衆議院

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第3号 平成25年5月24日(金曜日)

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平成二十五年五月二十四日(金曜日)

    午後零時十分開議

 出席委員

   委員長 山本  拓君

   理事 木原  稔君 理事 薗浦健太郎君

   理事 竹本 直一君 理事 中山 泰秀君

   理事 鷲尾英一郎君 理事 田沼 隆志君

   理事 上田  勇君

      池田 佳隆君    石崎  徹君

      金子 恵美君    斎藤 洋明君

      高木  毅君    高木 宏壽君

      東郷 哲也君    中川 郁子君

      細田 健一君    寺島 義幸君

      笠  浩史君    桜内 文城君

      鈴木  望君    濱村  進君

      青柳陽一郎君    笠井  亮君

    …………………………………

   外務大臣         岸田 文雄君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長)

   (拉致問題担当)     古屋 圭司君

   内閣府副大臣       西村 康稔君

   外務大臣政務官      あべ 俊子君

   外務大臣政務官      城内  実君

   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          齋藤久爾之君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 北朝鮮による拉致問題等に関する件


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     ――――◇―――――

山本委員長 これより会議を開きます。

 北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。

 この際、古屋拉致問題担当大臣・国家公安委員会委員長及び岸田外務大臣から、それぞれ所信を聴取いたします。古屋拉致問題担当大臣・国家公安委員会委員長。

古屋国務大臣 拉致問題及び国家公安委員会を担当する大臣として、所信の一端を申し述べます。

 拉致問題担当大臣及び国家公安委員会委員長に就任してから約五カ月が経過をいたしました。

 安倍政権発足直後の昨年十二月の二十八日、安倍総理、菅官房長官、岸田外務大臣ほかとともに拉致被害者御家族にお会いさせていただき、安倍総理からは、御家族の方々が拉致被害者を抱き締める日が来るまでは私の使命は終わらない、拉致問題はこの安倍内閣において解決させるという決意を持って政府一体となって取り組んでいくと申し上げたところであります。

 また、一月二十五日には、特定失踪者の御家族とお会いをさせていただき、私から、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者を取り戻すため取り組んでいく旨申し上げました。

 北朝鮮による拉致問題は、我が国に対する主権侵害かつ重大な人権侵害です。政府としては、国の責任において、全ての拉致被害者の一刻も早い帰国、救出を実現するため、全力を尽くす必要があります。

 安倍内閣においては、一月二十五日に、拉致問題に関する総合的な対策を推進すべく、総理を本部長、拉致問題担当大臣、官房長官、外務大臣を副本部長とし、その他全ての国務大臣を本部員とする拉致問題対策本部を新たに設置したところです。そして、第一回本部会合において、拉致問題の解決なくして日朝の国交正常化はあり得ないという方針を堅持し、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のため全力を尽くすこと、また、拉致に関する真相究明に、拉致実行犯の引き渡しを引き続き追求していくことを決定をいたしました。

 新たな拉致問題対策本部では、この方針に基づき、拉致問題に関する対応を協議し、問題解決のための戦略的取り組み及び総合的対策を推進してまいります。そして、同本部を中心に、政府・与野党拉致問題対策機関連絡協議会及び拉致問題に関する有識者との懇談会が有機的な連携を図りながら、文字どおりオール・ジャパンで取り組んでまいります。

 また、過日、米国で初めて政府主催のシンポジウムを開催し、政府機関、研究機関、国際機関関係者及び一般市民に対して、拉致問題の解決を強く訴えました。

 引き続き、拉致問題を決して風化させないとの決意で、国内外における広報啓発活動に取り組んでまいります。

 さらに、現在、警察においては、日本人が被害者である拉致容疑事案及び朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案、計十三件、十九人を拉致容疑事案と判断しており、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員やよど号ハイジャック犯人等、計十一人について逮捕状の発付を得て国際手配をしているところであります。さらには、これらの事案以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識のもと、鋭意所要の捜査や調査を進めております。これらの捜査や調査については、本年三月に警察庁警備局外事情報部外事課に特別指導班を設置し、同班の担当職員を出張させるなどして、都道府県警察に必要な指導を行っているところであります。

 北朝鮮をめぐる情勢は、昨年末から続いた人工衛星と称するミサイル発射や核実験を含むさまざまな威嚇的言動に一定の変化の兆しも見られますが、なお予断を許さない状況にあります。こうした中、我が国は、国連安保理決議を踏まえ、独自の追加制裁を実施したところであり、引き続き、北朝鮮を正しい方向に導くべく必要な圧力をかけていくことが重要であります。

 一方で、拉致問題の解決のためには、我が国自身が北朝鮮との間で実効的な対話を行う必要があり、そのために、あらゆる手段を尽くし、国際社会とも連携しつつ、みずから主体的に行動していく所存です。

 拉致被害者の御家族は御高齢の方も多く、拉致被害者の救出は時間との闘いともなっております。そして、このことについては、前政権において、御家族がいなくなってしまったならば、日朝間の永遠に解決しない問題として残るとの主張がなされていましたが、北朝鮮側にも時間はないという点において、私も思いを同じくしております。

 だからこそ、私としては、安倍総理のもと、一日も早い拉致被害者の帰国を目指し、拉致問題の解決に向けて全力で取り組んでまいります。

 山本委員長を初め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心からお願い申し上げます。

山本委員長 次に、岸田外務大臣。

岸田国務大臣 外務大臣を拝命いたしました岸田文雄でございます。衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶を申し上げるとともに、所信の一端を申し述べます。

 北朝鮮が正式に金正恩体制に移行してから一年が経過しました。その間、北朝鮮の動向は我が国を含む地域全体にとって深刻な不安定要因であり続けており、朝鮮半島情勢は依然として予断を許しません。

 北朝鮮は、昨年四月及び十二月にミサイル発射を強行し、本年二月には三回目となる核実験を実施しました。これらは、我が国を含む地域の平和と安定を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、また、累次の国連安保理決議に明白に違反するものです。さらに、北朝鮮は、我が国を含む国際社会に対する挑発的な言動を繰り返してきました。我が国は、北朝鮮に対し、いかなる挑発行為も行わず、一連の安保理決議を誠実かつ完全に実施することを強く求めます。

 最近になり、北朝鮮をめぐる緊張状態が緩和されてきたとの見方もありますが、北朝鮮の次の行動を予断することはできません。我が国は、引き続き警戒を怠ることなく、北朝鮮における情勢を注視し、適切に対応していきます。

 日朝関係については、引き続き、対話と圧力の方針のもと、日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて取り組んでいく考えであり、北朝鮮に対し、これらの諸懸案の解決に向けた具体的行動をとることを強く求めます。

 特に、拉致問題の解決なくして国交正常化はあり得ません。拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、国の責任において解決すべき喫緊の重要課題です。全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明、並びに拉致実行犯の引き渡しの三点に向けて全力を尽くします。被害者及び御家族は高齢となっており、一日も早く解決させるよう、北朝鮮に強く求めます。

 また、拉致問題は、国際社会全体にとっても重要な関心事項です。私は、外務大臣就任以来、各国との外相会談や国際会議等のあらゆる機会を捉え、拉致問題の解決に向けた協力を要請してきました。例えば、四月にロンドンで開催されたG8外相会合においても、G8各国の拉致問題に関する理解と協力を要請しました。さらに、その後の日米外相会談においても、米国の理解と支持を改めて求めました。

 本年三月の国連人権理事会では、我が国及びEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議が無投票でコンセンサス採択され、拉致問題を含む北朝鮮の人権状況に関する調査委員会の設置が決定されました。我が国としては、調査委員会の活動により、拉致問題の早期解決を含めて北朝鮮の人権状況が改善されることを強く期待します。

 北朝鮮問題に対処するに当たって、日米韓三カ国の緊密な連携を維持強化し、北朝鮮の具体的行動を求めていくことの重要性は変わりません。四月の日米外相会談でも、日米韓の協力をさらに進めていくことを確認しました。引き続き、北朝鮮によるさらなる挑発行為の防止や国連安保理決議等に基づく措置の着実な実施を含め、米国及び韓国と緊密に連携し、中国、ロシアといった関係国とも意思疎通を密にしていく考えです。

 山本委員長を初め、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

山本委員長 以上で両大臣の所信表明は終わりました。

 次に、西村内閣府副大臣、あべ外務大臣政務官及び城内外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。西村内閣府副大臣。

西村副大臣 内閣府副大臣の西村康稔でございます。

 先ほど古屋大臣からもお話がございましたように、拉致問題は我が国の国家主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であります。全ての拉致被害者の一刻も早い帰国を実現すべく、古屋大臣を補佐し、全力で取り組んでまいる所存であります。

 山本委員長を初め、理事、委員の皆様方の御指導をよろしくお願い申し上げます。

山本委員長 次に、あべ外務大臣政務官。

あべ大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしましたあべ俊子でございます。

 外務大臣政務官として、拉致問題に関する国際社会の理解と協力を得まして、問題を早期に解決すべく、岸田外務大臣を補佐しつつ、全力で取り組んでまいる所存でございます。

 山本委員長を初め、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

山本委員長 次に、城内外務大臣政務官。

城内大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしました城内実でございます。

 金正恩体制に移行した北朝鮮の情勢は、今後も予断を許しません。拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向け、外務大臣政務官としての職責を果たすべく、岸田外務大臣のもとで全力で取り組んでまいります。

 なお、三人の外務大臣政務官の中では、私が特に本委員会を担当することになっております。

 山本委員長を初め、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。

山本委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時二十二分散会


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