衆議院

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第16号 平成26年5月16日(金曜日)

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平成二十六年五月十六日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 梶山 弘志君

   理事 赤澤 亮正君 理事 秋元  司君

   理事 大塚 高司君 理事 西村 明宏君

   理事 望月 義夫君 理事 若井 康彦君

   理事 井上 英孝君 理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    井林 辰憲君

      泉原 保二君    岩田 和親君

      大西 英男君    門  博文君

      國場幸之助君    斎藤 洋明君

      坂井  学君    桜井  宏君

      白須賀貴樹君    助田 重義君

      高橋ひなこ君    谷川 弥一君

      土井  亨君    中村 裕之君

      林  幹雄君    原田 憲治君

      藤丸  敏君    前田 一男君

      牧島かれん君    宮澤 博行君

      務台 俊介君    泉  健太君

      後藤 祐一君    寺島 義幸君

      足立 康史君    岩永 裕貴君

      西岡  新君    丸山 穂高君

      村岡 敏英君    北側 一雄君

      佐藤 英道君    杉本かずみ君

      穀田 恵二君

    …………………………………

   国土交通大臣       太田 昭宏君

   国土交通副大臣      高木  毅君

   国土交通大臣政務官    土井  亨君

   国土交通大臣政務官    中原 八一君

   国土交通大臣政務官    坂井  学君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 平嶋 彰英君

   政府参考人

   (国土交通省国土政策局長)            花岡 洋文君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         毛利 信二君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  石井喜三郎君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  徳山日出男君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  井上 俊之君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  滝口 敬二君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 田端  浩君

   政府参考人

   (国土交通省海事局長)  森重 俊也君

   政府参考人

   (国土交通省港湾局長)  山縣 宣彦君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  田村明比古君

   国土交通委員会専門員   宮部  光君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月十六日

            補欠選任

             川端 達夫君

同日

 辞任         補欠選任

  桜井  宏君     助田 重義君

  長坂 康正君     藤丸  敏君

  坂元 大輔君     足立 康史君

  松田  学君     丸山 穂高君

同日

 辞任         補欠選任

  助田 重義君     桜井  宏君

  藤丸  敏君     高橋ひなこ君

  足立 康史君     坂元 大輔君

  丸山 穂高君     松田  学君

同日

 辞任         補欠選任

  高橋ひなこ君     牧島かれん君

同日

 辞任         補欠選任

  牧島かれん君     長坂 康正君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)

 国土交通行政の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

梶山委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省国土政策局長花岡洋文君、土地・建設産業局長毛利信二君、都市局長石井喜三郎君、道路局長徳山日出男君、住宅局長井上俊之君、鉄道局長滝口敬二君、自動車局長田端浩君、海事局長森重俊也君、港湾局長山縣宣彦君、航空局長田村明比古君及び総務省大臣官房審議官平嶋彰英君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

梶山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。若井康彦君。

若井委員 おはようございます。民主党の若井康彦でございます。

 本日は、この一般質疑に当たりまして、去る三月に政府の方からお示しをいただきました新たな国土のグランドデザインの骨子について、質疑をお願いしたいと思います。

 いわゆる有識者懇談会に全てを委ねておくというわけにもいきませんので、ぜひ、この国会の場でも、しっかりこうした内容については議論を深めてまいりたいと考えております。

 まず、三月の段階でお示しをいただきましたこの骨子ですけれども、さらにこの懇談会なり研究会は続いていると思うんですが、今後の見通しも含めて、その進捗状況、そして、これがもし、何月に成案になるかわかりませんが、それ以後の位置づけでありますとか使い方について、御説明を賜りたいと思います。

太田国務大臣 新たな国土のグランドデザインにつきましては、三月二十八日に骨子を公表させていただきました。それから、各方面から意見をいただきまして議論を深めて、中身をさらに詰めていくということにいたしております。

 四月十五日に有識者懇談会を開催しまして御意見をお伺いしまして、さらに五月三十日と六月二十七日にも開催する予定としております。

 それから、地方の現場からの意見をということが大事だというふうに思っておりまして、現在、国交省から派遣をしまして、各地方自治体の各方面、全国で十カ所のブロックに分けまして、ブロックごとに都道府県や地域の経済団体の方々からも御意見を直接お聞きする場ということで、今全国を歩かせているという状況にございます。

 また、あわせて、この国土のグランドデザインと同時に、問題意識は、日本はこれから二〇四〇年、二〇五〇年あるいは二〇七〇年、どうなるか。人口構成の問題とか地方の疲弊ということについて、いろいろな団体からも意見が述べられておりまして、それらもしっかりと吟味して取り入れるということも含めて今やらせていただき、本年夏ごろには新たな国土のグランドデザインを取りまとめていきたいというふうに考えています。

 これができ上がりますと、長期の視野に立っているわけでありますものですから、これらを踏まえまして国土形成計画を見直す。これはことし発表されてから一年ぐらいかけてと目途を考えておりますが、そして社会資本整備重点計画、交通政策基本計画、これら幾つか、国土あるいは交通にわたって示していかなくてはならないものがありまして、ここに取り組みたいというふうに思っているところです。

 また、今、国会で成立いたしました都市再生特別措置法と地域公共交通活性化法の改正ということも同時に、このグランドデザインの中に包摂されているというふうに考えておりまして、それらを全て含めてグランドデザインを策定するとともに、影響するところにはその考え方を織り込みたいというふうに思っているところでございます。

若井委員 大臣みずから今後の展望について詳しい御説明を賜りまして、ありがとうございます。

 グランドデザインというこの名称ですけれども、高い空から全体を見渡す、そういう視点ももちろん大事だと思いますが、今お話がありましたとおり、十地区の全国各地での御意見を賜る、そうしたものを積み上げて、より立体的なものにしていくということをぜひ進めていただきたいと私からもお願いを申し上げたいと思います。

 それで、これまで数次にわたって全国の国土計画というものが策定をされ、今回、恐らく六度目のこうした作業になっているかと思うんですが、これまでの国土計画と大きく違う点は、私は、日本が歴史上始まって以来の人口減少社会に突入をし、これが急速に加速をしていく、その中にあって、この国土政策をどのようにハンドルを切っていくのかということにあると思います。

 先般、増田寛也先生が、人口減少問題研究会というところで、二〇四〇年、現在ある千八百の自治体が九百に減少する危険性すらある、このような予測もしておられるわけですが、このグランドデザインの作業のプロセスにおいて、人口減少について分析をしておられますけれども、その内容について御報告をいただきたい。よろしくお願いします。

花岡政府参考人 お答えを申し上げます。

 若井先生御指摘の、新たな国土のグランドデザインの骨子におきましては、今後、急激に人口減少と高齢化が進むということを大きなテーマといたしております。そのために、日本の国土を縦横一キロのメッシュで区分いたしまして、分析をいたしております。

 それによりますと、二〇五〇年には、現在人が住んでいる地域のうち、約六割で人口が半減する。さらに、その六分の二、二割に当たる部分については、そもそも人がお住まいにならなくなるのではないかといったようなことを示させていただいております。人口が全体として減るという以上に、地域的な偏在が加速をするといったふうに分析をいたしております。

 さらにつけ加えさせていただきますと、市町村ごとに見ますと、やはりどうしても人口規模の小さい市町村ほど減少率が高い傾向にあるといったことがございます。

 さらに言わせていただきますと、それぞれの市町村の中心部からの距離別に人口の増減といったようなものを見ますと、やはり中心部に近いところには一定程度人口の集積が残る。しかし、だんだん離れてまいりまして、特に五、六キロといったところを超えますと、人口の減る割合が急増するといったような結果になっております。

 今後の地域づくりにおきましては、こういった細かい人口の状況を踏まえまして、例えば、行政サービスの提供の仕方、あるいは、医療機関や商業施設の配置といったようなものを検討していくといったような考え方を関係者の間で共有する必要があるものと考えております。

若井委員 今局長に御説明をいただいた内容ではないかという図を、いただきました資料の中から、参考資料で提出をさせていただいております。

 この図を見ておりまして、本当に何というか、感慨深いと言うと変ですが、左にあります日本地図でありますけれども、九八%の地域で人口減少が起きるんだということで、しかも、この紫色で点が打ってあります地域については、これは二〇五〇年ですが、三十五年後に五〇%以上の人口が減少するという、そうした図柄になっているわけです。

 実は、この絵はいつかどこかで見たことがある図のような気がいたします。それは、恐らく五十年前はむしろ、こういう青いところから黄色や赤がどんどん広がっていくという、そういう図柄で同じ絵を見たことがあるような気がするんです。

 そういう意味で、この半世紀の間、国土計画というのはむしろ、この青いところをどうするかということよりも、黄色のところ、そして、さらにその真ん中にある赤のところが爆発的に膨張する、これに対応するという意味で国土計画を策定し、それにどう対処するかということが国としての基本的な課題になってきたと思うんですが、これからは、この紫色のところが我が国の国土の中でどのような役割を果たしていけるのか、そして、それをどのようにして支えていけるのか、そうした方向へもう百八十度方向転換をするという意味で、大変に大きな重大な現状だということがここに示されているんじゃないかというふうに思うんです。

 その意味で、今回のこのグランドデザインの中にいろいろ御指摘しておられるわけですけれども、私は、今回のグランドデザインは、この紫色のところをどうするのかということが最も重大な課題であり、あらゆる資源を投入してもここについて政策を集中していくということが課題なのではなかろうか、そのように思う者の一人であります。

 その意味で、この紫色に示された、ある意味、面積でいえば、これはもう八割、九割という部分になろうかと思いますけれども、このようなところが今後我が国の国土の上においてどんな役割を果たしていくべきなのか、どのようなことが可能なのか、その辺について、もしこのグランドデザインの検討の中で、いろいろ御指摘があると思うんですけれども、これという方向づけがあれば、ぜひ御指摘をいただきたい。

花岡政府参考人 お答え申し上げます。

 今回のグランドデザインの骨子の中では、地方において地域社会を維持するということがだんだん困難になってくるということについて大きな問題意識を持っております。

 そういった意味で、いろいろなところで地方圏域の今後のあり方について記述をさせていただいているところでございますけれども、その一つの考え方といたしましては、これから人口が減っていく中で、各地域が横並びを続けていくということではそれぞれの地域がなかなか成り立たないのではないか、そういう横並びを脱して、固有性、多様性といったようなものをもう一度再構築していく必要があるのではないかといったようなことを基本的な哲学といたしております。

 具体的にどうするかという御質問でございますけれども、人口の動態等を考えますと、やはり地方部においても若い方がきちんと仕事につき、生活を営んでいただくということが基本的に大事であるといったふうに思っております。

 そのためには、農林水産業はもちろんでございますけれども、いろいろな産業につきまして、新しい産業を起こすこと、あるいは、産業のイノベーションを進めること等々を進めていく必要があるものと思っております。

 また、特に状況が厳しいいわゆる中山間地域といったところにおきましては、なかなか困難な課題があるわけでございますけれども、現在いろいろな取り組みがなされております。

 例えば、撤退したJAの店舗を住民の方が共同出資をした会社が引き継ぎまして、さまざまな工夫でいろいろな機能を提供され、しかも黒字で運営しておられるといったようなものも幾つか見られるようになっております。

 そういったいろいろな各地の先進的な取り組みなんかもよく勉強させていただきまして、そういった地域のあり方につきまして、できるだけ書き込んでいきたいといったふうに考えております。

若井委員 さきの五月の連休に、長野に行きました。ある村で、大変に、目からうろこが落ちるといいますか、そういうお話をお聞きしました。

 人口が二千二百人しかいない。国勢調査ごとに一〇%近く人口が減っている。平均年齢が五十八歳だそうです。高齢人口が千二十三人、四六%に達しており、ひとり暮らしの世帯が二百十九、全体で八百四十九世帯ですので、四分の一がひとり暮らしだ。

 ところが、この村のお話を聞いていて、本当に意外でしたのは、この村には生活保護世帯が一世帯しかない。当然、年金はもらっている人が多いんだと思うんですけれども、そのようにして、地域が何とか、要するに、自立しているとは言えないかもしれませんが、自活をしている。次の時代に再生産していけるのかどうかという点については甚だ心もとないところもあるんですけれども、とにかく、高齢ではありながら、しっかり自活をしているという意味では評価ができるのではないか、そんなふうに感じました。

 そういう村に行っていつも思うんですけれども、何でそういうことが可能なのか。一つはやはり、自給自足しています。自分の畑で自分の食べるものをつくっている。それから、それを御近所で物々交換しております。ですから、自分がつくったものだけではなくて、さまざまな食料なりを得ることができる。そしてさらに、病気になれば近所で助け合っている。要するに、自給自足、それから物々交換、助け合い。

 よく考えてみると、これらはGDPには一切寄与していない。一回も現金に換算をされていないので、生産という、あるいは経済という指標からいうと、ほとんどゼロに近いんじゃないかと思うんですが、しっかりそこにいる人は自分たちの暮らしを支えていっている。そういう部分が、ある意味で言うと、この紫でドットをしているところは、支えられている結構大きなファクターになっているんじゃないかと思います。

 そのことだけで我が国の将来が開けるとはもちろん申し上げませんけれども、日本人がそれぞれ、みずからの命を、暮らしをどうやって支えていくかという意味で、この点についてもう少し積極的に、あるいは再評価をしていかなきゃいけないときが来ているんじゃないか、そのことが本来は国土のグランドデザインのベースにあるんじゃないか、それぞれの地域がそうやって個人の生活を支えていけるということを、地域主権、あるいは分権と言ってもいいですけれども、そのベースなんじゃないかというふうに私は思うわけであります。

 そういう意味で、このグランドデザインの中にもそういう記述がぽつりぽつりと出ているのは、私は大変に注目すべきだと思っておりますが、難しい言葉でこれは書いてあります。理念のところに多様性という規定があり、ダイバーシティー、交通、情報ネットワークが便利になればなるほど、物理的距離ではなく、位置、その場所で何ができるか、その比較優位が重要だというふうに書いてある。

 このいわゆる位置とか比較優位というのが何であるかということが解明できれば、私は、このグランドデザインには命が吹き込まれるといいますか、柱がしっかり立つと思うんですけれども、今の段階で、この分析の中で、この位置とか比較優位というのはどういうことをお示しになろうとしておられるのか、もしお答えになれれば、ぜひよろしくお願いします。

太田国務大臣 奄美に行きました。先生もたしか行かれたと思います。

 そこで、ITがこれだけ確立されてきますと、どこで仕事をするかということは、なかなか、距離というよりも位置というものに還元される、そういう時代というものがあろうと思います。

 そういう意味では、特にIT、それからまたリニアなんということが成りますと、また距離が縮まって、位置というものが相当大事になってくるということもあったりします。これはまた、地方の活力という、集落を形成するという場合にも同じことが起きるんだというふうに思います。

 今先生がおっしゃったところは、私、三宅島から、噴火で、東京まで一緒に実は来まして、そしてその後も何回もお会いをしておりますと、いや、太田さん、とにかく東京じゃ何でも何でも金、金、金、金で、動くだけで金がかかる。三宅島ではそんなんじゃなくて、魚をとったり貝をとったりしたら隣に渡して、物々交換というようなもので生きていると。

 つまり、資本主義社会の中での都市の構造というものはお金を使うということが基軸にあるんですが、集落とか小さい村ということになると、支出を抑えるということの中での安定的なもの、これを、そっちがいいんだというのではなくて、日本には二つのそうしたシステムというものが共存するということを認めてあげる、そうしたまちづくりというものが大事で、一方が正しい、何でも自然の中に帰れというわけにはいかないというふうに思っています。

 そういう、支出を少なくしながら生活していく、そして助け合いをしながらやっていくという中には、例えば電気とかそういうことにつきましても、そこは小水力を使うとか太陽光発電を使うとか、町の住まい方という、生活を基軸にしたまちづくりというものがあろうと思います。

 いずれにしましても、そこの位置というものが大事になってくるとか、あるいは助け合うということをより行う、あるいは支出を少なく生きる資本主義社会。藻谷浩介さんが「里山資本主義」の中で提唱しているのはそういうことだというふうに思っています。それらも組み込んで、それぞれの地域がどう生きていったらいいのかということを自分たちで模索するというそのインセンティブを与えるという意味でも、私はグランドデザインでいろいろな形で物事の考え方を提起するということが大事だというふうに思っているところです。

若井委員 私も、例の奄美の特措法の議論の際に、島の方に勉強させていただきに参りました。もしかすると、大臣と同じ女性に会っているかもしれません。この方は、要するにITの仕事をよい環境のところでしたいということで、奄美大島の、それも大変外れの田舎でそういう仕事をしている人ですが、その方が大変におもしろいお話をしてくれました。

 どこでもITの仕事はできる。私は日本じゅうにそういう顧客がいて、それで今の暮らしが成り立っている。だが、今の関心は私はそこにはありません、こういうことでした。

 このネットワークを使って別のことができるんじゃないかと思い始めている。それは何かというと、奄美大島でなければつくれない種類の蜂蜜がある。つまり、あそこにしか生えていない種類の植物があって、それをベースにした蜂蜜を近所が生産している。しかし、今まで店頭に並べてもお客が全然来ない。要するに、奄美大島だけでそんなものが成り立つ、そういうマーケットにはなっていない。しかし、これを一旦ネット通販の上に載せると、これがとんでもないことになって、もう日本じゅう、見えないところにたくさんの顧客がいて、その方々から注文がどんどん集まってくる、だから、むしろ、地元の集落の方々にそれをどうやってつくっていただくかということが、今、私の課題になってきている、こういうお話を聞きました。

 私は、ですから、恐らく、このダイバーシティーというところでおっしゃっている位置とか比較優位というのは、実はそのことを言っているんじゃないかというふうに思うんですよね。そういうふうに、全国にあって、散らばっていて、まさに、集積していなければ成り立たないマーケットではなくて、広く分散をしているけれども、それがITでつながっており、あるいは、今でいうと宅急便だと思うんですが、そうしたものでつながっている。だから、宅急便の値段、船で運ぶ値段を安くしてちょうだいねという陳情を受けましたけれども、まさにそういうベースをつくっていくということによって、この小さい、地方に分散しているコミュニティーを生かしていけるんじゃないか。そのことを、ぜひ今回は、このグランドデザインの中で大きく提起していただきたい、そんなことで、きょうはこの質問をさせていただきました。

 「中山間地域は規模が小さいため住民が共同して工夫すれば何とかなるが、」という記述があるんですが、どういう工夫をして、どう何とかなるのかということは書いてありません。しかし、そのことをもう少しこれから掘り下げていくことによって、私は、国土の九割を占めるかもしれない、この青い点がドットしてある地域を活性化することができるのではないか、そんなふうに思うわけであります。

 この話はまだまだこれからも重ねて申し上げたいんですが、時間もありますので、国土政策に関連して、幾つかこのほかにおもしろいことを見てまいりましたので、そのことについて、ぜひ教えていただきたい。

 資料の二であります。

 先般、五月の十一日に、JR北海道の江差線という鉄道が廃止になりました。まさにローカルな、右の下に輸送密度の推移が書いてありますけれども、お客さんの乗らない、ある意味でいうと、経営が大変に厳しい鉄道だったんですけれども、これがとうとう廃止になりました。その一方で、この鉄道の起点であります木古内というところでは、今、北海道新幹線の新しい駅舎がどんどん整備をされているという状況です。

 北海道新幹線は、来年度中には新函館まで開通をし、東京から線路で結ばれる、こういう状況の中にあって、一方では、この江差線という鉄道が廃止になっていっている。私は、新幹線ができれば、この江差線をベースにして、もう一回別の使い方ができたのではないかというふうに想像もしたりしております。

 JR九州などでは、新幹線ができた以後、非常に活性化をしているローカル線のケースも少なくありません。

 この江差線の鉄道の廃止問題、この間の経緯、それから、これが廃止された後のこの地域の展望、この辺について、鉄道局の方から御説明いただければありがたいです。

滝口政府参考人 委員が配付されました資料のとおりでございますが、この江差線、五稜郭―江差間のうち、まず五稜郭―木古内間が、平成二十八年春に予定されております北海道新幹線開業に伴い、いわゆる並行在来線としてJR北海道から経営分離される、こういったことになっております。このため、江差線の木古内―江差間につきましては、並行在来線の経営分離後は、JR北海道の函館方面の自社路線には接続しない路線となるという見込みでございました。

 一方、この区間の輸送密度、委員が配付されました資料の右下でございますけれども、いわゆる発足当時は二百五十三人でございましたが、二十三年度の段階では四十一人ということで、非常に少ない方が御利用されていたということでございます。

 このため、二十四年九月に、JR北海道から地元の沿線自治体に対しまして、鉄道事業を廃止したいという意向が表明されております。その後、沿線自治体とJR北海道が協議を重ねておりまして、その結果、沿線自治体の方でも、鉄道事業の廃止はやむを得ないということで、御了解をいただいたという経緯がございます。

 手続的には、平成二十五年四月にJR北海道から廃止の届け出がございまして、本年の五月十二日をもちまして廃止をされた。十一日まで運行されて、十二日から廃止をされた、こういったような経緯でございます。

 なお、廃止後の地域交通としての輸送手段でございますが、民間のバス会社が実は運行を行っております。地域の輸送確保のため、JR北海道が、この配付された資料の中にもございますように、三年間に九億円ということでバスに対する支援を行う、こういったことで御了解をいただいたというふうに承知をいたしております。

若井委員 この江差とかの地域は、北海道では本州から一番近いところに位置をしており、私が聞き及んでおりますところでは、八百年ぐらい前から人が移住をしていたという、北海道では最も開発が最初に進んだ地域だというふうに聞いております。

 当時は、海路がベースになって、要するに船で交通をしていた。それから、この間、鉄道で支えられてきたけれども、今鉄道局長がお話しになったように、これからはバス輸送だ、要するに道路に依存していくのだという時代の流れの中で、いたし方ない部分もあるかもしれませんけれども、もう少し頑張ってみる手があったのではなかろうかと私などは思う一人であります。

 鉄道についてはこのような結末になったわけでございますが、今後、こうしたケースがほかの地域でも出てこないとは限らないわけでありますし、その際には、JR九州ばかり褒めているわけじゃありませんけれども、鉄道としても大いに工夫をしていただきたいと思いますし、また、それに代替をするバス輸送、これについても国交省として大いに工夫をし、力を入れていただきたい、このことをきょうはお願いして、これについては質問とさせていただきます。

 次に、その裏に、山陰自動車道の図を、国交省の皆さんから提供を受けて、ここに委員会の資料とさせていただいております。

 私は、やはり、いわゆる中国地方、特にこの日本海側というところは、先ほどの図にもありますとおり、大変に厳しい人口減少の波にさらされているところでもありますし、山陰自動車道が果たす役割は大変に大きいだろうというふうに思っておりますが、この図を見ていただきますとおわかりのとおり、ある意味でいうと、これはシャクトリムシみたいな格好の図が描いてありまして、少しずつ少しずつ延びていって、最後はこの自動車道を建設するというプログラムになっているんだと思います。

 かつてのように、例えば東京から新潟まですぱっと定規で直線を引いて、その線の近くの町を拾ってルートを決める、そして一気にそれをつくるというような、そういう形ではないように見受けますけれども、これをどのようなプロセスでつくっておられるのか、道路局の方から御説明願います。

徳山政府参考人 お尋ねの山陰道でございますけれども、山陰地方の地域経済の活性化あるいは観光の振興、そしていざというときの災害に強いネットワークの確保という意味で、非常に重要な、約三百八十キロの幹線道路でございまして、昭和六十二年に高規格幹線道路網に位置づけられたわけでございます。しかしながら、地元の期待に反しまして、有料道路としては、ただいま委員からもお話のありましたように、一気に進むというわけにはまいりませんでした。

 一方、これに並行して、国道九号が山陰の海岸線をずっと走っております。この国道九号にもいろいろな課題が実はございました。例えば、峠が幾つかございますけれども、峠の区間では急カーブや急勾配があって、これがいざというときのネックになる。あるいは地すべり等の災害によって通行どめが発生しやすい区間も多数存在する。そして、それぞれの都市の市街地の区間も通っておりまして、こちらでは渋滞が生じておるという問題がございまして、国道九号としてもバイパスの整備が求められていた。

 ただ、山陰道がずっとできればこれも解消するわけであったわけですけれども、バイパスを先にいたしますと、これは三重投資みたいなことになりますから、三本の路線をつくることになりますので、これも非常に不経済である、こんなジレンマがあったわけでございます。

 このため、将来の道路ネットワークの形を見据えながら、新しい路線、二重投資にならないように、有料道路としての整備、あるいは国道九号のバイパスとしての整備を組み合わせまして、計画的にこれまでつなげてきたものでございまして、これまでに約四割に当たる百五十キロが開通しておりますし、現在でも三割弱の約百キロの区間が事業をしておる、こういうところまで来たわけでございます。

 引き続き、現道の課題や整備効果を踏まえ、そして厳格な評価を行いつつ、いろいろな工夫を重ねて、効率的、効果的な道路ネットワークの整備に努めてまいりたいと考えております。

若井委員 私も、連休を利用して、全線、車で走ってみました。松江のところには、いわゆる国道バイパスがかねてから整備がされており、それの両方の出口が新たな山陰自動車道につながっていく、そうした国道のバイパスでありますとか、ここに赤く直轄と書いてある、そうした、採算はとてもとれないけれども、この青い部分を支えるために、先ほどの青い点の部分ですね、必要欠くべからざる部分については税金も投入をしてこうした道路をつくっていくということは、私は反対をすべきものではないというふうに思いますし、その結果として、そのように多様な事業の積み重ねの結果、こうした山陰自動車道ができていくということは、とても無理のない自然なシナリオになっているのではないかと評価をさせていただく次第であります。

 いずれにしても、この間、多くの議論がありましたが、社会資本をこれからどうやって維持管理し、更新をしていくのか。お金は限られているし、需要は非常にこういう分散的なところがたくさん出てくるという中で、こうした形でインフラをつくっていく。場合によると、九号と並行するというよりは、九号そのものに代替をされるというような部分も出てくるんじゃないかと思いますけれども、今後の更新のプログラム、あるいは、料金のシステム等についても、無料のところがあったり有料のところがあったり、今はそういう組み合わせになっていると思うんですけれども、しっかりとした一貫した方向性を見出しながら、わかりやすい、使いやすい、そうした道路として整備をしていただきたい、このように期待をさせていただきたいと思います。

 最後に、時間がなくなりましたけれども、この青い点の部分、「美しい国土を守り、育てる」という項目が基本戦略の中に書かれております。多自然居住地域を守っていく、あるいは国土管理の拠点としてこの地域は重要だ、そして、その最大の例として、外海遠距離離島について、そこに住んでおられる方々は現代の防人だというふうに書いてございますし、それをしっかり維持し育てていくためには二つの物差しが必要じゃないか、このようにグランドデザインの中に書いてございますが、この現代の防人とかあるいは二つの物差しというのは、もう少し具体的に言うとどのような内容を示しているのか、その点について御説明を賜り、質問を終わりたいと思います。

花岡政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国は、三十八万平方キロの領土を持っておりますけれども、それに加えまして、四百四十七万平方キロという非常に大きな海洋を持っております。

 先ほど御指摘いただきました記述は、いわゆる国境離島の住民の方々にそこに住んでいただき、漁業を営んでいただくといったことが国土管理上重要な役割を果たしているのではないかという問題意識から書かせていただいたものでございます。

 もう少し具体的に申し上げますと、例えば、他国の漁船等が我が国の領海に入ってきた場合に、こういった漁民の方々から御通報いただいて、海上保安庁の船が出動するとか、そういったようなことを念頭に置いているわけでございます。

 それから、もう一つ御指摘のございました二つの物差しという言葉でございますけれども、これは、経済性、採算性という一般的な原理原則だけで全ての地域の物事を判断するのではなくて、このように国土管理上また特別の役割を果たしている地域などにおいては、そういったものを十分踏まえた弾力的な対応、必ずしもそういう経済性、採算性といったもので一刀両断にしない対応が必要ではないかということで、考え方を述べさせていただいたものでございます。

 こういった考え方に基づきまして、交通アクセスの改善、あるいは産業振興、雇用の確保といったことを考えていく必要があるのではないかと考えているところでございます。

若井委員 ありがとうございました。終わります。

梶山委員長 次に、原田憲治君。

原田(憲)委員 おはようございます。自由民主党の原田憲治でございます。

 質問の機会をいただきました。理事の先生方、また委員の先生方に、感謝、御礼を申し上げる次第でございます。

 一時間という長丁場であります。多岐にわたりますことを、まずお許しいただきたいと思います。

 まず、航空行政についてお話を伺いたいと思います。

 ピーチ・アビエーション二五二便、石垣から那覇空港に向かっておった飛行機が、進入高度が低過ぎて着陸をやり直した、いわゆる重大インシデントというのがございました。今調査中であろうかと思いますが、これで法的には問題がないということでありますけれども、この機体とキャプテン、機長がそのまま別便を運航したということがございまして、新聞の投書欄というんですか、そういうところを見ておりましたら、心配だ、本当にこれでいいのかということが書いてございました。この点について、まずお伺いをいたしたいと思います。

田村政府参考人 お答えを申し上げます。

 四月の二十八日、石垣発那覇行きのピーチ・アビエーション二五二便が那覇空港への着陸進入におきまして海面に異常接近し、操縦士が緊急回避操作を行うという重大インシデントが発生をいたしました。このインシデントにつきましては、現在、運輸安全委員会によって調査が行われているところでございます。

 国土交通省といたしましては、会社に対しまして、運輸安全委員会の調査への協力とともに、会社としての事実関係の調査及び早急な再発防止策の徹底を指示いたしました。また、五月八日と九日に同社に対します定期監査を実施いたしまして、乗員不足への対応等について確認をいたしますとともに、機長から会社への重大インシデント等にかかわる報告が的確に行われるように指示をいたしました。引き続き、運輸安全委員会による調査の状況等を踏まえ、適切に指示、監督を実施してまいりたいと考えております。

 そこで、今先生おっしゃいました、重大インシデントが起こった後、引き続き関空への運航を続けたというところでございますけれども、事案発生後、念のために行った点検でも機体に異常は見られていないということでございますので、運航を継続しても機体の健全性には問題がなかったというふうに考えております。

 しかしながら、操縦士からの会社への正確な報告がおくれたということ、これは適当でなかったというふうに考えております。機長からの報告の適切な実施について、速やかに対策を講じるように指示をいたしたところでございます。

 以上でございます。

原田(憲)委員 局長の答弁のとおりだと思いますが、そもそも、パイロットが不足しておらなければこのような運航はなかったのではないかな、そんなふうに私は思います。

 それとあわせて、どうも機体を整備する整備士の方も不足をしておるんじゃないかということも聞こえてきておりますので、この辺のところはどうなっておるのかということをお答えいただけたらと思います。

田村政府参考人 今御質問の、パイロット、整備士の不足の問題でございます。

 当該ピーチの監査におきましては、乗員不足で無理な乗務がなされていたというような事実は認められませんでした。

 しかし、航空業界全般といたしまして見ますと、航空需要の増大や今後の大量退職によりまして、中長期的にパイロット不足が発生するおそれがあります。それから、LCCについては今急速に事業拡大をしているというようなこと、それから、中小の地域航空会社みたいなところは、大体、構造的に乗員が集めにくいというような状況がございまして、短期的にもこれらの会社についてはパイロット不足に直面しているということでございます。

 それから、整備士につきましても同様に、航空需要の増大等に伴いまして、短期的あるいは中長期的にも不足への対応というのが課題になっております。

 このような状況を踏まえまして、国交省では、交通政策審議会のもとに小委員会を設置いたしまして、パイロット、整備士等の養成、確保のための対策に関して検討を行っているところでございます。

 短期的なパイロット不足への対策といたしましては、本年三月、この小委員会の中間取りまとめを受けまして、自衛隊パイロットの民間における活用を直ちに再開したところでございますけれども、さらに具体的なほかの策につきまして検討を進めまして、夏前をめどに取りまとめを行い、必要な対策を講じてまいりたいというふうに考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 将来的にも、今は現役のパイロットの皆さんが退職をされる時期が来ますと、また再び同じようなパイロット不足というようなことが起こるのではないか、私はそう考えておりまして、その辺をやはり今から対策として講じていただいて、しっかりとした人材育成というもの、それからもう一つは、今局長おっしゃいました、自衛隊からの民間への移行というんでしょうか、民間パイロットへの採用も積極的に行っていただいて、いわゆる即戦力として自衛官のベテランパイロットを採用していただくというようなことも必要じゃないかな、このように私は思っております。

 それから、ちょっとこれは一つ気になっておることがありまして、パイロット不足とかそういうこととは全く関係ないんですが、私は先日、船に乗りました。そうしましたら、乗船してすぐに、避難の仕方についてレクチャーがあったんですね。船に乗ったら、警報を発して、この警報が鳴ったら、あなた方はどこのところへ集まってくださいということで集まって、そこで救命胴衣のつけ方、いろいろなことを、避難訓練的なことをやっていたんです。

 飛行機でも同じようなことをやっていますよね。昔はキャビンアテンダントが実際に着てやっていましたけれども、今はビデオですね。ほとんどの人が見ていませんね。

 それと、気になりましたのは、実際、航空機内でそういうことが起こったときに、迅速に、救命胴衣というんですか、ライフジャケットをつけることができるのか。ちょっと気になりまして、これは質問通告をしていませんので、お答えいただけたらで結構ですので、こういった危機管理の面について対応していただいておるのかということを、できれば、例えば飛行場なんかで搭乗の待ち時間の間にそういう体験をするコーナーをつくっていただくとか、そういうことをしていただいたらいいんじゃないかなと自分自身で思ったものですから、ちょっと思いつきのような質問になって申しわけありませんけれども、もしお答えをいただけるようでありましたら、よろしくお願いします。

田村政府参考人 緊急時における乗客の避難誘導につきましては、適切に乗務員の教育訓練というものが行われて、安全な誘導が可能な体制になっているかということは厳しく私どももチェックをしております。社内でもそういう訓練がなされているということでございますけれども、今の先生御提案のお話も含めまして、さらに対策があるかどうか、ちょっと検討させていただきたいと思います。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 会社側の人はそれなりの訓練を受けていると思いますけれども、乗客の方はなかなかそういった体験というのか経験もできないと思いますので、ぜひそういった形で実現をしていただけたらありがたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 次に、今、話題と言ったらいけません、大変痛ましい事故が韓国で起こりました。セウォル号というんでしょうか、日本で建造した船が韓国の方で事故を起こした。この対応につきましては、今、韓国の方でいろいろと、救難活動も行いながら、裁判というんでしょうか、検察の調べも進んでおるようでありますけれども、あの船があそこで事故を起こして、一説によると、日本から救難を手伝うぞというようなことを言ったけれども断られたというような報道がありましたけれども、このような事実を国交省の方でつかんでおられるのかどうか、その辺のところをまずお聞きいたしたいと思います。

森重政府参考人 お答え申し上げます。

 海上保安庁の方の関係ではございますが、関連ということでお話しさせていただきたいと思います。

 私どもが聞いておりますのは、我が国の方から、海上保安庁の方から救助の申し出を日本側としてしておりまして、その回答を待っているということで、今そういう状況になっているというふうに聞いております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 あの船は日本でつくられたということは間違いないことでありますので、先ほど大臣にお話を聞きましたら、構造等の設計図というんですか、そのようなものは向こうへ渡しているかもしれぬというお話でした。ぜひ、こういうものも活用していただいて、これからの、まだ行方不明の方が二十名ほどおいでになるということですので、一日も早くその人たちを捜索していただきたいな、このように思っています。

 日本であのような事故は私は起こり得ないことだと思いますけれども、日本で起こったときの避難誘導マニュアル等、その辺のところがどうなっておるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

森重政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国におきましては、旅客船の安全対策といたしまして、船舶や設備などのハードの面、そして、船長や船会社による安全管理などのソフト面、この両面から対策を講じております。

 具体的には、ハード面では、船舶が容易に転覆、沈没しない構造であることや、十分な救命設備を設置することなどを求めまして、国による毎年の検査を義務づけております。

 また、ソフト面におきましては、船長に、出航前の安全確認や定期的な避難訓練の実施などを義務づけるとともに、事業者に、安全な航路の設定、事故時の対応手順の策定などを義務づけまして、これらにつきまして、国による立入検査を実施しております。

 委員御指摘の、旅客の避難誘導対策でございますけれども、これにつきましては、全ての旅客船に対しまして、避難経路や救命胴衣の格納場所、そして着用方法等につきまして、旅客に見やすく掲示することを義務づけますとともに、船内放送やDVD放映などによりまして周知するように指導しているところでございます。

 外航の旅客船につきましては、これらに加えまして、乗船後、乗船してから、旅客に対する避難訓練を実施することを義務づけております。

 また、長距離のフェリーにつきましては、修学旅行などの団体旅客に対します避難訓練、この実施を促すなど、各社におきまして安全対策の一層の充実が図られますよう、私どもとしても指導しておるところでございます。

原田(憲)委員 では局長、韓国のあのような事故は日本では起こり得ない、一〇〇%とは言えないかもしれませんけれども、相当高い確率であのような事故は起こらない。万一、衝突事故等があって避難をするような場面があっても、しっかりと乗組員が乗客の避難誘導に当たっていただけるという体制はできておる、こう理解してよろしいでしょうか。

森重政府参考人 お答え申し上げます。

 韓国の事故の関係につきましては、現在、韓国政府が事故原因の究明を行っているところでございますので、その究明を見守り、事故原因が明らかになった段階で、新たな対策が必要かどうか十分に精査いたしまして、適切に対処をしてまいりたいというふうに考えております。

 我が国のフェリーに対する安全対策につきましては、先ほど御説明申し上げましたとおり、ハード面、ソフト面、それから日常の検査、監査、そして訓練などによりまして、適切に進めておるというふうに認識しておるところでございます。これからも、これがしっかりと徹底していかれますように、私どもとしても的確に対応していきたいというふうに考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 安全対策、しっかりとしていただきたいと思います。

 特に、川船というんでしょうか、何とかライン下りとかそういう船につきましては、事故が起こったりしたときに、必ずライフジャケットをつけておくようにということで、今、場所によっては、観光客が乗り込んだときに既につけさせておるというようなこともあります。海上保安庁の方とも連携をおとりいただいて、しっかりとその辺のところ、釣り船等もありますし、装着をしっかりとしていただくように指導していただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 それから次に、私はちょっとショックなことがありまして、我々の世代は、日本は世界に名立たる造船王国だということを言われて育ってきました。今、外国にその立場を奪われている。奪われていると言ったらいかぬですけれども、そういうところも言われておるわけであります。

 しかし、やがて時代が来れば、また再び、三菱重工でありますとか、あるいは石川島播磨とか、そういうところの造船所がにぎわってくる、そう信じておったんですが、どうも聞いておりますと、造船技術者が不足しておるというような話もお聞きをいたしました。造船関係のというか、船の関係の大学では、造船技術を教える学科がなくなってしまっておるというような現状もお聞きをいたしました。この辺のところを、どうなっているのか、実態を少しお答えいただければと思います。

森重政府参考人 我が国の造船業は、省エネ技術を中心といたしまして世界のトップレベルの高い技術力を有しておりまして、主要な造船会社十四社でございますけれども、この十四社の技術者の数の合計は、全体の事業規模の拡大に伴いまして、この十年間の間に約五千人から六千四百人へと増加はいたしております。このため、直ちに技術者の数が不足するという状況にはありませんけれども、競合国である韓国そして中国、これに対する技術力の面での相対的な優位性が縮まってきているというふうに認識しております。

 また、近年では、委員御指摘のように、造船技術者を輩出する大学におきまして、造船であるとか船舶、こういった名称を持つ学科の数が大変減少してきておりまして、造船に特化した専門的な大学教育を行う体制は弱まってきているというふうに認識しています。

 今後の造船市場におきまして国際競争力を確保する上でも、また、新たな市場分野、海洋資源開発におきまして市場を獲得していく上でも、若手技術者の育成を通じまして、優秀な技術者を確保していくことが重要であるというふうに認識しております。

 このため、大学における技術者養成機能の向上、そして大学卒業後、企業に入った技術者のレベルアップ、それぞれにおいて産官学連携いたしまして、さまざまな造船技術関連の講座であるとか研修などを開設いたしております。また、造船業界全体としても、経営の統合であるとか、あるいは共同で新たな設計開発会社を設立するなど、技術的な人的資源のより効率的な活用が図られております。

 国交省といたしましては、以上のような産官学の連携によりまして、造船技術者の育成とさらなるレベルアップに向けた取り組みが促進されますように支援をしているところでございます。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 やはり、四面を海に囲まれた海洋国日本でありますから、造船でも世界に名をとどろかせたあの時代を再び目指して、政府の方としてもしっかりと支援をしていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。

 次に、いつでしたか、宮城交通のバス事故が起こりました。

 私は、かつて国土交通委員会でツアーバス問題を取り上げさせていただいたことがありまして、やがてああいう事故が起こるぞということをお話をしておりましたら、残念ながら、関越自動車道であのような痛ましい事故が起こってしまったということで、国交省としては、やはり見直そうということで新たな制度を導入していただきまして、いわゆるツアーバスというのはなくなりました。

 高速路線バスということで運行しておった中での事故でありますけれども、この事故について、AEBSという新しい装置をこの秋から取りつけることが義務づけられておりますけれども、もしその装置がついておれば、あのような悲惨な事故は防げたのかどうか、宮城交通のあの事故が防げたのかどうかということについてお伺いをいたしたいと思います。

田端政府参考人 三月三日の未明に、富山県の北陸道の小矢部川サービスエリアにおきまして重大な事故が発生いたしまして、乗客乗員二名が死亡、多数のお客様が重軽傷、こういうような重大な事故がございました。

 ただいま、これは三月三日以降、宮城交通に対して監査を実施して、中身につきましても精査を進めております。事故原因についても、専門家の知見も得ながら、詳細に調査分析を進めております。

 先生今御指摘のこの事案は、高速な状態で衝突をいたしました事案でございます。衝突被害軽減ブレーキというものが今の新しい車には装着されておりますが、この事案におきましても、この衝突被害軽減ブレーキがもし装着されていれば被害の方は軽減できた可能性があるというふうに私どもとしては考えております。

原田(憲)委員 その衝突軽減ブレーキですか、それを早急に導入していただくということで、前倒しで取りつけをされておる車両もあるようでありますので、ぜひその普及促進に国交省としても取り組んでいただきたいと思います。

 それに関連してなんですけれども、正式にはこの十一月からですか、その取りつけが義務づけられるということでありますが、私が聞いておりますところによりますと、観光バスというのか、車重が十二トンを超える大型のバスに取りつけが義務づけられるということでありますが、その辺のところを少し詳しく教えていただけますでしょうか。

田端政府参考人 お答え申し上げます。

 衝突被害軽減ブレーキにつきましては、高速道路での追突事故の被害を軽減させるということを目的としているものでございますので、高速道路を走行するバスに装着の義務づけをしているところでございます。

 この中で、一たび事故が起こると被害が大きなものになるおそれが高い大型バスから順次装備の義務づけを進めているところでございます。車両総重量十二トン以下の中小型バスにつきましても、自動車メーカーの開発期間を考慮いたしまして、できる限り早期に普及させることを考えておりまして、平成三十一年十一月以降、順次義務づけることといたしております。

 車両総重量十二トン以下の中小型バスにつきまして、義務づけの時期は到来していないところでありますが、衝突被害軽減ブレーキの装着というものも、このバスにつきましても既に進んでいるところではございます。

 今後とも、衝突被害軽減ブレーキのさらなる普及につきまして、私ども行政としては働きかけをしてまいりたいと考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。ぜひ、そのようにしていただきたいと思います。

 それに関連してなんですが、観光バスが認可制から許可制に変わりました。そのことによって事業者が随分ふえたと思います。

 ただ、その事業者の中には、新車なら今局長がおっしゃったような取りつけが順次進んでいくんですが、今まで乗っていた車、使用していた車については取りつけがなかなか難しいという話も聞きます。今の型式の車が更新をされるときには、その取りつけが義務づけられるようですけれども、古いと言ったらいかぬかもしれませんけれども、規制前に販売をされた車両につきましては、取りつけが今申し上げましたようなことで難しいというようなことでありまして、なかなか普及が難しいのではないかな、このように思っております。

 車齢がもう三十年、四十年たった車が、果たして本当にそれでお客さんを乗せて運んでいいのかどうかというような懸念もあります。中には、車齢が高年数たって、走っているうちにタイヤが外れたとかボルトが折れたとかいうような話もありますし、車両火災を起こしたというような事例もありますので、ぜひその辺のところも対応していただけたらなと思うんですが、これはもう技術的に後づけというのは不可能であると考えていいんですね。

田端政府参考人 ただいま御指摘の衝突被害軽減ブレーキについては、後づけというものは技術的になかなか難しいということを自動車の車両メーカーから聞いてございます。

 ただ、先生が御指摘の、後づけでできる部分については、いわゆる運転者の体調異常などを検知して警報するシステムでありますとか、あるいは、警報するということは、音を鳴らしたり、アイコン表示で警告をする、こういうものにつきましては後づけも可能でございまして、衝突被害軽減ブレーキまでは至らないにしても、こういう後づけの装置をつけていくように我々としては関係バス会社にはいろいろ指導しておりますし、私どもも、予算の支援方策も対象にして、普及を進めてまいりたいと考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。ぜひ、そのようにしていただきたいと思います。

 今局長がおっしゃいましたように、トラックにしてもバスにしても、やはり大型車の起こす事故というのは大きなものでありますし、特にバスは大量にお客さんを積んでおるということでありますので、大勢の人が利用しているバスで事故を起こしますと、けが人もたくさん出るということであります。

 トラックの方は、私も、あるメーカーの車に同乗させていただいて、その効果というものを体験させていただきましたけれども、これなら死亡事故が重傷で終わるのかな、あるいは重傷事故が軽傷で終わるのかな、前が乗用車だとしたら、その乗員に対して、けがの大きさで少しは軽くなるのかなというような思いがいたしましたので、ぜひ、有効な装置でありますので、できるだけ早く全ての車に装着をできるように。

 そしてまた、車歴の余り古いのは、整備をすれば乗れるということかもしれませんけれども、その辺のところもあわせて御指導いただけたらと思います。よろしくお願いを申し上げます。

 それから、先日、回送の観光バスが、東名でしたか、事故を起こしました。そのバスは、お客さんを積んでおって長野県で接触事故を起こして、このときは幸いけが人は出なかったということでありますけれども、その後、恐らく当該のバスを、私の地元なんですが、会社があります大阪府の豊能郡の能勢町まで回送している途中にあのような事故が起こったと思います。

 どうも聞いておりますと、この会社、いろいろな、いろいろなと言ったらいけませんけれども、事故を累積というんですか、何遍も事故を起こしておる会社、そのほかの事件も起こしておる会社なんですが、このような会社に対してしっかりとした指導がなされておったのか、行政処分も含めてどのような対応をしておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

田端政府参考人 国土交通省では、法令違反や交通事故を繰り返し、また行政処分などを何度も受けている、こういうような悪質な自動車の運送事業者に対しましては、優先的かつ重点的にまず監査を実施することとしております。監査の結果、法令違反が確認された場合には、厳正に対処するということにしております。

 特に、運行管理者などを未選任、また監査の拒否、あるいは名義貸し、こういうような悪質、重大な法令違反が確認された場合には直ちに三十日の事業停止を命ずるということ、こういうように基準を改正いたしまして、本年一月より適用しております。こういう改正によりまして、三十日の事業停止を命じ、さらに、その後も改善が見られないような場合には事業許可を取り消す、こういうような段取りになります。

 ただいま御指摘の事案といいますのは、過去に何度もいろいろな違反事案があり、行政処分をしてきているところでございます。今般の事案につきましても、ただいま監査に入っておりまして、厳正に中身を確認し、処分などをしていきたい、このように考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 そういう事業者に対しては毅然とした態度で臨んでいただきたいと思います。せっかく、認可制から許可制になって、なかなか免許が取れなかったところが営業ナンバーが取れて、一生懸命頑張っておる事業者もおいでになるわけでありますから、その辺のところを踏まえて対応していただけたらと思います。

 それに関連をしまして、高速バスの交代運転手さんの休むところ、これは各社まちまちらしいんですが、私は前々から気になっておりますのが、普通の観光バスですと、荷物を積んでおくところ、皆さん、観光に行かれたらお土産物を買ったりして、車内に持ち込むよりもトランクに預かりますといって、その荷物を置いておくところ、ここを改造して、ベッドというんですか、仮眠箇所にしておるということなんですが、これは安全面で本当に大丈夫なんだろうか。

 バスの構造、局長は御存じだと思いますけれども、あそこはぶつかってきても何にもないんですよね。乗用車なんかですと、横からの衝突に対してバーを入れておきなさいというような側面の衝突の基準もあるわけでして、壊れないようにという、そのことを考えると、高速バスだから横はぶつからないというようなことかもわからないですけれども、決してそういうことはありませんし、居眠り等の事故も現実にこの間起こったわけですから、あのような事故が起こったときに、仮眠していた乗務員はどうなってしまうんだろうなという心配があります。

 そもそも自動車というのは、寝ながら運行しちゃいかぬということになっていますよね。我が党の石破幹事長が、選挙遊説に、夜でも走れるようにキャンピングカーはどうだという話があって、それは幹事長だめです、寝ながら走るのは違反ですよと言われて、取りやめたこともありました。

 だから、本来は寝ながら走るというのはだめだ。不謹慎な話かもしれませんけれども、寝て運んでいいよというのは、救急車と、あとは御遺体を運ぶ寝台車、これ以外は座った形でないと走らせちゃだめですよというのがありますよね。なのに、長距離バスの運転手さん、乗務員さんの仮眠が一番危ないところに設けられておるということが、本当にこれでいいんだろうかと思うんですが、その辺の見解をお聞かせください。

田端政府参考人 委員御指摘の、高速バスの仮眠をする場所の御指摘でございます。

 交代運転者の仮眠の施設につきましては、ただいま御指摘もございました、交代の運転手を、高速バスで長距離を走る場合には連続運転時間四時間ごとに三十分以上休憩を確保していくということで、事故が起こらないようなための、安全の対策のための基準というものがございまして、これはバスの運行の安全のためにも重要だ、こういうところから交代運転手を配置しているところでございます。

 交代運転手が体を休められるというために、いわゆる仮眠をする施設として、現在のところ、いろいろな形態がございますが、座席の下に設置されているもの、また、座席の一部を利用しているというものもあります。

 こういう仮眠施設は、必要性としましては、今、安全に運行するための、ドライバーの交代のためということでございますので、それ自体はバスの安全に貢献をしていると考えているところでございますが、ただいま御指摘ございましたように、横になっている状態でいろいろな事故とか起こった場合にはどんなような被害が出るかという点、こういうことについては、事故の発生がどんな形で起こり得るか、あるいは、仮眠の確保をしっかりしてもらうためにどうやったらいいか、こういうような点から、幅広い視点から検討をしていくべき課題だと考えているところでございます。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 場所がそこしかないのであれば、早急に安全基準というものも考えていただく方がいいんじゃないかなと思っています。

 今ほどやかましくない時分に、トラックの運転席の後ろに仮眠のベッドがあります。あそこへ寝ながら走っておって事故があって、運転席の後ろのベッドのところで助手の人が仮眠をとって、助手というのか交代の人が仮眠をとっておったところ、挟まれて亡くなったという事故もありますので、ぜひ、このような安全基準をしっかりとつくっていただきたい。恐らく、そのトラックの死亡事故があったので、寝ながら走っちゃだめですよというようなことができたんじゃないかと思っておりますので、そうであれば、余計に、バスの交代乗務員さんの安全確保という点からも、ぜひ検討していただけたらと思います。

 それから、ツアーバスという話をいたしました。ツアーバス、この問題が起こったそのきっかけは何かというと、長野県のあずみ野交通という会社がありましたですね。そこのスキーツアーバスが大阪の吹田市で事故を起こしました。気の毒なことに、その会社のドライバーさんの弟さんが添乗員として乗っておって亡くなられたという痛ましい事故がありました。

 これは、事故を起こした会社はもちろん悪いわけでありますけれども、何というんでしょうか、営業のことで、とめておくよりも少しでも走らせたいということがあって、交代の乗務員も足りなくなってきて、社長の奥さんも、バスガイドをしておった人が、大型二種の免許を取って乗員になっておったというようなこともありました。

 このような事案を見ておりますと、ツアーバスの方は、片づいたと言ったらいかぬですけれども、問題解決をしたのではないかなと思っておりますけれども、スキーバスの方はそのまま置いておかれたままになっています。

 いわゆる片足運行、例えば長野県のバスが東京まで来て、長野県までお客さんを連れて帰る、私は、これは問題ないと聞いていますが、長野県のバスが東京へ来て新潟までお客さんを運んでいく、これは違法であると思うんですね。だから、この辺のところをクリアするために、長野県のバスでありますから、一旦、長野へ経由して新潟まで行くというような形をとった場合にはどうなのか。あるいは、それはだめだということであれば、新潟のバスが長野へ寄っていくのはいいというようなことにもなろうかと思いますが、この辺のところを少し精査していただいて、本当に適正に運行されておるのかどうか。

 それからもう一点は、旅館の送迎バスですね。いわゆるツアーバスの運行が大変厳しくなったので、ツアーバスとして運行しておった会社が旅館の送迎バスの仕事を請け負っているというようなケースも見受けられて、大変、料金的に適正な運賃で運行しておるのかどうか、ちょっと気になるところもありまして、その辺のところを、実態をお聞かせいただけたらと思います。

田端政府参考人 昨年七月まで運行されておりました高速ツアーバス、これは、ただいま先生から御指摘ございましたように、現在は新高速乗り合いバスということに移行、一本化をして、昨年の八月から実施をしてきてございます。安全管理をきちっとやっていくということで、高速・貸切バス安全・安心プランに基づきまして実施をしているということでございます。

 この制度改正に伴いまして、高速ツアーバスと同じような形態でスキーツアーバスというようなもの、スキー場などに移動のみを主たる目的としているような、こういうようなものはもう認めないことといたして、現在は、スキー旅客のお客様は、乗り合いバスのほか、旅行商品の宿泊あるいは現地での一定の活動と組み合わせて行われる、こういう形態でやるというふうに対応をしてきてございまして、昨年八月以降、いわゆる高速ツアーバス、あるいはスキーツアーバスに該当する疑いのあるような運行事例などについては、私どもは確認はしていないところでございます。

 先生御指摘の、営業区域外の営業をしている事例があるのではないかという御指摘でございます。

 営業区域は、運行管理をきちっとやり、安全運行を徹底するというために、しっかり点呼をする、そういうようなためにも営業区域を設けているところでありますので、片足で行って戻ってこられる、こういうようなケースはもともといいわけなんですが、ただいま御指摘ございましたように、例えば長野県経由で新潟へ行くような、そういうようなケース、その他、そのようないろいろな事例があるかどうかとか、そういう点につきましては、法令に基づいてきちっと対応していく必要があると思っておりますので、そういう観点で今後もしっかり取り組んでいきたいと思っております。

 また、旅館の送迎の関係につきましては、旅館が貸し切りバス会社と貸し切り契約で契約をして運賃を支払う、一方で、宿泊費の一部として利用者から送迎の対価を収受している、こんなパターンがございます。

 そういたしますと、実際には送迎の対価を安く設定するケースもしばしば見られるところでございますけれども、そのこと自身が直ちに道路運送法の問題となるわけではないとは認識しております。と申しますのは、宿泊者が現実に支払う送迎の対価の水準ということと、あと、貸し切りバス会社の運賃の水準というものが連動するということではなくて、そういう合算でやるというふうなケースでございます。

 ただ、一昨年の七月、省令改正によりまして、この貸し切りバス事業の運賃・料金は、運送引受書によります書面化を義務づけてございます。今、その徹底をきっちり図っているところでございますので、書面の取引の徹底というところで新しい運賃制度への移行あるいは徹底を図っていく必要があると思っております。

 安全コストを適正に反映した新しい貸し切りバス運賃を、本年七月から本格適用することといたしておりますので、引き続き、この新しい運賃制度を徹底するということに全力を傾注してまいりたい、このように考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 それから、認可から許可になったということで、事業を起こすのに最低五台ということが義務づけられていますよね。この五台につきまして、中には、申請時は五台あっても、常時五台なければいいというところへ目をつけて、一応五台で申請して、後、減車申請というんですか、これをして、三台ぐらいでなら何とか営業できるぞというような形で営業している会社があるように聞いたんですけれども、そういう事実というのはありますか。

田端政府参考人 ただいま御指摘の、最低の車両台数でございます。

 参入許可に当たりまして、輸送の安全確保をし、適切な計画のもとで適確に遂行する能力があるか、こういう点を判断するということで許可制になっておりますが、安全確保のために最低限の経営規模の確保という点で審査をしているところであります。

 五台の最低基準を満たしている者が事業を開始した後で減車を行おうという場合につきましては、変更届け出が必要になります。大型を使う場合は五両という最低車両台数の基準がございますが、中型車、小型車を使用する場合は三両という最低車両の台数がございます。ですので、五台を下回った変更届のときは、中型、小型のみを使用して、三両以上できちっと事業をするように指導をしているところであります。

 例外的に、一部事業者で、最低車両台数の五台を早急に回復する、こういうようなことをしていないところが一部見受けられるところでありますが、これにつきましては、早急に五台の基準を回復するよう指導しているところであります。

 引き続き、事業開始後におけます基準の遵守徹底をされるようにきちっと取り組んでいきたい、このように考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。ぜひよろしくお願いをいたします。

 それから、タクシーの関係でちょっとお尋ねをしたいんです。

 タクシーの特措法ができました。これはこれで順調に進んでおると思うんですが、ちょっと気になる営業形態を見つけたものですから、これは適法になっているのかどうか。一方で減車をと言いながら、今の、私が見つけた営業形態というのは、いわゆるスマホを利用して配車をする。どうもこれは、タクシーじゃなくてハイヤーだというんですよね。そういう扱いになっているような話なんですが、果たしてそれで本当にいいのか。

 それと、もう一つは、ハイヤー料金というのは、私どもが考えるのは、タクシーより当然料金は高いものだと思っているんですが、インターネット等の書き込みを見ましたら、車はいいし、タクシーより安かったよというような書き込みがあるので、これは果たしてハイヤーとして国交省の方として認めておるのかどうか。これからこれは問題になってくるんじゃないかな、ツアーバスと同じように法の網をくぐってやってくるんじゃないかなと。

 これはやはり、観光の目的というような形になると、また自動車局の手を離れて観光庁の方に行ってしまうようなおそれがあって、両方にダブルスタンダード的なものができ上がってくるんじゃないかと思って心配しておりまして、その辺のところをちょっとお聞かせください。

田端政府参考人 委員御指摘のとおり、スマートフォンの急速な普及によりまして、アプリ機能をタクシーの配車に活用するという取り組みが進んでいるところであります。既存のタクシー会社も一生懸命いろいろな点で取り組んでおります。

 これは、タクシーサービスの高度化、需要の拡大に資する有力な手段でございますので、そういう意味で、私どもは、ビジネスモデルとか、今先生御指摘がありました法の適用の考え方、このあたりはきちっと十分整理した上で進める必要がある、このように考えておるところであります。その点を、きちっとした法の適用、あるいは安心して利用できる環境整備という点とともに、普及をどのようにしていくか。このために、本年二月、タクシー・スマホアプリ配車の普及方策に関する検討会ということで、関係者に入っていただいて検討を進めているところであります。

 運賃の関係につきましては、スマホ配車アプリを利用をした場合においても、運送契約の当事者は利用者とタクシー事業者であると考えております。利用者は運送に対する対価としてタクシー運賃を、認可、届け出をしたものを支払う、こういうことでございます。配車アプリの会社が別のサービス料として対価を取る場合、これは利用者との間でしていただくことになります。

 それで、ただいま御指摘の、ハイヤーのような形態をやっているところがあるのではないかという御指摘でございます。

 ハイヤー料金というのは、確かに、貸し切りでこのようにやっていくということで、貸し切り契約に基づきますので、非常に高価なものになります。タクシー運賃と同等、あるいはそれより安い、こういうような形態というものは、いろいろ、タクシーの関係の議員立法で成立いたしました法律の考え方とも合致をしないものでございますので、このあたりについてはよく我々も実態を把握し、あと、中身については、今後、制度設計をきちっとしていくということで進めていきたいと思っております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 だんだん時間がなくなってきましたので、少し急いで質問を続けたいと思います。

 先日から、国土交通委員会のメンバーの皆さんも視察に行かれました道路の老朽化、これに伴って、過積載車両の取り締まりというんでしょうか、対策をしなきゃいかぬなということで、二倍も積んでおるような車に対しては厳正に対処していくということを発表になったようでありますが、その辺のところをお聞かせください。

徳山政府参考人 道路の老朽化対策はいよいよ重要になってきておりまして、先日、当委員会におきましても、高速道路の更新に関します道路法等の改正案につきまして御賛同いただきまして、まことにありがとうございました。

 先生御指摘のとおり、重量制限を超過する大型車両が道路の劣化に与える影響というのは極めて大きいものでございます。国等が実施した実験結果によりますと、道路橋の劣化に与える影響につきましては、軸重二十トンの車は、十トンの車約四千台に相当するとしております。したがいまして、〇・三%と推定しております重量を違法に超過した過積載の大型車両が、道路橋の劣化の約九割以上を引き起こしているということになるわけでございます。

 このような状況に鑑みまして、従来は、違反者に対しまして、措置命令を四回受けたら告発としておりましたけれども、今後は、重量制限の基準の二倍を超えるなどの極めて悪質な違反者に対しましては即時告発、レッドカードというやり方で厳罰化を進めていくこととしております。

 一方で、大部分を占める道路を適正に利用されている方に対しましては、物流の効率化や国際競争力の確保のために、国内コンテナ等のセミトレーラーの駆動軸重の制限を十トンから十一・五トンに緩和するなどの通行許可基準の柔軟な見直し、あるいは許可手続の簡素化などを行おうとしております。

 すなわち、国民の財産を違法に傷める過積載の不心得者には厳罰化を、そして、法に従って適正に利用してくださって物流を支えておられる方にはより使いやすくというような、めり張りのきいた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。ぜひそうしていただきますようにお願いを申し上げます。

 ここでちょっと、地元のことでお尋ねをしたいと思うんですが、約四十年ぐらいかかってようやく、地元の箕面市は悲願とまで言っておりました北大阪急行電鉄が延伸をされることが決定をいたしました。それにつきまして、国交省あるいは大阪府、一生懸命支援をしていただいております。このことには大変ありがたく思っておりますが、これとあわせて駅前の整備も必要になってまいりますので、この辺のところもしっかりと御支援をいただきたいということ。

 それから、リニア新幹線、JR東海が名古屋までということで、とりあえずという話をされておりますけれども、私ども自由民主党の近畿圏の国会議員が集まりまして、大阪までできれば同時着工ということを希望するということで、決議もさせていただきました。中部圏あるいは中国圏、その辺の自民党の国会議員さん、あるいは野党の皆さんにも協力をいただいて、ぜひこのことを実現していきたい、このように思っております。

 ちょっと時間がありませんので、まとめてお話をさせていただきますけれども、もしこれが実現をして、東京―大阪一時間ということで移動が可能になるのであれば、大阪空港、伊丹空港、これの利用者が若干減ってくるだろう、便数も少なくなってくるだろうということで、大阪国際空港、伊丹空港の活性化にもつなげていけば、東京―大阪は減りますけれども、そのほかの都市、乗り入れたいという要望があっても、今は枠がいっぱいで乗り入れることができないというところもありますし、また、近距離の国際線も、周辺の自治体は、ぜひ導入をできればという希望もされておりますので、地元のこととしてまとめて申しわけありませんが、お答えをいただけたらと思います。

滝口政府参考人 まず、北大阪急行の件でございます。

 今委員御指摘のように、長年の懸案でございましたが、これは重要なプロジェクトだというふうに考えております。

 延伸につきましては、この三月に、大阪府、箕面市、北大阪急行、阪急による基本的な合意がなされておりまして、現在、事業着手に向けた検討が行われているということでございますが、あわせまして、今お話のございました豊中市の千里中央地区の再整備、あるいは箕面市の船場地区の開発など、北大阪地区のまちづくりと一体的に検討しなければならないということでございますので、大阪府、豊中市、箕面市、吹田市におきまして、北大阪地区のまちづくりと連携した検討が行われているというふうに承知をいたしております。

 この北大阪急行の延伸、それからまた北大阪地区のまちづくりとともに、地元にとって非常に大切なプロジェクトと認識しておりますので、国としても適切に支援を行ってまいりたいと思っております。

 また、あわせて、リニアについてのお話がございました。

 たびたび御指摘をいただいておりますが、このリニア中央新幹線というのは、JR東海が、民間企業として経営の自由や投資の自主性の確保が大原則であるとの前提のもと、全額自己負担で整備する意向を示したことを受けて、建設の指示をしたという経緯がございます。現在の、東京―名古屋二〇二七年、名古屋―大阪二〇四五年というものは、こういったような経緯を受けて設定されておる期限でございます。

 早期に開業すべきである、あるいは同時に、できるだけ早く名古屋―大阪を開業すべきであるという御要望があることについては重々承知をいたしておりますけれども、建設主体でありますJR東海の考え方をよく踏まえていく必要があるだろうというふうに考えております。

 一方、私ども国土交通省といたしましては、このリニアの意義を十分踏まえまして、その事業を着実に進められるように支援をしてまいりたいと考えております。

田村政府参考人 御質問の、大阪まで仮にリニア新幹線が延びてきた際の伊丹空港の活用法ということでございます。

 おっしゃるとおり、恐らく羽田便の便数に影響を与えるだろうというふうに考えておりますから、その分、国内線でほかの路線の充実に充てるということは当然考えられると思います。

 それから、国際線につきましては、例の関西三空港懇談会の合意で、関西の三空港の使い方というのは決まっておりますけれども、地元の合意のもとに、三つの空港を有効に使っていくということは、当然、将来あり得ることだというふうに考えております。

原田(憲)委員 ありがとうございます。

 もう時間が参りましたので、最後に、高木副大臣がおいででございますので、私、ちょっと意見を述べさせていただきたいと思います。

 最初に話をさせていただきました航空の問題、パイロット不足、あるいはバスの乗務員さんの不足、こういうことも、本当は十分な人員を配置してやれば、こういう事故は起こらなかった、私はそのように考えます。

 そこで、やはり今、ともかくコストを中心に考えられて、人の命がないがしろにされておる部分があるのではないかな、こんなふうに思うところがあります。ぜひその辺のところを、事業者に対して、もう少し人の命を大切にするような、今の風潮に逆らって事業をしていくように、逆らってと言ったらいかぬかもしれませんけれども、そのような体制で、人の命を大切にする、人の命を預かっておるんだということを肝に銘じて事業を行っていただきたいと私は思うんですが、副大臣としての見解をお伺いして、質問を終えたいと思います。

高木副大臣 公共交通の安全運行というのは、これは本当に使命でございまして、これからしっかりと、事業者もそうでありますけれども、国交省としても取り組んでいかなきゃならぬというふうに思っています。

 コストばかりではなくて、本当に安全という責任を持ってしっかりとやるように、国交省として各事業者に対して、しっかりと指導監督をしていかなきゃならないというふうに思っておりまして、ぜひ委員の御指摘に応えていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。

原田(憲)委員 ありがとうございました。

 何問か残しました。またの機会に質問させていただきたいと思います。

 本日は、どうもありがとうございました。

梶山委員長 次に、伊藤渉君。

伊藤(渉)委員 公明党の伊藤渉です。

 四十分お時間を頂戴しておりますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 まず、道路局関係で四問ほどお伺いをしますので、よろしくお願いいたします。

 最初の質問ですけれども、地震災害等の発生時の高速道路施設の利活用についてお伺いをしたいと思います。

 本年三月十一日で、東日本大震災発災から丸三年が経過をいたしました。復興の加速とともに、首都直下あるいは東海、東南海、南海トラフでの大型地震の発生の確率は高く、防災・減災への取り組みは粛々と進めていかなければならないと思っております。

 例えば、私の地元愛知県の海部津島地域、ここは海抜ゼロメートル地帯ですけれども、ちなみに当該エリアは約二百キロ平米に及びますけれども、津波などから避難をするときに、高いところが余りないために、公共の建築物や高速道路などの有効活用が県議会においても繰り返し議論をされております。

 当該地域には、名古屋第二環状自動車道や東名阪自動車道のように高さを確保した構造物がありまして、これまでにも国交省との協議によりまして、のり面や道路管理用施設を緊急避難施設として活用するなどの検討が進められてきていると承知をしております。

 そこで、まず一つ目の御質問ですが、確認ですけれども、現行、地震や津波の発生時に高速道路を走行中の車両はどのような対応がとられるのか、運用についてお伺いいたします。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 高速道路は、一定の震度以上の地震が発生した場合、あるいは、あらかじめ決められた区間で津波警報または大津波警報が発令された場合に通行どめを実施いたします。実施する震度につきましては、各高速道路会社におきまして、過去の地震による被災履歴をもとに、震度五弱または震度五強に設定をしております。

 発災時に通行どめの対象となる区間を走行中の車両に対しましては、高速道路上の情報板に地震発生などの情報を提供して注意を促しますし、また、停車中の車両につきましては、高速道路会社のパトロール車が案内、誘導等を行うわけでございます。

 その後、地震の場合は、直ちに緊急点検を実施し、路面や道路構造の安全を確認した上で通行どめを解除いたしますし、また、津波の場合は、警報が解除された後に、被害がないことを確認した上で通行どめを解除する、このような対応を行っております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 平時においては、高速自動車国道法の規定によりまして、自転車や人は高速道路を通行することはできません。当たり前です。しかし、地震が発生をして津波が押し寄せてくる、例えばこういう状況下においては、緊急避難的に、その危険を回避するために、例えば目の前にインターチェンジがあれば、一つの行動として、自転車や人、あるいは、生死がかかってくるような局面にもなれば、そこに例えば自動車が逆走して進入してきてしまうということも想定はやはりしておかなければならないだろうと考えております。

 さまざまな部局で高速道路への避難についての条件整備など検討が進められていると聞いておりますけれども、周辺地域からの避難場所として高速道路を活用することについて積極的な検討を行う必要がある、こう考えておりますけれども、御所見をお伺いいたします。

中原大臣政務官 東日本大震災におきましては、高速道路が住民の避難場所として、また津波被害の拡大防止の役割を果たすなど、副次的な防災機能を果たしたところでございます。これを踏まえ、今回の災害に強い地域づくりにおきましては、道路の防災機能を意識して、高速道路を避難場所として活用することが必要と考えております。

 このため、高速道路の盛り土ののり面に、東日本大震災以降になりますけれども、避難階段を新たに設置しており、平成二十六年四月一日現在、十三カ所が整備済み、六カ所で整備中であります。

 今後、高速道路を避難場所として活用する要望がある場合には、関係する地方公共団体と高速道路会社が協議することになりますけれども、国土交通省といたしましても、地域の実情に応じまして適切に対応するよう指導してまいりたいと考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。たくさんの要望を聞いておりますので、また御指導いただきながら進めてまいりたいと思います。

 続きましては、被災地の話をさせていただきます。

 まず、常磐自動車道における復興インターチェンジの整備についてお伺いをいたします。

 「福島第一原子力発電所事故の影響で復旧が遅れていた常磐自動車道の常磐富岡〜広野間が今年二月に再開通した。これは当初の予定を一か月前倒しした成果だ。さらに未開通の区間についても完成を前倒しして、来年のゴールデンウィーク前までに常磐自動車道を全線開通させることを決定した。開通の目途を具体的に示したことは初めてのことで、「少しでも早く」という被災地の思いに私自身応えようとしたものだ。」これは大臣のブログでございますけれども、こうした取り組みに地域からも大きな喜びの声が上がっております。

 加えて、復興インターチェンジへの整備の期待の声というものが大変大きゅうございます。

 この復興インターチェンジの必要性は、さまざま議論をされておりますが、緊急時の住民、作業員等の避難路の確保、また、長期間に及ぶことが想定される福島第一原子力発電所の収束及び廃炉作業の進展、住民帰還に不可欠な除染作業の加速化などなど、被災地特有の課題を持っております。

 国交省も承知のことと思いますけれども、現在、追加の要望があるのが、南相馬、双葉、大熊、富岡、楢葉、この五カ所でございます。避難解除区域等の復興を加速する観点から、追加インターチェンジの整備に向けて積極的な支援をお願いしたいと思いますけれども、御答弁をお願いします。

徳山政府参考人 常磐自動車道につきましては、先生の御指摘のとおり、ことし三月に総理から全線開通の時期を明確化するように指示があったことを受けまして、国土交通大臣の決断で、来年のゴールデンウイーク前までに全線開通させると公表させていただきました。

 この区間は、線量の高い箇所もございまして、工事作業時におきましては、線量の管理や被曝の防護措置など、従来の工事とは異なる課題もあるわけでございますけれども、NEXCO東日本におきまして、今、いろいろな工夫や努力をしてくれております。せっかく大臣が腹を決められたことでございますので、この開通目標は、事務方としても総力を挙げて達成をしたいと考えております。

 さらに、お尋ねのような追加インターチェンジについて御要望がございます。避難解除等区域復興再生計画というのが昨年定められておりますけれども、この中におきまして、福島県及び関係自治体において必要性について検討を進めるとされております。国土交通省といたしましても、地元の検討状況に応じて必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

伊藤(渉)委員 同じくもう一つ、福島県下における代行事業指定についてお伺いをいたします。

 計画期間十年と定めまして策定をされた福島県の復興計画の実現に向けて、鋭意取り組みが進められております。

 特に、道路関連としては、ふくしま復興再生道路八路線というものがございまして、おおむね十年間で概成を目指し、文字どおり、日夜奮闘が続いております。一方、空間放射線量や放射性物質への対応などで、復興需要への対応を阻害する要因があることも事実でございます。

 こうした状況下の中で、国交省も把握をされておりますとおり、事業量が短期的に肥大化をいたします。目標期間内での事業完了を可能とする実施体制の構築が急務となってきております。

 国交省として、よく現場の実情をヒアリングし、私が聞いている限りにおいては、特に、百億円以上の大規模事業、具体的に私が承知をしているのは、仮称でございますが小名浜道路、国道三百九十九号線、県道吉間田滝根線、この三路線がこれに該当してくるというふうに聞いておりますけれども、これらの代行事業指定をぜひともお願いいたしまして、目標期間での事業完了に向けて一層のサポート体制の充実をお願いしたいと思いますが、御答弁をお願いします。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 福島県の本格的な復興のために、道路ネットワークの強化は重要でございまして、直轄の事務所、県、市町村、それぞれ精いっぱいの努力の中で、現在、道路整備を進めております。

 直轄事業といたしましても、震災後に復興支援道路として相馬福島道路三区間二十三キロを新たに事業化いたしまして、これは大変な地元の御協力もいただきましたので、事業化から一年二カ月で測量、設計、用地買収、地元説明ができまして工事着手にまで至ったという、これまでにないスピードで直轄も努力をしております。

 福島県でも、八路線、おおむね十年間で概成を目指してというのは、今先生の御指摘のあったとおりでございます。そして、小名浜道路、国道三百九十九号、県道吉間田滝根線の三路線につきまして、これも平成二十五年度までに福島県で事業が開始したところでございますけれども、さらに国の代行という要望がございます。

 国としても、これらの整備が一日も早く進むためには、どのようなやり方で、事業者、予算、どういうものがよいか、これは福島県ともよく調整をして進めてまいりたいと考えております。

伊藤(渉)委員 徳山道路局長が整備局長を務めていたときの発災で、以来、さまざまに御尽力をいただいていることは十分承知をしておりますし、現場に入りますと、その日夜の御努力に現場からも大変感謝の声を聞いております。その上で、さらなるサポートをぜひともお願いしたいということで質問させていただきました。

 続きまして、海上保安庁にお伺いをいたします。海上保安業務のアジア連携の取り組みについて。

 本年二月に、海上保安大学校におきまして、アジア海上保安初級幹部研修の修了式が行われました。この取り組みは、一九六〇年代以降、順次、航行安全や人命救助、災害対応、海賊対処などの海上保安に関するさまざまな分野において、アジア各国等の海上保安能力の向上に寄与してきたと承知しています。

 当該研修は、アジア各国との連携協力の一環として、各国海上保安機関の合意のもと、能力向上を目的として、平成二十三年度より公益財団法人海上保安協会に協力して実施をされております。各国から高い評価を得ていると聞いております。

 研修生の声を二つほど紹介いたしますと、海洋における問題は国際法にのっとり解決することが重要であるという認識に変わった、海はつながっているからこそ、一国だけでなく各国の海上保安機関が連携協力し、共通認識を育んでいくことの重要性を学んだ等々の声が聞かれております。こうした取り組みはますます重要になっていく、こういうふうに思います。

 人材育成、国際貢献など、幾重にも重要なこうした取り組みに対しまして、これまで公益財団法人海上保安協会の事業費の中から実施をされておりましたけれども、ぜひとも国費の投入も含めて積極的な推進をお願いしたい。これは党を挙げまして再三の要望でございますけれども、国交省の御答弁をお願いいたします。

中原大臣政務官 お答えをいたします。

 貿易の大半を海上輸送に依存しております我が国にとりまして、海上の安全、安心を確保することは極めて重要であります。このため、アジア地域の航行安全、海難救助、環境保全、海賊対処などの海上保安能力の向上は必要不可欠であります。

 海上保安庁は、長年の研修や技術支援を行ってまいりましたが、各国の海上保安機関の能力向上に貢献するとともに、海上保安庁との連携協力関係を構築する上でも非常に有効であったと認識いたしております。

 委員の御指摘も踏まえまして、より専門的かつ高度な知識を習得させ、アジア各国間の緊密な連携を確保するための高度な人材育成など、支援策の充実にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。我々も全力でバックアップしますので、まずは予算獲得に向けて取り組んでいただきたいと思います。

 次に、土地・建設産業局関係でお伺いをいたします。建設分野における外国人人材の活用について伺います。

 三月二十六日に内閣府が提示をした資料によりますと、二〇一三年の労働力人口は六千五百七十七万人、二〇三〇年には六千二百八十五万人で、マイナス二百九十二万人、二〇六〇年には三千七百九十五万人と、マイナスの二千七百八十二万人でございます。出生率が回復をし、女性の社会進出が進み、高齢者が現在よりも五年長く働いたとしても、二〇六〇年には五千四百万人程度でございますので、現状から比較しますと、マイナスの千百七十七万人という推計が明らかになりました。この国のあり方そのものにかかわる重たい推計値でございます。

 この中でも、建設分野における人手不足はさらに深刻でございまして、近年の建設投資の減少による建設企業の減少、技能労働者の高齢化、若者の入職の減少などなど、平成九年には四百五十五万人でピークであった技能労働者は、平成二十二年には三百三十一万人と、マイナス百二十四万人、十三年間で約三割減少しております。近年、少し上昇をしているという報告も伺っております。

 一方、復興事業の加速、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京大会の関連施設整備需要の増大等によりまして、一層技能労働者の不足が顕在化をしてきております。こうした状況を打開するため、政府は、国内人材の確保、育成を基本としつつ、緊急かつ時限的な措置として、即戦力たり得る外国人材の活用促進を決定したと承知をしております。

 そこで、まずお伺いをしますが、国交省が前面に立って、緊急かつ時限的な措置として、即戦力となり得る外国人材の活用に取り組むことになりました。現行の技能実習制度以上の監理体制を整備し、労働者の人権にも十分配慮することとしております。新たな特別の監理体制を年央までに整備すべく、鋭意取り組まれていることと思いますけれども、現在の進捗状況をお伺いいたします。

毛利政府参考人 御指摘がありました今回の時限的緊急措置におきまして、外国人材を受け入れるに当たりましては、現行の技能実習制度を上回る監理体制を整備することが前提となっております。

 そのポイントは、よく御承知のとおりでございますが、受け入れ企業や監理団体は優良なものに限定すること、建設業許可部局による立入検査等の監督を行うこと、元請企業が下請の受け入れ企業から報告を受け、必要に応じて指導を行うこと、そして、監理団体等が協議会を構成して、これを通じてさまざまな情報の共有等を行うということがポイントでございます。

 現在、優良な監理団体等の要件、あるいは協議会におきます情報共有の具体的な方法やルール、それから元請企業への報告事項をどうするか、こういった緊急措置の実施に伴い構築いたします新しい監理体制の内容につきまして、関係府省と調整を進めているところでございます。年央、できれば八月にもこれらを取りまとめて、告示、通知等を発出しまして、必要な周知をしてまいりたいと考えております。

 加えまして、建設分野におきまして受け入れる外国人材の範囲等につきましても、緊急措置の趣旨に照らしまして、改めて検討、調整を行っているところでございます。来年度からの円滑な受け入れ開始に向けまして、引き続き、関係府省と連携しながら、精力的に準備を進めてまいりたいと考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 報道等によりますと、政府内では、建設分野以外でも、特区を中心にさらなる外国人材の活用の議論がされていると聞いておりますけれども、先行事例になり得る取り組みですので、しっかりとした模範の演技をよろしくお願いしたいと思います。

 この外国人材の活用の中で、少し、現場からの声として懸念事項がございますので、その点について確認させていただきたいと思います。

 建設業法上の建設工事の種類でいうところの、鋼構造物工事についてでございます。細かいことですが、わかりやすく言うと、ビルなどを構成している鉄骨をつくって現場で組み立てる人たち、ファブリケーターと呼ばれる方々のお話でございます。

 この鋼構造物工事における鉄骨工事の考え方は、業法の別添の表によりますと、鉄骨の製作、加工から組み立てまでを一貫して請け負うとなっています。つまり、工場での鉄骨の加工から現場での組み立て、建て方までを含めて建設業法上の対象範囲としております。

 一方、この仕事にかかわる外国人技能実習制度における技能実習二号移行対象職種の中では、これに関係する方は、六の機械・金属関係の中の鉄工、構造物鉄工作業に分類されておりまして、いわゆる三の建設関係とは別のカテゴリーになっています。

 建設工事の中で鉄骨工事というのは大変大きなウエートを占めておりまして、この分野の外国人人材の活用は極めて重要でございます。よって、技能実習制度においては六の機械・金属関係の中の鉄工、構造物鉄工作業に分類されておりますが、実態としては建設関係の職種であることから、今回の建設分野における外国人人材の活用の対象範囲としてこの鉄工、構造物鉄工作業を取り扱うように、ぜひとも検討を進めていただきたいと思いますけれども、政務官の御答弁をお願いいたします。

土井大臣政務官 今先生から詳しく御指摘をいただきました。建設業法上の鋼構造物工事業には、工場内での鉄骨などの製作、加工を行う工程が含まれております。

 我が国の鉄骨、橋梁などの施工技術は大変高く評価されておりまして、技能実習においても、これらの技能を磨いた外国人に、今回の緊急措置において活躍をいただくということは大変有効だというふうに考えております。

 したがいまして、元請企業が下請の受け入れ企業を適切に監理することができる体制の構築を前提といたしまして、鉄工職種についても緊急措置の活用が可能となるよう、関係府省と調整を進めてまいります。よろしくお願いいたします。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。我々もしっかりサポートをしてまいります。

 次に、自動車局関係で、自動二輪車を取り巻く環境整備についてお伺いをいたします。

 減少の一途をたどってきた自動二輪でございます。かつては三ない運動などもありまして、激減をしてきたわけですが、一方、この自動二輪の世界シェアは五割近く、今後、アジア地域の外需を取り込むという観点からも、日本の物づくりの質の高さを伝える重要な役割を担っております。

 これは、改めて申し上げるまでもないが、特にアジア関係で非常に高いシェアがあって、当然、経済が発展するに従って二輪から四輪に移行していきます。二輪の段階で日本のメーカーの製品に親しんでもらうということは、そのまま四輪のマーケットとしてこの世界が広がっていく可能性が大きいものですから、実は非常に重要だと思っております。

 この二輪車ですけれども、国内でも最近は、我々ぐらいの世代なんですが、リターンライダーといって、またオートバイに戻ってきている方もふえてきておったり、五感を大変刺激される乗り物ですので、任天堂のゲームで脳を鍛えるトレーニングというので有名になった東北大学の川島教授という方がみえて、この方が実験で、二輪走行中に脳が活性化するという研究報告も出しています。脳と心の健康にもポジティブな影響を与えることがわかってきている、こうした点を踏まえて質問いたします。

 まず、自動二輪の駐車場の整備状況についてですが、平成十八年に道路交通法が改正されまして、また、その五カ月後に駐車場法の改正がありました。自動二輪の違法駐車に対する取り締まりも強化をされる一方で、二輪車が駐車をしたくても十分な駐車場が整備されていないという課題が浮き彫りになってまいりました。

 そこで、平成二十二年四月二十日には、国交省より各地方自治体に対して、「自転車駐車場における自動二輪車の受入れについて(通知)」というものが発出をされておりまして、その整備に取り組んでいるというふうに承知をしております。

 現状の整備状況と、通知文発出以降の、特に三大都市圏における進捗状況についてお伺いをいたします。

石井政府参考人 お答え申し上げます。

 今の規制の改正にあわせまして、国土交通省ではオートバイ用の駐車場整備につきましても財政支援を始めております。また、あわせまして、実は、オートバイ専用というのがなかなか難しいものですから、自転車の駐輪場でオートバイを受け入れていただくようにということで、これに対する財政的支援、あるいは、技術的に一部消防基準等を満たさない場合がございますので、これらに対する技術支援等もしておるところでございます。

 御質問のデータでございますが、オートバイの駐車場は、平成二十一年度から平成二十四年度までの三年間で、全国では六百三十六カ所から千二十四カ所へ一・六倍、御質問の三大都市圏では二百二十六カ所から四百六十八カ所へ二・一倍増加をいたしました。加えて、駐輪場での受け入れも、二十四年度末現在で、全国で千六百八十七カ所、うち三大都市圏で四百八十カ所まで進んできております。その結果、自動二輪等の取り締まり件数も近年減少傾向にございます。

 評価でございますが、保有台数当たりの駐車場の収容台数で見ますと、依然としてオートバイは四輪に比べて不足をしております。

 このため、さらにオートバイの駐車場が供給されるように、オートバイのための駐車場の整備、あわせまして、自動車駐車場の死に地といいますか余り使われていないところを活用する、あるいは自転車用の中にオートバイのスペースを設けるということに対して今後も積極的に働きかけを進めてまいりたい、かように考えております。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 私どもも、地方議会とも連携をして、地方自治体での取り組みも加速をできるよう鋭意取り組んでまいりますので、引き続きよろしくお願いをしたいと思います。

 続いては、平成二十六年度税制改正大綱での積み残し事項について伺います。

 昨年末の税制改正の議論で非常に大きく議論された一つが軽自動車税の見直しでございました。これは最終的にどうなっているかといいますと、余りお気づきの方がもしかしたら少ないんですが、軽自動車税は、四輪以上及び三輪の軽自動車に係る税率を次のとおりとするとあって、平成二十七年四月一日以後に新規取得される新車から適用されると。四輪以上及び三輪の軽自動車については二十七年四月からの新規取得される新車に限定をされました。

 一方、同じカテゴリーの中にはありますが、原動機付自転車及び二輪車に係る税率は次のとおりとしとなって、新車という限定がこちらはありません。なぜないかというと、道路運送車両法上、二百五十cc以下の二輪の軽自動車及び原動機付自転車は検査や登録制度がありません。よって、新規取得の新車を区別できず、軽自動車と同様な税制上の対応が現時点では不可能となっているからでございます。

 そうした状況を受けて、あの税制の議論の中で、こういう文書が取り交わされております。「現在、道路運送車両法上登録制度や検査制度がないために税制上、新規車両と既存車両の区別や経過年数による政策的課税ができない原付や軽二輪等について、これらを把握し、軽自動車(四輪)のような課税を可能とする方法について、行政コスト、納税者の負担等も勘案し、検討を行う。」と。

 この中身について、現時点の検討状況をまずは国交省にお伺いをいたします。

田端政府参考人 お答えいたします。

 現在、二輪の軽自動車、軽二輪につきましては、登録車や三輪、四輪の軽自動車と比べて車両構造が簡易であり、また、整備不良による事故件数も少ないことなどから、自動車検査制度の対象外となっているところであります。このため、軽二輪については、初度検査年月が記録されず、当該記録を活用した新車、既存車の把握ができないこととなっております。

 ただ一方で、軽二輪につきましては、道路運送車両法上、使用者が点検整備を履行し、また、自動車メーカーにおいてはリコールの対応を行う対象車両となっていることから、これらの制度を適切に運用するために国が使用実態を把握する必要があり、届け出制ということがとられているところであります。

 先生今御指摘の、その使用実態というところでありますが、こうした軽二輪についての届け出制度などの活用の可能性につきまして、必要となります環境整備や、これに伴いますコストなども勘案しながら、関係省庁とよく検討を行ってまいりたいと考えているところであります。

伊藤(渉)委員 これは、きょう総務省の方も来ておりますので、総務省にお伺いいたします。

 今申し上げた対象車両の徴税事務は、市町村が実施をしていただいております。この事務作業の工夫で新規取得の新車を区別できるようにすることによって、軽自動車両の対応の差をなくすべきではないか、こういうふうにも考えているわけです。一方、徴税コストということも当然目配りをしなければなりませんので、総務省の方での検討状況をお伺いいたします。

平嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど伊藤先生から、二十六年度税制改正についての軽自動車と小型自動車についての対応の違いを御紹介いただきましたが、もう一点つけ加えさせていただきたいことがございまして、軽四輪等につきましては、あわせて、十三年超の経過年数を経た車について、標準税率から二〇%という極めて高い重課を入れさせていただいております。

 先ほど先生から御紹介ありましたように、我が国の自動車ですとか小型自動車というのは、年々技術革新が進んでおります。エコカーですとか、それから安全ですとか、どんどん新しい車への更新が進んでおりまして、私どもとしては、そういうものへの影響を、できるだけ新しいものに更新していくものを阻害するような税制というのはよくないだろうと思いまして、軽四輪についても、実は重課だけと思っておりましたが、いろいろな影響を勘案するということで新車からということにされたわけでございますが、それが可能であったのは、十三年超の経過があるので、いたずらに後ろに伸びることはないだろうということでございました。

 御案内のとおり、先ほど申し上げましたように、またそれは、軽四輪車が、二輪車と違いまして、省エネ法上の燃費基準の対象になっているということも実は背景にございまして、やっております。

 そういった違いがありますので、その面で申しまして、検討につきましては、今、国土交通省から御答弁ありましたように、さまざまな検討をさせていただいております。

 その際の非常にネックになっておりますのは、先生今おっしゃられましたコストの問題のところが相当大きいかなと思っています。

 もう一点は、実は重課をするための経過年数の把握方法というところが、今から始めますと、相当年数がたたないと経過年数は結局わからないということになりますので、経過年数を把握する方法があるかどうかというところが、いずれにしろ非常に大きな問題になっていることでございます。

 いずれにしても、国交省それから経済産業省とも一緒に、それから業界の御意見も伺いながら、検討させていただいておるという状況でございます。

 以上でございます。

伊藤(渉)委員 ありがとうございます。

 鋭意検討していただいているようでございますので、今、答弁の中でも総務省の方から触れていただいたとおり、そういう諸条件を御提示いただかないと我々も判断できませんので、できるだけ早く条件を整理して最終的な判断の段階に入っていきたい、こういうふうに思いますので、よろしくお願いいたします。

 最後、二問、住宅局にお伺いしたいと思います。これは随分長く取り組んでいる課題でございまして、住宅瑕疵担保法と地盤保証について。

 またマニアックな中身で大変恐縮ですが、端的に言うと、住宅瑕疵担保法では対象にならない適切な地盤調査や基礎の設計施工が行われていたにもかかわらず、住宅の不同沈下が発生した場合、そもそも本当にそういうことがあるのかということも実は問題、課題の一つだという気がするんですが、こういった状況に備えて地盤保証というものがございます。

 一方、本来は万が一のために存在する地盤保証を前面に出して、むしろ実際の地盤調査及びそれに従って実施される補強実施の判断を甘くしているのではないかという心配の声が、依然現場でございます。最終的には、住宅購入者に何らかの損失が生じないように、その地盤調査のあり方、適正性を含めて、鋭意調査を独自に進めているところでございます。

 まず一つ目ですが、平成二十一年十月一日からスタートした住宅瑕疵担保法で、平成二十年十一月十九日の国土交通委員会でこの問題を取り上げて、三点、主に答弁をいただいております。

 まず一点目が、保険法人において、地盤及び基礎について、設計施工基準において適正かつわかりやすい内容を定めていきたい。また、既に保険法人がそういったことを決めている場合、地盤調査に関して、現場での混乱が生じないよう保険法人を的確に指導していきたい。

 二点目が、保険業務の実施に伴い保険事故が蓄積されると、地盤や基礎の保険事故が発生した住宅についての地盤調査や地盤改良の内容と保険事故についての傾向や因果関係、これらの分析が可能となる。これにより地盤の調査や改良について、簡易な判断基準を示すことが可能になるのではないかと予測している。

 また三つ目が、これらの保険事故情報の詳細な調査分析を進め、保険に加入する住宅事業者や地盤調査、地盤改良を行う専門事業者にとってわかりやすい基準を整備してまいりたい。

 以上三点、答弁をいただいております。

 法施行後四年余りが経過をいたしました。保険事故情報の蓄積、中でも地盤事故についての情報の蓄積状況並びに分析、基準整備に向けての取り組みの状況について、まず国交省、お伺いをいたします。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、住宅瑕疵担保責任保険における保険法人が保険を付す場合の設計施工基準というのが、その答弁を踏まえてつくったんだと思いますけれども、現在ございまして、一戸建ての二階以下の木造住宅については、新たに造成されたようなところ、これは相当危険があるものですからそうはいかないんですが、例えば十年以上経過した土地で周辺に陥没がない、こんなようなことが確認される場合、これは簡易なチェックリストで、地盤調査を要しないという判断をしております。

 それ以外の場合には、スウェーデン式サウンディング調査等の地盤調査によって地盤の耐力をまず把握する。この調査方法はいろいろあるものですから、そこの問題というのは多少あるのかもわかりませんけれども、その上で、現地調査による確認、それから地盤調査結果の考察に基づいて地盤補強の要否を判断しまして、地盤の耐力が弱い場合には当然改良を行っていただいて、その上で基礎の設計をやる、こんなような基準に現在なっているところでございます。

 御指摘は、この基準がそもそもいいのか悪いのかというところが一番シンプルには問題になるんだというふうに思っておりますが、御指摘のように、瑕疵担保履行確保法が施行されて四年ですか、たっておりまして、昨年末までの保険の引受件数は二百十八万件になってございます。供託のものを除きまして、全ての住宅には保険を掛けていただくということでございます。

 保険事故としてこのうち確定をした、したがって保険金をお支払いするというものでございますけれども、これが千三百四十六件、そのうち構造に係るものは九十三件。構造に係る九十三件の内訳でございますが、基礎に係るものが四十三件、その四十三件のうち、地盤が悪いので基礎に問題が生じた、これははっきり言って不等沈下ということでございますが、これは十八件ということでございます。

 かいつまんで言うと、二百十八万件のうち、まだ年数の少ないものも多いものですから、今後もちろん出てくるものもあるということでございますが、現状では十八件が地盤に係る不等沈下で基礎に問題が生じた、その結果、保険をお払いしたというものでございます。

 この件数は、正直まだ多いとは言えないんだと思います。そういう意味で、まだ十分な事故情報が蓄積されているとは考えられませんが、せっかく御指摘いただきましたので、実はきのう調べようと思ったんですが、調べ切りませんでした。

 十八件に係る内容については詳細に調べてみて、これによってどんなことが必要になるかということは考えてみたいと思いますし、また、御指摘のとおり、事故情報をしっかり基準の方にフィードバックするということについては、今後もやらせていただきたいと思います。

伊藤(渉)委員 あと一問だけ、ちょっと御容赦ください。

 それに関連して、要するに、そういったことを現場で施工している人に聞くと、国土交通省の一一一三号という告示があって、それで調査すると大体五割から六割は地盤補強が必要になると言う人もいれば、業者によっては、これはホームページとかを見てもらうとわかりますが、地盤改良が必要と言われた物件の約七割は不要といった宣伝で、施工費用を低廉化する一方で、地盤保証によってユーザーに安心感を与えるという形が見受けられます。

 地盤補強の要否で判断に大きなばらつきが出ることは、これは消費者を惑わすことになりますので、地盤調査、地盤改良を行う専門事業者にとってわかりやすい基準が整備されるまでの間、それぞれ独自に実施されている地盤調査方法等を問題がないのか等々調査して、状況を的確に把握するよう努めていただきたいと思いますけれども、最後、答弁をいただいて、私の質問を終わります。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 地盤に関しては、建築基準法の定めもございますし、また保険法人の業務等もございます。いろいろなことがふくそうしておりますので、よく整理をしまして、どこに問題があるのかということをはっきり見きわめた上で、必要な対応をしてまいりたいというふうに思っております。

伊藤(渉)委員 終わります。ありがとうございました。

梶山委員長 次に、足立康史君。

足立委員 日本維新の会の足立康史でございます。

 この国土交通委員会は初めてでございます。ふだんは厚生労働委員会を中心に活動させていただいていますが、本日は、お時間を頂戴して、まことにありがとうございます。

 そして、太田大臣、きょうはよろしくお願い申し上げます。太田大臣は私の大学の大先輩でありまして、本当に、きょうは大臣に質問を申し上げることができるということで、光栄に存じます。昨年、ことし、テレビ入りの予算委員会で総理に質問させていただいたときよりもうれしい、こういう思いできょうは臨んでおりますので、よろしくお願い申し上げます。

 大臣にはリニアの議論を中心に質問させていただきますが、その前に一点だけ、地元のことも若干話してもいいような雰囲気ですので、きょうは、偶然、地元の原田憲治先生も先ほど質問に立たれました。先ほども若干御紹介をいただいた北大阪急行の延伸、これは本当に、政府の、国土交通省の支援もいただいて、大変重要な事業であると思っています。

 ただ、単にその事業単体でどうということではなくて、今、大阪では、松井一郎知事を中心に、ストックの組みかえということをやっています。やはり、大都市圏が大きく次の時代に発展をしていく、発展を続けていく、繁栄を維持していくためには、じっとしていてはいけない。特に、公共交通網を組みかえていくということが極めて大切になるわけでございます。

 そういった観点から、我々日本維新の会も、大阪市長そして大阪府知事と連携をして、今、ストックの組みかえというとを一生懸命やっているところでございます。

 きょう、鉄道局長がおいででございますので、私が今申し上げたような観点から、やはり、都市鉄道を中心とする公共交通網、地域の発展にとって、また、我々でいえば、北摂地域のみならず、大阪、関西、そしてその発展が日本の発展につながる、こう思っています。ぜひ、都市鉄道のストックの組みかえをこれからも引き続き国としても御支援いただきたい、こう思っていますので、一言だけ御答弁をいただければと思います。

滝口政府参考人 委員御指摘のように、都市鉄道というのは、特に大都市圏におきます貴重な、重要な社会インフラであるというふうに考えております。

 先ほども御指摘がございましたけれども、北大阪急行というものも、実は長年、地元の方から、その延伸について御要望があった重要なプロジェクトだというふうに認識をいたしております。このプロジェクトにつきましては、この三月に、関係者であります大阪府、箕面市、北大阪急行、阪急によります基本的な合意がなされておりまして、現在、事業の着手に向けて具体的な検討が行われているというふうに承知をいたしております。

 委員御指摘のように、こういった鉄道のネットワークの整備というのは、鉄道のみならず、まちづくりと一緒に進められるということが非常に重要だろうということでございます。

 北大阪急行の延伸につきましても、豊中市の千里中央地区の再整備、あるいは箕面市の船場地区の開発など、北大阪地域のまちづくりと一体的に検討しなければならないことから、大阪府、豊中市、箕面市、吹田市におきまして、北大阪地域のまちづくりと連携した検討がなされているというふうに承知をいたしております。

 北大阪急行の延伸、そしてまた北大阪地域のまちづくりとともに、地元にとって非常に大切なプロジェクトであるというふうに認識をいたしておりまして、国としても適切に支援を行ってまいりたいと考えております。

足立委員 ありがとうございます。

 では、先ほど申し上げましたリニアの問題に入りたいと思います。

 太田大臣、私も、十分とか二十分、こんな時間で御議論させていただけるテーマではないということは承知をしています。大阪の議員は、みんなこの同時開業ということを口にするし、また、何とかできないか、こういうことでございますが、私、この問題は、実は大変本質的なテーマ、本質的な議論を含んでいるように思います。ぜひ、この委員会の場に限らず、この議論をしっかり、また太田大臣率いる国土交通省の皆様と議論していきたい、こう思っています。

 実は、私も国土交通委員会は初めてでございますので、リニアについて今までどういう議論がされてきたか、議事録をざあっと調べました。若干僣越なことを申し上げれば、議論し足りていないと思っています。

 ただ、一つ、後藤斎先生がかつて大臣に、グランドデザインということで質問されたときに、太田大臣の方から、そうなんだ、「もう一度、リニアとは一体何であるかという思想性と考え方というものを、強い骨格がなければこの大きな事業というのは推進できない」、「国民にとってリニア新幹線とは何であるかということを明確にすることが大事だ」、こうおっしゃっています。

 実は、国鉄時代、そして整備新幹線、そして今回のリニア、こう来るわけでございますが、これからの日本の長きにわたる繁栄、発展のことを考えれば、この点、絶対に飛ばしてはいけないテーマだと思っていまして、大臣、本当にこの場での御答弁に似つかわしくない質問かもしれませんが、もしこの点について、その後のお考え等ございましたら、ぜひ一言でも、御教示、御指導いただければと思います。

太田国務大臣 リニアができ上がって、今スタートが切られ、そして、二七年に東京―名古屋開業という数字が明確に出ているということの中には、長年にわたる蓄積と、そして国会も含めた論議があって、平成二十三年に建設主体の指名等の手続を行って、JR東海が、経営の自由や投資の自主性の確保が大原則であるとの前提のもとで指名をされた。その前には、リニア中央新幹線の整備に九兆円という大変莫大な資金を用意するという必要があり、昭和四十八年、もう今から四十年前に基本計画に位置づけられて以降、整備に向けた動きがずっと検討されてきて結論が出たという長い経過がございます。

 しかし、いよいよ人々の目の前に出てくるというときには、このリニアというものは一体どんな意義があるのかということを国民の皆様に改めて示すということが大事であろうというふうに私は思っているところです。

 リニア新幹線は、アクセスのよさと航空機並みの高速輸送力、空港に行くには時間がかかる、しかし、アクセスのよい、航空機並みの高速輸送力というものの技術革新が我が国においてできたということが一つ大きな特徴だと思います。また、航空機を格段に上回る大量輸送力がある、千人規模ということにもなります。これは今、二百五十席だとか三百席という航空とはかなり違っている、そうした大量輸送が可能になるということもあります。

 東京と大阪が一時間、そして名古屋が四十分ということは、ある意味では通勤距離ということにもなります。時間というものが極端に短くなって、ある意味では、これから日本の、これが通ったとしますと、いわゆる太平洋ベルト地帯と言われたような中心軸そして新幹線網ということとは違って、まさに世界最大のスーパーメガリージョンの形成、日本を激変させることになるんだというふうに思います。

 それから、昨年の二月二十二日の日米首脳会談でも出ましたように、このマグレブをアメリカでという語らいは、オバマ大統領と安倍総理との間で会うたびに常に行われる。私も、この間オバマ大統領が来られたときに、私はこの担当ですということを申し上げましたが、オバマ大統領からはベリーインポータントという返事が返ってくるというような状況でもありました。

 日本の技術革新ということがある意味ではさまざまな分野で行き詰まっている中で、そうしたことを世界に発信するということは極めて重要な意義があるというふうに思っています。新技術であるためにさまざまな困難というのがあるんですが、それらを克服して日本が大きく喜びに包まれるというような、そうしたところまで持っていくということを多くの国民が期待しているというふうに私たちは確信をしているところでございます。

足立委員 ありがとうございます。

 全く今太田大臣がおっしゃったとおりに私も思っておりまして、このリニアという技術、日本で生まれた技術、そして、今まさに大臣も御紹介をいただいた、この技術が生きてくる最も大事な地域は、日本においては東京―大阪を一時間強で結ぶ、そしてアメリカでいえば、私もニューヨークに留学をいたしておったことがありますので、シャトル便が飛んでいます。やはり輸送力は限界があります。アメリカでも、東海岸のワシントン―ニューヨーク間をこれで結べば、東海岸もさらに発展をする。同盟国であるアメリカと日本がこの技術で大きく繁栄をしていくということは、日本のみならず太平洋地域にとっても本当に大きなテーマである、こう思っているわけでございます。

 一方で、これはもう繰り返すまでもありません、ここで何度も議論されているように、JR東海が全額自己負担でやりますということで、まずは東京―名古屋、大きくおくれて大阪、こうなっているのが現状でございます。

 私は、今大臣もおっしゃった、私も申し上げた、こういうリニアの位置づけ、このリニアの公共的重要性、一国を超えるような大変大きな公共性というものにかかわるこのリニア中央新幹線、これは、JR東海の民間企業としてのある種のキャパというものに限定させるには余りに無理がある、こういう技術ではないか、こう思っておるわけでございます。

 もちろん、いわゆる事務的にこの話をすれば、いや、これはこういう経緯がありまして、JR東海が手を挙げてきたので、国費ではなかなか手がつかなかったことに対してJR東海が手を挙げてきたので、一連の手続を踏んで、民主手続を踏んでこれを決めたんだ、こういう説明が返ってくるわけでございますが、僣越ながら私は、個人の意見ですよ、個人の意見として、本当にこのままやれば、JR東海に任せておいたら、この一国を超えるような公共性の高いリニアの技術はコンコルドの二の舞になるのではないかとさえ危惧をしています。

 国がもっと前に出て、公共事業として、しっかりと国土の形、東京圏、大阪圏、関西圏、この防災にも資するような国土の大きなグランドデザインの中で、この技術を国家プロジェクトとしてやっていく必要が絶対にある。できればお願いしますなんてものじゃありません。これは絶対に同時開業はしなくちゃいけないんです。

 国交省、どうでしょうか。

滝口政府参考人 まず、JR東海が建設主体としてふさわしいかどうかという問題でございます。

 全国新幹線鉄道整備法というのは、いわゆる在来線とは異なる高速鉄道についてのネットワークをどのように張りめぐらすのかということについて定めた法律でございますが、東京―大阪につきましては、中央新幹線という形で四十八年に基本計画がつくられております。しかしながら、昭和四十八年、一九七三年から、この基本計画がつくられたままでありまして、一切動いておりませんでした。

 と申しますのは、その後、同じ四十八年に、基本計画から一歩進みました整備計画からつくられた新幹線、いわゆる整備新幹線というものがありまして、そちらの方の高速鉄道ネットワークを優先すべきだろうということで議論が進められていたこともございます。

 こういった中で、中央新幹線については一切進んでいなかったわけでございますが、平成十九年にJR東海が自己負担で整備を行う意思表明をしたことを踏まえまして、この法律に基づきまして、交通政策審議会におきまして、有識者の方に参加いただきまして、じっくり二十回にわたり議論をいただいたところでございます。

 その結果、中央新幹線については東海道新幹線と一体的に経営されることが合理的であるということ、そしてまた、まさにJR東海こそが超電導リニアの技術を国鉄から営々として開発してきているわけでございまして、技術を持つということ、こういったことに着目いたしまして、建設主体、営業主体としてJR東海を指名することが適当であるという答申をいただいたところでございます。これを踏まえましてその後の手続が進みまして、現在、東京―名古屋間につきましてアセスメントが行われているということでございます。

 一方、もう一点、国が負担すべきだということについてでございますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、同じく全国新幹線鉄道整備法に基づく整備新幹線というものがございます。

 こういった、非常に長い間、整備計画までで、その後なかなか着工に至らなかったといったものがございますので、こういったものを優先しながら考えていく必要があるのではないかというふうに考えております。

足立委員 鉄道局長、ぜひ、北大阪急行、あるいは大阪の公共交通、これをぜひ国と地域一緒にやっていきたいと思いますが、今の御答弁は全くだめです。こういう答弁を繰り返しているようじゃ議論にならない。私は、それでいいのかと聞いているんです。

 もうこの議論をやめますが、少なくとも、もう一つ、実は局長が、これは今ちょっと日付を失念しましたが、「大阪同時開業に関する効果や影響について、私どもの方で数値的に分析をしたというものは別にございませんが、」云々という御答弁をされていることがあったようです。ちょっとこれは日付がわからないので、その後、変わっているかもしれません。

 もうこれは質問しませんが、私は、このテーマは、少なくとも、太田大臣には先ほど伺ったように大きな政策の方向性は御指導いただきたいと思いますが、ぜひ事務方に、いわゆる整備新幹線、既存の新幹線の更新とか高速化、これがまず一つあり得るわけですね。それから、リニアの整備がある。三つ目が、先ほどもテーマに出ました空港です、空です。要は、リニアができればその分空港の余力ができるので、国際展開できる。それは、羽田であれ伊丹であれ、そうかもしれません。その三つ、整備新幹線とリニアの整備と羽田―伊丹間の空路、この三つの手段があるわけです、大阪と東京の間には。

 東京、名古屋、大阪を八の字で結ぶときに、どの手段をどう生かせば国益に一番資するのかということを、手段別、開業時期別に、ぜひ試算してください。あるなら後で下さい。ぜひこの議論をテーブルの上にのせて、どれが一番国民のためになるのか、必ず私は最後まで調査をしてまいりたい、こう思っております。

 最後に、あと一分ですが、先般、私の地元で、豊能町というところで建設の残土が崩落をしました。大変な崩落の規模であります。国交省に聞いてもあるいは環境省に聞いても前代未聞の大規模な崩落があって、四カ月間府道がとまっています。今もとまっています。私が育った茨木もそこの府道でずっと動いているものですから、皆さんもう大変な不便を強いられているわけでございます。豊能町の皆さんは言うまでもなく、茨木の皆さんもそうです。

 この建設残土の問題、実は私が一番心配しているのはリニアの問題なんですね。リニアはトンネルをたくさん掘るので、これも前代未聞の残土が発生します。これはJR東海だけで処理できますか。どうですか。

滝口政府参考人 まず、リニア中央新幹線の工事で発生する建設発生土についてでございます。

 現在、JR東海において進められております環境影響評価の手続の評価書の中におきまして、東京―名古屋間につきましては、全体で五千六百八十万立米が発生すると予測されております。このうち、二二%に当たる千二百六十万立米につきましては、既にその再利用先などが想定をされているということで、影響評価書の中に記載をされているというふうに承知をいたしております。

 これ以外の建設発生土につきましては、今後、工事の具体化に合わせ、地方公共団体を窓口といたしまして、まずは他の公共事業での有効活用を図っていくということ、そしてまた、民間の事業者でも大規模な開発事業を行う事業者もおりますので、そういった民間事業への活用も調整をしてまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、地方公共団体を窓口といたしましてこういったことをやってまいります。

 なお、今委員の方から崩落のお話がございましたけれども、崩落の原因等については私ども詳細については把握しておりませんが、いずれにいたしましても、こういったことで使う場合には、使う地元の公共事業あるいは民間事業者がしっかりその問題の起こらないように使うというのが当然であろうというふうに思っておりまして、この事業に伴う残土につきましても同じように対応してまいりたいと思っております。

足立委員 ありがとうございます。

 質問時間が終わりましたので終わりますが、今局長から御紹介いただいたように、このリニアの建設、これはJR東海だけでできないんですよ。残土一つとっても、JR東海だけではできないんです。地元の自治体、関係の公共事業、全てが連携しないと絶対にできないんです。だから、これは公共事業なんです。

 JR東海が民間企業だとかいって自分たちのキャパだけでこの事業を推し進めることについては断固反対であり、先ほどの試算も含めて、必ず大阪同時開業に向けて、この場をまたおかりして議論していくことを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

梶山委員長 次に、丸山穂高君。

丸山委員 日本維新の会の丸山穂高です。

 三時間近くにわたりまして本当にお疲れさまでございます。最後、あと二十分程度でございますので、おつき合いいただきまして、御指導賜りますようお願いします。

 私からは、航空局関係、特に空港行政に関しまして主に質問させていただきます。国交委、ふだんは経済産業委員会に所属しておりまして、今回このような機会をいただきましたこと、委員長初め理事の皆様に大変感謝を申し上げます。ありがとうございます。

 時間も短うございますので、早速中身に入らせていただきます。

 まずは、先般、国交省さんが解禁されようとしております航空機内でのスマートフォン等電子機器の利用についてお伺いしたいんですが、まず、今回、告示を変更されて、ちょうど今、パブリックコメントをされているところだと思うんですけれども、私も地元との往復で、いつも飛行機で関西国際空港を利用させていただいて帰っているんですが、いつも飛行機に乗るときに、委員の先生方も飛行機を御利用の方は多いと思いますので、扉が閉まると、大体そこで、電源をお切りくださいというアナウンスが流れるのが今でございますけれども、今回の告示が変更されれば、基本的には通話等はできないということですが、大幅に、電子書籍を読むとか、また、音楽を聞く等の作業はできるようになる。また、最近、航空機内にWiFiがついている航空機も多いので、その関係で、WiFiを使ったインターネット、その回線を使えばインターネットに常時つなげるという、非常に便利で快適な飛行機のあれにつながるということでございます。

 一つお伺いしたいのは、今回の改定の趣旨として、私の感覚では、年間百回以上使っている中で、少し遅いんじゃないかな、もう少し早目にできたんじゃないかな、海外の事情等あるとは聞いていますけれども、できたんじゃないかなと。ただ、一方で、今回の御決断、規制緩和に関しては非常にすばらしいと思いますので、このあたりの改定の理由とこれまでの違いなど。

 そして、少しテクニカルなので、もちろん事務方の方で構わないんですけれども、昨今、ドコモさんもこの間ちょうど記者会見で、VoLTEという、通常の3G回線やLTE回線を超えて、データ通信で通話ができる、いわゆるLINEだとかスカイプだとか、音声通話というよりはデータ通信での音声のやりとりができるような技術が今かなりのスピードで進化しておりまして、将来的には恐らく全てそういう形になっていくんじゃないかとも言われております。

 このあたり、新幹線等、もちろん座席では皆さん通話はできませんが、外に、少し車両の端の方に出れば通話できるというのもありますし、飛行機などでは、座席でやることはないとは思うんですけれども、例えば、そういった音声通話ではなくデータ通信による音声通話等であれば、今回の告示においてどのような扱いになるのか。それであればできるのかどうかも含めまして、事務方の方で構いません、御答弁いただきたい。お願いします。

田村政府参考人 ただいま御質問いただきました、携帯電話などの電子機器についての機内での使用の件でございます。

 携帯電話などの電子機器につきましては、発射される電波が航空機の安全に支障を及ぼすおそれがあるということで、平成十五年十月から、航空法に基づきまして、航空機内での使用を制限しているところでございます。その後、電子機器の開発状況あるいは世界的な動向等を踏まえまして、制限対象機器等につきまして定期的に見直しを行ってきているところでございます。

 今般、昨年の末でございますけれども、欧米において機内での携帯電話などの使用制限が一部緩和されたということを受けまして、航空局におきまして、旅客の利便性向上の観点から、機内モードに設定した携帯電話など、作動時に電波を発射しない状態にある電子機器につきまして、航空機の運航の安全に影響がないことを確認しつつ、離着陸時にも使用可能とするなどの使用制限の見直しの検討を進めているところでございます。

 そういう意味では、電波を発するかどうかというところが一つのポイントになっているということでございますが、今後も機器の開発動向等を踏まえまして、定期的に見直しをしてまいることにしております。

丸山委員 御答弁ありがとうございます。

 こういった規制緩和、技術の進歩に従って、しっかりやっていただきたいと思います。海外で、FAAにしても、欧州の航空安全局の方も改正される方向性だ、欧州の方もそうだというふうに聞いていますので、やっていただきたいんですが、最後の、WiFi時の通話についてはどうでしょうか。

田村政府参考人 したがいまして、ドアがクローズされてからオープンされるまでの間につきましては、要するに、携帯が機内モードになっていたり、あるいは機内にWiFiがあったり、そういうようなものについては使用可能にするような方向で、今、パブリックコメントをかけているということでございます。

丸山委員 ありがとうございます。

 ということであれば、機内モードでWiFiに接続して、LINEやスカイプ等でデータ通信として音声通話をする分には、迷惑にならない限りは可能性がある、大丈夫だということでございます。ありがとうございます。

 同じ航空関係で、時間も短いのでとんとんと進んでしまう感があるんですか、お聞きしたいのが少しありますので、話を移らせていただきます。

 先ほど申し上げたように、私は、羽田から関西国際空港へ利用させていただく便を、もう本当に毎週のように、何度も何度も使わせていただいている関係で、少し関西国際空港の位置づけについてお伺いしたいところなんです。

 現在、東京オリンピックも決まりまして、かなり羽田空港周辺への投資の話、また、この間、先般、成田空港の特措法が通りまして、成田空港にも今インフラの投資等、先ほどの足立先生の話もありましたけれども、大阪の人間から見たら、どちらかというと東京ばっかりやないかなというふうな、ある意味うらやましいという部分もあれば、もう少し、東京だけじゃなくてほかの部分の発展も、やはり今の時代、大事なんじゃないかという、特に三・一一以降、一極に集中するというのは非常に危険でございますし、そして、東京だけじゃいけないというのは、多分、恐らく皆さん、そこは反対される方はいないところだと思うんです。

 そうした中で、やはり、第二の経済圏である関西圏の、しかも国際空港としては大きな関西国際空港の位置づけというのは、私、利用者としても、地元の人間としても非常に重要だと思うんですけれども、このあたり、成田や羽田との待遇の違いも含めまして、まず、国交省さんの位置づけといいますか、御認識、見解をお伺いしたいんです。

太田国務大臣 日本の東京と、もう一つ、当然、大阪、関西というのは、経済あるいは文化、一番の大事な大拠点であろうというふうに思います。

 ここは、両方とも元気でなければ日本は伸びていかない。その中において、関空は非常に、海上空港であって騒音問題というものがない、そうした特徴もあり、そして十分な受け入れ容量がまだあるということもあり、先ほどの足立先生の発言の中で、リニアという場合に、羽田、東京が多い、伊丹というのはどういうふうに展開するかという、全体の交通網の形成ということについて、よく視野を置いてやらなくちゃいけない。

 同時にそれは、空港は、インバウンドと同時に、国内の旅客運送ということに課題があるわけですから、何といっても経済と文化という、ここが盛り上がってこなくちゃいけない、空港だけ元気だってということになりましょう。

 そういう点では、当然、ここは重要な位置づけにあり、同時に、この論議とは別なんですが、港湾ということも、神戸も含めて国際戦略コンテナ港湾ということを、京浜と阪神と、二つを軸にするというふうに考えておりまして、それは経済も、そして空港という点でも、同じような重要な比重を持っているというふうに認識をしているところです。

丸山委員 ありがとうございます。大臣からも、重要だというお言葉をいただきました。

 また、大臣の御発言は非常に重要なことをおっしゃったと思うんですけれども、先ほどの委員会の議論にありましたように、リニアができた場合には、本当に一時間近くで大阪と東京が結ばれてしまった場合、伊丹としてどうあるのかというのは、非常に交通網全体で考えなければいけない中で、ただ一方で、国際空港としての二十四時間使える空港という位置づけ、関西にとって非常に、関西国際空港しかないというか、欠かせない空港でございます。

 そうした中で、今旅客数もかなりふえておりまして、LCC、ローコストキャリアがふえているということ。そして、東京オリンピックも、ある意味、東京だけと言う方もいらっしゃいますが、一方で関西にも恩恵があると思いまして、先ほど大臣がいみじくもおっしゃった、日本的な文化や芸術というものは関西にもかなり集積しておりますので、海外の方も、東京だけじゃなくて京都や奈良も見ていきたい、また大阪も見てみようかとおっしゃる方も出てこられる中で、関西国際空港を利用される方はふえております。

 今、設備投資の話は、株式会社関西国際空港さんを中心に、今後どうされていくかというのは、もちろん、民間で運営されていくということなので、考えられることではあると思うんですが、一方で、公共財としての性格もございますので、現在、二期島の方に第三ターミナル、二〇一六年に完成をめどにやっていらっしゃいますけれども、現場の皆さんの話を聞いていれば、この伸び率だと全然足らないと。羽田や成田も設備投資を進めるということですけれども、関空も同じで、そうしたところを注視している部分が関係者の中でございます。

 第三ターミナルの設営後も含めまして、この辺の設備投資について、御担当者の方にお答えいただきたいと思います。

田村政府参考人 現在、関西空港につきましては、コンセッションに向けていろいろ準備をしているわけですけれども、それに向けても、やはり関西空港というものの、二つ空港を抱えた会社であるわけですが、それぞれの事業価値というものを増大していこう、こういうことでありまして、特に関空につきまして、収益をどうやって上げていくのか、つまりネットワークをどうやって充実させていくのかということと、それから他方で、航空系の収入以外の収益というものをどう上げていくのかということ、それからコストというものをどう低減していくのかというようなことで、いろいろな取り組みをやっております。

 その中で、ネットワークの充実のためにも、やはり必要な施設というものは適切に整備をしていかなければいけないということでございますので、先般、フェデックスの誘致ということで貨物ターミナルも整備をし、それから、今先生がおっしゃいました第三ターミナルもつくり、そして、今後の需要に応じまして、また必要な整備をしていくということになろうかと思います。

丸山委員 しっかりとバックアップをよろしくお願いします。

 今お話があったコンセッションについて次にお伺いしたいんですけれども、今まさしくおっしゃったように、コンセッション、いわゆる民間への業務委託という形で運営権の売却が進んでおりまして、この夏、六月、七月ぐらいには入札、その後、今年度中にはという話を伺っております。売却収入で一兆二千億という巨額の、そして日本初という形のコンセッション、非常に大事な動きが今、関空と、また伊丹の両方で進んでいるところでございます。

 このあたりのことをお伺いしたいのは二つございまして、一つは、このコンセッションをどのように政府として位置づけているのかということと、状況はどんなふうになっているのかというのをお伺いしたい。

 そして、もう一つは、やはりいみじくも大阪で、OTKという、鉄道の売却の分野で、外資に売却するということでかなり反対の話が、懸念の声が出た件がありました。また、Jパワーの、記憶に新しい方もいらっしゃるのかもしれませんが、原子力関係でも外資に売却というのは非常に懸念の声がありました。

 一方で、今回、空港のコンセッションで売る部分も、空港として、安全保障上、非常に重要な位置にあると思います。このあたり、外為法の規制も、何かあった場合に可能なのかとかも含めまして、法規制上の問題、そして政府として、この辺、安全保障上どうお考えなのか。

 私としては余り、完全に外資だけでお考えになるというのは非常に懸念があるんじゃないかなと。今目指しているのはコンソーシアム、企業連合という形で、国内企業も入ってやるという形を目指していらっしゃるので、そういう形であれば地元としても周りの方に話はできますけれども、一方で、外資だけでとなると非常に懸念の声も出てくるところなんですが、このあたり、政府としての御見解をお伺いできればと思います。

田村政府参考人 御質問のコンセッションの件でございますけれども、まずは、政府としての位置づけというのは、当然、日本再興戦略の中で、空港を初めとする公共施設へのコンセッションの導入促進というものが位置づけられているということで、非常に重要な施策でございます。

 それで、関空、伊丹につきまして、今コンセッションの前段階にあるということでございますけれども、先ほども申し上げましたように、両空港の事業価値の増大というものを図って、できる限り速やかに事業者の選定手続に入っていきたい、こういうことでございます。

 このため、今は金融、会計、それから税務、法務等の外部アドバイザーによる調査を実施いたしまして、そして、このコンセッションの実施方針の策定準備を進めているところでございます。この早期かつ円滑な実現のために、新関空会社の意向も十分に尊重しながら、積極的に支援、協力をしてまいりたいということでございます。

 それで、その際に、外資の御質問がございました。結局、コンセッションというものが日本再興戦略に位置づけられた重要な施策であると同時に、対内直接投資の拡大というのも、日本再興戦略で位置づけられた重要な施策でございます。

 したがいまして、アプリオリに、外資だから排除するということが必ずしも適切ではないのだろうと思います。ただ、やはり関西空港というのは、非常に重要な位置にある重要なインフラでありますから、安全保障上の考慮というものは非常に重要であるということであります。

 それで、コンセッションというのは、そういう意味では、株式会社にして株を全部外資に売ってしまうとかそういう形じゃなくて、底地の部分は国出資の会社がちゃんと所有を続けて、運営権を民間に委託するというスタイルをとるわけでございますし、その運営権者の選定に当たりましては、契約の一方の当事者として国側がしっかり相手を見定めるということになるわけで、そのときに関係の行政機関と協議をして、政府全体として好ましからざる相手というものを排除する、そういう仕組みになっているわけでございまして、安全保障上の配慮というものをしっかりしてまいりたいというふうに考えております。

丸山委員 ありがとうございます。非常に丁寧にお答えいただいたので、時間がなくなってしまいまして、残りの質問ができないんですが、ただ、今の最後のだけ、少しだけお話しさせていただくと、非常に重要な観点で、私も、何も一律に外資を全部排除しろ、鎖国をしろというわけじゃなくて、むしろ海外の方もどんどん入っていただいて、新しい考え方を入れていただいて、関空の運営自体も効率的じゃないんじゃないかと言われるところもありますので、よりよいものにしていただくためには外の風も入れていただく必要がありますが、おっしゃったように、本当に安全保障上懸念が生じてしまえば、すぐにその状況になってしまえば、本当に懸念が現実化したときには非常に問題でございます。この間、羽田空港も、パスワードが漏れたとかいう事件もございまして、空港関係者、そして周りに住んでいる者からすれば非常に関心の高い分野でございます。

 今御答弁で、きちんとグリップしていただく、見ていただくという御答弁をいただきましたので、しっかりとやっていただきますようお願い申し上げまして、私、丸山穂高の質疑を終えさせていただきます。

 ありがとうございました。

     ――――◇―――――

梶山委員長 次に、内閣提出、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。国土交通大臣太田昭宏君。

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 マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

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太田国務大臣 ただいま議題となりましたマンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。

 現在、我が国のマンションのストック総数は約五百九十万戸であり、そのうち旧耐震基準により建設されたものが約百六万戸存在しています。それらの多くは耐震性不足であると考えられ、巨大地震が発生した場合には甚大な被害が生ずることが想定されるため、これら耐震性不足のマンションの建てかえ等の促進が喫緊の課題となっております。

 このような状況の中、マンションの耐震改修については、昨年の建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正により決議要件が四分の三以上から過半数に緩和されており、より一層の促進が図られております。

 一方、マンションの建てかえについては、これまで百八十三件、約一万四千戸の実施にとどまっており、巨大地震の発生に備えるためには、一刻も早く、所要の施策を講じていく必要があります。

 このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。

 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。

 第一に、耐震性が不足していることについて認定を受けたマンションの区分所有者は、五分の四以上の多数で、マンション及びその敷地を売却する旨の決議を行い、売却に合意した区分所有者は、マンション敷地売却組合を設立して売却を行うことができることとしております。

 第二に、耐震性が不足していることについて認定を受けたマンションの建てかえにより新たに建築されるマンションで、一定の敷地面積を有し、市街地環境の整備改善に資するものについて、特定行政庁の許可により容積率規制の緩和ができることとしております。

 そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案を提案する理由であります。

 この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。

梶山委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る二十一日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時十一分散会


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