衆議院

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第3号 平成28年3月15日(火曜日)

会議録本文へ
平成二十八年三月十五日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 谷  公一君

   理事 秋元  司君 理事 秋本 真利君

   理事 金子 恭之君 理事 小島 敏文君

   理事 鈴木 憲和君 理事 泉  健太君

   理事 野間  健君 理事 樋口 尚也君

      今村 雅弘君    岩田 和親君

      大塚 高司君    大西 英男君

      加藤 鮎子君    門  博文君

      神谷  昇君    木内  均君

      工藤 彰三君    小池百合子君

      今野 智博君    佐田玄一郎君

      斎藤 洋明君    津島  淳君

      中村 裕之君    西村 明宏君

      堀井  学君    前田 一男君

      宮内 秀樹君    宮崎 政久君

      宮澤 博行君    望月 義夫君

      山本 公一君    荒井  聰君

      神山 洋介君    黒岩 宇洋君

      小宮山泰子君    津村 啓介君

      水戸 将史君    横山 博幸君

      岡本 三成君    北側 一雄君

      中川 康洋君    穀田 恵二君

      本村 伸子君    井上 英孝君

      椎木  保君

    …………………………………

   国土交通大臣       石井 啓一君

   国土交通副大臣      土井  亨君

   内閣府大臣政務官     酒井 庸行君

   総務大臣政務官      森屋  宏君

   外務大臣政務官      山田 美樹君

   経済産業大臣政務官    星野 剛士君

   国土交通大臣政務官    宮内 秀樹君

   国土交通大臣政務官    江島  潔君

   国土交通大臣政務官    津島  淳君

   政府参考人

   (消費者庁審議官)    福岡  徹君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房参事官)           吉本  豊君

   政府参考人

   (国土交通省都市局長)  栗田 卓也君

   政府参考人

   (国土交通省道路局長)  森  昌文君

   政府参考人

   (国土交通省鉄道局長)  藤田 耕三君

   国土交通委員会専門員   伊藤 和子君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月十五日

 辞任         補欠選任

  大塚 高司君     宮崎 政久君

同日

 辞任         補欠選任

  宮崎 政久君     大塚 高司君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一三号)


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     ――――◇―――――

谷委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省都市局長栗田卓也君、道路局長森昌文君、鉄道局長藤田耕三君、消費者庁審議官福岡徹君及び経済産業省大臣官房参事官吉本豊君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

谷委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。工藤彰三君。

工藤委員 皆さん、おはようございます。自由民主党、名古屋の工藤彰三でございます。

 質問の機会をいただきまして、まずもって感謝申し上げます。踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案、いわゆる踏切法改正案について順次質問させていただきます。

 この質問に先立ちまして、私は、東京と名古屋を結構新幹線に乗って頻繁に往復します。そして、名古屋駅から、実は、地元の事務所の車に乗らず、なるべく鉄道を使って、地下鉄、JR、たまには名古屋鉄道、名鉄を使って移動します。

 なぜかというと、当然ながら、名古屋は道路が広いですけれども、踏切であかずの踏切に遭ったり、踏切で時間をとられる。そうすると、せっかく帰っても遅刻してしまう。そうすると、地元の方々から結局遅刻してくるのかといってお叱りを受けて、また東京に戻る。そういうことにならないように、なるべく事務所の方には踏切を通らないで移動する、そういう手段を考えるように、そして、自分もそうですが、なるべく踏切、高架下を通らない。特に、先生方、選挙を控えております。選挙戦で街宣車が踏切でとまっていたら、その時間がパアになってしまう。きちっとした道路を確保しなきゃいけない、そういうことでありますし、今回、私も、踏切道の改正化という話を受けて、いろいろ見ていたところに質問が回ってまいりまして、急遽勉強させていただいて質問に移るわけでありますので、よろしくお願いいたします。

 皆さん御存じのとおり、道路と鉄道は、重要な交通基盤として、国民生活の向上、そして戦後の経済発展に大きく貢献してきました。また、それにより、急激な都市化の拡大、モータリゼーションの進展や鉄道利用拡大などで踏切事故や踏切遮断による交通渋滞が多発する大きな社会問題になりました。

 踏切道の改良を促進するいわゆる踏切法が施行されたのが昭和三十六年であります。五十五年前であります。その後、五十年が経過して、五十五年たっておりますが、踏切の数、当時は全国で七万の踏切、現在は約半分の三万四千の踏切に減りました。遮断機のない踏切も一割まで減少いたしましたが、今もなお問題は山積していると考えております。踏切事故は一日に一件、約四日に一人死亡事故、死亡者に占める歩行者の割合は八割、うち六十五歳以上は四割であることは大変な問題だと考えております。さかのぼって考えれば、昭和三十六年度においては、踏切の事故数が五千四百八十三件、死傷者数は三千九百十八人、うち千五百六十人死亡と比べればかなり減ったと思いますが、まだ大きな社会問題と考えています。

 また、あかずの踏切、いわゆる渋滞、ピーク時に一時間に対して遮断している時間が四十分以上の踏切は、東京都、大阪府を中心に五百五十一カ所存在するわけであります。

 このあかずの踏切は、全踏切平均の約四倍の踏切事故が発生しているなど、安全性の面から深刻な問題であり、交通渋滞が緊急車両の通行を妨げる、これは都市部の市民生活に重大な支障を与えていることから、この踏切道について一層の改善が求められています。

 本日は、資料を二枚持たせていただきました。

 一枚目の写真を見ていただきたいと思うんですが、これは私の生まれ育った地元名古屋市熱田区、熱田神宮にあります名鉄神宮前駅、そして近くにはJR熱田駅があります。JRの上下線、そしてJRの貨物線、そして名鉄名古屋本線と常滑線、八本の線路があるわけでありまして、当時この御田の踏切は、ピーク時に遮断している時間が五十八分、全く通れない。逆に言うと、ここの踏切に行って渡ろうとするドライバーは余り頭のいい方じゃないなと言われて、ここの道は通らない方がいい、そういう道でありました。歩道橋もありました。

 これは向かって右手が西側なんですが、こちらから向かっていくと真ん中に分離帯があります。一旦踏切を渡ってここで遮断されると、JRがまた通るまで待たされる。これは通行者でもずっと待つ。そしてまた、手動という大変危険な踏切であったということでありました。

 協議会をいろいろ設置して、このあかずの御田の踏切をどういうふうにするのか、いろいろ協議会がありまして、残念ながらというか、いかんともしがたい、平成二十四年六月三十日にこの踏切は廃止されました。そして新たな大きな歩道橋にかえまして、現在工事中であります。

 下の写真の上に、新たな歩道橋が設置されております。上には略図がついておりまして、スロープを上がって歩道を渡ってまたおりる。そして、よく歩道橋が問題になるのは、階段ですから、年配の方が使用されることを嫌がられますので、エレベーターが設置されております。このエレベーターもかなりもめました。設置するのはいいんですが、電気代は誰が払うんだろうか、そういう問題もありましたが、今、過去の老朽化した歩道橋を撤去する工事がなされて、いよいよ来年から御田の歩道橋ができるわけであります。

 ここでお尋ねいたしますが、今回また五年延長しましたが、踏切対策に当たっては、鉄道事業者と道路管理者による調整に時間を要するなど、対策に今まで長時間かかってまいりました。今回の法改正によってどのように踏切対策が早急化されるのか、そのことについて、本当にスピードアップするのか、お答えしていただきたいと思います。

森政府参考人 お答えいたします。

 今委員御指摘のように、踏切改良に関しましては、従来から各方面鋭意進められてきているところではございます。ただ、一部でその整備がなかなか思うように進まないという御指摘もされているところでございます。

 その理由として、今まさにおっしゃったとおりでございますが、提案される内容が非常に大規模になってまいりますと、その大規模さゆえに自治体と鉄道事業者の協議が非常に時間がかかってしまうというようなことがございます。そうしますと、結局はその改良方法が決まらない。

 現行の踏切法におきましては、改良の方法が決まりませんと改良する踏切を指定することが事実上できないということになっています。

 その結果として、事業が進まないということにつながってまいるわけでございますが、今回の改正案におきましては、これを改めまして、課題のある踏切につきましては、鉄道事業者と道路管理者の間で改良の方法が合意できていなくても、国土交通大臣がこれを指定し、期間を定めて対策を促進するということとさせていただいているところでございます。

 また、この対策の検討に当たりましても、検討の見える化を図る観点から、鉄道事業者、道路管理者のみならず、地域の関係者の意向も含めて、地域一体となって協議をしていただこう、そして、踏切道の実情に応じた踏切対策がこれまで以上にスピードアップされると考えております。

 また、立体交差といったような大規模な、あるいはまた抜本的な対策が講じられるまでの間、カラー舗装などの当面の対策、あるいは駅周辺の駐輪場整備といった踏切周辺対策も法律上位置づけさせていただいておりまして、さまざまな踏切対策が進められることと考えているところでございます。

 これらによりまして、円滑に議論が進みまして、対策が促進されることを期待するところでございます。

 以上でございます。

工藤委員 局長、答弁ありがとうございました。

 課題を、いろいろ変えて、早急にという対策でありましたけれども、その点について、また順次質問したいと思います。

 地元のネタで申しわけないんですけれども、今、立体高架化、そしてアンダーパスとか、いろいろ話が出ました。JRや名古屋鉄道に協議会を設置したり、地元住民説明会を開いて、いろいろ順次進めていただくという答弁でありましたけれども、実は、できるところとできないところもあります。

 名古屋鉄道は、名古屋市南区の呼続から星崎間で連続立体交差化、北と南から順次やっていこうということでありますが、実際、五十年かかると言われております。地域の方と協議して、北と南、一気にやってしまえば二十五年でできるんじゃないかという話がありますが、今は土地の収用の問題がありますので、なかなかうまくいかない。これも今、名古屋市と話をしながら、そして名鉄とも話をして、今調査中でありまして、平成三十一年から着工したい、そんな話が今進んでいるところであります。これは今の実例を挙げさせていただきました。

 また、今答弁にありました中で、かなり地元には無理な踏切もあります。

 二枚目の資料をごらんいただきたいと思うんですが、名古屋にはレインボーホールといって、コンサートホール、体育館がある、南区に大きな土地があるんですが、その東側に、これはJR笠寺駅の踏切、北側の踏切と言われております。その南の方に行きますと、名古屋環状線で高架化されておりまして、渋滞はないんですけれども。見ていただきたいんですが、右端から左端の距離が、実際、皆さんが毎日使われております第一会館と第二会館の地下道、あれぐらいの距離があるわけであります。そして、一番左側の上、ここにあるものは、実はこれは東海道新幹線であります。

 要は、この上をまたぐ歩道橋、高架化しようとすると、膨大な費用もかかりますし、土地の収用もままならない。

 そしてまた問題になるのは、だったらその下をくぐればいいじゃないかと考えるんですが、私の選挙区、愛知四区というところは、小学校区で五十六学区、そのうち四十五の学区が海抜ゼロメーター地帯なんです。要は、アンダーパスにしたところで、ゲリラ豪雨が襲ってきたり、排水はとても不可能でありまして、現に、この笠寺の駅の改札口も、東海豪雨や三年前の十月の豪雨のときは、膝下まで水がたまる、そんな地区でありますので、とてもとてもそれは無理じゃないかと考えております。

 今答弁の中で、踏切の中の拡幅、幅を広げればという話が今局長から出ましたので、そのような対策をどのように考えているのか、お聞かせを願いたいと思います。

森政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘の笠寺踏切でございますが、JRの笠寺駅周辺、少し離れたところの踏切でございます。この笠寺駅自身も、一応エレベーターのついた自由通路があって、二十四時間開放されているということではございますけれども、そこまで迂回をすると、やはり四、五百メーターかかってしまうというようなこともあるというふうに御指摘をいただいているところでございます。

 本来、今委員御指摘のように、踏切の課題を解消するためには、踏切道を立体化させて除却をするというのが理想的ではございますけれども、このように、沿線の状況あるいは家屋の張りつきといったようなことで、立体交差が実際にはなかなか難しいということもございます。

 このような場合、特に前後区間の踏切の幅員が狭い場合には踏切道を拡幅するといったようなことも交通の円滑化や事故防止のためには有効な手段だというふうに考えているところでございます。

 今後、課題のある踏切につきましては、地域の関係者の皆様方と一緒になって協議をし、改良方法を定めていくこととしておりますので、踏切道の実情に応じまして、その対策を講じてまいりたいというふうに思う次第でございます。

 以上でございます。

工藤委員 的確な答弁、ありがとうございました。

 この笠寺、神宮前駅の解消はなかなか大変だと思います。さまざまな点で時間もかかりますし、費用もかかります。そして何よりも地域の住民の、市民の皆さんの納得が要る、説明が要る、これが大変な問題だと思っております。

 また、それに対して、今回の法改正に、道路協議団体制度についてとあります。要は、踏切道やそれに付随する道路に対して協議会を設置したい、そういう旨の法案の説明になっておりますが、一例をまた挙げさせていただきます。

 余り私の地元の自治体のお恥ずかしいことを言いたくありませんけれども、市長さんがかわってから、いろいろな面で変わりました。無駄なものは省くというか、自分のやりたいことだけやっている方が今の市長でありますけれども、実際問題、道路維持費というものが名古屋市は完全に削られているのであります。

 踏切や公園の道路に付随する雑草等、ぼさぼさに生えています。これを各区の土木事務所等にお願いしても、予算がないからなかなかやれない。自治体の首長さんが簡単に言うのは、だったら市民にやってもらえばいいということをおっしゃるんですけれども、市民を募って草取り、そして道路の清掃というのはなかなか厳しい問題がありますし、ボランティアで集まっていただくのはいいんですが、お子さんも参加されます。家族で参加された場合、お子さんが参加されて、よく私たちが気にしているのは、草を取ったり、歩道の上で雑草を抜いたりしているんですけれども、では、転んで道路に落ちた場合、そこに車が走ってきたりバイクが来て交通事故が起きた場合、誰が責任をとるんだということをいつも危惧しながらしているわけであります。

 道路協議会、これからどのように国土交通省は協議しながら各自治体そしてボランティアの方々と進めていくのか、そのところのお考えを教えていただきたいと思います。

森政府参考人 お答えいたします。

 今回この法改正の中には、踏切の改良促進に加えまして、踏切周辺あるいは駅周辺の環境改善を図るという観点で、道路協力団体というものを指定させていただいて、私たちと一緒に道路管理を一層充実させていくことをこの中で位置づけさせていただいているところでございます。

 特に、道路の清掃といった身近な課題、こういった課題を解消していく、あるいはまた、道路利用者がお抱えでありますさまざまなバリアフリー等々に対する課題といったような問題につきましても、これは私たち道路管理者だけでは処理し切れないものもございます。こういった視点で、道路協力団体という、今まで道路の清掃あるいは除草といったようなことに関しましてボランティアで活動してきていただいている方々に、私たちへの御支援も含めて一層道路管理の充実を図っていきたいという趣旨でございます。

 今委員御指摘のような、自治体としても非常に予算が厳しい環境の中で道路環境をよくしていくために、この道路協力団体の皆様方の御支援もいただきながら、特にまたこの駅、踏切周辺の環境の改善にしっかり努めてまいりたいと考えている次第でございます。

 以上でございます。

工藤委員 答弁ありがとうございました。

 時間がなくなってまいりましたので、端的に四問目をお聞かせ願いたいと思います。

 先ほどの二枚目の資料の下の部分が笠寺の踏切でありますけれども、局長が先ほど答弁されました、カラー舗装等も考えていきたいというありがたい答弁があったんですが、そこで、例えばこの踏切だけではなくて、いろいろな長い踏切に対して、今問題になっております、高齢者そして認知症の方、これを渡るときに問題が多々あるかと思いますけれども、端的で結構ですから、今後、国土交通省はどのように対策を考えているのかをお聞かせ願いたいと思います。

藤田政府参考人 認知症の方を含む高齢者の踏切安全対策につきましては、国土交通省で、平成二十六年七月から、関係者から成る検討会を設置して検討してまいりました。その結果としまして、昨年十月にその取りまとめを発表しておりますけれども、高齢者等が踏切の中に取り残されないための対策、あるいは取り残された際に救済をする対策、それから踏切道を通行しないで済むようにする対策、こういったことが必要だろうということで、そういった視点から、十四の具体的な対策を提示しております。

 この検討結果を踏まえまして、今般の法改正を機に、保安設備整備に対する補助を充実して、その対象に非常押しボタンを追加する等の措置を講じております。

 国交省としましては、法に基づく補助事業も活用しながら、検討会での取りまとめ対策を着実に実施してまいりたいと考えております。

工藤委員 さまざまな問題、これから解決していただきたいことは多々あると思いますので、国土交通省、頑張っていただきたいと思います。

 質問を終わります。ありがとうございました。

谷委員長 次に、津村啓介君。

津村委員 日本は鉄道先進国でございます。日本の人口密度はアメリカの約十倍、また世界的にも大変人口密度の高いヨーロッパのさらに二倍の水準でございます。明治以来、先人たちが、ある時期は富国強兵、そしてある時期は平和な経済大国の建設に向けて、さまざまな知恵を凝らす中で、鉄道というのは大変大きな役割を果たして、ある時期には鉄道省という役所まであった。佐藤栄作元総理はその鉄道省の御出身でもございます。そういった、世界史的にもまた日本の歴史の中でも大変大きな役割を持ってきた、新幹線を初めとする日本の鉄道でありますけれども、その歴史的な役割は大変大きく変貌しております。

 お配りした資料をごらんいただきたいと思います。こういう資料を皆さんにお見せしておりますけれども、こちらは、一番大きな棒グラフが日本の踏切の数、そして細い黒線が鉄道の営業キロ数、赤い線は道路、緑の線は航空、飛行機の利用者の数でございます。

 非常に特徴的でありますのは、鉄道については、この法律ができたちょうど五十年前、昭和三十六年に、ほぼ、いわば飽和状態にございまして、その後、鉄道の営業キロ数というのはほとんど伸びていません。道路もかなり高い水準にあって、伸びはかなり鈍化しておりますが、航空機については、まだ五十年前は黎明期でございますので、飛躍的な増加をしているということであります。

 きょうは踏切道の改良促進法の議論でございますので、ぜひこの踏切のことにフォーカスをしていきたいと思います。

 一番左の黒い棒、これは、当時はまだ踏切道改良促進法が成立しておりませんので、踏切の種別がないわけです。ですから黒い棒になっています。昭和三十年当時、六万九千六百十三カ所。そして、五年に一度の統計しかありませんので、昭和三十五年が本当にピークかはちょっとわかりませんけれども、昭和三十五年前後には七万件を超していた踏切が、昭和三十六年の踏切道改良促進法施行によって急減をしておりまして、現在では、当時の半数以下、三万三千五百二十八カ所まで踏切が減少してきた。

 そして、この青い棒グラフは、遮断機のある踏切です。昭和四十六年生まれの私には非常に驚くべきことなんですけれども、昭和三十五年当時は遮断機のある踏切というのはほんのごくわずかで、ほとんどの踏切には遮断機がなかった。ですので、大勢の方が踏切事故で亡くなっているということも、なるほどとうなずけるものであります。

 この踏切道改良促進法というのは、そういう意味では、国民の安全、安心に大変寄与したすばらしい法律でありまして、五十年を経て今、踏切道改良促進法のテーブルの上では、四種踏切、つまり遮断機のない踏切というのは、三千件ですか、この赤い棒グラフのところですから、一番右側の小さなボリュームということになっています。

 しかし、私から見ますと、踏切道の定義に問題がありまして、ここの数字に載っていない踏切が実は世の中にたくさん存在いたします。そういったことも含めて、少し数字に即した議論をさせていただきたいというふうに思います。

 まず、踏切道改良促進法第一条を読み上げさせていただきますと、この法律の目的として、第一条にこう定めています。「この法律は、踏切道の改良を促進することにより、交通事故の防止及び交通の円滑化に寄与することを目的とする。」交通事故の防止と交通の円滑化の二つが並べられております。

 次に、第二条にはこう書かれています。「この法律で「踏切道」とは、鉄道と道路法による道路とが交差している場合における踏切道をいう。」道路法による道路でない道路、建築基準法に定められているいわゆる二項道路と呼ばれる私道や農道、林道など、あるいは会社の事業所内にある道路など、道路法に定められている道路以外の道路が国内にはたくさんございます。

 第一種から第四種の合計で、踏切法上は三万三千五百二十八ある踏切のうち、この改良促進法の対象外となってしまう私道に建設されている踏切というのは一種から四種まで幾つあるか、その数を、これは副大臣にお答えいただきたいと思います。

江島大臣政務官 御質問のございました道路法以外の踏切でございますが、まず、踏切の数全体は、これは先ほど先生御指摘のように三万三千五百二十八カ所でございます。

 このうち、いわゆる道路法の道路以外と交差をしている踏切道でありますが、合計で三千七百二十五カ所ございます。その内訳は、第一種の踏切道が千九百七十五カ所、第三種の踏切道が二百二十一カ所、第四種の踏切道が千五百二十九カ所となっております。

津村委員 数字がたくさん出てきましたので、戸惑われている方もいらっしゃるかもしれませんが、今何が明らかになったかと申しますと、今、踏切法で定めている全国にある踏切の数は三万三千五百二十八、三万三千カ所であります。そのうちの三千七百二十五カ所、つまり、一割以上の踏切はこの法律では改良促進できないということであります。交通事故の防止をうたっているにもかかわらず、一割の踏切、そして、そのうち四種踏切が千五百二十九というふうにお答えになりました。今、四種踏切は三千を少し下回る数字だと思いますが、その半数以上は踏切道改良促進法では改良ができない、法律の対象外、補助もできないということになります。

 先ほど棒グラフで見ていただきましたように、この赤い、遮断機のない踏切が激減してきたことが踏切事故の数の減少に大きく寄与してきたにもかかわらず、もうこれ以上踏切の数を減らすことができない、遮断機を設置することができない、この法律ではそういう限界があるということを私は申し上げているんです。

 五十年たちました。当時は、高度成長期のことですから、交通の円滑化ということも非常に重要な事業であったと思います。現在、先ほど立体交差の話もありましたけれども、都市部では立体交差化が大変進んでおります、後で数字も出しますが。こうした中で、地方の交通安全が取り残されてきた、そのことに光を当てたいと思っております。

 これは五年に一度の改正だと思いますので、ぜひ次回、五年後の踏切道改良促進法の改正のときには、大臣が五年後にいらっしゃるかわかりませんけれども、国土交通省の皆さん、鉄道局の皆さん、ぜひこの第二条の改正をしていただきたい。いわゆる二項道路、私道の改良促進についてもしっかりと対象に入れて地域に光を当てていただきたいというふうにお願いいたします。

 続きまして、大臣に伺わせていただきます。

 大臣、この四種踏切ですけれども、遮断機のない踏切です。大臣は東京の御出身だと思いますが、この四種踏切、横断されたことはございますか。横断されたときには、どのような御感想を持たれましたか。

石井国務大臣 最近は車での移動がほとんどですので、四種踏切を通ってはいないと思いますけれども、過去通ったかどうか、ちょっと記憶は定かではございません。

 私が生まれ育った東京の豊島区では、都電の踏切であったような記憶もあるんですけれども、実は、きのう御質問をいただいた時点で記憶をよみがえらせてみたのですが、恐縮ですが、ちょっと定かに覚えていない状況です。

津村委員 江島政務官、いかがでしょうか。

江島大臣政務官 私、地元は山口でございますが、私の地元の付近には、第四種踏切、いわゆる遮断機のない踏切はたくさんございまして、私もしょっちゅう通っております。日常的に通っておりましたので、正直申しまして、それほど危険性も感じるということは特にございません。

津村委員 まず、大臣、四種踏切は車も通れます。地方に、多分、比例のブロックなんでしょうか、東京にもたくさん、多摩の方にありますし、四種踏切というのは恐らく大臣もお通りになったことがあるんじゃないかなというふうに、これは勝手な想像ですけれども。

 実は、皆様にお配りしました資料、二枚目をごらんください。こちらは、第四種踏切が全国に幾つあるのか、都道府県別に載っております。これは、国交省さんに事前にお願いをいたしまして、きょうの質疑に合わせて出していただいたもので、今回お願いをして作成していただいた、そういう意味では初めて出てくる数字だと思うんですけれども、人口も規模も違うので単純比較はできないと思いまして、十万人当たりで割らせていただきました。

 今、なぜ江島政務官に御質問したかといいますと、実は断トツで山口県が第四種踏切が多いわけです。一方で、これは少し驚いたんですけれども、大阪は一つしかない、奈良も一つしかないということで、地域差が非常に激しい形になっています。どちらかといえば、やはり地方の方が踏切が多く残っているわけです。

 これは、恐らく鉄道事業者さんに任せてしまっている、どういうところに設置していくかということに対して国がきちんとした指針を示してこなかった、あるいは、計画的に第四種踏切の廃止あるいは改良促進ということをしてこなかったことによる地域格差だと思うんですが、まず江島さん、どういう御感想でしょうか。

江島大臣政務官 山口県というところは、大体何をどういう順位で並べても真ん中ぐらいに来るのが常なんですが、こんなところでトップに立つのは、余りこれは好ましいことではないと思います。

 御指摘のように、安全性の面からは、やはり踏切の第四種が減ったということが事故の件数の低下につながっていることは、もうこれは明白でありますので、山口県といたしましては少し認識を新たにしなければいけないなと思っています。

 一方で、こう見ますと、人口密度の高いところで、都市部のところでやはり減っておりますので、それだけ山口県あるいは上位の島根県、福井県等は人口密度が少ないので、踏切にかかわる事故件数も少ないので、結果として鉄道事業者が踏切改良にそれほど積極的には取り組んでこなかった、その結果がこの数字なのかなというふうに感じております。

津村委員 先ほど御紹介しました元総理大臣、元鉄道次官の佐藤栄作さんも山口の御出身でありまして、我田引鉄ではないんだなというふうにも読めるんですが、後で出てくる勝手踏切という存在もありまして、この数字だけでは一概に言えないという面もあります。そのことは後で触れさせていただこうと思います。

 大臣でも副大臣でも政務官でもいいんですけれども、立体交差化にかかる費用と第四種踏切に遮断機を設置する費用が大体どのぐらいの比率であるか、どなたかおわかりになりますか。ざっくりで結構です。百倍、千倍、どれぐらいか、おわかりになりますか。もちろん場所によりますけれども、ざっくりで結構です。

石井国務大臣 ちょっと突然のお尋ねなので、正確にお答えできるかどうかあれですが、立体交差化は、規模、延長によって相当違いますが、数百億ぐらいかかる例も相当あると思います。そういう意味からいえば、相当の差があるというふうに認識をしております。

津村委員 的確な御答弁だと思います。

 竹ノ塚の踏切事故で、立体交差化については随分議論が出ました。土地の買収の費用が大変かかりますので、これはまさに場所によるんですけれども、大きな規模のときには五百億かかるケースもあるというふうに伺ったことがあります。それは少し極端な例ですので、数百億という大臣の御答弁は恐らく当を得たものだと思います。

 一方で、四種踏切、こちらも場所によるわけですけれども、既に踏切がある場所に遮断機を設置するだけですので、土地の買収ということは基本的にはかからないと思います。鉄道信号業界等の数字とかもいろいろ検索してみたんですけれども、一カ所当たり大体一千万前後だそうです。

 先ほど申し上げましたが、今、四種踏切を全て合わせて全国に三千弱であります。それに一千万を掛けますと、大体三百億弱であります。立体交差化を一箇所する費用で全ての四種踏切に遮断機を設置できるわけですけれども、大臣、四種踏切の遮断機設置にもう少し前向きになっていただくことはできませんか。

石井国務大臣 現在残されている第四種踏切道は、踏切に保安設備の設置を義務づけた昭和六十二年以前に設置されたものでありまして、基本的には安全確保のため着実になくしていく必要があるというふうに思っております。

 これまでの取り組みにより、昭和三十五年度末に約六万二千カ所あった第四種踏切道は、昭和三十六年の踏切道改良促進法の施行以降、統廃合や踏切保安設備の整備により、平成二十六年度末現在で約二千九百カ所となり、二十分の一程度まで減少しております。

 今後も引き続き第四種踏切道の減少に向けた取り組みが必要でありますけれども、その際、残された第四種踏切道が、近くにほかの踏切道や迂回路がないなど、周囲の状況等から統廃合が困難な場合が多く、協議、調整に時間を要する、また、鉄道事業者においては、自動車や歩行者の交通量及び列車の通過本数が多く、事故の危険性が高い第一種踏切道の安全対策の充実に対して重点的、優先的な取り組みを求められる場合があること、こういった事情もございます。

 このため、具体的な目標を定めるのはなかなか難しい面もあるのですが、国土交通省としては、引き続き、第四種踏切道の減少に向けた着実な取り組みを関係者に指導していきたいと思っております。

津村委員 大臣、そうなると、さっきの話に戻ってしまうわけなんです。

 第四種踏切が激減をして二千九百まで減ったとおっしゃるんですけれども、そのうちの千五百二十九は国交省の法律では改良できないんです。ですからこの法律には大きな欠陥があるということを申し上げているんですが、四種踏切のうち千五百二十九、半数以上がこの改良促進法の対象外で、国としては何も補助ができないということについてどうお考えですか。

石井国務大臣 先ほども答弁を申し上げたとおり、統廃合あるいは除却等に引き続き努力をしていきたいと思っております。

津村委員 総務省から森屋政務官に来ていただいていると思います。

 第四種踏切については、改良が進んでいない一つの原因は、道路管理者の費用負担も発生するというところで、ここが、総務省さんというよりは各地方自治体が二の足を踏んでしまうところなのかなというふうに思います。

 国交省さんとしては、この踏切改良促進法の枠組みで鉄道事業者に対して一定のサポートをして、それがまだ四種踏切については半分以上もカバーできていないことを私は問題にしているわけですけれども、一方で、道路管理者である各地方自治体は、この四種踏切についてきちんとした問題意識を持っているのか。それも、全国一気通貫でその問題意識を植えつけるといいますか、それはちょっと上からの言い方ですけれども、確認するというか、サポートをするのは総務省さんの役割だと思うんですけれども、地方交付税交付金の枠組み等の中で、こういう四種踏切について改善を促していくような何かアドバイスというのはされているんでしょうか。

森屋大臣政務官 ただいま先生から、第四種踏切につきまして、改良経費に対する地方財政措置についてとのお伺いをいただいたところでございます。

 まず、遮断機や警報機等の踏切保安施設の設置に要する経費につきましては鉄道事業者が負担することとされており、これらの設備の設置に対しましては、国土交通省が踏切保安設備整備費補助金により支援をされているというふうに承知をしているところでございます。

 その上で、先生御指摘ございました地方公共団体による財政支援は任意であるということで、各団体においてその必要性について判断をされているものというふうに思っております。

 いずれにいたしましても、踏切保安設備の改良経費に対する財政支援のあり方につきましては、まずは所管省庁でございます国土交通省の皆様方のお話をよく伺った上でというふうに思っております。

 以上でございます。

津村委員 海外では恐らくこういうことは余りなくて、日本は、役所が縦割りというか、それぞれ専門性が高いという言い方もできますけれども、こういうケースというのは、まさに国と地方自治体の関係性、そして総務省さんと国土交通省さんの関係性、国土交通省の中でも道路局と鉄道局の関係性、そういったいろいろなはざまにすぽっと落ちてしまっているのがこの四種踏切の存在ではないのかなというふうに私は思うんです。

 国土交通省さんができて十五年ですか、たちますし、また総務省さんも、合併の後、さまざま地方自治体への施策を進められていると思いますけれども、ぜひ五年後の改正のときにはこの視点を入れていただきたいなというふうに思います。

 さらに危険性の高い踏切の問題について取り上げていきます。

 鉄道営業法という法律がありまして、この三十七条には、「停車場其ノ他鉄道地内ニ妄ニ立入リタル者ハ十円以下ノ科料ニ処ス」という明治三十三年の法律がございます。この十円というのは今は改正されているんだと思いますけれども、この法律と、今全国に、勝手踏切と言われる、四種にも入っていない、つまり警報機も設置されていない踏切が多数あるわけですけれども、大臣、この勝手踏切を横断することはこの鉄道営業法第三十七条に抵触するのではないかと私は考えるんですけれども、国土交通省の所見はいかがでしょうか。

石井国務大臣 今御紹介いただいたように、鉄道営業法第三十七条は、停車場その他鉄道地内にみだりに立ち入ることは列車の往来の妨害となるおそれがあるので、そのような行為を処罰することとしたものであります。

 鉄道事業者が踏切道として認めていない場所で線路を横断することもこうした行為に該当いたしますので、いわゆる勝手踏切、鉄道事業者が踏切道として認めていない横断通路を横断することは、鉄道営業法三十七条の規定に抵触するおそれがあると考えられます。

津村委員 ありがとうございます。

 しかしながら、大臣御存じのように、全国には鉄道法に定められた踏切とかなり近い数の勝手踏切が現に存在をして、日常的に多くの方が御通行になっているという現実があります。

 大臣、全国にはこの勝手踏切、鉄道事業者が踏切としていない横断通路というのは幾つございますか。

石井国務大臣 委員が御指摘のいわゆる勝手踏切の実態につきまして、鉄道事業者に確認をしたところ、明らかに線路内を横断した形跡があるものなどの事例が全国で約一万九千カ所ありました。

 このような踏切道以外で線路を横断する行為は危険であり、鉄道事業者は、線路を横断しないよう注意喚起する看板の設置や侵入防止のための柵の設置などの対策を講じております。

 このような対策については、鉄道の安全確保の観点から、基本的には鉄道事業者において取り組むべきものと考えておりますが、国土交通省といたしましては、このような鉄道事業者の取り組みを支援すべく、自治体等の関係機関に働きかけをするなど可能な協力を行ってまいりたいと思います。

津村委員 統計によりますと、この鉄道営業法三十七条の立ち入りによって罰せられている方というのは、年間約百人前後で推移をしております。

 この中には、明らかに故意に電車の通行を妨害しようとか、あるいは、場合によっては何かしらのデモンストレーションの中でそういう行為があったケースが含まれていると思いますので、いわゆる勝手踏切を通行していて、はい、逮捕、はい、検挙というケースは非常にまれなのではないかと想像いたしますが、今大臣おっしゃったように、全国で一万九千カ所、看板の設置等の話もありましたが、現実に勝手踏切として認知をされている踏切があります。幾つかの鉄道事業者の方に私も直接伺いましたが、一の位まで、一桁までその場所を特定されて、そして計画的に看板の設置など、各鉄道事業者さんは努力をされています。

 しかし、なぜそうした勝手踏切がなくなっていかないかといえば、この踏切を踏切として、第四種踏切に昇格させる、あるいは遮断機をつけるということが省令上できないことになっているからだということであります。

 鉄道に関する技術上の基準を定める省令の第三十九条は、こういうふうになっています。「第三十九条 鉄道は、道路と平面交差してはならない。ただし、新幹線又は新幹線に準ずる速度で運転する鉄道以外の鉄道であって、鉄道及びこれと交差する道路の交通量が少ない場合又は地形上等の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。」

 この省令が極めて厳格に運用されていることによって、現実に通行の必要があって、例えば、目の前にスーパーマーケットがある、お向かいの土地に新しく団地が造成された場合、そこは、新しく道をつくって踏切を渡すのが一番自然だと思うんですが、この省令によってそういうことができない形になっている、ただし書きをうまく読めば例外を認められると思うんですけれども。

 現実に、この省令ができた二〇〇二年以降の十四年間で、ただし書きによって新設された踏切は幾つありますか。

江島大臣政務官 既設の鉄道路線におきまして、技術基準省令のただし書きにより新たに踏切道が設置された事例でございますが、平成十四年以降は、工事等のために一時的に設置されたものを除きまして、いわゆる恒常的に設置をされた平面交差の踏切は六件でございます。

津村委員 先ほども申しましたけれども、全国には、三万三千の公式に認められた踏切があって、そして、公式には認められていない勝手踏切、事実上の踏切が約一万九千あるわけです。

 この事実上の踏切は、先ほど大臣がおっしゃったように違法なものであります。ここを通ると鉄道営業法に抵触するおそれがある。場合によっては逮捕されてしまうかもしれない。一般の普通に生活をしている国民の皆さんが、日常生活、特に悪意があってスーパーマーケットに行くわけではない、学校に行くわけではありませんけれども、違法な状態に置かれてしまっているということであります。

 こうしたところをきちんと踏切と認めて、必要な保安措置といいますか、設備を設置するであるとか、そういうことをしていかなければ地域の安全が図っていけないと思うんですけれども、一万九千カ所も事実上の踏切があるにもかかわらず、この十四年間でたった六件しかそれを踏切と認めなかったというのは、大臣、なぜですか。

石井国務大臣 まず、今政務官が答弁しました六件というのは、全て勝手踏切を、いわゆる勝手踏切を新設の踏切としたものとは言えないようです。全部がそうだとは言えないようであります。

 いずれにいたしましても、委員御指摘のいわゆる勝手踏切につきましては、基本的には、事故防止の観点から、柵や立入禁止看板の設置、近接踏切道への迂回路を確保することなどにより、極力横断の実態をなくしていく取り組みが必要であると考えます。

 一方で、先ほど答弁申し上げたように、技術基準省令第三十九条のただし書きにより、例外的に踏切道を新設した事例は過去にございます。鉄道事業者において、交通の実態や周囲の状況等を踏まえ、いわゆる勝手踏切について、踏切道の新設がやむを得ないと判断した場合には、国土交通省といたしましても、個別の事情に応じ適切に判断をしていきたいと考えております。

津村委員 ありがとうございます。

 六件しかないと私は申し上げたんですけれども、その六件も勝手踏切以外のものを含むということですから、ますます少ないわけでありますが、恐らく、この踏切の新設禁止というのは、できるだけ、そもそもないのが一番事故が起きない、一応理念的にはそうなるわけですけれども、そういう高い理想でつくられた省令なんだと思いますが、しかし、実態と見合っていない。

 実際には、一万九千件もの、日常的に人が通行していることが各鉄道事業者によって確認されている道が存在するわけですから、これを何らかの形でなくすにしても、あるいは歩道橋をつけるとかさまざまなサポートをしていくためにも、その現実はちゃんと国土交通省が認めないといけないと思うんですね。

 そもそも、この一万九千件あるという数字も、今回御質問、質問通告を五日ほど前にさせていただいたんですけれども、その五日間で調べていただいた数字です。すぐにはわからないというお話でした。こうした実態を把握しようとしていなかったということだと思うんです。

 これから、もちろん、踏切の数をどんどんふやしていくのは余りいい方向ではないと思いますので、できるだけ廃止の方に向けるべきだとは思いますけれども、しかし、合理的に考えてここは踏切に昇格させた方が少なくとも当面は安全、安心に資するという場合には、その道をしっかりと開いていくべきだと思います。

 これは、省令ですので、国会ではなくて国土交通省さんの省の検討で変えていけるもの、大臣のお考えで変えていけるものだと思うんです、運用も含めてです。大臣、この三十九条、これからどういうふうに運用されていくのか、もう一回決意を聞かせてください。

石井国務大臣 委員御指摘の勝手踏切については、極力その横断の実態をなくしていくというのが原則でありますけれども、鉄道事業者が例外的に、勝手踏切について、新設がやむを得ないという判断をした場合には、国土交通省としても、個別の事情に応じて適切に判断をしていきたいと思っております。

津村委員 時間が押してまいりましたので、大臣、質問を進めますが、非常用の押しボタンというのは普通踏切に設置されているものだというふうに学校で習ったんですけれども、一種踏切でどのくらいの数、非常用押しボタンがついているのか。そして、大臣、済みません、これは質問通告がありませんが、非常用の押しボタンというのは、誰が押すために設置をされているんですか。

江島大臣政務官 私の方から数だけ御報告申し上げさせていただきます。

 一種踏切のうち非常ボタンの設置がしてあるものは、二万八百一カ所でございます。

石井国務大臣 非常押しボタンが誰のためにあるのかということですが、これも突然のお尋ねでありますけれども、踏切内に取り残された方が押すというケースもあると思いますし、また、そういった状況をごらんになった通行者等が押す場合もあろうかと思います。

津村委員 大事なのは、遮断機の存在であります。内側と外側は遮断機によって遮断されておりますので、内側の方が押すのか、外側の方が押すのか、大きな違いであります。外側にあれば取り残された方が押すことはできませんし、内側にあれば外で気づいた方は押すことができないわけであります。

 非常用押しボタンがその両側から押せるようにするのか、あるいは複数設置するのか、そういったことを国土交通省さんは把握する、あるいはチェックをするべきだと思いますけれども、そういった取り組みはされていますか。

石井国務大臣 国交省では、今般の法改正を機に、法に基づく保安設備整備に対する補助制度の対象として非常押しボタンを追加する措置を講じております。

 その押しボタンの位置について、既存のものを全部把握しているかどうかちょっと私も承知をしておりませんけれども、緊急時に使用されることから、今申し上げたように、踏切道の内側からも外側からもわかりやすく、また押しやすい位置であることが望ましいというふうに考えております。

津村委員 望ましいのは当たり前なので、それを国土交通省さんが、しっかりと制度の中で一定の要件を鉄道事業者に示すとか、補助の対象にする際に明示的にどちらからも押せるんだということを確保していただきたいというふうに思います。そうでなければ、非常用押しボタンをつくればいいよということだけ書いていたのであれば、鉄道事業者さんは一番コストの低いところに設置しようとするわけですから、それでは国民の安全は保てないということを指摘したいと思います。

 次に移りますが、前々回ですかね、当時の北側大臣、この委員会のメンバーでもいらっしゃいますけれども、一つのすばらしい御決断をこの委員会の質疑の中でされました。

 それは、踏切に「こしょう」という表示が当時は全国で一万三千ほどですか、あったんですけれども、踏切が「こしょう」という状態になっているときに、歩行者の方が、故障しているんだから電車は来ないんだというふうに「こしょう」の意味を理解して横断をしてしまった結果、実はそれは遮断機が故障していたという意味で、過ってひかれてしまった、つまり事故を誘発してしまったという事例が続いたために、この「こしょう」という表示は非常に誤解をされやすい、ぜひ撤廃をするべきだということをここで委員が質問したところ、それは早急に措置しますといって、約二カ月でかなりのペースで「こしょう」表示を撤廃あるいは緊急措置したということを伺っております。

 北側大臣の御判断、御英断だと思いますが、現在、この「こしょう」表示についてはどうなっておりますか。

土井副大臣 ただいまのお話にありましたとおり、「こしょう」の表示が出ていた踏切道におきまして、通行者が遮断機のおりている踏切道内に入り列車と接触する事故が発生をいたしておりました。

 そういう事故を受けまして、国土交通省としては、平成十八年三月に、遮断機がおりた状態になった場合などにおいても「こしょう」を表示しないように改良を行うよう鉄道事業者に指示をしてまいりました。また、この改良が行われるまでは「こしょう」表示箇所のマスキングを行うこと、「こしょう」の表示が出ていても踏切道を渡らないよう注意を喚起する看板等を設置いたしてまいりました。この緊急措置を平成十八年五月末までに実施するよう、あわせて指示をいたしております。

 これを受けまして、緊急措置は平成十八年五月末までに終了いたしました。また、「こしょう」表示をしない改良につきましては、来年度には全て完了する予定ということになっております。

津村委員 ありがとうございます。

 都市においては立体交差化が進んでおりますので、横浜でありますとか東京の二十三区内にも、踏切が一つも存在しないというところが幾つかあるようでございます。そういった意味で、踏切というのは、栄枯盛衰、昭和のシンボルということが都市部では言えるわけですけれども、一方で、地域においては、高齢者はふえている、認知症の方もふえている、一方で若者が減っている。おじいちゃん、危ないよというふうに声をかけてあげられる人も減っているわけでありまして、今の法律の枠組みの中では、遮断機のない第四種踏切、そして、法律が認めていない事実上の踏切、勝手踏切をこれから改善していく枠組みが非常に不十分だということを申し上げました。

 五十年前にできたこの踏切道改良促進法は、高度成長期の日本の制度インフラとしては非常にすぐれていたということは冒頭御紹介いたしましたけれども、五十年たったこの平成二十八年の日本の世相には合っていない、不十分だということを申し上げたわけであります。これは五年に一度ということでしょうが、今回も一歩前進ではありますので、この法律に反対したいということを言っているわけではないんですが、五年に一度と言わず可能な運用の見直しはぜひ進めていただいて、十年前の北側大臣のように、石井大臣、ぜひ大臣のできる範囲で地域の安全のために御活躍いただきたいと思います。

 終わります。

谷委員長 次に、泉健太君。

泉委員 民主党の泉健太でございます。

 津村議員に引き続き質問させていただきたいと思います。

 まずは、大臣、踏切の法律の改正ということでいうと、最近は認知症高齢者の問題が非常に注目を集めました。認知症高齢者の男性が列車にはねられ死亡するという事故があったわけですが、これは駅構内でというケースでしたけれども、最高裁は、男性の家族に監督する義務はないとする判決でありました。厚労大臣は、これを受けて、最高裁判決をもとに国民的に議論してもらうことが大事、厚生労働省としてはできることをリードしていきたいということがございました。

 これは、国土交通省側としても、もちろん、認知症高齢者の行動をどう把握するのかというのは非常に難しいところはあるわけですけれども、認知症に限らず高齢者対策というか、安全面で強化をしていかなければいけないところが多々あると思います。まず、国交大臣の御認識をいただきたいと思います。

石井国務大臣 鉄道事業におきましては、輸送の安全の確保が何よりも重要であります。線路内への立ち入り防止につきましても、鉄道に関する技術基準において、必要に応じ、相当の防護設備の設置や危険である旨の表示をしなければならないこととされております。

 一方、認知症の方の安全確保や認知症の方の行動により生じた損害の回復については、鉄道事業のみならず広く一般的に発生し得る問題でありまして、まずは社会全体として議論がなされるべきものと考えております。

 国土交通省といたしましては、こうした全体的な議論の方向性を踏まえつつ、必要に応じて対策を検討していくべき課題であると認識しております。

 また、社会の高齢化が進む中、鉄道輸送における高齢者の安全確保は重要な課題でございます。今回の法改正による踏切事故防止も含めまして、認知症の方を含む高齢者などの安全対策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

泉委員 先ほど津村議員も相当具体的な提案をされていましたので、私も少し抽象的な質問は飛ばさせていただきまして、申しわけございませんが、早速、踏切事故の防止対策ということに入らせていただきたいというふうに思います。

 きょう、私は幾つか指摘をさせていただきたいと思うんですが、資料、写真を配付させていただきました。先ほどの工藤委員と同様に、地元の踏切の写真であります。

 私の地元、京都三区というところは、私鉄そしてJRともに非常に多いところでありまして、JR、京阪、近鉄、そして阪急、地下鉄も含めて非常に多くの電車が走っております。いろいろと写真で改めて撮ってみると、踏切部分に歩道の確保されていない、そういう踏切が非常に多いなと。

 右上ですけれども、2の写真などは学生たちが通学をする通学路となっているわけですが、恐らく国交省的には前後に歩道がないからということなのかもしれません、この踏切にも歩道がありません。

 そして、一見して、ここにフェンスがなくて、ここに敷石というか舗装があれば歩道部になるのになというところでも、逆にフェンスが張られてあって、線路内、斜線内には立ち入らないでくださいというような形で、普通に、前後の道路に白線は確かにないんですけれども、前後の道路を歩いてきた中で、線路上の方が狭くなっているケース、こういうものがやはり具体的に存在しているということがわかりました。

 1ですとか4をごらんいただきますと、車が中心の社会であれば、車道を確保するということでよいのかと思うんですが、今の時代、歩行者優先のまちづくりというのは、全国各地、あるべき姿になっている中で、線路内に歩道がないというケースが非常に多いわけですね。歩道がない中で、オレンジの線であったり白線であったりするわけですが、この色のついた線上を歩いていると、例えば、手押し車を押している高齢者ですとか、つえをつかれている方ですとかは、容易に砂利の方に落ちてしまうかもしれない、砂利の方に足を滑らせてしまうかもしれないというのが、皆さん、この踏切をもう一度ごらんいただくと、非常にぎりぎりのところに歩行者を歩かせているというようなことが見えてはこないでしょうか。

 今回、歩行者と車の関係を考えたときには、踏切内において歩行者は非常にぎりぎりな場所を歩かされている。では、道路の真ん中を歩いて車を後ろに待たせてよいのかという話になると、これまた恐らくクラクションを鳴らされる可能性が非常に強いですね。そういうことを考えると、歩行者は隅っこを歩かざるを得ない。私は、この問題をどうするのかということをぜひきょうは大臣にもお考えいただきたいと思って、この写真を持ってまいりました。

 例えば、踏切道の幅員でありますけれども、線路内だけでも拡幅できないのかということをきょうは提言させていただきたいと思います。

 ページを一枚めくっていただきますと、これは国交省の資料でありますけれども、平成二十七年十二月十四日、社会資本整備審議会の道路分科会の方に提出をされた資料であります。

 第五十三回基本政策部会の中で、この踏切のイラストをごらんいただきたいと思うんですね。現行の拡幅スキームでいくと、改良前、改良後ということで、車道というところがずっと続いていて、歩道は、線路の前までは歩道があるんだけれども、線路に入ると歩道のないケースがあります。これを、改良後の場合には歩道部分もしっかりつけていこうと。この流れはぜひ持っていただきたいわけですね。

 しかし、ここにも実は国交省内のある種のルールが存在をしていまして、「接続する道路の幅員が上限となっている」というふうに赤い文字で書かれているところがあると思います。歩道を広げるにしても、接続道路の幅員が上限となっている、これを御存じだったでしょうか。

 これは、平成十三年の通達でそのような取り決めがなされているわけでありまして、私は、ぜひこの通達を見直して、このポンチ絵の右側に書いてあるような、「滞留交通量に応じた拡幅の検討」ということで、この場合は、線路に接続する道路そのものは狭くても、線路に接続する間近のところで少し滞留するスペースをつくり、歩道全体を広げていって、そして出ていきやすさも兼ね備えながらまた車道に接続していく、こういうことにしていくということが望ましいとは思うんですね。

 望ましいと思いますが、恐らく障害になっているのが、国交省が出されている平成十三年の通達、「踏切道の拡幅に係る指針の取扱いについて」というところが恐らく制約になっているというふうに考えますが、いかがでしょうか。

土井副大臣 御指摘のとおり、現行の指針におきましては、拡幅の条件といたしまして、「踏切道の拡幅は接続道路の幅員を上限とする。」というふうにされております。

 今後、駅に隣接する歩行者等の交通量が多い踏切道におきましては、安全性等の評価、検証を行った上で、接続部分も含めてどのような拡幅手法が適切か、検討してまいりたいと考えております。

 検討に当たりましては、踏切道の線路内のみを拡幅した場合、踏切から道路へ出ようとする際に踏切内に取り残されるなどのおそれもあることから、そうした点もよく踏まえてまいりたいと考えております。

 よろしくお願いいたします。

泉委員 副大臣、ありがとうございます。

 せっかくそこまでお答えいただいていますので、やはりこの通達の、まさに「踏切道の拡幅に係る指針の取扱いについて」というこの文書、(2)指針3(1)1に係る云々とあって、「踏切道の拡幅は接続道路の幅員を上限とする。」ということについては、今の御答弁でいうと、接続道路の影響ですとか状況ですとか、おっしゃったような歩行者が踏切内に滞留しないようにということを踏まえてであれば、解釈として、この通達にかからないという解釈をしたいということなのか、それとも通達そのものを変えることを検討したいということなのか、お答えいただけますか。

土井副大臣 いろいろな形で大変危険な踏切も多いというふうに思っておりますし、今委員が御指摘いただきましたとおり、踏切内の拡幅なのか、外も含めて拡幅なのか、現場等々におきましていろいろな対策が必要だというふうに思っております。

 これからしっかりと関係者と協議しながら、どういう形で安全を確保していくべきかということをしっかり検討してまいりたいというふうに考えております。

泉委員 大変技術的なことでありますし、きょうはそういった意味で鉄道局長にもお越しをいただいたわけですが、局長、これまでの経緯もあると思うのですけれども、こういった形で、社会資本整備審議会の道路分科会で具体的にこういう方策もあるのではないかというものも提示をされていて、そして、そこにもしかすると制約になるのではないかというこの「幅員を上限とする。」という文言ですけれども、今私が副大臣にさせていただいた質問について局長としてはどのようにお考えでしょうか。

藤田政府参考人 お答えいたします。

 幅員に制限を設けております目的は、出口での滞留を防ぐ、それによって生じる危険性を防ぐ、こういうことでございますので、例えばこの図に示されておりますように、接続道路も含めて一部拡幅されているといったようなケースにおきましては、状況によってはきちんと安全性が確保されるというケースもあろうかと思います。そういったことは、通達の運用も含めて対応できる事項ではないかと思っております。

泉委員 ありがとうございます。

 確かに、線路内に人が滞留するわけにはいかないので、そういった意味での安全確保は第一でありますけれども、今お話があったように、通達の運用も含めてということであります。要は、それが通達の変更なのか運用なのか、あるいは撤廃なのか、それはいかにせよ、こういった形での歩行者と車の離合のしやすさというか通行のしやすさというところが、実は、今鉄道局長がおっしゃられた、あるいは副大臣がおっしゃられたように、滞留を防ぐということにも逆になるわけですね。

 これは国交省の、それこそ検討会がつくられた「高齢者等の踏切事故防止対策について」という、検討会が昨年十月に報告書を出されているわけですね。その報告書の中でも高齢者の事故は非常に多く報告されていて、横断をしている最中に遮断桿がおりてしまうというケースが歩行スピードの関係でも幾つも報告されています。そして、中でも、線路幅が狭く対向自動車が通過するたびに歩行を中止、また、歩行速度が遅いことから横断中に遮断桿が降下したと。想像できますよね、これは。対向自動車が通過するたびに歩行を中止。

 これは、私がきょう写真を持ってきたようなところは線路幅はそう広くありませんけれども、先ほど工藤委員が提示されたような線路幅の広い、こういった踏切は非常にその可能性も私は強いと思います。

 私の地元でも、向日町操車場、そして大山崎町というところに宝寺踏切というのがあるんですが、ここはもう線路が七、八本通っているような踏切でありまして、それだけで四十メーターぐらい、踏切を渡るだけで距離があるというところであります。こういったところは歩行者がやはり非常に歩くのに時間がかかる、そして、もしそこに車が通れば歩行者はスピードを緩めざるを得ない。だから、踏切内について、やはり歩道が広がるような方策というものを考えていっていただきたいというふうに思います。

 ぜひ、そういった意味で、今お話のあった平成十三年通達、この運用についての柔軟性を高めていただきたいというのがまず本日の第一点であります。

 これに加えて、この「上限とする。」というものの運用を考えていただけるということであれば、同時にやはり事例として考えていただきたいのは、車の脱輪ですとか歩行者の転倒、こういうものも、何も車道を広げる必要はないんですね、あるいは歩道を広げる必要もないんですね。だけれども、線は真っすぐでいいんです、線は真っすぐでいいんですが、いわゆる舗装の余裕がないことが事故を招いているんじゃないんですかということも提言をさせていただきたいんですね。

 きょうお配りしたこの写真をごらんいただいても、ちょっとハンドル操作を誤るとすぐ路肩というか線路側に落ちてしまう、脱輪してしまう、転倒してしまう、こういう風景は恐らくどこの踏切にでもあるんじゃないのかなと思うんですね。

 私は、歩道を広げろ、そして車道を膨らませろという話は、今回はその話じゃなくて、歩道部分は歩道部分でいいけれども、その歩道から少しはみ出しても転倒なりしないように、脱輪なりしないように、余裕の舗装というものもぜひちょっと考えていただけないのかなというふうに思うわけですね。

 過去の運輸安全委員会か何かにやはり自動車による踏切事故のケースが幾つか報告されているんですが、それも、夜に細い踏切を通っているときに車が脱輪をしてしまって衝突事故になったという事例がありました。やはりそういうところも少し余裕があれば、多少運転ミスがあっても、また切り抜けてもとに戻ることができるというようなこともあるのではないのかなと思います。

 これは非常に細かな話で、それぞれ具体に工事をする現場と皆様方とはなかなかつながらないかもしれませんけれども、舗装に余裕がないことが事故を引き起こしているのではないかという観点もぜひ持っていただきたいなというふうに思います。

 さて、続いてですけれども、先ほど津村委員からもありました非常ボタンのことであります。

 非常ボタンのない踏切。一種踏切については、今非常ボタンが設置されているのが二万八百一カ所と先ほどの質疑で報告されましたが、これは質問通告していませんので、私もちょっとインターネット等で調べた数字で直近は変わっているかもしれませんが、鉄道会社によって少しばらつきが大きいんじゃないかということは指摘をさせていただきたいと思うんですね。

 JR西日本であれば九一%、JR東海であれば九五%を超えたぐらいが非常ボタンの設置がされているという報告もあるわけですが、二年前ぐらいの新聞、一年半前ぐらいの新聞報道ですと、JR東日本は非常ボタンの設置率が低いというような報道もなされております。また、一部の地方鉄道においても非常ボタンの設置率が低いというようなことです。

 まず、確認です。局長でも結構ですけれども、非常ボタンを設置する場合の補助金というのはございますか。

藤田政府参考人 今現在は補助対象にしておりませんけれども、今回の法律改正に合わせまして、非常押しボタンも補助の対象にしたいと考えております。

泉委員 まさに今まで補助金の対象じゃなかったというところで、恐らく経営規模がなかったり、あるいは、財政上の事情なのかもしれませんが、会社によって独自の判断という節があったと思います。

 しっかりと補助金を通じて、やはり進んでいない鉄道事業者には特に優先して、他社がやっていることですから、しかも安全対策、これはもうスタンダードと言ってもいい安全対策だと思いますよ。ですから、進んでいない事業者には、やはり計画をしっかりつくっていただいて、いついつまでに何%に持っていく、それくらいの進め方をぜひしていただきたいということを要請していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

藤田政府参考人 鉄道会社によりまして設置率に差がありますことの背景、これは少し詳細を確認してみたいと思いますけれども、いろいろな路線の事情等々の事情があろうかと思いますが、全体としてこの設置率を高めていくというのは大変大事なことであると思いますので、私ども、補助金の制度も使いながら、全体の設置率の向上に努めてまいりたいと考えております。

泉委員 ありがとうございます。ぜひ、国交省からもしっかりと監督というか把握をお願いしたいと思います。

 そこで、非常ボタンのない踏切もたくさんある、ふと私も、単にいわゆる批判をするということではなく、やはり何かしら提言ができないかなと思って一生懸命考えていたわけですが、踏切事故において、やはり非常ボタンというのは一つ大きな命綱である。そして、もう少し、事例によりますけれども、以前からあったものとしては発煙筒というものも有効活用されているケースがあります。どうやら数年前までは、踏切の方でも、煙が出るタイプというか、ボタンを押すと光と煙が出る、発煙するような設備もあったというふうにも聞いています。

 これは皆さん、よく考えていただきますと、車が脱輪をするなり故障するなりして線路内にとまった場合には発煙筒を使えばいいじゃないか、こういう話は容易に想像できるわけですね。では、何で歩行者がもし倒れたら発煙筒がないんだということを考えてみるとおかしくないですかという話なんですね。

 非常ボタンをつけるのには設置費が非常にかかるんだと思いますよ。会社にもよるでしょうけれども、一機一千万ぐらいかかるということをおっしゃっている会社もあると伺っています。

 私、調べてみましたら、発煙筒は一本四百円だそうですね。発煙筒は車についている、これはそもそも踏切事故を想定して全ての車についているそうですね。今の時代、それを使わない方が大半でしょう。でも、今の時代は、歩行者が倒れるという時代になってきているんです。歩行者が取り残されるという時代になってきているわけです。これは恐らく、昔は余り想定されていなかった。それだけ高齢者が踏切の中を歩くということもなかったし、長い距離の踏切もそうなかった時代だったのかもしれませんが、今や、踏切内歩行者が緊急な警報を必要としているという時代だと思います。そうなったときに、非常ボタンがないから、ではもうどうしようもないのか、これは違うと思うんですね。

 そういった意味では、緊急の対策というか、次善の策であります。もちろん、では発煙筒を置いたら、それが果たして使おうと思ったときに使えるようになっているのかだとか、私はいろいろな問題があると思います。

 ちなみに、発煙筒一本の保存期間は四年だそうですね。これも、発煙筒の工業会に聞いてみて調べました。

 いわゆる箱みたいなものを設けて、もちろん、いたずら防止対策だとかいろいろあるでしょうけれども、最も簡便で、そして誰にでも使える方法として、こういった発煙筒を設置するというのは一案ではないのかな。ぜひ、これは笑い話ではなく、実は真剣にお考えいただきたいことなんですね。

 中には、歩行者が倒れていたけれども、ボタンが押せなくて亡くなられたケースということもありますし、まさに、先ほど津村委員もおっしゃいましたけれども、倒れた方がボタンを押せるわけではないわけですね。外にいる方がボタンを押すか、何らか知らせたい。だけれども、外にいる方だって、自分が車を運転していなければ発煙筒は持っていないわけですから、線路のそういたずらされないような場所に発煙筒を置いていただくというのは、ぜひ一度検討していただきたいというふうに思いますが、これは副大臣でしょうか、いかがでしょう。

土井副大臣 今委員から御指摘いただきましたとおり、発煙筒を用いるということは、次善の策、また緊急対策では大切な一つの方法であるというふうに考えております。

 しかしながら、御指摘いただきましたように、発煙筒を踏切道に設置する場合、風雨にさらされないような場所に収納して、盗難や破損されないような施錠等の工夫をした上で、非常時には直ちに使用できるような状況にあるということも大切でありまして、そういう要件を満たすことが必要だというふうに考えます。また、場所によりましては、列車の運転手から発煙が確認できない可能性もございます。

 そういう課題がございますが、御指摘のように、次善の策、緊急対策としてしっかりと用いることができるような形で検討してまいりたいというふうに思います。

泉委員 非常に前向きな御回答をありがとうございました。

 非常ボタンも、それはないよりあった方がいいわけですし、だからといって非常ボタンも絶対ではないです。そして非常ボタンも、例えば私の地元の阪急京都線という大阪と京都を結ぶ阪急の沿線なんかでも年間数十回いたずらで押されるということで、運行、ダイヤの乱れもやはり出てきてはいるんですね。だけれども、やはり人命にはかえられないということで非常ボタンも設置している。いたずらがあるかもしれないから置かないという話では命は救えないわけですし、現に発煙筒によって助かったケースというものもあるわけです。

 もちろん、それこそ雪が降る中で、果たしてJR北海道に発煙筒を置けるのかというところはあるかもしれませんが、全てに置かなきゃいけないとなると大変だから置けないということではなく、置けるところの安全対策の一つとしてぜひ前向きに考えていただきたいというのが私の趣旨でありますので、ぜひこのこともお願いをしたいというふうに思います。

 さて、続いてですけれども、跨線橋へのエレベーターの設置ということもぜひ取り組みをしていただきたいと思うわけですが、これは質問ではなく、意見だけにさせていただきたいと思います。

 国交省が昨年の十月に検討会でまとめた「高齢者等の踏切事故防止対策について」というところで、高齢者の歩行の事例が幾つも出てまいります。

 ここで国交省が出してきた事例の中で四割ぐらいの事例が、カートを押している御老人、シルバーカートを押して歩いておられる方があると思うんですけれども、そのシルバーカートを押して歩いておられる方が何と線路と道路敷の間に挟まって、車輪がくっと曲がってすとんと落ちて、そこで転倒してしまったり、動きがとまってしまったり、抜こうと思っている間に遮断機が閉まってしまった。こういう事例が一つじゃないんですね。かなりの数が出てきているわけです。この検討会で四例も五例もカートという文字が出てくる事故があるというのは、私は、相当深刻だと思っていただいた方がいいと思うんですね。

 今回、この検討会は、学識経験者、鉄道事業者、道路管理者、そして警察庁、国交省ということで御議論いただいたわけなんです。私は、非常にこの検討会はよかったと思いますよ。よかったんですが、私もかつて消費者庁の政務官をしていましたので、私の観点からいきますと、施設側、管理者側としての検討はこういう結果が出たということなんですが、その結果、いわゆる線路と道路の間に、どうしても鉄道の車輪が通りますので、フランジが通過するためのすき間は必要だ、だけれども、そこに緩衝材をつけることによって車輪がはまりにくいようにしようという対策を一生懸命考えられた。これは、施設側としてはすばらしいことだというふうに思っているんですね。

 ただ、私が今回言いたいのは、きょうは消費者庁と経産省の政務官にもお越しをいただいております。消費者庁は、この検討会における事故報告を含め、高齢者の方がシルバーカートによって線路でけがをした、あるいはシルバーカートが壊れた等々の被害の報告は把握しておりますでしょうか。

酒井大臣政務官 お答えをいたします。

 消費者庁では、消費生活に伴う事故情報を収集し国民に広く公表する事故情報データバンクを運用しております。この中で、シルバーカートに関する事故情報を五十四件公表しております。

 この五十四件でございますけれども、消費者庁ができてからでありますけれども、六年間のうち、車輪が溝にはまった事故は一件でありまして、二〇一三年の五月に公表いたしました、信号を横断中に路面電車のわだちに前輪がはまったまま身動きできなくなり、何度も車にひかれそうになったという事例がございます。

 消費者庁としては、シルバーカートに関する事故情報の収集に努めてまいりたいと思いますし、経済産業省と連携をして、事故防止に向けた対策の必要性を日々検討しております。引き続き、経産省と連携をして、事故防止に向け取り組みを進めていきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

泉委員 シルバーカートを使っておられるのは消費者なんですが、いわゆる製品事故ではないんですね。ですから、消費者庁に向かうのか向かわないのかというのはなかなか微妙な線でもありますし、製品にまつわるということでいうと、消費者庁も、事故ではあるけれども製品が原因なのかというところも含めて、なかなか所管ではないところもあるんだと思います。

 聞いてみましたら、経産省が、こういった製品についてはSGマークというものも出されているということで、担当だということでありますが、それはこの検討会には入っていないんですね。あるいは、車輪ということについて、これまで業界として線路に挟まるということの検討をなされたことがあるのか、これも含めて、政務官、お答えいただければと思います。

星野大臣政務官 お答えいたします。

 高齢者人口がふえる中、高齢者の歩行を補助するシルバーカートにつきましては利用台数が増加傾向にあります。事故の状況などを踏まえつつ、使用における注意喚起も含め、事故防止の取り組みが重要だと認識をしております。

 具体的には、関係団体であります日本福祉用具・生活支援用具協会におきまして、消費者庁や経済産業省が発表をした事故情報の提供や安全講習会などを実施させていただいております。

 また、製品の安全性に関する認証を実施しておりまして、民間の製品認証機関であります製品安全協会において、シルバーカートの取扱説明書に、溝などにつまずくと転倒する危険があることや段差を斜めに進入することはやめることなどの明記を認定基準として、SGマークを付与しているところでございます。

 経済産業省といたしましては、引き続き、消費者庁及び関係団体と連携をし、シルバーカートに関する事故情報の収集に努めるとともに、事故防止に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

泉委員 やはり、今の御答弁をいただいていても、このシルバーカートが線路のすき間にはまるということについては、経産省と消費者庁が連携をしても情報は上がってこないんだということだと思うんですね、現在の体制では。

 これは、まさに国交省がしっかりと情報提供しなければいけないし、この国交省の報告書を経産省にぜひごらんをいただいて、やはり業界にこういったことの危険性をどうやって除去するか、除去できないかということを一緒になって検討していただきたいというふうに思うんです。それがなければ、せっかくのこの国交省の非常にいい指摘のあった報告書も埋もれてしまうんだというふうに思います。

 その意味で、私は、国交省の報告書にはシルバーカートの例も幾つか出ていまして、車輪が前に二つついたタイプ、一つついたタイプ、いろいろなものがありますけれども、この車輪幅も含めて、いろいろともしかしたら改善を促せば、線路にはまらない、そういうシルバーカートというのは可能じゃないのかなと思っております。

 先ほどの業界団体の方では、そういったところは通らないでくださいと言いますけれども、これはなかなかそうはいきませんよね。踏切を通る方々は、通らないでくださいと言われても困るというような話で、まさに、ここは話し合いの中でぜひ解決策を、新商品を出していただく気持ちで改善をしていただけないか。

 国交大臣、これはぜひ経産省に情報提供というか、連携を深めていただけないでしょうか。

石井国務大臣 連携に努めたいと思います。

泉委員 経産省もぜひ、国交省から情報をいただいて、改めて業界団体とちょっと打ち合わせをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

星野大臣政務官 連携を深めてまいりたいというふうに思います。

 ただ一点、SGマークをつける条件として、斜めに入ってはいけないとか、つまずくことがあるということは注意喚起をしておるんですが、それが現実にしっかりと作用するように連携を深めてまいりたいと思います。

泉委員 もうおわかりだと思いますが、商品は商品でも、高齢者の方々に対する商品が非常に細かな字の説明書では通じないでしょうし、やはり高齢者目線で、そうはいっても、説明書なしで使って安全というぐらいの状態のものをつくっていただかないと、本当にこれは大変な事故を巻き起こすと思います。

 いや、私もびっくりしました。この報告書に、カートの車輪がレールと道路のすき間に落ち込み、歩行できなくなるという事例がこれだけ多いのかということは非常に危険を感じまして、今回質問をさせていただきました。ぜひ、先ほど話をした道路、歩道部分の拡幅、そして非常ボタンにかわるというか次善の策としての発煙筒、そして今お話をしたシルバーカート、これについては前向きに御検討いただきたいというふうに思います。

 残りの質問になります。踏切の方から少し離れまして、道路協力団体ということです。

 私は、この道路協力団体は、やっていっていい制度ではないかと思うんですが、これは、ちなみに、規約があれば法人格がなくてもというお話でありましたが、道路協力団体になるのは、わかりやすく言うと、企業でも町内会でも宗教団体でも政治団体でも指定は可能なんでしょうか。

江島大臣政務官 この当該団体でありますけれども、団体からの申請に基づいて指定をいたしますが、道路管理者と連携をして、活動実績やあるいは提案された活動内容等を踏まえて個別に判断をいたしますので、御指摘のありました企業とか町内会とか宗教団体、政治団体も理論上は可能でございます。

泉委員 私が少し不思議だったのは、道路協力団体なんだけれども工事をできるというのが少し違和感があって、花壇を整備するぐらいだったらわかるんですが、工事というのは何だと聞くと、バリアフリー工事だと。しかし、町内会がバリアフリー工事をするというのもこれまた何か不思議な感じがして、結局、町内会が道路協力団体だったとしても、どこかの業者に工事をしてもらうということなのか。であれば、何だかよくわからない。業者に皆さんが直接発注するのと、なぜ道路協力団体を介して工事の発注をするのかというのが非常にわからないわけですね。

 道路協力団体に工事を発注するのであれば、あくまで団体の構成員がその団体という単位で工事をされるということなのか、その協力団体がまた別な事業者に工事を発注というか依頼できてしまうのか、ここはいかがなんでしょうか。

江島大臣政務官 今想定しております工事でありますけれども、これはあくまで簡易なものでございまして、例えば、歩道の段差の解消のためのステップの設置とか、あるいは商店街での視覚障害者の誘導シール等の張りつけ等でございますので、余りそういう大がかりなバリアフリー工事というものではないということで御理解いただければと思います。

泉委員 少し小宮山さんから時間を頂戴いたしまして、引き続きちょっと質問させていただきます。

 今のステップの設置というのは、例えば縁石があって道路との段差があるとすると、そこにホームセンターで売っているようなステップを買って置くということであればまあわかるんですが、そこをアスファルトなりセメントで埋めるみたいなこともやるということでしょうか。

森政府参考人 お答えいたします。

 まさにケース・バイ・ケースではございますけれども、道路協力団体の方々の申し出を受けて、また地域の実情を踏まえながら、そこは一個一個判断をしていくということになると思います。

 ただ、もともと、今政務官の方からも申しましたように、軽易な工事ということが前提でございますので、そういうステップを置くだけで済む場合も当然あると思いますし、また、その上に少しアスファルトなりをとんとんと突き固めて歩きやすくしてあげるというような作業も一部含まれてくる可能性は当然あるというふうに御理解いただければと思います。

 以上でございます。

泉委員 次は、最後の質問ですが、占有物の撤去に関して一問だけしたいと思います。

 除去にかかわる費用というのは、最終的には誰が負担をするという理解になるんでしょうか。

江島大臣政務官 除去のための費用でありますが、これは返還を受ける物件の占有者の負担でございます。

泉委員 それは、その除去をされる公務員の方というか道路管理者というか、行政関係者があると思うんですが、その方の出張費用というか、さまざまな費用、人件費みたいなものも含めて、その都度ほぼ必ず請求されるというふうに考えてよいものなのか、よっぽどなもののみ、そういった請求が回ってくるということになるのか、基本的な考えをお聞かせください。

江島大臣政務官 この費用負担でございますが、これは現行の違法放置物件に対する除去の制度というものを踏襲してございます。

 具体的に申しますと、除去、保管、売却、公示等に要した費用、これは全て返還を受ける物件の占有者の負担となります。

泉委員 ありがとうございます。わかりました。

 大変いろいろな問題を指摘させていただきましたが、ぜひ踏切事故が一件でも少なくなるように我々もこの法案について後押しをしていきたいというふうに思いますので、国交省、そして関係省庁、どうぞよろしくお願いします。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、小宮山泰子君。

小宮山委員 民主・維新・無所属クラブの小宮山泰子でございます。

 持ち時間の範囲内におきまして、踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案に対しての質疑をさせていただきたいと思います。

 さて、まず、今回の道路法の改正により、道路を不法に占用している物件について、道路管理者は、道路の構造に損害を及ぼし、もしくは交通に危険を及ぼすおそれがある場合であって、物件の占有者等が除去等の命令に従わないとき、もしくは現場にいないときについて、道路管理者みずから除去することができるとされております。

 これにより、立て看板、捨て看板、広告ポスター、放置車両、そのほかの物件についてより迅速に現場から除去実行が図られ、交通や道路の安全が保たれ、また、美観上の観点から見ても好ましいこととなるというふうに期待をされているところであります。

 まず、そこで、隣接する施設の一部となる場合などが考えられるかと思いますが、今回の改正により速やかな物件除去などの対応が可能となることで、例えば、道の駅や自動車道の駐車場における放置車両や放置物の除去にも用いることができることとなるか、見解を求めます。

森政府参考人 お答えさせていただきます。

 道の駅あるいは駐車場といったような中には、道路区域というものが設定されている部分がございます。こういったものが道路の構造に損害を及ぼす、あるいはまた交通に危険を及ぼすおそれがあるという場合には、本制度の要件に該当という形になるということで、その除去の対象になるというふうに御理解いただければと思います。

 ちなみに、車両といったものについては今回法改正の対象という形にはしておりませんが、例えば、駐車場内で廃棄されたものというふうに認められる場合には、もはや車両として扱うわけではございませんので、本制度を適用するという形になっているところでございます。

 ちなみに、自動車につきましては、地震時に放置された車両等々につきましては、災対基本法の改正によりまして、運転手が不在といったような条件のもとで、道路管理者がみずから移動させるということが可能になっております。

 以上でございます。

小宮山委員 地震時、特にまた、広島での土砂災害の後にこの法改正が行われております。しかし、通常の状態でもございますので、この点が今回の法案と非常時、災害時との違いなのかなというふうに認識はしております。

 交通に危険な状態であっても除去できないとか、以前は交通に危険が及ばない店舗などの軒下あたりに設置されていた看板などが、道路へのはみ出しが大きくなってきて、やがて交通に危険を及ぼすと思われる、また歩行者の安全を損なうなどといった場合に、設置者、所有者から、法改正以前から設置していたものだと主張されかねないという問題がございます。

 その点に関しまして、施行日前から設置、放置などされていたものに対しても、本改正のもとに同様に対処ができるのか。この点に関しても確認のためにお伺いします。

森政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のように、施行日前から設置し、あるいは放置されていた物件でございましても、施行日後におきまして、今、例えば道路の構造に損害を及ぼす、あるいは交通に危険を及ぼすといったような場合に関しまして、その要件に該当すると認められるものについては除去することが可能となるというふうに御理解いただければと思います。

 以上でございます。

小宮山委員 今回の法改正においての不法占用に関する物件の問題について、また、この対策強化というのは大変重要かと思っております。しかしながら、同様な関係では、安全を阻害しかねない物件による問題というのは、ほかの交通網、そのほかにおいても同様に生じるものだと認識をしております。

 鉄道施設内、河川敷、河川や池、湖の中、港湾施設内、空港施設内、あるいは公共施設内などにおいても、勝手に置かれている物件の除去にどのように対応するべきか、手続、手順はいずれも大きな課題になると推測されます。

 電柱や電話ボックス、電柱はできれば無電柱化がいいかと思っておりますが、自治会や公共団体の広報板への無許可の掲示物や、道路の高架下コンクリート壁や柱への貸し金や風俗関係の広告のビラなどが張り出されたりなど、類似の問題はさまざま起こっております。

 物件の所有権、財産権との関係上、誰が見ても除去して当然と思えるようなものにおいても、今まではなかなか手出しができなかったという事例が散見されております。

 今回、道路を不法占用する物件対策の強化を行いますが、従前の道路における不法占用物件への対策は、他の交通機関施設や河川等、また国立公園を含む公有地の山林、そのほか私有地の場合での物件除去の場合と比較して、対策を一層強化する必要があるとは思いますが、この場合、今までの対策においてどのような問題点があり、どんな課題があったから強化することになったのか、お伺いします。

森政府参考人 今まで道路、河川といったような公物、こういったところに関しまして、公共の用に供されるものであるということから、不法占用あるいはその目的を害する行為に対する監督処分、それに従わない場合の行政代執行といったような、公物についての措置については、皆さんそれぞれが同等の措置を講ずることができることとされているところでございます。

 ただ、道路につきましては、交通安全確保という視点から、例えば落下物、こういったものに関しては、私たち道路管理者が直ちにその物件を除去することができる制度が設けられていたというところでございます。

 しかしながら、こういう占用の許可を受けずに設置されたといったようなものに関しましては、例えば道路の構造に損害を及ぼしたり、交通に危険を及ぼすといったようなものについても、即時除去対象ということにはならなかったということもございます。

 今回、そういったものを、さらなる制度改正に伴いまして、特に駅あるいは踏切周辺といったような部分での交通環境の改善という一連の中で手続ができるようにさせていただいたということでございます。

 以上でございます。

小宮山委員 今回、道路管理者が物件の除去を可能とする場合の前提として、道路の構造に損害を及ぼし、もしくは交通に危険を及ぼすおそれがある場合であって、物件の占有者等が除去等の命令に従わないとき、もしくは現場にいないときといった、相当程度の限定を行っています。

 そこで伺いますけれども、道路の構造に損害を及ぼすおそれがさほど重くなく、また、それ自体が交通に危険を及ぼさないもの、例えば、歩道の立ち木に立てかけて固定されていた看板で、歩道の通行にさほど支障はない、でもちょっと邪魔になるみたいなもの、そういった対応として道路管理者による物件除去を、今後の改正により、また必要とあれば法文に盛り込むというようなこと、そういったことも検討されているのか、その点もお聞かせいただければと思います。

森政府参考人 お答えさせていただきます。

 今委員御指摘のような、なかなか交通に直ちに危険を及ぼすというようなことが言えないような物件、こういったものについても、私たち道路管理者といたしましては、指導等によりまして、その所有者あるいは設置者に対して是正を促していくというようなことについては、今までどおりやらせていただければというふうに思っているところでございます。

 とは言いながらも、その状態、あるいは私たちの是正を促していくという一連の中での効果も見ながら、今後、さらなる制度の強化といったようなこと、あるいは制度の運用状況も見ながら、必要に応じまして検討してまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。

小宮山委員 仮定上になりますけれども、同じような看板があった、その場合、その内容というものが風紀の乱れとか風俗の乱れというんでしょうか、そういったものを生じそうな、余り公共としては倫理上もよろしくないものという場合であればいかがでしょうか。

森政府参考人 お答えいたします。

 私たち道路管理者として、道路管理上必要な範囲で行う措置というのは、道路法に基づきまして、先ほど来お話しさせていただいておりますように、交通に危険を及ぼすようなものというふうに御理解いただければということでございます。

 そういう観点から申しますと、私たち、道路管理上の必要な範囲内でということになりますと、公序良俗あるいは風紀、風俗の乱れを促しそうなものにつきましては、その他の法令によって行っていただくということが必要なのかなというふうに思う次第でございます。

 以上でございます。

小宮山委員 実を言うと、この点に関しては主観の問題も入ってまいります。そういう意味においては、法律上、所有権、財産権の観点上では、厳密に判断するならば、問題なしとは言い切れない、また問題なしと言わざるを得ない場合もあるかと思います。しかしながら、さまざまな善意の団体が踏切の周辺安全活動等にはかかわっていることでもあります。誰が判断するかによって変わってはいけないんだと思いますし、これは法律の趣旨からいっても大きなことかと思います。

 そこで、道路協力団体の新設、この点に関して質問に移らせていただきたいと思います。

 今改正で、道路管理の一翼を担っている民間団体等を道路法上で道路協力団体として位置づけ、指定することができるようになります。

 従前より、道路管理者と話し合いの上で清掃や除草など奉仕作業に取り組んでいる団体、例えば自治会やライオンズクラブなどの奉仕団体、労働組合やPTA、そのほかについて、改正法上の道路協力団体としての指定を受けずとも、従前どおり活動は行えるものと考えておりますが、これでよろしいでしょうか。

森政府参考人 お答えいたします。

 今までも、委員御指摘のように、さまざまな団体の方々が道路の清掃等々に御協力をいただいているところでございます。

 特に、今回の道路協力団体といいますのは、道路管理者と連携してそういった清掃、除草をやっていただいている上に、さらに道路利用者のニーズに合わせた形でのサービスを展開するということでの指定ということでございまして、特に、従前から道路管理者と連携して除草、清掃といったようなことの活動をやっていただいている方は、そのままの形で従来どおりの活動を行っていただくということも、これは全く可能な状態でございます。

 以上でございます。

小宮山委員 従前どおりにやってもいいということであります。

 また、加えてお聞きいたしますけれども、例えば立て看板等を出して、飛び出し注意であったりとか、○○団体がここの清掃をやっておりますと、さまざまなPRも含めて設置をしている場合もよく見受けられるところであります。この場合は、今後はどのような形、また占用許可をとる必要があるのか、同団体が道路協力団体と指定された後で、独自に判断した設置が行われるのか、このあたりの見解もお聞かせください。

森政府参考人 お答えいたします。

 一般的に、道路管理に協力していただく民間団体の方々が、その活動に当たりまして、今委員御指摘のように、花壇に看板を立てたり、あるいは掲示板を設置されたりという場合には、道路法上の占用許可の手続というものが必要になってまいります。

 ただ、今回の改正によりまして、道路協力団体という形で指定をさせていただいた場合には、今後、看板、掲示板の設置を従前の占用許可という手続にかえまして道路管理者との協議を行うことで可能としております。

 そういうことによりまして、従前よりもさらに円滑で柔軟な手続になるというふうに御理解いただければというふうに思います。

 ということは、実際に……(小宮山委員「コンパクトに」と呼ぶ)済みません。道路協力団体が勝手にどんどん物をつくれるということではないというふうに理解をしていただくことで対応させていただければというふうに思います。

 以上でございます。

小宮山委員 指定された道路協力団体の判断というのも大きく影響してくるかと思います。これがやはり恣意的にならないように、公平公正で、場合によってはさまざまな活動、先ほど泉委員の方からも指摘ございました、工事等もできるということになってくると、営利を目的とか、さまざまなほかの目的が実はあって指定者になるということも排除ができない状況かと思います。

 これから政令やさまざまな形で、こういったものではなく、本当に今までやっていた方の、立てていた看板を引っこ抜いてしまう、これはよろしくないといって引っこ抜いてしまうとかそんなようなことがないように、ぜひ公平な指定ができるように、この点に関しましても、今後、引き続き注意をしていただきたいと思います。

 また、その情報に関しても、きちんと市民や国民に対して情報公開がされる、市民のシビリアンコントロールというものがきちんときくような状態にしていただくことを要望させていただきます。

 時間が限られておりますので、簡潔に今後お答えいただきたいと思いますが、立体道路に係る国有財産特例の創設について何点か聞きたいと思います。

 今後、道路の上空を利用してどのような活用が行われるのか、想定しているのか。地下の部分というのは、地下駐車場など、さまざま今までも活用されてきました。上空部分の利用が可能となりますと、道路の上空部分の利用ができるとなれば、さまざまなビジネスであったり、都市計画というものも大きく変化してくるのではないかと思っております。

 この点に関しまして、どのようなことを考えていらっしゃるのか、検討されているのか、お聞かせください。

森政府参考人 お答えいたします。

 今回の改正案によりまして、立体道路といった制度を利用いたしまして既存の道路の上下空間を活用するに当たりまして、実際、私たち道路管理者が持っております道路の敷地に区分地上権を設定することが可能になるというふうに御理解いただければと思います。

 これによりまして、一般の交通の用に供するような通路、駐車場、店舗といったような建築物を、私たちといたしましてはその利用形態として想定をしているところではございますが、一層の道路空間の利用形態にふさわしくなるような範囲を私どもとしても検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 ただ、今までの経緯によりまして、立体道路制度を活用して道路上に建築物を整備するというのは一定制限が加えられております。私どもといたしましても、今後の取り扱いを一層検討してまいりたいというふうに思う次第でございます。

 以上でございます。

小宮山委員 引き続いて、都市局長にも来ていただいております。立体道路制度に基づいて道路上空に建築物を設置する場合、建ぺい率、容積率など、よく一般の言葉で青天井という言葉がございます、どういうふうに計算を出していくのか、この点に関して簡潔にお聞かせいただければと思います。

栗田政府参考人 お答えいたします。

 立体道路制度を活用する際には、地区計画あるいは都市再生特別地区、こういった都市計画で建ぺい率、容積率を即地的に定めていくということでございます。

 具体的に申しますと、立体道路制度の趣旨、そもそも適正かつ合理的な土地利用の促進を図るということを念頭に置きまして、個別のプロジェクトごとに、交通インフラへの負荷あるいは市街地環境の悪化に留意する、こういったことですとか、あるいは都市再生特別地区を用いる場合には、有効な空地の確保といったような公共への貢献についても総合的な評価を行うといったようなことで、個別のプロジェクトごとに適切な建ぺい率あるいは容積率、これが都市計画決定権者であります地方公共団体において定められるということになります。

小宮山委員 ありがとうございます。

 けさからも出ておりますけれども、第四種踏切の問題であります。安全設備の不十分な線路をなくすことは急務と言っております。一番の安全対策は、高架をする、踏切の状況をなくすことではないかという方もいらっしゃいますが、この点に関しまして、踏切障害物探知機の完全設置も進めていただきたいと思いますけれども、この点に関しまして対策と見解をお聞かせください。

藤田政府参考人 お答えいたします。

 踏切道の障害物検知装置につきましては、従来から、踏切道の中に閉じ込められました自動車の検知を目的とした光電式と言われる方式の装置の設置が進められてきました。

 さらに最近では、歩行者や車椅子等の検知をする確率を高めるために、面的あるいは立体的な検知が可能な装置の設置も進められております。

 こうした新しい方式による障害物検知装置の新設に対しましても、法に基づいて補助を行ってまいりましたけれども、今般の法改正を機に、従来の方式から新しい方式に切りかえる、こういった際にも補助の対象に追加する措置を講じております。

 こうした助成措置も含めまして、障害物検知装置等の普及を図ってまいりたいと考えております。

小宮山委員 ありがとうございます。

 ぜひ設置、さらなる検討、また実施も含めて、事故のないそういった箇所をふやしていただければというふうに思います。

 さて、河川改修関係、また川越線の関係もちょっと触れさせていただきたいと思いますが、日本は世界随一と言っていいほど鉄道大国という特徴を持っていると思います。日本の車両も海外に行っている部分もございます。安全性など、本当にこの点は基本的には大変安全であり、また時間にも正確という大きな特徴を持っている。そして、高齢化という社会においては、やはり公共交通の足として大変重要なのも鉄道網ではないか。今回の踏切の解消というのは、そういった中で、普通の生活をしている方々とそういった電車を利用する方双方に大変メリットのある法律改正かと思っております。

 関東平野の中においては、本当にさまざまな河川の氾濫、特に昨年では台風での氾濫、さまざまな内水の氾濫等さまざまなことがございました。

 また、先日、東京都の水の三割を供給しております武蔵水路の改築の竣工式にも行ってまいりました。昨年は災害対策特別委員会におきまして、首都圏外郭放水路の視察もさせていただきました。さまざまなところがさまざまな形でつながっているというのも特徴かと思います。

 また、道路の関係でいえば、外環道やさまざまなミッシングリンクをなくすということで、国交省も相当な力を入れているかと思っております。

 これに比べて、鉄道網というのは、整備新幹線には相当力を入れていらっしゃいますけれども、残念ながら整備新幹線に行く路線というものはまだまだ整備が追いついていない、もしくは取り残されてしまう、そういった状況が生まれているというのも事実ではないでしょうか。

 そこで、また社会資本整備の中で、老朽化対策、これの方も言われていますが、実を言うと、私の住んでおります川越市にございます川越線の鉄橋、戦前、昭和十五年に設置されまして、大変古い橋梁となっております。もちろん耐震化は済んでいますけれども、災害時などでは、東西の交通網の一つとして、県内においても重要な位置を占めているかと思っております。

 そういった中において、ぜひ国交省におきまして、河川改修などのときには、あわせて、JR川越線のような、こういったところの改修、複線化も含めまして、しっかりと対応するということ、これによって事故等もなくなっていくし、さらには、交通渋滞、高齢化時代での移動手段の確保、災害対策、観光立国に資するとも考えておりますが、この点に関しまして、少し先に進みますけれども、大臣の認識をお聞かせいただけないでしょうか。

 川越線の複線化、橋梁の更新において、また鉄道網において、ここはちょっと通告はしておりませんが、鉄道網においてのミッシングリンクの整備という点も、大臣のお考えがございましたら、お聞かせいただければと思います。

石井国務大臣 JRの川越線は、沿線の通勤通学の足として非常に地域の重要な路線であると認識をしております。

 今、利用者数ですけれども、昭和六十年の埼京線への乗り入れ以降、平成二十年まで増加を続けてきました。こうした中、JR東日本は、平成二十五年に車体幅が広く定員が一割多い新型車両を川越線に投入し、輸送力増強及び混雑率の緩和を図っているというふうに聞いております。

 川越線の複線化につきましては、混雑の状況、あるいは沿線開発等に伴う今後の輸送需要の動向、収支採算性等を総合的に勘案した上で、基本的には鉄道事業者であるJRの経営判断により行われるものでございます。

 また、複線化事業については、沿線自治体が費用の一部を負担する事例が多く、駅周辺開発等と一体的に行われることもございますので、地元の自治体と鉄道事業者との間で十分に検討が行われ、合意形成を図っていくことが重要だというふうに考えております。

小宮山委員 時間が来ましたので、最後に大臣にお伺いしたいことは、やはりパラリンピックも行われます。さまざまな交通網の対策というのは十分必要かと思います。ホームドアの設置というものも、踏切の安全対策も含めて必要かと思います。先ほどの泉委員からの指摘の中には、実は車椅子の事故に遭った方もいらっしゃいます。

 こういった意味で、やはり今回の法案の一番の核心というのは、安全というものをどう捉えているかと思っております。ぜひ、オリンピック・パラリンピック利用者数が、現在の設置基準では足りていないかもしれない、でも、そういった特殊なときには、イベントのときには多くの方が利用するという可能性を考えれば、そういった駅等も指定するべきではないかと思っております。

 この点に関してはより迅速な対応が必要と考えますが、最後に国交大臣の御決意を聞かせていただきたいと思います。

石井国務大臣 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、交通分野での安全を確保することが大変重要でございます。その一環として、混雑が予想される駅でホームからの転落防止を図ることは大切な課題でございます。

 ホームドアの整備につきましては、平成二十七年九月末現在で全国で六百二十一駅に設置をしておりますが、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、会場周辺駅、空港駅、空港乗りかえ駅等においても引き続きホームドアの整備を促進してまいりたいと存じます。

小宮山委員 大臣、ありがとうございます。

 ぜひ、安全、この点に関しましては、規制緩和ではなく、きちんとしたコントロールを持ち、そして、さらなる御尽力をいただくことを要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、本村伸子君。

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。

 踏切道改良促進法、道路法にかかわって質問をいたします。

 今回の法案は、危険な踏切、道路の箇所をなくしていこう、少なくしていこうというものであり、その点では賛成でございます。

 しかし、それに逆行したことを実際に行おうとしているのではないかという例もありまして、まず、その点についてお伺いをしたいというふうに思います。

 宇都宮のLRTの問題ですけれども、この問題は、二〇一五年四月二十二日、この委員会で私は取り上げさせていただきましたけれども、住民の皆さんの意見を反映させることや、住民の皆さんの合意が重要で、住民合意のない事業に補助金や出資金を出すべきじゃないという質問をさせていただきました。

 この宇都宮LRTなんですけれども、安全性の問題で住民の皆さんから声が寄せられて、大問題になっているところがございます。平石中央小学校の前の交差点の問題です。宇都宮LRTは、この平石中央小学校のすぐ脇の県道、辰街道というところがあるんですけれども、この県道は双方向で一日二万台通る県道なんですけれども、そことLRTが交差するところを平面交差にしようとしている、そういう計画です。

 まずお伺いをしたいんですけれども、鉄道に関する技術上の基準を定める省令において、鉄道と道路の交差については、「鉄道は、道路と平面交差してはならない。」との規定がございます。しかし、宇都宮LRTの計画では、ちょうどこの平石中央小学校の交差点で平面交差をする計画になっております。しかも、最初は四十キロということで計画されていますけれども、後からは五十キロ、七十キロ出すという計画になっております。

 踏切の方は、遮断機がないような踏切はいち早くなくす、事故の危険性が高いことが指摘をされ、踏切をなくしていこうというふうになっております。しかし、LRTだったら、小学校のすぐ近くでも、三分に一回LRTが通るにもかかわらず、平面交差でも構わない、これはやはりおかしいというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 LRTというのは路面電車の一種でございますから、道路に併設されるといいますか、道路に敷設をされるケースが多いわけですね。御指摘のあった当該部分は専用軌道ということのようでございます。ですから、そもそも踏切云々という概念ではないということはまず申し上げておきたいというふうに思います。

 それで、今回御指摘の宇都宮LRTにつきましては、本年一月二十二日に認定の申請がございまして、これは軌道運送高度化実施計画というものでありまして、御指摘のように、小学校の近くで道路とLRTが交差する計画となってございます。

 この交差部がどのような形態であるかについては、今後、本計画が認定され、軌道法に基づく工事施行認可申請の際に提出される工事方法書の中で確認することとなります。

 その際に、近くに小学校があること等を踏まえ、安全対策が適切に施されているか等について審査することになると考えております。

    〔委員長退席、秋元委員長代理着席〕

本村(伸)委員 私の地元でも、豊橋鉄道に路面電車、LRTが走っております。実際に、なれない場合は通行するときに少し混乱をするという状況はあるんです。

 こういうことも考慮いたしますと、小学校のすぐ脇のところで県道とLRTが平面交差をすると、事実上、踏切のような場所が外形上できてしまうというのはやはり危険であるというふうに思います。後で質問をいたしますけれども、認知症の方、あるいは障害を持った方、多動の子供さん、こういう方でも安全な社会をつくっていかなければならないというふうに思います。

 地元の皆さんが、このままの計画だったら子供たちが危ないというふうに声を上げておられます。地元の皆さんのこういう危険だと言っているこの声は非常に重要だというふうに思います。これは最大限考慮するべき声だというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 まず、LRT、路面電車の平面交差の場合は、踏切と違いまして、踏切は鉄道側に優先通行権があって道路側を遮断するというものでありますけれども、LRT、路面電車の場合は、LRT側も信号によって制御されて道路の交通を優先する場合もあるわけで、信号によってLRT、路面電車が停止をする、そういう状況が考えられるわけであります。そこが踏切とは根本的に違う点だということは申し上げておきたいと思います。

 それで、地元の声を踏まえて慎重に対処すべきということでありますけれども、地方公共団体が事業を進める際に、住民を初めとする関係者の合意形成に向けた取り組みは大変重要であるというふうに考えております。

 今回認定申請のございました軌道運送高度化実施計画につきましては、申請者において、関係自治体や道路管理者等の意見も踏まえ、地域公共交通の活性化に資する計画として作成されたものと承知をしております。

 また、宇都宮市及び芳賀町においては、LRTの導入計画について、これまで地域説明会の開催など、住民理解の促進に向けて取り組んでいるというふうに聞いております。

 当該計画につきましては、現在、認定申請を受け付けた関東運輸局において、各道路管理者より意見を聴取する手続を行っているところでございます。なお、各道路管理者は、この意見提出に際して、地方公共団体の議会の意見を徴することとされております。

 国土交通省といたしましては、審査基準に従い、安全上及び道路管理上適切であるかどうかという観点も含め、所要の審査を適切に行ってまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 地元の皆さんは当然LRTの仕組みをわかった上で危険だというふうに指摘をされているわけですから、ぜひその声を聞いて、国土交通省としても慎重に慎重を重ねて判断をしていただきたいというふうに思うんです。

 これから新しくつくるものというのは、認知症の方も障害を持った方も多動のお子さんでも、安心、安全な構造にしていかなければならないというふうに思います。

 ここの平石中央小学校のところは、LRTが平面交差になると、避難所である小学校に行く最短のルートが、LRT沿いにフェンスができるものですから遮断をされてしまう、閉ざされてしまう、学校に逃げるのに時間がかかってしまう。これも、とりわけ災害弱者の皆さんにとってはバリアがふえることになります。避難所に逃げにくくする構造物に社会資本整備交付金などを出すのは、私は問題だというふうに思います。

 地元の皆さんは、安全のためにも避難ルートを確保するためにも立体交差をというふうに言っておられるわけでございます。

 こういうさまざまな観点から、深い考慮の上、計画を見直していくべきだと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 一般的に申し上げれば、申請者が地域の声を踏まえていろいろと検討すべき課題であると。

 国土交通省としては、出された計画が基準に合致しているか、安全上問題がないかどうか、そういった観点から審査をさせていただきたいと思っております。

    〔秋元委員長代理退席、委員長着席〕

本村(伸)委員 安全上問題ないかをしっかりと見ていただきたいというふうに思うんです。

 国が補助金を出す、出資をする事業で事故が多発したり、あるいは人命が奪われる、そういうことがないようにぜひ計画の見直しを指導していただきたいというふうに思います。

 先ほど来御答弁がありましたように、軌道運送高度化実施計画が自治体から出されておりますけれども、宇都宮LRTが、法改正をした出資の適用第一号になるかもしれないというわけですし、慎重の上にも慎重に対応していただきたいというふうに思います。

 今申し上げました、人命を構造上も守る仕組みにさせていくためにも、ぜひ大臣に現地調査をして地元の皆さんの声を聞いていただきたいと思うんですけれども、大臣、お願いいたします。

石井国務大臣 認定申請がされた軌道運送高度化実施計画については、経営や輸送の安全などが適切なものであるかを含め、所要の審査を行っているところでございます。

 国としましても、現地の状況をしっかり把握して、宇都宮のLRTが安全で適切なものとなるよう、必要に応じて宇都宮市と芳賀町に指導助言してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 現地調査の件はお願いできますでしょうか。

石井国務大臣 機会があれば検討したいと思います。

本村(伸)委員 ぜひ行っていただきたい、そして地元の皆さんの声を聞いていただきたいというふうに思います。

 次に、鉄道の安全という観点から、認知症の方のJR東海列車事故に関して三月一日に出されました最高裁判決にかかわって質問をさせていただきたいというふうに思います。

 国交省の調査によれば、二〇一四年度、わかっているだけで二十二名の認知症患者の方が鉄道事故で亡くなられ、三名の方が負傷をされておられます。

 二〇一五年一月の厚生労働省の調査が発表されましたけれども、二〇二五年、あと九年後には認知症患者の方が約七百万人、高齢者の五人に一人になるという推計も出されております。決して他人事では済まされない問題だというふうに思います。

 このJR東海の事故が起こったのは、二〇〇七年十二月、愛知県大府市にあるJR東海、東海道線の共和駅構内で、要介護四の認定を受けた当時九十一歳の認知症の男性の方が移動中に列車ではねられて亡くなられたわけでございます。

 最高裁は、裁判官五人全員が一致して、JR東海から御家族に対してなされた約七百二十万円の損害賠償請求を否定いたしました。私は、認知症患者の方や御家族の実情から見て、これは当然の判断だというふうに思います。

 そこで、大臣にお伺いをいたしますけれども、最高裁判決で、JR東海が行った認知症患者の方の遺族に対する損害賠償請求は理由がない不当なものだということが明らかになりました。鉄道事業者への監督権限を持つ大臣として、今回の判決をどのように受けとめているのか、お願いをしたいと思います。

石井国務大臣 今回の事故でお亡くなりになられた方に対しては御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。

 先般の最高裁判決では、認知症の方の介護家族の監督義務の有無に関し、個別の事情を踏まえた上で、今回の家族は監督義務者ではなく、損害賠償責任は負わないとの判断が行われたものと承知をしております。

 この事案は、鉄道事業者と御遺族による民事上の問題でございますので、判決の内容についてはコメントを差し控えさせていただきます。

本村(伸)委員 御遺族の皆様は当初から、亡くなられた男性は、共和駅のホーム脇のフェンスが閉まっていれば事故に遭わずに、命を失わずに済んだ、被害者だと主張をされておられました。長男の方は、父は決して社会に危害を加えようとしたものではない、加害者のまま裁判を終えてはならない、こういう思いで八年間もの間、裁判で闘ってこられました。

 私は、認知症の方を一律に危険視し、加害者とみなしてしまったこのそもそもがおかしい点であるというふうに思います。このことが問われないままいきなり家族の責任論に議論が流れている、この点が最も問題であり、このままでは認知症の方とその家族の方を偏見に巻き込むことになるというふうに思います。

 私は、この事件、事故の全体を見れば、亡くなられた認知症の男性は被害者だというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 今回の事故により、とうとい命を失われたという意味では、事故で亡くなられた方は被害を受けられたというふうに受けとめられますけれども、今回の裁判自体は、JR東海の経済的損失について争われたものだと認識をしております。

本村(伸)委員 そこで、ちょっと確認をしたいんですけれども、鉄道事業者は認知症の方が列車事故で亡くなったそういう列車事故でも原則御遺族の方に損害賠償を請求しているのか、例外的に請求しない場合があるとすればどういう場合か、お示しいただきたいと思います。

藤田政府参考人 一般論といたしまして、鉄道において人身事故が発生した場合に、鉄道事業者は、鉄道事業者側の損害の程度、本人の責任能力、家族の経済状況など個別の状況を総合的に考慮して損害賠償の請求を行うか否かを判断しているものと承知をしております。

 この考え方は、認知症患者の方の人身事故についても同様であると承知しております。

本村(伸)委員 二〇一五年三月期の連結決算では、JR東海というのは純利益で二千六百四十一億円ももうけを上げております。そういう巨大な企業が約七百二十万円のために、男性が亡くなられ、そして悲しむ御遺族の方に追い打ちをかけるように八年間もの間、賠償を請求していたわけでございます。

 しかも、今回の訴訟では、精いっぱい介護をしていた、こう言っている御遺族の主張に対して、JR東海は、ただの甘えだ、こういう書面を出したとも報道されております。これは余りにも御遺族に酷な話だというふうに思います。

 ほかの鉄道事業者も含めて、今原則として賠償請求するという扱いをしているというふうに聞いておりますけれども、こういう扱いはやめさせるべきだ、改めさせるべきだというふうに思いますけれども、大臣、お答えいただきたいと思います。

石井国務大臣 鉄道事故が発生した場合の損害賠償請求につきましては、各鉄道事業者が個別の事情を踏まえて企業として判断すべき問題であると考えております。

本村(伸)委員 国交省がそういう態度では、認知症の方を初め被害に遭われた方、その御家族は救われないというふうに思います。

 昨日も、首相が、関係省庁連絡会議で認知症の方のことを検討するというような御答弁がありましたけれども、鉄道事故で亡くなられた認知症の方の御遺族に、あるいは支援をされている方々に請求をする、手厚く介護をすればするほどその責任が問われる、こんなおかしいことがないように事故に遭われた被害者の方への補償も含む仕組みをつくるべきだというふうに思います。

 損害賠償の現状の把握と新たな仕組みづくり、大臣の決意を伺いたいと思います。

石井国務大臣 認知症の方が巻き込まれる事故については、鉄道事故のみならず広く一般的に発生し得るものでありまして、その対策については、まずは社会全体として議論がなされるべきと考えております。

 鉄道事業者による損害賠償請求の現状の把握や鉄道事業者に対する補償の必要性などについては、こうした全体的な議論の方向性や鉄道事業者の意見を踏まえつつ、必要に応じて検討していく課題であると認識をしております。

本村(伸)委員 二〇一四年四月二十四日、二審の名古屋高等裁判所の判決では、次のようにJR東海の責任に言及しております。

 「社会の構成員には、幼児や認知症患者のように危険を理解できない者なども含まれており、このような社会的弱者も安全に社会で生活し、安全に鉄道を利用できるように、」「列車の発着する駅ホーム、列車が通過する踏切等の施設・設備について、人的な面も含めて、一定の安全を確保できるものとすることが要請されているのであり、鉄道事業者が、公共交通機関の担い手として、その施設及び人員の充実を図って一層の安全の向上に努めるべきことは、その社会的責務でもある。」こう書かれておりまして、その上で、「利用客等に対する監視が十分になされておれば、」「フェンス扉が施錠されておれば、本件事故の発生を防止することができたと推認される事情もあった。」こういうふうに書かれております。

 この部分はもっともな指摘だというふうに思います。フェンスの施錠がなかったことは御遺族が当初から主張しておりましたし、現実に、事故後、共和駅ではフェンスに鍵が取りつけられました。このようにJR東海の安全対策も不十分だったということは明らかだというふうに思います。

 JR東海の責任は問われなければならないと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

藤田政府参考人 お答えいたします。

 鉄道事業におきましては、輸送の安全の確保が何よりも重要であります。

 今回のケースに関しまして言えば、線路内への立ち入り防止につきましても、鉄道に関する技術基準におきまして、必要に応じ、相当の防護設備の設置や、危険である旨の表示をしなければならないといったことを定めております。JR東海を含む鉄道事業者は、これに沿った安全対策を推進する必要があることは当然でございます。

 国土交通省としましても、引き続き、鉄道の安全が図られるように適切に指導してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 この事故の件については、やはり国の責任も問われるというふうに思います。私たち国会議員も問われているというふうに思います。安全対策をJR東海や鉄道事業者任せにしていてはやはり進まないというふうに思います。

 JR東海は、在来線のホームドアも全くありません。研究開発など努力をしている姿も見えません。混雑をしたときに狭くて危険な駅のホームもあるわけですけれども、全然改善が進まない。在来線の無人化を進める、逆に安全度を下げていることまで行っております。

 この安全対策を事業者任せにせず、踏切の安全もありますけれども、先ほども御指摘がありましたように、可動式のホームドア、こういうものをつけて、ホームの転落防止、安全対策を進めることや、狭くて危険なホームの改善、無人化をやめさせること、バリアフリー、そして施設の老朽化対策、線路への侵入防止柵、こういう安全対策を義務づけて、早急に計画的に進めるべきだというふうに思います。

 積極的に安全対策を進めてこなかったこの国のあり方が問われているというふうに思います。巨額のもうけを上げている鉄道事業者にこうしたことを求めてこなかった国交省としての責任はやはり大きいと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

藤田政府参考人 国土交通省としましては、鉄道の安全上必要な事項につきましては、技術基準等を定めまして、その遵守を鉄道事業者に求めております。

 例えば、ホーム上の安全につきましては、駅の新設、大規模改良のときには、車両側の技術的な条件が整ったような場合には、ホームドア等の設置を義務づけております。

 それから、既存の駅のホームにつきましても、技術基準におきまして、列車の速度、運転本数、運行形態等に応じ、プラットホーム上の旅客の安全を確保するための措置を講じたものでなければならないといった旨を定めて、その指針も示しております。

 鉄道事業者におきましては、個々の駅の状況に応じて、これらの規定に従った所要の安全対策を講じる必要があります。

 国土交通省としましては、引き続き、必要な安全対策を適切に鉄道事業者に対して指導してまいりたいと思います。

本村(伸)委員 先ほども言いましたように、巨額のもうけを上げているJR東海は、在来線のホームドア、ゼロなんです。先日も、私、静岡県の掛川駅、新幹線のホームを見ましたけれども、ホームドア、柵、何もありませんでした。こういう状況を放置してはならないというふうに思います。

 先ほど来申し上げましたように、可動式のホームドアを初め転落防止の方策をとること、狭いホームの改善、無人化をなくす、こういう方向に転換をしていくこと、バリアフリーも進めること、そして線路の侵入防止柵の設置、こうしたことを一刻も早く進めるべきだというふうに思います。そして、老朽化対策についても進めるべきだというふうに思います。

 利益の多くは、やはり乗客の皆さんあるいは沿線の皆さんの安全対策に回すべきだというふうに思います。とりわけ、JR東海でいえば、九兆円もの費用がかかるリニア計画、これからそちらに優先的に投資をしていこうという計画になっておりますけれども、やはりまずは、今ある在来線を含めて、踏切、駅のホームの安全対策を進めるべきだというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

藤田政府参考人 駅のホームの安全対策を進めることは大変重要な課題でございます。

 先ほども申し上げましたとおり、新設の場合は一定の設備の義務づけを行っておりますし、あるいは、義務づけ以前に設置された駅につきましては、例えばホームドアの設置等につきまして、その整備を促進するために、国土交通省として補助金の交付等の助成措置を行っております。

 こうした形で安全対策の充実を図ってまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 より踏み込んだ形で進めていっていただきたいというふうに思います。

 それで、最後なんですけれども、今回の法改正にかかわってお伺いしたいというふうに思います。

 静岡県の御殿場市のJR東海の御殿場線で、幼稚園、保育園、小学校の子供たちが通る踏切がございます。踏切を含んで、御殿場市の方では、通学路の整備、人が安全に通れるようにということで道路側の拡幅などをやっているんですけれども、線路のところだけ狭くなっていて危ない。JR東海に、御殿場市でお金を出すので何とか拡幅を認めてほしい、こういって御殿場市がJR東海にお願いをしているそうです。しかし、JR東海はだめだといって、危険なままで残っているわけでございます。軽自動車が一台ぎりぎり通ることができるかどうかという本当に狭い踏切なんですけれども、踏切の部分だけが狭くなっている。

 「踏切対策の現状と今後」、道路局路政課が出しております二〇一二年十二月十一日の「踏切道の拡幅に係る指針及び取扱い」には、「歩道が無いか歩道が狭小な踏切道を拡幅する際には、緊急性を考慮して、踏切道の統廃合を行わずに拡幅を実施可能とする。」というふうにあります。

 当面の間の安全対策として、子供たちや車椅子の方、先ほど来御指摘がありましたように、シルバーカーの方も安心して通れるような対策、これは国がだめなんだというようなことをJR東海が言っていたというような話も聞いておりますけれども、国はそれを認めていないのかという点を確認したいというのと、こうした踏切の部分だけ道が急に狭くなっているところの拡幅は当面の安全対策としてやるべきだと思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。

藤田政府参考人 踏切道の拡幅につきましては、踏切事故の防止及び道路交通の円滑化のために、立体交差化、統廃合等によりその除却に努める、ただし、踏切に歩道がない等の場合には、その緊急性に鑑み、踏切の統廃合を行わずに実施することができるというのが国土交通省の基本的な考え方でございます。

 御指摘の踏切につきましては、JR東海と地元市との間で協議が進められているものと認識しておりますけれども、協議の詳細を承知しておりませんので、協議の状況を把握した上で必要に応じ指導してまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 ありがとうございました。

 今回、認知症の方の列車事故を受けて、もっと駅や踏切の安全対策を強化するべきだという声が多いわけでございます。その声にしっかりと応えた国土交通行政を進めることを求めて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

谷委員長 次に、椎木保君。

椎木委員 おおさか維新の会の椎木保です。

 本日は、踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案に関して質問いたします。

 昭和三十六年の踏切道改良促進法の施行から五十年余りが経過し、踏切の数は半減し、遮断機のない踏切も大幅に減少しました。しかしながら、踏切事故は依然として多く、約一日に一件、約四日に一人が死亡するペースで発生し、あかずの踏切は全国で約六百カ所あると聞いています。

 現行法では、鉄道事業者と道路管理者が改良の方法について合意した踏切道でなければ改良すべき踏切道として指定できないのが実態です。また、改良の方法が限定され、多様な対策を取り込みづらいなどの課題もあります。今回の法改正は、こうした課題を解決するためにも最も重要であると理解しています。

 そこで、お尋ねします。

 平成十九年、国土交通省は、あかずの踏切、自動車や歩行者のボトルネックとなる踏切、歩道が狭隘な踏切という三つの大きな課題を持つ踏切について、緊急対策踏切として全国で千九百六十カ所を公表していますが、これらの踏切改良についてどのような取り組みがなされてきたのかをお伺いいたします。

森政府参考人 お答えいたします。

 緊急対策踏切として全国で一千九百六十カ所を公表してきたところではございますが、その後、立体交差化あるいは構造改良といったような対策を講じてまいりました。その結果、平成二十六年度までには約六百カ所で、例えば踏切の遮断時間が基準を下回るといったようなことになりまして、緊急対策踏切が解消されたという位置づけでございます。その結果、依然としてではございますが、まだ一千三百カ所程度の踏切が要緊急対策という形の踏切として残っているところでございます。

 例えば、あかずの踏切は五百八十九カ所が三十カ所程度減った、歩道の狭隘踏切に関しましては六百四十五カ所が百五十九カ所に減ったという状況ではございますが、まだ依然、数多くの踏切が残っております。その改善に取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

椎木委員 急に一気にというわけにはいかないと思いますけれども、引き続き、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 次に移ります。

 これまでも踏切対策には熱心に取り組んできたと思いますが、まだ課題のある踏切も多数あります。これまでと同じやり方を続けていては、次の五年間でも対策が進まないのではないかと危惧しているところでございます。

 今回の法改正ではどのような工夫をしているのか、お伺いします。

森政府参考人 お答えいたします。

 従来から、鉄道事業者あるいは道路管理者それぞれが鋭意こういった踏切の解消について努力をしてきたわけでございますが、今までのやり方、現行法のやり方では、改良の方法を定めてから指定をし、そして事業を行うということになっております。互いの改良の内容というのが非常に大規模なものになりがちということもございまして、なかなか法指定で必要な整備を指定することができなかったということが今までの課題という形でございます。

 これを改めまして、課題のある踏切に関しましては、鉄道事業者あるいは道路管理者の間で改良の方法が合意できていなくとも、国土交通大臣が指定をし、期間を定めて対策を促進する、そういうスキームに今回させていただいたところでございます。

 あわせまして、鉄道事業者、道路管理者だけではない地域の関係者の方々にも、協議会を組織し入っていただき、さまざまな鉄道の踏切対策を議論していただき、そしてまたその議論の中身も、今までのような大規模な構造改良といったようなもののみならず、カラー舗装やらあるいは駅周辺の駐輪場対策といったようなものも含めて御議論いただけるようにしたということでございます。

 以上でございます。

椎木委員 ただいまの局長の答弁ですと、今までのいろいろな経緯、反省を踏まえて工夫をされるというような答弁ですので、しっかり本当に取り組んでいただきたいと思います。

 今回の法改正は、思うように進まない踏切対策を前進させる有意義なものだと考えますが、踏切対策が進むかどうかは、国土交通大臣が課題のある踏切をきちんと指定しているかどうかにかかっていると思います。鉄道事業者や道路管理者が対策を嫌がったら指定しない、そういったことがあってはなりません。

 少なくとも、重要な課題である国土交通省みずからが言っている緊急対策踏切で、まだ未指定のものや同じような課題を抱えた踏切については、次の五年間で確実に指定し、対策を進めるべきではないかと思います。見解を伺います。

森政府参考人 お答えいたします。

 先ほど御紹介をいたしましたように、平成十九年に公表した緊急対策踏切千九百六十カ所が、いまだ千三百カ所未指定という形になっているところでございます。今回、この法改正ができますれば、その制度にのっとりまして課題のある踏切をしっかりと指定していきたい。

 特にこの緊急対策踏切を中心に、保安設備の整備等必要な箇所を含めまして、少なくとも、残っている千三百カ所に近い、おおむね一千カ所程度は私どもとしても指定をし、その議論の俎上にのっけていきたいというふうに思う次第でございます。

 以上でございます。

椎木委員 一点確認したいんですけれども、私の今の質問の趣旨の、次の五年間で確実に指定し対策を進めるという、それについてはしっかり取り組んでいけるというような認識でよろしいでしょうか。

森政府参考人 御要望の趣旨に従って、しっかりと対応していきたいというふうに思う次第でございます。

 以上でございます。

椎木委員 よろしくお願いしたいと思います。

 課題のある踏切について指定をし、地域の関係者も入った協議会において対策を検討していく。今回新たに導入された仕組みは、国が上から目線で改良の方法を指定するというこれまでの方法に比べ、現場の関係者の意見を尊重する意味で大変よいことだと思います。

 とはいえ、ピーク時に遮断時間が四十分以上となり、経済的損失も極めて大きいと言われているいわゆるあかずの踏切などは、最終的には立体交差化で踏切そのものをなくさない限り、問題の解決にはつながらないと思います。

 しかしながら、立体交差化、特に連続立体交差事業は非常にお金と時間がかかる事業です。事業主体である地方公共団体と鉄道事業者の費用負担は現状どのようになっているのか、お聞きいたします。

栗田政府参考人 お答えいたします。

 連続立体交差事業、これは地方公共団体が事業主体となりまして、鉄道を連続的に高架化あるいは地下化をして複数の踏切を一挙に除却するというようなことで、都市の活性化を図る重要な事業と考えております。

 費用負担についてのお尋ねでございます。

 事業主体であります地方公共団体と鉄道事業者との負担割合、これは一般的なルールとして定めておりまして、鉄道事業者は全体の事業費の約一割を負担するということになっております。

 これは、例えば踏切の除却に伴いまして維持管理費が減少する、こういった鉄道事業者側に生じる受益を勘案して定めているということでございます。

 残りの約九割は事業主体である地方公共団体の負担となりまして、その約半分を上限として国費により支援しているところでございます。

椎木委員 今の答弁の費用負担の割合なんですけれども、今後、見直すといいますか、そういう考えはおありなんでしょうか。

栗田政府参考人 過去数度、実態に合わせて見直しをしてきております。現時点において、見直すということを予定しているところではございません。

椎木委員 何か九対一というのは非常に割合が厳しいような気がするんですけれども、それについては見直さないということを答弁されましたけれども、ということは、簡単に言えば、九対一は問題ない、費用負担としては適切だ、そういう認識でよろしいんでしょうか。

栗田政府参考人 お答えいたします。

 鉄道事業者側の負担、先ほども申し上げましたけれども、踏切の除却に伴う維持管理費の減少による受益、踏切事故に伴う損害の減少による受益、あるいは鉄道用地である高架下を貸し付けた場合に得られる受益、こういった鉄道事業者側に生ずる受益を勘案して定めております。

 これまでも累次の調整過程を経て現状こうなっておりまして、現時点において、このルールを見直すという作業に入っているものではございません。

椎木委員 時間がありませんので次に行きますけれども、私はここで何を問題提起しているかというと、非常にお金と時間がかかるということを申し上げているんです。特に、お金なんですよね。そういう意味で、私も地方公共団体に勤めていましたけれども、この辺の費用負担の割合をもう少し見直せばさらに先に進むんじゃないかなというような認識で質問させていただきました。これについては、また次回、改めて、こちらとしても違う機会で質問させていただきたいと思います。

 それでは、次の質問に入ります。

 鉄道事業者と道路管理者が互いの立場を尊重しながら踏切対策を協議していくことが重要だと思います。ところが、道路管理者が市町村などの地方自治体である場合、どうしても鉄道事業者に対して力関係が弱くなってしまい、協議に当たり不利になってしまわないか懸念されます。

 先ほどの負担割合ではありませんが、一方に有利な対策になってしまうということがないよう国においてもしっかりと関与すべきであると考えますが、いかがでしょうか。

森政府参考人 今回の改正案におきましては、新たに改良の方法を議論していく場として協議会をセットするということになっておりまして、ここには、鉄道事業者、道路管理者のみならず、国、地元関係者、あるいは場合によっては公安委員会といったような方々、そしてまた地域の方々といったような方にも参加をしていただいて、御議論いただくということとしておるところでございます。

 また、加えまして、自治体にとって取り組みやすい、例えば踏切の中におけますカラー舗装、そういったような当面の対策も、その議論の俎上にのっけてよろしいというふうに位置づけさせていただいているところでございます。

 そういう意味では、協議会に国もしっかりと参加をさせていただく、そして協議プロセスを見える化させることで対策の透明性を高めまして、また地域の課題に即した形の議論がしっかりと議論されることを期待しているところでございます。

 以上でございます。

椎木委員 先ほども申し上げましたけれども、ここでも何を言いたいかというと、とにかく一方に有利な対策にならないように、国がしっかりとその点について注視しながら関与していただきたいということが趣旨ですので、その辺もしっかりと踏まえて、国としての責任といいますか、そういうものを十分果たしていただきたいと思います。

 次の質問に入ります。

 地方公共団体が地域住民の要望を受けて踏切を拡幅したいと思い、鉄道事業者に相談した際、鉄道事業者からは立体交差化や他の踏切の統廃合を求められて、拡幅が進まないとの声もお聞きします。

 地方公共団体と鉄道事業者が対等に協議できる環境を整えるためには、今回の制度改正の趣旨について、国土交通省から地方公共団体や鉄道事業者等の関係者に対して周知、指導を行うべきと考えますが、見解をお聞きします。

土井副大臣 今回の法改正では、新たに設置される協議会において、国を含む関係者間で改良方法の検討、調整が行われることとなっております。

 国土交通省といたしましては、これらの検討、調整が円滑に進むよう、協議会の設置等を含む法改正の趣旨につきまして、地方公共団体や鉄道事業者等の関係者に適切に周知をしてまいりたい。

 以上でございます。

椎木委員 事前に通告を、私は大変丁寧に、本当に原稿をそのまま渡すぐらいやっているつもりなんですけれども、今の質問については、これまで全部事務方の政府参考人の答弁なんですけれども、石井大臣からも、今の副大臣と同様の答弁が聞けると思っていたんですけれども、大臣、答弁いただけないんでしょうか。

石井国務大臣 地方公共団体や鉄道事業者等に周知、指導を行うべきだという話ですね。

 今回の改正の趣旨について、地方公共団体や鉄道事業者等の関係者に適切に周知をしていきたいと思います。

椎木委員 どちらかというと副大臣が責任者的にやっているシステムといいますか、体制ですから、それで私も全然理解はしているんですけれども、周知、指導というのは、やはり大臣から改めて答弁をいただきたいという狙いもあったものですから、同じような答弁をお願いしました。

 次の質問に入ります。

 踏切道の立体交差化はぜひとも進めるべきと考えますが、一方において、設置された跨線橋や跨道鉄道橋が老朽化すると落下物の危険性が新たな問題として生じることになり、そのためには、跨線橋や跨道鉄道橋の点検や、その結果に基づいた修繕をしっかりと進めることが重要であると思います。

 道路については平成二十六年度より橋などの点検が義務化され、跨線橋の点検は優先的に進めるべきと思いますが、現状どのように取り組んでいるのでしょうか。その点検状況や点検の結果もあわせてお尋ねしたいと思います。

森政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のように、今私たちが使っております橋、しっかりと点検して、あるいは補修していきましょうという点検が義務化されたところでございます。全国で約七十二万橋の橋がございまして、五年間で点検を進めてまいりましょうということでございますが、その際には、優先順位をつけて計画的にその点検を実施していくということと私どもの方は認識しているところでございます。

 ただ、特に鉄道と交差をします跨線橋、こういったところは、当然、第三者被害、何かが壊れた場合、あるいは落ちてしまった場合には、大きな被害を鉄道あるいは道路、両側に与えてしまうという可能性がございます。

 また、私どもの方としては、災害といったようなことを考えれば、緊急輸送道路といったような道路も、万が一のことがあると後々の耐災性という意味でも非常に問題が多いということで、緊急輸送道路あるいはそれをまたぐ道路、そしてまた橋といったような、鉄道をまたぐ道路といったようなものについて、最優先で点検を実施させていただいているところでございます。

 現在、平成二十六年度の段階で、跨線橋全体で一一%の点検状況ということでございまして、橋梁全体の実施率九%は上回っておりますけれども、全体として、例えば緊急輸送道路をまたぐような跨道橋、あるいは緊急輸送道路を構成する橋梁一四%等々と比較しますと、やはり跨線橋の点検の実施率というのは幾分低くなっているということは否めない状況にございます。

 以上でございます。

椎木委員 老朽化した社会インフラ整備の一環として、跨線橋や跨道鉄道橋の点検、修繕等をより確実に進めていくための取り組みや仕組みが必要であると考えますが、この点について大臣の見解を伺いたいと思います。

石井国務大臣 跨線橋につきましては、鉄道をまたぐ各箇所ごとに鉄道事業者との間で安全確保に係る協議が必要となり、協議着手後、点検や補修工事の実施までに一年程度の長い期間を要するという課題が指摘をされているところでございます。

 このため、JRの跨線橋につきましては、昨年三月に、点検が着実に進むように、国交省とJR各社との間で基本的な方針を定めたところでございます。

 この基本的な方針に基づきまして、各地方整備局等が、直轄のみならず管内の道路管理者の跨線橋の五年間の点検計画を一括して、JR各社と協議を行うよう取り組んできているところでございます。

 今後、点検結果を踏まえた修繕工事の増加も見込まれることから、箇所ごとに行われる個別協議ができる限り円滑に進むよう、あらかじめ協議方法等を一括して定めるなど、点検のみならず修繕工事も計画的かつ効率的に進むような仕組みを検討してまいります。

椎木委員 最後にもう一つ質問が残っていたんですけれども、時間が参りましたので、また次回、改めて質問させていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。

谷委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

谷委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 内閣提出、踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

谷委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

    ―――――――――――――

谷委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、金子恭之君外四名から、自由民主党、民主・維新・無所属クラブ、公明党、日本共産党及びおおさか維新の会の五会派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。

 提出者より趣旨の説明を求めます。泉健太君。

泉委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 趣旨の説明は、案文を朗読してかえさせていただきたいと存じます。

    踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

  政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。

 一 国土交通省が平成十九年に緊急対策踏切を千九百六十箇所公表しているが、現在までに指定されているのは約六百箇所であることから、この指定を速やかに行うとともに、踏切道の改良が円滑に進むよう道路管理者と鉄道事業者の協議を促すなど一層の措置を講ずること。

 二 立体交差事業の推進が根本解決ではあるものの、完成までに長期の工期を要することから、早期に踏切事故を防止するために、地域住民の目線で、道路管理者と鉄道事業者が協力し、完成までの当面の対策として、カラー舗装等による歩車道分離や軌道の平滑化等の種々の安全対策を総動員できるよう指導すること。

 三 高齢者の踏切事故が未だに多いことから、高齢者の特性に十分配慮した対策を検討すること。

 四 鉄道事業者が踏切保安設備の整備の一層の促進を図るため、政府は適切な支援措置を講ずること。

 五 跨線橋等の老朽インフラ改修が課題となっていることから、点検・修繕を計画的かつ効率的に進められるよう仕組みを構築すること。

以上であります。

 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

谷委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。

 採決します。

 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

谷委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。

 この際、国土交通大臣から発言を求められておりますので、これを許します。国土交通大臣石井啓一君。

石井国務大臣 踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま全会一致をもって可決されましたことに深く感謝申し上げます。

 今後、審議中における委員各位の御意見や、ただいまの附帯決議において提起されました事項の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。

 ここに、委員長を初め理事の皆様、また委員の皆様の御指導、御協力に対し、深く感謝の意を表します。

 まことにありがとうございました。(拍手)

    ―――――――――――――

谷委員長 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

谷委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時八分散会


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