衆議院

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第21号 平成24年6月25日(月曜日)

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平成二十四年六月二十五日(月曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 中野 寛成君

   理事 武正 公一君 理事 鉢呂 吉雄君

   理事 古本伸一郎君 理事 松本 大輔君

   理事 和田 隆志君 理事 逢沢 一郎君

   理事 伊吹 文明君 理事 西  博義君

      石井登志郎君    泉  健太君

      稲富 修二君    江端 貴子君

      岡田 康裕君    勝又恒一郎君

      金森  正君    岸本 周平君

      近藤 和也君    篠原  孝君

      白石 洋一君    永江 孝子君

      長尾  敬君    長妻  昭君

      早川久美子君    藤田 憲彦君

      三村 和也君    宮島 大典君

      室井 秀子君    湯原 俊二君

      柚木 道義君    渡部 恒三君

      伊東 良孝君    石田 真敏君

      石原 伸晃君    加藤 勝信君

      金子 一義君    鴨下 一郎君

      田村 憲久君    竹下  亘君

      丹羽 秀樹君    野田  毅君

      馳   浩君    町村 信孝君

      竹内  譲君    高橋千鶴子君

      宮本 岳志君   斎藤やすのり君

      豊田潤多郎君    阿部 知子君

      江田 憲司君    山内 康一君

      中島 正純君

    …………………………………

   議員           長妻  昭君

   議員           柚木 道義君

   議員           白石 洋一君

   議員           鴨下 一郎君

   議員           加藤 勝信君

   議員           西  博義君

   議員           和田 隆志君

   議員           泉  健太君

   議員           江端 貴子君

   議員           田村 憲久君

   議員           馳   浩君

   議員           池坊 保子君

   議員           石井 啓一君

   議員           高木美智代君

   議員           中後  淳君

   内閣総理大臣       野田 佳彦君

   国務大臣

   (行政改革担当)

   (社会保障・税一体改革担当)           岡田 克也君

   総務大臣         川端 達夫君

   財務大臣         安住  淳君

   文部科学大臣       平野 博文君

   厚生労働大臣

   国務大臣

   (少子化対策担当)    小宮山洋子君

   財務副大臣        五十嵐文彦君

   内閣府大臣政務官     大串 博志君

   財務大臣政務官      三谷 光男君

   衆議院調査局社会保障と税の一体改革に関する特別調査室長          佐藤  治君

    ―――――――――――――

委員の異動

六月二十五日

 辞任         補欠選任

  勝又恒一郎君     金森  正君

  石田 真敏君     丹羽 秀樹君

  金子 一義君     石原 伸晃君

  宮本 岳志君     高橋千鶴子君

  豊田潤多郎君     斎藤やすのり君

  中島 隆利君     阿部 知子君

  山内 康一君     江田 憲司君

同日

 辞任         補欠選任

  金森  正君     勝又恒一郎君

  石原 伸晃君     金子 一義君

  丹羽 秀樹君     伊東 良孝君

  高橋千鶴子君     宮本 岳志君

  斎藤やすのり君    豊田潤多郎君

  阿部 知子君     中島 隆利君

  江田 憲司君     山内 康一君

同日

 辞任         補欠選任

  伊東 良孝君     石田 真敏君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)

 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)

 子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)

 総合こども園法案(内閣提出第七六号)

 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)

 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)

 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)

 社会保障制度改革推進法案(長妻昭君外五名提出、衆法第二四号)

 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案(和田隆志君外五名提出、衆法第二五号)


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     ――――◇―――――

中野委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案及びこれに対する長妻昭君外五名提出の修正案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案及びこれに対する長妻昭君外五名提出の修正案、子ども・子育て支援法案及びこれに対する和田隆志君外五名提出の修正案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案及びこれに対する和田隆志君外五名提出の修正案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及びこれに対する古本伸一郎君外五名提出の修正案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案及びこれに対する古本伸一郎君外五名提出の修正案並びに長妻昭君外五名提出、社会保障制度改革推進法案及び和田隆志君外五名提出、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律の一部を改正する法律案の各案及び各修正案を一括して議題といたします。

 本日は、各案及び各修正案の審査に関し、社会保障と税の一体改革について集中審議を行います。

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武正公一君。

武正委員 民主党の武正公一でございます。

 きょうは、総理、大臣、また衆議院の法律の提出者、それぞれ皆様に御質問をさせていただきたいと思います。

 ちょうどきょうの集中審議、今から七時間二十分、これを終えますと、総審査時間が百二十六時間十九分、総質疑時間が百十六時間十七分となってまいります。七週間に及ぶ審議がこの間行われ、地方での公聴会、あるいは中央での公聴会、あるいは参考人質疑など、そしてまた、それぞれ与野党の各委員、また与野党の各質疑者、大変、深まる議論、慎重な審議、そしてまた丁寧な国民の皆さんへの説明も期すということで行ってまいりました。

 そういった中で、まだまだ、国民の皆様の御理解を得るには、さらなる努力が政府並びに国会には必要であろうかというふうに思いますが、そうした中、この審査についても、大詰めを迎えてきた中で、あすの締めくくり総括質疑、そして採決、また本会議への緊急上程についても、先ほど理事会で決をとらせていただいたところでございます。

 こうした審査を進めてくる中で、その審議が深まる中で、三党における合意というものがまとまってきたのだというふうに思います。そうした審議が深まってきたからこそ、三党合意が一週間という時間の中でまとまったんだと思いますが、総理については、この修正案提出の意義について御所見を伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 おはようございます。

 ただいま武正委員が御指摘のとおり、この衆議院の特別委員会におきまして、今数字のお話ございましたけれども、百時間を優に超える御審議をいただいて、そして大変、しかも熱心な御議論をいただきました。そのおかげをもって、論点が整理をされてきたと思います。その論点整理を踏まえて三党の修正の協議が行われて、そして、これについても合意をすることができました。

 きょうは、そこにかかわった実務者の方もたくさんいらっしゃいますけれども、改めて、当委員会における理事、委員の皆様、そして実務者協議にかかわっていただいた皆様に御礼を申し上げたいというふうに思います。

 このことによって、もともと政府が提出をしていたのは、年金にかかわる二法案と子ども・子育てに関係する三法案、それから税法二法案でございましたが、この七つの法案について、この修正の合意を踏まえて、道筋が見えてきたように思います。

 加えて、何よりも重要なことは、社会保障制度のいわゆる推進法によりまして、これから、国民会議を設置し、あるいは、いわゆる年金制度や高齢者の医療制度の問題についても三党間で合意をしながら進めていくような枠組みの話も決まることができました。私は、これは画期的なことだというふうに思っています。

 社会保障の充実そして安定化を求める国民の声は圧倒的だと思います。そのための安定財源をどうするかということがこの議論の本質でございましたけれども、その多くの議論を、それぞれの党のお立場はありながらも、固有の政策はありながらも、譲り合いながらこういう形で一定の結論を出す努力をしてきたこと自体、私は、日本の政治にとって大変大きな前進であったと高く評価をしていただくように、逆に、国民の皆様にしっかりと我々は御説明をしていかなければいけないと考えております。

武正委員 ありがとうございます。

 ちょっと質問の順番を変えまして、そうはいっても、まだまだ国民の皆様には十分御理解をいただいていない点が多々あろうかと思います。社会保障の中身、特に、これまで高齢者、医療、介護、年金にのみ充てられていた消費税収を新たに子育てにも振り向けていくことなども含めて、さらなる説明、御理解を得る努力は必要だとは思います。

 特にその中でも、経済好転、デフレ脱却。今、大変厳しい経済情勢にある。それこそ、中小企業の皆さん、経営をされている皆さん、また家計を預かっている皆さん、この二十年間、バブル崩壊後、所得が伸びない、減っている。そして、GDPも横ばいあるいは減っている。本当に厳しい経済状況の中で、なぜ今消費税率引き上げなのかといった疑問に対しては、やはりしっかりと答える必要がございます。

 そういった意味では、今回、税法の附則十八条二項に新たに項目を追加し、そこには、財政の機動的対応、あるいはまたデフレ脱却、そしてまた消費税率引き上げの経済への影響等を鑑み、特に成長戦略等もしっかりと盛り込まれているわけでございます。

 総理も、G20に参加をし、財政再建とともに成長戦略についても述べてこられたというふうに拝察をしておりますので、この経済好転、デフレ脱却への分厚い経済対策、場合によっては補正予算という話も出てまいりました。あるいは、国民の皆さんの御負担を減らすためにも、税外収入の確保、これにもやはり努めていく必要があると思いますが、こうした点について御所見を伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 委員御指摘のとおり、G20においては、いかなる国も、成長と財政再建をどう両立させるか、それぞれの国が抱えている大きな命題でございまして、その取り組みについての御説明をさせていただきました。

 我が国における説明をさせていただいたのでありますけれども、日本の場合は、一―三月期におけるQEによると、年率で四・七%の成長ということで、緩やかでありますけれども、回復の傾向があります。これは、復興需要等が顕在化をしてきたということもあると思いますし、個人消費の伸びなどもカウントされておりますが、ここでやはり手を抜かないで、これからは、いかに民需主導のもの、復興需要もしっかりとこれから顕在化させていかなければいけませんが、あわせて、民需主導の経済への転換も図っていかなければいけないという大事な局面だと思います。そのためにも、今回の一体改革を実現するために経済を好転させる、そのための政策の総動員をこれからも手を抜かずにやっていかなければいけないと思います。

 基本的には、これまでは、一昨年の六月に新成長戦略をまとめさせていただきました。これは、今厳しい検証を行っていますが、その加速化をさせると同時に、その検証結果を踏まえて、そのボトルネックになっているものは何なのかということを踏まえて、日本再生戦略を発表する予定でございます。

 そうしたことを踏まえながら、しっかりと経済の成長を促していく、そのために全力を尽くしていくということが不可欠であるということは、これは委員と全く同一であります。

 あわせて、税外収入については、これはG20における日本の政策コミットメントで、復興財源についてという形で触れまして、節約や税外収入の確保に努める、こういう言葉を使わせていただきました。引き続き最大限の努力を行っていく決意でございます。

武正委員 税外収入の確保については、郵政民営化法の改正も成立をし、これは与野党の協力でということで、復興財源に日本郵政の株式売却益が、数兆円とも言われておりますが、充てられることになりまして、これも国民負担を減らす一つになろうかと思います。

 また、既に国会には電波のオークション制を伴う電波法改正案なども出されておりまして、これも、数兆円国庫収入を上げるともされておりますので、そうした税外収入を上げる不断の取り組みが必要かと思います。

 そしてもう一点、やはり国民の皆様から問われるのは、国民の皆さんに御負担を求める前に、まず身を削る改革をやるべしということでございます。国会議員は、ことし、来年、二年で五百四十万円の歳費削減、既に五月からスタートしております。また、国家公務員の総人件費削減も、二年で七・八%削減を含めまして、一割削減に近づいていると承知をしておりますが、こうした行政改革の取り組み、また、特に行政事業レビューも含めて、担当大臣、御所見をお伺いしたいと思います。

岡田国務大臣 行政改革、委員御指摘のように、これは不断に進めていかなければならないこと、政権交代以降、鳩山内閣、菅内閣、そして野田内閣の中で積極的に取り組んでいるところであります。

 そういう中で、委員御指摘の行政事業レビュー、これはまた政権交代の大きな成果だと思いますが、各府省がみずから制度を見直して、そしてそのことを概算要求に反映させていくという仕組みでございます。

 先般、その公開プロセスというのが行われまして、終了いたしました。全体で九十一の事業を公開プロセスの中で、外部の方にも入っていただいて、さまざまな厳しい御指摘をいただいたところであります。その結果として、九十一事業中、十九事業が廃止、抜本的改善が四十三事業、一部改善が二十九事業、現状どおりはなしということでございます。今後、その結果をしっかり踏まえて概算要求に反映させていくということが大事だと思います。

 こういった事業仕分けとか、それから行政事業レビューといったことについて、公開の場でそういったことの議論が行われ、結果が出る。ただ、ややもすると、従来、そのフォローアップが必ずしも十分ではなくて、形を変えて生き残ったりということもございました。行政刷新会議においては、今回の行政事業レビューの結果をしっかりフォローアップして、概算要求にその結果が反映されるように、責任を持って対応していきたいというふうに考えております。

武正委員 あと、これは国会で、今協議が各党間で行われておりますが、衆議院の定数是正、削減、これも何としても国民の皆様の前に早急に示さなければならない、このことは申し上げなければなりません。

 そしてまた、きょう、それぞれ皆様にお聞きをしたいと思いますのは、修正案がまとまったわけですが、それでは、民主党のマニフェストあるいは政府提出の閣法との整合性がどうなのかということで、この間も長妻さんは胸にマニフェストを持っていることを示されたので、私もきょう持ってまいりましたが、それについて、まず年金と医療について、衆法の民主党提出者に伺いたいと思います。

長妻議員 お答えを申し上げます。

 今、閣法とマニフェストの関係ということで、これは国民の皆様も誤解をされておられる方もいらっしゃるかもしれませんので、まず、この委員会で議論されている社会保障の法律というのは五本ございまして、これは、消費税を上げさせていただくときと同時に実行するという社会保障の充実策であります。これについては、ほぼ、三党で、一つのパーツだけ、つまり高額所得者に対する年金の削減以外は、修正協議が調いまして、これは成立させていただく可能性が非常に高くなっているというふうに考えております。

 その中身は、今現在年金を受給されておられる方々に対して、低年金、低所得の方、五百万人の方に年金を上乗せさせていただくというもの、もう一つは、パート、アルバイトの皆様方に、今まで厚生年金に入ることができなかった方に、二十五万人、拡充をさせていただくこと、あるいは子ども・子育ての支援などなど、そういうものについては合意ができたということであります。

 そして、まだ国会に提出されていないもの、これが、よく言われている後期高齢者医療制度の廃止あるいは最低保障年金と、国民年金も入れた年金の一元化。これは、まだ国会に法律が提出されておりませんので、三党で協議をして、そして、最低保障年金については、国民会議ということで、一年以内に結論を出す。我々も、マニフェストで、最低保障年金は来年の国会に法律を提出するとしておりますので、一年間ございますので、民主党はそういう考え方でありますけれども、我が党だけの考え方を貫き通すということであっては、参議院がねじれておりますので、これは野党の協力がないと法律が通らない、こういう現実がございますので、与野党できちっと協議をして、何とか着地をさせていただきたいというふうに思っております。

武正委員 今の点は、三党の確認書でも改めて記載がされているわけでございます。

 また、年金の一元化につきましても、政府案がそのまま修正案ということでよろしいでしょうか。

長妻議員 これも、国民の皆様に誤解があるといけないので申し上げますと、年金の一元化といったときに、我々が考えている新しい年金制度の一元化と、今ここの委員会で議論されている国家公務員の共済年金とサラリーマンなどの皆さんの厚生年金の一元化と、こっちの方の一元化については、与野党で協議が調いまして、そのまま成立できるのではないかというふうに考えているところでございます。

武正委員 続いて、衆法の民主党提出者に、子ども・子育てについて同様の質問をさせていただきます。

泉議員 ありがとうございます。

 今、今回の子ども・子育て関連の政策のマニフェストとの整合性等々、お話がありましたが、まず、三党協議につきましては、非常にいい議論をさせていただいたと思います。

 先ほど長妻提出者からもお話がありましたが、やはり、与野党ねじれている中で、しかし建設的に、前向きに政策を決めていかなければいけないということでいけば、政府・与党の案に対して、野党の要求も含めて協議をさせていただいて、こういう修正案ができ上がってきた過程そのものは大変すばらしいことだなと思っておりますが、その中でも、子供の政策については、やはり各党、今の何が改革が必要なのかという、その論点は共有していたというふうに思っております。

 例えば、待機児童の解消ですとか子育て予算そのものが少ないということについては共通の認識を持っておりましたので、今回、七千億円の財源を確保するということ、あるいは、幼稚園そして保育所の一体化をより進めた施設を、そういった類型をしっかりつくっていこうと。これもマニフェストに書かせていただいておりましたが、これも形を、総合こども園という名前からは変えつつも、現行の認定こども園の法律の中で、それを改正することによって実現させていただいております。

 その他、待機児童の解消にとって大変重要なのは柔軟な保育制度をつくることだということでありましたので、特に小規模保育、いわゆる総合こども園か認定こども園かというよりも、小規模保育をいかに展開するか、そして、そこに公費がしっかりと投入されるかどうかというところが非常に重要な論点でありましたが、これも今回、公費の投入が実現をしたということで、大変大きな改革に足を一歩踏み出せたのではないのかなというふうに思っております。

 これは、もちろんマニフェストとも整合がとれているというふうに理解をしております。

武正委員 厚労大臣に御所見を、今の衆法提出者のことを踏まえてお聞きしたいというふうに思います。

小宮山国務大臣 今、提出者からもお話がありましたけれども、もともと政府提出の法案でも、待機児の解消と幼児期の学校教育、保育を一体的にすること、また、地域での子育て支援などをうたっていましたけれども、今回、総合こども園法という形はとりませんけれども、認定こども園を限りなく総合こども園で狙ったものに近づけるように拡充をして、これまで問題であった二重行政を解消して一本化すること、財政支援をきちんとすることなども盛り込みました。

 また、マニフェストで子ども家庭省をつくると申し上げてきたんですが、今回は、一度にできないので、内閣府に子ども・子育て本部を置くとしましたが、今回の修正合意の中で、附則に、法律の公布後二年をめどにして、総合的な行政組織について検討をして、措置をすると。これも一つの成果だと思っていますので、今回、この委員会での熱心な御議論を受けて三党で合意をいただいたということは、子供政策の狙っている、目指しているものに向けて大きな一歩を踏み出すことになると考えています。

武正委員 社会保障には雇用も含まれるわけでございまして、雇用の充実については、この間、政府・与党、例えば生活支援金の給付なども含めて努力をしてきたところでありまして、そういった意味で、社会保障と税の一体改革ということでは、今回、推進法案には医療、介護も記載をされておりますので、総合的な取り組みをしていくんだというのが今回の新法であり、改正法であり、修正案の趣旨というふうに理解をいたします。

 そこで、同じく衆法提出者にお聞きをします。

 お手元の方に資料が配られていると思います。消費税五%引き上げによる社会保障制度の安定財源確保ということで、五%引き上げ時には、一%程度を社会保障の充実に充てる、そして残り四%は、年金国庫負担二分の一、そしてまた、消費税で毎年、高齢者の医療、介護、年金に充てても足らざる部分の十兆円などの穴埋めにというようなことを我々説明をしてまいりました。

 今回、三党での修正合意を経て、特に社会保障の充実に二・七兆円、一%を充てるといったことが堅持をされているのか、また、特にその中でも、子ども・子育てに七千億円を充てるといったことは変更がないのか、この点を衆法の民主党提出者にお伺いをいたします。

泉議員 ありがとうございます。

 大変、懸念、不安を持たれている方々も多数おられるかなというふうに思っておりまして、そういった意味では、今回、社会保障と税はあくまで一体改革でありますし、そして、今回、三党協議の中でも、予算の確保というのは大変重要だという共通認識がございました。

 そういった意味では、今、保育の量の拡充そして質の改善、それぞれ四千億円、三千億円という試算をして、これで〇・七兆円という形をとっておりますが、これはぜひ財源を確保すべき、したいという思いでありますし、それは皆様に対する約束だというふうに思っております。

 三党合意の中でも、その財源の確保に努めるものとするというふうなことをしっかりと附則の中に盛り込んでおりますので、これはもう国民の皆さんに対するお約束だという認識で、保育あるいは幼児教育の充実に努めてまいりたいと思います。

武正委員 これは税法ともかかわりがありますので、衆法の民主党税法提出者にお伺いします。

古本委員 お答えいたします。

 法律の第二条の中に、制度として確立されました年金、医療、介護及び子ども・子育てにこれを充てるということは、今回の修正で何らさわっておりませんので、この理念は守られていると承知しております。

 したがいまして、お尋ねの一%当たり二・七兆円を社会保障の充実分に使っていく、とりわけ〇・七兆円を子ども・子育てに使うということは、これまでどおり進めてまいりたい、こういうことでございます。

武正委員 この点について、財務大臣に御所見を伺いたいと思います。

安住国務大臣 修正案が出てきましても、今提出者からお話がありましたとおりでございまして、私どもとしては、七千億円分については子ども・子育てに使わせていただくという方針には何ら変わりはございません。

武正委員 その点を確認させていただいたところでございます。

 それでは、お手元の方の資料をまたごらんいただきたいと思います。

 この社会保障と税の一体改革については、予算委員会からもずっと議論が行われておりまして、お手元のような人口推計を与野党の議員が用いられたので、私も大変印象深く覚えております。

 明治初年が三千三百万人ということで、二〇〇四年がピーク、二〇〇四年までに九千四百万人、人口がふえた。二〇〇四年のピークから、今、人口は減に入っておりまして、二一〇〇年には、一番厳しい低位推計では三千七百七十万人ということで、九十六年間で九千万人の人口が減るということでございます。

 わかりやすく言いますと、明治維新から百三十年間ですので、百年間で日本の人口は一億人ふえ、これから百年で一億人減る。大変アバウトな言い方かもしれませんが、ざっくりこういう言い方ができる。大変厳しい人口推計だと思います。

 そういった意味で、やはりここで、少子化対策、特に子供、そしてまた、特に教育にお金をかけていかなければならないというふうに認識しております。

 次のパネルをごらんください。

 これは、OECD三十一カ国の教育機関への公的な財政支出の比較でございます。対GDP比、国内総生産比でございます。残念ながら、バブル崩壊後二十年、日本のGDPは横ばいでございますので、こうしたGDPで比べると大変数字が厳しいのはしようがないという御指摘もあろうかと思いますが、しかし、何といっても、先進国で最下位である、このことは重く受けとめなければなりません。

 やはり、この間、行き過ぎた構造改革、行き過ぎた規制改革があったのではないのか、その見直しが必要である、この認識に立って、この間、政権運営がされてきたと私は承知しております。それが、国民の格差が拡大をしたものを改めなければならない、雇用については派遣法の改正もその一つだったと思いますし、先ほど触れた郵政民営化法の改正もその一つだったと思いますし、今回、社会保障・税一体改革で、政府が、また三党の合意で、多くのそれぞれの担当者の皆様もそういった思いで臨まれたんだというふうに思っております。

 こうした点も、ここで将来の日本を、将来への投資という言葉もありますが、社会保障、子ども・子育て、教育、そしてまた雇用、幅広くここで思い切った取り組みが必要だというふうに考えますが、以上の点を踏まえて、総理に、社会保障の充実にかける決意、これを最後に伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 社会保障のサービスというのは、人生のさまざまな段階でどなたも受ける可能性があるサービスだと思います。その意味では、これは国民生活に直結をしています。医療、年金、介護、そして、それだけではなくて、最近は子ども・子育て、少子化対策、この分野にもしっかりと力を入れていかなければ社会保障の持続性というのはなくなってしまう。そういう問題意識のもとで、今回は、本当に熱心な御議論をいただいた中で、修正の合意ができたわけでございます。

 この社会保障を充実し、安定化させることは、国民の本当の願いだと思います。そのための今回のいわゆる修正合意をしていただいた法案等々は、かなりそれを前進させる部分があると私は思います。

 そのためにも、安定財源を確保するということもあわせて行って、これまでは、今グラフも出していただきましたけれども、社会保障は大事、そのための財源を確保するところで、今の教育費の問題であるとか、あるいはその他の費目を削る努力をしてきて支えてきたり、あるいはこれから生まれてくる世代に負担を先送りする形で支えてまいりました。そうではないやり方で、全世代で対応していこう、そして全世代対応型の社会保障にしていこうというのが、これは共通して皆さんが考えている理念だと私は思います。

 この理念に基づいての改革が大きく今前進しつつあることでございますので、国民の皆様にしっかりとそのことをお伝えしていかなければいけないと思います。

武正委員 三年弱前に政権交代した直後から、消費税の議論はよしとしてきた我が党でございます。また、当初は、政府が政策決定の主導権をとるんだということで、政策調査会も丸一年置かれなかったという経緯の中で、平成二十二年の四月六日には中期財政運営に関する検討会、論点整理のポイントがまとめられ、そして六月二十二日には財政運営戦略が閣議決定をしております。その閣議決定では、二〇一五年度に二〇一〇年度比でプライマリーバランスの赤字分を半分にする、そして二〇二〇年度にはプライマリーバランスをとるんだということを掲げております。

 そして、その後、参議院選挙を経て、二十二年の九月に、やはり与党の議員の声を政策決定にもっと生かしていくべきだということで政策調査会が置かれ、その十二月から社会保障と税の一体改革の議論が始まり、そして翌年、すなわち昨年の六月に成案をまとめ、十二月二十九日には、総理がインドから帰国をして、九時間議論をした後、一月に素案をまとめ、この二月には大綱を閣議決定し、三月には、八日間、四十六時間の議論を経て法案が提出をされ、今日に至っております。

 こうした政府が主導をした財政再建の道筋、それを党も一体となって議論を重ねてきて、そして今日を迎えている。そのことについては、民主党のそれぞれの議員の皆さんはもちろんでありますが、やはり、全国の有権者の皆さん、民主党の党員サポーターの皆さんはもとより、特に、三年前、民主党に御支持をいただき、政権交代の原動力として大変多くの御支持をいただいた皆さんに対しては、まだまだ十分伝わっていないことがあろうかというふうに思っております。

 こうした点については、私どもも全国でそれぞれ車座集会を開いておりますが、引き続き、こうした国民の皆様への説明を与党としても、民主党としてもしっかりとやっていくことを決意として申し述べまして、質疑を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中野委員長 これにて武正君の質疑は終了いたしました。

 次に、宮島大典君。

宮島委員 おはようございます。民主党、宮島大典です。

 当委員会も大詰めを迎える中で、質問の機会をいただきまして、ありがとうございました。

 早速質問に入りたいと思いますが、まずは総理、先週のG20、大変お疲れさまでございました。強行日程で本当に大変だったというふうに思うわけでありますが、私の方からも、このG20について少しお尋ねをしたいと思います。

 今回のG20の最大の懸案は、昨年に引き続きまして欧州問題であったというふうに承知をいたしております。欧州の債務危機や金融セクターの問題、また、それに伴う波及効果が世界経済にとっての最大のリスク要因である、このような懸念が表明をされております。

 先日、ギリシャで再選挙が行われました。その結果につきましては、歓迎をすべきものであったというふうに思いますが、依然、スペインあるいはイタリアの国債は売られておりますし、また、利回りも危険水準と言われております七%前後にまで到達をいたしておりまして、この問題がいかに深刻であるか、また、これからも引き続き不透明であるかということを物語っているものだというふうに思っております。

 また、一方で、先ほど総理からお話しいただきましたけれども、このG20で財政健全化と経済成長との両立というものを目指す姿勢というものが改めて明確にされたところであります。特に、日本とアメリカにつきましては、中期的な財政の持続的可能性を図ることが重要であるという意見も表明をされております。

 この政権交代後に起こった世界経済の急激な変化、これにしっかりと対応する必要が我が国にはあるというふうに考えますし、その中での今回の一体改革であろうかというふうに認識をいたしております。

 我が国の財政再建を考えるときに、社会保障制度の改革というものは不可欠、不可避でありまして、また表裏一体であるというふうに考えております。社会保障制度自体も、急激な少子高齢化、人口減少、これを考えるときに、その水準を維持していくためだけでも改革というものが必要であるというふうに思います。

 そこで、まず総理にお伺いをいたします。

 こうした世界の経済状況というものを踏まえて、一体改革を含めて、我が国はこれからどのようなことをしなければならないのか、この点についてお尋ねをしたいと思います。

野田内閣総理大臣 宮島委員御指摘のとおり、先週、メキシコのロスカボスで開かれましたG20に出席をしてまいりました。これも御指摘がございましたとおり、ちょうど六月十七日がギリシャの選挙の結果が出る日でございまして、大変緊張感を持っての国際会議になるなという予感がございましたが、結果的には、ギリシャ国民の賢明な選択が今回あったと私は思いました。とはいいながらも、これは、ユーロゾーンにおける危機が完全に消えたわけではございません。ほかの国の問題も、今御指摘がございましたとおり、さまざまな火種があります。

 我々が一番強調したのは、ユーロゾーンの中でしっかりと適時適切な対応をするということ、これをまずしっかりやってほしいということを申し上げて、その上で、その危機が伝わることのないように、IMFの資金基盤強化の話であるとか、アジアにおける金融網のセーフティーネットの取り組みなどを説明しながら、加えて、どの国も経済成長とそして財政健全化を両立させなければいけないという中での日本の取り組みの説明をさせていただきました。

 日本の場合は、特に社会保障の改革が大きな争点であります。これを充実させるための財源は、今、消費税を充てていく、そういう御審議をいただいていることの説明をし、この成立を期さなければならないということも強調させていただきました。成長をしっかりさせると同時に財政規律を守る国であるというメッセージを、行動を、出していかなければいけないという国際社会に向けての大事なメッセージだったというふうに私は思います。

 財政の持続可能性に不安が出て、そこにスポットライトが当たれば、金融不安、経済不安になるというのが今の状況です。そうならないために、常に緊張感を持って、やはり規律を守る国であるということを私は行動としてこれから示さなければいけないと思いましたので、そういう思いをお伝えさせていただいた次第であります。

宮島委員 トップリーダーとされまして、世界の最前線に出られて、その危機感というものを感じられた中で、今我が国が何をしなければならないかということについて理解をさせていただきました。

 今回の一体改革法案の成否というものは、まさに我が国のソブリンリスクを引き起こしかねない、そのような、極めて重要な問題であろうかというふうに思います。したがって、この法案が一日も早く成立することを祈願いたしたいというふうに思います。

 それでは、修正案についてお伺いをいたしたいと思います。

 三党合意が決まりましてから、民主党は、年金の抜本改革と高齢者医療制度の改革、とりわけ、最低保障年金の創設と後期高齢者医療制度の廃止の旗をおろしたのではないかというような指摘がなされております。この点につきましては、三党協議の中で、実務者でありました細川議員また長妻議員、随分御苦労をいただいたというふうに思いますが、我が党の議員の思いをしっかりと伝え、主張してもらったというふうに理解をいたしております。

 その中で、今回、国会議員を含む有識者から成る社会保障制度改革国民会議の設置が決まりました。各党にはそれぞれの方針があろうかと思いますし、また、有識者の方にもそれぞれのいろいろなお考えがあろうかと思います。

 我が党も、この国民会議の中で、最低保障年金の優位性や後期高齢者医療制度の問題点、あるいは対案等を堂々と主張していけばいいというふうに思うわけでありますし、また、その中で国民的な議論が巻き起こればいいというふうにも考えております。

 そこで、これまでの経緯につきまして御説明をお願いし、今後の国民会議の設置を含めた方針について、民主党の提出者にお伺いをいたします。

長妻議員 宮島委員にお答えをいたします。

 今おっしゃっていただいたように、我々民主党には、我々の政策、最低保障年金と、国民年金も入れた年金の一元化、そして後期高齢者医療制度廃止という政策がございます。

 これは、問題意識は各党とも同じだと思うんですね。今の年金の下支え機能をいかに強化していくか、将来、生活保護が高齢者だらけになってしまうのではないのか、あるいは、今の医療制度で、ずっとこれから同じ制度でやっていけるのかどうか。これは、私は、自民党も民主党も公明党も同じ問題意識はあると思います。

 ただ、その解決する手法が、我々は民主党の案があり、自民党には自民党の案がある、公明党には公明党の案があるということで、これは、今ねじれ国会でございまして、法律が野党の協力がないと一本も成立しない、こういう冷徹な現実もございますし、ねじれていなくても、国家百年の計ですので、政権交代のたびに制度が変わっていてはいけないということで、国民会議という器で国会議員も入れて議論する、そこで何とか今申し上げた問題を解決する知恵を出して、合意できる案というのを着地させたい。

 実は、政権交代後、我々、有識者会議を政府の中につくって、その会議の中の提言でも、社会保障諮問会議と、名前は違うんですけれども、国会議員も入った会議が社会保障制度では必要だという提言をしておりますので、それにも沿った案であるというふうに承知をしております。

宮島委員 しっかりとした取り組みをお願い申し上げたいと思います。

 次に、税制改正についてお伺いをいたします。

 今回の修正案では、所得税、資産課税の改正がなくなりまして、消費税のみの改正となりました。しかし、この委員会の質疑でも、例えば所得課税につきましては、政府案の五千万以上に対し五%アップというところを、累進率等所得再分配機能をさらに考えてはという意見も多く出されました。修正案の附則にも盛り込まれましたが、三党協議の中ではどのように話されたか、この点についてお伺いをいたします。

 それともう一点、消費税法の改正第七条にあります、消費税引き上げに当たっての検討課題についてお伺いをしたいと思います。

 三党協議の中では、医療、住宅、自動車についての議論がかなりなされたというふうに聞き及んでおります。

 医療につきましては、当委員会の中でも議論となりましたが、保険診療の医療費は非課税であるので、消費税が上がっても病院の収入は上がらないという反面、医療材料や医療機器は、消費税が上がれば、その分、丸々負担増となってしまう。一体改革は、医療を初めとする社会保障制度を維持、充実するために行う改革であるはずなのに、逆に病院経営を圧迫してしまうというような矛盾した結果にもなりかねません。

 また、住宅につきましても、一世一代の大きな買い物であり、また経済波及効果の大きいものでもありますので、悪影響を及ぼさないようにとの意見も出ました。

 自動車取得税あるいは自動車重量税についても、かねてからの課題でありますけれども、消費税増税を機に見直しの声というものもさらに強まってくるというふうに思います。

 こうした問題につきましても、三党協議の中でどのように話をされたか、民主党の提出者にお伺いをいたします。

古本委員 お答えをいたします。

 まず、所得税あるいは資産課税でありますけれども、見直しの大きな方向性は、三党の間で合意に至ったわけであります。ただし、具体案についてはもう少し議論を尽くす必要があるんだろうということで、先生方の机上にも配付しております修正案の第二十条に「平成二十四年度中に必要な法制上の措置を講ずる。」これは所得税であります。方向感は、「格差の是正及び所得再分配機能の回復の観点から、最高税率の引上げ等による累進性の強化」ということもうたってございます。

 したがって、決して先送ったわけではなくて、二十四年度中に行う、つまり、二十五年度改正で行うということであります。

 それから、資産課税に係るお話につきましても、この問題を二十四年度中にきちんと結論を出すということを第二十一条にうたったわけであります。

 それから、個別の間接税の話もいただきましたが、例えば医療に関して申し上げれば、先生御懸念の、いただいた観点、しっかりと議論をしていくということが三党の中でも確認をされたわけでございます。

 とりわけ、高額の投資に係ります消費税負担に対します医療保険制度における適切な手当ての具体的な手法について、消費税率が八%へ上がる、それまでの間に確実に結論を得る必要があるということが一点目。

 加えまして、医療に関する税制上の配慮等についても幅広く検討を行っていくということで、税制上の措置も何らかの考え方ができないだろうかということ。

 さらに、消費税率が八%へ引き上がるまでの間に、その具体的な措置のあり方について結論を出すべく党内で議論してまいりたいというふうに思っております。

 また、住宅についても御質問いただきました。

 平成二十五年度以降の税制改正及び予算編成の過程で総合的に検討を行う旨を合意文書で取り交わしてございます。予算編成というのは、歳出歳入、両面があると思います。税制に限らず、両面で対応していきたい、このように考えております。

 いずれにしても、今後、消費税率の八%への引き上げ時及び一〇%への引き上げ時に十分な対策が実施されるよう、党としても検討を進めてまいりたいと思っております。

 車体課税の関連もいただきました。

 自動車取得税及び重量税につきましては、税制改革法案の規定に沿って抜本的見直しを行うことといたしました。消費税率の八%への引き上げ時までに結論を得る旨を合意文書で取り交わしてございます。

 百四条に基づく一体改革の要諦は、所得の再分配機能をきちんと果たしていこうというところにあったと思います。二十四年度改正で、既に給与所得控除の上限、頭打ちなども導入しておりまして、例えばでありますが、三千万の給与収入の方であれば、もう既に三十七万円の増税になっております。したがって、今回の改革も含めまして、一体的に改革をさらに進めてまいりたいと思います。

宮島委員 最後にもう一度、総理にお尋ねをいたします。

 G20の中では経済成長に重きが置かれたように、一体改革を進めると同時に、成長戦略と、政治、行政改革の断行が欠かせないと思います。

 この後、同僚議員からも質問があろうかと思いますが、議員定数削減を含めた選挙制度改革、また我が党の行革調査会の同志が力を入れてくれた行政改革、ぜひ実行に移さなければならないと思います。そして、経済成長につきましては、実務者協議の中でもこだわっていただきました。我が党の思いであります附則十八条に掲げられております名目三%、実質二%の経済成長率の実現に向けての取り組み。また、円高、デフレの脱却。この三本の矢がそろってこそ日本の再生が図れるものだ、このように確信をいたすところでありますが、総理の御決意を簡潔にお尋ねしたいと思います。

野田内閣総理大臣 社会保障と税の一体改革は、あわせて、御指摘のとおり、デフレ脱却、経済の活性化、政策の総動員をしながら包括的に実現をしていく。あわせて、国民の皆様の御理解を得るためには、行政改革、政治改革、まずは自分たちが身を切る努力もやる。その意味では、抜本的な日本の改革だと私は思っています。

 その成立のために全力を尽くしてまいりたいと思います。

中野委員長 これにて宮島君の質疑は終了いたしました。

 次に、永江孝子さん。

永江委員 おはようございます。民主党の永江孝子でございます。

 きょうは、貴重な質問の時間をいただきまして、どうもありがとうございます。

 今回、国民の皆さんに、消費税を引き上げさせてくださいというお願いをいたしました。とても重いお願いです。この週末、私も地元に帰りまして、いろいろな方とお話をして、改めてこのことの重みを感じております。

 私の家も実は小さな商売をやっておりまして、この不景気の中、消費税の引き上げを聞くというのはとても厳しいです。しかし、だからといって、先送りをすればもっと大変なことになると思っています。

 先ほど来説明がございますように、日本は、世界に類を見ないスピードで少子化と高齢化が進んでいます。これは、税金を払う人や社会保障の担い手がこれから減り続けていくということですから、そういった中でこの国を賄っていくとすれば、ずっと税金や保険料を引き上げ続けていかなければならなくなるということで、そうならないためにも、大変厳しいことではありますが、今決断をして、新たに生み出される財源を使って担い手をふやしていくこと、若い皆さんに本当に安心してお子さんを産んで育ててもらえるようにしておくことが本当に大事なことだと思っています。

 今回、そのために、子育て支援を社会保障の一つに加えて、そうして七千億円のお金を子育て支援に使おうと考えています。きょうは、そのお金を使って子育て支援がどう充実するのか、お聞きをしてまいりたいと思います。

 国民の皆さんに消費税の引き上げを御理解いただくためには、今回増税となるけれども、その分、子育ての応援となって返ってくるんだ、将来、年金の安心として返ってくるんだというふうにわかっていただけるように、丁寧に、わかりやすい説明を尽くしてまいりたいと思っています。

 今回の改革で子育て中の皆さんがどう楽になるのか、私なりにちょっとまとめてみました。これが間違いないか確認をさせていただきたいと思っています。(パネルを示す)

 大きく五つでありまして、まず、子育て支援に七千億円が確保される。国がしっかりとこれは財政的に裏づけをするということであります。

 それから二つ目は、教育、保育施設が誕生する。例えば、お母さんが働いていて、その後仕事をやめたとしても、お子さんは変わらず同じ園で保育もしてもらえるし、幼児教育もしてもらえる、そういったところがふえていくんだと私は理解しているんですが、間違いはないでしょうか。

 それから三つ目、小規模保育、保育ママなどにしっかりと財政的支援が行く。私も、実は、働きながら二人の子供を育ててまいりました。本当に頭を抱えるのは、子供が病気になったときと休日や時間外勤務のとき、これは本当に、預かってくれるところが見つからずに、苦労をいたしました。こういった悩みに応えてくれるのが、地域で行う小規模保育ですとか延長保育、病児・病後児保育あるいは保育ママなどだと思うんです。そこを財政的にしっかり支援することで、本当に必要な支援がふえていくと期待をしています。

 そして四つ目、学童保育が全学年に拡充されて、指導員の要件を国が明確にする。学童保育が本当に安心できるものに充実をしていくと期待しています。

 それから五つ目、国に子ども・子育て会議が設けられる。この会議で、子育てをしている方や事業者あるいは現場で働いている方、専門家など、子供にかかわる皆さんが子育て支援策を話し合っていくということで、より現場のニーズに応える支援策ができていくのではないかと思っています。

 大きな前進点を挙げてみたつもりなんですが、それぞれ間違いがないか確認と、それから、わかりやすい具体例がありましたら教えていただきたいと思います。少子化担当大臣、お願いをします。

小宮山国務大臣 今委員がおっしゃったとおりです。

 まず、七千億円を充てるというのは、これまで子供に財源が少なかった中で、一%の中のかなりの部分だと思いますが、このうち、四千億円で量をふやす、三千億円で、職員の配置基準を上げるなど、質を上げていきたいと考えています。

 そして、二点目ですけれども、幼保連携型の認定こども園、これはこれまでもあったんですけれども、これをさらに拡充して、総合こども園で目指していたように、幼児期の学校教育、保育を一体的にできるように、二重行政を廃して内閣府でちゃんと見るということと、財政支援をしっかりするということ。

 また、小規模保育とか家庭的保育も、地域型の保育給付という形で財政支援をいたします。

 それから、放課後児童クラブについては、今おっしゃったとおりです。全学年に対して、指導員の要件もしっかりと決めて、計画的にしっかりつくれるようにしていくということです。

 それから、子ども・子育て会議は、今おっしゃったように、関係者が集まって大事な施策を国でも決めますし、地方の方も努力義務としてつくってもらうということで、総合的に子ども・子育て支援が大きく一歩前進することになると考えています。

永江委員 利用者である保護者の皆さんのメリットというのを確認させていただきましたので、続いては、事業者側のメリット、実際現場で支えてくださっている施設の皆さんがどう楽になるのか教えていただきたいと思います。これは民主党の提出者の方にお願いをいたします。

江端議員 永江委員にお答えいたします。

 今回提出された認定こども園法の一部改正法案というのは、現在の幼保連携型認定こども園を発展させる形となっております。そういった中で、今までの、幼稚園と保育所の制度を前提とした二重行政であったということ、あるいは財政支援が不十分であった、こういった課題に対しまして、幼保連携型認定こども園については、単一の施設として認可、指導監督を一本化する、そしてまた、この認定こども園、幼稚園そして保育所を通じた共通の給付、すなわち施設型給付を創設するということにしております。

 こういった二つのことで問題を解決いたしまして、制度の充実を図るということになりますので、今、幼保連携型認定こども園の設置をされている方々、あるいはこれから手を挙げて入ろうとされている事業者の方々にとって、大きなメリットがあると考えております。

永江委員 よくわかりました。

 それでは、今回、子育て支援として、消費税の引き上げ分から七千億円が確保されるのに加えて、三党合意では、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実を図るため、今回の消費税の引き上げによる財源を含めて一兆円超程度の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力するものとする旨が盛り込まれました。

 私はとても期待しています。といいますのも、この特別委員会でもたびたび指摘されてきました、本当に保育それから幼児教育の質を上げようとすれば、やはり現場で頑張ってくださっている保育士それから幼稚園教諭の皆さんの処遇改善を図っていくことが大事だということで、実際現場で、夏の暑い中、冬の寒さの中、お子さんを抱いて、そしておむつをかえて、本を読み聞かせて、歌を歌って寝かせて、そして楽しいときには一緒に笑って、涙がこぼれていたら拭ってやって、そういった苦労をしていらっしゃる皆さんにやりがいを持って頑張っていただけるような環境を保障することが大事だと思っています。

 そのための財源確保を含めて、社会保障の充実に向けての総理の御決意のほどを伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 ただいま永江委員の御指摘のとおり、三党合意に、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実のため、一兆円超の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力する旨が盛り込まれた意義は大変大きいと思っていますし、その三党合意を踏まえまして、子ども・子育て支援法案の修正案では、附則に、子ども・子育て支援の量的拡充及び質の向上のための安定財源の確保に努めるとの規定が追加をされております。

 政府においては、安心して子供を産み育てられる社会をつくるために、三党合意のこの文章、そしてこの法律の附則そのものをしっかり踏まえまして、財源の確保に全力を尽くしていく決意であります。

永江委員 ありがとうございます。とても心強いお考えを聞かせていただきました。

 三党合意の一兆円超、これは非常に重い意味を持っていると思います。三党の約束だと思いますので、本当に最大限の努力をよろしくお願い申し上げます。

 それから最後に、ちょっと時間もあるようですので、これは実は質問通告は申し上げていないのですが、確認をさせていただきたいことがございます。

 全ての子供たちが質の高い幼児教育と保育を受けられるような社会をつくるためには、これから幼保連携型の認定こども園をふやしていかなければなりません。なるべくほかのタイプのところから移行してもらえるような手だてというのが重要だと思っているんですが、これは大丈夫ですよね。少子化対策担当大臣、お願いします。

小宮山国務大臣 今回政府提出の法案でも、民主党でずっと以前から検討してきた中でも、就学前の全ての子供たちに、親が働いている働いていないにかかわらず、質の高い学校教育、保育を受けさせたい、それを一体的にできる仕組みをつくりたいと思ってきました。

 今回、認定こども園の法律を改正して、総合こども園で狙ったような、そうした仕組みをつくりたいと思っているんですが、幼保連携型認定こども園に、今回は手挙げ方式ですので、義務化しませんので、なるべく手を挙げていただけるように、今委員がおっしゃったように、そこにインセンティブ、手を挙げた方が得だ、手を挙げたいと思ってもらえるようなことを、これはまた修正合意していただいた三党のお知恵もいただきながら考えていきたい。例えば、職員の配置基準を上げるとか職員の処遇を改善するとか、何か、幼保連携型の認定こども園になった方が子供を見ていきやすい環境ができるということを工夫していきたいというふうに考えています。

永江委員 よろしくお願いをいたします。

 そして、これから少子化を本当にクリアしていくためには、どうも、少子化の問題、子育て支援といいますと、母親の問題ですとか働いている母親をどう支えるかという問題に捉えられがちなんですが、そうではなくて、本当に男性も女性もなくて、みんながいい仕事もしながら、それから家庭生活も大事にしていけるような、そういう暮らし方を目指していく、その実現を図っていくことがとても大事だと思っています。

 子育て支援のほかに、ワーク・ライフ・バランスを含めた総合的な少子化対策が必要と思っておりますが、お考えを聞かせてください。

小宮山国務大臣 やはり、子供を持ちたい人が安心して子供を産み育てられるためには、経済的負担を解消すること、今御議論いただいている就学前の居場所をつくること、あわせてワーク・ライフ・バランス、仕事と生活が調和するような働き方ができること、総合的にやることが必要だと思っています。

 このワーク・ライフ・バランスのところがどうも目に見えて効果がまだないということで、これから力を入れたいと思いますが、例えば、短時間勤務制度の義務化を盛り込んだ改正育児休業法の周知徹底ですとか、次世代育成対策推進法に基づく一般事業主の行動計画の策定をもっと進める、あるいはよい事例を普及させていく、そうしたことでその両立支援を進めたいと思っていますし、今またイクメンプロジェクトの推進などもしていますが、男女で子育てをするということ、これも社会的な機運が必要だというふうに思っています。

 子供を持つことか仕事を続けることのどっちかを諦めなければいけないのではなくて、両方ともできるように、ここにもっと一層力を入れていきたいと考えています。

永江委員 ぜひ、全ての人がいい仕事もしながら、そして子育ても楽しめるような社会を実現してくださるように、私たちも頑張りたいと思っていますし、それから、親が働いているいないにかかわらず、全ての子供が質の高い幼児教育と保育を受けられるような、その実現を目指して改革を進めていってくださるようにお願い申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。

 どうもありがとうございました。

中野委員長 これにて永江さんの質疑は終了いたしました。

 次に、石井登志郎君。

石井(登)委員 おはようございます。民主党の石井登志郎でございます。

 本日、我が党最後のバッターでございます。時間が限られておりますので、早速質疑に入りたいと思います。

 総理、週末に地元に帰りました。多くの方々とお話をして、よくわかったという方もいらっしゃれば、絶対だめだという方もおられます。そして、こういう方もいました。三党合意をして君たちの理念は後退してしまったじゃないか、マニフェストは後退してしまったじゃないかと言われる方もおられました。さあ、果たしてそうだろうか。総理の御認識をお聞かせいただきたいと思います。

野田内閣総理大臣 私、前に、石井委員の御地元の対話集会にも参加をさせていただいたことがあります。また、いよいよこういう修正合意ができた段階ですので、国民の皆様の関心は非常に高まっていると思います。修正合意に基づいてしっかりやり遂げろという御意見もあるし、甚だ疑問だ、まだ理解できないという方もいらっしゃる。それはもう多様な御意見があります。しかし、この問題は多様な意見があるし、国論を真っ二つにするテーマでありますが、やはりこれは先送りのできないテーマであります。ここでそれぞれの党がそれぞれの立場を乗り越えて合意形成できたことは、私は大きな前進だと思います。

 特に、社会保障を何とかしなければいけないという思いはみんな共通です。国民生活に直結をしています。そのことは、国民生活が第一というマニフェストの理念の根幹にかかわる問題だと私は思います。社会保障を充実させる、機能強化させる、安定化させるために安定財源が必要、そのために基幹税である消費税を充てるということについて、こういう形でそれぞれの党派を乗り越えて意見交換をし合意形成できた、その意義というものを、これから、これまで以上に国民の皆様に御説明をして、御理解を求めていきたいと思います。

石井(登)委員 総理の力強い御答弁、ありがとうございました。

 この三党合意の中で幾つか指摘をされるところがあります。私もこの意義は大変大きいと思います。そして、その一部、ある意味、誤解とまでは言わないけれども、理解が不十分なところもあります。

 二点、提出者にお伺いをします。

 まず一点目、いわゆる景気条項についてであります。党内で大変大きな議論がありました。そして、消費税法等改正案、第十八条、消費税率の引き上げに当たっての措置で、経済状況を好転させることを条件とし、名目三%、実質二%、この経済成長を目指す、必要な措置を講ずる。そして、引き上げに当たっては、経済状況等を総合的に勘案し、引き上げの停止を含めて所要の措置を講ずると書いています。この条文が残ったのは本当によかったと思います。

 そして、三党合意で一項追加をされました。これは、財政による機動的対応が可能となる中で、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分するというようなことです。そして、経済の成長に向けた施策を検討するとあります。

 ただここで、きのうも有権者の方と議論いたしました。

 社会保障の機能維持強化のための消費増税である中で、成長戦略、事前防災、減災等に資する分野、こういう単語が出てまいりましたが、私の理解では、これによってより成長が加速をされて財政再建もより進む、そして、決して財政再建がおくれるようなことはない、こう理解をしておるんですが、そのとおりでよろしいでしょうか。

古本委員 お答えいたします。

 経済成長とこのたびの財政再建の話だと思うんですが、消費税の議論は、当然に景気が第一です。これがなくしては消費増税なんてできるわけがありません。その意味で、十八条を、我が党の中の議論でも皆さんの熱心な議論の中でつくり上げた十八条をきちんと守っていったということは、三党の中でも、合意に至った中で大変重要なプロセスだったと思います。

 その際に、御指摘の十八条の二項でありますが、経済成長を高めていくことは大変重要でありまして、「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、我が国経済の需要と供給の状況、消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」ということを、検討が必要だということを修文追加したわけでございます。

 他方、御案内のとおり、我が国の財政の状況は大変厳しい状況でございます。したがって、これ以上財政の健全化の目標を後退させるようなことがあってはなりません。市場からも国際社会からも信認を失うおそれがございます。財政健全化のスケジュールをおくらせることのない中でいかに両立させていくかということがポイントだと思っておりまして、財政再建と経済成長の両立を図る、このこともあわせて三党で確認をしたところでございます。

石井(登)委員 ありがとうございました。

 経済成長と財政再建の両立を図る、そういうことを確認されたということであります。そして、繰り返しになりますが、端的に言えば、デフレ下での増税はしないというような意思を提出者として示されたというふうに理解をしたいと思います。

 次に、徴収体制の強化についてお伺いをします。

 よく歳入庁構想というのがあります。私のうちにも、固定資産税は市から送られてきて、車は県から送られてくる、原付バイクは市から送られてきて、そして国民年金は年金機構から送られてくる、そういうことであります。そういう意味では、全部まとめてしまった方がいいんじゃないか、そっちの方がすっきりするじゃないか。

 それ以上に、国民年金の収納率が、前回もこの委員会で議論させていただきましたが、六割を切っているというような状況であります。ですから、正直にしっかりと払っている方々にしてみれば、もちろん多くの方々が、ほとんどの国民の方々がそういう国民の方々でありますけれども、しかし、機能の維持、そして正直者にしっかりと報いる国づくりのためには、徴収体制の強化というのは必要だというふうに考えております。

 これを受けて何かまた後退のようなことを言うメディア等もありますが、我々は、何か組織をつくるというのが大目的ではありません。目的は、効率で、そして公平で、そしてしっかりと徴収させていただける方から徴収させていただく体制をつくるというのが大目的だと思っています。

 そういう意味で、今回修文が三党合意においてなされたんですが、その修文に対しての認識、なぜ修文に至ったか等々、御見解、お聞かせいただければと思います。

野田(毅)委員 歳入庁によってどういう社会保険料の徴収をするのか、少ししっかりと中身を見詰めてほしいと。

 社会保険料という中には、一口で言っていますけれども、年金にかかわる社会保険料もあれば、医療にかかわる社会保険料もあります。それからもう一つは、同じ年金でも、サラリーマンの社会保険料は、雇用主が給料から天引きしますね。だけれども、今御指摘のような、国民年金は、学生やら失業者、全部実は納めなきゃならない人たちなんですね。この人たちを相手にどうやって税務署の職員が徴収体制をとれるんでしょうか。

 あるいは医療についても、サラリーマンの医療の保険料の徴収システムと、それから事業者個人の医療保険の、これは国民保険ですよね。国保は、今現在は市町村が取っていますよね。これをどうやって国税庁の職員というか税務職員が徴収できる体制をとれるんだろうか。

 ということを考えると、具体的な今の社会保険の徴収のシステムそのものあるいは社会保険の仕組みそのものをしっかりと根っこからきちんと検討した上でないと、現実には動けないだろうと私は判断をしています。

 ですから、徴収体制を強化しようという気持ちはいいんですけれども、そこに至る具体的なステップがなければ、余計に現場が混乱して、むしろ不公平というか、不正義が拡大してしまうことになりはしないのかという懸念をするものですから、そう簡単に、はい、わかりましたと言うわけにはいかないんでしょう。ここは、党派を超えて、具体的な行政というのは執行体制が伴わなければ逆に不公正を拡大するという懸念があるということを、ぜひ一緒に勉強してもらいたいなと。

 そういう趣旨で、私どもから、そう簡単に、すぐ歳入庁をつくるんだよということに前のめりになって進んでいくということには、その前に検討すべきことがいろいろあるんじゃないんでしょうかということを申し上げたわけです。

 ただ、この言葉だけは何とか残してほしいなというお話があったものだから、多少そういったことも念頭に置きながら、こういう表現にした、そういうことです。

石井(登)委員 ありがとうございました。

 気持ちはわかるとおっしゃっていただき、そして、根っこから検討するとおっしゃっていただいた。そういう意味では、この質疑で私も百二十時間御一緒させていただいて、そして、我々の同僚は歳入庁、ほかの党も歳入庁と言う、そして自民党、公明党、自民党の先輩方は、いやいや、そうではないというような形でありましたが、これはやはり、国民会議の中でこうした議論がまさに真摯に行われるということは、ある意味、前進が期待できるだろうというふうに思わせていただくところでございます。

 次に移りたいと思いますが、次は総理にお伺いします。

 我々の世代は、今回の社会保障と税の一体改革に関して関心を強く持っているもの、もちろん人それぞれによって違いますけれども、大きな関心は持続可能性ということなんですね。この委員会でも議論させていただきました。今回一〇%に上げたら全部これで大丈夫というわけでは正直ありません。ただ、今のこの財政状況を見ると上げざるを得ない、それに対して御理解をいただきたいということであろうと思います。

 そこで、さまざまな政府の試算を見ていると、私は先ほど成長が大事だと言いました、我々は今日まで成長を追い求めてきたわけですけれども、ただ、年金の財政検証などを見ると、百年先も物価は上昇し、賃金も上昇する、これが永遠に続くことを前提にしているわけであります。

 ただ、今回、電力の話を見て、私は実は関西なので、大変大きな影響を受けているエリアです。つまり、GDPの成長を考えれば、電気はどんどん使えばいいわけですね。電気を使えば使っただけ経済は成長する。しかし、人間の本質的な幸せというのは、電気をじゃぶじゃぶ使えば幸せになるわけではない。

 一九七二年、ローマ・クラブが「成長の限界」というのを世に発表して、大変な反響があったというふうに聞いております。これは、環境汚染と資源の枯渇で人類の成長には限界があるだろうというようなことでした。ただ、環境の汚染、その警笛があったおかげで、その汚染が心配していたほど広がらなかった。そして資源も、イノベーションの発展でそれほど心配するに至らなかった。

 しかし一方で、先ほど武正さん出されたように、人口も減っていく。成長だけがこの先の指針なのかどうかということに関して、これは今回の法案の先の話です、ただ我々は、この先の話を指針としてしたいわけであります。

 きょうは、この成長の限界ということについて、総理の御見解、大変漠とした、しかし難しいテーマですが、お聞かせをいただきたいと思います。

野田内閣総理大臣 今回の法案に関して言うならば、これはやはり、成長を促して、実現をする、政策の総動員をやって、国民の皆様に御負担をお願いする際には、経済が好転している状況をつくり出すということが基本中の基本です。

 今の御指摘は、もっと中長期の話だと思うんです。人口が減少し、生産年齢人口も減っていくという中において、成長だけではない考え方もあるのではないかということも踏まえての御指摘だと思うんですが、ちょうど今、国家戦略会議の中で、フロンティアの分科会をつくって議論してまいりました。その中で、繁栄と幸福と叡智と平和、四つの部会に分かれまして、二〇五〇年を目指した議論をしているんです。

 二〇五〇年のシナリオを考えると、中長期的に自然体でいくと、日本がやはり坂から転げ落ちる道筋になってしまいます。そうでないために、もちろん成長するための方策を考えなければいけませんが、ただ、哲学として、国民がどうやって安心、安全だとまさに実感を持てる社会をつくるということが最大の、まさにこれは英知の出しどころだと思っています。そのためのビジョンというものを打ち出したいというふうに思いますけれども、当然、成長を目指して頑張らなければなりません。

 一方で、厳しい制約の条件の中で、どうやって日本が幸福感を持って、日本人が幸福感を持って生きていける社会をつくるかということは、これから大いに皆様とも議論をしていきたいというふうに思います。

石井(登)委員 ありがとうございます。

 そういう意味では、成長ももちろん大切です。ただ、やはり幸福感の姿を次の選挙に我々がしっかりと示していけるかどうかということが大切だと思います。

 最後、岡田副総理にお伺いしようと思ったんですが、時間がなくなりました。ぜひ、行革、政治改革、しっかりと進めていきたいと思います。

 最後に、今がその時期ではない、我が国にはまだ余力があると言われる意味も、私はわかります。ただ、いつかやらねばならぬ課題であるならば、時の総理がここまで煮詰められました、我々は、この煮詰められた三党合意の案を破棄したり、もしくは欠席をしたり、もしくは反対をしたり、それほどの要素を見つけられません。しっかりとこの成案が実現をしていくように、私もともに努力をしていくことを申し上げて、私の質疑を終わります。

 ありがとうございました。

中野委員長 これにて石井君の質疑は終了いたしました。

 次に、中島正純君。

中島(正)委員 国民新党の中島正純でございます。

 連日質問のお時間をいただきまして、非常にありがとうございます。

 この委員会も、今回、私が質問を始めるこの時間で百二十時間ちょうどになったようです。そして、私の質問が、この委員会だけで十四回、そしてあしたの締めくくり総括質疑をやらせてもらうとして、十五回の質問をさせていただくことになりました。非常にたくさんの質問をさせていただいて、ありがたいことだというふうに思っております。

 そういう中で、国民新党といたしましては、今回のこの社会保障と税の一体改革の賛成、反対につきましては、この特別委員会での審議の結果を踏まえて決断するということにしておりました。そして、この委員会も最終盤を迎えましたので、国民新党といたしましては、この法案、いわゆる消費増税に賛成することといたしました。

 ただ、もろ手を挙げて賛成するというわけではなく、大変苦渋な決断ではありました。今残されている課題、すなわち、現在の景気対策、社会保障の明確化、議員定数の削減、行政改革、選挙制度改革、さまざまな課題を、この問題点を改正していくということを前提として、そして次世代のことを考えて賛成させていただくこととなりました。

 しかし、今、反対派の方がたくさんおられますが、その反対派の方は、この増税の前にやるべきことがあるだろう、やるべきことをやってからというふうに言われております。

 今、確かに、この委員会が始まるまでに、私が申し上げた議員定数の削減、そして行政改革、選挙制度改革、この結論が出ないままに、採決を迎えようとしております。これはやはり非常に順番が違うと私は思っております。

 ですから、社会保障の明確化、景気の対策、議員定数の削減、行政改革、選挙制度改革、これらの問題につきまして、野田総理は今後どのように解決されていくおつもりなのか、お伺いしたいというふうに思います。

野田内閣総理大臣 まずは、今回の修正合意に基づいた法案について賛成をしていただけるということ、いろいろ御議論があったと承知していますが、最終的にはそういう結論を出していただいたことに感謝申し上げたいというふうに思います。

 その上で、まずは社会保障の明確化ということがございましたけれども、これは先ほど来の議論にもありましたとおり、年金や子育てに関連する法案、ここは修正で合意ができているということ、それから、これから先議論して煮詰めていかなければならないテーマ、国民会議を設置したり、あるいは三党間で、年金制度であるとか高齢者医療制度について合意を得るべく努力していく、協議をする等々、その舞台をしっかりつくっていくということは、これは社会保障はかなり明確化されていく方向だというふうに思います。そこはぜひ御理解をいただきたいということ。

 あわせて、何かをやる前に何かをやれという議論がありますが、私はこれは同時並行だと思います。行革はこれまで一生懸命やってまいりました。公務員の給与削減も実現してまいりました。さらに特会改革や独法改革等をやっていく、やり抜いていくということでありますし、少なくとも二〇一四年の四月に最初に国民の皆様が御負担をする前には、それらのメニューを仕上げていきたいというふうに思います。

 それから、政治改革の関連も、定数削減の問題も含めて法案の提出もさせていただいております。こういう問題もしっかりやり遂げて、まずは隗より始めよというところもいささかも手を抜かない、これまでもやってきたけれども、これからも一層力を入れてやり抜いていくということで、ぜひ御理解を得ていきたいというふうに思います。

中島(正)委員 ありがとうございます。

 私もそのとおりだと思っておりまして、本当に今、問題点も全て着手をしております。あと数時間かければこの問題点も解決するというふうに思っております。

 そして、今のこの日本の財政の状況、そして経済状況を考えれば、本当に、増税をしなければ十兆円から十三兆円ぐらいのお金が足りないという状況になっているわけですから、これはどうしてももう増税をしなければならない、本当に苦渋の決断ではありました。

 そこで、この消費税の税率が見直される前に絶対に行わなければならないのが、景気対策だというふうに思っております。私は、この法案が成立すれば、間髪入れずに大型の補正予算を組むべきだというふうに思っております。そして、政府が今現在厳しい経済情勢を打破するために真剣に取り組んでいる姿勢というものを国民の皆様にお示しすることが一番大事だというふうに思っております。国民の皆様の心をポジティブにする、そして景気をよくする、そして二〇一四年の消費税の増税を迎えるということが一番大切なのではないかなというふうに思います。

 ですから、この法案が成立した後の大型の補正予算、そしてその後にまた三回ぐらいの補正予算、合計四回ぐらいの補正予算が必要じゃないかなというふうに思っているんですが、総理の御見解をお願いいたします。

野田内閣総理大臣 何よりも景気対策をしっかりやっていけという趣旨だと思います。ただ、回数とか時期とか金額等々、大型かどうかとか含めてはまだ言及する段階ではないと思うんですが、少なくとも言えることは、今、一―三月期のQEで年率四・七%の実質成長率となりました。これはやはり復興需要が顕在化してきたと同時に、さまざまな政策効果が出てきているというふうに思います。この流れをしっかりと持続させていくということと、むしろ、体質的には民需主導のものに切りかえていかなければなりません。そういう取り組みは常に緊張感を持ってやっていかなければならないと思っています。

 やはり、経済をしっかりさせるということが消費税を引き上げる際の大きな環境整備だと思いますので、そのために、必要に応じて、経済動向を見ながら、御指摘のような弾力的な対応をしていかなければいけないだろうというふうに思います。

中島(正)委員 ありがとうございます。

 明確な答えはございませんでしたけれども、前向きに考えていただけるものだというふうに思います。

 それでは次に、赤字国債の発行法案についてお聞きしたいんですが、我々国民新党は、この二十四年の予算案が衆議院で採決される際に、予算案と赤字国債の発行法案を分離すべきでないということを力強く申し上げてまいりました。しかし、政府は予算案のみを参議院に送付して、今現在この赤字国債発行法案はたなざらし状態になっております。

 今、こういう状況で、各自治体では予算執行をためらっているというような状況にもあります。そして、税収四十二兆円に合わせて予算執行をしなければならないということ自体が、この国の今の景気の足を引っ張っていると言っても過言でないと私は思っております。

 今回の予算には、東日本大震災、そして生活に欠かせない予算が多く盛り込まれております。そういうことを考えると、野党の皆様に、この法案が成立をしていないことの意味合いを、重要さを考えていただきたいというふうに思います。ですから、一日も早くこの特例公債の発行法案を成立させて、そして予算の執行をしなければならないというふうに思っておりますが、総理の御見解をお願い申し上げます。

野田内閣総理大臣 これは中島議員御指摘のとおり、特例公債法案については、本来ならば、予算と一緒に、すなわち歳出と歳入一体で御審議いただいて、一体で成立をさせるということは基本だと思いますけれども、残念ながら、三月の段階において特例公債法案に御賛同いただける環境ではなかったということでございましたので、きょうまで延ばしてきておりますけれども、実態としては、これは、税収と税外収入と建設国債では五十二兆円の財源確保なんですね、この五十二兆円の範囲で今予算執行を工夫しながら行っているという状況でございますけれども、こういう状況が続けば、財政運営に対する市場の信頼等々の影響が出てくる可能性もあります。

 そういうことから、なおこれから与野党協議をしっかり行って、その環境整備、成立をさせるための環境整備に向かって懸命な努力をこれからも行っていきたいというふうに思います。

中島(正)委員 ありがとうございます。

 赤字国債発行法案が絶対に早く成立されることを希望しております。ありがとうございます。

 それでは、岡田副総理にお伺いしたいんですけれども、参議院の審議時間についてお伺いしたいと思います。

 これまで百二十時間の審議時間をかけてまいりましたけれども、先週の金曜日ときょうとあしたということで、この修正の案が出てから審議がされると、非常に少ない時間でございました。ですから、この三党合意の案が国民の皆様にもっともっと理解を深めていただくためにも、参議院では衆議院並みの時間をかけるべきだというふうに思っているんですが、岡田副総理の御見解をお願い申し上げます。

岡田国務大臣 まず、この三党合意の結果は、先週の金曜日、そしてきょうと御審議いただいております。

 時間をどうするかというのは、まさしく委員会の運びの問題で、政府が言及することではございませんが、きょうも一日テレビが入った中で御審議いただいているということは、国民の皆様に御理解いただく、そういったことにつながるのではないかと思っております。

 参議院でどうするかということは、まさしく参議院の委員会で、あるいは参議院の中で御議論いただくことでございますので、私が何か言及するというのは適切ではないというふうに思っております。

中島(正)委員 ありがとうございました。

 それでは最後に、総理に、民主党内の混乱のことについてお伺いしたいと思います。

 今、総理は、民主党内での調整で大変御苦労をされていることと思います。反対派の方は、やるべきことがあるというふうに言っておられます。そして、反対派の方は、現実に足りなくなる十兆円から十三兆円のお金、この財源をどこから調達してくるかということについては、具体的に、詳細に全く何の説明もありません。反対するのは簡単なことですが、このような具体的な説明が全くないということでございます。

 もちろん、個々の議員にはそれぞれの考えがあるのは当然のことでございます。しかし、消費税率の見直しを政局にして党を割るということは絶対にあってはならないことだというふうに思っておりますが、今のこの民主党の混乱をどのように切り抜けていかれるのか、総理の御見解をお願い申し上げます。

野田内閣総理大臣 一年以上かけまして、社会保障と税の一体改革については、本当に時間をかけて、丁寧なプロセスを経て議論をしてまいりました。

 その上で、我々の案がベストだと思って国会に提出をしましたけれども、もちろんそれぞれの政党が真剣に考えていらっしゃいます。その中で、譲り合うところは譲るという形で、実務者による修正合意ができました。その修正合意についての評価も、党内の手続をやってまいりました。政調の平場での議論もございました。

 それらの議論を踏まえまして、先般、政府・民主三役会議において、この修正合意を了とする結論を出したわけでございます。その結論を出した後に全議員がお集まりいただいての懇談会を開いて、最終的には私と幹事長に御一任をさせていただきました。という流れの中で、今こういう活発な御議論をいただいてまいりました。

 こういう方針は、党の方針として決定をしたわけでございます。まさに党議でございます。その党議を踏まえて、さまざまな御意見があることは承知をしておりますが、議論をした後には結論を出す、そしてその結論については皆様に賛同していただいて後押しをしていただく、そういうことを私は期待をしています。

 まだ採決までに時間がございますけれども、全員一致して対応できるように、最後の最後まで自分の責任を果たしていきたいと考えております。

中島(正)委員 わかりました。ありがとうございます。

 今回、野田総理は、この法案に対して政治生命をかけて不退転の決意で臨むと言っておられます。私たち国民新党も、全議員一致して、この野田総理のお考えを不退転の決意でお支えしていくということを申し述べて、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中野委員長 これにて中島君の質疑は終了いたしました。

 次に、石原伸晃君。

石原(伸)委員 自由民主党の石原伸晃です。

 きょうで当委員会での審議は百時間を超えるということでございます。この間、委員会での真摯な御議論、多くの成果を、私も拝見させていただいて、得ることができたのではないかと思っております。

 また、きょうは、私ども自民党、公明党そして民主党の共同提案によります法案の集中審議という段階に至りまして、中野委員長を初め、各党の理事の皆様、また多くの委員の先生方、そして、きょうそちらにお座りの法案修正に御尽力をいただいた実務者の皆様方に、冒頭、この席をおかりいたしまして、心から敬意を表させていただきたいと思います。

 とはいえ、総理、ここに来るまでの間にはさまざまな政治的な問題があったと私は思います。その中には、これからの日本政治を考えていく上で禍根を残しかねない問題がある。実は、残念なんですけれども、その第一は、総理の発言なんですね。約束違反。

 総理はこれまで、先週の二十一日が会期末でございましたので、採決を何度も明言されてこられた。ここにパネルがございます。六月二十一日というお尻を見据えて、それまでに衆議院で採決する、そのために最大限の努力をするのが政府・与党の務めだ、責務だ、ここまでおっしゃっている。

 私は、総理のこのお言葉を信じました。ですから、三党の幹事長会談のときに、総理が二十一日までの衆議院採決を言っている、そこまでに採決をする。そして、十五日までに実務者の方々で話をまとめるのであるならば協議に応じる、このように公党を代表してお話をさせていただきました。

 しかし、初日の三党協議で輿石幹事長が何と言われたか。修正協議で与野党合意することが採決の大前提だ、今から日にちは決められない、否決されることがわかっている状態で採決はできない、いきなりこう言われたんですね。

 私は面食らいまして、一体これは、総理の言っていることが本当なのか、公党間の幹事長会談で言われている輿石幹事長の言葉が本当なのか、再三再四たださせていただきました。

 翌日になりましたら、石原氏から、首相は会期内採決をすると言っているが同じ思いかと聞かれた。はい、そのとおりです。一日たったらこうなんですね。

 一体どっちが本当なのか、こんなことを強く思ったということを、総理、肝に銘じておいていただきたいと思っております。

 国民との約束であります。私たちは、だまされたらだまされた方が悪いのかもしれません。しかし、二十一日の採決が先送りされた。まだ、国民の皆様方に、いや、申しわけない、こういう事情があったんだ、こういうようなお話も一切ないわけであります。総理の発言というのは、私はやはりそんなに軽いものであってはならないと思います。

 さきの党首討論、二月のときでありますけれども、一票の格差の問題をめぐって、当時は三つのパッケージで話が進んでおりましたけれども、二月二十五日という時間が過ぎた今となっては、我が党の谷垣総裁が、やはりゼロ増五減という一票の格差の是正を優先して、先行してやるべきだ、それに対して総理も、それが最優先だと答えられた。そうしたら、この一週間後に、今度は樽床さんという幹事長代行が出てきて、あれは総理の個人的な見解だ。

 総理の見解を個人的だと言って党の執行部にひっくり返されるようですと、政党間協議は成り立ちません。今後も私どもが総理を信用して大丈夫か、その点について総理の見解をただします。

野田内閣総理大臣 まず、採決の日程をめぐる点での御指摘をいただきました。

 この資料に出ているとおり、六月二十一日というお尻を見据えて、それまでに衆院で採決をする、そのために最大限の努力をするのが政府・与党の務めである、こう申し上げております。

 この時点で申し上げていることは、二十一日以上に国会を延ばすということがまだ決まっていない時点でした。ということは、やはり六月二十一日がお尻だったわけであります。それまでの間に修正の協議を調えて、特に、G20に参りますので、それまでに修正協議が行われて合意を得られて、その後に採決を図るという最大限の努力をする、この言葉は間違いなく、心から私の発言でございました。

 それと、幹事長との発言の違いというのは、私、これはないと思っているんです。ここに御指摘しているとおり、修正協議で与野党合意することが採決の前提である、今から日にちは決められないというのは、まだ修正協議が調っていない時点で、調っていない時点において、それは、この会期内に成立を期すとしてきた以上、与野党の合意ができていない状況の中では採決できないという、これも一つの考え方というか、当然の考え方だったと思います。

 ただ、いずれにしても、最大限努力をすると申し上げながら、残念ながら、採決日程はもう決まったようでございますけれども、日にちがずれてしまったことについては、党内の手続等々もいろいろございました。その意味では、おくれた分については申しわけなく思っております。

石原(伸)委員 総理、政治家であれば、自分の言葉に責任をとるのは当然であります。さもなければ、きょうテレビをごらんになっている国民の皆様から信用されなくなってしまう。そして、それは結果として自分の首を絞めることになるんだと私は思っております。

 今、党内の調整に時間がかかったということを言われた後に、いろいろあってと、いろいろということをつけ加えられた。やはり、いろいろあろうが、政治家の言葉、特に総理大臣の言葉というものは重いものでございます。ましてや、他人に責任を転嫁するようではいけない。

 これは金曜日にも当委員会で議論されていて、とやかくは言いませんけれども、私、これはもらわなかったんです、この申し入れなるもの。ここに民主党の輿石幹事長とか前原さんから名前が書いていますけれども。そういうことをやると、これは何が書いてあるかというと、一体改革法案を早く成立させたい、それなのに石原とか茂木がいろいろなことを言うからそれが困難になりますよ、こんなことが書いてあります。

 しかし、私たちは、きょうお集まりの実務者の皆様方が十五日、先々週の金曜日ですよね、おまとめいただいた。そして、自民党と公明党は党内手続をそのすぐ後に行いまして、これは、自民党にとっても公明党にとっても党内調整は大変ですよ。でも、党内調整が大変だなどと言ってしまったら公党間の約束は守れませんから、党内手続を終えて法案の準備をした、二十一日の採決に備えてきたのであります。

 二十一日に採決ができなかったのは、いろいろじゃなくて、民主党の党内手続に時間がかかった、その点について率直に国民の皆様方に謝るということが私は総理の責任だと思いますが、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 二十一日までに採決を目指す、最大限の努力をすると言ってまいりました。努力をしてきたつもりでございますけれども、日程がずれたことについては、これはおわびを申し上げたいというふうに思います。

 今の申し入れ書の話でございますが、これは届いたか届いていないかちょっとわかりませんでしたけれども、御指摘の、幹事長が、閣議決定の効力はなくなった、最低保障年金もなくなった、あるいは、国民会議で考えていきましょうと民主党の側から頼んできたという御発言は、それは違うのではないですかということの申し入れ書でございますので、そこはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

石原(伸)委員 いやいや、私はそういうことを言っているのではなくて、大人の対応をしようと、子供じゃないんだから。誰が何言った、かに言ったということではなくて、総理大臣の言葉の重さの話を今しているのであって、それを言い出したら、どこの誰がどこで何を言ったという話になる。あくまでも総理大臣の言葉の重みの話を今していて、その足を引っ張ろうとしている人たちがいたという事実を私は総理にお示しさせていただいているのであります。

 総理、期限までに物を決めるというのは政治の責任ですよね。夏休みが間もなく始まりますけれども、子供たちの夏休みの宿題というのは期限があります。当然、私も夏休みの宿題がこぼれちゃったようなことがありますけれども、これは先生から叱られる。期限を決めたときまでに約束を守って行うというのは物事の道理ですよ。何度も言ってきたように、それが民主党はできなかったという事実を言っているわけであります。

 そして、その根底に一体何があるのか。政権与党の責任を果たす体制というものが、私は、まだ政権をとられて二年十カ月で、十分じゃないんじゃないかと思います。

 やっと合意した修正案に基づいて、法案の提出を我が党が呼びかけたんですね、国対レベルで。そのとき民主党の皆さん方が何と言われたと思いますか。

 これは、総理、多分知らないと思うのでびっくりされると思うんですけれども、何と、民主党の皆さんは、当初は、政調の合同会議の後に今御議論をいただいた法案、修正案を提出したいと公式に言っていらっしゃったんです。ああそうか、じゃ、その後提出するんだな。そうしましたら、その次に、いや、申しわけなかった、政府・民主三役会議の後にしてほしい。ああ、そういう物事の決め方なのか、しようがない。

 しかし、その次に何と言ったかというと、先ほど御議論を私後ろで聞いていて、両院議員懇談会に報告したとおっしゃっていますよね。報告ですよね、正式な意思決定機関じゃないはずです。それなのに、両院議員懇談会が終わるまで待ってほしい、こういうふうに言っていらっしゃった。

 そして、その後、最後、何と言ったか。これは私びっくりしたんですけれども、輿石幹事長から電話をもらって、三党幹事長会談が終わるまで待ってくれと言われたんですよ、総理。

 会期末の二十一日に幹事長会談をセットしようと言っているときに、一週間たなざらしにしようとしたのが、総理が代表として率いられる民主党の執行部の姿ですよ。二転三転した。(発言する者あり)

 何かを決めるたびに与党がこういうことでは、今伊吹筆頭がおっしゃられているように、私たちは疑心暗鬼になるんですよ。総理が本当なのかな、しかし、実は総理と執行部も示し合わせて我々をもてあそんでいるんじゃないか。

 私、今後も、法案の審議というのは参議院に移って続くんだと思います。さまざまな意思決定が必要となるでしょう。そのために、ぜひ総理、これから参議院の審議まで一週間以上時間がありますので、意思決定のプロセス、こうこうこうすれば民主党の党議である、そして、報告とはまた別である、そこに問題がやはりあるということが、これはかねてから言われていたんですけれども、クローズアップされたのは事実でありますので、見直したらいかがでしょうか。

 そこで、伺います。

 これだけ時間をかけて、さまざまなプロセスを踏んで、確認なんですけれども、失礼だったらお許しいただきたいんですけれども、民主党は、今回の法案、修正案も含めてですけれども、党議決定されたんですか、党議拘束はかかるんですか、教えてください。

野田内閣総理大臣 政調の議論、これは平場と言っていますけれども、そこで全議員が参加をして御議論をいただいて、そのプロセスを経た後に、政調での議論を政調会長から報告いただきまして、これは両論あったという御報告でございましたが、それを踏まえて、政府・民主三役会議の場で今回の修正合意の案について了とする決定をいたしました。了とする決定をしたということは、政策のプロセスにおいてはここで完了ということでございます。それについて改めて御説明をするための両院懇談会を開かせていただいたという、あの段取りがございました。

 その間の、誰がどう言ったというのは、ちょっと、つぶさにわからないところがございますけれども、決してもてあそんだつもりではございませんので……(石原(伸)委員「でも、ああいうふうに言ってきたことは事実ですから」と呼ぶ)ええ。そこはぜひ御理解を得ていきたいというふうに思います。

 その上で、今申し上げたとおり、もう政府・民主の三役会議で政策決定のプロセスは完了しています。この時点で党議、党の方針となっておりますので、党の方針としては、党議拘束はかかるということでございます。

石原(伸)委員 今の話、私もそのとおりだと思ったんですね。

 ですから、さっき言いましたように、我々は、政府・民主三役会議が終わるまでは待とうと大人の対応をしたわけです。そうしましたら、報告をする懇談会を待ってくれ、その次は、幹事長会談を待ってくれと言われたら、疑心暗鬼になる、事実なったということは、総理、しっかりと肝に銘じておいていただきたいと思います。

 私は、民主党が野党であればこんなことは言いませんよ。今、政権を担われている、そして、二十一日に衆議院で採決すると総理がお約束をしたことがずるずるずるずる一週間延びてしまった根本原因がこの意思決定のプロセスにあるということが改めてクローズアップされたので、こんな話をさせていただいているわけであります。

 そうであるならば、これはもう一つの問題なんですけれども、綱領に書いてありますよね、議決機関はどこである、どうして党議拘束がかかると。そして、我が党はこういう基本的な考えを持ってこういう方向に進むんだ、そういうものをそもそも民主党の皆さん方が、結党以来、御努力はされたと思いますけれども、持ち得ない。ですから、国民の皆さん方も、どこに今の政権は向かおうとしているのかな、日米関係をぐちゃぐちゃにした野田総理の先輩の総理大臣もいらっしゃる。国民にはわかりません。

 私たちは、綱領というものがはっきりしている。

 ちょっとパネルを見せていただけますか。

 私たちの党是は憲法改正であります。これはもちろん書いてある。しかし、我が党の基本的な考え、これからの二十一世紀の基本的な考えはどうかということで、これはたまたまでございますが、筆頭理事を務められている伊吹理事が、政権構想会議という総裁の直属機関の中で、今の時代に合った修正を綱領に加えたわけであります。そこにこう書いてある。「自助自立する個人を尊重し、その条件を整えるとともに、共助・公助する仕組を充実する」。まさにそのとおりであります。

 ここにあるとおり、その内容は、この下に、社会保障制度改革推進法案骨子の中に書いてある。「自助・共助・公助の最適バランスに留意し、自立を家族相互、国民相互の助け合いの仕組みを通じて支援していく。」まさに、私どもが基本法という形でつくった法律は、この党の綱領にのっとってつくらせていただいた。そして、今回、実務者の皆様方の御努力によって、私たちの考えに民主党の皆さん方も乗っていらっしゃった。ですから、やはり、こういう基本的なところで一致したのであるならば、しっかりと今こそ綱領をつくられる。

 しかし、これは報道ベースですから私は信じたくありませんが、民主党内では外交、経済政策で意見対立が大きいためゼロから綱領を練り直すことを断念した、そんな記事が載っておりました。

 ぜひ総理、今回の事実を教訓として、契機に、そろそろ民主党として、夏休みの宿題として、綱領を定められたらどうですか。総理に伺います。

野田内閣総理大臣 今の資料の二番目でございますか、自民党の綱領を踏まえて社会保障制度改革推進法の骨子案をつくったということでございますが、これは我々の考え方の理念もこの文書の中には盛り込んでいるつもりでございまして、自助、共助、公助、これは大事なんですが、特に、自助が実現できる今環境ではない、そのために、共助や公助がその手伝いをしなければいけないということを我々は言っています。

 その好循環をつくっていきたいというのが基本的な我々の考え方で、この「バランスに留意し、」というのはそういう考え方も含まれているというふうに思いますので、お互いによって立つ理念があると思いますが、そこの合意形成ができたということは私はよかったというふうに思います。

 その上で、綱領についてのお尋ねでございますが、「私たちの基本理念」という形で結党時につくってはいるんです、最低限のものを。これはつくっています。これは御存じだと思います。その上で、これからもっと精緻なものをつくっていくかについては、これはよく検討していきたいと思います。私はその必要性を今感じております。つくっていきたいというふうに思います。

石原(伸)委員 ぜひやはり、綱領を示し、この綱領にのっとってさまざまな政策があるということを国民の皆様方に示せば、総理のリーダーシップというものは高まってくるんじゃないか。やはり、山が高いから登らないで周りをぐるぐる回って逃げていこうということは、政権党である以上は、私は逃げてはならないと思います。

 さて、次はマニフェスト。これは嫌な質問が出るかもしれません。詳しくは、私の後、町村委員から質問がありますから、私からは基本的なことをお尋ねさせていただきたいと思います。

 今回の法案が成立すれば、マニフェストはある意味では破綻すると国民の方は思うと私は思います。なぜ国民の方が思うか。最低保障年金の法律案も出ていない、年金の一元化の法案も今回出ていない、この問題はある意味では棚上げをしたんだなと国民の方が思うからであります。総理は、今後、政権をおとりになられたときのマニフェストをどう扱われるのか。国民の皆さん方は非常に注目されていると思いますよ。

 総理は、民主党の両院議員懇談会で、今回の修正案について、修正したのはマニフェストを守るためなんだと述べられたと言われております。今後ともマニフェストを守っていくのか。いや、守っていくんだとおっしゃるでしょう。

 もし守っていくなら伺わせていただきたいと思うんですけれども、次の選挙に、これは近いうちにあります、最低保障年金、国民年金も含む全ての年金の一元化、後期高齢者医療制度の廃止、明記されるおつもりですか。

野田内閣総理大臣 今回の一体改革で合意できた社会保障の部分についても、我々のマニフェストにかかわる部分がたくさんございます。年金の関連の法案、この中には最低保障機能の強化という視点での改革、被用者年金の一元化等々、我々のマニフェストに連なるものがございます。

 加えて、子ども・子育ての部分については、総合こども園という名称ではなくなりました、認定こども園という制度の拡充ということでございますが、相当に質、量ともに子ども・子育てに資する、私はそういう政策実現ができると思っておりますので、これは、マニフェストに基づいた、我々の考えていることがかなり実現できたというふうに思います。

 その上で、では、最低保障年金、年金の一元化等は棚上げしたのかというと、もともとこれは、当初から申し上げているとおり、来年に、通常国会に法案提出を目指すと言ってきたことですから、法案としてまとめてきたものを今回諦めるんだったらば、それは撤回、棚上げです。まだ出していないんです。出していないものですから、でも、その旗は我々はおろしてはいません。

 今回、国民会議という舞台の中でいろいろ御意見があると思いますが、有識者の方にもお集まりいただきますけれども、この国民会議において自分たちの旗をしっかりお示ししながら、皆さんの御理解を得るべく努力をするということをさせていただきたいと思いますので、全然諦めても撤回してもいないということはぜひ御理解いただきたいと思いますし、そのことを踏まえて、まだ選挙は云々とかマニフェスト云々という段階ではございませんけれども、当然、これまでの我々の議論の積み重ねがあらわれたマニフェストになるというふうに思います。

石原(伸)委員 総理は本当に率直にお話をしていただいたと思いますよ。私もそう言われるだろうなと思っていたんです。ですから、こういう質問をさせていただきました。

 次はやはり財源に裏打ちをされたマニフェストにしていただかないと、また無駄を省いて効率よくすれば、最低保障年金だけでたしか消費税は最低でも一七・二%。そして、最低保障年金の四つのケースを示されているけれども、これは示されていない、三つのケースでは全ての年金受給者の方の給付額が減額する。この現実を示して、それでもやるんだ、選挙を戦うということでございますので、私はとやかく申しません。

 よく間違った議論があるんですね。民主党のマニフェストを撤回させろといって私はよくたたかれておるんですけれども、それは民主党の皆さん方が決めることだから、撤回させるなんてことはできませんよ。ただ、それが現実的か現実的じゃないかをただすことは野党としての責任だと私は思っております。

 その点で、今回気になったのは、当初の案には、やはり最低保障年金を念頭にやられていたので、再増税項目というのが入っていたんですね。今回、修正協議でぜひ入れさせてほしいという要求が出てくるかと思えば、そのことは出てきませんでした。すなわち、やはり財源に裏打ちされた政策でなければ、次は国民の皆様方が、どんなにすばらしいことを言おうとも、信用はしなくなる。そして、信用しなくなるということが政治の全体の失墜につながるので、そこの点は十分に、工程表等々を示して、国民の皆様方にお問いかけ願いたいと思っております。

 我が党は、これまで、少子高齢化の波にもまれる日本にとって、安心して老後を迎えられる年金、病気になっても誰でも受けることのできる皆医療保険、社会的にハンディのある方々も安心して暮らせる介護、福祉、そして国の将来を支える少子化対策、こんなことをもろもろ考えたら、やはり、消費税の引き上げ、苦しくても逃げちゃいけない、堂々と訴えてきました。これがあったからこそ、今回こうして修正協議がここまで来たんだと私は思います。

 そして、二番目。私たち野党も含めて、国民の皆様方から、何も決められない政治、これにやはり終止符を打つ。与党に一義的には責任がありますけれども、野党である我々も責任を持つ、そういう意味で協議に臨んできました。

 そして、三つ目。時間があれば安住大臣と議論をさせていただきたいんですけれども、ヨーロッパの経済危機、これは依然深刻ですね。今週末にはEUの首脳会議が開かれる。そこで欧州の統合深化に向けたロードマップが示されるか示されないか、これをマーケットは非常に注目していると思います。

 財政政策の中央集権化、財務大臣を一人にしよう、これはなかなか難しいですよ。財政統合、そして銀行の安定化策、金融監督の枠組みを一つにしよう、これはなかなか、国が違いますから難しい。しかし、これを示さない限りは、スペインの問題も、一千億ユーロの資金、EUとスペインとの間で基金にまず入れるということでファイアウオールができていますけれども、最後はファイナンスはスペイン政府が行うんですね。しかし、スペイン政府にそのお金がない。

 ギリシャ。幸いにも穏健派が勝たれた。急進左派ではない。しかし、金融という考えから見れば、あれだけ膨らんだ債務、どこかで損切りするしかないわけですよね。誰かがかぶるしかない。誰かがかぶるということは、EUだ、ドイツだ。ドイツがイエスと言わない限り、ギリシャのユーロ離脱というものは、実はEUの側から損切りという形で行われる可能性がある、こういう状態ですよ。これに伴って何が起こっているか。円高ですよね。ユーロに対してもドルに対しても非常に高くなっている。

 こういう三つの観点から、私たちはこの修正協議に参加をさせていただいたわけであります。そして、その成果が今議論をされている八本の法律だと思っております。

 そこで、ぜひきょうは提出者の方々に、まず自民党の方々に伺わせていただきたいんですけれども、先ほど我が党の綱領を示させていただきました。「将来の納税者の汗の結晶の使用選択権を奪わぬよう、財政の効率化と税制改正により財政を再建する」、これも二〇一〇年の党綱領の中でわざわざ指摘をさせていただいたわけであります。額に汗して働く人たち、税や社会保険料を真面目に納めている人たち、そういう意思を有する人々の立場に立って今回は社会保障制度改革を進めていく、その基本法を、推進法と名前は変わりましたけれども、おつくりいただいたと思っております。

 こうした理念は、三党合意に基づく新たな法案や政府案に対する修正案においてどういうふうに反映されているのか。そして、短期的、中期的、長期的な視野というものがあると思うんですね。そのことについてわかりやすく御説明をいただきたいと思います。

鴨下議員 お答えいたします。

 先ほどから、自民党の綱領についてのお話がございました。

 その中でも、「自助自立する個人を尊重し、その条件を整えるとともに、共助・公助する仕組を充実する」、こういうようなことが自民党の綱領には書かれているわけでありまして、私ども、社会保障制度改革の基本法と当初言っておりましたけれども、この基本法の中には、この考え方を一番中心に、今までいわば対案を策定してまいったわけでございます。

 そういうことで、今回の推進法には、自助、共助、公助の最適バランスに留意して、家族相互、国民相互の助け合いの仕組みを通じて自立を支援していく、こういうような書き方でさせていただいたわけでありますけれども、三党のさまざまな意見はありました。特に、公助を重んずるべきというような主張もありましたけれども、我々はやはり、今、石原先生お話しになりましたように、額に汗して、あるいは御苦労の中で保険料を納めている方、あるいは納税なさっている方々、そういうような方々の努力がしっかりと報われるような、こういうようなことを中心に制度を設計するべきだ、こういうふうに考えておりまして、この推進法の中にはそういう精神が貫かれているんだろう、こういうふうに思っております。

 また、短期的には、今回、閣法が出ておりますけれども、その修正についてもこういう考えによってさせていただきましたけれども、これから、社会保障全体、これは、いわば額に汗して働いている方々が、努力が報われなくてばかばかしくならないような、こういう意味で、保険料を納めた方、納税をなさった方の意欲がそがれないような、こういう制度をしっかりつくるべき、こういうようなことを主張してまいりました。

 ですから、これから、三党合意にのっとっていろいろと法案の修正等も行われてきたわけでありますけれども、結果的には、保険料を納めている人たちの権利が守られる、守る、こういうようなことが我々の基本的な主張でございます。

石原(伸)委員 短期的、中期的、長期的に分けて、どういうふうになるのか御説明願えませんでしょうか。簡単に。

野田(毅)委員 少し補足をさせていただくんですけれども、ちょっと今のパネルを立ててみてください。

 今、幹事長から、我が党の綱領が具体的に今度の推進法案の中にどう表現されているかということなんですが、実は、今度の推進法案骨子の中の特に二番目、太字じゃないんですけれども、この中で、「税金や社会保険料を納付する者の立場に立って、負担の増大を抑制しつつ、持続可能な制度を実現する。」これは、やはり短期的な、今の帳尻合わせに少し関心が集まり過ぎているのではないか、社会保険の制度にしても、あるいは財政健全化の話にしても。

 しかし、こういったことは、綱領にあるように、現在の納税者の話、保険料負担者の話だけではなくて、将来にわたってその入りと出をしっかりとチェックするという中長期の視点が非常に必要なんだということを綱領でもうたい、我々も、今回、この議論の原点だと思っています。

 そういう点で、今、短期、中期、長期を今回どういうふうに整理したか。

 先ほどの民主党の皆さんのいわゆるマニフェスト、年金の話、これは中期よりかなり長期にわたる話なので、今回、今政府が出しておられるいわゆる一体という場合は、消費税が一五になることさえ逃げたわけでしょう、五から一〇にすることだけで大騒ぎしているわけですから。その中で、そんな長期の話、その財源を五から一〇にする段階でできるわけがないでしょうと。だから、ある程度論点を整理して、今回は、当面一〇でできる範囲のことであれば、我々は、現行制度を基本とするしか現実にできないんじゃないですか、長期の話を否定することはしませんけれども、そのときには、消費税の引き上げを民主党の皆さんも正面から訴えておやりになってくださいと。

 これを、何か一つの、一体改革という言葉の中でごっちゃになっているものですから話が混線しているので、我々は、そのことの交通整理を含めて、社会保障国民会議の中で、短期のもの、中長期のものを少し交通整理しよう、特に、長期のものについては、三党合意をすることによって別途しっかりとした基本線を、否定はしませんけれども、議論を二つの流れでやっていったらどうでしょうかということを整理した、そういうことです。

石原(伸)委員 こっちも太い線にしてこなかったのは非常に申しわけございませんでした。短期、中期、長期ということでどう捉えるかということが大変はっきりしたと思います。

 次に、ちょっと難しいんですが、子育てについて伺いたいんです。

 今回は、政府の総合こども園法案、これは入っていませんので、実質的にこの法案が通った段階で廃案になると思います。認定こども園法の改正案という形で法案が提出されております。その最大のポイントは、多分、政府の案では待機児童の解消に効果がないんじゃないかという我が党の主張が通ったというふうに考えてよろしいんでしょうか、提出者にお答え願いたいと思います。

田村(憲)議員 ただいま石原委員から、総合こども園法案、これが、認定こども園の拡充という形で今回法改正という形になっているのではないか、こういうお話でございましたが、思いといたしましては、子供たちに質の高い教育、保育というものを一体的に提供できる、こういうような施設をつくっていきたい、それから、あわせて待機児童を解消していく、これは各党一緒なんだろうと思います。

 ただ、総合こども園というものは、実は、この委員会でもいろいろと議論の中で指摘されましたように、まず、保育園は総合こども園になることを義務づけられている。しかし、幼稚園は選択なんですね。そういう意味では、本当に質の高い保育と教育というものを一体にしているのかというと、どうもその部分でそごが生じているのではないかという問題があります。

 それから、そもそも、保育園というものは能力に応じた負担であります。一方、幼稚園というところは、特に民間の幼稚園は民民の契約で利用料を決めてまいりますので、新しい制度になると、当然、上乗せ徴収ということをやらないと幼稚園から総合こども園になったところは運営ができないという話になってくる。保育園からなったところは上乗せ徴収ができないのに、幼稚園から総合こども園になったところは上乗せ徴収ができる、これはどうもおかしいのではないか、こういう議論もありました。

 さらに、今、待機児童のお話がございましたが、そもそも、三歳児未満、ゼロ、一、二歳を義務づけていないんですね、総合こども園というところは。ところが、待機児童の八十数%、大方がゼロ、一、二歳の子供たちが対象なんです。ですから、これではなかなか待機児童解消にはなり得ないなという問題点もありました。

 重ねて言えば、ここに株式会社が参入という話がありました。ところが、この総合こども園というのは学校教育施設でございますので、学校に株式会社が参入してくるという根源的な問題が出てまいりまして、これは国民的にまだ十分に御理解をいただいていないなというような問題点がございました。

 こういうことを勘案しまして、それならば、現在あります認定こども園の中で幼保連携型の認定こども園というのがございますので、それを拡充し、また、施設としては、一体化をする中において対応した方がわかりやすいんじゃないか。当然、ここは選択でございますから、幼稚園も保育所も、選択してこれになっていって、より質のいいものをつくっていく、一体化したものをつくっていく、こういう形でいいのではないかというような結論に至ったわけであります。

 なお、待機児童の問題に関しましては、指定制という問題がございました。

 これは、株式会社が指定の基準をクリアしますと自動的に指定されまして参入してくるということで、全ての株式会社じゃありません、大方の株式会社は質のいい株式会社だと思いますが、一部の質の悪い株式会社、お金を目的とする、保育の産業化みたいなことを考えた株式会社が入ってまいりますと、利用者はお子さんですから文句が言えませんから、ここは何とか防いでいきたいねということが我々の念頭にありましたので、認可制を中心に、認可の要件の適正化というものをいたしました。

 例えば、経済的な基礎。これは、経済的に余り基礎がないと潰れちゃうかもわからない、突然保育園等々がなくなっちゃうかもわからないという問題があります。それから、やはり社会的信望。この人ならば子育てをやってもらっても大丈夫だな、こういう要件。さらには、知識と経験がある。今までこういう子育てをやったことがある、保育をやったことがある、やはりこういう方々に株式会社であっても入ってきていただくのならば、これはウエルカムで入ってきていただいて、ぜひとも待機児童の解消に資していただきたいな、こういうふうに考えたわけであります。

 何よりも、保育士の方々の数が足りません。今政府が挙げております子ども・子育てビジョンだけでも、大体平成二十九年に七万四千人の保育士が足らないと言われておりますから、その保育士の方々の養成、また、今、資格はあるんですけれども保育士をやっていない方々……(石原(伸)委員「休眠ね」と呼ぶ)ええ。こういう方々をどうやってまた保育の現場に来ていただくか、こういうこともやらなきゃいけません。

 さらに言えば、市町村の保育ニーズ、つまり、保育が必要だというそのニーズが出てこないことには、そもそも施設をつくろうというところになりませんから、こういうものもやらなきゃいけない。

 そして、我々は、市町村の保育の実施義務というもの、これはしっかりと児童福祉法二十四条で確保したわけでございまして、そういうあらゆる観点からこの課題というものを解決していくということで今回の法改正になったということであります。

 以上でございます。

石原(伸)委員 わかりやすく説明をいただいたと思いますが、ぜひもう一点押さえておいてもらいたいのは、我が党のかねての主張でありますように、ゼロ歳児はできる限りお父さんとお母さんが育てるんだと。ゼロ歳児から入っていないと一歳児になったときに保育園に入れないみたいなものは是正されるように、しっかりと御指導いただきたいと思います。

 税を一問だけ聞かせていただきましょう。

 附則十八条にこう書いてあります。「成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」これは新しく我が党が入れたものであります。

 当然、経済が成長する、デフレを脱しない限り税収はふえません。そういうことでこれを入れられたと思うんですが、この内容を簡単に御説明願えませんでしょうか。

野田(毅)委員 幹事長御指摘のとおり、この条項は、私どもの主張で入れていただきました。

 財政再建という課題は、単に目先の予算の帳尻合わせをすることが財政再建ではない。基本的には、歳入の構造、歳出の構造を、少し長い目でといいますか、中期的な目で構造をどうするかということが大事であるということでいえば、今回の消費税の引き上げという問題、これは、実際には、すぐ来年上がるわけじゃなくて、再来年の四月からということではございます。しかし、そのときに、少なくとも、消費税引き上げによる税収の増加を全部借金返しだとか、さらにまだほかの無駄も削れということで緊縮財政そのものを実現するということであれば、当然、デフレ効果が出てくるし、経済を非常にたたいてしまう。これは当たり前です。

 そうならないように、むしろ社会保障で広がっていくであろうお金は、構造的に広がっていくわけですから、それは消費税収をもって充てるというシステムをつくっておくということ、そのことによって、今現在、成長分野を伸ばすために必要なほかの予算を現に削ってきているわけですから、それを削っていくことをもうやめようじゃないか。むしろ、経済を成長軌道に乗せていくための努力は別途する必要があるじゃないですか。そこへ、今回、我々の考えで、人材の育成であったり、御指摘のありましたような事前防災あるいは減災、こういった安全、安心をしっかりと確保するというだけではなくて、特に研究開発だとか、日本を引っ張っていく大事な金の卵を産むべきである、そういった技術開発あるいは研究開発、こういったことこそ命綱ではないんでしょうか。

 今までは、むしろ、財政再建という名において、消費税の引き上げができないということにおいて、国債をもっとふやせないということにおいて削ってしまった。結果的に、そのことが我が国の成長力を弱めてきたのではないか。

 むしろ、今回、これを逆にばねにして、より積極的な、しっかりした成長戦略に乗せる、デフレから脱却するためにはあえて逆に攻めのやり方をした方がいいんじゃないか、そういうことで、今回はそのことを明示しようということで入れていただいた、こういうことでございます。今、幹事長の御指摘のとおりであります。

 以上です。

石原(伸)委員 やはり、経済の成長なくして、我が国のこの少子高齢化社会を乗り切っていく道は、どんな案を考えましても、財源を伴わなければできないわけでございますので、この点についてはしっかりと我が党も、また与党の皆様方も政策を推進していっていただきたいと思います。

 そこで、総理、私は、午前中の議論、私以外の議論も、また今、時間の関係で我が党の発議者だけにしか聞くことはできませんでしたが、政策論はかなりかみ合ってきたという印象を持っています、正直申しまして。そして、総理のこの法案に対する熱意も私は信用します。しかし、先ほど来申しているとおり、私どもを挑発するような行為はきょうも続いているんです。まあ、多くは言いません。

 そこで、改めて伺いますけれども、きょうの理事会で、中野委員長の御差配で、あす、締めくくり総括を行って、緊急上程を行うと。反対論があったそうですけれども、中野委員長が仕切ってくださった。あした採決を行いますね。

野田内閣総理大臣 理事会でそういう形でお決めいただいたということでございますので、それに当然のことながら従っていくということでございます。

石原(伸)委員 あす、本会議も含めて採決をされると総理がまた言われたと思っております。

 これは嫌な質問。今、党内、まだ民主党の中はがたがたしていますよね、申しわけないけれども。党議決定に反して私は反対すると、私の知り合いの議員でも電話をかけてくる者がおりました。そういう方々に対して、総理はどういうふうに対処されるんですか。総理が政治生命をかけてやっているこの法案、これに対して、俺は反対だと。当然、除名たる、断固たる措置をおとりになると考えておりますが、総理、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 今回、まさに待ったなしの改革を、本当に胸襟を開いて、こういう形で三党間での合意ができました。私は、こういう大きな問題ですし、政権交代があるたびにころころ変えてはいけないテーマでございますので、なおさら、今回のこの決定というのは大きかったと思います。

 多くの人の御賛同をいただいてというのは、与野党であります、野党も含めてでありますが、与党の中でも、これはもう党の方針でございますので、採決の前まで、みんなが協力して、そして頑張れるように努力をしていきたいと思います。

 採決の後は、そのことはまだ今申し上げる段階ではございません。現時点は、採決のぎりぎりの段階までみんなで一致して行動できるように全力を尽くしていきたいと思います。

石原(伸)委員 総理はそう答えるだろうなとは思っていました。

 しかし、今回の法案は、民主党の皆さんが発議して、これまでマニフェストでやると言っていないことをやると言われて、そして、政策論はかみ合ってきた。新たなステージに進むことができるかできないかの私は試金石だと思っております。

 そんな中、総理はこうもおっしゃっている。一体改革を含め、やるべきことをやり抜いて、適切な時期に解散については判断をする。

 私は、そろそろ時期が近づいてきたな、そんな印象を持っております。主権者たる国民の声、どうなっているんだろう、民主党はどうなっているんだろう、自民党は何を考えているのかな、他の野党は何を考えているんだろう。まさに国民の皆さん方が、世論調査を見ても、声を聞いてくれ、こういうふうに言ってきていると思います。

 総理、そこで、この法案が通った後、先の話ですからまだこれから考えるとおっしゃるのかもしれませんが、私は、やはり総理が、これだけのことをなし遂げた、これが野田内閣の政策なんだ、これを国民の皆さん、受け入れるのか受け入れないのか、こういう判断を国民の皆様方に示す、お尋ねする、そういうときだと思います。

 総理のお考えをお聞かせください。

野田内閣総理大臣 今回の一体改革の問題、加えて、去年の大震災以降、与野党が真剣にこの国のために議論をして、そして知恵を出していくという意味で、新しい次元、高みに私は近づいてきているとは思っています。そのことは、共通に、お互いに、問題意識、認識として持てればと思います。

 その上で、今解散のお話がございましたが、これもいつも申し上げているとおり、この一体改革も、まだ衆議院の採決も踏まえて、参議院での御審議もあるわけです。そのほか、まだやらなければいけないこと、いろいろございます。やらなければいけないことをやり抜いた暁に、適切な時期に国民の信を問うということが基本線でございます。

石原(伸)委員 与野党で協議をして、こういうふうに政策論として煮詰まってきた。これは、総理が今おっしゃっていた、答弁をしている時期は私は過ぎたんだと思うんです。事態は変わっている。

 先ほど、冒頭、二十一日の採決の話もさせていただきました。今私が伺っているのは、総理の決意、思いですよ。やるべきことをやって、その上で解散する、そういう言葉が本当なのか、こういうことを伺っているわけであります。言葉をかえるならば、政治家の覚悟、覚悟を持って今回臨んでいらっしゃるのかということを問うているわけであります。

 先ほどの我が党の野田発議者の答弁を聞いていてはっきりしましたけれども、短期、中期でもう民主党のマニフェストの実現性というのはほぼなくなった、棚上げになった。ですから、そういう意味では、政権を奪回したときの正当性というのはなくなったと言わざるを得ません。

 総理の手でマニフェストにある意味では幕をおろし、新しい次の幕をあけて新たなステージに進むために、総理はできる限り早く国民の皆様方に信を問うべきであると申し述べさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。

中野委員長 これにて石原君の質疑は終了いたしました。

 次に、町村信孝君。

町村委員 自由民主党の町村でございます。

 私は、今、野田総理と石原幹事長のやりとりを聞きながらいろいろなことを考えておりました。私が当選二回目のときでありました。消費税導入のとき、率直に言って、自民党の中でもそう多くはありませんでしたよ。それでも私は導入賛成論を一生懸命言って、当時の山中税調会長から、おまえ、ういやつだと言って何か褒められた記憶がありましたけれども、しかし、当時、新しい導入ですから、猛烈な反対でありました。私の後援会長さんたちなんか、みんな反対でしたよ。それでも私は、政治家としていろいろ考えて、いずれ将来必要になってくる、こう思ってやりました。

 今回、五から八、もちろん上げるのは大変厳しいことであることはよくわかりますが、しかし、あの導入のときの厳しい反対と比べれば、今回の反対は、特に、若い民主党の議員の皆さん方にとっては大変厳しい、衝撃的なお話だとは思いますが、しかし、あの導入のときの苦しさと比べれば、今回は、さほどでもないと言うと少し言い過ぎかもしれませんが、正直言って、衝撃度ははるかに導入のときよりは低い、こう思います。

 そして、三から五に上げるとき私は、この委員会の武正さんの座っているところ、次席理事をやっておりまして、石原さんがその隣に三席でおられました。そして、その事前にやった三党協議、当時は自民、社会、さきがけ、自社さの実務者協議、私も自民党の、若輩ではありましたが責任者で立ち会わせてもらいまして、一生懸命議論をいたしました。

 当時の社会党をまとめるのは大変でした。はたで見ておりましても、これはとても社会党はまとまらないんだろうと思いました。しかし、当時の峰崎さんが私のカウンターパートで、本当に彼はよくやってくれましたよ。その結果、社会党は一本化いたしました。

 そういう経緯を踏まえ、私も今回、また実務者ということで三党協議に臨ませてもらいましたけれども、あの峰崎さんの努力等々から見て、あるいは導入時の竹下総理の努力から見て、率直に言って、野田総理も努力をしておられるんだろうが、まだまだこんなものではないぞということを私はあえて言わざるを得ないのであります。

 そのくらい税金を上げるというのは大変難しいことなんだということでありまして、私は、ぜひこの難関をまず民主党の皆さん方が乗り越える、このことをぜひお願いをしたいし、現在反対をしておられる方もいらっしゃるようですが、苦しいときもやはり政治家にはあるということに覚悟を決めて、この三党合意したものをぜひ実現をしていただきたい。

 ただ、この実務者が一生懸命議論をし、また、我が党内だっていろいろな反対論がある中を私どもは意見を集約したわけであります。そういう努力をしてきた。別に、僕らは野党なんですから、ここまで協力する必要はないんですよ。しかし、自民党、公明党、先ほど石原幹事長が言われた決められない政治という批判にやはり応えるためには、私どもの主張に民主党がやっと過ちに気がついて乗ってこられて、そして消費税引き上げを決断をされた。

 であるならば、私たちが一生懸命やっているんだから、もっと民主党の中をしっかりまとめる努力を、総理も幹事長も、まあ岡田さんも、何か電話をいっぱいしたらばリターンコールが余りなかったときょうの新聞に出ておりますけれども、そんなこと言わずに、どんどんやってくださいよ。そういう努力をもっとやらなければ、こんな大事業をなし遂げられませんよ。

 第一、少しでもおくらせようとしているあの輿石幹事長の姿を見たら、とても真面目に三党協議に臨んだ者たちの努力を全くほごにする、無にする、まことに不愉快な印象を私どもは持っているんですよ、この民主党の中のごたごたというのは。我々に対する侮辱とも言える。そういう意味合いがあるんだということを認識しておられますか、総理。どうでしょう。

野田内閣総理大臣 これまでの消費税導入時あるいは引き上げ時の先輩たちの御苦労ということを私どもも本当に大いに学ぶ必要があるということを、今回、本当に痛感をしています。

 我々なりに懸命に努力をしてまいりましたけれども、御指摘のように、いろいろ御心配をおかけしているところもあるかもしれません。ただ、先般、三党の幹事長間で確認をしたように、これらの修正合意に基づいた法案を早期に成立させるという意味での合意ができておると思います。

 その線に沿ってこれからも頑張っていきたいというふうに思いますし、採決の前までにできるだけ多くの同志が賛同できるように、最後まで諦めずに頑張っていきたいというふうに思います。

町村委員 その合意した三党の幹事長のお一人があやふやだから、我々は大変に不快なんですよ、不愉快なんですよ。何なんですか、あの輿石さんの発言、行動というのは。石原幹事長に何かいちゃもんの文書を突きつけたり、こういうことをやるから物事がおかしくなるんです。

 しかし、さはさりながら、今回の三党合意、私はいろいろな重要な意味があったと思いますが、自民党の提出者から、この三党合意の意義というものをどう受けとめておられるのか、ひとつ短目によろしくお願いいたします。

鴨下議員 町村先生も三党合意の実務者の一人でいらっしゃったわけでありますけれども、私どもは、やはり今お話ありましたように、今の状況、日本の国の状況を踏まえまして、野党でありながら、しっかりと責任を果たそう、こういうようなことが基本的に貫かれていた哲学なんだろうというふうに思っております。

 そういう中で、特に社会保障制度のこの改革につきましては、これからの持続可能性、さらには少子高齢社会に対応する負担と給付のあり方、こういうようなものをしっかりと踏まえた上で今やらなければいけないということをしっかりやっていこう、こういうようなことで、それぞれ各党の立場を抱えた上でぎりぎりのところで合意をしてきた、こういうようなことでありまして、決して我々も自分たちの考えだけではなかったわけで、満足なところではございませんけれども、多くの国民の皆様のためにここで合意しなければいけない、こういうようなことで自民党としても前向きにやってきたところでありまして、いわば大変な苦労の上にでき上がった合意である、こういうことを申し上げたいと思います。

町村委員 社会保障の安定財源のための消費税率の引き上げ。そして、これは私どもも大変大きな反省をしております、その都度その都度理由があったとはいうものの、結果として残ったのは一千兆円近い大きな国の借金。これは自民党の責任も非常に大きかった。そういう反省があったからこそ、私たちは衆議院選挙でも参議院選挙でも、消費税の税率当面約一〇%への引き上げということを愚直に訴えてきたわけであります。

 それに対して、やはり皆さん方は、マニフェストに書いてあるとか四年の任期内に上げないんだからマニフェスト違反でないとか、いろいろ釈明をされるけれども、そこがやはりうそがあるから、やはりうそなんですよ、それは。だから、小沢グループの人たちだって、国民との約束をこれじゃ果たせない、こう言っているわけですよ。小沢グループの皆さんの言っていることは大分おかしなことが多いなと思うけれども、その一点は、私、正しいと思いますよ、国民との約束が守られていないということについては。

 だから、四年の任期内に上げていないんだからいいんだと。しかし、投票した国民は、ああ、この人たちは全部無駄排除でいって、消費税は上げない政党なんだ、だからといってあのマニフェストを見て投票した方々だってたくさんいるんですから。そこは、野田総理、いつもあなたは巧みに言い逃れるけれども、率直におわびをするところ、おわびをして、しかし、それはしかし今はもう通用しないんだ、大転換をいたしますと言って、いろいろな必要性を訴えられて今回の法案が出てくれば、こんな党内の混乱は起きるはずがないんですよ。

 それを、マニフェスト違反じゃない、マニフェスト違反じゃないと言い募れば言い募るほど、そのおかしさがどんどんあらわになって、今の民主党の、現在の混乱が起きているじゃないですか。このスタートの失敗は、総理、あなたの、無理やりマニフェスト違反じゃないと言い張るところにあるんですよ。

 どうですか、もう一度、今からでも遅くないから、言い直したらどうですか。

野田内閣総理大臣 間違いのないことは、二〇〇九年の総選挙のときに、私どもは、確かに、消費税についてマニフェストに記載はしていませんでした。少なくとも、この時期に上げる議論をする、そして二〇一四年、二〇一五年に引き上げるということを明確に打ち出していたわけではございません。むしろ、徹底して無駄遣いを、財源を確保するということを強く主張してまいりました。そして、消費税を引き上げる際には国民に信を問うということが、多くの人が言ったというふうに思います。

 その中で、私どもは政権を預かる立場になった中で、当然、マニフェストの中では、これはよく全面否定のようなお話がございますが、実現できたものも相当数あるんです。

 その中で、これからさらに社会保障を機能強化し充実をさせ、そして安定化させるということ、これが大目的でありますが、それを支えるための財源は、もうワンショットのお金を集めるとかということはできない、ほかのところを削ったり、あるいは将来の世代に託すということもできないという中で、安定財源として、基幹税としての消費税の引き上げを手段としてこれはお願いせざるを得ないという状況になっていることをきちっと御説明をしていかなければいけないと思っています。

 その意味では、マニフェストに書いてございませんでした。明確にこういう形で法案を提出するようなことを打ち出してはおりませんでした。そのことにはおわびを申し上げなければいけないと思います。

 だけれども、これはやらなければいけない、国民生活を守るためにもやらなければいけない、待ったなしの状況であるということを国民の皆様にしっかりお訴えしていきたいというふうに思います。

町村委員 グラウンド二周、三周おくれで、やっと自民党のレベルに近づいてきていただいた、そこはだから評価しますよ。しかし、政権をとったから気がついたというのは、私は正直言って本当に信じられないですよ。だって、あなた、これだけの財政の悪化の状態はわかっている。

 ちょっとこのパネルをごらんいただけますか。パネルの二であります。これは、もう総崩れの民主党のマニフェスト。またこれを一つ一つやると、皆さん方はいろいろ意見があるんでしょう。

 しかし、国民はみんなこう思っていますよ。財源の無駄十六・八兆、いろいろやったけれども、二十四年度で七・七兆、だんだん減ってきていますよ。だから、これはバツ、まあ好意的に言って三角。消費税、これはやはりバツですよ。それはうそですもの。みんなそう思っていますよ。子ども手当、これも思想が変わったはずです。だから、児童手当に戻ったから、これもバツです。あるいは、高速道路の無料化、一部実験したけれども、結局撤回して、これも完全にバツです。ガソリンの暫定税率廃止、これなどは、岡田さんがいつか何か新聞に、小沢さんがやめさせたんだと言っているけれども、真っ先にやめたマニフェストですね。

 そのほか、年金改革、これはもうちょっと後で議論します。年金、三つの年金の一元化、七万円の最低保障年金、これも事実上の撤回ですよ。そして、後期高齢者医療制度の廃止、これも事実上の撤回ですよ。天下りの根絶、これなんかは、早々と日本たばこの社長に天下りを認めた。八ツ場ダム、これも、前原さんはやめると言ったけれども、結局やることになりましたね。

 マルがつくのは高校授業料の無償化。これはとても、お金持ちの子弟を、何でこんなのただにするのという意見は多いですよ、今だって。あるいは、農家の戸別所得補償、これも一部やっているから三角にしておきましょう。

 普天間、普天間はどうでしょうか。バツを三つぐらいつけたいですよ。十カ月間、すっかり混迷してしまって、鳩山さん、悪いけれども、岡田外務大臣もその一端の責任があった。

 そして、もとに戻ったけれども、その後、沖縄に対する努力をやっていませんよ。野田総理も一回だけ。きのう行かれたけれども、しかし、それはセレモニーに行かれた。菅総理も事実上一回しか行っていない。

 こんなことで沖縄の皆さん方の気持ちが開かれますか。お金をつけたから済むというものじゃないんですよ。そういう発想でやるからこの普天間はうまくいかないんです。それこそ、胸襟を開いて誠心誠意、毎週でも足を運びなさいと言い続けてきたんですよ。

 こういうマニフェストの総崩れの状態でありますよ。一つ一つ、僕は今ここで反論を求めるわけじゃありません。

 これだけうそで固めたマニフェスト、全部総崩れなんだから。ですから、私は、ここでさっき石原幹事長も言われた、今回、重要なこの一体改革法案を成立させた後、それは内閣の仕事は次々ありますよ、しかし、この重大な仕事を仕上げた後、あと、野田総理のやるべきことは解散・総選挙しかありません。そして、新しいマニフェストをしっかりと掲げて、もし、どうしても最低保障年金をやりたいのなら、それにはこれこれの消費税率数%のアップが必要ですと財源もしっかり付した新しいマニフェストを出して、もう一度国民の信を問い直すときが今来ていると思いませんか。

 私は、本当に、あとあなたに残された仕事はそれしかないと思っているんですよ。もし、それが、選挙が、どうしても民主党の皆さん、嫌だ嫌だとおっしゃるのならば、これは総辞職されることですね。竹下さんはそうされたんです。その覚悟があったからあの法案は通ったんです。竹下さんに学ぶところがあるとおっしゃるならば、そこも学ばれたらどうですか、野田総理。

野田内閣総理大臣 まず、今のお答えをする前に、総崩れの民主党マニフェスト、野党というお立場ではこういうバツが多くなるという……(町村委員「いやいや、事実じゃないですか」と呼ぶ)事実ではないと。そこは正確に言わなければいけないと思っているんですが。

 例えば子ども手当、これは完全にバツになっていますけれども……(町村委員「一つ一つの答弁は要らないと言ったじゃないですか、総選挙の話をしてくれと言ったんですよ」と呼ぶ)でも、そこは大事なところでございますから。児童手当法という形での拡充になりましたが、中学生まで含んだ制度として、恒久制度として拡充されているということは、これは私は、子育ての支援という意味では大変意義があったことで、これはバツではないと思うんですね。これは名前を捨てたところがあります。実の部分ではいろいろあると思うんです、評価は。

 それから、高速道路の無料化も、これは復興財源として使わなければいけないということでおりているというわけでございますので、一つ一つ理由があるので、これはバツではないことが多いと思いますし、特に大事なことは、年金改革のところで「一元化目途なし」となっていますが、被用者年金の一元化は今回進むわけでございます。その先のことを、あるいは後期高齢者医療制度の問題でありますが、旗をおろしているわけではございませんので、これは、これからも合意に向けて努力をしていく、合意をしたいという思いですので、これはバツではございません。

 等々、まあ、もっと言いたいことはあるんですが、個別のことは言うなということでありますので、バツばかりではないということだけは、国民の皆様に、むしろ三角、マルは多くなってきているし、全体では約八割に着手をしているということはぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

 その上で、今、解散等々のお話がございました。

 解散については、このマニフェストの問題も含めてでありますけれども、我々は何をやってきたのか、何ができなかったのか。できなかった理由はいろいろあります。それは、今回のような欧州のあの財政の危機等々のことは予想していなかったこともあります。震災もありました。等々、政策の優先順位を変える中で、やめざるを得ないもの、先に延ばさざるを得ないものが出てきたことは事実です。

 でも、そのことは、国民の生活を守る中での政策優先順位でありますので、そういう説明をしっかりした後で、やらなければいけないことをやり抜いた後で国民の信を問うということで、私は、基本姿勢は変わらない、堅持していきたいというふうに思っております。

町村委員 何と牽強付会な説明をしようと、国民の皆さん方は、もうマニフェスト総崩れと間違いなく思っているんですよ、うそばかりだと。うそでとった、インチキでとった政権だということで、みんな今そう思っているんですから。まあ、総理、いいですよ、何と言おうと。

 そして、例えばこの最低保障年金。私どもは、もう事実上の撤回だ、こう思っています。それがどこでうかがえるか。

 この法案の骨子、改革推進法の骨子の中で、社会保険制度を基本とする、すなわち、税を基本とした七万円最低保障年金ではないということ、そして、二月十七日に閣議決定が行われた大綱にかかわらずということで、閣議決定はこれで棚上げになったんです。そして、三党の確認書では、三党間の合意に向けて協議すると。協議の結果、合意することもあるかもしれないけれども、自民党も公明党も反対しているんですから、協議した結果はもうバツであることはわかっているんです。

 そして、さらにもう一つは、皆さん方も実はギブアップしているんですね。この二月の閣議決定、大綱では、いわゆる再引き上げ条項というのがあった。それを閣議決定したけれども、三月三十日の法案提出時に、それを削除した。すなわち、上げなければならない、再引き上げが必要だ、それをもう早々とギブアップしている。

 これだけの事実を並べたらば、私たちは、民主党はもう、七%、最低保障年金、もともとこれが四十年後に実現をするとか、このために消費税率、確かに現行制度でも、岡田さんが言うように一、二%上げなきゃならないけれども、しかし、七%から一、二を引いたって、五、六は上げなきゃいけない。そういうことを一切言わないで、七万円差し上げますと言ったら、みんな国民、特に高齢者の人は喜んだはずですよ。でも、実現するのは四十年後だなんということを、誰もそんなことは知らないわけですよね、言わないんですから。

 こういう巧みなうそとペテンにかけたこの最低保障年金七万円はもう事実上撤回であると私たちは理解をしておりますが、岡田副総理、どうぞ。

岡田国務大臣 まず、委員が、先ほど、一千兆円に上る借金をつくったことに、長く与党をやられた自民党として責任がある、そのことが、今回、消費税の引き上げについて、三党合意につながった一つの理由としてあるということを率直に認められたことは評価したいというふうに思います。そのことを自覚はしておられるということは評価したいと思います。

 その上で、今の最低保障年金ですけれども、私は、三党で本当に胸襟を開いて合意されたことについて、一方的な解釈というのはいかがなものかというふうに思います。

 ここに書かれたものについて、今委員はいろいろと述べられました。確かに、年金、医療、介護は社会保険制度を基本とする。我々も、年金の抜本改革の中で、所得比例年金ということを申し上げているわけです。ここの部分は社会保険方式です。それにプラスして、税金を基本とした最低保障年金ということを申し上げているわけであります。

 現在も、基礎年金、国民年金については半分税金が入っているわけであります。そういうことをお考えいただければ、社会保険方式を基本とすると書いたからといって、我々の最低保障年金を認める余地がないということではないはずでありますし、そういう議論は三党間でなされていなかったはずであります。

 それから……(発言する者あり)いやいや、それはそういうことだと思います。違うというなら、おっしゃっていただきたいと思います。

 それから、三党の確認というのも、三党で合意に向けて協議をするということですが、協議をして、そして、ぜひここは、どういう年金制度が国民にとって望ましいかということを、本当に国民はきちんと政治の責任で議論してもらいたいというふうに思っているわけですから、今までの年金制度の改善でいいという御党の考え方はわかりますけれども、我々は、やはりそれでは難しいんじゃないか、そういう中で抜本改革を言っているわけで、それぞれについてきちんと、国民会議の場で、あるいは三党協議の場でお互い意見を交わして、そして合意に導いていく、そういう責任が我々政治家にあるということを申し上げておきたいと思います。

町村委員 それは、今の年金制度に全く問題がないとは私も言いません。しかし、基本的に今の年金制度は破綻していないと、閣僚の皆さん、そう答弁していますよね。

 いいですか。皆さんが政権をとる前までは、口をきわめて、もうこの年金制度は破綻している、終わりだとあれだけ言っていたじゃないですか。それを、今回政権をとったらば、いや、破綻しておりませんと。破綻していない、それを本当にそう考えるのならば、新しい年金制度をつくろうという論拠は一体どこにあるんですか。おかしいじゃないですか。論理的に破綻をしているし、再引き上げ条項もわざわざ閣議決定に反して法案から外した。こうしたことからしても、私は、そもそももう終わっている、事実上撤回したと言わざるを得ない。

 もう一つ、後期高齢者医療制度。これも私は、五月二十二日の日でしたか、この委員会の冒頭、厚労大臣に御質問しました。そもそも、今回、この国会に関係者の理解を得た上で提出する、こう閣議決定には書いてあるんですね。いまだに、六月二十一日を過ぎても法案は提出されておりません。なぜですか、厚労大臣。

小宮山国務大臣 それは、大綱の中でも、今委員がおっしゃいましたように、「関係者の理解を得た上で、」ということが書いてございます。努力はしておりますが、まだ関係者の理解は得られていないので提出をしていないということです。

町村委員 それならば伺います。

 努力中だとおっしゃった。そのことを、私、五月二十二日のとき質問したんですね。そうしたらば、厚労大臣は、相手との関係もあって、ひそかに会ったけれども、いついつとは言えないと。その後、我々も調べましたよ。そうしたら、一月下旬に、知事会の会長である京都の山田知事と厚労省で会った。私が京都府の方に確認したらば、別に内密でも何でもありませんよという答えでした。そこにまずあなたはうそをついた。

 過去三カ月どうですかと聞いたら、一月ですから、二月以降一度も会っていない。知事が、だって向こうが、何か政府から言ってくるかと思ったけれども、政府と地方との協議会みたいなものがあるそうですね、その場でも問題提起を政府からされていないと。

 ですから、何の努力もしていないんですよ、厚労大臣、あなたは。職務怠慢だとしか言いようがない。事務方がやっているといったって、そうじゃないです。こんな難しい問題、政治決断がまさに要るんだから、厚労大臣みずから知事会のトップと会って努力をしなきゃだめですよ。努力もしないでおいて、合意が得られていないので法案が出ません。だから、私たちは、そもそも、もうあなた方はやる気がないんだ、そう思わざるを得ないじゃないですか。だって、努力していないんだもの、厚労大臣は。

 何か言いたいことがありますか。

小宮山国務大臣 この三カ月の中でも、私自身がやっているわけではございませんが、副大臣が全国知事会、全国市長会、全国町村会と会談をしておりますし、事務レベルでもやっております。

町村委員 何かといえば政治主導と言いつつ、いざとなると、大臣みずからはお出にならない、副大臣以下に任せていますと。大臣は一体何をやっているんですか。こんな重要な問題、閣議決定を実行しようというために、大臣みずから努力しない。

 総理、こういう大臣なんですよ。これが最強最善の布陣ですか。私は、ですから、非常に不誠実だと思いますよ、閣議決定したにもかかわらず、それを実現する努力を大臣みずからがやっていないんだから。だから、私たちは、もう事実上の撤回だ、こう受けとめるのは当たり前じゃないですか。だって、実現する努力をしていないんだから、大臣みずからが。どうですか、野田総理。

野田内閣総理大臣 今の大臣の答弁は、政務三役、事務方含めて努力をしているということでございます。だから、撤回をしているわけではございません。

 むしろ、これは、厚労省だけではなくて、社会保障改革にかかわる重要な柱だと私どもは受けとめております。政府を挙げて、関係者の御理解を得るように全力を尽くしていく決意でございます。

町村委員 そこまでおっしゃるなら、岡田大臣だってその責任者でしょう。岡田大臣も知事会と会っていない。何が政府を挙げての努力ですか。やっていないじゃないですか。総理御自身もやっていないじゃないですか。努力もしないでおいて、関係者の理解を得て法案を出します。努力もしないそんな姿勢の中で、こんな難しい後期高齢者医療制度廃止なんてできようはずがないですよ。

 だから、私たちは、これは皆さん方、そう主張はされるけれども、私たち自由民主党は、この後期高齢者医療制度廃止のマニフェストも事実上撤回されたものと考えるのは当たり前じゃないですか。このことを申し上げておきたいと思います。

 十二時まで若干の時間がありますから、少し各論的に、三党合意の内容について、まず税について若干触れさせていただきたいと思います。

 私どもは、先ほど申し上げたように、一〇%までの引き上げはかねてより主張してきたわけでございまして、これにマニフェスト違反承知で民主党がようやっと気がついて乗ってきてくれた、追いついてきてくれた、こういう大転換をされたんだから、我々も三党合意をしよう、ほかの案件では三党は合意はいたしませんよ、少なくとも今回の社会保障と税については合意をしよう、こういう判断をしたわけでございます。

 そこで、財務大臣に、五月二十二日のときもちょっと伺いましたが、もう一度確認の意味を込めて質問いたします。

 このプライマリーバランス、財政の健全化指標、二〇二〇年までに、もちろん経済成長も必要でしょう、もちろん歳出の、無駄の削減も必要でしょう、しかし、そういうのでは間に合わないから、構造的な対処の仕方として、歳入構造を変えるという意味で消費税が今回クローズアップされてきているんですから、同じように、二〇一五年ごろに消費税の再引き上げが、あのギャップを見ると、GDPで三%相当、消費税率にするとやはり六%ぐらいの引き上げが必要であるという御認識は持っておられますね。

安住国務大臣 町村先生、以前も御指摘をいただきましたけれども、今回、社会保障の目的税化をしてこれに充当しても、現実に、二〇二〇年の段階で、社会保障費が、これで公的な部分が、賄われる部分が完結をするわけでは全くございませんが、その中で、これから具体的に、二〇一五年に一〇%になった時点で、やはり新たなさまざまな制度設計をしないといけないというふうな認識は持っております。

 そういう中では、今先生から御指摘ありましたように、税収をどういうふうにふやしていくのか、それから成長をしていく、さらに歳出の削減、さまざまな努力をしていかなければならないと思っております。

町村委員 したがって、消費税率の再引き上げというのは選択肢の一つとしてあるんだということであって、それはいつか、総理の答弁で、当たり前だから書かなかった、あえて書かなかったんだという答弁をされたけれども、あえて書かなくても、当然のことなら書いておくべきだと私は思いますよ。だから、閣議決定を二月にされたんでしょう。それを三月にわざと落としたというのは、まさに党内対策向けの、融和的な姿勢を示すという以外にはなかったんだ、私どもはそう理解をしております。

 それから、今回の中で、先ほど石原幹事長も触れられた景気条項を自民党の主張で入れました。私は、これは、非常に不安を持っておられる方々が多いから、いいと思いますよ。地方に行けば行くほど本当に景気は冷え込んでいるんです。

 そういう意味で、私たちは、国土強靱化調査会、二階俊博会長のもとにいろいろな議論をして、国土強靱化法というものまで出しました。これをぜひ成立させたい、こう思っておりまして、防災、減災、広い意味の日本の国土を強靱化するという内容のものであります。

 総理はまだお目通しをいただいていないかもしれませんけれども、こうした考え方についてどう思われますか、もし感想があればお聞かせ願いたいと思います。

野田内閣総理大臣 今回、法案の中に、景気条項の中に、防災、減災の視点も入れさせていただきました。当然のことながら、消費税を引き上げる際には、きちっと日本経済を成長軌道に乗せてデフレ脱却をする、そういう意味で、あらゆる政策を総動員していかなければいけないと思います。その意味では、無駄な公共事業はやはり避けるべきだと思いますが、命にかかわる防災、減災等の事業についてはしっかりとやっていくということは、基本的には理解できる考え方だというふうに思います。

 ただ、提出される予定の、もう提出されたんですか、国土強靱化法は。(町村委員「はい」と呼ぶ)その中身はちょっとまだ十分に、詳細はわかりませんが、これは国会の中で御議論いただくことだと思います。

町村委員 それから、低所得者対策。

 これは随分、実務者間で議論をいたしました。民主党の皆さん方は給付つき税額控除だということでありましたが、自民党、公明党はやはり軽減税率あるいは複数税率が必要であるということで、今回、パラレルに検討するということになりました。

 公明党さんは、この軽減税率、強い必要性を大変主張されましたけれども、どういうような根拠といいますか理由でこの軽減税率を強く主張されたか、お答えをいただければと思います。

竹内委員 お答え申し上げます。

 私どもが軽減税率を強く主張した理由は、やはり何といっても、国民に負担をお願いするには国民の理解を得ることが何よりも大切であるというふうに考えたからでございまして、わかりやすいということが大事な点であるというふうに思っております。

 他方で、給付つき税額控除は、実施事務は容易でありますけれども、国民にとってはまだなじみがないのではないか。番号制への理解もまだ進んでいないというふうに思っておりますし、仮に番号制を導入しても、所得の把握が不完全などの欠点もあろうかと思っております。

 もちろん、軽減税率は高所得者の皆様にもメリットがあることは事実でございますけれども、その格差是正は、今後、累進税率の強化や資産課税の強化などで対応するのが筋であろうというふうに思っております。

 さて、今回の三党合意の中でも、八%への引き上げ時点からの軽減税率の導入の可能性も排除されていないというふうに思っておりまして、軽減税率は税収減であるとか事務の煩雑さなどの短所もございますけれども、消費増税にとって一番大事なことは、何といっても国民の理解であり、これなくしては全てを失ってしまう可能性がある、このように思っております。

 いずれにいたしましても、私どもは、どちらかに今決め打ちをしているわけではございません。いずれの手法につきましても、さまざまな角度から総合的に検討をしてまいりたいというふうに思っております。

町村委員 どうもありがとうございました。

 私ども自由民主党も、大体どの調査でも国民の七割の人たちが軽減税率、やはり多分それはわかりやすさということだろうと私は思うのでありまして、そういう観点から議論をしていきたいと思います。

 午前中最後、短くですが、自民党の方で、これは第七条ですか、検討項目といっぱい並んでおって、こんなもの要らないんじゃないかと言ったんですが、最低限の削除にしてくれというお話もあったので、特に私たちは、配偶者控除とか扶養控除、こうしたものの検討はもう要らないということで七条から削除したわけでありますけれども、これを自民党が強く主張した理由について、簡単にお答えをいただければと思います。

野田(毅)委員 実際、具体的な実務者協議で前線で御主張をいただいたのは町村先生御本人ですから、承知の上での御質問かと思います。

 それは、少なくとも家族の重みというか家族のきずなというか、我々の考え方からすれば、よく控除から手当という表現がなされるケースがありますが、我々は、やはりまず第一義的には家族のきずなを大事にするという、ここからスタートするんです。

 これは、配偶者控除のみならず、扶養控除そのものについてもそういうことが言えるんですよということをやはりきちんとしておかなければいけませんということで、ここは議論が分かれるところでしょうから、あえて外してもらった、我が党にとって大事な、考え方の理念にかかわるテーマである、こう思っております。

中野委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時一分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

中野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。町村信孝君。

町村委員 午前に引き続きまして、午後、私は、二十分間だけありますので、主として社会保障の今後のあり方について、限られた時間、質問をしたいと思いますが、その前に、今、昼間、大変驚くべき話を自民党の国対委員長から聞いたんです。

 十二時過ぎに、民主党の城島国対委員長がいわゆる選挙制度、ゼロ増五減を含む選挙制度の法案を、各党の了解がないままに、あした委員会に付託するというんですよ。それだけとれば、国民の皆さん方から見れば別に何のこととは思われないかもしれないけれども、国会の長い慣行でいえば、そうやって各委員会に付託するというのは各党の了解をとってやるもの。それを、わざわざあした採決という日にぶつけてくるんですよ。

 この法案を国会に出すときだってそうですよ。六月十八日、我々が四苦八苦しながら必死になってやっているそのまとめの前日に、それを輿石幹事長が出せということで出してきた。

 また今回、そういう不正常な状態をあしたつくって、そして採決をさせない、あるいはおくらせるという、もうこの種のおくらせ作戦というか嫌がらせというか、いや、岡田さん、そうやってにこにこ笑っているけれども、ひどいやり方ですよ。こんな横暴な、こんなふざけたやり方はないんですよ。

 私は、こういう事態を野田さんは党首として御存じなのかどうなのか。いや、議会のことは議会に任せてありますと大体決まったとおりの答弁しかしないけれども、そういう話とは違うんですよ。

 本当に私は、皆さん方の誠意、特に野田総理のリーダーシップに重大な疑義を持ち続けておりますが、今回もまたですよ。そういう形で民主党の国対委員長が自民党の国対委員長に変な話を持ってきた。こんなことを私ども、黙って見過ごすわけにいきませんからね。しっかりと総理、この問題は対処してくださいよ、あしたスムーズに国会をやれるように。一言どうぞ。

野田内閣総理大臣 あしたの採決に向けてでございますけれども、私どもは、この特別委員会が終わった後に衆議院の代議士会を開きます。代議士会を開く意味というのは、一致結束して行動するための結束を確認する場で、あしたの採決を前提にしているわけであります。

 その中で、今の、いわゆる政治改革の関連での付託の話ですか。法案は提出をしています。提出を含めて、どういう形で審議するかは国対委員長間でやりとりが今あるのではないか、ちょっと詳細にはわかりませんけれども。

 いずれにしても、一票の格差の是正と定数削減と選挙制度をセットで決着をつけるという意味で、幹事長レベルでの協議が行われ、そして私どもの考え方をお示しし、法案を提出してまいりました。その後のことは、今国対間での協議をしている最中だと思います。

町村委員 私ども、税と社会保障の法案はやりましょうということで合意しましたよ。そのほかのことについては一切合意なしですよ。何かあたかも自民党と民主党でその他の案件、選挙制度を含めて、何か今総理は合意があるような話を言われたけれども、そんな合意は全くありませんからね。勝手に民主党がどんどんやっているんですよ、強引に。そういう実態をあなたは知った上で今のような発言をされたとしたら、やはり野田総理はリーダーシップがないか、あるいは極めて不誠実な対応しかしていない、こうあえて断ぜざるを得ませんからね。そこのところは、この委員会が終わったらば、大至急それをやってくださいね。そうでないと、あしたの採決だって、このままいったらわからなくなりますよ。そして、参議院に行ってどうなるかわからなくなりますからね。

 私どもは、この税と社会保障一体改革の三党合意については我々は協力をすると言っておりますが、その他のことについてまで全て協力するなんて言っておりませんからね。いいですか、我々は野党自民党なんですから。そこの基礎を間違えないでいただきたいですね。そのことをちょっと申し上げておきます。今の昼の話ですからね。驚きあきれましたよ、このやり方には。本当にひどいやり方だということを私は今申し上げておきます。

 残された時間ですが、まず、社会保障政策について、若干、総理初め関係大臣にお伺いをいたします。

 私ども、今回の特に社会保障については、極めて不十分な社会保障の提案だと思っているんです。年金の一部と、それから子ども・子育てしかないんです。医療にはなし、介護もなし。年金だって、本質的に、皆さん方が重要だと思っている最低保障年金の提案は、来年といって先延ばしされている。これでは一体改革と言えないじゃないか、そう思ったものですから、私たちは、いわゆる基本法という、新しい名称で言うところの社会保障制度改革推進法というものを提案して、そして一体改革を一年以内にしっかり仕上げるんですよという意識をこの法案にあらわしたんですよ。

 そういう一体改革、今回の提案は不十分であったという認識を総理はお持ちでいらっしゃいましょうか。

野田内閣総理大臣 少なくとも、私どもが政府案として提出をした中で、年金にかかわる三つの法案、それから子育てにかかわる三つの法案、これについては各党間で合意ができて、これ自体は私は大きく前進をするものだというふうに思います。

 その財源として、安定財源として消費税を充てるということでありますが、今回は、この我々が出した法案以外の部分で、これから私どもが提出しようとしている法案も含めて、中期的な問題については、国民会議をつくって有識者の方の御議論もいただく、それから各党から国会議員を選びながらも出していくという枠組みをつくって、さらなるいわゆるステップについても合意をしながら進めていくということができたということは、これは大きなステップだと思います。

 社会保障については、それぞれの党の固有の考え方がありますが、今の少なくとも五法案に関連するところで合意ができたこと、特に、人生前半の社会保障の子育てにかかわる部分で、少なくとも七千億円、きちっと消費税を充てていくということだし、一兆円かかることについても、これはしっかり財源を確保する等々、私は大きな前進があったというふうに理解をしています。

町村委員 前進があったことは、大きいか小さいかわかりませんが、認めます。我々もそう思って合意をしたわけであります。ただ、足らざる部分がいっぱいあるという認識があるんですか。それは、いや、来年ですから、そこから中長期ですと言われては、やはり国民に対して説明が十分できないんです。第一、来年、さっき申し上げたように、最低保障年金の法案、出せないんですよ、皆さん方は、実際問題、実態的にも各党関係においても。

 だから、極めて不十分なんだ、だから私たちは制度改革推進法案というものを出したんだという位置づけであるということは、ひとつ、総理、御認識をいただかなければならないと思います。

 その上で、特に、先ほども石原幹事長が言っておられました。これは、私どもの自民党の基本的な考え方をこの法案に盛ったんですよ。自立自助の重要性、それが基本だ。税や社会保険料を納める者の立場に立って物事を考える。逆に言うと、税や社会保険料を使う人の立場ではなくて、まず、一生懸命働いて納めた人たちの立場を重視するんだということ。そして、年金、医療、介護は、社会保険制度を基本にするということ、税を基本にはしないということ。そして、社会保障の給付に要する公費負担は、基本的には消費税収をもって充てる。

 これは、我が党の党是にかかわる、党の綱領にかかわる基本的な認識なんです。これに総理が賛成をされる、民主党の代表が賛成をされるというのは私は大変に意味のあることだ、こう思っておりまして、こういう考え方に総理は賛成をされて、この基本法案に臨まれるんだという理解でよろしいですね。

野田内閣総理大臣 まさに、この改革推進法案というのは、三党の実務者でしっかり文章を協議しながら練ってつくったものでございますので、この三党の合意でできた文書というものはしっかり尊重していくものだというふうに思っております。

町村委員 党の代表が尊重すると言われた一言は、大変重い、意味のあることだ、こう私は受けとめております。

 そして、きょうは民主党の提案者の方もいらっしゃいますが、この推進法案の末尾の方に、生活保護の見直しということをあえてうたっております。これはやはり、非常に生活保護の予算がふえている、受給者の数もふえている、そこには不正も相当ある、働けるのに働かない等々、いろいろな問題が今指摘をされております。だから今回、あえて生活保護のことを触れたんですけれども、これをしっかりと推進法に規定してあるように見直していくんだということについて、民主党の皆さん方、この法案のとおりにやっていただけますね。賛成していただけますね。

長妻議員 お答えを申し上げます。

 町村委員から、今、推進法の基本的な考え方のお話がございました。

 これは、御存じのように、三党で最大公約数のものを書かせていただいたということで、実は第一項目は、我々政府が昨年六月三十日に与党社会保障改革の本部で決定したところに、「自助・共助・公助の最適バランスに留意し、個人の尊厳の保持、自立・自助を国民相互の共助・連帯の仕組みを通じて支援していくことを基本に、」ということで、これはほぼ重なっているところでありますし、先ほど来御議論になっている、年金、医療については社会保険の制度を基本とし、これについても、我々の先ほどの成案のところで、負担と給付の関係が明確な社会保険の機能強化を基本とするという、与党・政府も昨年決定しておりますので、そういう意味では、三党の最大公約数をそこに書かせていただいたということであります。

 そして、最後の、生活保護に言及をしている部分がございます。これは、ここで書いてあるとおりの基本方針で進めるということで私も考えておりまして、ここに書いてありますのは、「不正な手段により保護を受けた者等への厳格な対処、」ということで、これは政権交代後、過剰医療をやめさせるために生活保護受給者のレセプトを徹底的にチェックする、こういうことも始めました。また、ことしの十二月からは、生活保護を受ける方の銀行口座を厳正にチェックするということで、銀行の業界団体にもお願いをして、その方の口座が全国的に探せるようになるというようなことも厳しくやっておりますし、これは年間不正受給が百億円あるんですね。かなりの、二・五万件ぐらいの不正受給がある中で、告発が六十件しかないので、これを徹底的にやるということで、我々申し上げています。

 ただ、気をつけなきゃいけないのは、この生活保護というのは最後のセーフティーネットなので、受けるべき方が受けられないと、これは死が待っているということになりかねないので、受けるべき方は受けていただく、こういう機能強化、整備も、ことしの秋に、政府として、与党として、生活支援戦略ということを出してまいりますので、それもしっかりと取り組まなきゃいけない、こういう問題意識を持っております。

町村委員 要は、言いたかったことは、民主党政権だとどうしてもばらまいちゃうからなんです。ばらまきはだめですよということを端的にここに書いてあるんですよ。そこのところのエッセンスだけ民主党の皆さんが御理解をしていただければ結構であります。

 そして、年金について一言申し上げますけれども、三つの年金の一元化ということを民主党はマニフェストで言っておられた。今回、被用者年金の共済年金そして厚生年金の一元化、これについては法案になりました。結構なことです。皆さん方が、当初反対をしておられたけれども、これに賛成をしてくださったことはいいことです。

 この三つの年金、国民年金を含めての一元化にはどういう問題があるとお考えでしょうか。これは自由民主党の方にお伺いをいたします。

加藤(勝)議員 町村委員にお答えをしたいと思います。

 実務者協議というよりは、私ども自民党の中での議論ということになりますけれども、特に、国民年金そして被用者年金の一元化につきましては、もともと、所得に比例をするということであれば、その所得の把握がきちんとできるのであろうかということが一つございます。

 それから、現行、被用者年金の場合には、保険料の半分は本人が、半分は会社側あるいは雇用主が払うのに対して、国民年金は全額本人が負担する、こういう仕組みの中で一元化をした場合に、自営業者の皆さん方がその負担にたえることができるのかどうか。

 さらには、もともと国民年金そのものが自営業者の方が中心でありました。今、中身は変わってきておりますけれども、そういった方々には定年がない。他方、サラリーマンの方には定年がある。こういった問題も含めて、その辺はしっかり議論していかなきゃならないというのが私どもの考え方でございました。

町村委員 この委員会でも随分議論になりました。国民年金の方々の月々の保険料が一万五千円から五万円前後に、三倍以上はね上がる、本当にこんなことは現実的なんだろうかというような指摘もあったかと思います。

 この三つの年金の一元化について、厚生労働大臣、どうお考えですか。やはり、やろうと思っておられますか、それとも、これはもう無理だなと多分思っておられるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

小宮山国務大臣 これは、今回の三党の合意の中で、今法案を出しているもの以外につきましては、年金の一元化と高齢者医療制度について、国民会議の中で、あるいはその前に三党で協議をされるということですので、そういう形で進められるものと思っています。

町村委員 現時点でのお答えはそれしかないんだろうかな、こう思います。しかし、正直言って、国民年金まで一緒にするというのは不可能なことだ、私どもはそう思っているということを申し上げます。

 最後に、短い時間、子ども・子育ての関連であります。

 私は、ややもすると高齢者の方へばかりいろいろな給付が行って、若い世代に行かない、行く分が少ない、これを何とかもう少しバランスのとれたものにしたいという発想において、私どもも賛成でありますし、また、各党の実務者協議でこうした現実的な姿で仕上がったということは、率直に評価をしていいんだろう、こう思いますが、一、二申し上げますが、一つは、どうも一番現状と変化がなさ過ぎるのが、幼稚園の預かり保育に対する助成なんですよ。

 今、平均すると一園大体五十万円。一人の人を雇ったって、年間、仮に少なくとも二百万の年収だとすると、その四分の一もカバーできないという実態がある。せっかく今度消費税を上げた、税収が少しはふえる、それを幼稚園の三、四、五歳児の預かり保育の部分に実はもっと充当すべきところ、どうなんですかということを文科省、厚労省の事務方に聞いても、さあ、それはまだよくわかりませんという、まことに曖昧模糊とした答えしか返ってこないんです。

 これでは幼稚園の預かり保育を充実させるのは僕は無理だと思うんですけれども、文科大臣、もう少し頑張っていただいて、どうですか、ここのところは何か制度化されたものでなければだめなんだという大変専門的な御議論があるようでございますが、文科大臣の頑張りの決意を伺いたいと思うんです。

平野(博)国務大臣 初代文部科学大臣から御質問いただきまして、大変うれしく思っております。

 今回の三党の修正協議等々を含めて、私は、どういう状況、事態であっても、やはり幼児教育に対する充実はしっかりしていかなければならない、こういうことでございます。

 今回の質問、具体的なところについてはこれからでございましょうけれども、私としては、今回の修正合意の中で立法の結論を得るならば、しっかりそれを踏まえて、どんな状態でも、幼児教育に対する財政措置については、私学助成であるとか、方法はいろいろあると思いますが、しっかり頑張っていきたい。激励の質問だというふうに理解をいたしております。ありがとうございます。

町村委員 激励であります。頑張ってください。

 そしてもう一つ、これは厚労大臣にお伺いいたしますけれども、私は、厚労大臣の子ども・子育てに関する基本的な発想において、どうも違和感を覚えることがあるんですよ。

 それは何かというと、例えば、二十二年十月二十二日、田村議員への小宮山厚労副大臣の答弁なんですけれども、私どもの基本理念は、社会が子供を育てるということなんですという答弁をしておられるんですね。それから、厚労省の資料、いろいろなリーフレット等々を見ても、子供の健やかな育ちを、個人の問題ではなく、社会全体で応援すると。社会全体で応援するという言い方はふわっとしていて、まあ、いいのかもしれませんが、子供を育てる責任というのは一義的には親にある、こう私どもは思っているんですが、どうも小宮山大臣は社会にあるんだと。

 実は私、選挙中に、北海道第五区で相手の若い候補者と公開討論する機会があって、私は親にあると思うと言ったら、彼は、いや、そうではなくて、それは間違った、古い考えです、社会が育てるんですと言うんですよ。では、社会とは誰ですかと聞いたら、途端に彼は答弁に詰まりましたけれどもね。

 よもやそんなおかしな考えを小宮山大臣が持っておるとは思いませんが、いかがでございましょうか。立派なお父上に育てられた小宮山大臣だと私は理解をしております。

中野委員長 小宮山厚生労働大臣、時間が来ておりますので、端的にお願いします。

小宮山国務大臣 何か、私の子育てに関することについて、ちょっと違った情報が入っているのではないかと思いますが。

 私も、当然、親が育てる、家族が育てるのは大前提です。ただ、今、家族の平均が二人台になってしまった、前のような大家族ではない、また母親も働いている人も多い中で、家族だけではできないということを申し上げているので、今まで以上に社会全体で支援をする必要があるということを申し上げているだけでございます。

町村委員 時間が参りました、これで終わります。どうもありがとうございました。

中野委員長 これにて町村君の質疑は終了いたしました。

 次に、伊吹文明君。

伊吹委員 野田総理、大変御苦労さまです。

 やっとここまでやってまいりましたので、三党で協議した内容については、お互いに誠実に、裏表なく、参議院の出口まで協力をしてやっていくというのが政党間の信義であり、人としての矜持だと私は思います。

 先ほど来、あなたの発言がつじつまが合わないとか、二十一日と言ったのが二十二日になって、また二十六日とか、いろいろなお話がありました。現場でこの仕事を預かっている者の立場からすると、あなたの真意がやはり現場によく伝わっていないんじゃないかという印象を私は率直に持ちます。

 多分、鉢呂さんは逆のことをおっしゃるかもわからないけれども、できるだけあなたの気持ちに沿って、早く審議を進めて採決をしてあげるべきだということを言っているのは、実は我々なんですよ。そして、民主党の理事の皆さんもそう思っているかもわからないけれども、理事の皆さんは、国対の意向、幹事長室の意向、これをやはり受けないとなかなか動けないと。こういうところでいろいろなそごがあったんだと私は思います。

 参議院の出口までスムーズにいくために、少しいろいろなことをお話ししておきたいと思います。

 まず、きょうは、中野委員長のもとで、あす、あすの締めくくり総括後の採決の結果を本会議に緊急上程するということを決めていただきました。しかし、これを本会議に上げるかどうかについては、議運の決定が要りますね、これは議会人として当然御承知のとおり。

 そして、そのときに、全ての人がその制度のもとで国民の主権を預かる選挙制度については、やはり各政党の合意のもとでこれを議決するというのは当たり前のことなんですよ。

 ところが、議運では、今、非常にこの扱いについて、民主党単独ででも本会議におろすということを言っておられますね。多数決だから、そういうことができるかもわからない。しかし、このことの狙いは、まあ、テレビを見ておられる皆さんはこういうずるいやり方の本質というのはわからないと思いますから、あえて私が申し上げますと、この選挙制度で各党が異論があってもめれば、国会が不正常だと言って、この法案を採決しない可能性があるんですよ。

 そういうことは党首としてさせないということをまず確約してください。何のためにここまでやってきたのかわからない。

野田内閣総理大臣 基本的には、実務者の本当に熱心な御討議をいただいて、また、この国会の中での熱心な議論を踏まえて三党の合意ができました。三党の合意については、当然のことながら、それを踏まえて、尊重して、参議院において成立をするまでしっかりとお互いに責任を持つということが基本的な姿勢だと思います。

 そういうことの前提で、それを踏まえて、さっきもちょっと申し上げましたけれども、そのための結束確認をするために、きょうの代議士会で、そういう最後のいわゆる共通の認識を持とうとする努力をするわけでございますので、三党合意に基づいた対応、早い段階での衆議院の採決、そして参議院を見通しての成立、頑張っていきたいと思います。

 選挙制度についても、一方で、もともとは会期末だった二十一日までに結論を出すべく実務者で協議をし、実務者協議では残念ながら協議が調わなかったので、幹事長級における協議に上がって、そして私どもからの提案をさせていただきました。提案について各党からいろいろと御意見も頂戴をしたと思っておりますが、それが今不調に終わっているという中で、どういう形でこれから国会の運びをするかということを今、国対間でお話ししているというふうに承知をしています。

伊吹委員 党首としてあなたは今何も答えていないんですよ。あなたが代表である民主党だから、あなたがこうしてほしいと言わないとだめですよ、それは。どうですか。

野田内閣総理大臣 ちょっと、今のお昼の状況をよく確認させていただきたいというふうに思います。

伊吹委員 ずっと我々は我慢しながらやってきたことが、先ほどの石原さんや町村さんの質問の中の端々に出ているなと私は思いながら聞いていたんだけれども、あなたの党の中は、明確に反対をすると言っておられる小沢さんたちのグループ、あるいは、欠席をするという方以外に、そのことが明るみに出ると党が混乱するから嫌だ、できるだけ後ろへ引き延ばそうというグループと、三つあるんですよ。そのことをよく理解してください。

 だから、今ここに座っておられるからわからないと思いますから、これ以上私申しませんけれども、やはり党首として、あなたが政治生命をかけるとまでおっしゃっていることなんですから、我々も、選挙のときにはこのことをやると国民に公約して、ここにいる少なくとも自民党の衆議院議員は全員バッジをつけさせていただいているから協力をしているんですから、隣のうちに協力を求めながら、自分のうちで協力を求めに行った世帯主というか御主人の足を引っ張ったり反対の行動をしたりするということは、厳に、自分が責任を持ってとめるということを明言してください。

野田内閣総理大臣 一体改革の法案について採決の見通しが立ってきているという状況は大事にしていきたいと思いますし、参議院を含めて成立を期すことに、私自身、政治生命をかけると申し上げました。このことが物事の判断の最重要な判断でございますので、それを踏まえながら対応していきたいというふうに思います。

伊吹委員 今テレビをごらんになる皆さん、野田党首は私の質問について何も答えていないということはおわかりだと思いますが、しかし、総理のお気持ちは私はよくわかります、お気持ちは。だけれども、あなたのお気持ちどおり、あなたの党が動いていないんですよ。やはりそこに大きな問題が今回はいろいろ起こってきたということなんですよ。

 例えば、今の選挙制度でいえば、党首討論で、うちの谷垣総裁と、国会という国権の最高機関であるオープンな場で、テレビを入れて御討論になりましたね。そして、ゼロ増五減ということが、司法の判断として違法と言われているんだから、それを切り離して先に進めますという趣旨のことをあなたは御発言になったんじゃないですか。その後、あなたのところの幹事長代行とかという人が、あれは総理の個人的な見解だと。こんなことは民間会社では通りませんよ。社長が公の場あるいは取締役会で言ったことに対して、常務が後で、そのことは社長の個人的な見解だから俺たちは知らない、こんなことが通りますか。いかがですか。

野田内閣総理大臣 党首討論のときに、一票の格差の問題、それが違憲状態であり、その後違法状態にもなりましたけれども、そのことを早急に是正することが、いろいろ政治改革のテーマがありますけれども、最優先で考えなければいけないということは申し上げさせていただきました。(伊吹委員「そうでしたね」と呼ぶ)はい、それは間違いのない事実でございます。

 その最優先で考えなければいけないことを、結論を出すためには、それぞれの党で定数削減のお話をされていましたし、選挙制度の改革も含めてセットで決着をつけなければどうしても進まないんだというのが実務にかかわる人たちの意見でございました。

 したがって、私が、早くこの一票の格差を是正しなければいけないという思いを踏まえて、早くセットで決着できるように努力をするというのが幹事長代行のお話でございます。

伊吹委員 このことばかりやっていると時間が過ぎますので、これ以上申し上げませんけれども、やはり、党首であり、党首であると同時に与党の党首として、憲法に定める日本の行政権、日本の主権を守り、国民の日常生活を動かしていくところの行政権を全て掌握しておられるという立場の重みをもう少し考えて、何を言っているんだ、俺の言うことが聞けないのかというぐらいの気概を持っておやりにならないと、せっかく各党、ここまで協力させておいて、参議院の出口まで、私、行かないと思いますよ。もう少ししっかりとリーダーシップを発揮していただきたい。

 野田総理御自身にリーダーシップがないとは私は全然申しません。先ほど来、石原さんが言っていたように、これは民主党の、彼は綱領のことを言いましたけれども、党規約を読んでみると、やはり非常に未整備ですよ。しっかりとこれを整備されないと。

 民主党は、今回、これは反対者がたくさん出ていますけれども、私はもっともなことじゃないかなと思う面がないとは言いません。民主党は党議決定をしたかどうかという質問に対して、先ほど、政調の全体会議と三役会議云々ということを午前中御答弁になりましたね。だから、そのことはもう繰り返しませんが、あなたの党の規約だと、党の議決機関というのはどこなんですか。

野田内閣総理大臣 最高の党の意思決定機関は、もちろん党大会であります。それにかわって、両議院の総会、これが二番目に位置づけられる、しょっちゅう党大会は開けないものですから。二番目が両院議員総会であります。それ以外の日常的な話を最終的には常任幹事会等で決めるということでございます。

伊吹委員 今、実態をお話しになりましたが、しかし、やはり国の運営、あるいは、特に政権与党になった場合の党の運営というのは、一つの筋道があるんですよ。

 今回、税と社会保障の改革というのも、私は、我々が考えていたところへ与党になって勉強されておりてきてもらったというか、近づいてきてもらったことについては歓迎をしますが、筋道はやはり間違っていますよ、これは、どう考えたって。

 規約上、議決機関と明記しておられるのは、今おっしゃった両院議員総会と党大会でしょう。そして、何かわけのわからない、ぬえ的な存在である常任幹事会というものがありますが、常任幹事会の中には、執行部がみんな入っておられますよ。執行部が入って議決機関なんということが、会社法や民法上ありますか。そんなこと、私はあり得ないと思う。

 もうこれ以上この話はやめますが、だから、きょう、なぜ両院議員総会にされないんですか、それじゃ。代議士会でしょう。この前やられたのは両院議員懇談会でしょう。総会にしておられないでしょう。総会にしたら議決をとられるからなんですよ。

 だから、もう少しやはり、野党であれば私はこんなこと言いませんよ。だけれども、与党として、日本の国政を預かるという責任を持たれる党になっておられるんだから、やはり綱領と党規約だけはきちっとしておかないと、反対をした人に対しても抑えがきかない、それは。

 自民党の場合は、もう一つ、皆さんのにプラスして総務会というのがあるんですよ。執行部は、議決権はありません、総務会にお願いする立場です。ここで決めたものが日常的な党議決定になるんですね。

 ぜひ、代表として、しかし日本の行政権を預かる与党の党首として、ここのところをきっちりしていただかないと、国民が迷惑します。どうぞ、これはお願いしておきます。これ以上、この話はいたしません。

 次に、社会保障改革の基本法が皆さんが出された以外に一本つけ加わりましたが、まず小宮山大臣に伺いましょう。

 私は、この委員会のネーミングを誰がされたのか、委員長がされたのか、よくわからない。どこかで勝手に決まってきたんですね、これは。非常におかしなことだと思うが。やはり、税の負担を求める限りは、社会保障全体の構築というのか、ビジョンをきちっと示して、その上で、これだけの負担をお願いしますというのが、私は国民に対する本来の姿勢だと思いますよ。

 医療の法案がありますか。介護の法案がありますか。それとも、皆さんがマニフェストで国民に約束した最低保障年金は、今回の消費税の法案を出すときにそろっていましたか。あるか、ないかだけ答えてください。

小宮山国務大臣 法案は、工程表で順次出すとしておりますので、全部そろっているわけではございません。

伊吹委員 そのとおりなんですよ。じゃ、何で税負担だけ先に求めるんですか。

小宮山国務大臣 医療、介護などにつきましても、二〇二五年までの在宅医療、介護を連携していくことなどは出しておりまして、今回お出ししているのは、消費税を五%上げる分のところまででする具体的なものを年金と子育てについて出させていただいています。

伊吹委員 その点は後ほど詰めますが、それなら、長妻さんたちも、棚上げにしたとか棚上げにしていないなんという議論はもともと今回ないんですよ、法案を出していないんだもの、国民に対して。そうでしょう。それは、マニフェストを今後どうするかというだけのことなんですよ。

 ですから、私たちが社会保障改革基本法というものを出したのは、皆さん方の助け船のために出したんですよ。つまり、年金と医療と介護。

 医療でいえば、人生の最後の場面を迎えた人たちに、本人の意思も確認せずに胃に穴をあけたり腸に穴をあけたりしながら生命を維持していくだけが本当にその人の幸せなんだろうか。あるいは、そういうために一体お金がどれぐらいかかっているんだろうか。約三兆円の医療費がかかっていますよね。

 それから、介護については、できればそれは一人一部屋のユニットがいい。しかし、みんなの、額に汗して働いた人たちの保険料や税を使わせていただく限りは、四人で一室ということでしばらく我慢できないんだろうかとか。そういうことをやはりずっと論じないといけないんじゃないですか。

 それを論じながら、この法律施行後、三党で合意した法律が、両党で合意をしたら、その合意に従って、これは国権の最高機関の意思ですからね、この法律が通れば。そうすると、さっき我が党の綱領がどうだとか言っていましたが、この二条の基本的考え方と違う考え方は、国権の最高機関が出した方針と違うものは、国民会議では出せませんよ、これは明らかに出せません。だから、その方針に従って議論をする。そして、政府は法制上の措置を講じなければならないと書いてあるんですね。法制上の措置が出てきて、それから一年後に消費税が、今のスケジュールどおりなら上がっていく。

 だから、国民の皆さんには、我々自民党や公明党がお願いしたから、消費税が上がるまでに年金、医療、介護の全体の姿がお示しできる法体系が今回はでき上がったということなんですよ。

 それで、先ほど来お話があったように、マニフェストに書いてあった最低保障年金が生きているとか死んでいるとか、これは後で話しますけれども、こんなことは今の税率の引き上げではできるわけがありませんよ、小宮山さんが今おっしゃったように。そうでしょう。

 それから、知事会とのいろいろな、種々、調整だとか、先ほどからお話しされている国民年金と厚生年金や共済年金の統合、こういうものはなかなか今すぐ、消費税法が通るまでの間に結論を出せなんて言って、できるわけないでしょう。だから、これをやったんですよ。

 だから、皆さん、棚上げされたんだから死んでいないということはおっしゃり続けてください、ぜひ。必ずおっしゃり続けてください。そのかわり、次の選挙のマニフェストには必ずそのことを掲げて戦ってください。そして、その財源は、無駄を省いたら出てくるなどというまやかしはもう通用しません、国民は二度とだまされませんから。

 だから、そのことを、もし死んでいないとおっしゃるのなら、野田総理、我々の任期は来年の八月なんですよ。そうすると、このことについて、多分、まだ決着はついておりませんよ、スケジュール的には。解散権は野田総理にありますから、いつ解散されるかわからないけれども、八月いっぱい、来年の八月までには必ず解散はある。しかし、それまで最低保障年金がどうなるか、このことについては何の結論も出しにくい状況だと私は思いますよ、今のままだと。一刻も早くこの法律を通して、そしてこの法律に基づいて国民会議をつくって、早く議論に入らないといけない。

 多分、結論が出るまでに解散があった場合は、先ほど来、町村さんに対する答弁を聞いていると、党首は、いや、これは生き残っているんだとおっしゃっているから、それはそれでいいです。ぜひ、マニフェストに掲げて、財源があと何%、さらに今回の五%に加えて何%上げるかということを国民の皆さんに正々堂々と話して審判を受けてください。いかがですか。

野田内閣総理大臣 午前中からの答弁でも申し上げましたとおり、新しい年金制度改革、あるいは後期高齢者医療制度、これまで長い間、私どもが議論を積み上げてきて、そしてまとめてきた基本的な政策でございます。それを棚に上げるとか上げないとか、出していないんだからおかしいという御指摘は、まさにそのとおり、そこは全く同感であります。

 その状況の中で制度設計の詰めをさせていただきながら、そして、この法案が成立をさせていただいた暁に、国民会議の中で、そのことを、説得力を持って、詰めた制度設計をもって実現をするべく努力をさせていただきます。

 解散の時期との関係でございますが、国民会議が始まって、いつまでにどんな結論が出るか、これはまだ予断を持って申し上げられません。幅としては来年の八月まであります。この間に、私どもは、多くの党や多くの国民の御理解を得られるように努めます。

 努めてなお、それでは、まだ実現できていない段階の解散というときには、当然、これまで積み上げてきた議論というもの、主張をしてきていることについては、きちっと整理して国民に向けて発信をする、そういうマニフェストでなければいけないと思います。

伊吹委員 どういうものになるかはともかく、今、民主党の皆さんが、自分たちがこの前のマニフェストで言ったことでうそをついていると言われたくないというお気持ちはよくわかります。だから、それは今回の法律とは何の関係もないことです。だから、それを主張し続けられることは皆さんの自由です。だけれども、多分、この基本法の二条の基本的考え方によって委員の皆さんが審議をされれば、皆さんの考えておられるとおりにはならないんじゃないかなと私は思います。

 なるという考えがあっても、それは構いません。しかし、結論が出なければ、棚上げになっていないと主張する限りは、国民にそのことをきちっと、マニフェストに書いて、財源を付して審判を受けてください。これはお願いしておきます。

 それから、次に、先ほど来議論をずっと聞いておりましてというか、この委員会が始まって以来、私が非常に違和感を覚えているのは、これをやらないと社会保障が行き詰まるとか社会保障ができないという議論がありますが、実はそうじゃないんじゃないかと思うんですよね。

 社会保障は今までもずっと行われてきているんですよ。ただし、一つは、国債という次の世代に負担をかぶせる財源でもってやってきているということと、もう一つは、これは我が党が選挙に負けた大きな原因の一つで、一番最初に申し上げたから覚えておられると思いますが、小泉改革という名のもとに、税の負担を野田さんのように求めるということを避けて、結果的に予算を抑えに抑えたから、あらゆる予算が窮屈になっちゃった。社会保障費だけは伸びているけれども、それは、六十五歳以上になってこられる長寿者人口が、日本がいい国になったからこそなんだけれども、どんどんどんどんふえてきちゃったというために、対象人口が急速な勢いでふえたので、給付は随分抑えられているんだけれども、総枠としてふえちゃった。この二つの大きな問題があるんですよね。

 だけれども、我が方は、そのことに気づいて、そして、ここまで、勇気が不十分であって、赤字国債や建設国債が積み上がってしまった。約一千兆近く積み上がってしまったということに対する、まあ、九百兆近くのうち、皆さん方の政権でかなり、急速なスピードでふえたということは確かなんですけれども、その七、八割近くは自民党政権下の責任ですよ。だから、これを何とかしなくちゃいけない、資源配分機能を何とかしなくちゃいけないというために我々は公約したわけです。

 野田総理は公約はしていませんよ、民主党もあなたも。それ以上に、選挙期間中の言動や選挙公報やマスコミへのアンケート、あるいは、岡田さんが、非常に私の不徳のいたすところですとおっしゃったから、私は、いやいや、あなたは筋が通ってやってきておられる、不徳と言うことは必要ないよということを、冒頭、この委員会の一番最初の質疑のときに申し上げたけれども、いろいろな責任のある方の発言、特に鳩山党首、これはひどい。

 どこの会社でも、代表取締役社長の言ったことはその会社の方針だと理解するんですよ。それを考えると、野田さんが決断をして我々のところへおりてきてくれたことは、私たちは大いに評価しています。しかし、そのことと、国民に対して背信行為をしたということに対してどう落とし前をつけるかということは、これは別なんですよね。これは後で議論しましょう。

 まず、今、この二十四年度予算についてちょっとお話をしましょう。(パネルを示す)

 まず、向かってこちら側をごらんいただくと、一九七三年、昭和四十八年だから、今から大体四十年前の予算規模を一としますと、予算規模は二十四年度予算で六・三倍になっているんですよ。社会保障費は十二・五倍になっている。しかし、一般歳出は四・七倍にしか伸びていない。これは財政として非常にいびつな形なんですね。これをぜひ私は解決しないといけないと思うんだけれども、二十四年度予算の収入が書いてあるところがありますね。予算規模が九十兆、そして税収は四十二兆、それから税外収入が約三兆七千、建設国債が五兆九千、赤字国債は三十八兆三千三百五十億円。しかし、これは、国会のオリンパス事件、安住さんの名前は永久に憲政史上に残るという、粉飾決算の分が入っておりませんね。だから、これは本当は四十兆を超えるんですよ。

 そうすると、これだけの収入をもって、この右側の予算総額の九十兆三千三百三十九億円をファイナンスしているわけだから、もし、今回、消費税が通って国にどのくらい収入が入ってくるかということは後ほど申し上げますが、予算がこのとおりであれば、多分、赤字国債が減るんですよ、まず一時的に。それは当然のことですね。そして、減った分、税収がふえるんですよ。当然のことです、これは。

 それで、これから野田政権、あるいは自民党が政権に復帰したときに考えておかなければいけないことは、税収がふえたままにしておくのか、そして赤字国債が減ったままにしておくのか。多分、勝財務次官と相談をしてごらんなさい、そのとおりしてほしい、こう言いますよ。しかし、これをやった途端に、日本の国はえらいことになりますよ。そのことを少しこれからお話しいたします。

 次のパネルをごらんください。

 社会保障三経費と子育て関連の経費は今幾らあるかということですね。これは財務省に計算をしてもらったんだけれども、年金の繰入額が十兆二千億。これは安住粉飾決算をもとへ戻してあります。それから、医療五兆一千、介護二兆三千、子育て一兆八千。三経費で合計十九兆四千なんですよ。

 今、五%のときは、一%は地方へ行きますね、川端さん。それから、残りの二九・五%ですか、四%の二九・五%は、交付税としてこれまた地方へ行ってしまう。そうすると、国に残るのは七・三兆です。八%になったときは、今回の合意で計算をしてみると十二兆八千。そうすると、十九兆四千とのすき間は、まだ六兆七千足りないんですよ。そして、一〇%まで上がっても、まだ三兆一千足りないんですよ。しかも、長寿者人口が二十四年度どおりであればという前提ですよ。さらにそこに、先ほど得々として、子ども・子育てに七千億の別枠を確保したとか言い出したら、この十六兆四千という中から、既往の年金、医療、介護、子育てに充てるお金はもっと減っていくんですよ。

 さて、そこでどうするかということですよ、問題は。一つは、年金、医療、介護、子育ても、先ほど私が申し上げたように、詰められるところはもう少し詰めないといかぬのじゃないですか。民主党政権になってから二五%も、これは社会保障じゃないけれども、福祉の分野だけれども、生活保護費がふえるなんということは、やはりどこかで歯どめをかけないといけない。

 総理、どうですか。

野田内閣総理大臣 社会保障の必要な部分は、機能強化、充実させなければなりません。それから、基礎年金国庫負担等々のところ、今までの悩みだったところの安定化もしなければなりませんが、あわせて、社会保障だからといって全て聖域化するわけではなくて、充実化、重点化するということも忘れてはならないというふうに思います。

伊吹委員 ですから、一〇%にしても、今のままの長寿者人口であっても、これはまだ三兆円足りないということを十分自覚された上で、民主党の方は、最低保障年金を掲げて、さらにあと何%消費税率を上げるのかということを国民に訴えてください。心からお願いしておきます。

 それから、次に、竹下さんが竹下内閣のときのことをおっしゃいましたが、竹下内閣のときは、消費税で民間部門から公的部門に上がってくる税収を上回る額の先行減税をしているんです。それから、村山内閣で決定をして橋本内閣で実施したときの二%についても同じなんですよ。ところが、今回は、先ほど申し上げたように、残念ながら、対民間収支という意味では一方的に引き上げなんですね。これは何らかの形でやはり還元をしなくちゃいけない。

 これは弾力条項ということにもかかわってくるんだけれども、私は、この説明の仕方は、どんどんどんどん長寿者人口はふえてくるよ、誰もみんな年金、医療、介護の恩恵を受けるんだよ、だからその公的負担はみんなが納める消費税だよと。これは、合意した三党はそういう価値観ですよ。だけれども、共産党や社民党のように、金持ちや企業から、雇用がなくなろうと何しようと、努力しようと何しようと、そういう気持ちがなくても、みんな取ってそれで埋めてしまえという考えも、私は間違っていると思うけれども、考えとしてはあったって当たり前なんですよ。だから、どの税で埋めるかというのは、やはり政党の理念、価値観によってかなり違ってきますね。

 だから、我々は今これで合意をしたんだから、消費税で赤字国債が減ってきた、そうすると、赤字国債が減るだけにとどまらず、できれば、先ほど来提出者の野田毅さんが随分答弁しておられたように、何とか有効需要の補填をしないと、消費税で上がってきたものは、結局、国債で引き上げるものを消費税で引き上げているだけに変わっちゃうんですよ。そうすると、消費税の方で引き上げた社会保障費は、年金の一部として配られた場合には、全額は民間部門に還流しませんよ、これは乗数効果の議論だけれども。政府支出の場合は全額還流する。

 だから、ここは、むしろ来年度予算から、思い切って、デフレ脱却のために、これは一時的には建設国債はふえますけれども、かなり準備をしておかないと、なかなか消費税を入れる条件はめぐってこないと私は思いますよ。これは、どちらが政権をとっても協力して、野田さん、やっていこうじゃないですか。そうしないと、また、消費税実施の条件に合わない合わないとか言って反対をする人に言質を与えるだけのことになる。その点はいかがですか。

野田内閣総理大臣 まずは、足元の数字は、もう何回もきょう申し上げたとおり、一―三月期は実質四・七%成長でございます。その動向をよく見ながら、復興需要の顕在化を図りながら、万全の体制をとりながら、しっかりと回復の軌道に乗せるようにしていきたいと思います。

 その状況を勘案しながら、当然、消費税を引き上げる前提としては、経済が好転するという環境をつくらなければいけないわけですので、場合によっては、息が切れそうなとき等々には臨時で予算を組むということもあるし、それを踏まえて、来年度予算で特に成長分野にどう資するかということも考えなければいけませんが、予算編成の段階でよく考えていきたいというふうに思います。

伊吹委員 私は、野田さんも高橋是清という方を尊敬していると伺ったので、僕も少し高橋大蔵大臣時代の予算演説をずっとひもといてみたんですけれども、私は総理大臣としての高橋さんは余り感心した人じゃないなと思っているんだけれども、財政家としてはやはり超一流の方ですよ。

 この方は、大変不況のときに大蔵大臣になられて、歳入予算の減少はすこぶる巨額に達し、歳入不足を補填するため公債を発行することといたしました云々、増税案のみはこれを見合わすことといたしましたという演説をまずされた。

 そして、その後ずっと国債発行で景気がよくなってくるんですね。いろいろな、その他の事件もあったんですが、いよいよ景気がよくなってきたときに、一部の産業は時局の好影響を受け、少なからざる利益の増加を見せつつある状態であります、臨時利得税を課し、その利益の一部を納付せしめることといたしました、こう変わってくるんですよ。

 そして、その後に、歳出はこれを緊要やむを得ざるものにとどむるとともに、なるべく公債発行額の増額を避け云々という演説をしておられます。

 だから、必要なときには、勝君が何を言おうと、あなたはやはり、赤字国債が減れば、建設国債を発行して、そして景気の浮揚を図り、税収を図り、そのかわり、我々が大失敗したように、我々の大先輩を含めて大失敗したように、景気がよくなったときに相変わらず同じことを惰性で続けないこと。この切りかえができたというところに、高橋是清という人は、日本のケインズと言われながら、同時に緊縮財政を実行して凶弾に倒れたという悲劇の人でもあったわけです。

 ここのギアの切りかえ、これをやはり一生懸命やってもらいたい。谷垣さんも私も、我が党でいえば額賀さんも、財務大臣経験者として、あなたがその道を歩まれるのなら、あなたの財政政策をぜひバックアップしたいと思います。

 最後に、いよいよ、これは理屈の話はともかくとして、お互いに権力のやりとりが起こっているわけですから、先ほどの輿石さんの今の遅延策にはくれぐれも歯どめをかけてもらいたい。そうしないと各党の協力はできませんよ、参議院の出口までの間に。

 そして、一番きれいな形は、あなたの松下政経塾の同期生であり、そして政界では先輩である逢沢さんがここで友情あふるる質問をされたでしょう。総理になって、代表になってからおやりになることが選挙のときのマニフェストと違う場合は、それは、代表になってから自分が考えたことを堂々とマニフェストに掲げて、主権者である国民の信を伺ってからやるというのがやはり一番きれいな形なんですよ。だけれども、その機会はもう過ぎました、聞かずにやっちゃっているわけだから。

 そうすると、自民党は選挙のときにやると言ったわけですから、これは、今度は、自民党が逃げたら逆民主党になりますから、だから我々は協力しているんですよ。

 そうすると、覚えておられますかな、この協力の仕方は、去年の十一月の第三次補正予算のときに、今言っておられることを掲げて解散をされれば来年の一月には協力をして法案を通すことができるじゃないかということを私が言ったら、鉢呂さんの座っているところに予算委員会で岡田さんが座っていて、そんなことをしたら消費税の大連立だなんというようなことを不規則発言したことを覚えていますよ。

 しかし、政党間の協力のあり方は、パーシャルな政策協力か、大連立か、それとも政界再編かなんですね。これから進もうとしていることは、消費税に限って、今回の合意をした内容に限って、パーシャルな政策連立が進むんですよ。

 大連立についてはどう思われますか。

野田内閣総理大臣 御指摘のとおり、これはいろいろ各党の経緯があると思いますけれども、今の段階で、待ったなしの状況の中で一体改革をやらなければいけない、その問題意識を共有する中で、こういう形で修正合意をすることができました。そのことについては、お互いに、参議院に向けて、審議をし、成立させるまで責任を持っていこうという意味では、これはパーシャルな、まさに政策におけるスクラムを組んでいることだと思います。これは、今までも復興の問題等でもありました。そういうものが個別のテーマによってはこういうねじれた国会の中でできてきているということは、私は、政党政治、国会という意味においては、大きな前進だと思います。

 その後の大連立であるとか政界再編とかというのは、今言及する段階ではないと思います。こういうパーシャルな、まさに個別政策でスクラムを組むということを国家国民のためにお互いにやっていくということが今は大事だというふうに思います。

伊吹委員 よほど、よくよく憲法をみんなが読み込んでやっておかないと、大連立というのは、民主党の政党のあり方はそのままにして、自民党の政党のあり方はそのままにして、野田さんが首班なのか谷垣さんが首班なのか知らないけれども、閣僚を出し合うという形態ですよね。

 しかし、憲法には、行政権は内閣にあり、内閣は連帯して国会に対して責任を負うと書いてあるでしょう。社会保障だけじゃないです。税だけじゃありません。国家観、安全保障、外交、家族観。小宮山さんは何か、誤解されているとかおっしゃったけれども、町村さんのおっしゃったとおりの価値観なら、小宮山さんと一緒には大連立を私は組みたくありませんね。それは当たり前のことですよ。一緒になったら連帯して国会に責任を負わなくちゃいけなくなっちゃうんだもの。だから、大連立は私は絶対にやっちゃいけないという主張です。

 もしやる場合は、選挙が終わってから、理念を同じゅうする者が政界の再編をしなければいけない。今は小選挙区に民主党もいれば自民党の候補者もいますから、今はできません。終わってからですね、これは。そのことも考える限りは、綱領をやはりしっかりとおつくりにならないといけない。

 そして、最後に、これはいよいよ参議院へ行くわけですね。出口まで、このことについて、私どもは合意を尊重しながら皆さんと一緒にやっていくということになるんだけれども、その間に、先ほど来お話が出ているような遅延行為、約束違反、その他あらゆる妨害があった場合、あるいはこの三党合意と反するようなことがあった場合は、少なくとも、法律を出してきているのは政府・与党なんですよ。そのことを忘れないでくださいよ。常に我々が何か突っかい棒を出したり助け船を出したりしながらここまで来ているんですよ。こんなばかげなことはありませんよ。

 だから、隣のうちに協力を求めながら、自分のうちでわがままをさせておいたりすることは困りますね。これは厳然として処理をしてください。いや、答えはいいです、答えにくいでしょう。

 だけれども、テレビを見ておられる皆さんに。隣のうちに物を頼みながら、自分のうちで好き勝手をさせるなんということは、社会の常識からいってあり得ないでしょう。そして、自分のうちの御主人が考えていることに協力をしているようなふりをして、後ろからその人の背中を引っ張っているなんというようなことはそのままにしておいて、隣のうちに一緒にやろう、一緒にやろうということはあり得ませんね。

 これは、参議院で皆さんの中からどれだけの方がこぼれるか私はわかりませんが、参議院は衆議院以上に厳しい状況ですよ。だから、どうぞ心して、自分の信じている政策を立派な政策だと思って主張すればそれができるんだというのは、人間社会ではありませんよ。ポジションで人とつき合っていたら、お互いの心は通い合いませんよ。かつてこうやって一緒に理事としてやった者は、理事を離れた後、利害損得がなくても、ずっとつき合っていれば、十年後にその人脈が生きてくる、これをやはり民主党に学んでもらいたいですね。

 ぜひ出口まで、民主党の中の不協和音のために、ここまでみんなで積み上げてきたものが壊れないことを、そのために総理が党首として指導力を発揮されることを最後にお願いし、確認し、質問を終わります。

 どうぞ。

野田内閣総理大臣 しっかり三党合意を踏まえて、参議院で成立するように、緊張感を持って対応していきたいというふうに思いますし、執行部も私と同じ気持ちで基本的には対応しているというふうに思っております。

伊吹委員 終わります。

中野委員長 これにて伊吹君の質疑は終了いたしました。

 この際、お諮りいたします。

 議員石井啓一君から委員外の発言を求められております。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 石井啓一君。

石井(啓)議員 公明党の石井啓一でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、私ども公明党の社会保障と税の一体改革に関する基本的な考え方でございますが、今後ますます少子高齢化が進む中で、現在の社会保障制度を維持するためにも多額の財源が必要になってまいります。毎年の予算編成で、この社会保障だけで、国の予算として一兆円ずつぐらい予算がふえていくという状況でございます。なおかつ、年金、医療、介護、子育て支援、それぞれに充実していただきたいという要望が強いわけでありますから、今の社会保障制度を持続可能なものとしていく、なおかつ充実させていく、このためにはどうしても安定した財源が必要でありまして、その安定財源を確保するために、私ども公明党としましても、消費税を含む税制の抜本改革はやむを得ないというふうに判断をしておりました。

 これは既にもう自公政権時代にそういう判断をいたしまして、平成二十一年度の改正所得税法の附則百四条、総理がよく引かれる附則百四条にもその旨は規定をしてございます。

 しかし、私どもは、国民の皆さんに負担増を求めるには、やはり国民の皆さんに納得していただく、理解をしていただく前提条件を整える必要があるということで、かねてより五条件ということで申し上げてきました。これは、今回の税制改革の目的である社会保障改革を具体化すること、社会保障制度の全体像を示すということ。二つ目には景気回復。三つ目には行政改革。四つ目には、消費税の使い道は社会保障に限定をする。さらに五つ目に、消費税のみならず税制全体の改革を行う。この五条件を提唱してまいりました。

 この五条件についても、実は、先ほど申し上げました附則の百四条の中に既に盛り込まれているところでございます。

 またさらに、今回政府が提出されました消費税法の中に低所得者対策が不明確な部分がございましたので、私ども、この委員会の審議の中では、五条件プラス低所得者対策ということを中心に審議を進めてまいりました。

 審議が大分進んでまいりまして、民主党さんから与野党協議の呼びかけがございましたけれども、私ども、この民主、自民、公明の三党協議に臨むに当たっては、先ほど申し上げた条件の中の、消費税の使い道を社会保障に限定するというのは、もう既に政府の原案でそのように規定されていますので、これは条件がクリアされている。あるいは、行革については今回の三党の協議の対象外だと思うんですが、これはまた別途協議をするということで、主に、社会保障の全体像をきちんと示すということ。二つ目に、景気の回復をしっかりと図るということ、景気対策をしっかりやる。三つ目に、消費税引き上げに伴う低所得者対策をきちんとやる。この三点を中心に三党協議で主張させていただきました。私どもの主張が一定の成果を得られた、私どもの主張が前進されたということで判断をいたしまして、合意に至ったところでございます。

 本日は、この三党合意の成果を中心に質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず冒頭、総理に確認させていただきたいのですが、今回の三党合意の中には、議員による法案修正あるいは新規立法という形になったものと、それから法案以外の形になっている部分がございます。法律になった部分については、成立すれば当然政府はそれに従うということでございますけれども、この法案以外の部分についても、政府はこの三党合意を尊重し、三党合意を踏まえて社会保障改革や税制改革を進めることをまず確認させていただきたいと思います。総理の答弁をお願いします。

野田内閣総理大臣 石井議員におかれましても、三党の実務者協議、特に社会保障の分野において大変知恵を出していただき、御努力いただいたことに感謝申し上げたいと思います。

 その上で、三党間で合意をしたものについては、法案や修正案という形になったものとそれ以外の部分がございますが、いずれも三党でお互い譲り合ってつくった合意でございますので、法案、修正案以外の部分についてもしっかりと尊重していきたいと考えております。

石井(啓)議員 まず冒頭、そのことを確認させていただきました。

 それでは、まず第一番目に、社会保障の全体像、これは社会保障を先送りさせないということと裏腹の問題でございますけれども、今回の三党合意について社会保障先送りという批判も一部にございますが、これは全くの誤解であるというふうに思います。

 まず、政府提出の、当面の年金改革の関連の二法案それから子育て支援関連の三法案、これは実は、協議が始まった当初は、三党間でかなり意見が異なる部分がありまして、実際まとまるかどうか非常に危ぶんでいたところもあったんですけれども、三党が熱心に協議をしまして、最終的に結論を得て修正を図るということになりましたので、当面の年金改革それから子育て支援については今回結論が得られたということになります。

 また、それ以外の医療とか介護とか、あるいは年金についての当面じゃなくて今後の、将来の改革、こういったものについては、新たに社会保障制度改革国民会議を設けて一年間かけて議論をし、政府は法制上の措置をとるということになっています。

 法制上の措置をとるということは、政府は国会に法案を提出するということなんですが、私ども、提出するだけでは心もとないということで、三党協議で、(パネルを示す)この「社会保障の全体像」の下のところをちょっとごらんいただきますと、「消費税率の引上げにあたっては、社会保障と税の一体改革を行うため、社会保障制度改革国民会議の議を経た社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進することを確認する。」これは税の関係の三党協議の方でこういう確認文書を交わさせていただきまして、消費税率引き上げまでに社会保障制度改革を推進するということを三党間で確認させていただきました。

 したがって、消費税引き上げまでに社会保障改革をしっかりやるということで、増税先行にならないような歯どめを今回の三党の合意でかけさせていただいたということでございますが、これについて、総理、御見解を伺いたいと思います。

野田内閣総理大臣 これはもう石井議員の御指摘のとおりでありまして、少なくとも、年金関連の二法案、子ども・子育てに関連する三法案、これらについて各党で知恵を出し合って、そして合意をすることができたということは、まさに社会保障改革の第一歩だと思います。

 その先のテーマについても、御指摘のとおり、国民会議等で議論をしながら社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進するということでありますので、とかく増税先行案等々の御批判がありますが、これは間違った御理解であって、間違いなく、社会保障を充実させ安定化させていく、そのことの改革が始まった、それを支えるための安定財源の消費税という位置づけの議論であるということでございます。

石井(啓)議員 ありがとうございます。消費税引き上げ前に社会保障改革を進めるということを確認させていただきました。

 また、今回の三党合意で、上のところでございますけれども、「今後の公的年金制度、今後の高齢者医療制度にかかる改革については、あらかじめその内容等について三党間で合意に向けて協議する。」。今後の公的年金制度というのは、民主党さんがおっしゃる新年金改革を含めて将来の年金改革ということでございますし、今後の高齢者医療制度というのは後期高齢者医療制度も含むわけでございますけれども、あらかじめ三党間で協議をするということになりましたし、またさらに、今申し上げましたように、社会保障制度改革国民会議で一年間かけて議論を行っていくということになりました。

 これによって、民主党さんはこの通常国会に後期高齢者医療制度の廃止法案を提出されるというふうにされておりますけれども、これは事実上ちょっと困難になった、もう説明するまでもなく、この合意によるとこれは困難になったというふうになりますけれども、厚生労働大臣、御認識はどうですか。

小宮山国務大臣 今議員が御紹介いただいたような三党合意の確認書、また社会保障制度改革推進法案の内容、こうしたことに沿って、後期高齢者医療制度につきましても、三党の合意と法案の内容に従って対応していくことになると考えています。

石井(啓)議員 大臣はそういうふうにお答えするしかないと思いますけれども、そのお答えの意味は、この国会では出せないということなんですね。いずれにしろ、この延長国会の会期末までにこれははっきりする話でございます。

 民主党さんの新年金改革の方ですが、岡田大臣は五月二十二日に我が党の古屋範子議員の質問に対して、各党間で協議して、そして結果が得られれば、別に民主党の案にこだわる必要はないと考えております、こういうふうに答弁されましたが、今回、改めて三党間で協議をする、さらに社会保障制度改革国民会議の検討を経るということになりましたので、民主党さんの案がそのまま成案になるということもこれは難しくなったなというふうに思いますが、この御認識は、岡田大臣、いかがですか。

岡田国務大臣 まず、国民の非常に関心の高い年金制度について協議の場を設けて議論していただくことになったこと、そのことは私は大変よかったというふうに思っております。それに倣って三党間で協議をするということも確認されました。

 我々の最低保障年金がどうなるかということはまさしく協議にかかわる話でありますが、入り口から、できないとか困難になったということではなくて、それは、我々は我々の案がいい案だと思って当然協議に参加をするわけですので、協議の中で率直に議論させていただいて、どういう制度が最も望ましいかということについて結論を出していただければというふうに思っております。

石井(啓)議員 民主党さん、あるいは閣僚ではそういうお答えしかできないと思いますけれども、これは、民主党の案を民主党としては持ち寄る、自民党、公明党それぞれの案を持ち寄って三党間で協議をするということでございますし、その上で社会保障制度改革国民会議で議論をするということですので、おのずから、民主党さんの案がそのままになるということは、これはどう考えても難しい状況になっているということは私から指摘をさせていただきたいと思っております。

 続いて、景気対策についてお伺いをいたしたいと思います。

 今回、税法の附則第十八条第一項、これはもともと、民主党さんがこの法案を提出する前にかなり党内で議論をされて、この第一項に、経済成長率、名目三%、実質二%、これを目指すという趣旨の条項が入っておりました。これについて、三党協議の中では、この条項を削ったらどうかという指摘もあったようですけれども、私ども、いや、これはしっかりと残すべきだというふうに申し上げまして、最終的に政策努力の目標ということで確認をして、この条項を残すということになりました。

 新たに附則第十八条第二項を設けまして、この二番目のところですけれども、「成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」という条文を新たにつけ加えるということになりました。

 したがいまして、政府は、経済成長の目標、名目三%、実質二%、この目標達成に向かって最大限努力をしていただきたいと思いますし、また、具体的な経済成長に向けた施策、景気回復策を検討していただきたいと思います。総理、いかがでございましょうか。

野田内閣総理大臣 足元の状況は、これはこの間のいわゆるG20でもいろいろ情報交換しましたが、先進国も新興国も、残念ながら景気減速感が出てきて、成長率は鈍化しています。その中で、日本は、復興需要の取り込みなどもあって、また個人消費もふえてまいりまして、足元では四・七%の成長という形になりました。この流れを変えることなく、しっかりと、今は緩やかな景気回復の過程でありますが、これを、さらに復興需要を顕在化させるなど、本格的な景気回復に持っていきたいと思いますし、しかも、それを民需に切りかえていくということも必要だろうというふうに思います。

 その意味では、一昨年の六月にまとめました新成長戦略を加速化させる。新成長戦略の中では、エネルギー・環境分野に力を入れるグリーンイノベーションであるとか、あるいは医療・健康関係に力を入れるライフイノベーションとか、細かいことは捨象しますけれども、そういうものを加速化させていくことと、その新成長戦略の検証をやっていますが、これは厳しく検証をやっています。本当に有効に機能させるためには、それらの戦略のボトルネックになっているものを洗い出して、それを乗り越えた上で、年央にまとめる日本再生戦略に生かしていきたいと思います。

 気を抜くことなく緊張感を持って、今議員御指摘の、名目三%、実質二%、この数字を実現できるように全力で頑張っていきたいというふうに思います。

石井(啓)議員 ところで、今回新たに設けました附則第十八条第二項の中に、私ども公明党が提唱します防災・減災ニューディール政策、自民党さんは国土強靱化計画とおっしゃっていますけれども、それを踏まえて、「成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分する」、こういうことが具体的に盛り込まれたところでございます。

 昨年の東日本大震災以降、日本列島は地震の活動期に入ったという指摘もございますし、今、いろいろな地震あるいは津波の想定も大幅に見直しをされております。政府としては、人の命を守るための防災対策、減災対策の抜本的な拡充、あるいは防災、減災の基盤となる社会資本の老朽化対策、一般的にコンクリートの寿命は五十年から六十年と言われていますが、高度経済成長期に整備をした全国の社会資本が一斉に老朽化の時期を迎えるようになる、この対策も放置してはおけません。こういった対策などに政府として積極的に取り組むべきだというふうに考えますが、総理のお考えを伺いたいと思います。

安住国務大臣 石井先生初め公明党の皆様から、特に東京オリンピック前後に社会資本が整備されて、大体半世紀を過ぎて老朽化している、そうしたもののメンテナンスをしっかりするということが防災ニューディールにつながっていくという御指摘をいただいております。

 私どもも、そういう点では、この重要性を十分認識しながら、この十八条の二項に書いてある資金というものを十分活用しながら、また、今、復興の、全国防災事業もやっておりますけれども、そうしたものを踏まえて、国民の皆さんの生活を守るための予算措置等は弾力的に、十分配慮しながらやっていきたいというふうに思っております。

石井(啓)議員 実は、私どもは今、提唱しました防災・減災ニューディール政策の推進基本法を国会に提出するべく準備をさせていただいているところでございますので、ぜひ政府・民主党さんにあっても、当然自民党さんもそうですけれども、御協力をいただきたいというふうに思っております。

 ところで、政府にあっては、基礎年金国庫負担の財源確保のための交付国債、これを今回取り下げるということになりました。この交付国債にかわる財源措置のために今年度の補正予算を検討しているという報道がございます。

 私は、それはそれで結構なんですけれども、超円高、株安、また電力不足など、経済のリスク要因が強い中で、あわせて景気対策としての補正予算の検討も必要なのではないか、こういう問題意識を持っておりますが、この点について総理の御見解を伺いたいと思います。

安住国務大臣 先ほどからいろいろ御指摘がありますように、交付国債については、三党の合意で取り下げる。ならば、逆に言えば、これを二分の一にするには必要な財源をどういうふうに賄うのかということをぜひ三党間で話をしていただいて、それに基づいて何らかの措置を講ずるということであれば、石井政調会長御指摘のように、これは補正が必要になってまいりますので、そこは念頭には置いております。

 ただし、経済情勢や財政状況等を全体に踏まえながら、現時点で、景気対策や円高対策を含めたものという今御指摘をいただきましたけれども、それについてはまだ予断を持って答えるのはちょっと難しい時期かなと。

 と申しますのも、四月に本予算が成立をいたしまして、これの執行というのはこれから本格的になりますので、そうしたものを踏まえながら、景気の腰折れとかそういうことがないような、状況を見きわめながら柔軟に対応したいと思っております。

石井(啓)議員 ぜひこれは柔軟に検討していただきたいと思います。

 それから、この三番目のところにございますが、附則第十八条第三項でございます。

 今回、消費税法案が成立しても、自動的に消費税率が上がるということにはなっておりません。この第三項の中には、「消費税率の引上げに係る改正規定のそれぞれの施行前に、」いわゆる八%に引き上げる、あるいは一〇%に引き上げる前にということですね、「経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、前二項の措置を踏まえつつ、」前二項というのは、第一項、政策努力である名目三%、実質二%の経済成長、あるいは第二項の成長等に向けた施策の検討ですね、こういった「措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。」こういうふうにされております。

 したがって、政府は、消費税引き上げ前に経済状況の好転を確認する、いろいろな経済指標で確認する、その際、第一項の経済成長目標、第二項の経済成長施策の検討の措置を踏まえる、こういうふうにされているわけですから、政府として消費税率引き上げまでに景気回復を確認する、こういうことになると思いますが、この点についていかがでしょうか。

安住国務大臣 御指摘のとおりでございます。

 経済状況の好転について、今政調会長からも御指摘ありましたように、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、第一項に規定されている経済活性化等に向けた各般の措置を踏まえると同時に、第二項に新たに規定される資金の重点配分等の措置が消費税率引き上げ後に実施される可能性があることも踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案するということになっておりますので、これをそのまま私どもの解釈とすれば、消費税率の引き上げに当たっては、経済状況の好転が条件とされておりますので、デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みを全力で進めていくというふうになると思います。

石井(啓)議員 ここのところは非常に重要なところで、やはり、景気の悪いときに消費税引き上げなんてとんでもないという声が非常に多いんですね。ですから、これは重要な点です。消費税率引き上げまでに景気回復を確認する、もう一度、総理の方からこれを確認させていただきたい。

野田内閣総理大臣 読み上げていただきました附則の第三項、これは一項、二項を踏まえての話でありますけれども、平たく言葉で言うと、経済の好転を全力で図っていく、その状況を確認して消費税の引き上げを行うということでございます。

石井(啓)議員 ありがとうございました。

 今、総理の口から、経済状況の好転を確認するということが消費税引き上げの条件だということで答弁をいただいたところでございます。景気回復に向けた最大限の取り組みが不可欠だということを申し上げておきたいと思っております。

 次に、低所得者対策。

 今回、消費税引き上げに伴ういわゆる逆進性対策、低所得者対策でありますが、一般的に、消費税には所得の低い方ほど負担が重くなるといういわゆる逆進性がございます。それに対する対策ということで、当初、政府案では、給付つき税額控除を、将来的に税・社会保障の共通番号が定着した際にそれを導入するということでございました。

 この給付つき税額控除というのは、平たく言えば、消費税の引き上がった分を一部、減税あるいは現金給付という形で還付する、戻すというやり方ですけれども、一般的にはもう一種類、低所得者対策としては、生活必需品あるいは飲食料品等に低い税率を掛けるという複数税率あるいは軽減税率、こういうやり方がございます。

 今回の三党協議で、第七条に新たに条文を起こしまして、「低所得者に配慮する観点から、複数税率の導入について、財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含め様々な角度から総合的に検討する。」こういう条文が入りました。給付つき税額控除とあわせて、この複数税率の導入も低所得者対策として検討していただく、こういうことになったわけでございます。

 この給付つき税額控除と軽減税率というのは、それぞれに一長一短ございますね。

 給付つき税額控除というのは、手法としては非常に、簡素な手法といいますか、やりやすい手法なんですけれども、一方で、消費者から見ると、後から減税とか現金給付という形で来るものですから、なかなか対策を受けたという実感が得にくいというところが、短所がございます。

 一方で、軽減税率の方は、お買い物をするたびに、税率が低くなっていますから、そういった意味では非常にメリットを受けやすい。その一方で、対象をどうするかという線引き、これはある意味で相当の割り切りが必要なんですけれども、その割り切りが理解されるかという問題もありますし、また、実際に小売の中小零細企業の皆さんが納税事務を行いますけれども、その納税事務の負担が重くなる、そういう短所もございます。

 それぞれに一長一短ございますけれども、やはり、国民の皆様の声、要望をしっかりと踏まえて、本格的な低所得者対策、逆進性対策を講じていかなければいけないというふうに考えています。

 この点、総理、いかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 低所得者への配慮につきましては、これは、石井議員の御指摘のとおり、三党合意に基づく修正によりまして、給付つき税額控除、そして複数税率のそれぞれについて、さまざまな角度から総合的な検討を行うとされたところでございます。

 もうそれぞれの一長一短のお話は議員から御説明がございましたが、具体的には修正法案で、給付つき税額控除等の導入について、「所得の把握、資産の把握の問題、執行面での対応の可能性等を含め様々な角度から総合的に検討する。」複数税率の導入については、「財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含め様々な角度から総合的に検討する。」とされておりまして、こうした方向性に沿って今後しっかりと検討を進めてまいりたいと思います。

石井(啓)議員 二つ目に、下の方をちょっとごらんいただきたいんですが、これは税の方の三党合意で確認された事項なんですけれども、八%の段階では、複数税率と簡素な給付措置と二種類、選択肢としてありますが、政府としては、当初、簡素な給付措置の方をお考えになっておられましたですね。この簡素な給付措置の内容について、「しっかりとした措置が行われるよう、今後、予算編成過程において、立法措置を含めた具体化を検討する。簡素な給付措置の実施が消費税率の八%への引上げの条件であることを確認する。」ということで、三党で確認をさせていただきました。

 ですから、この簡素な給付措置というのは、手法は簡素なんだけれども中身はしっかりしたものじゃなきゃいけないということなんですね。なおかつ、立法措置も含めてこれを、簡素な給付措置の具体化をすることが消費税八%引き上げの条件だということが確認をされたわけでございます。

 当然、政府としてもこの三党合意の趣旨に沿って対応されることになると思いますが、この点についても確認をさせていただきたいと思います。

安住国務大臣 今御指摘いただきましたけれども、「しっかりとした措置が行われるよう、」ということで合意を得ました。ですから、私どもとしては、簡素な給付措置の実施が消費税率の八%への引き上げの条件であるということでございますので、八%の消費税の引き上げ時にはしっかりとした給付というものを行いたい。

 ただし、いわばどの範囲でどれだけの額にするかということについては、政府としてもさまざま検討いたしますので、また三党に御協議をいただければというふうに思っております。

石井(啓)議員 消費税引き上げまでに低所得者対策を具体化するということを確認させていただきました。

 ところで、中小零細企業から、消費税を引き上げた場合の価格の転嫁について、いろいろな声がございます。

 まず、小売価格の転嫁についてですが、消費税引き上げに伴って消費が落ち込む懸念がある中で、小売価格になかなか転嫁できないという声がございます。これに対しては、やはり景気自体をしっかりと回復させて、消費を活性化して、転嫁をしやすい経済環境をつくるということが、私はまず第一に重要なことだというふうに思っています。

 さらに、下請、孫請の中小零細企業からの声ですが、消費税率引き上げ分を下請、孫請の方で持てというふうに親企業から強要される事例がある、こういうふうに聞いております。これに対しては、必要な法改正を含めて、下請、孫請いじめへの監視体制をやはり強化しなければいけないというふうに考えます。

 これらの中小零細企業の価格転嫁への対応について、お伺いをしたいと思います。

岡田国務大臣 石井議員御指摘のとおり、まず、経済の状況がよくなければ転嫁は難しい、そこは先ほどもお触れになったところで、経済の回復ということが非常に重要になると思います。その上で、やはり、消費税が上がった分の転嫁は当然であるということについて、国民にもしっかりPRしなければいけないということだと思います。

 後段で述べられた、下請などに対する、転嫁をそっちでのみ込んでくれというような、これは不公正な取引方法ということになりますので、独禁法あるいは下請法上、法律違反。そのことをしっかり取り締まる体制も整備をし、そして、必要があれば法的にさらに強化するということを検討しなければならないと考えております。

石井(啓)議員 それでは、今回、政府提出法案、特に年金関係法案それから子育て関係法案、これがどういうふうに三党合意で修正あるいは合意になったかということを申し上げたいと思います。

 まず、年金に関しましては、低所得者への加算年金というのがございます。これは、政府の方は一定額の加算という案でしたね。六千円、一定額の加算ということでしたけれども、私ども公明党としましては、そもそも二五%加算ということを主張してまいりました。最終的にまとまりましたのは、私どもの定率の加算の考え方を参考に、月額五千円を基準に保険料納付済み期間に応じた加算を行うということになりました。

 ただ、自民党さんの強い御主張で、これは年金の世界とは別の世界でおやりなさいということでございましたので、事実上は年金の加算という内容なんですが、形式上は福祉的給付という形になっています。

 また、これは委員会の質疑のときの、加算される方とされない方のところで逆転現象が起きるじゃないかという指摘もございましたので、逆転現象が起きないような対策も講じて、低所得者への加算年金約六千億円弱、これが実現する。低年金対策は一歩大きく進むということになったかと思います。

 それから、受給資格期間の短縮、これは、もともと私どもも、現在二十五年、三百カ月納めないと年金をもらえないのを、他の先進国並みに十年に短縮すべきという主張をしてまいりました。政府案は公明党と同じ中身でございましたので、そのとおりに合意をいたしました。

 また、被用者年金、サラリーマンの厚生年金あるいは公務員等の共済年金の一元化、これはそもそも、私ども自公政権時代に法案を出していまして、当時の民主党さんから反対されて、当時やっておけばもっと早くできたんです。政府案は当時の案とほとんど同じ中身でございましたので、民主党さんも反省されて我々と同じ案を出してこられたと思いますけれども、そういう中身で合意をしたところでございます。

 これ以外にも、短時間労働者への厚生年金の適用拡大、あるいは産休期間中の社会保険料の免除ですとか、遺族基礎年金の支給を父子家庭に拡大するとか、そういう成果も得られましたし、また、大きいのは、基礎年金国庫負担二分の一を恒久化するということが今回確定をいたしました。これで、二〇〇四年、自公政権当時に行いました年金の抜本改革が完結をしたということになりますので、これも大きな成果だと思っています。

 さらに、子育て支援関係、後ほど同僚の高木議員の方から詳しく質問させていただきますが、幼保一体化については、政府の総合こども園が、今回、私どもの主張の認定こども園の拡充という形になりましたし、保育の実施義務は、当初、政府案では市町村の保育の実施義務を外すということになっておりましたが、これは従来どおり実施義務を負うということに修正をしました。

 ただ、施設の認可については、政府は新たに指定制ということを導入してきましたけれども、それをそうではなくて現行の認可制度、従来は実は認可の基準を満たしていても認可されないという事例がたくさんあったんですが、基準を満たせば原則認可するという方向で修正を行うということになりました。

 実は、こういったいろいろな成果が今回得られましたので、ぜひ、政府にあっては、こういった当面の年金改革あるいは子育て支援の対策に関する成果について大いにPRしていただきたいと思っているんですね。とかく、何か消費税引き上げのことばかりPR、PRといいますか、表に出てきて、具体的にどういう社会保障の改革をやっているかということが余り伝わっていないというところがございますので、ぜひこれはPRしていただきたい。

 特に、受給資格期間の短縮などは、これは恐らく申請主義になりますよね。ですから、この対象と思われる方にぜひ周知していただきたいと思いますし、子育て支援関係も、現行制度よりこれは大きく制度が変わりますので、市町村ですとか事業者ですとか、あるいは保護者の方、関係者の皆さんに広く周知をしていただきたいと思います。

 この点、いかがでございましょうか。

小宮山国務大臣 御指摘のように、年金制度、子育ての制度、合意をいただいて大きく一歩前進をいたしますので、これは、審議をしているときは審議もお聞きいただきたいと思いますし、法案が成立いたしましたら政府広報でしっかりと伝えていきたいと思います。

 特に、おっしゃった受給資格期間の短縮で新たに資格を得る方については、行政の側で対象者の把握に努めまして、年金の請求手続の勧奨などを行っていきたいと考えています。

石井(啓)議員 では、ぜひよろしくお願いいたします。

 それでは、最後の質問になりますが、税制の法案の方を申し上げたいと思います。

 当初、政府案には、所得税あるいは資産課税、相続税、贈与税の見直しも入っておりました。これに対して、私どもは、不十分だ、もっと改革を進めよという主張でございましたが、一方で、自民党さんの方はまた別の主張でございまして、三党がこれはばらばらの主張をしていたものですから、なかなか短い期間では協議ができないということで、改めて年末の来年度の税制改正で協議をするということになりましたが、今回の三党合意では、その方向性として、所得税については、最高税率の引き上げなど累進性の強化に係る具体的な措置について検討するというふうにされましたし、また、資産課税については、相続税の課税ベース、税率構造、贈与税の見直しを行う、これを来年度の税制改正で行うというふうにされました。

 とかく今回、消費税だけの改革じゃないかという批判を受けておりますけれども、このたびの消費税の改革に次いで来年度の税制改正では、必ず、こういった所得税あるいは資産課税の改正について合意をされた検討の方向性で行うということを確認いたしたいと思います。

安住国務大臣 御指摘のとおりだと思っております。

 三党協議においては、所得税、資産課税の見直しの方向性については合意に至ったものの、具体案についてはさらに議論を尽くす必要があるという認識であったと承知をしております。

 その結果、所得税、資産課税の改正規定は原案から削除された一方で、今政調会長がお話しになりましたように、所得税の最高税率の引き上げなど累進性の強化に係る具体的な措置、相続税の課税ベース、税率構造及び贈与税の見直し等について、これは年度改正でしっかりやりましょうということになっておりますので、この方針に基づきまして、しっかりとした資産課税、所得税等の改革については方向性を具体化していきたいと思っております。

石井(啓)議員 時間が参りましたので、以上で終わります。ありがとうございました。

中野委員長 これにて石井君の発言は終了いたしました。

 この際、お諮りいたします。

 議員高木美智代さんから委員外の発言を求められております。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 高木美智代さん。

高木(美)議員 公明党の高木美智代でございます。

 まず総理に伺います。これまでの経緯を踏まえまして、私は毅然とした対応を総理に望みたいと思います。

 国民の皆様は、この消費税引き上げにつきまして、厳しい国家財政、そしてまた増大する社会保障状況も認識をされまして、いつかは必要、このような認識をされている方も多くいらっしゃいます。しかし、なぜ今この景気状況の厳しいときなのか。サラリーマン家庭におきましては減給はざら、商店は閉じていく、若者に仕事がない、こういう怒りの声や、また、低所得の方、そして、今も石井政調会長から質問で取り上げさせていただきましたが、中小企業への配慮が十分ではないのではないかといったような不満のお声は根強くあります。

 三党合意がまとまったというのは、国会の中の話でございます。むしろ、国民の皆様の理解を得るためにここからが大事であって、政府の丁寧な説明が求められると考えます。総理、今後どのような方法で国民の皆様に理解を求めていくのか、答弁を求めます。

野田内閣総理大臣 今回の、本当に、各党で胸襟を開いて、そして譲り合った結論というのは、あくまでやはり社会保障改革が待ったなしの状況であるということ、これを踏まえての対応でございました。

 先ほど石井政調会長からも御指摘ございましたとおり、例えば年金の受給資格の短縮の問題でも、当事者がしっかりと理解をして、自分が当事者であることがわかるように周知をしなければいけないというふうに思いますし、そのほか、これから御議論いただくのだと思いますが、子ども・子育ての部分についても、関係者がたくさんいらっしゃいます、自治体もありますし、事業者もあります、保護者もいらっしゃいます、そういう皆さんに周知をしていかなければなりません。当然、これは、この国会の中での議論を通じて国民の皆様に御理解いただくということもありますが、成立をした暁には、これはまさに政府の責任になります。政府広報を含めて、しっかりとPRをしていきたいというふうに思います。

    〔委員長退席、武正委員長代理着席〕

高木(美)議員 成立した暁にはと今総理はおっしゃいましたが、今、国民の皆様は、先ほども、中小企業はどうなる、医療の関係者もこの内税をどうしていくのか、また、サラリーマン家庭の方たちも教育費が上がっている。また、実は今月から例の扶養控除が廃止になりまして、その負担は御家庭には重くなっております。そうした状況の中で、私は、こうした議論とあわせまして、国民の皆様にしっかりと説明をしていく、これが必要ではないかと思っております。総理にぜひともそうした対応を強く求めるものでございます。民主党の中の抗争に明け暮れるのではなくて、むしろ、視野を国民の皆様にしっかりと軸を置いてお願いをしたいと思います。

 また、我々は、大激論の末に、責任政党としての今回の決断を行わせていただきました。一方で、民主党は大混乱の状況にあられるわけですが、政治生命をかけるとおっしゃってこられた総理として、民主党が例えば分裂しても、少数与党に転落したとしてもこの法案を成立させたいというお覚悟があられるのかどうか、伺います。

野田内閣総理大臣 少数与党も分裂も、そういうことは想定していません。みんなが一致結束して国民のために行動する、社会保障改革を具体的に実現をするために、みんなが包括的な改革に力を合わせて闘っていく、そういう姿勢をきょう確認したいと思っております。全員で結束して頑張っていきたいと考えております。

高木(美)議員 今の時点ではその御答弁が精いっぱいかと思います。

 また、消費税引き上げは、国の将来を左右する大きな問題でございます。成立すれば速やかに解散して信を問うとおっしゃった野田総理のお話は、そのまま受けとめてよろしいのでしょうか。今国会の終わりには解散があるということでしょうか。

野田内閣総理大臣 解散を軽々に語るべきではないと思っています。一体改革も含めてでありますけれども、やらなければいけないことをしっかりやり抜いた暁に、適切な時期に国民に信を問いたいと思います。

高木(美)議員 私は、子ども・子育て関係につきまして、現場レベルでの修正協議を担当させていただきました。

 少し経緯を述べさせていただきたいと思いますが、公明党が児童手当制度をスタートしてからことしで四十年になります。一貫して、次の時代を担う子供の幸福を第一に子育て支援策を進めてまいりました。

 二〇〇六年の少子社会トータルプランでは、子供の幸福のために、安心して子供を産み育てられる社会へとしてまとめ、また、一昨年の十二月には、新しい福祉社会ビジョンを発表いたしました。また、その間も財源を少しずつ見つけては実現をしてきましたが、どうしてもやはり財源が足りないという状況があります。

 今回提出の政府案に、中身につきまして隔たりはありますけれども、消費税を引き上げるなら子育てにお金を使いたいというこの考えには賛同できます。提示された七千億円では足りませんが、子育て支援策を少しでも前に進めることができる、この思いで臨ませていただいたわけでございます。

 我が党の坂口副代表、また、きょう提案者の池坊議員、また渡辺厚労部会長と協議をいたしまして、今回、子供の幸福を目的としながら女性が働き続けられる社会を目指そうと、関係団体、また自治体、利用者からの聞き取りや視察を重ね、また、我が党の地方議員からも多くの現場の声を寄せていただきまして、党として、今後の幼児教育・保育制度のあり方についての考え方という紙をまとめたわけでございます。

 この議論が始まった当初、早々と反対を表明する政党もございました。また、関係団体の賛否もさまざまだったわけでございます。政府案のままでは、とてもまとまる状況にありませんでした。しかし、公明党は、最終的な消費税の賛否をどうするかはともかく、中立の立場で、子育て支援のあるべき姿を追求し、考え方だけは取りまとめて公表したい、このように考えていたわけでございます。

 そして、急転直下、社会保障を掲げる我が党が三党協議に参加することになりまして、中でも子供関係は、六月十二日からの四日間、激しい議論を重ねた結果、我が党の案十二項目全てを何らかの形で盛り込むことができたと思っております。

 嫌みではございませんが、こういう仕事の仕方を、ぜひとも民主党の議員の方たちも見習っていただきたいなという率直な思いでおります。

 私は、今回の修正案は公明党の案が軸になっていることを高く評価いたしております。総理は、このような経緯をどのようにごらんになっていらっしゃいますか。

野田内閣総理大臣 今回、社会保障にかかわる部分は石井政調会長に御参加いただき、税にかかわるところは斉藤鉄夫議員に御参加いただき、本当に真摯な議論ができたと思います。

 いわゆる推進法の基本的な考え方のところから、個別のそれぞれの社会保障あるいは税にかかわる分野について、お互いに固有の政策を持っております。私どももあります。御党もあります。自民党もあります。でも、これは国民のために前進をさせようという趣旨でお互いに譲り合って、今回の合意ができたし、その修正ができたと思っておりますので、関係している全ての皆様に心から感謝申し上げたいと思います。

高木(美)議員 この三党の確認書でも書かれたわけですが、質、量ともに充実させるというこの修正案を実現するには、やはり最低限一兆円超の予算が必要となります。七千億円は確約をされたわけですが、保育士の方々の処遇改善であるとか、また妊婦健診を恒久化するには、どうしても足りないという状況でございます。残りの三千億円の確保を求めてまいりましたが、委員会質疑の中でもはっきりしないという状況があります。

 改めて総理に伺います。総理の責任できちっと確約をしていただきたいと思います。御決意はいかがでしょうか。

野田内閣総理大臣 御指摘のとおり、三党合意に、幼児教育、保育、子育て支援の質、量の充実のため、一兆円超の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力する旨が盛り込まれたことの意義は、私は大変大きいと思っております。

 その合意を踏まえまして、子ども・子育て支援法案の修正案では、附則に、子ども・子育て支援の量的拡充及び質の向上のための安定財源の確保に努めるとの規定が追加をされました。

 政府においては、安心して子供を産み、そして育てられる社会を目指しまして、今回の三党の合意や法案の附則に基づいて、財源確保のために最大限努力をしていく決意でございます。

高木(美)議員 よろしくお願いいたします。

 今回の修正案の概要について伺います。

 総合こども園法を撤回いたしまして、認定こども園法の改正案という形になりました。政府案の総合こども園法では、さらに今の制度を複雑にし、待機児童の解消もできない、また、新制度に移行する混乱も懸念をされます。かといって、現行の認定こども園も、利用者の評価は高いものの、財源不足と、また、文科、厚労という縦割りで拡充が進まないという課題を抱えておりました。

 政府案でもだめ、今のままでもだめ、そこで、最善の選択肢といたしまして、現行の認定こども園法の改正になったわけでございます。最終形は、今お示しをさせていただきますパネルのとおりでございます。

 この改正に至る趣旨を踏まえまして、認定こども園法の改正の効果をどのようにお考えか、公明党の提案者である池坊議員に伺います。

池坊議員 先ほど高木議員がおっしゃいましたように、私たちは、責任ある政治家として、次世代に恥ずかしくない法律をつくりたい、その思いでいいものをつくり上げてきたと思っております。

 特に胸を張って申し上げられるのは、長い時間をかけて、現場のさまざまな方々のお声を、保育園、幼稚園、都道府県、保護者、市町村、酌み上げてまいりました。それは本当に努力を積み重ねてきたと私は思っております。

 今議員から御質問がありましたように、認定こども園は、五年前に幼保連携の先駆的な取り組みとして行われました。ただ、二つの問題がある。財政支援が十分でない、そして、幼稚園と保育所の制度を前提とした二重行政であること。これらのことを踏まえまして、総合こども園は、こども園給付という財政支援を行う、幼稚園、保育所それぞれの認可や指導監督の一本化を図る。それならば、総合こども園じゃなくて、すっきりと認定こども園の拡充でいいんじゃないか、そういうことでおさまってきたわけです。

 では、どこが違うのか。政府提出では、保育所は原則として全て総合こども園に入ります、移行される。ところが、これは問題だ、保育園は全て移行したいとは思わないというところもございます。現場の声をしっかりと酌み取り、幼稚園、保育所から幼保連携型認定こども園への移行は義務づけません。

 また、政府提案では、一定の要件を満たす株式会社を認めよう。でも、これも、幼稚園協会、さまざまな現場の声から、いや、それはどうかというお声もありました。それらのことを考え、設置主体を国、地方公共団体、学校法人及び社会福祉法人といたしました。

 そして、今できましたのは、幼保連携型認定こども園は、一つの施設で認可、指導監督を一本化する。そして、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた給付の施設型給付を創設する。内閣府に改正後の認定こども園法などを所管する体制を整備する。このことによって、極めて重要な幼児期の教育、保育を着実に前進させることができるというふうに私は考えております。

高木(美)議員 重ねてお伺いいたします。

 今回の修正案で、待機児童解消をどのように進めていくことになるのか、伺います。

池坊議員 今までは指定制の問題がございました。指定制だと保育の質の確保が図られないのではないか。今回は、認可制度を前提といたしまして、認可をして、その一定の基準を満たしたものはみんな認可し、そして財政的支援を行う。このことによって、保育所とか認定こども園が大都市部で多くの子供たちを入れなければならないようなときにも、機動的に対応できる仕組みを導入することができるようになりました。と同時に、私どもが常に提案しておりました小規模保育や家庭的保育などの多様な保育についても、市町村認可として財政支援を、地域型保育給付の創設ということで拡充することといたしました。

 この修正を前提といたしますと、市町村が潜在ニーズも含めた需要を確実に把握して、それに対応した学校教育、保育の計画的整備に取り組むことができます。消費税による安定的財源を確保し、こうした取り組みを総合的に行うことによって、私は、速やかに待機児童を解消していくことができると考えております。

    〔武正委員長代理退席、委員長着席〕

高木(美)議員 今、答弁にございましたとおり、これが最終形の子ども・子育て支援の仕組みになっております。今のこの認定こども園をさらに拡充いたします。特に、この幼保連携型の認可を一本化しながら、これをさらに、これは評価が高い類型でございますので、ここに財政支援も入れながら進めてまいりたいと思っております。

 あわせて、保育所につきましては、当然のことながら、この幼保連携型をできれば目指していただきまして、質の高い幼児教育もあわせて提供していただく。特に、公立保育所はそれが急務であると思っております。また、幼稚園におきましては、当然、保育に関しましても、預かり保育等を進めていただきながら進めていただく。

 そうしますと、ゼロ歳から二歳児については、この小規模保育、家庭的保育、いわば保育ママであるとかおうち保育所であるとか、そうしたところでゼロ歳から二歳児を見て、さらに、今度は市町村が権限強化されますので、幼稚園そして保育所、ここの量を拡充しながら、またあわせて、認定こども園、これも拡充をしながら、そこに連携をしながら進んでいく、やっとこうしたトータルの絵柄が描けたわけでございます。

 もう一つ伺いたいのですが、我が党が長年主張してきました児童福祉法第二十四条、「保育に欠ける」、これを今回、保育が必要な、これは政府案にもございました、このように改正し、ただし書きにつきましても具体的に明記することになりました。

 これによりまして対象者の範囲がどのように変わるのか、答弁を求めます。

池坊議員 委員も御存じのように、児童福祉法第二十四条、保育に欠ける場合は保育をしなければならない。これは、昭和二十二年にできましたものがそのまま置いてあったということが、私はむしろ不思議だなという気がいたします。

 入所申し込みを受けて、市町村が保育に欠けるかどうかを判断するわけです。ところが、実態がそのまま保育に欠けるにもかかわらず、これは、市町村に保育所がないから入れないというお子様もたくさんいらっしゃいました。ですから、今回の修正案では、保育の利用とは独立して、入所手続とは別に、一人一人のお子様について、客観的な要件に照らして、保育が必要な子供として保育の必要性を認定する仕組みに変えることとしております。

 これによって、従来よりも正確に地域の保育需要を把握することができますから、計画的な保育の整備ができるということになりますし、しっかりと保育所に入ることができると考えております。

高木(美)議員 今の答弁とあわせまして、この一番下にあります放課後児童クラブ、これも要件の緩和をお願いいたしました。これも、今小学校三年生までですが小学校六年生へ、そして、親御さんも、家庭にいないというのが条件でございましたが、労働等で家庭にいなくても、例えば介護とか、またさまざまな、御本人の疾病とかそうしたことで、いながらもお子さんを見れない、この要件も緩和するということで今回合意をさせていただいたわけでございます。

 そこで、少子化担当大臣に伺います。

 こうしたものを支えていく保育士と幼稚園教諭等の人材の確保策につきまして、資格の一本化であるとか、また、処遇の改善、復職支援など、委員会でも求めてまいりました。今後どのようにお取り組みになるのか、答弁を求めます。

中野委員長 担当大臣小宮山洋子さん、時間が参っておりますので。

小宮山国務大臣 今回の修正案では、幼稚園教諭の免許、保育士の資格についての一本化、そのあり方についての検討ということ、また、従事者の処遇の改善、そして、現在保育に従事していない保育士の就業促進などの人材確保策のための方策を検討すること、こうしたことについて法律上の検討規定を盛り込んでいただきましたので、これに従いましてしっかりと対応していきたいと思います。

高木(美)議員 今回、こうした施設整備をしっかりと進めさせていただきました。あわせまして、ワーク・ライフ・バランスの取り組みが大変重要と思っております。この取り組みを促進していただきますことを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

中野委員長 これにて高木さんの発言は終了いたしました。

 次に、高橋千鶴子さん。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 社会保障と税の一体改革について、先週十五日に、民主、自民、公明、三党の修正合意が結ばれ、新法二つと膨大な修正案六本の条文を手にしたのは、二十一日木曜日でした。そして、あしたにも採決とは、余りにも乱暴です。三党が合意すれば何でもやってよいというなら、それは国会の自殺行為と言わなければなりません。世論調査でも七割が反対と声を上げています。国会は、民主党の中や三党の協議ではなくて、国民の前でこそ徹底審議をすべきであります。

 さて、この合意の問題から質問に入りたいと思います。

 この三党の確認書には、今後の公的年金制度、今後の高齢者医療制度に係る改革については、あらかじめその内容について三党間で合意に向けて協議すると書かれています。

 六月十九日付の公明新聞には、「公明党は、閣議決定した最低保障年金などの創設と、後期高齢者医療制度を廃止する法案の提出を取り下げるよう粘り強く主張」してきたと。それで、「改革の実施時期を含め三党間の合意が必要となるため、事実上、公約撤回につながります。」と書いていらっしゃいます。

 公明党の提出者に伺いたいんですけれども、これは事実ですね。

西議員 今回の三党合意、最終的には、あらかじめ三党間で合意するという結論を得ました。つまり、民主党は民主党のお考えがありますし、自民党は自民党のお考えがございます。私どもも公明党の考えがあります。その三党の考え方を持ち寄って、この国民会議に付託する前に私ども三党で協議した上で、国民会議の方で御議論をいただく、こういう結論に達した次第でございます。

高橋(千)委員 持ち寄って、付託する前に協議をする、ですから、事実上の撤回ということで公明党さんは認識をしているということで確認をしたんです。イエスかノーかだけ。

西議員 マニフェストというのは、それぞれの政党の主張でございます。今回、例えば後期高齢者医療制度の撤廃という法律を今国会中にお出しになるというふうに政府はおっしゃっておりましたけれども、このことも含めて三党合意にかかる、こういうことが正確な表現であろうと思います。マニフェストについては三党合意にかかる、このことについては三党とも合意をした、こういうことでございます。

高橋(千)委員 公明新聞に正式に書いているものが事実ですかと聞いただけなのに、そうだとおっしゃっていただけないということは、これは本当に、三党協議自体の問題だけではなくて、それぞれの党の支持者や国民に対する姿勢が問われるのではないかと、ちょっと、正直驚きました。

 同じように、自由民主党にも伺いたいと思います。

 今週号の自由民主には、「事実上のマニフェスト撤回」と大きく見出しが躍っております。(発言する者あり)そのとおりと言ってくださればいいんです。「わが党の社会保障の考え方 民主党が全面的に受け入れ」と。記事の最後には、「政策的に協力するからといって民主党政権そのものを認めるわけではない。特に今回の合意で同党が「国民との契約」と豪語したマニフェストを否定した意味は大きい。」と明言をされています。

 そこで伺いますが、最大のポイントは、やはりマニフェストの撤回という意味でしょうか。そして、これは先ほど西提出者もお話しされたんですけれども、持ち寄って、国民会議に付託する前に、事前に協議をするということは確認したんだということを盛んにおっしゃいましたので、そうすると、これまで出したマニフェストの撤回というだけではなくて、将来の政策についてもまず合意が必要、つまり、縛ることにならないでしょうか。自民党の提出者に伺います。

加藤(勝)議員 高橋委員にお答えしたいと思います。

 実務者間の議論というのは、基本的に、政府が出された社会保障に関する法案、そして私どもが提出させていただいた社会保障制度改革、当時は基本法の骨子と申し上げておりましたけれども、その中身について議論をさせていただいて、そして、結果として、三党合意、あるいは今お出しさせていただいております推進法案という形で提出をさせていただいたわけでございます。

 今お話にあるように、撤回云々ということ自体は直接そこで議論していたわけではございませんので、そこから先はそれぞれ党の中で、それはいろいろな御解釈があろうかと思いますが、あくまでも実務者としては今お出しさせていただいているものが全てでありまして、それに基づいて、これから、法案が成立すれば、三党の合意に基づいて、あるいは推進法案等々に基づいて議論が進められる、こういうふうに考えております。

高橋(千)委員 午前中の町村委員の質問の中でも、事実上の撤回ということをこの場でおっしゃっていましたので、党の方と実務者協議にかかわった人が何か違うことを言っているのかと非常に疑問でならないわけであります。

 皆さんが確認をしていることは、三党協議がなければ実現しないということはまず確認をされていることだと思うんです。

 長妻提出者に伺いますけれども、そうすると、それぞれの党があるんだ、掲げる精神は違っていいんだと思うんです。だけれども、今合意しているのは、三党合意を経てからということを言っているわけです。合意がなければ実現しない。そうすると、裾を踏まれて前に進めない状態になるわけですよ。そうすると、次の選挙のときはマニフェストをどうするんですか。自民、公明にお諮りをするんですか。

長妻議員 お答えを申し上げます。

 今おっしゃっていただいたように、この確認書では、今後の公的年金制度、今後の高齢者医療制度に係る改革についてはということで、それで三党間で合意に向けて協議するということでございまして、これは、今おっしゃっていただいた、焦点となっております我が党の最低保障年金や国民年金を含む一元化、あるいは後期高齢者医療制度を廃止して国保を県単位で一本にする、こういうようなものも含まれておりますけれども、現実の今のねじれ国会の中で、これは厳しい現実です。

 参議院で野党の御協力がないと法律が一本も通らないという現実もございますし、今申し上げた公的年金制度や医療制度というのは、これはねじれていなくてもやはり一党だけで決めるということではなくて、というのは、政権交代のたびに制度が変わっていたら一番迷惑をこうむるのは国民の皆様でございますので、そこで、今回のこういう枠がなくてもあっても、やはり野党と協議しないとこれは着地できない問題だというふうに考えております。

 当然、我々は、その場では我々の主張を申し上げますけれども、我々の主張が一〇〇%そのまま通るかどうかというのは、協議を真摯にして、何とか御協力をお願いしていくという中で、その目的は与野党とも一緒です、最低保障、その年金の下支え機能をどう強化するのか、あるいは、医療制度も持続可能にするにはどうしたらいいのか、問題意識は共有していますので、その中で着地点を見出していく努力をする、そういう枠ができた、こういう理解でございます。

高橋(千)委員 長妻提出者のその答弁は、これまでも何度も聞いてきました。

 言っているのは、私は、この三党合意の性格ということを言っているんです。つまり、もちろん、マニフェストにこれまで掲げてきたことがいろいろな事情で実現が難しくなるということはあるかもしれませんよ。だけれども、これから先のことについても縛るんじゃないかということを言っているんです。

 では、マニフェストに、ねじれ国会なので自民、公明の了解が得られた後実現できますとただし書きでも書くつもりですか。そういうことになるじゃないですか。

長妻議員 お答えを申し上げます。

 これは、現実の政治の今の現状の中で、やはり我々は、理想を掲げて国民の皆様にこのマニフェストをお示ししました。ただ、それを現実に実行して、実現するには、やはり法案という形にして、法律を国会で通す、この作業がないと、これは現実に口だけの話になってしまうわけであります。

 そういう意味では、我々は、その理想を掲げながらも、そこから一〇〇%、一歩も譲らないということであると、これは法律が現実には成立しないということになりますので、少しでもその目的を達成する、そして、野党の理解を得て、何よりも国民の皆さんの理解を得て、国民の皆さんにとっていい制度を、法律を通して一つずつ進めていく、こういうことが我々に問われているんだと思っておりますので、ぜひ御理解いただきたいと思います。

高橋(千)委員 まず、それを言うのであれば、最低保障年金制度と後期高齢者医療制度廃止法案を出してから言ってくださいよ。出してもいないうちに、一〇〇%できないとか、そういう議論じゃないでしょう。まだその努力をしていないんだということを言っているんです。

 政党として、それぞれの党が公約を掲げて選挙を行います。しかし、肝心の社会保障については、三党合意という縛りがきいているので、入り口は別だけれども、出口は一緒なんです。そういう、国民を全く無視した重大な合意だと言わなければならない、そういうことなんだということを指摘させていただきます。

 そこで、総理に伺います。

 自民、公明両党が撤回を迫る最低保障年金制度の創設については、国連からも繰り返し勧告を受けているはずです。どのような中身で、かつ、日本政府がどのような報告をしているのか、伺います。

野田内閣総理大臣 ちょっと、ずっと議論を聞いていて、見解が全く違うと思っていますのは、我々は、マニフェストで掲げたことは大事だと思います。それは諦めないで頑張っていくんですが、幻想と理想は違うと思うんです。言うだけではこれは通らないんです。物事を現実に落とし込んで通すには、私は、三党合意という、その入り口に立つということは、実現をするための大きな前進だと思います。そういう協議をしないで物事は通らないという現実を踏まえて、これは我々も、政治を前進させるための大きな糸口だというふうに思っていますので、大きな見解の違いだと思います。

 そこで、お尋ねの、国連社会権規約委員会から、二〇〇一年八月に、最低年金を公的年金制度に導入する旨の勧告を受けております。

 これに対して、事実関係で申し上げますと、二〇〇九年十二月に同委員会に対して提出した政府報告では、「二〇〇九年九月の「連立政権樹立に当たっての政策合意」において、最低保障年金を含む新たな年金制度を創設することとされている。」と事実に即して報告をしているところでございます。

高橋(千)委員 総理、聞かれていないことに答弁をされましたけれども、言うだけと、現実と理想は違うんだとおっしゃいました。しかし、そこをまずやろうとする努力をしていないということを指摘したんです。しかも、もしそう言うのであれば、三党合意ですから、これから百時間ちゃんと議論しましょう、そういうことを提案してくださったらいいのではないでしょうか。

 では、次に進みます。

 これが、今総理が答弁をしてくださった国連の勧告と答弁であります。

 これは、二〇〇一年の九月二十四日に国連規約委員会から勧告をされています、最低年金を公的年金制度に導入すること。そして、第三回政府報告ということで、二〇〇九年の十二月に、今おっしゃったように、「「連立政権樹立に当たっての政策合意」において、最低保障年金を含む新たな年金制度を創設すること」というふうに報告をしています。

 当時の連立政権というのは、三党でも中身が違っておりまして、民主、社民、国民新党でありましたけれども、今この三党は、民主、自民、公明ということで合意をしている。

 そこで、総理は、この国際公約も、まさかすぐ諦めるということではないと思いますが、確認をしたいと思います。

野田内閣総理大臣 先ほど、提案者の自民党の加藤先生が非常に冷静にお話ししていただきましたけれども、実務者は、撤回云々という話はしていないということです。まさにそれが事実だと思います。

 私どもは、これからの、まさにこのいわゆる公的年金制度にかかわるテーマについて、あるいは高齢者医療制度について、三党の合意を目指していくという中で協議をします。あるいは、国民会議の中での議論をしていきます。

 ということは、最低保障年金という旗はおろしていないということは、これは今まで政府報告で、事実に即して報告してきたと申しましたが、その基本的な姿勢は変わっていないということでございます。

高橋(千)委員 おろしていないというお答えでありました。また、実務者では、そこは撤回ということは確認していないというお答えでありました。公党の機関紙に書いてあることと違うのかなと思いますが、私はそれを問題にしているのではなくて、では、今度、その約束を本当に果たしてください、そして、その中身の議論をしましょうということを言っております。

 では、そこで、勧告がある背景には、やはりヨーロッパなど諸外国では、最低保障年金、高齢者の所得保障などが定着しています。また、全国の市町村議会でも、一千を超える最低保障年金制度を求める意見書が上がっています。ですから、最低保障年金は当然の流れだと言わなければなりません。

 高齢者の六割は年金だけが家計の全てです。高齢者の一二%が貯蓄がありません。年収百万未満の人の七割から八割が年金だけで暮らしています。ですから、暮らせる年金制度の創設は待ったなしだと思います。

 日本共産党は、基礎年金の半分は国庫負担という現行制度の考え方を発展させて、全ての年金加入者に保障すること、また同時に、納付の実績に基づいて、もらえる年金額を上乗せしていく、そういう最低保障年金制度を提案しています。ですから、最初は三万三千円ですので、小さい額ではありますけれども、消費税によらない財政再建を行いながら、段階的にふやしていくことを提案しています。

 そこで、公明党の提出者に伺います。今でも百年安心の年金制度は生きていますか。

西議員 お答え申し上げます。

 現在の年金制度、これは自公政権時代、つまり、平成十六年に成立したものであります。この考え方は、保険料の上限をまず固定する、基礎年金の国庫負担の割合を二分の一、それから、マクロ経済スライドなどを行うことによって制度の持続可能性を高める、こういう仕組みを導入したものであります。

 年金財政につきましては、委員も既にこの特別委員会で何回も議論されたように、長期的な収支で判断されているものですが、直近の平成二十一年二月に行った財政検証、これは五年に一回やっておりますけれども、人口、それから経済状況の見通し、さまざまな要件を経て、将来にわたって年金財政の給付と負担の均衡が図られている、こういうことが二十一年の検証でも見通されているところでございます。

 したがって、百年安心プランというのは生きている、こう申し上げておきたいと思います。

高橋(千)委員 百年安心は生きているという御答弁でありました。

 当時、社会保険庁のホームページには、「百五十歳になっても、ダイジョーブ。 牛丼が五千円になっても、ダイジョーブ。」こういう若者向けのキャッチコピーが躍っていたものであります。百五十まで生きる人がどれほどいるかは、ちょっと想像できないわけですけれども、この当時は、やはり景気が上向いて、物価が上がっていくんだ、そういうことが念頭にあったと思うわけです。それで、上がり過ぎれば年金財政が食われちゃうということで、今、西提出者がおっしゃったマクロ経済スライドで、自動的に毎年一定の割合、〇・九%引き下げることを決めました。

 ところが、その後もデフレが続き、マクロ経済スライドは一度も発動していません。そのため、政府の審議会でも、デフレのもとでもマクロ経済スライドを発動せよ、つまり、もっと下げろという声が上がって、次の検討になっています。今回の法案にはありません。

 そこで、もう一度、公明党の提出者に伺いたいんですが、デフレ下でもスライドをかけますと、百年安心で皆さんがつくったその仕組み、要するに、これ以上は保険料の負担を上げないという上限がある、これ以上は給付を下げないという下限がある、この下限を突き破ってしまう。これは、百年安心の基本を切り崩すことになると思いますが、公明党さんは賛成なんでしょうか。

西議員 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、今回の特例給付の解消につきましては、国民年金法の改正案ということで、当特別委員会の審議の対象にはなっていないということでございます。

 しかし、この特例水準については、基本的には、デフレ脱却、それから景気を回復する、これが基本だと考えております。その中でこの特例水準の解消を我々はしていかなければいけない、こう考えております。しかし、一方では、後世代へ負担のツケを回すということはよくない、こういう意見も党内にございます。付託された委員会でこれから議論が始まっていくわけですが、この議論も踏まえながら結論を出してまいりたいと思います。

 ただ、デフレ下においてもマクロ経済スライドを発動すべきかどうか、こういうことでございますが、公明党の石井政調会長の先ほどの話もありましたように、年金生活者、特に低年金それから低所得の皆さん、この皆さん方に大変大きな影響を及ぼすということを考えると、今回の低年金対策なども踏まえながら十分議論をして結論を出してまいりたい、こう思っております。

高橋(千)委員 公明党の議員さんがこの場で、マクロ経済スライドをデフレ下でも発動せよと質問されておりましたけれども、党としてはまだそういう立場ではないということを確認させてください。

西議員 党としての最終の結論はこれからでございます。

高橋(千)委員 確認をさせていただきました。

 私たちは、二〇〇四年の年金改正のときには、やはり、どんどん保険料が上がり、そして給付が下がっていく、そして、このマクロ経済スライドというのは、国会に諮らずに自動的に削減の仕組みをつくるものだということで、きっぱりと反対をしました。その上、デフレでも下げるという仕組みを入れるということは絶対あってはならないと思います。

 今、低年金対策ということをおっしゃいましたけれども、本当は、この〇四年の改正をやらずにおれば、もとの計算でいきますと、満額の国民年金は七万円を超えていたであろうということもありますので、今から上乗せを少しやるということよりは、もう少し慎重な検討がやられていればよかったということを指摘させていただきたいと思います。

 そこで、財政のことで一言だけ提案をさせていただきます。

 お手元の資料にもあるんですけれども、これは申告所得に対する税と社会保険料の負担率を示したものであります。

 党としては、この水色の部分はよく指摘をしてきたわけですけれども、所得税が、所得が高くなればなるほど、一億円が山になりまして、そこからその割合が低くなる、ここをもう少し変えていけばいいんじゃないかということを言ってきたわけです。要するに、高額所得者に応分の負担を求めていこうということです。一億円を超える方は一万七千人いらっしゃるそうです。百億円以上、このトップが九人いるということであります。

 実は、今回、ここに、黄色の部分ですが、社会保険料の所得に占める割合を足してみました。

 御存じのように、社会保険料は上限が決まっているために、申告所得に占める割合で見ると、高額所得者になると、もう色がつかないくらい、本当に小さくなるわけですね。当然だと思います。ですから、所得が低い人ほど社会保険料の負担の割合が非常に大きい、つまり負担が重いということになります。ですから、みんなで支え合うといっても、やはり負担の重さが所得によって全然違う、このことが改めてわかるのではないでしょうか。

 そうしたところにもきちんと目を向けることで、消費税ではない財源だって見えてくると思いますが、これは実は通告しておりませんが、総理に一言、感想を伺います。

小宮山国務大臣 再分配機能という意味では、低所得者には保険料の減免などもしていますので、ある程度そういう機能を果たすような仕組みはしていると思います。

 一方で、今御指摘の高額所得者の標準報酬月額の上限の引き上げにつきましては、これは、給付と負担の公平が求められる中で、公的保険の仕組みでどこまで所得再分配の機能を追求するかということ、また、保険料の半分は事業主負担なので、近年の経済状況などを踏まえますと、事業主負担の増大につながる上限の引き上げがどこまで可能かというような論点があると思います。

 この厚生年金の標準報酬月額の上限引き上げにつきまして、審議会で御議論をいただいたんですが、賛否両論がありまして、大綱では「引き続き検討する。」としているところです。

 健康保険の標準報酬月額の上限につきましては、既に平成十九年の法改正で上限等級を九十八万円から百二十一万円に引き上げています。さらに上限を引き上げることについては、関係者の意見も聞きながらまた検討をしていきたいというふうに思っています。

高橋(千)委員 私は今、総理に質問をいたしました。今、標準報酬のことは確かに議論になっていたし、これをもう少し引き上げればいいんじゃないかということは中央公聴会でも意見がありました。ですから、そういうことも含めて検討すべきですよねと言っているんです。社会保険料が今どうかということを言っているのではありません、もっと大きな意味で聞いています。いかがですか。

岡田国務大臣 なかなか興味深い御指摘をいただきました。こういった点についてもよく議論をする必要があるというふうに思っております。

 ただ、一点だけ、社会保障の方は、介護にしても、あるいは基礎年金にしても、あるいは医療にしても、サービスは同じですね。所得の多い人は多いサービス、いいサービスということはないんです。そういう意味では、負担だけ見るとこういうグラフになると思いますけれども、やはり、何に使うか、社会保障に使うということもあわせて考えなければならない問題であるというふうに思います。

 ただ、委員の御指摘について、全く考慮に値しないというものではなくて、よく議論してみる必要のある、そういう問題だと思っております。

高橋(千)委員 ここは指摘にとどめたいと思います。

 要するに、本当はいろいろ意見はありますけれども、サービスは同じなんだ、だからみんなから取るんだという議論で、多分、消費税の議論になっているんだと思うんです。だけれども、そういう議論の中で、消費税が上がると所得税などは逆に税収が減ってしまうからということで、岡田副総理が厚生労働委員会で答弁をされておりました。その中で、わずかな高額所得者に対する増税分を今回削除してしまったということもあえて指摘をさせていただきたいと思います。ぜひ、今後も財政論については議論をしていきたいと思います。

 そこで、子ども・子育て支援についてであります。

 資料の三枚目を見ていただきたいと思うんですが、大変失礼しますが、自民党のファクスニュースであります。谷垣総裁の横顔がついていますが、大変わかりやすくまとめられているかと思います。見出しは「「子ども・子育て新システム」には反対です。」とばあんと書いてあります。

 それでは、まずこのことを確認させていただきます。また、その最大の理由は何でしょうか。

馳議員 今まで、代表質問を含めて五回、私は質疑をさせていただきまして、多分それを聞いておられて御理解いただけると思いますが、これはちょっと自由民主党としては容認できないなという点は四ポイントほどありました。逆に、これだったら歩み寄られるのではないかなということは一点ありました。申し上げます。

 まず、これはちょっとなと思ったのが、小宮山大臣の盲腸発言です。

 二点目は、児童福祉法第二十四条、市町村の実施義務、ここのところを改正されてはやはり公的責任を果たせないのではないかという点が二点目。

 三点目は、こども園として支給を受ける施設の指定制であります。これで本当に保育の質を保つことができるのかな、この指定制という部分。

 四点目は、まさしく学校教育である施設に株式会社を参入させるということについてはどうしても容認ができませんでした。

 これなら話し合いができて方向性が合わせられるのではないかなと思った一点は、ただ一つ、この政府・民主党でおつくりになった案が小渕報告をベースに議論をしているかどうかという一点であります。

 これは代表質問で確認をいたしましたが、野田総理も小宮山大臣も、小渕報告をも踏まえて新システムをつくったとおっしゃいましたので、それならベクトルを合わせていくことができるだろう、こういうふうに思いました。

 以上です。

高橋(千)委員 テレビを見ている方に、小渕報告とか、ちょっと説明が必要な答弁であったなと思って、困るわけですけれども。

 このニュースの一番最初に書いてあるのは、「総合こども園などの施設には、待機児童の八割以上を占める〇〜二歳児の受け入れを義務付けていないため、目的の大きなテーマである待機児童の解消にはつながりません。」このように書いてあるわけです。

 それで、今、馳提出者が四点おっしゃった中には待機児童は書いていないんですけれども、これはどういうことでしょうか。もう解消するということでしょうか。

馳議員 資料を高橋委員が御用意になりましたので、それはそのとおりでありまして、政府案にありました総合こども園では、ゼロ、一、二歳のお子さんの入所を義務づけておりませんから、そういった観点から反対していたのは当然であり、資料に書いてあるとおりであります。

高橋(千)委員 しかし、それは、新しい修正案でも義務づけないので、条件は同じですね。

田村(憲)議員 総合こども園という施設ではこれを義務づけていないということで、これでは待機児童解消にならないなというのは、我々も、もとからそのように感じておりました。

 我々は、一つは、保育施設、保育所等々でやはり待機児童というものを解消する。それから、地域型の保育施設、これも一つ、解消する大きな役割を果たすであろうというふうに思っております。

 ただ、一方で、保育士を確保しなければなりません。そのためには、保育士の処遇の改善、これをやらなきゃいけないこと。それから、地方自治体が、市町村がなかなか待機児童を正確にカウントしていない。これがあるために、なかなか施設をつくれないというところがあります。ですから、今回、待機児童を、ちゃんと、保育ニーズを確実にカウントできる、そういう仕組みをつくらなければならない、このように思っておるような次第であります。

高橋(千)委員 待機児童の解消になるのかということでは、はっきりしないお答えだったのかなと思います。

 ですから、最初にこのニュースで指摘をしている、三歳未満児を義務づけるわけではないので待機児童の解消にはならないという点では同じだと思いますし、今、新しく認可保育所をふやすとか、そういう形で待機児童の解消に取り組んでいくということでもないように思いますが、いかがでしょうか。

田村(憲)議員 いや、今申し上げましたように、なぜ認可保育所がふえてこなかったかというと、理由が二つありまして、一つは、やはり各自治体がそれぞれの、どうしても地方の負担があります。そういうもので、正確に保育のニーズというものを把握できていない、把握していない。これがありますから、これを、今回、正確に把握をして、これぐらいの保育ニーズがあれば当然認可しなければならないわけでありますから、そんな形で認可保育所等々をふやしていく。

 それから、ふえたところで、保育士の数が確保できなければ、これは十分に保育ができませんから、それは処遇の改善等々で保育士をしっかりと確保していく。

 そのような施策の中で待機児童の解消を図ってまいりたい、このように思っております。

高橋(千)委員 もともと現行制度は市町村に持ち込むのでニーズが把握できていないではなくて、それがニーズそのものなんですよ。ですから、市町村の実施義務を守れということを言ってきたんじゃないですか。

 でも、今、お答えになりましたね。認可をふやすということでよろしいですか。

田村(憲)議員 ですから、今も申し上げましたとおり、認可をふやす。株式会社が積極的に入ってくることが全ていいとは言いませんけれども、一方で、認可の要件というもの、これの適正化を図りまして、株式会社は今でも入ってこられるんですが、変な株式会社が入ってきてもらっては困るので、質のいい株式会社が入ってきた場合は、これは認可をするという方向の中で保育所をふやしていくということになると思います。

高橋(千)委員 質のいい株式会社ということで、余りイメージができませんけれども、これまでとは少し違うんだという御主張だったと思います。

 ですから、新システムは容易にできないと最初におっしゃったことと修正案のどこが違うのかなということで今質問していますので、ほとんど違いがわからないと言わなければならないと思うんです。

 一番の問題は、新システムの肝である子ども・子育て支援法案がほとんど未修正なんですね。原案と同じなんです。保護者が保育の必要性を市町村から認定されて直接入所を申し込むという基本的仕組みは変わっていませんよね。なぜですか。

田村(憲)議員 いや、ですから、市町村の実施義務をしっかりと確保しておりますので、入所申し込みが来た場合に、市町村は保育所において保育をしなければならないということになっておりますし、そうはいいながら、今も、保育ができていない、市町村がしっかりと保育を手当てできていないという場合がございますので、そういう場合に関しても、さらに自治体の責任というものを今回重くしておるということでございますから、そのような意味では、先生のおっしゃられている意味というのは、ちょっと私はそぐわないのではないのかなというふうに思いますけれども。

高橋(千)委員 今おっしゃったのは、児童福祉法二十四条は守ったという意味をおっしゃっているんだと思います。

 これには非常に、これまでとはちょっと違うということを言いたいんですが、今私が指摘をしたのは、もともと言ってきたことなんですが、仕組みが介護保険のようになりますねと。だって、認定というものは今までなかったわけでしょう。時間で分けるということが法案に書いてあるじゃないですか。それを修正してないんですよ。直接契約でしょう。そこは変わっていないでしょう。

田村(憲)議員 保育は、保育所とは直接契約ではございません。自治体と利用者の契約でございまして、自治体が各民間の保育所等に委託をする。ですから、お金の流れも委託費という形で入りますので、これは直接契約ではございません。御理解いただけますでしょうか。

高橋(千)委員 ですから、認定こども園とか新たな施設は全部直接契約になるんです。

 そして、保育は、「当分の間、」という言葉がついています。そうですね。

田村(憲)議員 いいですか。「当分の間、」というのは、この支援法の附則で書いてあるんです。しかも、その前に、児童福祉法二十四条にのっとってと書いてあります。児童福祉法二十四条は、当然、この旧法である子育て支援法の上位法でありますから、それの本則にしっかり書いてありますので、それが変わらない限りはそうはならないわけであります。だから、これは児童福祉法二十四条の本則でしっかりと担保してありますので大丈夫であります。これはもう、法律のことを十分に御承知いただいております高橋委員なら御理解いただけると思います。

高橋(千)委員 そこまでおっしゃるのであれば、認定こども園制度はもともと直接契約でありますし、幼稚園も直接契約でありますから、保育所は今のままだということで、支援法案は、新システム法案そのものは廃案にすればよかったんですよ。その方がずっとわかりやすいじゃないですか。そのことを重ねて指摘をしたいと思います。

 今度の一体改革で、消費税の税収を充てる社会保障四分野ということがずっと言われてきました。年金、医療、介護、これに子育てを加えたのは、やはり今言ったいわゆる保険制度というくくりからなんですね。社会保障改革推進法案は、年金、医療、介護においては社会保険制度が基本と書いています。

 それで、改めて伺いますが、社会保障とは何でしょうか。社会保険とは民間の生命保険と同じなんですか。これは、総理と自民党提出者にそれぞれ伺います。

野田内閣総理大臣 今の御質問は二点あったと思います。

 社会保障とは何ぞやというお尋ねでございますが、日本の社会保障制度は、国民の参加意識や権利意識を確保する観点から、負担の見返りとして受給権を保障する社会保険方式を基本として発展してきており、所得再分配機能を持たせながら今日まで国民の生活を支えてきたというふうに思います。この世界に誇るべき国民皆年金、国民皆保険、これを持続可能なものとするために今回の一体改革があると、ぜひ位置づけとして、御理解いただきたいと思います。

 それから、社会保険と民間保険の違いでございますけれども、一つは、社会保険が民間保険と異なる点は、強制加入が可能であること、それから、保険料負担について、個人のリスクでなく、負担能力などに応じた設定が可能であること、それから、公費を投入することによって低所得者の保険料軽減が可能であることなどが挙げられるのではないかというふうに思います。

加藤(勝)議員 高橋委員にお答えしたいと思います。

 社会保障の定義、これはまちまちでございまして、例えば社会保障関係費という予算で使われている場合には、かなり幅広いものが含まれております。

 今回の社会保障制度改革推進法では、あくまでも、平成二十一年度の税制改正法附則百四条で、先ほどおっしゃられたように、制度として確立された医療、年金、介護、そして少子化対策ということでございましたので、それをベースに書かせていただいているところでございます。

 それから、社会保険の話は、今まさに総理からお話しされたとおりでありまして、ある意味で、私どもの自助、共助、公助という考え方からすれば、公的な保険はいわば共助ということになろうかと思いますし、任意保険は自助ということになるのではないかな、こういうふうに理解しております。

高橋(千)委員 負担の見返りということに絞ってしまうと大変なことになるということが言いたいわけです。憲法二十五条がどこに行ったのかということを言わなければなりません。

 今、加藤提出者は、公的保険というのは共助の部分だということをおっしゃいました。それで、自分で自分を助けるのが基本で、家族が支え、国民同士の拠出で支え、最後に国が出てくるんだけれども、そのときは本当に限定的だ、あるいは例外的な場合だ、そういうふうに小さくなってしまうんじゃないか、そういう心配を持っているのが今回の社会保障改革推進法案であります。

 それで、具体例で質問します。もう残り時間が少ないので、一問だけ質問します。

 これは資料を皆さんの手元に届けてあります。四月二十五日に和歌山地裁で、ALS患者、筋萎縮性側索硬化症の介護支給量の決定をめぐる判決が出ております。これが、地裁ですが、確定をしています。

 新聞記事、和歌山版の朝日新聞五月三十日付をつけておきましたけれども、和歌山市は、基本的に妻一人で十分、こういう判定をして、ヘルパーによる訪問介護時間を一日約十二時間と決めていたそうです。しかし、判決は、男性が呼吸や食事など生存にかかわる全ての要素で介護は必要なんだと指摘をして、妻は七十四歳で歩行も不自由だ、これを十分考慮していないんだ、市の裁量権の逸脱、濫用、そして違法であると結論して、二十一時間以上の介護の支給を決定させたわけであります。

 和歌山の弁護士会の会長声明でいいますと、介護に伴う経済的負担や家族の負担で、みずから人工呼吸器を外す、そういう方も少なくないと言っています。全国八千五百人と言われるALS患者とその家族を大きく励ます判決だと思うんです。

 そこで、伺いたいのは、こうした原告らは、難病患者が住みなれた地域で自立生活を送りたいと希望しているんです。生きるために人の支えは必ず必要ですけれども、しかし、地域で自立して生きる、こういう生き方もある。人によって自立や自助の考え方は違う、このことを共有していただけますか。

野田内閣総理大臣 国民の安心や、そして生活の安定を支えていくために、自助、共助、公助、これをバランスよく、適切に組み合わせていくということが必要であるというふうに思います。

 その中で、今具体的な御指摘がございましたけれども、このような基本的な考え方の上で、障害福祉サービスについては、一人一人の事情を踏まえ、市町村において適切な支給量を決定していただきたい旨を自治体に対して要請をしております。

 引き続き、一人一人の事情を踏まえ、適切な給付が行われるよう周知をしていきたいと考えております。

高橋(千)委員 自己責任のきわみが、このように本人と家族を追い詰めます。毎年、介護のために十四万人が仕事をやめなければならない実態であります。本当に、社会福祉も自己責任の小泉改革の再来ということにつながりかねません。

 社会保障制度改革推進法案を初め、増税関連法案の撤回を強く求めて、終わりたいと思います。

中野委員長 これにて高橋さんの質疑は終了いたしました。

 次に、阿部知子さん。

阿部委員 社会民主党の阿部知子です。

 本日は、冒頭、通告外ですが、野田総理にお伺いいたします。

 総理が、六月の八日の日に、大飯原発の再稼働を発表なさいました。それ以降、実は、総理官邸に毎週金曜日夜、国民の不安や怒りの声を集めたように、自然発生的だと思いますけれども、人がたくさん集まっておられます。六月二十二日には、その数が四万人を超えたのではないかというふうに言われております。

 まず冒頭、総理には、国民に語ったと。しかし、国民の中には不安やあるいは怒りが渦巻いている、このことについてどうお思いでしょうか。

野田内閣総理大臣 大飯原発三、四号機の再稼働についての基本的な考え方を六月八日にお話をさせていただきました。そして、先般、その方針の確定をしているところでございますけれども、毎週金曜日、官邸の周辺ではデモが行われて、シュプレヒコールもよく聞こえております。先週末もございました。私の地元の船橋でもそういう活動があるということは、よく承知をしております。

 国民の皆様が、去年の原発事故を踏まえて、大変複雑な思いを持っていらっしゃることは、私も十分承知をしております。

阿部委員 総理の対話が足りないということなんだと思います。

 日曜日でしたか、NHKでも、双葉町の皆さん、この前もお伝えしましたが、埼玉の騎西高校、廃校の跡にいまだ身を寄せている方のお話がありました。中には、一年以上たって、恐らくアルコールに依存されているだろうと思われる男性の映像もありました。

 総理は、簡単に、安心や安全について責任をとるとおっしゃいますが、とてもとり切れない。奪われたふるさと、仕事、人生、将来、何にも責任がとり切れていないということだと思います。そのことを総理は深く受けとめて、お地元の船橋でもあるんだそうですから、積極的に対話をされる。

 足らざる部分は何なのか。私は、やはり住民の安全をどう守るかという視点が圧倒的に足りません、事故は起こらない、これだけやったから起こらないというのでは住民は納得できないということを申し上げました。

 このことを再度総理に申し上げて、今週末には人が五万、六万になろうかと思います。誰が命令したわけでもなく、国民の中にある不安ですから、一国の総理として深く受けとめていただきたいと思います。

 二点目でありますが、きょう皆さんの御審議を聞きながら、総理にこれだけは確認しておこうと思うことがございます。いわゆる三党合意であります。

 総理は民主党の代表でもあられますので、この三党合意なるものは、社会保障国民会議に委ねるに先立って三党でお話をなさるということですが、もしも解散などあった場合に、当然、その後の民主党や自民党や公明党、おのおのの数も変わりましょう。そうした中で、一体この三党合意の有効期限というのはいつまででしょうか。選挙があったら、おのずと今までの構図とは違いますよね。

 では、有効期限をお答えください。国民会議は一年かけて行われるものです。でも、三党は消えちゃうかもしれません。三党合意の有効期限はいつまでですか、お願いします。民主党の代表である総理に伺います。

野田内閣総理大臣 三党が全部消えるということは私はないと思います。

 したがって、三党合意は、解散の時期がいつかは別として、その合意に基づいて対応をするということが基本だと思っております。

阿部委員 答えになっていません。解散まで有効でなくてはおかしいでしょう。その後、民意が、当然そこに新たなものも含まれるわけですから、いつまでも三党合意が亡霊のようにあってもらっては困ります。

 大体、私どもと御党とは、政権交代のときに、連立政権に向けた合意文書を取り交わしました。そして、その中で、お互いに違いがあって、私どもは離脱をいたしました。それは政権を担う責任であるからです。

 政権の連立でもなく、パーシャル連合という、しかし、税は民主主義の根本ですから、そこで曖昧な三党合意というものを持ち出されて、それがいつ終わるのか。解散があったら終わるんですね。教えてください、もう一度。

野田内閣総理大臣 私は、解散があったら変えるというものではないと思います。これは、社会保障、税、まさに国家百年の大計にかかわる問題で、選挙があっても政権交代があっても、それでも、国民のために、責任ある政党はしっかり合意をしていきましょうということが趣旨です。

 そこに私は意義があると思っておりますので、解散があったら消えるのではなく、その政党間の信頼関係がある限り、その合意に基づいて国民のための議論をし、合意形成をするということが筋だと思います。

阿部委員 それは、民意を酌んでいないということなんですね。

 御党が第一党であるかどうかもわからないし、御党は御党のマニフェストで戦われるわけですよ。それを国民が選ぶわけです。当然変わってまいります。そうでなければ主権在民ではなくなります。あるいは租税法定主義でもなくなります。議院内閣制でもなくなります。

 今の総理の御答弁では、主権在民、国民が選ぶ、選挙ってなんだというところが全くないじゃないですか。だから、マニフェストが変わろうと、全く変わっていないというような言辞で、心は同じだということで曖昧化されるんです。そのことは、しかし、国民には不幸です。何を選んでいただくか、何をやりたいかということで選挙をなさるわけです。

 もうこれ以上総理とやりとりしても同じお答えでしょう。有効期限、賞味期限は解散までです。それが主権在民です。

 では、次の質問をお願いいたします。

 一九九七年に消費税が導入されましてから、実は、残念なことに、一貫して税収は上がっておりません。国民からすれば、三から五%に引き上げた消費税、一九九七年であります、我が社民党の前身の社会党も関係しております。しかし、税収という目で見れば、全くふえなかったわけであります。

 総理は、このときの教訓と、そして今、増税をなさろうとするとき、それが税収の増に結びつくということを何をもって担保、国民に説明なさるのか。この点についてお願いをいたします。

安住国務大臣 阿部さん、少しちょっと事実と違うんじゃないでしょうか。

 この折れ線グラフの一番上の一般会計税収をごらんになっていただくと、平成の十五、十六、十七、十八、十九と税収は上がっております。ずっと下がり続けているというのは明らかに違います。このときも五十兆円台を超えましたが、このときは既に、所得税の改正をしたり、三位一体で地方に税収をお渡ししても五十兆を超えていますから、もし平成の六、七年ころのアベレージで考えれば、はるかにその上を行くような税収でございました。

 ですから、消費税を上げたからずっと税収が下がり続けているというのは、これは事実と違います。

阿部委員 そういうこそくなことを言わないでください。

 一九九七年、五十四兆、今安住さんが言った、小泉政権時代でしょう、地方に三兆くらい渡しました。そこがあるから一貫しての低下じゃないとおっしゃいますが、消費増税をしたときの税収を上回っていないということを問題視しているんです。皆さんは財政再建のためだと言うけれども、財政再建できないじゃないですか、こういう事態であれば。そのことが国民は不安なんです。

 消費増税はもう結構です。さっきのような答えだと時間の無駄です。私は総理に伺っています。国民の不安に応える姿勢がなければ、へ理屈ばかり言っていても、本当は国民は消費税にゼロ回答じゃないんです。だけれども、本当にそれで税収は上がるだろうかということを懸念しています。

 次の質問をお願いします。私は三十分しかありませんので、申しわけありません。

 今度は総理にお願いいたします。

 総理、この表は、実は国会移転のときに国土交通省がつくられたものを、私の方でお願いして、少し延長してもらいました。

 上の赤線は首都圏への流入人口、昨年度で約六・三万人であります。多いときには毎年十五万人が流入されました。ここに二極のカーブを描いているんですが、この首都圏というのは、総理も住まわれる千葉、私の神奈川などで、今三千六百万人余りが住んでいます。菅総理が、もしあの格納容器が爆発したらその全部が被害を受けると思われたところの首都圏の人口であります。

 一方、地方圏の人口は、ほぼ同じだけ減少をいたしております。すなわち、地方から都市への流入が、一旦は、一九九〇年代の前半くらいは、ブルーの線が上に行きましたから、地方に戻っていかれる方がふえた。しかし、その後の、リーマン・ショック問題もございますでしょう、もろもろの中で、山一証券の破綻の問題もありましょう、またまた首都圏に人口が流入しています。

 そして、総理も千葉であるからおわかりだと思いますが、例えば千葉県でも、私の神奈川県でも、実は、医師の数、十万人当たりは、圧倒的に不足してまいりました。なぜなら、人口が流入する、そして高齢化のスピード以上にふえる数です。例えば、高齢化が二%ふえても、母集団が大きいですから、物すごい数の高齢者がそこに住まわれることになります。この間の審議では、一切、こうした人口動態、動き、どう移動されて、今どんな問題が社会にあるのかが指摘されておりません。せんだっても、横浜で六十代の御夫婦がお亡くなりになって発見をされました。

 私も、総理と同じように、社会保障改革は急務であると思います、こういう図を見れば見るほど。しかし、今回、税率のアップだけで、そして、その中身については国民会議に委ねられると言いますが、もともとの視点がなければ、単に、江戸時代が終わって、明治が三千三百万、そこから一億三千万、また減るぞという、あの図だけでは現状を把握しておりません。

 総理は、こうした実態に、今回の改革は何が役立っているとお思いでしょうか。

野田内閣総理大臣 あの大きな人口動態に基づいた、今回は、そういう一つの改革であるということは、これは間違いございません。人口動態の大きな変革に備えて、社会保障を持続可能なものとするためという位置づけだと思います。

 その上で、細かな、都市圏とか地方圏の議論というのは確かになかったのかもしれません。御案内のとおりというか、この資料のとおりの傾向だというふうに思いますけれども、基本的には、でも、今まで地方圏が減り続けてきたということだと思います。

 むしろ、その中で、社会保障を手厚くする分野、安定化させる分野において、こうした地方に対して、ちゃんと居住できる環境をつくっていくという意味の貢献もあるのではないかと思いますので、その辺の地方と都市の分析はしっかりしなければいけないだろうというふうに思います。

阿部委員 まさに、しっかりしていただきたいです。今回の東日本大震災でも、東北地方は人口が減り続けて高齢化もしている。でも、高齢化だけについて言えば、数の問題は首都圏の方がうんと深刻であります。そこにあまねく医療や介護をどうつくり出していくか、そういうメッセージがあれば、国民も消費税問題はもっと前向きに考えられると思います。

 そして、今我が国がやらねばならないことは、三・一一を受けて、もう一度人口が地方でもおのおの成り立っていくモデルをつくることであります。集中した人口がもう一度、四十七都道府県、美しい日本です、その絵姿をどう提案していくかにあると思います。

 次のこのパネルは、今総理もおっしゃいました、どんどんどんどん各地方の人口は減る、人口だけじゃなくて、県民所得が減っております。県民所得とは、個人の所得だけじゃなくて、法人の事業のそのアウトプット、なし遂げたものも含めてあるわけですが、ここでも、見ていただけばわかるように、赤い線が二〇〇九年、青いぴょこぴょこっと飛び上がったのが一九九六年、すなわち、全ての県で県民所得は減っている。

 そして、その減り方も、平均が、一九九六年であれば、東京は別にして、ほかの愛知、神奈川、大阪、滋賀などは三百五十万円台よりは上であった。今や、二〇〇九年、東京はまた別として、東京も減っておりますが、この上位五県も二百九十万円台。五十万円から六十万円、アウトプット、やっている経済活動の総量が減っているということであります。

 しかし、これをもって、じゃ、すぐ成長戦略で、それが引っ張っていけばみんな元気になれるか、トリクルダウンなのかということが今問われていると思います。

 次のスライドをお願いします。

 これは、実は、今回沖縄を抜いて最下位の県民所得ということになった高知県であります。県民所得にいたしまして二百二万円ということであります。私もせんだって高知に行ってまいりました。どうすれば、この高知県の皆さんが今一生懸命やろうとしていることに国が応援できるのか。

 ここで、上と下におのおの、高知は、例えば農業、漁業、林業までも含めて、それらは県外に移出する部分が黒であります。一方、県外から購入しなければならないものの一番に石炭、石油製品などが来ます。ガソリン、A重油もそうであります。石炭、石油に依存した経済構造をとっているわけです。これを変えていけるような改革が、実は、最も県民所得が低下してしまった高知県がもう一度逆転していけるチャンスなんだと思います。

 総理はこうした図はごらんになったことがないかもしれません。これはNHKで年頭にやっておりました。私は非常に示唆的だと思い、本当に地域が活性化されるには、こうした分析をされて、県にとって一番マイナス要因になっているところをどうサポートしていくのかという目で経済やこれからを考えるべきだと思いますが、いかがでしょう。

野田内閣総理大臣 大変興味深い資料だというふうに思いました。

 そこで、この関連で申し上げますと、再生可能エネルギーについて、七月の一日からいよいよ固定価格買い取り制度がスタートすることになりますけれども、これを受けまして、市場では現在さまざまな事業化プランが検討されておりますが、再生可能エネルギーの導入拡大が大いに進むものと期待をしています。

 その関連でこの高知の件も考えることができるのではないかなと。例えば、太陽光の設置工事といった市場はもとより、山間部における未利用の森林資源、水利資源の活用などを通じて、高知県を初め、地域の特性があると思いますけれども、地域経済の再生や雇用の拡大に、この再生可能エネルギーの導入という視点のもとで連動させていくということが大事なのではないかなということを、この資料を拝見して思った次第でございます。

阿部委員 ぜひそうしていただきたいです。

 総理もおわかりのように、日本は本当に美しい国であります。水豊か、森もあります。海にも囲まれている。我が国ほど自然エネルギーの資源に恵まれた国はございません。しかし、この十年、否、二十年だと思います、失われた二十年で、そうした産業に本当に基軸を移してこなかった政策上の誤りも私はあったと思います。

 まず、消費増税より前に、地方が本当に元気になれているという感覚を持っていただくこと、これが逆に、急がば回れの最も近道なんだと私は思います。枠だけ決めて、これだけ増税しますよと言う前に、そうしたメッセージを総理はぜひお出しになるべきで、実は、緑の分権改革というのを総務省がモデルでやっておりますが、額も極めて少ない。本当にモデルであります。そこが持続的に、ファンド、お金が流れて、産業として自立していけるだけの力強さを持つように、政府としてはきっちりと見ていくべきだと私は思います。総理もおわかりだと思うので、よろしくお願いしたいと思います。

 さて、引き続いてですが、ここにお示ししたのは三十代の皆さんの所得の問題であります。収入と書いてございますから、所得、いろいろな税を引かれた後ではなくて、もろ収入でありますが、この図は極めて特徴的なものだと思います。一九九七年にあった赤い線の方のピークの山が、私の方からいうと大きく左に、金額が下がる方向にずれています。

 普通、所得の低下とは、全体がずずずずっとおりてしまうようなものが多い中で、我が国の就業構造の中での給与の分析をいたしますと、三十代では明らかにピークがずれる、中堅層が収入が少なくなるという構図をとっております。実は、このことがもたらす結果というのは極めて深刻であります。

 総理はお気づきでしょうか。我が国が、一九九七年、消費増税以降、下がったものは所得であり、ふえたものは、残念ながら自殺者の数であります。三万人を超える自殺者がずっと続いている中で、三十代の自殺が二つの山を持ってどんどんふえてきています。一つは九七年のとき、もう一つは二〇〇三年ごろであります。四千数百人の三十代の中堅の働き盛りの方がみずから命を縮めていかれます。

 そのことと、この所得のカーブが極めて特徴的に下がっていること、プラス、もう一つ、この年代は子育て世代であります。総理が最も期待する、中堅、分厚い中間層の最もあんこの部分であります。

 この年代の所得がかくも減り続けていること、このことがこの国の将来を極めて閉ざしていると私は思いますが、総理の御認識を伺います。

野田内閣総理大臣 私が分厚い中間層の厚みを増すということを一つの理念として常に訴えてきているということは、日本にとっての活力、底力は、やはり中間層の厚みがあったこと、残念ながら、その中間層の重心が低い方に今シフトしてきている、そして、残念ながら、こぼれた人がまた立ち上がっていけないという状況、これを憂慮しての発言でございますが、その中核をなすのが、ここの図表でも書いていただいている、特に三十代、働き盛りの、子育てをする世代だと思います。

 この表のとおり、残念ながら、この十年間で、中間層のまさに中核をなす世代においても、その所得は残念ながらずれてきている、低目の方に重心が移っているということは、大変残念なことだというふうに思います。

阿部委員 私が冒頭申し上げた、税収が減り続けることと、しかし、それを本当に税収の上がる構造にするためには、きちんと所得がこうした働く盛りに保障されること、それは将来の子育ての保障でもあること、ここを間違わないでいただきたいんです。目先の財政再建ということで今回の消費増税が先走ることがあれば、私は実は子育て世代にもマイナスになると思います。

 小宮山大臣に伺いますが、先ほど来、保育や子育てについて、四千億は量について、三千億は質について、計七千億手を打つんだと。公明党の皆さんはプラス三千億で一兆にと。どちらも私はいいと思うんですけれども、この四千億、三千億、あるいは計で七千億は、消費税が八%になったときから始まるのですか。それとも、またさらに上がって、一〇%のときにその財源手当てはなされるんですか。

小宮山国務大臣 それは、先ほど公明党からおっしゃいましたけれども、全体として一兆超えというのは政府として出しているもので、今回、三党でそこをしっかり確保と言っていただいたことは、大変心強いと思っています。

 これは、今、既に量の拡大などはやってきていますので、どこから全体としてやるということではなく、八%、一〇%、全体としてその割合が四対三になるような形でやっていくということだと思います。

阿部委員 実は、小宮山さんはもっと明確に答えていただきたいです。八%にするときからなんですよと。

 そうであればまだしもです。私は、今回の増税、何もいいことはないけれども、もしかして、子育て世代に少しはほっとしていただけるのであれば、一九九〇年代の北欧の改革のほとんどは、子供たちの教育、それは、これからの世界で勝ち抜いていくためには、子供たちをしっかりと、教育においても、人格形成においても、育てていかねば国の未来がないと思ったからであります。

 今回の消費増税の唯一の目玉が子供政策だというのであれば、それは既に八%に引き上げたときからなさると明言されなければ、こんなにありますよと言っておいて、実は何にもない、スカかという感じになるではありませんか。

 私がこういうことを言うのは、一人親の母子家庭は大変困窮をきわめています。でも、実は、先ほどの真ん中のあんこ、二人親世帯のジニ係数も上がっているのです。二〇一一年十一月の調査です。ジニ係数が上がるとは、家計の可処分所得が減って困窮度が高まっていると。これが二人親世帯でも出ている傾向であります。可処分所得の減り方も著しいものがあります。

 もう一度伺います。八%に増税するときですよね。どうでしょう、さっきのお金の支出です。

小宮山国務大臣 今、量の拡充については、子ども・子育てビジョンで次第にやっています。それで、八%のときから、もちろん、今もやっているものをさらに加速して八%で可能な限りやる。

 ただ、恐らく、職員の配置基準を上げるとか、質に関するものの方が、全部フルバージョンでできるのが一〇%のときということだと思っています。

阿部委員 それでは、量だけ拡充して質が追いつかなければ、子供は手荷物のように預けられて、事故もふえてしまいます。私は、子供を育てるということは国の根幹だと思います。そのことがこの場で約束されないこの委員会は何なんだと心から怒りを持って思います。

 先に量だけ拡大して質が後からついてくるということはないじゃないですか。いかに保育現場が低賃金か、そして、現実に子供たちの安全すら危うくなっているか。これは少子化担当大臣の小宮山さんの深い思いですから、私は、ぜひこれからというか、こんなものを決める前にやっていただきたいと思います。

 最後、お願いいたします。

 きょうは、複数税率並びにゼロ税率のお話をしたいと思います。

 この間、公明党の皆さんも、複数税率ないしゼロ税率、ゼロはおっしゃっていないかな、このことを低所得者対策という言葉で挙げておられますが、私は、実はこれは税の哲学と言いかえた方がいいと思います。

 上から絵の順番に、イギリスでは、子供用の衣類とか食品がゼロ税率であります。子供の衣類はしょっちゅう買いかえなきゃいけない。子育て世帯を支援しようというメッセージであります。

 次の、フランスは、実はいろいろな複数税率を持っていますが、この理由は、フランスは、所得税より消費税の税収に占める比率が高いんです。これは前にも安住さんに言いましたが、我が国でもそうなりかねないんです。いいかどうかは別として、もし消費税をなさるのであれば、所得税が本来の所得再分配機能を失うということですから、税収が下がれば、何らかの消費税での対策が必要だということであります。

 次いで、ドイツは、おかたい国でありますし、新聞、書籍など、活字というものについて軽減税率をとっています。

 そして、カナダでありますが、皆さんが、ゼロ税率か軽減税率か、あるいは給付つき税額控除かというカナダは、両方やっておられます。アングロサクソンの、イギリスの系統をくむカナダでは、ゼロ税率、食料品などはそう置きました。プラス、年収にして五百万円くらいまでは、所得税の給付つき税額控除の中で消費税のこともあわせて返しているわけであります。

 小手先じゃなくて、税には哲学があると思います。社会の考え方があると思います。何を守りたいかがあると思います。これらの複数税率は、決して低所得者配慮ではなくて、安住さんもおわかりのように、中間所得層も含めての対策なのであります。あるいは、社会がそれを安心して受け入れてくれるためのものであります。

 利権が絡まってとか陳情合戦になると言いますが、だったら、それこそ、公平な有識者会議等々を置いて検討されたらいいと思います。いかがでしょう。

中野委員長 時間が参っております。一言でお答えください。

安住国務大臣 複数税率にもそうしたメリット、デメリットがございますので、十分そうしたものを勘案しながら、確かに課税の哲学が必要でございますので、そういう点も含めて考慮していきたいと思います。

阿部委員 ありがとうございます。

中野委員長 これにて阿部さんの質疑は終了いたしました。

 次に、江田憲司君。

江田(憲)委員 みんなの党の江田憲司でございます。

 あすの日程がどうやら決まったようでございまして、この特別委員会で二時間ちょっとの審議の上採決、あしたの十三時、本会議で採決ということだそうです。

 まず冒頭に、断固として我が党として抗議をいたします。社会保障の関連五法案については、御案内のように、こども園の撤回であるとか、高額所得者の扱い、年金ですね、低額所得者への扱い、そういったものについて根幹的な修正が行われている。プラス、自民党さんが出されている新法まである。これまで百時間を超える審議をしてきた対象の中身が随分変更されるわけですから、それを十時間少々で採決してしまうというのは、これは、はっきり言うと議会制民主主義の崩壊だというふうに思います。

 きょう午前中に、二十一日に採決すべきだ、いやいや、二十六日に延びたのがけしからぬなんという議論、こんなものは、民主党、自民党、公明党の内輪の争いでありまして、何も国民は、二十一日に採決してくれなんて誰もお願いしていません。国民がお願いをしているとすれば、こういった重要な法案についてその根幹部分に修正が加えられた以上、こういった国民の見える場で、国会審議の場でしっかり審議をしてくれというのが国民の要望だと思いますから、我が党もこれまでそうやって訴えてまいりましたので、念のためにまた訴えておきます。

 とにかく、こういった民主、自民、公明の大政党が徒党を組むと、原子力規制委員会の件もそうでした、郵政の改悪法案もそうでした、とにかく三党が修正合意すれば、国会審議をそこそこに採決をしてしまう。結果として、密室の合意が国民に知られないままに法律だけが成立するということになりかねませんので、こうしたことが今後ないように強く申し上げておきたいと思います。

 さて、今回の三党の修正合意は、国民が一番待ち望んでおります持続可能な本当の意味での安心の社会保障制度の確立というものは先送りにして、とにかく、なりふり構わず増税一直線に突き進む。国民にとってみれば、将来不安も解消されない。増税で、そうでなくても悪い景気にさらに悪影響を及ぼす。そういう意味では最悪の選択肢だと思います。

 恐らく皆様の立場にすれば、社会保障の関連五法案があるから社会保障と税の一体改革だと強弁をされるんでしょうが、国民の誰一人として、この法案が通れば医療や年金が将来にわたって安心だと思っておられる方はいらっしゃらないと思いますよ。

 ですから、我々は、これは社会保障と税の一体改革ではそもそもありませんというふうに申し上げてきたわけでございます。

 さて、きょうは、そうはいってももう最終局面になりまして、テレビも入っておりますから、我が党の立場を、もう一回、おさらいの意味でしっかりお訴えをしたいと思います。

 その後に、ぜひ野田総理、御自身のお言葉で、何か感想や反論があれば言ってください。もう大体私は聞き飽きましたので、財務省のペーパーを読み上げるのではなくて、野田総理も国民の理解を求めるとおっしゃっているんですから、わかりやすい言葉で、御自身のお言葉でお答えをいただきたいんですね。

 ちょっとパネルを出していただきたいんですが、これは皆さんもう見飽きたと言われるかもしれません。先ほども阿部委員が別の形で出されておられましたが、要は、これが歴史の真実ですと。デフレで景気が悪いときに増税をしても、国税の収入は下がります。皆さんがもくろんでおられる、消費税を五%増税したら十三・五兆円も増収がある、そんなことが本当に実現できれば世話はありませんよと。私の言葉で言えば、とらぬタヌキの皮算用だ、絵に描いた餅だと申し上げているわけですね。

 ここにはっきり出ているように、消費税を三から五に上げた年は五十三・九兆円の税収がありました。今や、もう四十二兆円。十兆円以上減収をしているわけですね。

 さっき議論に出ていましたが、二〇〇七年に確かに五十一兆円まで税収は上がっているんですよ。これは、教訓としてとるとすれば、この二〇〇四年から二〇〇七年の間に名目で一%平均の経済成長があったから税収は伸びている。まさに我々みんなの党が言っているように、経済成長なくして財政再建なし、これをまさに証明しているというところで捉えるべきだというふうに思います。

 次のパネルももう見飽きたとおっしゃる方が多いと思うんですが、これは財務省のホームページ、今でも載っております。

 野田総理はよく、今、国の借金は一千兆円で、GDPの二倍で、大変だ大変だ、累積債務はどんどんふえているんだから、もう増税待ったなしだというふうにおっしゃるんですけれども、これは前にも私申し上げましたとおり、債務のGDP比率が何%になったから発散して財政が破綻するという理論は、それは財政学でも経済学でもありません。だからこそ、この借金の中身、質をよく見なきゃいけませんよと私は申し上げてきたわけです。

 例えば、過去の例でいうと、二〇〇〇年前後にロシアやアルゼンチンやエクアドルが破綻しましたけれども、そのときの債務のGDP比率は、例えばアルゼンチンは六三・一%、エクアドルは一〇一・二%、ロシアは七五・四%でした。

 我が国は二〇〇%ですけれども、例えば戦後すぐのアメリカでは一二一・九%、イギリスでは二七五・四%もありました。しかし、アメリカやイギリスは破綻をしていない。

 一方で、日本より債務比率が非常に低かったアルゼンチン、エクアドル、ロシア、最近ではギリシャが破綻をしているということですから、私が申し上げたいことは、単なるGDP比率だけで一概には言えません、その債務、借金の中身を見ましょうと言っているわけで、それが、例えばこのホームページの一端を見るとうかがえるんですね。

 ここで財務省は、これは三行目です、日本の国債はほとんど国内、九五%で、極めて低金利で安定的に消化をされていると。確かに日本は借金が多いんですけれども、それはほとんど国民が買っている、外国人は五%である。

 ですから、確かに政府から見れば一千兆円は借金だけれども、国民から見れば逆に資産が立っている、これがバランスシートの考え方で、当たり前の話だということも申し上げましたね。これはまさに、私だけが言っているわけじゃなくて、財務省がまさに言っている。

 ちなみに、エクアドルやアルゼンチンがなぜ破綻をしたかと見ますと、やはり外国人の買っている比率が非常に多かった、もう半分以上だ。要するに、いざちょっと悪くなると外国人が売り抜けちゃって、やはり国債が暴落して、金利が急上昇して、財政破綻する、こういうパターンで、ギリシャも、七割以上のギリシャ国債は外国人が買っている。ここで基本的に質的な差がある、借金の中身に質的な差があるということは、まさに財務省が指摘していることであります。

 それから、もう一つ補強すれば、そういった一千兆円になんなんとする借金をしっかり支えられるだけの経済や財政のファンダメンタルズがあるかどうかというものを見るために、まさに財務省が出している数値がここなんですね、二行目を見てください。日本は世界最大の貯蓄超過国であります、だからこそ低金利で国債は売れているんですと財務省は言っています。それを今の数字で直すと、千四百八十八兆円の個人金融資産があります。

 それから、最後の行を見てください。日本は世界最大の経常黒字国。今、二〇一〇年時点で十七兆円。昨年は震災の影響とか燃料費調達の増大で下がっておりますけれども、今後も十兆円以上の規模で続くと思います。債権国、これは、日本の海外純資産の額は世界一でありまして、二〇一〇年の段階で二百五十二兆円。そして外貨準備は中国に次いで二番目、百兆円もあるということで、これがまさに財務省のホームページに載っていることでございます。

 そう言うと、皆さんが必ず言うことは、これは十年前の話でありますということなんですね。十年前と今、日にちの経過で、それは確かに、通用しない理論もあれば通用する理論もある。

 しかし、まず申し上げたいことは、今、これは現時点の数字を入れましたけれども、例えば経常黒字については、十年前は十四兆円だったのが十七兆円。それから、債権国、二百五十二兆円の数字は、十年前は百七十五兆円ぐらいだったのが二百五十二兆円にふえております。外貨準備は、五十兆円以下でしたが、今、百兆円を超えておりますね。個人の金融資産、貯蓄超過も、当時は千四百兆少々だったのが千四百八十八兆となっているということで、データは、よくなりこそすれ、一切悪くなっておりません。

 しかも、これは財政理論ですから、これは時の経過によって変わらないんですけれども、一番冒頭に書いておりますように、これは財務省自身が言っているんですけれども、日本やアメリカなどの先進国、自国通貨建て国債のデフォルト、債務不履行は考えられないと。これは十年の日にちの経過で変わるような理論ではありませんから、これはまさに、財務省は十年前、外国格付会社に対して、日本の国債の格付が下げられたときに、正しいことを主張したということだと私は思います。

 それからもう一つ、皆様がよくおっしゃっているのが、国の一般歳出は九十兆円を超えているのに、税収は四十兆そこそこしかありませんと。そして二つ目に、新規国債発行高は四十四兆円にも上って、借金の元利払いは二十兆円を超えております、とてもこれはもつわけないでしょう、これをおっしゃる。

 これに対しては、この前もちょっと舌足らずだったので申し上げますと、もうこれで終わりますから、野田総理、もうちょっと我慢してくださいね。

 まず一つ。要は、一般歳出は確かに、今回、交付国債で例の年金部分を、今度はちゃんと粉飾じゃなくて計上されるとなると、一般歳出はことし九十三兆円ですね。つい五年前の二〇〇七年、自民党政権時代の一般歳出の額が八十二兆円です。何と、十一兆円、この五年間で伸びている。

 それから二つ目。確かに新規国債は四十四兆円ですね。しかし、皆さん、小泉政権時代を覚えておられると思いますが、小泉総理が訴えておられたのは、新規国債発行枠三十兆円枠を守るんだとずっとおっしゃっていたとおり、小泉政権時代は三十兆円だったのが、もう四十四兆円にふえているわけですね。

 そして、税収。税収は確かに四十二兆円ですよ。しかし、これは二十年前は六十兆円あった。

 さらに、元利払い。確かにこれは、元本と利息払いで二十兆円超の借金費を一般会計に計上しているんですけれども、これは私が何度もこの場で取り上げてきた、減債制度というか、国債整理基金に機械的に繰り入れている。

 我々みんなの党も、利払いをやるなというんじゃないんですね。利払いをやめちゃうとまた雪だるま式に借金がふえますから、利払いの十兆円はしっかりと措置すべきだ。しかし、将来償還をすると称して元本に繰り入れている十兆円超のお金は、この際、国難なんですから。過去十一回使ってきたんですから。

 それから、そもそも、十兆円以上振り込んでいるという国債の六十年償還ルール、六十年で償還するから、一〇〇%割る六十で一・六%ずつ単純に機械的に繰り入れているというこのルールがもう破綻をしているんですから、この期に及んで、律儀に、一円でもお金が要るようなときに、わざわざ、毎年毎年十兆円超のお金を繰り入れて引き当てる必要はないでしょう。

 現に、十兆円超のお金がここに余っているんですから、国債整理基金の中に余っているんですから、この際、このお金は、震災の復旧復興でも財政再建でも、いろいろな意味で、経済成長戦略にも使っていきましょうというのが我々の立場ですから、この立場を踏襲すると、今年度予算の新規国債発行額は、その繰入額分だけ、十兆円超だけ減って、四十四兆円が三十四兆円か三十三兆円になる。それから、それだけ分、累積債務も減る。

 ですから、皆さん、財政再建とおっしゃるのなら、わざわざ借金までして、利子まで払って積み立てるよりも、とにかく十兆円以上のお金が基金に今まで繰り入れて余っているんですから、それを元本分に充てればことしはその十兆円以上が余るから、そのお金を復旧復興や経済成長対策のために使っていきましょうというのが我々の考え方なんですね。

 ですから、まとめて言えば、増税の前にやるべきことがあるだろう。これは、みんなの党が、結党以来一貫して訴えてきたところでございます。

 最近、御党のあるグループが、一言一句違わない、増税の前にやるべきことがあるというのぼり旗まで立ててやっているのは、非常に私にとっては不愉快なことですね。もう著作権侵害で訴えたいぐらいですよ。見ていただければね。

 民主党のマニフェスト、今回読ませていただきましたけれども、増税の前にやるべきことがあるという文言なんて一言もないんですよ。我がみんなの党の二〇〇九のマニフェスト冒頭に、増税の前にやるべきことがあると書いてあるわけですから。この話は後でやりますね、時間がありましたら。

 そして、その増税の前に、まず、デフレで景気が悪いんですから景気をよくしていきましょう、復旧復興を含めて経済を成長させていく、しっかりと戦略を立てて実行に移していきましょうと。それから、額的には、これで全部財政再建ができる、社会保障の確立ができるとは申し上げませんが、やはり隗より始めよ、国会議員、役人が身を切るべきだということをまず政策の一番の優先課題としてやっていきましょう。これが我が党の、よく我慢してお聞きいただきましてありがとうございました、何か総理、御反論があれば、安住さんはもう十分やりましたから、総理、ぜひ自分のお言葉でどうぞ。

野田内閣総理大臣 たくさんの御指摘をいただきましたので、どのことからどう答えていいのかというのが……(江田(憲)委員「国民に一番わかりやすく」と呼ぶ)

 まず最初に、今回は増税先行で、社会保障改革に値しないみたいな御発言がございました。

 そうではなくて、あくまで私どもは、社会保障の機能強化をし安定させるため、持続可能なものとすること、これが待ったなしの状況であるということの認識のもとで、年金関係の二法案と子供関係の三法案を提出をし、そして修正に至ったということでございます。

 ということで、社会保障が専らその使途に充てられるわけです。国民生活に直結する社会保障をしっかりさせるための安定財源として消費税を充てたいということでございますので、社会保障を置き去りにした話ではないということが、まず前提として違うということであります。

 それから、資料の御指摘の中で、税収の推移の話がございました。これはもう何回もやってきています。九七年当時、消費税を引き上げた後に、その後税収がふえていないじゃないかという御議論であります。

 それは社民党の先ほどの阿部さんの御議論ともかかわりますけれども、これは、累次の減税もあったし、税源移譲を地方に行ったということもあった中で、もちろん景気の不振もありました、不良債権等々を抱えながら、なかなか景気低迷から抜けられなかったこともありますから、そういうことも踏まえての税収の減でありますが、その後、先ほど御指摘があったとおり、一定の成長率を確保することの中で、二〇〇七年当時までには少し税収が戻ってきていた。ただ、その後にリーマン・ショックがあったので、また税収が落ち込んだという原因なので、消費税を上げたら税収がふえるとか減らないとかという議論の前に、全体状況を把握して御議論いただかなければいけないのではないかと思います。

 それから、外国格付会社の話。これは十年前の話だということで、前もこれは答弁していますが、私は、あの当時と間違いなく状況が変わったことと、変わっていないことはもちろんあると思います、それは御指摘のとおりだと思います。

 全体のトーンは、江田委員の場合は、日本は大丈夫だ、要は、何だかんだ言うけれども大丈夫だということをおっしゃりたいんだと思うんですね。私は、その状況が随分変わってきたと思っています。個人の金融資産においても、これは目減りをする傾向になってきた中で、安定的に国債消化ができるかどうかということは、今、一つの過渡期に来ているということであります。

 確かに、外国人が持っている比率はギリシャ等々に比べれば少ないんですけれども、ただし、今の国際経済の状況の中で、財政の持続性に対する信認が国際社会やマーケットから失われたときの一定規模の外国人の動きだけでも、私は相当なリスクが出てくるというふうに思います。そこは、この十年ほど前の状況とは全く違う状況だということであります。

 そのことは、我々は、安定財源を確保する、社会保障は大事だ、だけれども、もうこれ以上赤字国債に任せるようなやり方はできない、しっかり財源を確保しているということの財政規律のメッセージがないと、これは私は非常にリスクがあると思いますので、そこは決定的に十年前と違ってきているということは、ぜひここは共通認識として持っていただければ大変ありがたいなというふうに思います。

江田(憲)委員 今、野田総理がおっしゃったソブリンリスクと言われる国のリスクという問題は、さっき私が申し上げたように、二〇〇〇年前後にもあって、今初めて出てきている問題ではないんですね。

 それから、野田さん、そこが一番違うんですよ、我々と。野田さんは、もう待ったなしだとおっしゃる。しかし、我々も、未来永劫待ったなしと言うつもりはないですよ。野口悠紀雄先生なんかは十年は大丈夫だとおっしゃっていますが、私も、これは定量的にきっちり決められる議論じゃないけれども、少なくとも五年は大丈夫だと思っています。

 それはなぜかというと、結局、今、外国人が売るといったって、五%分ですよ。では、それにつられて日本の銀行や生保が売りまくっちゃったら、自分の首を絞めるんですよ、国債が暴落するということは。恐らく皆さんは、国債の信認が落ちる、国債が暴落する、金利が急上昇する、それが経済や財政に悪影響を及ぼして破綻する、こういう理論だと思うんですけれども、どこが国債が暴落するんですかと我々は言っているんですよ、今のこの状況下で。

 こんなことは、私が昔官邸にいたときから財務省は言い続けてきた。オオカミ少年みたいなものなんですよね。今、皆さん、国債の、まさにこれは財務省が言っているとおりですよ。要は、個人の金融資産に支えられて、もう史上最低の金利。今は、一%どころか、〇・九%を割っているんですよ、日本の国債は。売れまくっているんです。

 この前、日銀が市場にお金を出そうと思って買いオペレーションをしようと思ったら、日本の銀行は売ってくれなかった。札割れが起こっているんですよ。こんなことはあり得なかったことです。もう今、日本の国債は大人気であります。

 この前、報道があったとおり、スウェーデンの一番大きな銀行はサムライ債まで出すんですよ。要は、今、史上最高のレベルで、ことしに入って、海外の企業は、サムライボンド、円建ての社債をどんどん出している。それは、円に信認があるからですよ。それが今の現状なんですね。

 ですから、私が申し上げたいことは、そんないつ来るかわからないような危機をあおり立てて増税だけきっちり決めるよりも、まず、目の前の今そこにある危機に政治生命をかけるのであるのならかけていただきたいということを申し上げているだけなんですよ。

 今目の前にある危機とは何ぞやというと、十数年、デフレで景気が悪いわけですよ、そこに大震災と原発事故が襲って、国難にあるわけですよ。そして、目の前にはユーロ危機があって、世界恐慌の足音さえ聞こえてきそうな状況なんですね。

 こういった危機に総理大臣たるものは政治生命をかけてやるというのが国民の願いであって、社会保障、社会保障とおっしゃいますが、これは国民が判断することです、我々じゃなくて。この社会保障関連五法案が通ったら、国民の皆さんが、いや、もう将来安心だ、不安が解消された、どんどん物を買いましょう、そういうことになるんですか。

 皆さん方の前の総理大臣は、増税して景気がよくなると言ったんですよ。あなたも、三月の予算委員会で、増税すれば経済が活性化するという発言をされているんですよ、議事録を確認しましたが。しかし、その前提にあるものは、増税をして税収が上がれば、今の状況では上がらないと思いますけれども、税収が上がれば、それが医療や年金の財源になって、医療や年金に対する将来不安が解消されるから、あなた方は、物を買い出す、消費も拡大する、景気もよくなると言った。その前提が全然整備されていないじゃありませんか。

 国民の皆さんに聞いてくださいよ。この社会保障関連五法案があした通ったら、国民の皆さんの医療や年金の将来不安が払拭されるんですか。お答えください。

野田内閣総理大臣 まず、私の三月の発言ですが、これは全体的にちゃんと捉えていただきたいと思いますけれども、負担面だけの影響だけではなくて、社会保障の給付という視点の中で総合的に考えるべきだ、その意味では、将来の国民の不安をなくすということは経済の活性化にもつながるという意味の発言をしているはずでございますので、ちゃんとバランスをとって発言しているつもりでございます。

 その上で、今回の五つの法案、年金については、受給資格の短縮であるとか被用者年金の一元化等々が入ります。加えて、要は、これまで、自然増で一兆円ふえてきたり、あるいは基礎年金国庫負担三分の一、二分の一と言ってきた中で、ワンショットでお金を集めることがもう困難になったときに、やはりこの基礎年金をちゃんと安定させるための措置もする等々のことが年金の改革では今行われるということでございます。すなわち、将来の老後の不安につながりかねない問題をしっかりと今回は制度として担保するということ。

 それから、社会保障の充実の部分は、今回、子ども・子育ての部分でございます。これは、いわゆる総合こども園という形で私どもは提示をしておりましたけれども、認定こども園の拡充という形になりましたが、実質的に、これは、〇・七兆円のまさに予算を、消費税を上げさせていただいた暁にしっかりと充てていくということでございますので、これは大きな前進です。これを早くやらなければ、それは、子供を産み育てられる社会だという一歩を早く踏み出さないと、少子化対策、少子化に歯どめがかからない状況です、だから待ったなしなんですね。

 そういうことの社会保障に全てお金を使うんだという安定財源での消費税でございますので、それは、国民の皆様にこれからもきっちりと御説明をしていきたいというふうに考えております。

江田(憲)委員 私も、今回の五法案で、全く評価する点がないとは申し上げませんが、ただ、皆さんが三年ほど前におっしゃっていたことは、いい悪いは別にして、最低保障年金をつくるんだ、後期高齢者医療制度を廃止するんだ、まさに年金や医療の抜本改革をおっしゃっていたんでしょう。それで政権をとられたわけですよ。それが、今回どうなったんですか。

 国民が望んでいるのはそこなんですよ。医療や年金、昔、自民党さんは百年安心と言われた。本当の意味での百年安心の医療、年金をつくってほしい、民主党に対する期待はそれだったんですよ。それが一年先の何とか会議に先送りされたことは事実ですからね。そこは、国民の判断はそういうふうになっていると思いますから、もうこれ以上申し上げません。

 とにかく、皆さんがやろうとしていることは、アクセルとブレーキを同時に踏もうということなんですね。我々がこう言うと、必ず、経済成長も大事だ何だかんだ言いますけれども、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものなんですよ。増税しながら経済成長しようなんて、こんなばかな経済理論があるんだったら、私は教えてほしいぐらいですけれども。

 普通は、アクセルを踏んで、スピードが出過ぎたらブレーキを踏む、これが普通のやり方。まず、だから、経済成長をさせて、特に、デフレなんですから脱却をさせるというのを最優先課題にしていきましょうということなんです。

 最後に、もう時間がありませんから、今の小沢さんやそのグループについて先ほど触れました。増税の前にやるべきことがある。これに対しては、野田総理、思いがあると思いますよ。私なんかは、まさに元祖増税の前にやるべきことがある派からすると、あなた方何を言っているんだと言いたいんですよ。

 政権交代したときに、では、あれは鳩山総理、小沢幹事長体制だったじゃないか。しかも、あのときは、参議院でねじれがなかったんですよ。そうしたときに約束していることをやっていれば、経済も成長させる、それから十六・八兆円出してみせるんだ、予算の組み替え、無駄遣いの解消、天下りの根絶、そういうことをやっておられれば、何も、野田総理や岡田副総理が苦労されることはないんですよ。それを棚に上げて、増税の前にやるべきことがあるなんて。

 みんなの党が一丁目一番地で書いている文言を全部使って、最近、迷惑ですよ、小沢グループと連携するんですかと、みんなの党が。とんでもないでしょう。一見似ているように見えるけれども、それ以外の基本政策は違うんですからね。

 ですから、とにかく、例の、思い出すのは、官邸に最後、乗り込んでいって、あれは陳情一元化という恐怖政治ですよ。当時の副幹事長であった人からも直接私は聞きましたけれども、選挙で応援するかどうか踏み絵を踏ませた上で陳情を受け付ける、幹事長室への陳情一元化。そして、官邸に年末、小沢一郎さんが乗り込んで言ったことは、ガソリンの暫定税率の維持、それから麻生政権のときに道路会社に休日割引料金としてためていた大事な大事なお金を使って新規高速道路をつくるんだといって、これはまさにあれじゃないですか、人からコンクリートに転換したのは小沢一郎さんという政治家そのものじゃないですか。何か、週末、岡田副総理がその辺のことにちょっと触れてと、今、新聞に出ていましたけれども。

 野田総理、増税の前にやるべきことがあるなんてよく言えたものだとお思いになりませんか。最後にそれを聞いて、私の質問を終わります。

野田内閣総理大臣 増税の前にやるべきことがあるという元祖の御主張も後発組の御主張も、私は、両方、見解が異なるんです。

 社会保障をしっかりと安心できるもの、持続可能なものにするための安定財源、それは一体改革です。それと経済の成長、これは両立させなければなりません。今、世界の主要国を見たときに、アクセルだけ踏んでいこうという国はありません。これは成長と合わせる。だから、成長を全くやらないということじゃありません。政策総動員でやらなければいけないと思います。

 それと行政改革と政治改革は、これは一体でやらなければなりません。これは、全て、何かの前にやらなければいけない、それができなかったら全部先送りというのは、これは改革をしないということであります。全て包括的にやり遂げていくというのが私どもの基本的な姿勢でございます。

江田(憲)委員 増税と成長は絶対に両立しない、そんな経済理論はないということを断言して、終わります。どうもありがとうございました。

中野委員長 これにて江田君の質疑は終了いたしました。

 次に、斎藤やすのり君。

斎藤(や)委員 国民とのきずなを守る、国民との約束を守る新党きづなの斎藤やすのりでございます。

 昨年春、アラブの国々で、フェースブックやツイッターを使って民衆が決起いたしました。次々に政権がひっくり返りました。チュニジアのジャスミン革命が有名でございますけれども、野田総理はアジサイ革命という言葉を御存じでしょうか。

 先ほども、阿部委員から、毎週金曜日に首相官邸の前に大飯原発再稼働のデモが行われているということがありましたけれども、最初は五十人だったんです。それが千人になって、四千人になって、先々週が一万人、そして、この前の金曜日が何と四万人です。四万人の方が官邸の周りで、再稼働反対、総理、我々の声をもっと聞けと訴えております。

 来ているのは、決して活動家みたいな方だけではなく、ベビーカーを引いたお母さん、それから会社帰りのOL、サラリーマン、ほとんどが普通の市民です。この方々が声を上げて反対を言っているわけです。これを、ネットの世界ではアジサイ革命と名づけられているようですけれども、あの大きな抗議の声を総理はどう感じられておるのでしょうか。

野田内閣総理大臣 毎週金曜日、そうしたデモの声、シュプレヒコールの声というのは、当然私の官邸にも届いております。先般、国論を二分するテーマでございますけれども、大飯原発三、四号機について、安全性をしっかりチェックした上で、加えて必要性も鑑みて、政府として判断基準をまとめた上で、それに適合するということで、一定のプロセスを踏んでまいりましたし、立地自治体における御理解もいただいて再稼働を決定したところでございます。

 大変、昨年の三月の事故を踏まえて、複雑な感情を持っていらっしゃる国民がたくさんいらっしゃることも承知をしておりますけれども、それを踏まえて、国論を二分するテーマについてもしっかりと責任ある判断をしなければいけないのが政府の役割だと思っておりますので、折につけそういう御説明はしていきたいというふうに思います。

斎藤(や)委員 そのつくられた安全基準というのが、安全神話のもとでつくられた安全基準でそれを稼働させるということで、皆さんは矛盾に感じられて怒っているわけでございます。今回の再稼働はどう見たっておかしいという怒りの声ですので、ぜひ総理、よく考えて判断していただきたいと思います。

 怒っているのは再稼働反対の方だけではありません。震災で被災を受けた多くの被災者も怒っております。私は、一カ月前に地元宮城県の仮設住宅で、消費税賛成か反対かのアンケートをとりました。何と七割の方が反対でございました。

 総理、なぜ仮設住宅にお住まいの方が消費税に反対しているのか、わかりますか。

野田内閣総理大臣 いろいろなアンケートがあると思います。それぞれいろいろなアンケートをしていることも承知でございますけれども、基本的には、被災者の皆様のためには、これは、我が政権は昨年の九月に発足をしましたけれども、震災からの復興、そして原発事故との戦い、日本経済の再生、これは最優先かつ最重大の課題として位置づけております。そして、被災者のために寄り添った政策というものはしっかりとこれからもやっていきたいと思いますし、復興庁、復興交付金あるいは復興特区、もうこういう制度もできておりますし、組織も立ち上がりました。それらを踏まえて、被災者に寄り添った政策ということはこれからもしっかりやってまいります。

 その上で、社会保障をしっかりと持続可能なものにするための消費税については、低所得者対策等もきめ細やかにやりながら実現をしていきたいと思いますので、ぜひ御理解をいただくように御説明をしていきたいと思います。

斎藤(や)委員 総理、今、仮設住宅の方で見ている方は全く響いていないと思います。言葉が完全に上滑りしていると思います。どれだけ生活が厳しいかわかりますか。

 仮設住宅の三世帯に一世帯の方が震災前の収入の半分以下なんです。一カ月の収入十万円台が四割、十万円以下が一割で、ほとんど収入がないという方が六%いるんです。年金だけで生活している、義援金を切り崩して生活している、そういう人が多いんです。しかも、消費増税開始のころには仮設からちょうど出ていかなければいけない。こんなので大増税よろしくなんていっても、賛成できるわけがないんです、復興もまだなんですから。

 被災者の国民年金の保険料免除は今月で終わります。本当に皆さん、家計のやりくりに苦労されています。これは、被災地の方だけではありません。全国の皆さんが、本当に家計のやりくりが今大変な状況になっている。

 今月から、年金の支給は物価下落に合わせて減りました。現役世代は、介護、医療の保険料が上がって、秋からは厚生年金の保険料もアップします。子育て世代は、住民税の年少扶養控除廃止。電気代、ガス代も上がっています。そして、来年からは二十五年間も所得税が増税、再来年には市民税増税、そして仕上げには、増税の真打ち、消費大増税でございます。支給は減る、負担はふえる。このまま増税法案を通したら、三年後には、夫婦と子供二人、四人家族、年収四百万円の方で、年二十万円もふえるんです。

 総理、これで総理が訴える厚みのある中間層というのはどうなったらふえるんですか。低所得者層がふえるだけだと私は思っております。さらなる税率アップを考えているという話も聞きます。足りなきゃ税金でどうにかする、こんななら政治は要りません。

 当然、これだけの増税をすれば、国民の皆さんの財布のひもはかたくなるはずです。ところが、総理は三月十六日に、先ほど江田委員からの質問もありましたけれども、増税すると社会保障の給付が充実されるので経済が活性化する旨の発言をいたしました。本当に、増税して経済は活性するんでしょうか。

 こんなに生活が苦しいのに、増税して景気がどうよくなっていくのか、ぜひ国民に説明をしてください。よろしくお願いします。

岡田国務大臣 委員は最初、被災地、仮設に住む方のお話から入られまして、後段は一般論として言われたと思うんですね。ですから、もちろん、被災地の皆さんに対してしっかりとした対応をしなければいけないということは当然でありますが、委員の一般論についてちょっと一言申し上げたいと思います。

 結局、では、今ある社会保障について、どうして誰がどのように負担するのかということについてきちっとお答えいただかないと、それは誰もが負担は嫌ですよ。しかし、それは、次の世代に全部かぶせて、赤字国債を発行して担っているわけでしょう。それを続けていくというわけですか。それで本当に次の世代に対して責任を果たしたと言えるんですか。

 私は、やはりそこは、これだけの国債を発行していくことは続けられない、しっかりとした再建に向けての第一歩ということが必要であるというふうに考えているところでございます。

斎藤(や)委員 社会保障のためと言っていますけれども、本当に、この社会保障に関しては完全に骨抜きになっているという現状があるじゃないですか。増税は、社会保障が充実するから増税する、それならば千歩譲って許せますけれども、最低保障年金は棚上げ、低所得者への年金支給加算は給付金に変更、高所得者への年金支給減は見送り、パートの厚生年金適用は縮小、後期高齢者医療制度廃止は棚上げ、鳴り物入りで審議が開始された総合こども園の創設は削除、増税だけがむき出しになっているというのが今の現状なんじゃないですか。

 それから、ひどいデフレの中で増税をすれば、法人税も所得税も減ります。つまり、消費税率を上げてもトータルの税収が大幅に減る。

 今、年収二百万円未満が一千万人超ですよ、皆さん。貯蓄なしが三〇%です。三割の方が貯金がありません。十五年前の三倍です。しかも、一世帯の可処分所得は、この二十年で五十万円も下がっています。しかも、今回の税率は、五から一〇、一気に五%です。ただでさえ生きていくのが精いっぱい、いっぱいいっぱいなんですよ、皆さんは。未来よりもあしたの生活が危機的であることを、ここにいる委員の皆さんはわかっていないというふうに思います。

 この増税でもう経営はもたないという会社、お店がいっぱいあります。九七年、三%から五%に税率を上げた次の年に自殺者数が爆発的にふえました。特に、自営業者の自殺率の割合が急激に増加しました。

 こんな生きるか死ぬかの大増税という死活問題を国民の皆さんの審判を受けないで決めてしまうのは、民主主義の否定です。私は、この大増税法案を通す前に衆議院を解散して、国民の皆さん、増税してもいいですか、だめですかと問うべきだと考えます。税率が上がる前に選挙をするのだから約束破りでない、問題はないなんという詭弁は、総理、やめてください。

 私は、法案を通す前に選挙をやるべきだと考えます。野田総理の見解をお聞かせください。

野田内閣総理大臣 まず、法案を通す前に解散という選択肢は、私はございません。ここまで議論が、国会で御審議いただいて、煮詰まって、そして三党合意をさせていただいたものを、また御破算にしてそれを問うというのはおかしいと思っております。

 こういうのは、まさにお互いに待ったなしの状況だという呼吸が合ったときにお互いに歩み寄れる話で、千載一遇のチャンスだと思っています。したがって、あくまでこの法案の成立を全力を尽くして期すということが私の立場であります。

 その上で、こうやって法案を通した暁に、例えば前回の消費税率三%から五%へ引き上げたときも、最初はそういう形で決定をし、その後に国民の信を問うて、その後に実施をしています。ということは過去にもあったわけでございますので、それは今回だけの問題ではございません。

 明確に、この法案を通した後に、国民の皆様にしっかりと御説明をしながら、その御判断を仰ぐということになると思います。

斎藤(や)委員 今、聞かれましたでしょうか、テレビの前の皆さん。国民との契約よりも三党の合意が大切だと言っているんです。最高権力者が政治生命をかけてやるのだから何をやってもいい、これこそが民主主義の冒涜だというふうに私は思います。

 よく野田総理は、決められない政治からの脱却と言いますけれども、決めちゃいけないものを決める政治に正義はありません。どうしても法案を成立させるというならば、私は体を張ってとめたい。同じ思いの仲間を集めて私は不信任を突きつけたいと思っています。

 先ほど国会の廊下で会った民主党の一年生議員も、週末、地元の声を聞いたら、ほとんどが増税反対だった、反対票を入れると、造反を決意していました。きょうは、一年生議員の方みんな、ここにいる方はみんな賛成議員ですから、そういう声は聞こえていないと思いますが、そういう話をしておりました。

 何よりも、このまま国民の同意なき増税に邁進すれば、国民の決起、怒りはさらに広がって、四万五千人のアジサイ革命はもっと広がりを見せることになります。国民を、庶民をなめてはいけません。その怒りの矛先は、野田民主党政権、あなた方のところに行くはずです。

 最後に、デフレ脱却なくして増税なし、永田町と霞が関の機構改革なくして増税なし、新党きづなの九人は全員反対票を入れるということを表明して、私の質問は終わります。

中野委員長 御苦労さまでした。

 これにて斎藤君の質疑は終了いたしました。

 この際、お諮りいたします。

 議員中後淳君から委員外の発言を求められております。これを許可するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

 中後淳君。

中後議員 新党きづなの中後淳です。

 今、同僚の斎藤議員が大分ヒートアップしましたので、落ちついて行きたいと思います。

 総理、今さら言っても信用されないかもしれませんし、生意気かもしれませんが、私は、野田総理のことは人間的には好きです。尊敬していますし、私の恩人であると思っております。二十五年、駅の前に立って街頭を続けるということは、これはまねしようと思ってもなかなかできることではありません。

 しかし、それでもやはり、今のこの方向、進めようとしている道というのに私は納得ができない。今でも総理が駅の前に立って多くの人の声を聞いていれば、またちょっと違う結論が出てきたのかななんというふうに思ったりもしております。

 私は民主党を昨年末に離党いたしましたが、その離党する前の十一月、十二月、地元のミニ集会等で何を話していたかというと、震災以降一連に、消費増税から復興増税、TPP、また最後に消費増税と去年は続いてきたわけですが、そうした議論を聞いている中で、震災復興、原発対応、エネルギー対策、いろいろと、景気対策もデフレ対策も含めて、消費増税や復興増税そのほかのものを少し先送りしてでもやらなきゃいけないことがあるのに、何でこちらばかりにエネルギーを集中する人がこんなにたくさんになってしまったんだろうと。

 これは実は、党内が分裂することがわかり切っているような内容をあえて取り上げているようにしか見えなかった。それを、先送りできないですとか待ったなしという言葉で取り上げられていた。私は、優先順位が間違っているんじゃないかというふうにずっと思っていました。挙党一致で民主党をまとめよう、この難局を乗り越えていこうという意思は本当はなくて、むしろ逆なんじゃないかなとさえ疑いました。

 自分たちと考え方が違う、もしくは、政治理念とかそういうところも含めてなのかもしれませんが、そういった勢力を、消費増税だったりTPPとかというところで反対派、慎重派という形にしてその方々をまとめて、小沢グループである人もない人も、あたかも小沢グループであるかのようなレッテルを張られながら報道されていって、何か最後にその勢力をどうやって切り捨てるのかというふうに考えているようにしか見えなかったわけです。それで、切り捨てるのと同時に、自民党、公明党さんと連携をとっていく。

 そして、これは民主党執行部だけではなくて、いろいろな勢力がぐるになって世論をつくっていくんじゃないかななんということをその集会等で話をしていました、その天王山は消費増税だろうと。この先の話もしていましたけれども、今は言いません。

 このように、皆さんもある程度は予想していたかもしれませんが、未来予想をする中で、その流れを何とかとめたいという思いで私は離党した経緯というのもあります。それで、半年が経過したわけですが、今のところ、その未来予想図のとおりになってきてしまっていて、残念ながら、私の力ではどうすることもできない状況で、非常に残念なわけです。

 その一連の議論の中で、民主党の議員の方々は反対のための反対だとか、政局でやっているんだとかということは随分報道で聞きましたけれども、私は、近くで見ていると、本当に真剣に日本の将来のことを考えて、世界じゅうの事例を調査したり、日本の過去の事例を調査したり、その中で検討して、前向きな提案なんかもしてきましたけれども、そういったことはほとんど取り上げられることもなくて、先ほど言ったみたいに、多くがマイナスのイメージで報道されている。何かとても残念な気持ちなんじゃないかな、こんなブレーキをかけるようなことばかりに力を使わなきゃいけないというのは非常に不健全だというふうに思っていました。

 今回、民自公の三党合意を受けて、社会保障と税の一体改革の案がまとまったわけですけれども、これは、少なくとも、前回の総選挙を民主党という政党で戦った人たちが本来であれば納得できる内容ではないはずだと私は思っております。

 政府が提出した閣法の段階、原案の段階でも、何も書かずに、これは自民党案ですか、民主党案ですかと言ったら、自民党案だと言う人が多いんじゃないかというぐらい、その時点でも大分違っていたような気がしますけれども、修正案はもう完全に、当時、自民党さんが主張していた内容、公明党さんが主張していた内容の色合いの方が圧倒的に強くなっております。総選挙で民主党が掲げていた理念も政策もほとんど私には感じることができません。共済年金、厚生年金、いわゆる被用者年金の一元化にしても、認定こども園の拡充にしても、消費増税にしても、みんなそうです。

 所得税の累進性を高めようという話ですとか、資産課税の適用範囲の拡大、高所得者の年金引き下げ、格差を縮めるための税制というのはほとんどなくなってしまって、先送りになりました。消費増税だけが残ったという話になります。低所得者に負担が厳しい消費税、逆進性の高い消費税だけが先行決定して、さらに、低所得者、中小企業に対する対策もまだ決定しておりません。先送りになっております。

 私は、明らかにこれは格差拡大の方向であるように感じております。本当にここまで譲るのかという気がします。何にも残っていないじゃないかと思います。民主党に所属してきて、今離党した私の率直な感想だと思って聞いていただければと思います。

 これは、民主党に投票した多くの方々の望まない方向であって、自民党、公明党さんに投票した方々が望んでいた方向だと私は思っていますし、そういう意味では、二〇〇九年の総選挙では民主党が大勝しましたけれども、それでも、負けた自民党、公明党さんの政策が実現しつつあるという意味では、やはり、自民党さん、公明党さんというのは非常に底力があるんだな、有権者の方々も報われているんだろうなというふうに私は思っております。

 マニフェストに掲げられていなかった消費増税を政治生命をかけて実現すると言われている中で、政権交代の最大の功労者とも言える元代表が離党するのではないかという状況に追い込まれている、そういう事態を招いておいて、次期総選挙、どうやって、どこに何を基準に投票すればいいんだろうという有権者がたくさんいらっしゃいます。

 政党の何を、政治家の言っていることの何を信じて投票すればいいんでしょうか。私にではなくて、マニフェストはもう信じられないと言っている多くの国民に対してお答えいただければと思います。総理、お願いします。(発言する者あり)総理です。

中野委員長 最後ですから、野田総理、お答えください。

野田内閣総理大臣 まず、社会保障の改革についての評価は随分誤解があるように思います。

 先ほどの斎藤さんほどエキサイトしていないので冷静な議論はできると思いますけれども、これは、よく法案等々あるいは合意文書をごらんいただければ、年金も子ども・子育ての部分もかなり前進をしています。そこは御理解をいただいた上で、加えて、よく言われますが、最低保障年金とか後期高齢者医療制度、これは旗をおろしたのではなくて、次の舞台でちゃんと議論できるようなことをしているわけでございますので、社会保障の改革が全く手つかずのまま税だけ動かしたということはありません。

 加えて、税についてもでありますが、所得税、相続税、格差是正の観点からの方向性については、これは三党で認識を共有しているはずでございます。それを年度末の改正、年度改正のときにやろうということでありますので、その具体的な、法文にも書いてありますので、これも、この国会中で決めるのか、年度改正で対応するかという差の程度であって、方向性はこれは確認をしているということでございますので、ここもちょっと誤解があるのではないかというふうに思います。

 そういうことも含めてでございますけれども、これまで民主党の中で長時間議論してまいりました、成案、素案、大綱、法案提出、そして今回のまさに採決前まで、その丁寧な議論をやってきた中での結論であります。これを、先ほど何か、私のやろうとしていることは政局的、謀略的な、そういう意図があるというお話でした。

 そうじゃありません。もちろん、マニフェストに掲げたことをやり遂げなければいけない、いっぱいあります。だけれども、それを踏まえて、いろいろな国難がありました、原発の問題もそうです。そして、今回の消費税の話は、まさに社会保障を支えるための決断なんです。待ったなしの状況の中で、国難から逃げる政治ではなくて、苦しいけれども国難に立ち向かって国民に説明しようとする、まさに国民の生活を守るための判断をし、みんなに一緒の行動を求めているということでございます。

中後議員 今、前進したというお話もありましたけれども、これについて私は、もともと民主党が掲げていた方向ではないところだけが残っているんじゃないかというお話をしておりますし、それならば消費増税も先送りをして国民会議にかけるべきだろうと思います。消費増税だけ残っているということ自体がやはりおかしいと思います。

 あと、先ほど江田先生もお話ししていましたけれども、やはり、デフレ環境下、デフレ経済下、不況下で消費増税、増税を先行させて、経済回復、財政再建が達成できたという事例はほとんどないというか、一切ないというふうに聞いております。これは、ここに進もうというのは歴史への挑戦ですよ。かなりのギャンブラーだということになります。そんなギャンブルに私たちを巻き込まないでいただきたいなと思います。

 先ほど私のところに船橋の方から電話がありまして、野田総理のことはもう二十年以上応援しているけれども、今まで投票してきた一票一票を返せとかということ、かなりお怒りになっていましたよ。これは……(発言する者あり)私も言われているかもしれません。

 先ほども言いましたように、増税先行で経済規模、GDPが縮小してしまったら、税収も思ったように上がらない、それこそ立ち直ることができなくなってしまう。これだけの政府の借金をどうやって返すのか、原資そのものを減らしてはならないということだと思うんです。

 だから順番が大事であって、先ほど来あるように、世界一の債権国である日本にはもう少しだけ時間があるだろうから、そこで本質的な統治機構の改革だとか社会保障の改革だとかというところに進んでいくのが総選挙のときの国民の皆さんの声だったと私は信じております。総理自身もそうやって訴えていたはずです。

 そして、代表選のときにも消費増税のことを話したと言われていますけれども、全力で闘って、それでもどうしてもお金が足りないときには国民の皆さんに負担をお願いすることがあるかもしれません、この一文だけが消費税にかかっているような発言だったわけですが、ここにはやはり消費税なんという話は出てこない。国民に負担をお願いする、しかし、その前に全力で闘うんだということが大前提になっています。

 全力で闘ってどうしても足りないときにはお願いするかもしれません、何でこれがいつの間にか消費税を訴えたかのように報道されているのかもわかりません。おかしい。そもそも、全力で闘ったという評価に今なっているのかということ。闘った後で負担をお願いすると言っているんです。

 議員定数削減は、まだ法律も出ていません。(発言する者あり)済みません、間違えました。審議が始まっておりません。消費増税法案は、もう既に百二十時間も審議が続いている。これも順番が違います。独法、公益法人、ひもつき補助金改革、出先機関改革、天下りの根絶、国家公務員人件費二割削減、最低保障年金、後期高齢者医療制度、ほかにもまだまだいろいろとできることはあります。総理が不退転の決意でと決めれば、先にできることはまだまだあるはずです。

 消費増税の前にやり残したことがたくさんあるということと、最後に、消費増税の前にやるべきこととして、いろいろと言われています。行財政改革、社会保障制度改革、景気回復など、いろいろと言われていますが、私は、国民が政党の政策を見て投票行動が決められるように、速やかに私たち政治家がその体制を変えて、政党政治、民主主義と国民主権を取り戻すために解散・総選挙を行うことが必要だろうと思いますし、そのためには、消費増税であったり、TPPであったり、原発対応という象徴的なテーマから先にやるべきだと思います。

中野委員長 タイムオーバーであります。

中後議員 非常に残念です。

 ありがとうございました。

中野委員長 これにて中後君の発言は終了いたしました。

 次回は、明二十六日火曜日午前八時四十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二十分散会


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