衆議院

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第20号 平成26年5月30日(金曜日)

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平成二十六年五月三十日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 梶山 弘志君

   理事 赤澤 亮正君 理事 秋元  司君

   理事 大塚 高司君 理事 西村 明宏君

   理事 望月 義夫君 理事 若井 康彦君

   理事 井上 英孝君 理事 伊藤  渉君

      秋本 真利君    井林 辰憲君

      泉原 保二君    岩田 和親君

      大西 英男君    門  博文君

      熊田 裕通君    國場幸之助君

      佐田玄一郎君    斎藤 洋明君

      坂井  学君    桜井  宏君

      白須賀貴樹君    末吉 光徳君

      谷川 弥一君    土井  亨君

      中村 裕之君    原田 憲治君

      ふくだ峰之君    前田 一男君

      宮澤 博行君    務台 俊介君

      泉  健太君    川端 達夫君

      後藤 祐一君    寺島 義幸君

      岩永 裕貴君    坂元 大輔君

      西岡  新君    松田  学君

      村岡 敏英君    北側 一雄君

      佐藤 英道君    杉本かずみ君

      穀田 恵二君

    …………………………………

   国土交通大臣       太田 昭宏君

   国土交通副大臣      高木  毅君

   国土交通副大臣      野上浩太郎君

   国土交通大臣政務官    土井  亨君

   国土交通大臣政務官    中原 八一君

   国土交通大臣政務官    坂井  学君

   政府参考人

   (内閣官房地域活性化統合事務局長代理)      富屋誠一郎君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 平嶋 彰英君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 上冨 敏伸君

   政府参考人

   (外務省大臣官房儀典長) 広木 重之君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房長) 武藤  浩君

   政府参考人

   (国土交通省土地・建設産業局長)         毛利 信二君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  石井喜三郎君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局長)        森北 佳昭君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  徳山日出男君

   政府参考人

   (国土交通省住宅局長)  井上 俊之君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  滝口 敬二君

   政府参考人

   (国土交通省自動車局長) 田端  浩君

   政府参考人

   (国土交通省航空局長)  田村明比古君

   国土交通委員会専門員   宮部  光君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月三十日

 辞任         補欠選任

  長坂 康正君     末吉 光徳君

  林  幹雄君     熊田 裕通君

同日

 辞任         補欠選任

  熊田 裕通君     林  幹雄君

  末吉 光徳君     長坂 康正君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 国土交通行政の基本施策に関する件

 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案起草の件


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     ――――◇―――――

梶山委員長 これより会議を開きます。

 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長武藤浩君、土地・建設産業局長毛利信二君、都市局長石井喜三郎君、水管理・国土保全局長森北佳昭君、道路局長徳山日出男君、住宅局長井上俊之君、鉄道局長滝口敬二君、自動車局長田端浩君、航空局長田村明比古君、内閣官房地域活性化統合事務局長代理富屋誠一郎君、総務省大臣官房審議官平嶋彰英君、法務省大臣官房審議官上冨敏伸君及び外務省大臣官房儀典長広木重之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

梶山委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。白須賀貴樹君。

白須賀委員 皆様、おはようございます。自民党の白須賀貴樹でございます。

 このような質問の機会を頂戴いたしまして、まず心から感謝を申し上げます。

 私は、もともと歴史が大好きな人間でございまして、特に好きな分野が、中国の春秋戦国時代と日本の戦国時代でございます。

 皆様方は、戦国時代というのは、日本の戦国時代の方ですけれども、どういったイメージがあるでしょうか。一四六七年に応仁の乱があって、室町幕府の衰退によって細川氏と山名氏が戦って、そして動乱が始まり、戦国大名が出てきて、天下統一のために百年間以上戦い続けた、そういうイメージを持っている方がたくさんいらっしゃいますが、今、最近の新しい説においては、そのときが世界的に実は寒冷期、いわゆる小氷河期に突入していて、世界じゅうで戦国時代のような状況になっていた。そして日本も、自国の領民を食わせるために隣の領土に進出して、食料を奪うためのサバイバルの戦いであったんじゃないかという説もあります。

 私は、こちらの説が非常に信憑性があって、百年間以上も戦い続けるというのは、歴史にはやはり何かしらの必然があると思っておりますので、そういった環境の変化が日本の戦国時代を生み出したんじゃないかな、そのように感じております。

 そして、これから地球規模で考えなくてはいけないことは、やはり水資源の問題でございます。私、前回もちょっと水資源についての質問をさせてもらいましたが、国際連合も、もう既に、この水資源に関しては危機的な状況になりつつある、そのように提唱しております。

 今現在、世界人口のうち十一億人の方々が飲用水に不足をしていて、また、下水処理、いわゆるし尿処理とかそういったものの環境が整っておらず、そういう衛生環境がしっかりとした環境に置かれていないという方々がもう二十六億人いらっしゃる。そして、二〇二五年には、世界人口の三分の二の方々が水で苦労する、そういうしっかりとした衛生環境、公衆衛生ができていない環境にさらされると、今、危険を提唱されております。

 そしてまた、少し私が考えるに、水不足というものはかなり深刻になっていると思っております。

 例えば、もう二、三年前でございますが、二〇一二年、アメリカにおきまして、五十六年ぶりの大干ばつに見舞われました。トウモロコシや大豆の価格が急騰しまして、本当にすごい干ばつの状況になりました。

 また、二〇一三年には、お隣の国の中国の雲南省におきまして大規模な干ばつに見舞われまして、百四十万人の方々と八十万頭の家畜に十分な飲用水を回すことができず、百三十四の河川は枯渇し、百三十八もある小型のダムがほとんど水がめがなくなってしまった状況になったのが、お隣の中国で二〇一三年の話でございます。

 それ以外に、二〇一二年は世界的に大干ばつの当たり年と言ったら悪い言い方ですけれども、当たり年でございまして、オーストラリアの北西部におきましては、観測史上三番目の異常な乾燥状態に突入したり、また、ブラジルの北東部では、過去五十年間で最も厳しい干ばつを体験したり、欧州、インド、スリランカでも異常な乾燥状態が続いて、まさに世界じゅうで水が足りなくなったのが、二〇一二年の話でございます。

 それでは、我が国、日本はどうでありましょうか。

 日本の国民の方々は、我が国の水資源というものは非常に豊かであると勘違いされている方々が結構たくさんいらっしゃると思っておりますが、確かに、昔に比べまして、水の供給は昔よりは豊かになりました。しかし、昨年もいわゆる渇水の被害は出ております。

 もともと、我が国、日本というのは実は水資源に大変厳しい状況にあるということを、まず国民の方々そして皆様方にも理解していただきたい。日本の地形を考えてください。日本の地形は、山があって、すぐ海がありますので、雨が降ったとしても、国土にその水を蓄えるための地形というものが余り存在していない、つまり、降った雨がそのまま海に流れやすい環境であるのが、我が国の地形でございます。

 また、日本の平均降水量は千六百九十ミリメートル、これは、世界の平均が八百十ミリメートルですから、約二倍を超える日本の平均の降水量はあります。

 しかし、国民一人当たりのいわゆる一人当たり降水総量で考えますと、これは日本の国土の面積と日本の人口を加味して計算しなければいけません。そうしますと、日本国民一人当たり降水総量は五千立方メートル・パー・イヤー、パー・人になります。つまり、一人当たり五千立方メートルのお水しかありませんが、これは世界平均が一万六千立方メートルでございますから、一人当たりに換算しますと、実は世界の平均の三分の一しか降る雨の量がないという計算になります。

 この五千という数字をほかの国と比べてみますと、実はサウジアラビアと同じ数字なんです。あの砂漠の国であるサウジアラビアの一人当たりの降水量と日本の降水量が等しいという現状を、まず理解していただきたい。

 そして、我が国の水の使用量を今からちょっと御説明しますが、全体で八百十五億立方メートルを一年間で使っております。そのうちの内訳を言いますと、生活用水と工業用水、いわゆる都市用水が二百七十一億立方メートル、そして、農業用水が五百四十四億立方メートルでございます。

 生活用水と工業用水を足したものが二百七十一で、農業用水が五百四十四ですから、生活用水と工業用水を足した倍以上の量を農業用水に使っているのが我が国の現状であり、世界的にも、農業用水が七、工業用水が二、生活用水が一という大体の分配になっておりますので、ほとんど同じ数字になりますが、今の我が国の水の使用量はこういう状況でございます。

 少し話が飛びますが、いわゆる仮想水、農産物や畜産物をつくるに当たり水がどれぐらい必要なのかというものの数字をまたざっと言いますと、小麦や大豆一キログラムをつくるのに水が約二トン、牛肉一キロをつくるために水が約二十トン、米は約三・六トンの水が一キロに対して必要になります。つまり、農作物や畜産物を生産するに当たり、大量の水を必要としております。

 今の現状でさえ、水のほとんどを農業用水に使っている中で、我が国の食料自給率を考えましょう。カロリーベースでいえば三九%、生産額ベースだと六八%でございます。

 私は、余りこのカロリーベースとか生産額ベースというのは好きではありません。カロリーベースだと、お肉のカロリーとかも全部加味されますし、生産額とかになりますと、今度はお花とか、食べるもの以外のものも全部入ってきますので、余り私は好きではないんですけれども、この数字を皆さん参考に各政党は自分たちの政策をつくられて、どこの政党も、皆さんやはり自給力を上げていくべきだ、日本の自給率をアップするべきだという政策を上げておりますが、そのために必要な農業用水の確保をどうしなければいけないのか、そのことについて本当に真剣に考えなければいけません。

 最初からちょっともう一回復習をしますが、今の日本の地形で、水を蓄えるべき、そういう地形が存在しにくい我が国土、そしてまた、今の日本の一人当たりの降水雨量を計算すると、サウジアラビアに匹敵するぐらいの水しか一人当たり降ってこない。そしてまた、農業用水が今全体の三分の二を占めている。そしてこれから食料の増産が、ひょっとしたら、将来的に世界じゅうの渇水が起きて、日本国でもっともっと食料品をつくらなければいけない時代が来るかもしれない。

 さまざまなものを考えますと、我が国にいかに水を蓄えるかということにやはり政策の重きをしなければいけません。その人類の英知、私たちがその政策として、巨大な水がめとして活用しているのがダムでございます。

 一時期、ダムイコール無駄とか脱ダム宣言とかおっしゃられた知事がいらっしゃいました。それはそれで、そういう政策を言うのは構いません。しかし、本当のこの先の十年、二十年、三十年先を考えれば、何をもって何をするべきかというのは明白でございます。

 私は、二〇二五年、国際連合が水が足りなくなるという時期までにしっかりとしたダムを建築するべきだと思っております。その関東そして首都圏のかなめになるのがやはり八ツ場ダムでございます。前政権でちょっと悲しいことがありまして、私は他党を批判するつもりはございません、それも日本国民が一つ勉強になったと思って、いろいろなダムがちょっと中止にされそうになったり、そういったことがございました。

 しかし、これからは、やはり必要なものはしっかりつくっていく、それが私は大切だと思いますし、今あるものをいかにまた再活用していくか、これも非常に大切でございます。

 質問に入らせていただきます。

 今現在の八ツ場ダムの進捗状況、そしてまた今既設のダムをどうやって再利用、またより利用できるようにするか、それについてのお考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

高木副大臣 八ツ場ダムの状況について、私の方から答弁させていただきます。

 八ツ場ダムは、我が国の社会経済活動の中枢でございます首都圏を支える利根川水系におきまして、洪水から流域住民の生命財産を守るとともに、必要な都市用水を供給する極めて重要な事業だと考えております。

 ダム検証のプロセスを経て、平成二十三年十二月に事業継続と判断され、現在、つけかえ道路工事、つけかえ鉄道工事、用地補償等の生活再建事業のほか、本体工事の準備に必要な関連工事として、ダム本体左岸上部掘削、骨材プラントヤード造成、ダム仮締め切り工事等を鋭意進めているところでございます。

 また、今年度の八ツ場ダムの予算額約九十九億円の中に本体工事に必要な予算を計上しておりまして、現在、関東地方整備局において、八ツ場ダム本体建設工事の入札公告をことし一月八日に行っておりまして、八月には入札、開札の予定でございます。

 今後とも、関係の一都五県とも緊密に連携しつつ、平成三十一年度までの完成に向けて、着実に事業を進めてまいりたいと考えているところでございます。

太田国務大臣 戦国時代からのお話でありましたが、本当にそうでありまして、一五〇〇年代の我が国というのは、気象変動というのは世界的だという話もあり、その前にペストがヨーロッパでははやるわけですが、鎌倉時代から相当天変地異というものがあったり、あるいは蒙古襲来というものがあったりしながら、非常に室町時代というのは大変な時代で、応仁の乱というのはまさにそういう中で起きたことだというふうに思います。

 戦国大名が一五〇〇年代に土地を争うということになりましたが、実はこれが終息するのが、国土交通行政からいいますと、一五九四年だと思いますが、秀吉から排斥をされた家康が江戸に転封をされまして、アシが茂って沼地が多い江戸に、あっちに行け、こう言われて、来た。そこで、ここをどうするかと。そのときに、利根川が東京湾に注いでいた。これを変えなくてはいけないということで、大土木工事に転換するのが関ケ原後でございます。それが、利根川が栗橋から銚子の方に流れて太平洋に注ぐのが一六五七年ごろ、第四代将軍の時代だったと思います。そこで初めて江戸は、現在のような発展という基盤を得て、そして、平野部に実りある、この関東平野というものになったという歴史がございます。

 御指摘のように、日本の河川は、大きな河川で二泊三日、雨が降ったら三日で海に流れる。小さな河川では一泊二日、こう言われている状況でありまして、その河川の洪水と、そして、とめることができないということに悩み続けてきたというのが日本の状況だと思います。

 しかし、その一六〇〇年代の利根川の家康の作業というのは、全国的に同じように武将によって展開されまして、北上川の改修が伊達政宗によって行われ、そして直江兼続がやはり米沢藩ということで行かされたわけですが、争奪戦の時代がそこで終わりを告げまして、我が領地をどう守っていくかという中に、大名がこの意識を持つのが一六〇〇年代であり、大阪の大和川改修、あるいはまた広島のそういうものもそうです。

 それはまさに、一六〇〇年代に、人口がそこで急増するという現象が起きました。同じように、大正年間に人口が非常に増大するというときがあったんですが、これは、上水道というのができ上がったりしまして、水との争いというものから解放されるという、女性の働きというものを得たのも、これは水でございます。

 そういう意味で、私は、今、八ツ場ダムのお話がありましたが、この河川との闘い、洪水との闘いと、どうやってこれをとどめるかという、河川というのは、私も何度も申し上げておりますけれども、これを力によってコントロールするのではなくて、一六〇〇年代から、日本は河川工学的にいいますと、川をなだめたり、あるいは自然と折り合うという思想の中で展開されてきたということからいきまして、河川は総合的に対応していかなくてはいけないということになると思います。

 ダムのことばかり言われておりまして、それがためるということを言われておりましたが、それは大きな間違いで、河川をコントロールするためには、堤防を上げるという手段、そして川幅を広げるという手段、川底を掘るという手段、そして放水路、遊水地に逃がすという手段、そしてダムをつくるという手段、これらの手段を総合的に勘案して治水と利水を行っていくというのが日本の河川の伝統であったと私は思います。

 そういう意味では、従来の、だめだ、無駄だと言われていたダムを拡充するということも含めて、どのように河川というものをコントロールしながら治水と利水をあわせてやるかという、河川全体にわたる、水系全体にわたる総合的な対策というものをやっていかなくてはいけないというのが私たちの現在の立場であると認識をしております。

白須賀委員 大臣、ありがとうございました。

 本当に、今の歴史観から、治水のお話から、すごく、大変勉強になりました。ありがとうございました。また、高木副大臣にはいつもお世話になっておりますので、いつもありがとうございます。この場をおかりして、心から感謝を申し上げます。

 ちょっと時間がなくなってきましたので、次の質問に入らせていただきます。

 成田空港の件でございますけれども、まず最初に、お配りしている資料を見ていただきたいんですけれども、オリンピック・パラリンピック開催決定後のインバウンド観光客数の傾向でございます。

 これはもう見ていただくとわかりますが、各国でオリンピックが開催されました。その開催される、いわゆる開催決定された年から徐々に徐々に観光客がふえていき、開催後も、これは徐々に徐々にですが、ふえ続けているというデータでございます。

 私は、オリンピックというものは、開催するいわゆる二〇二〇年、そこがゴールではなくて、もちろんゴールでもあるけれども、ゴールでない。日本で開催するということを二〇二〇年の前から一生懸命コマーシャルし始めますけれども、その最大のコマーシャルができるときがオリンピック開催のときであり、それを見た外国の方々が、日本っていいよね、では日本に行ってみようかと。この日本という商品が売れ始めるのもまたそこからである、そのように考えております。

 つまり、二〇二〇年がゴールではなく、二〇二〇年より先のことを考えて、いわゆる外国人の観光客の方々が来やすい我が国の環境を整備していくことが大切でございます。

 それにおきまして、やはり首都圏空港のさらなる機能強化というのは必須でございます。我が国の玄関口といえば、やはり羽田空港と成田空港でございます。(発言する者あり)そうですね、成田が先でした。ありがとうございます。成田空港と羽田空港でございます。羽田空港さんのことを別に悪く言うつもりではないので、大西先生、ちょっと説教は後で聞きます。

 羽田空港は特異な空港でございまして、東京上空を飛行機が全く飛ばずに羽田空港に着陸しております。では、どこを通ってくるかというと、千葉県上空を通って、東京湾を横断して、そして羽田に着陸していくのが羽田空港の空路でございます。つまり、大変申しわけないですけれども、騒音問題の全てを千葉県が負担している状況でございます。

 私が言いたいのは、今、羽田空港に五本目の滑走路をつくろうという話と、成田空港に三本目、まだ三本目ですからね、三本目の滑走路をつくろうじゃないかという話があります。これは一般論で大変申しわけないんですけれども、私の勉強不足かもしれませんが、羽田空港にもう一本滑走路をつくるためには、新しく埋め立てをして、そして、埋め立てをするときには、東京湾の船の航路のことも考慮しなきゃいけない、漁業権も考慮しなきゃいけない。そして、なおかつ、騒音の問題があるので、千葉県にも配慮してもらわなければいけない。

 そういう中で、羽田空港に五本目の滑走路をつくるのと、内陸部にある空港である成田空港、ここの周りの土地を買収して三本目の滑走路をつくって、そして成田空港を拡張するのと、どちらの方が、コストというか、さまざまな問題がクリアしやすいのかというと、私は千葉県民でございますので、大変申しわけないですけれども、成田空港の方を先に整備してもらった方がいいんじゃないかなと思っております。

 それについてちょっと御質問させていただきたいと思いますけれども、本当に一般論で申しわけございませんが、羽田空港の五本目と成田空港の三本目をつくるに当たり、空港の整備に関して、今国交省の方で何かお考えがあるなら教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 今先生御指摘のように、二〇二〇年の東京オリンピック、それからさらにはその先を見据えて、首都圏空港の機能強化というのは非常に重要であるというふうに考えておりまして、どういう手段で機能強化をするかということにつきまして、今、あらかじめ制約を設けずに、あらゆる角度から可能な限りの方策というものを検討しているところでございます。

 具体的には、今、交通政策審議会航空分科会基本政策部会の下に、学者、専門家で構成する小委員会を設けまして、滑走路の増設も含めまして、首都圏空港の機能強化に関する技術的な検討を行っていただいているところでございます。

 今先生が御指摘のような案も含めまして、いろいろ検討しているところでございますけれども、この小委員会において技術的な選択肢が取りまとめられました後、関係自治体や航空会社等の関係者にも参画を求めまして、機能強化策の具体化に向けて検討、協議を行っていく予定でございます。

白須賀委員 ありがとうございます。

 国土交通省のますますの成田空港への御協力の方、心からお願いを申し上げます。

 それで、成田空港の話にちょっと関連するんですけれども、道路の話にかわりますけれども、北千葉道路という道路のお話でございます。

 お配りした資料の二ページ目をあけていただいて、ここに千葉県の絵と、その隣に千葉県の道路網の絵があります。この千葉県の、今ここに書いてある東京湾北縁断層とか鴨川の方の断層がありますが、これは活断層かどうかをしっかりと今調べている段階でございますから、これが活断層だというわけではございません。しかし、そのおそれがあると思われる断層でございます。これが船橋から千葉のところと下の房総のところに二本。

 逆を言えば、この地図を見ていただくとわかりますけれども、千葉県はほかに活断層のおそれのあるところがないんですね。つまり、非常に地震に強い地域でございますので、どうかこれから家を買おうと思われる方は千葉県に買っていただけたらなと心からお願いを申し上げます。

 そして、この地図と隣の地図、道路の方を見比べていただきたいんですけれども、赤いポッチで幕張新都心のマークがあります。その周りの道路がいわゆる湾岸線でございます。皆さんが東京から成田空港に向かわれる際は、この湾岸線を使って成田空港に向かわれると思います。

 しかし、活断層のおそれのあるところの線と湾岸線の場所がほぼ同じ場所にございます。あってはならないことではございますが、もしも首都直下型地震が想定を超える本当にひどいものであって、なおかつ、あってはならないことで、ないと信じているんですけれども、東京湾北縁断層がもしも活断層の部類であったとしたならば、本当に一番ひどい状況を想定した際、大震災のときには、ひょっとしたら湾岸線の使用ができなくなる可能性が高いと思います。

 そうなりますと、東京に首都直下型の地震が来て、首都が壊滅的な状況のときは、日本じゅうから救援物資が送られてきます。その重要なパイプラインの一つが空港でございますが、恐らく羽田は使い物にならない可能性が高い。そうすると、やはり成田から、日本じゅうから集まった物資を、それこそ東京に運んでこなければいけない、そういう状況になると思いますが、その大きなパイプラインの一つである湾岸線がひょっとしたら使えない可能性がある。

 そこで大切なのが、上の方に書いてあります北千葉道路というところでございますが、この四六四という道路でございます。

 これは、いわゆる北総台地という非常にかたい土地の上に今つくっております。成田から東京に向かう、外環につながる道路でございますけれども、この道路を一からつくれというと、これはお話が別問題になるんですけれども、次のページを見ていただくとわかるんですけれども、国道四六四号線の北千葉道路、全長は四十三キロでございますが、あと鎌ケ谷から市川までの九・五キロで完成します。

 全体の四十三キロのうち、あと九・五キロで完成することができて、この道路は、先ほどから言うように、成田からの、平時のときにもしっかりとした物流のパイプラインにもなるし、また、有事の際には、これは湾岸線が使えないときの最大の物流の道路の一つになるかもしれない、そういった大切な道路でございます。

 どうかこの道路を私は早くつくり上げたいと思っておりますので、国土交通省の方のお考えを聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

野上副大臣 国道四百六十四号北千葉道路は、東京外郭環状道路と成田空港を最短ルートで結んで、沿線にある鎌ケ谷市や千葉ニュータウン、成田ニュータウンを連絡する道路であります。

 この道路は、都心部や首都圏北部から成田空港への所要時間の短縮とともに、今先生の御指摘もあったとおり、災害時における千葉県北部や都心への緊急輸送道路の確保の観点からも大変重要であると認識をいたしております。

 現在、全体約四十三キロのうち約二十二キロが開通済み、約十二キロについては、千葉県及び権限代行により国が協力して事業を進めているところであります。

 そして、お尋ねがありました残る区間、市川市から鎌ケ谷市間の約九キロの区間につきましては、昭和四十四年に都市計画決定されたところでありますが、周辺の道路状況や沿道の土地利用状況を踏まえまして、今、千葉県が中心となって、国、鎌ケ谷市、市川市、松戸市とともに調整会議を設置して、道路構造を含めた計画について検討しているところであります。

 当該区間は、成田国際空港へのアクセス強化とともに、やはり鎌ケ谷市周辺などの渋滞箇所の混雑緩和の観点からも、国としても非常に重要な路線と認識をしておりますので、引き続き、千葉県に対してしっかりと必要な支援を行ってまいりたいというふうに思っております。

白須賀委員 北千葉道路の一刻も早い開通を心からお願いして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

梶山委員長 次に、後藤祐一君。

後藤(祐)委員 民主党の後藤祐一でございます。

 まず、きょう、この一般質疑の後、宅地建物取引業法の一部改正案について共同提案されるというふうに伺っておりますけれども、この改正の中では、宅地建物取引主任者から宅地建物取引士への名称変更というものを内容として含んでおります。

 宅地建物取引主任者については、宅地建物の安全な取引のために果たすべき責任も増大しておりますし、重要事項説明での説明事項もふえております。あるいは中古住宅の円滑な流通といったものもこれからふえていくと思われます。

 このような観点から、宅地建物取引主任者から宅地建物取引士へと名称を変更することについて、太田大臣、国土交通省としてもぜひそうすべき、少なくとも問題ないというふうな御見解でよろしいでしょうか。

太田国務大臣 議員立法において審議をこれからされるところではありますけれども、この宅地建物取引主任者、昭和三十二年に法改正によってスタートを切っていますが、もう半世紀以上が経過をしております。

 この間、不動産を取り巻く環境というのは随分と変化して、複雑で専門的な内容の取引もふえております。また地域的にも、高齢社会の中、さまざま手を打っていただいたりしておりまして、地域貢献ということにおいても非常に大事な立場になっているというふうに思います。こうした中で宅地建物取引士に名称を改める議員立法が検討されていることは、私は大変意義深いことだというふうに思います。

 国交省としては、事業者団体に対しまして、名称変更を機に、取引士を含めた従業員の資質の向上であるとか、そしてまた適正な業務遂行に向けて取り組む研修等も行っていただく、そうしたことにぜひとも頑張っていただきたいというふうに思っておりますし、十分指導もして連携もとりたいというふうに思っているところでございます。

 いずれにしても、この国会で改正法が成立した暁には、円滑な施行に向けまして十分に準備をしたいというふうに考えているところでございます。

後藤(祐)委員 積極的な答弁、ありがとうございます。

 この後、我々も提出会派の一つでございますが、たくさんの委員の先生の皆様の御賛同をいただきたい、そして成立をさせていただきたいというふうに考えております。

 続きまして、同じ不動産の関係で、建築条件つき土地取引というものについて伺いたいと思います。

 いわゆる土地の売買なんですが、この土地を買った場合にはこういった建築会社で建物を建てましょうというような請負契約が別途になっていて、請負契約がきちんと締結されたら、もともとの不動産、土地の取引が有効になるという取引でございます。

 これについては、土地を買った後、請負契約を結んで、請負契約を結んだ後の家を建てる業者が途中で倒産してしまったようなケース、例えば富士ハウスさんですとかアーバンエステートさんですとか、大きな破産事件もございました。このような場合には、前払い金が返ってきません。ちなみに、土地取引については手付金というのは保全措置があって返ってくるわけでございますが、建物の請負契約については返ってきません。

 あるいは、建築の途中でいろいろなことが起きてしまって工事が完成しない、あるいは、最近多いケースと伺いましたけれども、土地売買契約と同日に建築請負契約を締結したような場合においては、その後建築を断念したとしても手付金は戻ってこない、こういったような紛争が起きていると伺っております。

 こういったものを避けるために、制度としては、請負契約に関して保証人を立てるですとか、あるいは住宅保証機構による住宅完成保証制度ですとか、多様な手法があるというふうに伺っておりますけれども、いかんせん、消費者と建物を建てる建設業さんの間には情報の非対称性があって、こういったいろいろな制度があるんですよということをわざわざ業者の方は御紹介しないケースも多いんじゃないか、消費者はそんなことをなかなか知り得ないのではないかという中で、この制度がなかなか生かされていないと思うんです。

 この請負契約における紛争を防止するためのさまざまな措置、これについてどの程度活用されているかについて伺いたいと思います。

土井大臣政務官 建設工事の請負契約につきましては、紛争を未然に防止するために、建設業法によりまして、今、書面による契約を義務づけているところでもございます。

 また、国土交通省といたしまして、中央建設業審議会において、戸建て住宅などの比較的規模の小さな民間工事を想定した標準的な約款を作成し、建設業者に対し、その使用を勧告しているところでもございます。

 今御指摘いただきましたように、二〇一〇年には、建設業者の倒産の結果、個人の発注者が大きな損害をこうむる事例もあったことを踏まえて、この約款を改正し、工事の出来高に照らし過度な支払いをしないよう、契約書に標準的な支払い割合を例示し、同約款の利用を促進するための周知に努めてもございます。

 さらに、一般消費者に対しましては、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターにおきまして、住宅の取得等のトラブルに関し電話相談による助言等を行っておりますが、なかなか周知が完全にできていないということも認識をいたしておりますので、今後とも、建設業者、一般消費者双方の立場から、請負契約におけるトラブルの防止にしっかりと対応してまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 今政務官おっしゃっていただいたように、さまざまな問題が起きているわけですが、なかなか消費者に周知するのは難しいことだと思うんですね。私は建設業をとやかく言うつもりではないんですが、自分が場合によってはより不利になるような話をわざわざ情報提供するかというと、なかなかそれも難しいことだと思うんですね。

 そこで、請負契約する前の土地取引をする段階で、不動産業者、宅地建物取引業者が、請負契約における紛争を防止するためのさまざまな制度、サービスがあるわけですけれども、そういったものをいろいろ御紹介するですとか、うちで建築条件つき土地取引をした場合は、こういう形で建物の請負契約のところもしっかりとフォローしていきますよとか、いろいろな、お客様と不動産業者の方が近いので、逆に言うと、お客様は不動産業者をそういう目で選ぶ立場にいるので、情報の非対称性がかなり緩和されると思うんですね。

 そういう意味で、請負契約における消費者保護を進めていく意味で、土地取引の段階で宅地建物取引業者がさまざまなサービスを提供することが有効ではないかと考えますが、これについての御見解をいただきたいと思います。

高木副大臣 宅地建物取引業法では、土地取引の媒介等に携わる宅地建物取引業者は、取引の専門家として、この契約の特徴を消費者に説明して理解してもらう必要があるというふうに決められております。また、土地取引の契約内容に係る重要事項の一つとして、請負契約の成立が土地の販売条件である旨を説明することとしております。

 また、業界の自主規制ではありますけれども、不動産の表示に関する公正競争規約では、建築条件つきの土地である旨、二つ目に、請負契約の締結期限、請負契約不成立時には白紙解約となり、預かり金等は返還される旨等を表示して広告を行う取り組みも行われております。

 加えて、紛争防止の観点から、請負契約締結に当たっての留意点についても宅地建物取引業者からわかりやすい情報提供を行うということが重要であると私どもも考えているところでございます。

後藤(祐)委員 不動産業者、宅地建物取引業者が、こういった請負契約における消費者保護における役割というのもあるというお話だと思いますが、その際、一つ問題となるのが、そういったサービスをいろいろ提供する場合に、この宅地建物取引業者が報酬を受け取れるのかどうかというところが問題になります。

 土地の売買に関連して受け取る報酬以外に、こういった請負契約における消費者保護の観点から、何らかのお仕事をした場合に対価を受け取るということができるような工夫を、合理的なものについては認めていくべきではないかと思いますけれども、これについての御見解をいただきたいと思います。

毛利政府参考人 御指摘がありました建築条件つき土地取引というのは、消費者にとりまして若干複雑でございますので、こういう複雑な取引におきまして、取引のプロがきちんとした情報提供をするということが実際に求められていると考えておりますし、それから、さまざまなサービスが実は提供されているところでもございます。

 これらのサービス提供は、もともと、御指摘のように宅建業には該当しませんけれども、消費者の多様なニーズに応える上で、また取引の信頼の基本である安全性を確保する上でも、宅建業者には、他の業者と連携するなどして、さまざまな役割が期待されているあらわれと考えております。

 そのフィーでございますけれども、こういったサービスに伴って実際に対価が取れるようになるためには、やはりサービスの質が対価に見合う、こういうふうに消費者にまず認識されなければならないと思います。さらに、こうしたサービスが一般には無償と捉えられがちな日本におきましては、特に一律に対価を定めるというのは難しいかなと思っておりますけれども、私どもも、宅建業者が、こういった、言ってみれば業際間と申しますか、そういう分野で活躍され、その部分についてフィーを取られるということについて、特に規制はないというふうに申し上げているところであります。

 ただ、一点、実際に報酬を得ようとした場合には、宅建業の報酬規制との区分は明確にしていただく必要がありますので、サービスの内容や報酬額を明らかにした書面によって相手方の合意を得て契約を締結する、これは最低必要だということで、文書でお願いをしているところでございます。

後藤(祐)委員 さまざまなサービスが普及していくことが消費者保護の観点からも必要だと思いますので、これは、今お話があったように、宅建業法と建設業法にまたがっていく話だと思いますので、ぜひ柔軟な対応でサービスを広げていっていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。

 続きまして、機械式立体駐車場の安全対策について議論をしたいと思います。

 お手元に配付させていただいている資料の三ページ目に先日の新聞記事が載っておりますけれども、これまで、平成十九年度からことしの二月までの間で二十六人の死者、重傷者というものが発生しております。私も実はマンションに住んでおりまして、立体駐車場を使用している一人でございますけれども、うちも子供が三人おりますので、いつもこれについては心配な親の一人でございます。

 今、駐車場法においては、残念ながら、こういったものが対象になっておりません。駐車面積五百平米以上の路外駐車場、つまり、一般公共の用に供する、コインパーキングみたいなものだと思いますけれども、あるいは、まさに駐車場専用のものだと思いますけれども、いわゆるマンションの中に設置されているようなものは含まれておりませんし、五百平米未満のものは含まれておりません。

 それで、この記事にもあるように、ガイドラインをつくる、あるいは、現在、この五百平米以上の路外駐車場のみを対象とした省令改正というものがパブコメされているようでございますけれども、この省令改正だけで終わりというのはちょっとまずいと思うんですね。

 まず、基本認識として、駐車場法の規制の対象外である、専用的に使うマンションの駐車場のようなケース、あるいは、路外駐車場であっても、五百平米未満の小規模なものについても機械式立体駐車場における安全対策というものが必要だと考えますが、まずこの基本認識を伺いたいと思います。

太田国務大臣 この件は業界の自主規制ということでありました。そこで、事故が起きているということもありまして、国交省では、再発防止を図るために、昨年の十一月から機械式立体駐車場の安全対策検討委員会を設置しまして、ことしの三月に報告書が取りまとめられ、そして、早期に取り組むべき事項については、関係団体に対しまして、安全対策ガイドラインとしての要請を行ったところであります。

 報告書では、制度的課題の一つ目として、現行の駐車場法の対象となる駐車場においても、機械式駐車装置に関する安全規制がないことが指摘をされております。このため、現在、駐車場法施行規則の改正の手続を進めておりまして、駐車場法の対象となる駐車場に設置される装置の型式につきまして、設置者は、新たな安全基準への適合が義務づけられる。製造者の方は、その基準を満たすための設計変更と型式認定の取得が求められることになりまして、安全ガイドラインの実効性が高まることになります。

 これによりまして、新たな型式認定された装置が、駐車場法の適用されていない駐車場にも普及していくことが期待をされている状況だと思います。しかし、御指摘のように、マンションが駐車場法の対象となっていない、それでまた五百平米以上ということでありますものですから、報告書でもさまざまな制度的課題が挙げられておりますので、こうした課題を引き続き検討していかなくてはならない。

 課題があることはよく認識をしておりますので、まずはこれを第一段階としてやらせていただいて、この装置が普及をし始め、そして、さらに次の段階で、引き続いて検討して対応していきたいというふうに考えているところでございます。

後藤(祐)委員 この安全の問題についての認識は、はっきりと大臣お述べいただきましたけれども、新しく出荷される機械については、五百平米以上のものだけではなくて、それがひいてはという部分もあるかもしれませんが、既に設置されてしまっているものについては、なかなか安全を確保する方法というのは難しいと思うんですね。

 先ほどの、ガイドラインの発出などもありましたけれども、エレベーターは定期点検が義務づけられています。これは建築基準法上義務づけられていますが、エレベーターと、ある意味、機械的には似ているところがあると思うんですけれども、このように、既に設置されているものについても定期的な安全点検を法令上義務化していく、こういったことも今後検討していくべきではないでしょうか。

坂井大臣政務官 まさしく今委員が御指摘をされた点、安全対策検討委員会報告書においても、必要だということが指摘をされております。

 このため、現在、法律の対象となっております既設の機械式立体駐車場、これが約千五百カ所、約十七万台分ございますが、これの安全設備の設置状況や点検状況などを含めた実態調査を、ただいま全国の地方自治体を通じて行っておりまして、この実態調査の結果を踏まえて、点検の確実な実施、既存施設への対策のあり方を含め、必要な安全対策について検討してまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 政務官も神奈川でおられますし、近くにいっぱいそういったマンションもあるんじゃないかなと思いますので、既存のものの定期点検をどうするかということも、ぜひ御検討いただきたいと思います。

 それと、こういった製造側だけではなくて、今回のガイドラインでは、管理者、設置者、利用者、こういった方に対しても呼びかけがなされておりますが、なかなか抽象的な設置者の取り組みといったようなことは書いてあるんですけれども、これでは不十分だと思うんですね。あるいは、チラシみたいな、事故に御注意くださいというような、ちょっと絵の描いたようなチラシも配られているそうなんですけれども、やはり、二十六件の死者、重傷者が出ている。

 こういう事故が起きて、人が亡くなりました、子供が亡くなりました、これはこういうふうにしていれば防げたんです、特に、子供を車に置き去りにしたまま間違えて親が出てきちゃって、子供が焦って、機械式駐車場の中で自分で車の外に子供が出て、それで機械が動き出して挟んで死んじゃったとか、そういったケースがあるようなんですけれども、こういう事故が起きています、実際に人が死んでいます、それを防ぐためには、利用者の皆さん、こういうことだけは気をつけてください、例えば、鍵が挿してあるものを勝手にもう一回やっちゃ絶対だめだとか、私も子を持つ親として、そういったものがビラで来れば、あっ、これは気をつけようと思うと思うんです。

 もう少し、危機感をあおるという言い方はよくないかもしれませんが、自分の子供を、まあ子供でなくてもいいんですけれども、守るために意味がある、効果がありそうな資料をつくって、マンション管理会社等を通じて周知すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

坂井大臣政務官 今委員が、ちょっと見せていただきましたけれども、チラシやまたポスター、これらを作成いたしまして、六月中には自治体や業界団体等にできるだけ広く配布をし、これらによってさらに周知徹底に取り組んでいこうとしておりますが、委員がもう一歩踏み込んで御指摘をされましたように、具体的な事故事例等がわかるようにということに関しましては、やはりアニメーション動画等を使った方がよりわかりやすいということで、立体駐車場工業会におきまして、過去の事故事例をもとにしたアニメーション動画を作成し、ホームページ等で今提供しております。

 こういった素材がございますので、これらの素材を使いながら、また、立体駐車場工業会におきましては、今回のガイドラインの周知の機会に、八月以降、駐車場事業者、マンション管理者等を対象とした安全講習会におきましても、この動画を使って広く周知をしていくということを聞いているところでございます。

 こういったわかりやすい注意喚起が管理者、利用者にまで浸透するよう工夫しながら、今後も安全啓発に努めてまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 積極的な答弁をありがとうございます。ぜひ、紙ベースのものにも具体的な事故の事例を載せていただきたいと思います。

 それと、既存駐車場の安全確保を進める方法として、事後的に赤外線センサーなんかを取りつけて、その機械の中で人が動きを見せているときには強制的に機械がとまるですとか、そういったものはある程度存在するそうなんですが、ほかにも、侵入できないように壁を設置するですとか、入り口が、最初のころはチェーンが多かったんですけれども、最近は柵になっていたりとか、事後的に既存の機械式駐車場に対して何らかの措置を施すことで事故を減らすという方法もかなりあると思われます。これに対しては何らかの支援措置を講ずることも検討すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

坂井大臣政務官 御指摘をいただいた点に関しましては、その意識はある意味共有をしていると思っておりまして、そのために、今現在の状況、安全設備の設置状況の実態調査を行っておりまして、これも結果が出てまいりますので、その結果を踏まえて、赤外線センサー、柵、ゲートの設置など、支援措置の要否、必要かどうかも含めて検討してまいりたいと考えております。

後藤(祐)委員 ぜひよろしくお願いします。

 装置内に人がいる状態で機械が作動というケースが、重大事故の発生ケースで一番多いケースだというふうに調査結果が出ておりますが、赤外線センサー取りつけによって防げるものがかなりあったと思われますので、ぜひ支援措置も御検討いただきたいと思います。

 以上、いろいろな方法論があるんですが、やはり駐車場法が古過ぎると思うんですね。これは五十七年たっているんでしょうか。やはり駐車場法の法目的に、こういった機械式駐車場というのは多分前提とされておられなかった。

 こういった機械式駐車場における安全確保というものは、本来、駐車場法の法目的に加えて、そして、マンションの中にあるような専用の駐車場も対象とし、五百平米といった制限も設けないで、機械式駐車場が全て駐車場法の対象となるような法体系にして、そして先ほど、省令改正を予定しているということでございましたけれども、まず、機械の方については、こういう基準を守らなきゃいけないということをきちっと規定し、定期点検については、建築基準法のどちらなのかは御検討はあると思いますが、こういったことも配慮し、といった法体系そのものの、駐車場法の根本的な改正が必要ではないかということについては、先ほどの資料でも一番下の段に何回か書いてあります。「明確な法規制を求める声が根強い。」とか、「法制化を検討する考えだ。」というような、「法制化が必要だ」というようなことも専門家から言われております。

 ぜひ、大臣、これは駐車場法の抜本改正も含めて検討いただけないでしょうか。

太田国務大臣 本当に、新しい形態の機械式立体駐車場ということで、事故が起きるという、痛ましい、特に子供さんが多いというのは親にとっては大変なことだというふうに思います。

 そういう意味では、まずはガイドラインを関係者に遵守いただいて、安全確保と安全利用に確実に取り組んでいただくことによってというのを第一段階としまして、その上で、国としても、有識者委員会の報告を踏まえて、古いものなどいろいろ課題があることは認識しておりますので、引き続き必要な安全対策について検討していきたいというふうに強く思っております。

後藤(祐)委員 ぜひ、強く思っておられる今の前向きな御答弁の中で、今後、法改正も含めて御検討いただきたいと思います。

 それでは、今までと全く別のテーマですが、新潟の中国の総領事館の移転にかかわる土地取引についての、中原政務官の御関係の質問に移りたいと思います。

 平成二十四年三月二十二日の参議院の国土交通委員会で、中原政務官は、外国からの土地の買収に対して余りに無防備ではないかという指摘が多くなされている、あるいは、土地売買に対して日本の法律で規制ができるのか、また、面積、用途などの制限はできないのか、できないならその理由について伺いたいなどと発言をされておられます。

 まず、根本的な基本認識を伺いたいんですが、外国資本による土地取得は何らかの規制をすべきではないか、要は、厳しい御理解だという認識でいいんでしょうか。それとも、積極的に認めるべきという御見解なんでしょうか。

中原大臣政務官 平成二十四年三月の、私の参議院国土交通委員会での質疑でございますが、外国資本による土地取得に係る何らかの法的な規制が必要ではないか、こういう観点からの質問でありました。

後藤(祐)委員 同じ質問の中で、地元からも、「外国人の土地取得にかかわる新たな法整備を求める意見書が新潟市議会で採決されるなど、住民の領事館建設問題に強い関心を抱いております。中には、こうした建設がおかしいという市民の方も少なくないわけであります」という御発言をされておられますが、地元で本件に関して反対運動が起きていた、あるいは市議会でもそういう御意見が上がっていた、つまり、地元で、中国による総領事館のための土地取得について反対する声が上がっていたということは認識されておられましたでしょうか。

中原大臣政務官 当時、地元から、そしてまた全国各地からさまざまな意見が寄せられておりましたことは承知をいたしております。地方公共団体だけでなく、国が外交上の観点から適切に対応したらどうか、こういう観点からの質問でもありました。

後藤(祐)委員 外国による土地取得に対しては厳しい認識、そして、この新潟に関しては、地元に反対運動があるということも御理解されている。その中で、にもかかわらず、この平成二十四年三月二十二日の同じ質疑の中で、中原政務官、当時議員は、「妥当であるというのであれば、やはり地元の市や県にただ任せるだけではなくて、やはり外務省がしっかりと仲介に立って是非進めていただきたいというふうに思っております。」と聞いております。

 四千五百坪もの広大な土地を中国が総領事館用に取得することについておかしいと考えず、これは積極的に進めるべきというお考えだったのでしょうか。

中原大臣政務官 繰り返しになりますけれども、当時、総領事館の移転に関しましては、地元からあるいは全国各地からさまざまな御意見があったと承知をいたしております。地方公共団体だけではなく、国が外交上の観点からやはり適切に対応するべきではないかという考えを述べたものでございます。

後藤(祐)委員 適切にというのは、こういうのはとめるべきだという考えですか。それとも、条件を満たしているんだったら認めてやるべきだということですか。どちらですか。

中原大臣政務官 あくまでも、当時、地方公共団体が、さまざまな意見を受けて大変頭を悩ませていたというふうに私は認識をいたしております。そうした中で、外交上の中でしっかりと対応していただきたいという意味で申し上げたつもりです。

後藤(祐)委員 答弁しておりません。どちらですか。新潟総領事館の土地取得をすべきだという意見ですか。それとも、すべきでない、とめるべきだという意見ですか。はっきり答えてください。

中原大臣政務官 繰り返しになりますけれども、外交上の観点から、国が適切にしっかり対応していただきたい、地方公共団体だけに任せるのではなく、こういう意味でございます。

後藤(祐)委員 「しっかりと仲介に立って是非進めていただきたい」と言っているんですが、何度言っても同じ答弁でございますので、これは、一般論としては外国による土地取得に対しては厳しい御見解であるにもかかわらず、この新潟総領事館に関しては進めていただきたい、これは議事録が残っていますから、そういう御見解であったというふうに認識するしかありません。

 外国人による土地取得一般に対しては批判的な質問をしていたのに、この新潟の具体事案については、「外務省がしっかりと仲介に立って是非進めていただきたい」、進めるべきという発言をしているのはなぜですか。

中原大臣政務官 当時の議事録を全て読んでいただければおわかりになると思いますけれども、外国による土地取得に係る何らかの法的規制の必要性を全体の委員会の中で検討するべきではないか、こういう問題提起を私自身はさせていただいたということでございます。

後藤(祐)委員 何ら答弁をしていないんですが、それほど苦しいということなんです。

 資料の二枚目に、皆さんのお手元にありますので、前段の外国人取引に対する厳しい姿勢と、後段の、線が引いてあるところでございますが、「しっかりと仲介に立って是非進めていただきたい」とおっしゃっていることの乖離、これをぜひ、皆さん、読めばわかると思います。なぜそこが変わってしまったのか。

 この土地を、現在はどうかわかりませんが、そのころ所有されておられたのが、ここでも「四千五百坪の広大な土地を民間会社から取得をしたということが判明をしております。」というふうに言っておられますが、この民間会社とは株式会社新潟マイホームセンターのことですか。

中原大臣政務官 そのとおりでございます。

後藤(祐)委員 この株式会社新潟マイホームセンターから百八万円ほどの寄附が、中原委員の総支部、自由民主党新潟県参議院選挙区第三総支部宛てにされているということを伺っておりますが、これは事実ですか。

中原大臣政務官 事実でございます。

 なお、事実だけ述べさせていただきますけれども、産経新聞の記事は平成二十二年から二十四年となっておりますけれども、政治献金は、私が県議会時代の平成十六年から始まっておりまして、現在までいただいているところであります。

 また、この献金は年間十二万円の年会費的なものであり、この不動産会社は、同様の年会費的な寄附をいただいている数十社のうちの一つにすぎないものでございます。

後藤(祐)委員 先ほどの質問に戻りますが、総論として外国人土地取引に厳しい姿勢にもかかわらず、新潟総領事館に関しては進めるべきと言ったその理由は、お世話になっている会社が持っている土地だったことが関係しているのではありませんか。あるいは、この株式会社新潟マイホームセンターから本件に関し、つまり、新潟総領事館にかかわる土地取引を進めるよう何らかの依頼を受けていたのではありませんか。

中原大臣政務官 お答えをいたします。

 不動産会社から陳情や依頼を受けたことは一切ございません。

 なお、平成二十四年三月の質疑は、外国資本による土地取得に係る法的必要を述べさせていただいた、こういうことでございます。

後藤(祐)委員 この新潟マイホームセンターさんとは、これまでどの程度のおつき合いを政務官はされておられますか。この社長、あるいは重要な立場の方と飲食をしたことはございますか。(発言する者あり)

梶山委員長 静粛に願います。

後藤(祐)委員 あるいは、この質問の前後で、近いところで、電話したり、メールを送ったり送られてきたり、こういったことはございますか。

中原大臣政務官 社長と、飲食あるいはメール、電話等のやりとりをした記憶は今ございませんし、頻繁におつき合いをする間柄ではございません。

後藤(祐)委員 この質問をした前後、つまり平成二十四年の上半期ぐらいに、社長に限りません、重要な立場の方、この新潟マイホームセンターの重要な立場の方とお会いした、あるいは会話した、電話した、メールした、こういったことはございますか。

中原大臣政務官 社長以外の方と面接をして、要望を受けたり、それから陳情を受けたことはございません。

後藤(祐)委員 陳情に限りません。お会いしたことがありますかと聞いています。あるいは電話、メールをしたことがあるかどうかを聞いています。

中原大臣政務官 先ほど答弁させていただきましたけれども、電話でのやりとり、それからメール等のやりとりもございません。(発言する者あり)

梶山委員長 静粛に願います。

後藤(祐)委員 よく聞こえないので静かにしていただければと思いますが、外務省に対して仲介をしていただきたいと、「外務省がしっかりと仲介に立って是非進めていただきたいというふうに思っております。」と言っておりますが、この仲介とは、一体、外務省に具体的に何をしていただくことを念頭に置いてこの発言をされたんですか。

中原大臣政務官 当時、新潟におきましても総領事館の移転に関しましてさまざまな意見がありまして、地方公共団体だけではなくて、国が外交上の観点から適切に対応してはどうかという考え方を述べさせていただいたところです。

後藤(祐)委員 適切に対応とは、具体的にどういったことを念頭に置かれておられましたか。

中原大臣政務官 同じ答弁になりますけれども、当時、新潟市、新潟県におきまして、この領事館の移転に関しまして、地元から、また全国各地からさまざまな意見がございました。そうした中で、地方だけでは到底その問題を対応できないだろう、やはり国が外交上の観点からしっかりとして対応すべきではないか、こういう考え方を述べさせていただいたつもりであります。

後藤(祐)委員 つまり、外務省に、同じ日のやりとりで、そこの線のちょっと前のところですけれども、当時の秋元儀典長は、「本当にそれだけの規模のものが必要な理由、こういうものをきちんとした説明を聞いた上で我々として便宜を図っていく、」こういうふうに答弁しておられます。

 この便宜には、これは既に外務省から説明いただいておりますけれども、ウィーン条約に基づいて、通常、土地及び建物にかかわる免税措置、建設資材などの輸入関税の免除などの便宜を図ってきているということを既に説明いただいておりますが、今のような便宜、つまり免税措置を含めた便宜は、あっせん利得処罰法第一条の「特定の者に対する行政庁の処分に関し、」に該当しますか。これは法務省にお聞きしたいと思います。

上冨政府参考人 犯罪の成否や犯罪の構成要件に当たるかどうかにつきましては、捜査機関により収集された証拠に基づきまして個別に判断されるべき事柄でありますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

 なお、お尋ねの、輸入関税を免除する権限の有無などにつきましては、当省の所管外のことでございますので、その点についてもお答えいたしかねますが、あくまで一般論として申し上げれば、行政庁の処分は、国または地方公共団体が行う行為のうち、その行為によって直接国民の権利義務を形成し、あるいはその範囲を確定することが法律上認められているものをいうとされているものと承知しております。

後藤(祐)委員 直接国民の権利義務を形成しというところは、本来税を払わなきゃいけないところを税を払わなくて済むということも含みますか。

上冨政府参考人 御質問の趣旨は、具体的な行為が犯罪の構成要件に当たるかどうかという御質問だと思われますので、先ほど申し上げましたとおり、捜査機関により収集された証拠に基づいて個別に判断されるべき事柄として、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

後藤(祐)委員 外務省が中国側の説明を聞いて、外務省がそれに納得しこの便宜供与を決定すれば、地元においても、外務省がお墨つきを出した、ゴーサインを出したと判断できるわけです。そうすれば、先ほどから問題となっている不動産会社は、売却が成就するわけです。

 そこまで考えた上で、中原政務官は、外務省に対して、外交上の観点でも何でもいいです、目的はいいですよ、ですが、結果としてそういう結果を招くことを認識していたのではありませんか。

中原大臣政務官 まず、地元の社長からそうした依頼や要望がなかったということは、明確に申し上げておきたいと思います。

 なお、繰り返しになりますけれども、さきの参議院での質問につきましては、当時、外国資本による山林を初めとした土地取得が確認されておりましたけれども、地元でも大きな問題になっていることを踏まえ、外国資本による土地取得に関する何らかの法的な規制の必要性を訴えさせていただいたつもりでございます。

後藤(祐)委員 中原政務官は、この質問の当時、この中国総領事館の対象の土地となっている四千五百坪の土地をこの新潟マイホームセンターが所有していることを知っておりましたか。

中原大臣政務官 詳細な土地の取引については、承知してございません。

後藤(祐)委員 詳細じゃなくて結構です。所有していることを御存じでしたか。

中原大臣政務官 私は政治家でございますので、詳細な土地の取引につきましては承知をしてございません、当時は。

後藤(祐)委員 詳細じゃなくて結構です。所有権があることを知っておりましたか。もう一度はっきりお答えください。知っていたか、知らなかったかしかありませんから。

中原大臣政務官 詳細には承知してございません。

後藤(祐)委員 委員長、答弁しないので、答弁するように言っていただけないでしょうか。これは、知っていたか、知らなかったかだけなんです。

中原大臣政務官 詳細には承知してございません。

後藤(祐)委員 では、所有権がなかったと思っているんですか。所有権がある可能性はあったと思っていますか。詳細でない何を知っていたんですか、そうすると。

 ちょっと時間がないので質問を変えますが、中原政務官は、自由民主党新潟県参議院選挙区第三総支部に対して、そのお金のやりとりに関して影響力を行使できる立場に当時おられましたか。

梶山委員長 質問の趣旨も含めて、答弁の中で聞いてください。

中原大臣政務官 自由民主党新潟県第三選挙区支部の支部長は、私でございます。

後藤(祐)委員 その収入なり支出なり、お金について影響力をあなたはお持ちな立場でしたか。あなたの判断でこの第三選挙区総支部の支出がなされたり、収入があったりということはございましたか。

中原大臣政務官 支部長の立場でございますので、適切に、法にのっとり、対応ができると思います。

後藤(祐)委員 これは非常に重要なところなんです。第三者に対しての寄附なのか、本人に対しての報酬なのか、これを判断する上で、今の答弁は非常に重要な答弁なんです。

 ちなみに、これは法務省にお伺いしたいと思いますが、あっせん利得法の一条の、「その権限に基づく影響力を行使して公務員にその職務上の行為をさせるように、又はさせないようにあっせんをすること」という言葉、構成要件に、国会議員の質疑権は含まれると考えてよろしいでしょうか。

 なお、これについては、この法案の発議者であります漆原良夫議員のホームページでは、明確に、委員会における質疑権というものが例示として掲げられておりますが、いかがでしょうか。

上冨政府参考人 一般論として申し上げますと、あっせん利得処罰法第一条の主体は、衆議院議員、参議院議員、または地方公共団体の議員もしくは長とされております。

 また、同法立法時の国会審議によりますと、同条に言います「その権限」とは、公職にある者等が法令に基づいて有する職務権限をいうとされており、その例として、国会議員については、議院における議案発議権、修正動議提出権、表決権、委員会等における質疑権等が挙げられているものと承知しております。

梶山委員長 後藤祐一君、既に持ち時間が終了しておりますので、御協力ください。

後藤(祐)委員 きょう明らかになったのは、外国資本による土地買収には厳しいにもかかわらず、新潟における中国総領事館の土地購入については進めるべきというこの矛盾について、御説明ができませんでした。

 また、新潟マイホームセンターとお話ししたことがあるんですかということについても、はっきりとお答えできませんでした。

 また、先ほどの最後の点についても……(発言する者あり)

梶山委員長 申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力願います。

後藤(祐)委員 はい。

 では、これで終わりますけれども、きょう明らかにならなかった点が幾つかあります。これについては、参議院も含めて、今後も追及してまいりたいと思いますので、御注目していただきたいと思います。

 ありがとうございました。

梶山委員長 次に、松田学君。

松田委員 日本維新の会の松田学でございます。

 少なくとも今通常国会中は日本維新の会だと思いますので、よろしくお願いします。

 本日は、先般も財政制度審議会が財政の長期推計、これから日本の国は大変な高負担ということを予測させるような、そういう経過が出ましたけれども、インフラ整備も国債に依存しているわけにもいかないわけでございますし、やはり受益と負担の関係とか税の論理というのをこれからますますきちっと説明できなければいけない、そういうものでないといけないという観点から、きょうは、かつて道路特定財源と言われたものと、それからJR北海道に関する問題について、そこを中心にお聞きしたいと思います。

 道路特定財源は、小泉構造改革のときから一般財源化ということが本格的に議論されまして、もともと田中角栄元首相が議員立法で一九五四年に始めた道路特定財源。一般財源化したといっても、当時も私はその趣旨は非常に賛成していたんですが、ただ、理屈がどうも、すぱっと竹を割ったような理屈がなかなかない面も若干残っていましたので、かねてからそれについては問題意識を持っていたところです。

 一般財源化とともに暫定税率というのが一旦廃止されたことになっているんですが、ただ、この暫定税率というのも、現在、私が聞いたところでは、少なくとも四つの言い方があるそうで、旧暫定税率という言い方と、今までどおり暫定税率という言い方と、特例税率という言い方、それから当分の間税率というような言い方と四つあるということは、この暫定税率というものの位置づけがいかに曖昧であるかということを象徴しているように思います。

 財政再建の重要性というのはもう言うまでもないことで、そのために、むしろ負担というのは広く国民が公平に負うべきである、一般財源についてはそういう理屈があるんですが、自動車利用者にいまだに多くの負担を強いることについて今日どういう説明になるのかという観点から、若干の質問をしたいと思います。

 まず、地方税でございますが、軽油引取税ですが、これは道路特定財源として、道路を使っていない船舶とかあるいは農業用は課税を免除されてきているものだと思いますが、この軽油引取税、一般財源化とともに、そもそも道路目的として課税された道路目的がなくなったわけですから、免除することの根拠自体がなくなっているんじゃないかというような議論を聞いたことがあります。

 今日においても、いわゆる陸運業と他の業態との間での税負担格差のような形になっているようにも見えるんですけれども、この点についてはどういう理屈になるのかを御説明いただければと思います。

平嶋政府参考人 お答えを申し上げます。

 軽油引取税についての経緯を申し上げますと、平成二十一年度において道路目的財源から一般財源化をされました。その際に、地球温暖化対策の観点、それから国、地方の厳しい財政状況等を踏まえて、暫定税率は維持をするということとされました。その上で、免税軽油についてはそのまま三年間延長することとされたところでございます。そして、今御指摘ございましたとおりに、暫定税率は、平成二十二年度税制改正において、当分の間の税率とされたところでございます。

 その後、平成二十四年度税制改正におきまして、三年間の期限が参りましたので、私どもといたしましては、一般財源化の趣旨も踏まえて、道路に直接関係しない用途に供する軽油の課税免除措置というのは根拠が乏しくなっているという考え方のもとに、相当程度の議論を行わせていただきまして、一定の範囲での縮小を行わせていただいたところであります。ただ、その他については、負担増についての懸念等もいただきまして、さらに適用期限を三年延長いたしたところでございます。

 その際継続された措置につきましては、今年度で期限切れをまた迎えるということになりますが、これらについては、国、地方を通じた財政事情、地球温暖化対策の観点も勘案いたしまして、また、御指摘のように、免除の根拠が乏しくなっていることから、廃止をいただくことが原則となるということは前提としながらも、一方で、負担増に伴う経過措置等の必要性についても御議論が出るかと思いますので、そうした観点から議論してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

松田委員 負担の公平性の観点から、確かに根拠が乏しくなっているという御答弁をいただきました。ぜひ、この点は、税の公平性の観点から、どういう形になるにせよ理屈のつくような、そういう見直しがなされることを期待したいと思います。

 それから、軽油引取税も含めていろいろな税金が、国内のトラック運送業界というのをちょっと見てみますと、道路関係諸税というのが結構かかっている。軽油引取税についても、この税全体の徴収額の九千二百三十三億円、これは平成二十五年度ですが、うちトラック運送業界が五千百四十五億円ということで、かなりこちらにかかっている。

 トラック運送業界というのは、大体、従業員数にして百四十万人近くいるというかなり大きな業界でありますけれども、近年、石油価格が高騰してかなりこの業界は苦しい、特に中小零細事業者が苦しいという声も聞かれるところでありまして、平成二十五年度の補正予算、あるいはいろいろなところで数十億円規模の対策をそれぞれ打たれているところなんですが、これだけの税負担をしていると、一業界とはいえ、トラック運送事業が物流市場規模の約六割を占めるということで、やはり私たちの生活とか経済のライフラインということで、国民生活や産業に重要な、不可欠な社会システムの一つにもうなっているのではないかと私は思います、この業界自体が。そういうことを考えますと、トラック運送のコストが石油価格の値段が上がる等の形で上がりますと、それは当然、何らかの形で国民負担に転嫁される。

 今、法人税減税も議論されているところですが、いわゆる暫定税率があるということで、これを撤廃してほしいという要望も業界から出ているようなんですけれども、成長戦略ということも考えますと、こちらの方についても、我が国の産業競争力の観点から考えても、何らかの軽減措置を考える、あるいは一般財源化した趣旨に鑑みれば、利用者負担ということの根拠も薄らいでいるんじゃないかという気もいたしますけれども、国土交通省からこの点についての税制改正要望、これはガソリン税の方もそうなんですが、出されている様子はないんですけれども、その点の理由も含めて、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

田端政府参考人 お答えいたします。

 国土交通省といたしましては、燃料費のような事業者の自助努力を超える費用の増加につきましては、荷主に的確に転嫁できるよう、まず燃料サーチャージというものの導入促進を図っております。平成二十年度から進めております。

 また、ただいま御指摘もありました予算措置においては、二十五年度の補正予算あるいは二十六年度当初予算におきまして、トラック輸送の省エネ化に関します環境対応車やエコタイヤの導入支援というものにつきまして、相当額の予算を計上し、実施をしているところであります。

 ただいま御指摘ありました、燃料高騰によりますトラック事業者の負担の軽減というものにつきましては、このような支援方策もきちっと充実をして進めてまいりたい、こう考えております。

 また、税制の関係の撤廃または引き下げの要望の関係でございます。

 トラック業界などから御要望があるということは承知をしているところでございますが、平成二十五年十二月十七日、質問主意書での答弁ということで政府として答弁を国会に提出してございますが、「厳しい地方財政の中、特に東日本大震災の被災地の地方公共団体で復旧及び復興に係る相当な財政需要が発生している状況において、地方税の大幅な減収が生ずることを踏まえると、適当でないと考えている。」こういう政府の全体の方針ということを踏まえながら考えてまいりますと、この要望について、私ども、要求をしていくというのは現時点ではなかなか困難ではないかと考えているところでございます。

松田委員 今、地方の財政の話が出ました。一方でそういう事情もある、他方でトラック業界も強い要望があると。ここを政権与党としてはバランスをとりながら考えているところだろうと推察いたしますが、そもそも道路財源が必要という地方の声はずっと強いわけで、これからも強いかと思います。したがって、暫定税率廃止そのものにも反対意見が多いのが実情だろうと思います。

 ただ、一方で、道路財源の一般化の趣旨に鑑みますと、道路もいろいろな外部経済効果がある、利用者だけに負担させるんじゃなくて、特に最近では、トラック業界に関して言いますと宅配便とか、一般の国民の生活にも非常に大きな影響を与える。業界が負担を転嫁できなければ、中小零細企業はどんどん潰れていくということもありますし、負担を転嫁できれば、これを今度はユーザー側が負担するわけでありますので、この辺をどういうふうに考えていくか。

 他方で、インフラの老朽化も、先般、高速道路の財源を、受益者負担の期間を延長して、それによって賄うという考え方、これは一つの考え方だろうと思います。

 そういった中で、ちょっと大臣のお考えをお聞かせいただきたいんですが、今後、暫定税率というのをどういうふうにしていくのか。存続させるとすれば、先ほど私が言いましたように、課税の公平性という点で、やはりそこはきちっとした理屈がないといけないと思うんですが、仮に理屈が立ったとしても、その目的をどうするのか。かつては道路整備というのがあったんですが、例えば私が今挙げたような維持補修、あるいは環境対策というのは昔から言われていますけれども、しかし、そもそも一般財源化という趣旨もあります。

 こういったいろいろな論理が交錯すると思いますけれども、どういう説明になるのか、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。

太田国務大臣 道路特定財源廃止、そして、軽減税率がそのままに行われて、総務省の方からも現在の見解はお話がありましたが、今先生おっしゃるとおり、防災や減災や老朽化対策、あるいは道路ということによる産業というものが逆に得られてくるというようなものもあったりいたします。このメンテナンスや整備が必要であるということについては非常に間違いないわけですが、財政制約の中で、これを適切に行っていかなくちゃならないという立場でございます。

 道路特定財源について、これが一般財源化になって、そして軽油引取税等の歳入を道路整備に使うという義務づけをやめたということの中で、国交省としてこれをどう位置づけるかということについては、所掌外でもありますし、税全体の体系ということもありますから、ちょっと私の方から答えるという立場には現時点ではないということを申し上げざるを得ないと思います。

松田委員 それは税制を担当する財務省の担当だということかもしれませんが、まず、制度を所管する、税を所管する省庁の大臣として、やはりちゃんとした見識を持っていただければということで答弁を求めた次第でありますので、ぜひきちっと考えていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それから、ちょっと論点を移させていただきます。

 私、昨年十一月に、この委員会で、JR北海道の当時の野島社長を呼んでいろいろと、今の安全の問題、事故の問題について、各委員のいろいろな質問を聞いていて感じたんですが、そのときにも質問させていただいたんですが、やはり問題の根源の主要矛盾と、それから目の前にある矛盾というのは違うんだ。石原慎太郎さんがよく言っていることですけれども、やはりこの主要矛盾、問題の目前にある矛盾の背後にある主要矛盾に目を向けなければ問題は解決しない。

 その主要矛盾として、今日のJR北海道が異常事態に陥った根本原因とは何かというと、やはり一つは、基本的な経営基盤の仕組みがちゃんと機能していない。いわゆる安定基金の運用益、最近では機構特別債券受取利息というのが加わっているんですが、これが金利の低下でどんどん下がってくる。それが下がってくるのと平仄を合わせるかのように、線路・電路・車両保存費というものがどんどん減らされている、そういう相関関係が見事にあるということが、資料の中を見るとわかります。

 結局、JR北海道は、経営安定基金の運用益の低減とともに、会社を倒産させないためには、保守費の投入を減らさざるを得なかった。この民営化後の四半世紀を見ていますと、大体ざくっと言って、営業損益は五百億円程度の赤字が三百億円程度の赤字に縮小しています。一方で、経営安定基金の運用益は五百億円程度が二百五十億円程度。最近では機構特別債券受取利息が五十億円加わって、収支がほぼとんとんという姿になっていて、この姿にするために、例えば経費としては、人件費が物すごく減らされる。社員数が民営化後の一万三千人から七千人ぐらいと、約半分近い削減が行われている。これでは、いろいろな意味で、安全や事故の問題が起こるのはやむを得ないんじゃないか。

 これに対して、JR北海道の島田社長が就任記者会見で、安全に対する人、物、金の投入が結果的に不十分だったという御発言をされています。代々の経営陣の経営判断が誤りであったと認める勇気ある発言だという評価の声もありますが、やはりこの根本的な原因について、こちらの究明に一歩近づけていくという上で期待する声もあるというふうに聞いております。

 私は、昨年十一月のこの委員会で、前野島社長に、人員も少ない中でいかに安全投資をしていくかという点で、どんなに頑張ろうとしても、やはり収益状況が悪いとどうしてもできなかったところがあるんじゃないかと、せっかくそういう質問を向けても、当時の野島社長は官僚答弁しかしてくれなくて、やはり従来の経営に対していろいろな気兼ねをしているな、事なかれ主義だなというふうに思ったんですが、今度の社長にはいろいろな期待ができるんじゃないかと思っています。

 そこで、大臣にお聞かせいただきたいんですが、この問題、社長がおっしゃった根幹的な原因というのはどういうものであるというふうにお考えでしょうか。

太田国務大臣 島田社長が、就任予定のとき、まだ就任していない、予定として発表されたときに、人、物、金については結果的に不十分であったという指摘がされていることを謙虚に受けとめ、正していきたい、こういうのが社長さんが言った言葉でございます。

 人につきましても、技術者が、特に四十代が非常に少ないというようなことを私たちは感じていたり、あるいは、物ということでいうならば、車両も保線関係のところも古いままというようなことがあったり、資金、経営基盤ということにおいては、今、松田先生御指摘のとおり、そこも大きな要因でありますし、そしてまた、現場ということと経営陣との間の、いわゆる企業体質と言われる問題もあったりしまして、私どもはこれを、複合的な要因によってこうしたいろいろなトラブルが発生しているという認識をしておりました。

 それに基づいて、一月二十四日に事業改善命令と監督命令を発出し、そして、JR北海道が、安全ということを支える分野について、現場の状況を把握してしっかりやるようにということを申し上げ、必要とされる資金面や人材面の対応が十分でなかったという指摘もしながらも、その資金面という点において、また人材面という点において、我々として応援できることは応援する。また、企業内でどうしても、経営ということでほかの分野に力が注がれたというような経過もあったりしましたから、最優先、安全というところに予算配分を行うようにということについても指摘をさせていただいたところでございます。

 そういう意味では、今回の命令の中で、当面の必要な安全投資の推進のために、安全投資と修繕に関する五カ年計画の策定を命令しているところでもありまして、この計画をしっかり実行させることによって、必要な安全確保対策が講じられるよう対応してまいりたいというふうに思っているところです。

 経営基盤ということについて、お金が足りないということについては、実際、そのとおりの面もあるわけですが、それだけではないものですから、その経営基盤という点も含めて対応をということを私たちは考えているところでございます。

松田委員 今いろいろな、私が先ほど言った目前の矛盾というのをたくさんお挙げいただきましたが、やはり根本矛盾というのは収れんしていくものはあるという認識で、私は、経営基盤、そもそも仕組みの問題、その背後には運輸政策の問題もあったかもしれない。

 国鉄民営化のときには、国鉄経営が破綻した当時、国鉄再建監理委員会の意見として、破綻の原因として外部からの干渉というのが挙げられていまして、やはり政治家による運賃の抑制とかローカル線の押しつけとかそういったもの、また、いろいろな交通機関の間で競争条件を対等にして、それで利用者の自由な選択が反映されるようにすべきであると。

 当時の考え方は極めて合理的だったんですが、ではその後どうかというと、よく指摘されているのは、JR北海道に直接に関連してくるものとしても、民主党政権の時代の高速道路無料化とか、ほかの交通手段に対して税金投入がなされた。

 JR北海道の問題については、先ほど五百億円の経営安定基金のいわゆる金利収入というのを前提にしてやっていましたけれども、やはりそういうものがなければ成り立たない。ほかの交通手段も、道路であれ、港湾であれ、何であれ、一定の資金が入ってくる仕組みや、利用者負担に加えていないと回っていかない。そっちの方はいろいろ税金が入っているのに、なぜ鉄道については十分なことがなされていないのか。

 そこは、きちっとした、全体としての、総合的な交通体系として考えながら、その中にこのJR北海道の経営基盤を考えていくといったような、そういう運輸政策上のもう少し大きな問題があるような気もいたしております。

 時間がなくなってきたので、この点も含めて、私は、責任という言葉、先般、委員会でこの責任を追及してきたわけですが、この間、本会議で別の法案の代表質問で申し上げました。

 責任という言葉については、レスポンシビリティーという言葉とアカウンタビリティーという言葉がある。レスポンシビリティーというのは、いわゆる何か問題が起こったときに非難を引き受ける意味での責任である。一方でアカウンタビリティーというのは、特定の分野について独占的にきちっと物事を説明するだけでなくて、何か問題が起こったときにきちんとした事後措置をとるというのが、これがいわゆるアカウンタビリティーである。私は、この問題に関して見ても、国というのはアカウンタビリティーを果たすのが重要な役割だ。

 そうしますと、これからどうしていくのかということについての大きな枠組みというか、経営基盤安定に向けた、ほっておいて立ち直るような、そういう状況には経営基盤はないと思いますので、やはり大臣に、いろいろな案が出ております、ユニバーサル交通税を導入すべきであるとか、あるいは、ほかのJRのもうかっているところから補填をすべきであるとか、いろいろな提案がありますけれども、何かその方向性のようなものについてもう少し踏み込んだことをおっしゃっていただくのが私はアカウンタビリティーだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

太田国務大臣 ここは、企業体質も含めてというふうに私は考えておりましたものですから、人事も含め、また現場との意思疎通も含め、そして経営基盤強化というようなこと、また予算の使い方という点において、JR北海道は必ず現状の中で立ち直ることができる、また、将来的に根本的ということ以上に、今、では、この状況で立ち直れないのかということになったら、立ち直れるんだという判断をいたしまして、さまざまな応援をさせていただいたというところでございます。

 その中に、経営基盤強化ということについては、国鉄改革時に経営安定基金として六千八百二十二億、そして平成二十三年度に、特別債券方式による実質的な経営安定基金の積み増しを年間五十五億円の利息収入として実施する、平成二十三年度から十年間で総額六百億円の設備投資支援、三百億円の助成金、三百億円の無利子貸し付けなど、状況に応じた対策を講じているわけですが、この六百億の前倒しをして設備投資等の更新をやるようにということについても指示をしているところでございます。

 私は、このJR北海道においては、このような支援措置を十分に生かしながら、命令した事項を着実に実行していくというのが現段階におけるJR北海道としての立ち直り方であるという認識をしております。

 当然、今度は、広く言うと、JR北海道を超えて、北海道全体の産業、そしてまた空港、港湾、観光、そして鉄路、こうしたこと全体の、北海道全体の交通網も含めたものを一体どうするかという、その北海道全体の産業振興の中でJR北海道というものが位置づけられて戦略が組まれていくことが大事だということについては、私は、現地に行きまして、いろいろな方々に申し上げているところでございます。

松田委員 今の最後の大臣の御認識を、例えば、昨年成立した交通政策基本法は財源なき理念法のままでは機能しないと言われているような話にならないように、ぜひ具体的な肉づけをまさにアカウンタビリティーとして果たしていただきたいということを最後に申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

梶山委員長 次に、坂元大輔君。

坂元委員 日本維新の会の坂元大輔でございます。

 この会派名で質問をするのはもしかしたら最後になるかもしれませんので、気合いを入れて、より一層、ふだんより増して気合いを入れて御質問をさせていただきたいなというふうに考えております。よろしくお願いします。

 日本維新の会は、さまざまな政策を掲げておりますが、その基本的な理念の一つとして、既得権の打破というものを掲げてまいりました。きょうは、制度として決定的にここがおかしいというわけではないんだけれども、結果として既得権を守るような仕組みになっているんではないかというふうに私が考えましたというか、捉えておりますETC大口・多頻度割引について御質問をさせていただきたいと思います。

 先般の道路法の改正の際に、私、この委員会でも質問に立たせていただきましたが、日本の国内輸送の多くを担っているトラック輸送、高速道路を頻繁に利用されるそういったトラック業者の方々への配慮というものは、物流という観点から非常に大事だというふうにお話を申し上げました。

 そういった意味で、ETC大口・多頻度割引の必要性自体は認めておるわけでありますが、まず、ETC大口・多頻度割引の概要とこの割引制度を設けている理由について、改めて確認をさせていただきたいと思います。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 大口・多頻度割引につきましては、主に業務目的で高速道路を利用する機会の多い車の負担を軽減するとともに、大口利用者の定着を図る目的で、平成十七年より実施をいたしております。

 具体的には、高速道路会社が発行する専用のカード、ETCコーポレートカードを利用する車両を対象といたしまして、一つは契約者単位で適用する大口割引、二つ目は車両単位で適用する多頻度割引の組み合わせとなっておりまして、月当たりの利用額に応じて割引を適用いたしております。

 ことしの四月からの料金見直しにおきましては、物流対策など実施目的を明確にし、高速道路利用の多い車に配慮するよう再編をいたしておりまして、この中で大口・多頻度割引についても割引率を拡充いたしております。トラック、バス、あるいは個人でもお使いをいただいておるということでございます。

坂元委員 ありがとうございます。

 なかなか言葉の御説明だけではわかりにくい部分もあるかと思いますので、きょうは資料として大口・多頻度割引の説明資料もつけさせていただいておりますが、つまり、大口、そしてたくさんの回数、頻度を利用される、主には運送業者の方々であったりだと思いますけれども、そういった方々を対象にこの制度は設けられているということであります。

 このETCコーポレートカードの利用の手続に関して御確認をさせていただきたいのが、新規申し込みからカードが発行されて利用開始ができるようになるまで、どのくらいの日数が必要となるのでしょうか。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 新規の申し込みに当たりましては、まず、高速道路会社の窓口にお申し込みをいただきます。申請書類の審査を行いました上で、リスク回避のための保証を提出いただいておりまして、それらに要する期間がおおむね三週間となっております。

坂元委員 ありがとうございます。

 そして、ちょっとこれは質問の中には組み入れていなかったんですけれども、ETCコーポレートカードの申し込みの際に支払いの保証が必要であるというふうに伺っておりますが、その保証の方法及び保証金を積む場合は具体的にどれくらいのものが必要なのかということもあわせてお答えいただけますでしょうか。

徳山政府参考人 二点お尋ねをいただきました。

 まず、ETCコーポレートカード申し込み時には保証が必要でございます。これは、ETCコーポレートカードは後納制度になっておりますものですから、未収に対するリスクを回避するということでございます。

 二つのやり方がございまして、一つは、連帯保証人として銀行、信用金庫等が発行した保証書を提出いただく、これにより信用を確認するという方法が一つございます。もう一つは、保証金として、申請者から申請された月当たりの利用額の見込みに基づきまして窓口会社の指定銀行口座への保証金の預託をいただく、こういう方法がございます。

 この保証金の場合にはどういう計算になるかということでございますけれども、コーポレートカードの場合には後納料金になります。例えば、今月五月にお使いいただいたものは、六月に請求をいたしまして、六月末までにお払いいただく。これをお払いいただかない場合は、一カ月の間に電話なり督促状なりで督促をいたしまして、その場合、七月末まで督促を繰り返します。それでもお支払いいただかない場合には利用を停止してしまうということになりますから、実際には三カ月、そういう丁寧な手続になります。

 したがいまして、支払いがない場合には、未収になるその三カ月分、そして、これは支払い見込みの月額で保証金を積んでいただいておりますから、実際の利用額とも乖離するリスクもございまして、合計四カ月分、支払い見込み月額の四カ月分を保証金として預託をいただく、このような制度になっております。

坂元委員 ありがとうございます。

 ここなんですね。確かに、制度として後納制度であって、後納制度の方が便利である、これも間違いないと思います。そして、丁寧な督促を行うために、未収の場合、四カ月間、最長で見なければならないというところで、事前に保証金として、月額の支払い見込み額の四倍に相当する額の保証金を先に積んでいただく。もしくは、同等の形として、銀行、信用組合、信用金庫等々が発行したいわゆる信用保証ですね。銀行の信用保証か、もしくは四倍の保証金を積んでいただくという形になっているわけであります。私、具体的な御相談を何件もいただいているわけですけれども、いわゆる地場の中小の運送会社がこのETCコーポレートカードを利用する際に、これが非常に大きな高い壁になっているという話であります。

 具体的に申し上げると、私が御相談を受けた、私の選挙区の広島県福山市なんですけれども、いわゆる中規模、中規模の中でも割と大きい方ですね。ただ、全国チェーンではもちろんなくて、福山に根差した形でトラック業、運送業を担っておられるところですと、年間約一千五百万円くらいETCカードを使われるわけですね。そうなると、支払い見込み額の四倍ということは六千万円という形になります。さすがに六千万円の現金をいきなり保証金として積むというのは、非常にハードルが高い。銀行の信用保証にしても、当然、銀行から借りる金利につけ加えられるような形が多いですから、どのみち、そういう部分でも負担になってくる。

 では、多くの中小の会社さんがどういう形でやっているかといいますと、いわゆる組合ですね、組合が全体で申し込んで、このETCコーポレートカードを取得して、組合員である各中小の会社さんにお渡しをしているというか、当然そこには契約をした上で渡しているという形なんですけれども、ここで、その組合も、当然なんですけれども、手数料を取っているわけなんですね。二、三%くらいというふうに聞いていますけれども。

 つまり、ただでさえ大手の全国チェーン、大手の運送会社さんに比べて、人的な面でも、トラックの数の面でも、さまざまな面で厳しい状況にある中小の地場の運送会社さんが、このETCコーポレートカードに関しても、大手は直接保証金を積んだり銀行から信用保証をもらったりして安い価格で利用できる、申し込みができるという形になりますけれども、そうではなくて、中小さんは、組合を通してであったり、もしくはかなり無理をしてこの保証金を積んだり、銀行から信用保証をつけてもらったり、そういうふうな形でETCコーポレートカードを使わないといけない。そして、組合とのつながりが薄い会社さんでも、渋々、今は組合員に頼りながらこのETCコーポレートカードを利用しているというのが実情だというふうに伺っております。

 ここが何とかならないのかなというのが私の今回の質問の趣旨なんですけれども、先ほど、四カ月の保証金を積む理由については御説明をいただきましたが、では実際にどのくらい滞納が起こっているのかというところについてお伺いをさせていただきたいんですけれども、現在の大口・多頻度割引の契約者数そして企業数と、後納料金の滞納による督促状の発送件数についてお伺いをしたいと思います。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 平成二十六年三月三十一日現在の契約者数でございますけれども、八千五百四十二社でございます。この数え方は、先ほども先生からもお話ありましたように、組合という形で入っている方を一と数えておりますので、実際に参加されておられます企業数でいいますと、九万四百五社という多くの会社の方が参加をしていただいております。平成二十五年度に実際督促状を発送するに至った件数は五百五十二件となっております。

 先ほど来先生おっしゃっていただきますように、多頻度という割引、そして大口割引という契約者単位の割引もございまして、これは大変メリットの大きい割引、今では最大五〇%になります。さらに、中小企業の方で大手並みに大口を利用しやすいという工夫のために組合を使っていただくことも認めておりまして、そういう意味でいろいろな工夫をしております。

 そういう意味では、メリットが大きいことから、これを外れるのは皆さん大きなマイナスになるということで、非常に適切に運用いただいております。実際には、五百五十二件督促状を出したと申し上げましたけれども、この督促状発送後には大部分は適切にお支払いをいただいているというのが実情でございます。

坂元委員 御丁寧な御説明をありがとうございました。

 そうなんですね。この九万幾つかの利用企業数のうち、五百五十二件督促状。そして、今御説明がありましたとおり、やはりこれは便利かつ割引額も大きいですので、その後、何とか払っていらっしゃるわけなんですね。

 つまり、四カ月分も事前に、確かに論理としてはよくわかるんです。四カ月待たないといけないから四カ月分というのはわかるんですけれども、これがやはり大きな負担になっておりますし、今、御承知のとおり、運送業界は、ガソリン、原油高で大変苦労しておられます。アベノミクスで物価が上がっているとはいえ、その上がり方をそのまま運送料金になかなか反映させられない、その中で油の料金も上がっているというところで、本当に苦しい声を私もいろいろと伺っております。

 つまり、この九万何社かのうちの五百五十二件をどう捉えるかという話になるわけですけれども、どういう指標で判断するかというのは、細かい部分はちょっときょうは申し上げませんけれども、例えば、五年間健全経営をやっているとか、十年間健全経営をやっているような会社さんであれば、例えばですけれども、四カ月のところを二カ月にするとかというような、そういう苦しい状況の中で少しでも経費を削減するために、組合を通じて利用する分の二%、三%の手数料もできれば見直したいという企業さんはたくさんあるわけです。そういったところに配慮したような柔軟な制度設計をぜひともお願いしたいというふうに考えております。

 先ほども申し上げたとおり、我が国の国内貨物輸送量における輸送機関の分担率、これはトンベースですけれども、トラック輸送が九〇%を超えている。まさに国内の物流の輸送において、かなめであります。この大口・多頻度割引制度、本当に有効に使われていますので、ぜひとも地場の中小業者さんがもっと使いやすい制度として改善をしていただきたいという私のきょうの議論でありますけれども、きょうの議論を聞いていただいて、太田大臣、ぜひとも前向きな御答弁をお願いできればと思います。

太田国務大臣 大口・多頻度といって、大口の部分と多頻度の部分でそれぞれ対応しているということは御理解いただいたと思いますし、中小企業のことを大変心配していらっしゃいます。私も、トラック業界というのは大体そういうところで成り立っているというふうに思います。そこは中小企業等の協同組合ということでやっている、残るは今言った保証の月額の四倍というところだということを今指摘をいただいたというふうに思います。

 ここのところはできるだけ中小企業の方に利用いただくようにとも思い、割引もさせていただいているところではありますけれども、この保証金が利用者にとってどれほどの負担になっているかにつきまして利用者の意見をしっかりと確認をするなど、さらに利用しやすい制度となるように高速道路会社に研究させたいというふうに思います。

坂元委員 前向きに検討していただける、調査、検討するという御答弁をいただきました。本当によろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

梶山委員長 次に、杉本かずみ君。

杉本委員 みんなの党の杉本であります。

 きょうも貴重な質問の時間をありがとうございます。

 前の質問で坂元代議士が、大口・多頻度割引の件とトラック輸送などについてお話があったので、地元の会社さんでちょっといい例かなと思ったのでお話ししておきたいと思うんです。

 社長、どうですか、スマートチェンジはあった方がいいですかと言ったら、それはあった方がいいと。道路は前へ整備した方がいいですかと言ったら、それは整備していただいた方がいい、さはさりながら、どうしてもということでもないんだというような話をちょっとされたんです。

 なぜかといえば、田舎の方でという言い方を本人はされましたけれども、少し中心街と外れた地域に会社があって、それで交通事故なんかが起きても、ぶつかった人が田んぼにぼんと飛んでいって命が助かっちゃう、こういうような実情もあるので、道路が余り整備されてスピードが出た車が走っていると、地域や子供たちの命とかそういうことを考えると、本当にどっちがいいのかということを言っておられました。財政制約を考えると、一ついいヒントになるかなと思いました。

 それともう一点は、その会社は非常に優良な経営をされていまして、自動車部品を運んでおられますけれども、一社に限らず数社の仕事をしておられますけれども、A社の輸送については制限速度を守って丁寧に走ってほしいということを言われる中で、部品の品質を非常によく守っておられます。

 一方で、別の会社、メーカーの部品の輸送については、とにかく早く納品してほしいというようなことで、その結果、部品の不良品率が出てということもありますし、その会社は、結局、制限速度を守ることによって非常に事故率を下げて、トラック会社として非常に順調に行っておられるということでございます。

 引き続き質問は続けさせていただきますが、そんなことで、制限速度を守ったりということの大切さ、それによって日本の自動車部品の品質が守られたりしているというようなことも、ちょっと道路局長もきょうはいらしていますけれども、そんなことをお話ししておきたいなと思いました。

 さて、済みません、財政制約そしてメンテナンス等の優先順位、そして柔軟な交付金、こういうような観点で質問をしたいんです。

 私も東海ブロック選出でございます。そんな観点から、国道十九号瑞浪恵那道路について伺いたいんです。

 国道十九号は四車線化が進められています。しかしながら、瑞浪―恵那間は二車線で、渋滞、交通事故、騒音、こういったような沿線環境の悪化などの課題を抱えているというような声が上がってきているんですけれども、現状の課題をいかに認識されているか。そして、瑞浪恵那道路計画、十二・五キロあると言われていますけれども、この推進状況と今後の見通しを確認させていただければと思います。

徳山政府参考人 お答えを申し上げます。

 国道十九号は、名古屋市から長野市に至る延長二百七十キロの幹線道路でございます。岐阜県内六十五キロのうち、約六割に当たります三十八キロまで四車線化を進めてきたところでございます。

 御指摘の岐阜県の瑞浪市、恵那市におきましても、まだ十五キロが二車線で残っておりますが、この地区の交通量は一日当たり約二万二千台と、二車線にしてはかなり多い交通量が流れております。したがいまして、朝夕の渋滞や重大事故の多発、騒音などの課題があるものと認識をいたしております。

 お尋ねの瑞浪恵那道路、延長約十二・五キロでございますけれども、これらの課題を解消するために、国道十九号のバイパスとして計画されたものであります。岐阜県におかれまして、去る四月二十五日に都市計画決定を告示され、五月二十六日には環境影響評価書の公告縦覧を完了されたところでございます。

 今後は、関係自治体などの御意見も伺いながら、そして、こういう財政制約もある中、厳しい評価も行うことになると思います。事業効果等を勘案して検討を進めてまいりたいと考えております。

杉本委員 どこの地域も、うちをよろしく、こういう話になると思いますけれども、財政制約がありますので、ぜひとも優先順位の中で問題をうまく解決していっていただきたいと思います。

 次に、道路のメンテナンスと優先順位づけという点で、昨年も地元の道路で取り上げさせていただいたんですが、県道の一宮春日井線というのがございます。私の地元の一宮市千秋町の浅野羽根地区、浅野羽根南交差点東側では、部分的に道路整備がなされて四車線の拡幅がなされているんですけれども、いわゆるミッシングリンクが生じているため、二車線しか供用されていないということです。供用されていない部分については、コンクリートのすき間から雑草、いわゆるペンペン草が生えるなど、十分なメンテナンスが施されていないというような状況がございます。

 そもそも、今使っている道路、生きている道路がメンテナンス最優先ということは十分わかっております。それが大前提と思っておりますけれども、一方で、社会資本メンテナンス二年目を迎えているに当たって、整備途上の道路であってもメンテナンスを施す必要はあると考えておりますけれども、この点はいかがか。

 そして、財政上制約があり、整備途上の道路にメンテナンスを施していくのはなかなか難しいんじゃないかということも考えられるんですけれども、それについても路線開通の見込みによって優先順位をつけておく必要があると思うんですけれども、この点についてどうお考えかを確認させてください。

野上副大臣 今お話のありました県道一宮春日井線の一宮市千秋町地内におきましては、今、延長〇・四キロにわたって、四車線計画のうち暫定的に二車線で供用しているという状況でございます。

 この区間の維持管理に当たっては、今お話がありましたとおり、直接、交通の安全性にかかわる供用中の車線はもとよりでありますが、残る部分についても、苦しい財政事情の中ではありますが、地元の要望等を伺いながら、今、愛知県において適切に維持管理をされていると承知をしております。

 また、国が管理する国道においても、今後は老朽化対策や防災対策の強化が必要でありまして、財政的に厳しい状況が続きますが、供用している部分はもちろん、将来四車線化する部分についても、必要な除草等の実施に努めているところであります。

 その際には、今、路線の開通見込みという話もございましたが、必ずしも路線の開通見込みの順ということよりも、沿道の状況ですとか視認性ですとか美観の観点からも、効果的に実施することになると考えております。

杉本委員 予算の制約がありますけれども、その中で工夫をしていただいてメンテナンスも進めていただきたいと思います。

 ちょっと関連する質問になりますけれども、次に、国土のグランドデザインとネットワークという観点から、同じ県道一宮春日井線の一宮市千秋町浅野羽根地区について伺いたいんですけれども、愛知県は、昭和六十一年に事業着手、平成七年に一旦休止、そして、今後の事業再開に備えて、平成二十三年に三百万の県単独費用をかけて路線測量を行っています。しかしながら、ずっと共有している財政難の問題から、次の手順と思われる計画地図の作成には至っていないということで、余り計画的にできていないというような印象が拭えないんです。

 コンパクトな拠点とネットワークの構築、移動と交流、連携の促進を基本戦略と位置づける国土のグランドデザインからすると、計画的に国道、県道、市道、村道のネットワークを構築、ミッシングリンクを解消すべきというふうに考えますけれども、国道、県道、市町村道、それぞれの事業計画はどのように連携を今図っているのか、今後図っていくのか。また、PDCAサイクルのようなものを使って中長期的にも見直し、点検をしていく必要があると思いますけれども、こういったことを計画されているかどうか、確認させていただきたいと思います。

太田国務大臣 お尋ねのあった個別事業については、もし答弁する必要があれば事務方からお話と思いますが、一般的に、国道と県道とそのほかのがばらばらであるとか、そういうことはもうあってはならないし、私としては、余り例はないんじゃないかというふうに思っておりましたが、一般的に道路は、国道や県道など、種は違いましても、ネットワークとして、必要性や優先度を考慮して、それぞれの事業主体が連携して適切に調整して整備するということが重要だというふうに思います。そのために、道路のネットワーク計画につきましては、計画の段階で、まず、国がつくる広域地方計画、そして都道府県が策定する総合計画、これらの上位計画の段階から関係機関が十分連携して協議を行いまして、必要な調整を行っているというところでございます。

 また、今御指摘のありました点は、整備後も、渋滞対策協議会や、あるいは道路交通環境安全推進連絡会議におきまして、渋滞や事故について最新の情報を共有して、各道路管理者が適切に計画や事業の改善に反映しているというところでありますし、また、そうしなければならないというふうに思っています。

 今後も、各県関係機関と緊密に連携して効率的なネットワーク整備が進められるように、もう一度その辺については注意を喚起しておきたいというふうに思っております。

杉本委員 緊密に連携をする、必要があれば注意を喚起するというお言葉をいただきました。ありがとうございます。

 次に、社会資本整備総合交付金における他事業というか、関連事業への活用ということを伺いたいんですけれども、地元の都市計画道路、萩原多気線、県道名古屋江南線と岩倉市の市道の北島伝法寺線の間の区間なんですけれども、この区間では、道路整備の事業費が、土地区画整理事業と、土地区画整理事業に関連すると言えるかもしれないですが、住宅市街地基盤整備事業の社会資本整備総合交付金によって賄われているという実態がございます。

 この地元の近くの例を参考にすると、ずっと取り上げているこの一宮春日井線についていうと、これが開通すると、付近の小学校の通学路、通称重吉街道と言われる道ですけれども、こちらを通る自動車の数がそれなりに減って、これによって児童の交通安全に資するものというふうに考えますし、それのみならず、川が、青木川というのが流れているんですけれども、川による分断地区から、救急指定病院が川の東側にあるんですけれども、そちらへの動線も確保できるということで、子供から高齢者まで生き生きと暮らせるコミュニティーの再構築という、国土のグランドデザインに合致するようなことが実現できるのではないかというふうに考えます。

 この例から見られるように、道路事業だけではなくて、河川事業や都市再生整備計画事業、市街地整備事業、住環境整備事業等といった事業に柔軟にこの社会資本整備総合交付金を交付するということがいいかと思うんですけれども、こういうことができるという解釈をしてよろしいかどうか、確認させていただきたいと思います。

野上副大臣 御指摘のありました住環境整備事業及び地域住宅計画に基づく事業に位置づけられました住宅市街地基盤整備事業につきましては、大規模な宅地開発事業における宅地の供給などを促進するために、当該事業に関するアクセス道路などの公共施設などの整備が支援対象となっております。

 また、都市再生整備計画事業及び市街地整備事業については、道路事業をこれは交付対象としておりますが、交付要件として、都市再生整備計画に位置づけられた市町村事業ですとか、あるいは土地区画整理事業区内で実施する事業などについてのみが対象とされております。

 このように、社会資本整備総合交付金の基幹事業として道路整備を支援し得る各事業ごとに採択要件というものが定められております。国交省としては、愛知県から御要望がなされた段階で、社会資本整備総合交付金のいずれの交付要件に合致するかなどを含めて、どのような形で支援できるか検討してまいりたいと思っております。

杉本委員 地域の実情に合った柔軟な使われ方ができるような対応をぜひともお願いしたく存じます。

 次に、愛知県の方の有料道路の民営化について伺いたいと思いますが、四月二十三、二十四だったかと思うんですが、下旬に、地元の愛知県、二〇一五年の実施を目指して計画している全国初の有料道路の民営化の基本方針を固めたという報道がありました。

 愛知県にある有料道路を、県の外郭団体の県道路公社が運営する有料道路十一路線のうち、知多半島道路、名古屋市―半田市間など八路線、計七十二・五キロの運営権を民間企業に売却、そして、公社は引き続き道路を保有し、運営権の売却益を道路建設の借金返済に充てるというようなもので、運営企業は料金徴収や道路の維持管理、パーキングエリアの運営などを担う、地方の有料道路の管理運営を民間企業に任せるのは全国初、こう言われているんですけれども、こういった先鋭的な取り組みが愛知県で大村知事のもとで、そういう方向感を持って進んでおるわけでございます。

 こういったことに対する国の法整備といったものが必要だという指摘があるんですけれども、この内容についての認識と、今後の法整備の必要性、見通しを確認させていただければと思います。

富屋政府参考人 内閣官房でお答えを申し上げます。

 御指摘の、愛知県から構造改革特区提案という形で提案のございました民間事業者による有料道路事業の運営の実現につきましては、国土交通省との間で検討を進めてきたところでございます。

 当該検討の結果、民間事業者による公社管理有料道路の運営を可能とするため、公共施設等運営権を有する民間事業者に料金徴収権限を付与するなどの道路整備特別措置法の特例を設けるという結論を得まして、この五月十九日に、政府の対応方針として構造改革特区推進本部決定を行っております。

 今後につきましては、まず、愛知県における実務面での検討準備につきましては、国として引き続き必要な支援、調整を行ってまいりたいと考えております。

 また、本特例を設けるために必要な構造改革特区法の改正につきましては、これとは別に、この春募集して、現在その取り扱いを検討しております他の構造改革特区提案がございまして、それに係る検討結果も含めまして措置する方針でございまして、できるだけ早く対応してまいりたいと考えております。

杉本委員 どうも御答弁ありがとうございます。

 最後に、若干時間があるので、建築基準法のときにちょっと聞けなかった質問をさせていただきたいんですけれども、ドイツが東西統合をしたときに、東ドイツの経済のキャッチアップというのが非常に問題視される中で、東ドイツは、建築関係、住宅関係で、外断熱だとか遮光だとか、そういう法的な基準を設けて、そして住宅関連ビジネスを花咲かせていって、一種、西ドイツにキャッチアップしていったというような話を聞いておりまして、この話を聞いたのは、実は、東北の震災の直後に、東北の復興というような中でそういった住宅を手がけるべきではないかというような、専門家の、ドイツに長くいたジャーナリストの意見を聞いたときの話なんです。

 翻って、百年住宅というのを考えていく必要があると思っておりまして、高耐久、省エネ、外断熱、遮光、健康管理上の風向きというか風向、これによって百年住宅をつくっていくことによって、国民の富の蓄積といった観点がより図られると思います。こういった分野の研究開発の状況に大いに期待したいと思うんですが、この今の現状を確認させていただきたいというのが一点。

 もう一点は、最近、木材の利用とか自然との共生、そういった意味からログハウスが私の地元の地域でも何軒か建っているのが見られるんですけれども、建築基準法や防火上の問題という制約があれば、これをちょっと素人的で恐縮ですが、改めて確認させていただきたいと思います。

井上政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、高耐久、省エネの百年住宅の件でございますけれども、日本では、住宅はとにかくつくっては壊すということが言われておりました。本来は、長年にわたって国の、国民の富としてしっかりいいものをつくって長もちさせていくということだと思います。そういう観点で、長期優良住宅認定制度、これは平成二十一年から実施をしているところでございます。

 この制度に関連したものに限りませんが、こういう住宅や建築の技術開発につきましては、私どもの方で補助制度を設けていまして、住宅・建築関連先導技術開発助成事業という名前でございまして、平成十七年からやってございます。一年五千万以内で、二分の一以下の補助率で三年以内、ですから最大七千五百万円まで補助できるというようなことでございます。

 関連で、どんなことをされているかというのを申し上げますと、例えば、超高耐久コンクリート用セメントの開発とか、あるいは同じように、超高耐久オールステンレス共用部配管システムの開発とか、あるいは断熱でいいますと、低コストの普及型断熱工法の開発とか、こういうものに助成をしていまして、時間のかかるものもございますけれども、一定の普及を見ているものも中にはあるということでございます。

 こういうものを、二百年住宅といいますか長期優良住宅の認定で阻害してはいけませんので、認定基準の中で物差しはあるんですけれども、それと同等なものは認めるという柔軟な運用をできるような仕組みにしてございますので、制度面、こういう開発の補助面を含めて今後とも進めてまいりたいというふうに思っております。

 それから、ログハウスでございますが、基本的には、構造基準とそれから防火基準ということで、構造については、これは計算をしていただければ、計算に合って耐震性があればしっかり建つということでございます。

 問題は、防火基準でございまして、これにつきましては、防火地域とか準防火地域、市街地の中では、燃え広がりが大きくなると問題が生ずるという地域については一定の規制がかけられているということでございますが、今回の基準法改正で、三千平方メートル以上のものも防火壁を設けることによって建てられるようになりましたので、ここは少し改善されたと思います。

杉本委員 時間となりました。どうもありがとうございました。

梶山委員長 次に、穀田恵二君。

穀田委員 きょうは、京都由良川改修事業について質問します。

 京都府北部の由良川は、暴れ川と呼ばれるほど氾濫を繰り返しています。一九八二年の台風十号、その規模の降雨に対して対策をとろうというので、二〇〇三年に、災害発生の防止や軽減を図ることを目標に、おおむね三十年かけて整備計画が策定されました。

 ところが、その策定した翌年の二〇〇四年に二十三号台風で大災害が起きる。そして、地域住民や流域四市からの要望で、四十二地区のうち十八地区で先行して改修工事を進め、二〇一四年度中に築堤工事や家屋のかさ上げを完成させる事業が進められてきた。ところが、完成を目前にした昨年の二〇一三年九月十六日の十八号台風で、また大災害に見舞われた。住民は、実に九年間に二度の災害に見舞われています。そこで、昨年六月に新たな改修計画がつくられて、被害が甚大な地域を今度は五年で整備する見直しがされました。こういう経過を経ているんですね。

 ただ、この間の経過がありますから、住民は不安が大きくて、たび重なる被害のために、地域外への移住が加速したり、集落が成り立たなくなるんじゃないかという危惧の声も出始めています。整備計画の充実と早期事業着手の要望が、福知山、舞鶴、綾部市議会や住民から出されていますけれども、近年の局所的豪雨などの気象異変により、再び災害が起こり得る状況の中で早急な対策が必要だと思うんですね。

 したがって、きょうは、その地元の声を踏まえて若干質問したいと思います。

 一つの問題は、まず、災害を軽減する目的で防災対策の工事がやられていたさなかに水害が起こる。もっと早く完成できなかったのか、水害は防げなかったのか、どうなっていたかという意見が地元からは出ています。国交省の工事に対して、人手不足で工事がおくれていたんじゃないか、それから、仕事ぶりからすると、かさ上げ工事は特殊な技術が必要で工事業者の確保が困難、かさ上げは個々の住民との話し合いが必要で相当時間がかかっているんじゃないかという声が出されていまして、さらに、用地買収などを行う職員自身が足りないのではないか、こういった声がずっと出ています。

 当委員会において、私、前回質問しました。大型開発事業に人を回して、こうした地元密着の事業で人手不足が起きているということじゃないのかということをやったわけですけれども、今後のことを考えまして、事業がうまく回るように手を打つべきじゃないか、発注側の職員をふやすべきじゃないかと思っているんですが、その点、お答えいただければと思います。

太田国務大臣 去年の九月、由良川と桂川を、私、映像でずっと見ていました。しかも、あそこの由良川のところは前、破堤したばかりというところで、本当に大変だということで、その後、ことしになりまして、私、上からずっと由良川を見させていただいたりいたしました。

 これは、二十六年度完成を目指して進めてきたことも事実で、人手不足ということでもなかったようでございます。しかし、これはもう、またということになっては大変なことでありますので、人員もできるだけふやすというようなことも含めて考えて、どうすれば、どうすればというよりは、できるだけ早く、できるだけ早くというのは、何年とかいうことは言えないんですけれども、できるだけ早く、二回も連続してということでは大変なので、できるだけ早くということを再度徹底したいというふうに思います。

穀田委員 大臣は、人手不足というわけじゃなかったんじゃないか、こう言っているんですけれども、地元の方に聞くと、例えば綾部の縦貫道路が完成すれば、その業者が回ってくると期待しているというふうな声もありますし、京都府では、土木事務所の職員が、〇三年から、ちょうどこの期間ですよ、一三年までに、六百十八名から五百十四名、百四名も減っているんですね。六分の一減っているんですよ。それから、技術職員も同じ時期に三百三十二名から二百八十四名、四十八名減っているんですね。

 だから、私、正直な感想を言うと、用地買収にはっきり言って時間がかかっていたというのがみんなの思いなんですよ。私もそういうふうに思います。体制がきちんととれておれば、十年待たずして完成したんじゃなかったかというのがやはり根底にあるということは、よく見ておいてほしいなと思うんですね。

 そこで、地元の要望に基づいて若干聞きます。

 かさ上げの事業に対して補償が当然出ます。対象が住家に限定されていると聞いていますけれども、地元からは、消防車庫や共同施設、公共施設のかさ上げや、地域を結ぶ生活道路のかさ上げも対象にしてほしい、あるいは補助の対象にならぬのか、こういった要望が上がっていますけれども、その点はどうなんでしょうか。

森北政府参考人 今御指摘がございましたように、由良川では、平成十六年、そして昨年、平成二十五年に台風による甚大な浸水被害が発生をいたしました。それを踏まえまして、輪中堤とか宅地のかさ上げによる浸水対策を実施しているところでございます。

 御指摘の、宅地のかさ上げにつきましては、洪水から住民の生命財産を守るという観点から、現在は宅地を対象に実施をしているものでございますが、公共施設等のかさ上げにつきましては、例えば防災・安全交付金、こういったものを活用して地方自治体を支援していくことができるというふうに考えております。

穀田委員 何でこんなことを言っているかというと、今局長も、二回あったというような報告をしていますけれども、二回とも避難所である集会所などが浸水しているわけですよね。だから、そういう、地域にとってかけがえのない施設は対象にすべきだということを私は思っています。

 由良川には多くの支流が流れています。その中で、内水があふれたために浸水した地域も多いと聞いています。今局長からお話があったように、現在計画されている輪中堤が完成しても、内水である支流や用水路などの改修が進まなければ浸水被害は起こるんじゃないかと住民は不安を抱えています。内水対策についても支援すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。

森北政府参考人 委員御指摘の内水対策につきましては、国、県によります河川改修、これは支川も含めてでございますが、そういったものと、自治体による土地利用規制、ハード、ソフト一体となった総合的な内水対策計画を策定いたしまして実施をしているわけでございますが、この中で、自治体等が実施する事業につきましては、これも交付金等で支援することができますし、また、仮に内水被害が実際に発生したときには、国が保有しております排水ポンプ車、これは由良川でいいますと、福知山河川国道事務所では三台、排水ポンプ車を保有しております。こういったものを派遣いたしまして、内水排除を支援しているところでございます。

穀田委員 口を開けば交付金、交付金と言うので、そこが問題でして、しかも今、森北局長はポンプ三台と。あんな広いところに三台あったって、どないすんねやと。この間、二台出て、残り一台どうするのかという話になっていて、そういう実態があって、誰も知らぬから、あの広い地域に三台あったらいけるのかと。それは、一つの市に三台、四台あるというならわかるけれども、そんなことで間尺に合うのやったら苦労せえへんのやわ。

 やはり財政的理由で進まない現状があるわけで、私は、輪中堤やかさ上げが進んでも、内水の被害がなくならない限り、それでは災害対策は半減しちゃうよと。したがって、支流河川の改修促進に対しても、国としていろいろな形で支援していく必要があると私は考えています。

 この問題で、普通、川の整備というのは大体下流からやりますけれども、ここの場合は上流から整備されているわけです。河口地域である宮津市の整備について、一点聞きたいと思うんです。

 日ごろは、下流は流れが悪く、砂がたまっていくということになるんですが、洪水時は当然これは一気にありますから、押し流す。上流に、築堤や堤防その他いろいろなこと、築堤などができることによって、台風時など下流に大量の水が流れ込み、浸水するんじゃないかという不安が、下流地域の住民から出ています。

 今回の五年計画に下流地域である由良地域などは入っていない、こういった問題が、さまざま意見が出ています。本当に大丈夫なのかと。きちんと住民に説明する必要があると思うんですが、その点、いかがでしょうか。

土井大臣政務官 ただいま先生から御指摘いただきました河口部、由良、また石浦地区及び西神崎地区というふうに承知をいたしております。この三地区、昨年の出水で住家の浸水被害が生じておりませんでした。そのようなことから、今年度より着手している緊急的な治水対策の対象にはなっておりませんが、由良川水系河川整備計画では輪中堤などを実施する地区としており、ぜひ緊急的な治水対策に引き続きまして、対策をしっかりと講じてまいりたいと思っております。

 このようなことを地元に十分説明をさせていただきながら、御理解を得ていきたいと考えております。

穀田委員 この間、いろいろな計画が出まして、その都度その都度、結構変更があったりなんかして、住民は、どれにいくのかいなと、そういう意見もありますので、納得いく説明、丁寧な説明が必要だということだけ言っておきたいと思います。

 次に、話題をかえまして、JALの重整備の問題について聞きます。

 JALが、航空機の機体整備、重整備の作業業務を、五月十九日から五日間、停止、ストップしていると聞きました。JALの羽田航空機整備センターは、次のように言っています。昨年より現業、間接を問わず、看過できないふぐあい事象が連続して発生している。そのため、路線便の運航を安全に確保する作業及び緊急性のある業務以外、全ての作業、業務を五日間停止し、各職場の安全と品質の点検、振り返りの話し込みを実施することとした。こういうふうに通達しているんですね。

 この内容について、国交省はどのように把握し、指導しているのか。相次いでいるふぐあい事象の内容と国交省としての認識、JALのとった五日間整備停止措置に対する国交省としての評価、対応などについて述べていただきたいと思います。

田村政府参考人 お答え申し上げます。

 最近、日本航空におきまして、整備マニュアルの手順が遵守されていない事案、あるいは整備士としての基本動作がおろそかになっている事案等が発生しているということを踏まえまして、五月十九日から二十三日の五日間、羽田の整備センターにおける重整備をとめて、関係部門ごとのグループミーティング等を行ったと報告を受けております。

 この措置は、日本航空として最近の事態を深刻に受けとめ、現場で航空機整備に従事する各人に基本動作の徹底を図るとともに、現場の意見をくみ上げて再発防止を図ることを目的としたものと聞いております。

 国土交通省といたしましては、個々の事案に対する日本航空の再発防止策の実施状況につきましてしっかり監視をし、引き続き、安全運航のために必要な整備体制が確保されるよう指導監督してまいる所存でございます。

穀田委員 この問題の重要性、深刻性ということについて、認識を一致しておかなくちゃならぬと思うんですね。

 同じくセンター長は、その文書の中で、その後もふぐあい事象はおさまらず、非常用装備品や耐空性に影響を及ぼす重大ふぐあいへと拡大する傾向になっている、こう言っているんですね。さらに、所属する全ての皆さんに危機意識を持って取り組みを行っていただきたいと提起しているわけですね。

 さらに、JALの整備本部長は、社内の説明会で次のように述べています。昨今、さまざまなふぐあいが連続し、内外に整備に対する信頼が揺らぎ、この状態がとまるのか、我々も自信が揺らいでいる。自分らも自信が揺らいでいるというところまで言っているんですね。さらに、一四年度がスタートしたけれども、ジェイエア客室乗務員が飛行中に骨折する重大インシデント、福岡ではグラハン作業者がタグにひかれて骨折、成田ではステップから転落してあわやという重大事例が発生、加えて重大ふぐあいが連続しているということで、その理由を述べているわけなんですね。

 これに対して、一緒に合同の会議をやっているわけですけれども、集めてやっているわけですが、労組の委員長は、今回の整備をとめて話し合うという重大な決断はショックであり、二十数年間整備をやってきて、いまだかつてなかったことだと言っているんですね。つまり、この問題について、五日間とめて、いろいろなことについて話し合うなどというのは、一度もやったことがないほど大変なことなわけですよね。だから、それだけ重大なことだと思うんですね。

 問題は、かつてないほど事故等の重大事例が、なぜ重整備というところで発生しているのか、その原因と背景に何があるのか。この点についての大臣の認識をお聞きしたいと思います。

太田国務大臣 日本航空におきましては、整備マニュアルの手順が遵守されていない事案や、整備士としての基本動作がおろそかになるというような事案が最近発生をしており、一覧表も見させていただきました。これらのトラブルは、直ちに航空機の安全性に影響を与えるものではないものの、このまま放置すると、将来、運航の安全性に影響を及ぼしかねないということから、日本航空において速やかに改善が図られる必要があるというふうに考えています。

 国交省としまして、日本航空がこれまでに行った個々の事案に対する再発防止策の実施状況について確認をするとともに、今後、必要に応じ、さらに状況をしっかり把握して、厳しく指導するなどして監督を強めたいというふうに思います。

穀田委員 大臣が一覧表を見たと言っているので、その一覧表の中には、やはり、もしこれがこのまま見過ごされればエンジン部分にトラブルが起きるというような事象もあるんですね。だから、安全性に影響がないというわけではないんですね。もしかしたら、極めて危ないということまで起きているところに今の重大な事案があるということは言っておきたいと思うんですね。

 私は、四月十六日の当委員会での一般質問で、パイロット不足の問題を取り上げました。その中で大臣も、整備士も不足することを指摘していたわけですね。JALの大リストラで、整備士不足、ベテラン整備士が少なくなって、安全意識や技術力も十分に継承されていないなどが背景にあるんじゃないか。人減らしが背景にあるんじゃないかと私は思うんですね。

 こういう事態のもとで、国交省として、JALにどのように運航の安全を守らせていくというおつもりなのか。大臣の認識、決意をあわせてお聞きしたいと思います。

太田国務大臣 現在のところ、日本航空自体において整備士の不足という事態にまでは至っていないというふうに思っています。しかし、整備部門において、基本動作がおろそかになっているような事案が多数、御指摘のように発生していることは事実でありますものですから、適切かつ速やかに、運航の安全を確保という一点に力を注ぐ必要があるというふうに思っています。安全運航のために必要な整備体制が確保されるように、指導監督していきます。

穀田委員 大臣、それはそのとおりなんですけれども、私、聞いていると、何でこんなことが起きているかといいますと、やはり海外の重整備、これをやっているところがあるわけですね。当然、JALでも分担してやっているんですけれども、そういうこととの競争がある。いかに工期を短縮するかということが現場では問われていて、今までなかった夜勤三交代制が導入されているんですよね、こういう重整備のところにも。これが結構大変で、しかも、考え方として、JALに選ばれる整備にと、こう唱えていると。ですから、経営のそういう背景自身にコスト削減がずんと入っているということなんですね。

 大臣は、現在そんなことに至っていないと言いますけれども、これは大体、JALが人減らしをやったときに、日東整備などというのを切っていくわけですね。そのときに、それぞれの重整備をやるのは、機種によって違う整備をやるということで、それぞれ免許の性質も違うわけですよね。だから、それらを切っていくことによって体制が乱れて、当時、ペーパードライバーじゃないのかということを私は指摘したんですが、それぐらい結構混乱が生じたというのがスタートなんですね。だから、そこは見てもらわないと。

 しかも、今日、そういう外国で重整備をやるということがいわば規制緩和のもとでやられて、そのことによって、今度は、やはり金がかかるから中で少しやるためには無理してもらおうじゃないか、三交代でいこうじゃないかという話までしているんですよね。

 だから、労組の委員長は、その後、実はこう言っていまして、自分の出身校では、技術者である前に人間であれということで、どんなに優秀な整備士でも、その前に人間として心身とも健全でないと整備するに当たっていろいろチェックポイントを見逃す。そうした意味で、我々は、整備に集中できるように、人間として健全でいられる労働環境を求めていきたい。それが夜勤や単身赴任の問題、生活にかかわるお金の面であったりする。こういうことを言って、やはりストレートには言っていないけれども、夜勤の問題を初めとした労働環境の変化という問題が物すごく影響しているということを、この社内会議で言っているわけですね。

 ですから、そういうことも、よく報告は聞いていただいて、対処する必要があるんじゃないかということは言っておきます。

 では、もう一つ、パイロット不足で聞きます。

 四月に取り上げてすぐに、LCCのピーチがパイロット不足で年間二千便ほども減便するということが発表されました。パイロットが不足し、計画どおりに便数が確保できない。その後、LCCのバニラもパイロット不足による減便を公表しました。

 この間、議論していたときに、長期的、中期的、中長期的な、短期的な問題だと。それどころか、現実の問題だということが明らかになった。国交省として、この問題をどのように捉え、どういう対策をとろうとしているのか、明らかにされたい。

田村政府参考人 今先生御指摘のように、LCC等の我が国航空業界が直面しているパイロット不足につきましては、深刻な課題であるというふうに受けとめております。

 国土交通省では、パイロット不足への対応といたしまして、昨年十二月に交通政策審議会のもとに小委員会を設置いたしまして、パイロットの養成、確保のための対策に関して検討を行っておりますけれども、先般再開をいたしました自衛隊パイロットの民間での活用に加えまして、今後さらなる具体策の検討を進め、夏前をめどに取りまとめを行う予定であり、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

穀田委員 余りかみ合うてへん感じがするねんけれども、要するに、さらなる具体化って、今現実に起きているわけやから、対策をとらぬとえらいこっちゃなと思っているんですね。

 私は、その際に、田村さん、問題は、国交省がぎりぎりの運航計画、人員配置を認めていることにあるんじゃないかと思っているんですよね。新聞に書かれていますけれども、メディアも書いていますけれども、LCC、機材も機長もぎりぎりのラインでやっている、それで、余剰人員は一人から二人と言われていると。

 だから、このことに対してコメントされたのが誰かは別として、国交省も、航空大手では考えられない少なさだということを指摘せざるを得ないわけなんですね。だから、余裕の考え方が違うわけですね。一人や二人余っているんじゃなくて、もともとそういう、いざというときの安定性を維持できるかどうかという角度から物を考えているわけじゃないんですよ。コストの面でしか考えていないという現実がある。だから、そういう安定性を維持できるという考え方に基づいてパイロットを配置させるようにすべきじゃないかと私は思うんですね。これが普通の常識なんです。

 今述べたように、コスト削減のためにぎりぎりの人員配置で運航するのがLCCの形態ですが、今回のように、コスト削減を優先したことで利用者に迷惑をかけ、ひいては安全も脅かされるという事態になりかねない。

 私は、単なるパイロットが不足している話では済まされないと思うんですね。問題の深さというのは、公共機関としての安定性はどうか、安全問題はどうか、LCCの経営形態を含め検証し、検討し、見直すべきじゃないかと思うんですが、それはいかがでしょうか。

田村政府参考人 今般、操縦士の病欠等が短期間に集中したことにより大幅な減便が行われまして、利用者に多大な影響を与えたことにつきましては遺憾であるというふうに考えております。航空会社においては、予約済みの旅客に対して、他の運航便への振りかえですとか、それから料金の払い戻しなどの対応に努めるよう指導しているところでございます。

 一方、LCCは、航空機の安全運航というものは大前提とした上で、航空機運航の効率を上げることで単位当たりコストを下げて低価格を実現するビジネスモデルでございます。世界的にも、LCCの事故率が高いという統計があるとは承知しておりません。LCCは、新たな航空需要の創出を通じた国内観光の拡大、あるいは訪日旅客の増大等に資するものと考えております。

 国土交通省といたしまして、操縦士の養成、確保のための対策の推進、それから、航空会社に対する安全監査等を通じて、安全かつ安定した航空サービスが提供されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

穀田委員 病欠が少し出たぐらいでああいうことが起こるのでは困るんですよ。そう思わなあかんわけ、まず。それと、監査なんかをやってと言うけれども、その定期監査の対象として、人員の問題なんかについては対象としていないんですよ。ですから、そういう一般論をしゃべっていけるほど甘くない事態になっているということを私は言っているんですよ。

 だって、先ほども言いましたけれども、JALだって、ああいう、二十数年間というか、今までやったことのないようなことでやらざるを得ないとか、やっているわけじゃないですか。LCCの問題だって、これをこういう問題として捉まえなくちゃならぬと私は思うんですね。

 私は、公共交通機関として失格だと。ほかのLCCの事業がうまくいっているかいっていないかなんていう話をしているんじゃないんですよ。今の事態というのは公共交通機関として失格だということを私は言いたい。

 田村さん、きょうお見えですけれども、もし鉄道やバスで、運転手がいない、病欠した、それで運行を二千減らします、仮にJR北海道でもいいですよ、それで運行計画の二割がだめになりましたと言ったら、どないなります。これは怨嗟の声がわんと来ますやんか、どないなってんのやと。そういう問題なんだということなんですよ。軽く捉えたらあきまへんで。だから、公共交通機関としての問題が問われているんだという角度から物事を深めなくちゃならぬということを私は言っているんですよ。

 だから、LCCの利用者のアンケートを見ますと、LCCを利用したくないと回答した人が二十数%、三〇%近くいますよ。その中の最大多い理由は何か。安全性に不安があるからと言っているわけですね。今、安全運航だとかなんとかってやっていますけれども、田村局長はそうおっしゃったけれども、乗っている人たちの一番の不安はここなんですよ。そういうものに見合った形で対策をとらなくちゃならぬというふうに私は思います。

 ですから、ここを見過ごしちゃならぬ。国として推進してきた規制緩和路線自身が問われていて、先ほど述べたように、やはり広く検証、検討する時期に来ているということを言っておきたいと思います。

 最後に一言。

 パイロット不足の問題の解決については緊急の課題です。この間、私は一貫して主張し、提起してきましたけれども、今こそ、即戦力である、JALで不当解雇されたパイロットを職場に戻すべきだということを主張して、きょうは質問を終わります。

     ――――◇―――――

梶山委員長 引き続き、国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。

 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。

 本件につきましては、理事会での御協議を願い、お手元に配付してありますとおりの草案が作成されました。

 本起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から御説明申し上げます。

 宅地建物取引業に従事する宅地建物取引主任者については、昭和三十二年に制度が創設され、宅地建物の安全な取引のために欠かせない役割を担っております。この宅地建物取引主任者の主要な業務である重要事項説明では、これまでの法令改正により説明事項が増加しているほか、例えば、建物についてアスベストの使用調査がある場合は、その内容についても説明する必要がある等複雑化しているところであり、宅地建物取引主任者の果たすべき責任は増大しております。

 また、我が国は欧米に比べて全住宅流通に占める中古住宅の割合が低い現状にありますが、中古住宅流通のより一層の円滑化を図っていくためには、消費者が安心して取引を行うことができる環境整備が重要であり、そのためにも、宅地建物取引主任者が中心となって、リフォーム会社、瑕疵保険会社及び金融機関等の関係者と連携の上、ワンストップで中古住宅の流通を実現していくことが求められております。

 本起草案は、このような最近における宅地建物取引主任者の役割の増大に鑑み、その役割が十分に発揮され、宅地建物取引業の業務の適正な実施が確保されるよう、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。

 第一に、宅地建物取引主任者を宅地建物取引士の名称に改めることとしております。

 第二に、宅地建物取引士は、宅地建物取引業の業務に従事するときは、宅地または建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地または建物の流通に資するよう、公正かつ誠実にこの法律に定める事務を行うとともに、宅地建物取引業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならないこととしております。

 第三に、宅地建物取引士は、宅地建物取引士の信用または品位を害するような行為をしてはならないこととするとともに、宅地または建物の取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならないこととしております。

 第四に、宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならないこととしております。

 第五に、宅地建物取引業の免許及び宅地建物取引士の登録に係る欠格事由に暴力団員等であることを追加する等暴力団排除規定を整備しております。

 以上が、本起草案の趣旨及び主な内容であります。

    ―――――――――――――

 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

梶山委員長 これより採決いたします。

 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

梶山委員長 起立総員。よって、そのように決しました。

 なお、ただいま決定いたしました本法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

梶山委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時五十八分散会


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