衆議院

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第2号 平成23年3月4日(金曜日)

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平成二十三年三月四日(金曜日)

    午後零時二十分開議

 出席委員

   委員長 奥村 展三君

   理事 北神 圭朗君 理事 松宮  勲君

   理事 向山 好一君 理事 村上 史好君

   理事 鷲尾英一郎君 理事 江藤  拓君

   理事 古屋 圭司君 理事 竹内  譲君

      大谷  啓君    岡田 康裕君

      櫛渕 万里君    熊田 篤嗣君

      高橋 昭一君    長尾  敬君

      萩原  仁君    花咲 宏基君

      福島 伸享君    本村賢太郎君

      小里 泰弘君    坂本 哲志君

      高木  毅君    橘 慶一郎君

      塩川 鉄也君    重野 安正君

    …………………………………

   外務大臣         前原 誠司君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (拉致問題担当)     中野 寛成君

   内閣府副大臣       東  祥三君

   内閣府大臣政務官     園田 康博君

   外務大臣政務官      菊田真紀子君

   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          綱井 幸裕君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月四日

 辞任         補欠選任

  室井 秀子君     高橋 昭一君

  谷田川 元君     岡田 康裕君

  永岡 桂子君     橘 慶一郎君

  笠井  亮君     塩川 鉄也君

  中島 隆利君     重野 安正君

同日

 辞任         補欠選任

  岡田 康裕君     谷田川 元君

  高橋 昭一君     室井 秀子君

  橘 慶一郎君     永岡 桂子君

  塩川 鉄也君     笠井  亮君

  重野 安正君     中島 隆利君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 北朝鮮による拉致問題等に関する件


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     ――――◇―――――

奥村委員長 これより会議を開きます。

 北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。

 この際、中野国家公安委員会委員長・拉致問題担当大臣及び前原外務大臣から、それぞれ所信を聴取いたします。

 中野国家公安委員会委員長・拉致問題担当大臣。

中野国務大臣 国家公安委員会及び拉致問題を担当する大臣として、所信の一端を申し述べます。

 国家公安委員会委員長及び拉致問題担当大臣に就任してから一カ月半が経過いたしました。この間、拉致被害者の御家族や救う会、特定失踪者問題調査会の方々と面会したほか、マルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権状況特別報告者との意見交換などを行ってまいりました。

 先月五日には、政府拉致問題対策本部、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の共催による拉致問題を考える国民大集会を神奈川県で開催し、私も出席して、直接国民の皆様に対して、拉致問題についてより一層の関心を持っていただけるよう訴えてまいりました。その際、横田めぐみさんの写真展を御両親と一緒に拝見する機会があり、改めてこの問題の重大さと責任の大きさを痛感いたしました。

 北朝鮮による拉致問題は、我が国に対する主権侵害かつ重大な人権侵害であります。政府としては、国の責任において、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国、救出を実現するため、全力を尽くす必要があります。

 昨年十一月に開催された拉致問題対策本部の第四回本部会合では、本部長である菅総理から、北朝鮮に対するさらなる措置の検討及び厳格な法執行の推進、北朝鮮側による具体的な行動への継続した強い要求等の八項目にわたる指示が出されました。これに基づき、拉致問題対策本部を中心として、関係各府省庁が協力して、政府一丸となって取り組んでまいります。

 北朝鮮は、平成二十年八月の日朝協議で合意した拉致問題の解決に向けた全面的な調査のやり直しをいまだに実施しておりません。また、昨年三月には韓国の哨戒艦沈没事件を、同年十一月には延坪島砲撃事件を引き起こすなど、北朝鮮をめぐる情勢は予断を許さない状況であります。一方で、拉致被害者の御家族は御高齢の方も多く、拉致被害者の救出は時間との闘いともなっております。

 一昨年九月の政権交代以降、これまで、新たな拉致問題対策本部の設置、関係予算の増額及び事務局体制の強化を図り、徹底した情報の収集、分析や、韓国、米国を初めとする関係各国との緊密な連携、被害者御家族との密接な意見交換などに努めてまいりました。また、現在、警察においては、朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案を含め十三件、十九人を拉致容疑事案と判断しており、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員やよど号のハイジャック犯人等、計十一人について逮捕状の発付を得て国際手配をしているところであります。

 さらには、これらの事案以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識のもと、鋭意所要の捜査や調査を進めております。

 私は、これまでの政府の取り組みを継承しつつ、先ほど申し上げました本部長指示に基づき、拉致問題の解決に向けた取り組みをより一層強化してまいる所存であります。

 この問題は、党派を超えた、まさに日本人と日本という国の責務であります。どうぞ、奥村委員長を初め理事、委員の皆様の御理解、御協力を心からお願い申し上げます。

 ありがとうございました。

奥村委員長 ありがとうございました。

 次に、前原外務大臣。

前原国務大臣 衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、所信の一端を申し述べます。

 昨年十一月、北朝鮮は韓国・延坪島を砲撃し、民間人を含む四名のとうとい命が失われました。北朝鮮による砲撃は許しがたいものであり、政府は、北朝鮮に対する強い非難を表明した上で、犠牲者に対して弔意をあらわし、韓国政府の立場を支持する旨明らかにいたしました。

 また、昨年十一月、北朝鮮はウラン濃縮計画の存在を公表しました。北朝鮮によるウラン濃縮活動は、国連安保理決議及び六者会合共同声明に違反するのみならず、核物質や関連技術の拡散の危険が増大する可能性をはらむ重大な脅威であります。政府は、米国及び韓国を初めとする関係国と連携しつつ、ウラン濃縮活動の即時停止を含む具体的行動を北朝鮮に対して求めております。

 本年に入ってからは、韓国と北朝鮮の間で対話に向けた動きが見られましたが、二月に行われた南北軍事実務会談は合意に至らず終了しました。政府としましては、今後も南北関係の推移を注視していく考えです。

 北朝鮮は対話を求めていますが、六者会合は対話のための対話とすべきではなく、その再開のためには、まず北朝鮮が非核化を初めとする六者会合共同声明におけるみずからの約束を完全に実施する意思があることを、具体的な行動によって示さなければなりません。また、北朝鮮のウラン濃縮活動に対して、国際社会の懸念が適切な形で示されることが六者会合を通じた問題解決のために重要であると考えます。

 そのような認識に立って、引き続き、国連安保理決議等に基づく措置の着実な実施を含め、米国及び韓国、さらには中国といった関係国と緊密に連携をしていく考えです。このような考えは、二月十六日に行われた日韓外相会談の場で私より金星煥外交通商部長官に伝え、意見の一致を見たところであります。

 日朝関係につきましては、今後とも、日朝平壌宣言にのっとり、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して日朝国交正常化を図る方針です。

 特に、拉致問題を初めとする北朝鮮の人権侵害問題については、国連を含む国際社会との一層の連携に努め、すべての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現するため、全力を尽くしてまいります。二〇〇八年八月の日朝間の合意に従った全面的な調査のやり直しが早期に開始され、拉致被害者の方々の一刻も早い帰国につながるような成果が早期に得られるよう、引き続き北朝鮮側に強く求めていく考えです。

 先般の日韓外相会談の際も、私より拉致問題解決の重要性を改めて述べ、金星煥長官の理解と協力が表明されました。

 我が国としては、北朝鮮との対話を拒むものではありませんが、日朝間の対話は適切な状況のもとに行われるべきだと考えます。北朝鮮問題につきましては、日米韓で緊密に連携して対応してきており、引き続きこのような連携を堅持する考え方です。

 奥村委員長を初め、本委員会の皆様の御支援と御協力を心よりお願い申し上げます。

奥村委員長 ありがとうございました。

 以上で両大臣の所信表明は終わりました。

 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十九分散会


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