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不正競争防止法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議

 

 政府及び最高裁判所は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。

 

一 政府は、この法律の施行後三年を目途として、データの適正な流通及び利活用を促進する観点から、データに関連するビジネスの展開、技術革新、経済社会の情勢の変化等を踏まえ、この法律による改正後の不正競争防止法の規定の実施状況を勘案し、当該規定について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講じること。

 

二 政府は、データ取引の安全を図り、データ取引の萎縮を避けるため、ガイドラインにおいて、限定提供データに係る不正競争行為の明確化を図ること。特に、保護されるデータの客体、図利加害目的、限定提供データの管理に係る任務、取引によって取得した権原の範囲等の要件の該当性や、正当な目的での使用で不正競争に該当しない場合等について、考え方や具体例を分かり易く明示すること。また、運用状況を見つつ、適時適切にガイドラインの見直しを行うこと。

 

三 政府は、外国企業が我が国における企業活動を控えたり国内企業とのデータ取引を躊躇したりすることがないよう、諸外国におけるデータ保護制度との整合性の確保に努めること。また、外国企業が行った不正競争行為による国内企業の損害を防止するため、諸外国との連携を通じた国際的なデータ流通環境の整備に努めること。

 

四 政府は、「限定提供データ」を取扱う事業者において、「限定提供データ」が適切に管理、保護及び利活用される環境を構築するため、事業者が、従業員に対してデータの適切な取り扱いに関する教育・啓発活動を適切に行えるよう支援を行うこと。

 

五 政府は、本法に基づく不正競争防止に関する新たな制度及びガイドラインについて、施行まで十分な期間を確保し、広く国民や中小企業を含む産業界に対して、その内容の丁寧な周知に努めること。

 

六 政府は、今般日本産業規格の対象となるサービス分野を始め、今後新たな分野等の標準化に適切に対応するため、省庁の枠を超えた連携体制を構築するとともに、国際標準化を推進するため、専門人材の確保と育成を図ること。また、国際標準を通じた市場優位性の確保のため、官民が一体となった標準化戦略の立案及び実行に努めること。

 

七 政府は、「認定産業標準作成機関」に求める基準を明確に定めるとともに、事前の十分な情報提供に努め、認定された機関が標準化作業を円滑に進めるために必要な支援を提供するよう努めること。

 

八 政府は、中小企業者に対する特許料等の軽減措置の拡充及びその手続の簡素化については、制度が確実に利用されるよう、中小企業者に対して制度の周知徹底を図ること。一方、負担が増加する者に対しては、全体としての知財活動を縮小あるいは停滞させないよう、十分留意すること。

 

九 最高裁判所は、専門委員の任命に当たっては、その適格性及び公平性を確保するとともに、中立の立場であるとの理解を得られるよう努めること。また、人員不足とならないよう専門委員の確保に努めること。

 

十 政府は、本法施行による弁理士の業務範囲拡大に当たっては、新たに対象となる標準化関連業務やデータ関連業務等の知見を有する人材の確保・育成のため、適切な支援を行うよう努めること。また、弁理士が該当業務を行うに当たっては、適正な報酬の獲得とユーザー側の安心感につながるよう適切な報酬体系となるよう促すこと。

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