者、建設関係について、毎年五千人が実習をしているわけですが、それを、期間を延ばせないか、人数をふやせないかという検討が今行われておりまして、それが今、最終段階に来ているということでございます。

 問題の所在はそこにあって、それを担えるように、法務省とかいろいろな関係省庁ともよく連携をとって、今、検討の最終段階に来ているという状況でございます。

杉本委員 法務省あるいは厚労省、いろいろ御意見もあるかもしれませんが、大臣のおっしゃっている方向、インフラ輸出、アジアの発展、こういった意味からもぜひとも進めていただきたいとお願い申し上げますし、重ねて申し上げますが、東北の復興のためにも、ちょっと時期が遅いということとはならないと思います。まだ復興もおくれている部分がたくさんあるということでもございますので、その点もあわせてお願いしておきたいと思います。

 次に、またこれは順番を変えて申しわけないんですが、問題意識として、先ほど後藤さんから、除雪した雪を湖に捨てることができるかできないかというような質疑がございました。

 それで、直近、テレビでごらんになった方もいらっしゃるかと思いますが、民間放送で日曜日に特集をしていて、この二月十四日から十六日に大雪が降って、山梨県ほか他県で大変大きな被害を受けた。近々、この雪害に対する対策推進の決議を、復興特じゃないですね、災害特の方でされる可能性もあるやに聞いていますけれども、その中で、私も初めて聞いた言葉でお恥ずかしいんですけれども、雪しろという言葉がございました。

 これは、二〇〇九年に国交省富士砂防事務所が調査をして、富士山周辺の雪しろの可能性のある沢が八十三カ所あることがわかった。山梨県側は約四十カ所に上るということが調査で出ていますけれども、今回の大雪によって、富士山には相当な雪が積もっております。これに対する、備えあれば憂いなしではございませんけれども、準備ができているのかどうか、私は大変心配をしております。

 そういった点について、今国交省、大丈夫ですよと、こういう雪しろの問題は長い歴史の教訓がいろいろ喚起をしてくれているとも思うんですけれども、現在の備えの状況並びに今後至急していただける可能性があるのかを含めて、御回答いただければと思います。

森北政府参考人 お答えを申し上げます。

 御指摘の雪しろでございますけれども、これは春先などに、気温上昇また大量の雨によりまして、降り積もった雪が水や土砂、樹木などとともに流れ下る現象でございまして、スラッシュ雪崩とも呼ばれております。

 委員御指摘の調査でございますけれども、これは富士砂防事務所が、過去の記録を参考にいたしまして、スラッシュ雪崩、雪しろでございますが、それが起きやすい谷地形を呈する箇所、それを地形図で確認したものでございまして、その結果、スラッシュ雪崩が起きやすい箇所、大体標高が二千メーターから二千五百メーターの間の計八十三カ所ということになりました。

 砂防事業におきましては、こういう標高が高く、人家から離れた場所で発生するスラッシュ雪崩そのものを防ぐような対策を行っているものではございませんけれども、降雨による土砂流出、また土石流から下流の人家等を保全するための砂防の堰堤等の整備を進めておりまして、仮にこのスラッシュ雪崩が下流まで流下をいたしましたとしても、これらの施設が機能して効果を発揮するものと考えております。

杉本委員 昔の経済産業委員会をちょっと思い出してしまったんですが、全電源喪失は大丈夫なのかという、もう引退された吉井さんという議員が質問して、いや、大丈夫です、万全ですという答弁を大臣がしたのを思い出してしまいましたけれども、明治や江戸の時代ですか、江戸よりもっと前になりますね、一五四五年にこの雪しろの問題が起きたりしていますし、一八三四年にも富士吉田で起きておりますので、万全の備えを、改めてこの場をおかりしてお願いをしておきたいと申し上げます。

 次に、事実関係を確認したいんですが、今回のマレーシア航空機の、墜落なのかミッシングなのか、まだはっきりしていないのか。マレーシア政府は発表しておりますけれども、冒頭はお願いしておきたいんですが、やはりパイロットの心身面の健康管理、こういったものは極めて重要であるなということを改めて感じました。逆噴射といったことも昔ありましたけれども、忘れていたころにまた問題が起きてはならないと思いますので、そこをお願いしておきたいんです。

 事実関係を、海上保安庁長官に御答弁いただくのか、政務三役なのか、お任せいたしますけれども、今、海上自衛隊が行かれているのは報道でよく知っておるんですけれども、海保としても、三月十三日の朝、羽田から小型ジェットをマレーシア政府の支援のために発せられていると思うんですけれども、その後、どういう状況であるのか、帰還されたのか、このあたりを確認させてください。

佐藤政府参考人 お答えします。

 三月八日からマレーシア航空機が消息不明となっている事案に関しまして、十一日に外務省から国際緊急援助隊への派遣協力の協議を受けまして、十三日に海上保安庁の航空機ガルフ5一機と関係要員をマレーシアに派遣いたしました。翌十四日からマレー半島東方海域及びインドネシア南方海域の捜索を実施してまいりました。

 その後、捜索海域の重点がインド洋南部へ移りましたことから、マレーシア、オーストラリア両政府の要請を踏まえまして、本日、同航空機の拠点をオーストラリアに移すこととしております。同航空機は、オーストラリアに到着後、調整が整い次第、インド洋南部の捜索に当たることとしております。

杉本委員 ありがとうございます。

 海保の飛行機がどうなっているのか、よくわかっていなかったので、大変よくわかりました。また御活躍をさらにお願いしたいと思っております。

 次に、質問の順番、冒頭に戻りますけれども、原子力発電所の再稼働の問題が今後議論されていくと思います。その賛否は別として、そもそも使用済みの燃料棒が保管されているのが核施設ということもありますので、そういった稼働する、しないの状況は別として、周辺住民あるいは立地市町村の住民の方々、この安全の確保というのは常に考えていなきゃいけない状況かと思います。

 立地自治体三十キロ圏内を含めて、住民の避難路の確保といったものが求められていると思っておりますけれども、一部地域では、私の知る限り、一つの道しかない、あとは海を通じて逃げるしかないというやにも聞いておりますけれども、一義的には地元の地方自治体が避難のことについては携わるというやに聞いております。

 道路や海路の問題で、国交省が携わり、そして支援をすべきことがあるのではないか、あるいは既にしているのではないかと思いますけれども、この点を確認させていただきたいと思います。

中原大臣政務官 現在、地方自治体の原子力防災に関する避難計画の策定につきましては、内閣府取りまとめのもと、地域ごとに国のワーキングチームを設け、各省庁を挙げて支援を行っております。国土交通省といたしましては、住民生活等の安全を確保するため、以下の支援をいたしております。

 一つは、関係する運輸業界団体に対して協力依頼を行うとともに、内閣府、原子力規制庁と合同で説明会を開催いたしております。二点目は、原子力発電所周辺における避難道路の整備につきましては、防災・安全交付金等により支援をいたしております。三点目でありますけれども、自治体での輸送力では不足をして他の自治体から配車する場合等、当該自治体で対応できない場合に輸送手段の手配を実施いたしております。四点目でありますけれども、輸送手段として船舶の確保依頼があった場合には、海運事業者や業界団体に対し協力を要請いたしております。

 以上、国土交通省といたしましては、今後も引き続き関係省庁と連携を図りつつ支援をしてまいりたいと思います。

杉本委員 ありがとうございます。

 関係省庁と連携をしてということなんですが、政府を挙げて、ぜひとも避難ができるようにしなければならない。再稼働の問題が矮小化されて、断層の問題だとか、いわゆる炉の問題だとか、そういったレベルに矮小化されることなく、SPEEDIの情報開示の問題だとか沃素を配付する問題だとか、こういった問題については新潟県知事が、質問というか要望という形でおっしゃられているやに聞いております。再稼働する、しないは別として、そもそも原発立地の地域は危険をはらんでいるということでありますので、政府を挙げて総合的な取り組みをぜひともお願いし、地域住民の皆様に安心を与えていただきたいとお願いを申し上げます。

 次に、航空関係のことについて、非常に小さなことかもしれないんですが、ちょっと感じることを質問させていただきます。

 国内の、遠くの地域が選挙区の議員の先生方は、しょっちゅう国内線に乗られていると思いますが、私は新幹線で往復するばかりですので、たまにしか乗りません。だからこそ感じるのかもしれないんですけれども、先般、羽田発の国内線に乗りました。自動チェックインをしました。そうすると、航空引きかえ券というのが出てまいりました。そして今度、それを持って、私は預け荷物がなかったので、次にセキュリティーチェック、保安検査場に行きました。そこで、チェックインをしたときのいわゆる引きかえ券を、二次元バーコードをかざしてくださいといって、ぴっとかざしますと、一枚紙がぴぴぴっと出てきまして、セキュリティーチェック時に搭乗券と書いたものが出てまいりました。そして今度、それを持って、いよいよ搭乗ゲートから飛行機に乗るというゲートのところで、どっちの紙を出すのかなと思っていたら、二次元バーコードの方をかざしてくださいと。かざしたら、また搭乗券と称するものが出てまいりまして、そして、あなたの座席は何番よ、こういうことで、三つ書類が出てくるわけでしてね。

 それで、ふと思ったんですけれども、そんなの三つあったっていいじゃないかというわけかもしれないんですが、先日、私、香港に行ったときに、逆に一枚しか出てこなくて、搭乗口が、何番から飛行機が出発するというのが変更になりました。それは、テレビ画面で掲示されて変更になったということだったので、たまたま一緒になった日本人の方は苦労されておられましたけれども、これが実は世界の一般常識なのかなと思いつつ、日本はちょっと過剰にペーパーを出し過ぎているのではないかということを、実は今回の国内線を使わせていただいた経緯から感じたわけであります。

 それぞれ三種類の紙が出てまいりますけれども、そもそもその三種類の紙が存在する必要性を御説明いただきたいのと、そうでなければ、二つを一つに、あるいは三つを一つにぐらいできるのではないか。それが、いわゆる搭乗者というか、国民の皆様一人一人にとって、惑わされるものでもなくて、逆に、この紙を最後に捨てていいのかどうかわからないという御旅行者の方もいらっしゃると思います。こんな点について改善の余地はないのかどうか、御答弁をいただきたいと思います。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 今先生御指摘の搭乗手続の方法、すなわち、いわゆる航空券の引きかえ証と、それからそのほかに、保安検査場と搭乗口の両方において搭乗券が発券される方法というのは、従前、我が国の一部の航空会社において導入されていたものと承知しております。

 これらの航空会社では、先般、搭乗手続の簡素化が図られまして、現在では、原則として搭乗口において搭乗券は発行されない、保安検査場における搭乗券の発行のみが行われる方法になっているというふうに承知しております。

 保安検査場において搭乗券が発行されることにつきましては、航空会社における旅客の通過確認、それから、搭乗者に対する確定した搭乗ゲート番号、搭乗時刻、座席番号の案内といったことをやるという観点から必要な手続である、こういうことでございます。

 なお、いわゆる航空券の引きかえ証につきましても、最近、航空会社発行のICカードだとか携帯端末を利用することによりまして、紙媒体としての引きかえ証というものなしで搭乗手続を行うことができるというサービスも提供されているところでございます。

 いずれにいたしましても、今後とも、利用者にとってより円滑な搭乗手続が可能となるように、さらなる改善策がないかどうか、よく業界と相談をしてまいりたいというふうに考えております。

杉本委員 田村局長、最後のお言葉、ひとつよろしくお願い申し上げます。券の要らないものはスキップという言い方を、ある会社ではするのか、共通の言葉なのかわかりませんが、そういうことも私も存じ上げておりますけれども、どちらかのメーカーではありませんが、ぜひ常に改善をお願いしておきたいと思います。

 次に、ボーイング787の最近の運航状況、監督体制について伺いたいと思います。

 三月九日、エンジントラブルの事案が発生しておりますが、これが、そもそもバッテリーシステムとの関係で因果関係があるのかないのか。それから、ことし一月に成田空港で、整備中だった機体バッテリーから煙が出るという事案がございました。この点については、去年の春の段階で、787を保有する二社に対して、飛行中のバッテリー監視というか、きちっとチェックをするようにということで、サンプリング検査であったり、全部検査したのかもしれませんけれども、この一月に発煙したバッテリーは、そもそもそれまでの、去年の段階でチェックをかけていたものなのかどうか、この点も含めて答弁をいただきたいと思います。

野上副大臣 三月九日の事案と一月十四日の二つの事案について、お答え申し上げたいと思います。

 まず、三月九日の事案でありますが、これは羽田発サンフランシスコ行きのJAL二便でありますけれども、右エンジンの潤滑系統にふぐあいが発生をしたということを示す計器表示があったため、ホノルルに目的地を変更いたしました。日本航空がホノルルで当該エンジンの特別検査を行ったところ、同エンジンに装備されたギアボックスが損傷して潤滑油が漏れていたということが確認をされました。

 したがって、本事案につきましては、ギアボックスの損傷が主たる原因と推定されておりまして、バッテリー事案との関連はないと考えております。

 国交省としては、日本航空に対しまして、ギアボックスが損傷した原因の究明及び再発防止を指示して、引き続き、必要な対応を図ってまいりたいと思います。

 それと、もう一つお話がありました、一月十四日の事案であります。この事案が発生をした後、当該バッテリーを機体から取りおろしまして、今、分解検査等を実施しております。

 現時点で判明している事実は以下の五点でありまして、一つ目は、バッテリーの八つのセルのうち一つのセルが発熱、損傷し、同セルの安全弁が作動したということであります。二つ目は、バッテリーを覆う箱の周辺はきれいな状態でありまして、周辺機器に影響はなかったということであります。三つ目は、バッテリー監視装置及びバッテリー充電装置には異常は認められなかったということであります。四つ目は、バッテリーシステムは運航の継続に必要な能力を維持していたものと考えられるということであります。五つ目は、現時点では発熱源及び発熱の原因の特定には至っていないということであります。

 今御指摘のありましたとおり、昨年の六月一日の定期便運航再開後、飛行中のバッテリーの電圧値の監視等のモニタリングをずっと実施してきておりまして、本事案発生までに、当該バッテリーに異常は認められなかったということであります。

 以上を踏まえて、国交省としては、引き続き、万全の体制を整えていきたいと思っています。

杉本委員 もう質問を終わりますが、事前にチェックをしたら問題はなかったんだけれども、結局煙が出たというようなことがあったわけでございますので、引き続き、緊張感を持ってこの787の運航に当たっていただきたいとお願い申し上げて、質問を終わります。

 以上です。

     ――――◇―――――

梶山委員長 次に、内閣提出、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣太田昭宏君。

    ―――――――――――――

 株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

太田国務大臣 ただいま議題となりました株式会社海外交通・都市開発事業支援機構法案の提案理由につきまして、御説明申し上げます。

 世界のインフラ市場は、新興国を中心に、急速な都市化と経済成長により、今後の継続的な拡大が見込まれており、海外の成長を我が国に最大限取り込むため、我が国事業者の参入を促進することが必要です。

 海外におけるインフラ事業、特に交通や都市開発の事業については、投資の回収に相当期間を要するとともに、事業環境の変化により収益の発生に不確実な要素を有しております。また、政府レベルでの調整も必要であることから、民間だけでは参入が進みづらい状況にあり、官民一体となった取り組みが必要となっております。

 このような背景を踏まえ、必要な対策を講ずるため、このたびこの法律案を提案することとした次第です。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、我が国事業者の海外インフラ市場への参入を促進するため、国土交通大臣の認可により、株式会社海外交通・都市開発事業支援機構を設立することとしています。政府は、常時、機構の発行済み株式総数の二分の一以上を保有することとしております。

 第二に、機構は、国土交通大臣の認可を受け、海外における交通や都市開発の事業に対し、出資、専門家の派遣等を行うこととしております。

 第三に、機構に海外交通・都市開発事業委員会を置き、支援の対象となる事業者や支援の内容を客観的、中立的に決定することとしております。

 第四に、政府は、機構の社債や資金の借り入れに係る債務について保証をすることができることとしております。

 そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

梶山委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る四月二日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時六分散会


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