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   女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議

 

 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一 一般事業主行動計画の策定等や情報公表の義務が拡大される常用雇用者百一人以上三百人以下の中小事業主に対し、十分に配慮するとともに、行動計画の策定支援、セミナー・コンサルティングの実施等、支援策を講ずること。

二 雇用の分野における男女平等の実現に向けて、全ての企業を対象とした事業主行動計画の策定を恒常的な制度とするよう検討すること。

また、計画の策定に当たっては、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者の意見を聴くよう周知徹底すること。

三 事業主の情報公表項目について、男女間格差の結果指標である「男女の賃金の差異」及び「セクシュアルハラスメント等対策の整備状況」を加えることについて、労働政策審議会で検討すること。

四 特例認定制度の認定基準については、管理職に占める女性労働者の割合の全産業での統一化等、真に女性が活躍している職場が認定されるように検討すること。

五 二〇二〇年までに指導的地位に占める女性割合三〇%の目標の達成に向けて、女性活躍推進の取組が進むよう、事業主に対する支援を強化するとともに、女性活躍推進法及び厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」を国民に幅広く周知すること。

六 ハラスメントの根絶に向けて、損害賠償請求の根拠となり得るハラスメント行為そのものを禁止する規定の法制化の必要性も含め検討すること。

七 パワーハラスメント防止対策に係る指針の策定に当たり、包括的に行為類型を明記する等、職場におけるあらゆるハラスメントに対応できるよう検討するとともに、以下の事項を明記すること。

1 自社の労働者が取引先、顧客等の第三者から受けたハラスメント及び自社の労働者が取引先に対して行ったハラスメントも雇用管理上の配慮が求められること。

2 職場におけるあらゆる差別をなくすため、性的指向・性自認に関するハラスメント及び性的指向・性自認の望まぬ暴露であるいわゆるアウティングも対象になり得ること、そのためアウティングを念頭においたプライバシー保護を講ずること。

八 事業主に対し、パワーハラスメント予防等のための措置を義務付けるに当たっては、職場のパワーハラスメントの具体的な定義等を示す指針を策定し、周知徹底に努めること。

九 パワーハラスメントの防止措置の周知に当たっては、同僚や部下からのハラスメント行為も対象であることについて理解促進を図ること。

十 セクシュアルハラスメントについて、他社の事業主から事実確認等の協力を求められた場合に、事業主が確実かつ誠実に対応するよう、必要な措置を検討すること。

十一 フリーランス、就職活動中の学生等に対するセクシュアルハラスメント等の被害を防止するため、男女雇用機会均等法に基づく指針等で必要な対策を講ずること。

十二 セクシュアルハラスメント等の防止措置の実施状況、被害者の救済状況、ハラスメントが起こりやすい業種、業態、職務等について実態調査を行い、その結果に基づいて、効果的な防止対策を速やかに検討すること。その際、ハラスメントの被害を訴えたことで周囲から誹謗中傷されるいわゆる二次被害に対しても必要な対策を検討すること。

十三 男女雇用機会均等法の適用除外となる公務員等を含めたハラスメント被害の救済状況を調査し、実効性ある救済手段の在り方について検討すること。

十四 紛争調整委員会の求めに応じて出頭し、意見聴取に応じた者に対し、事業主が不利益取扱いを行ってはならないことを明確化するため、必要な措置を検討すること。

十五 セクシュアルハラスメント防止や新たなパワーハラスメント防止についての事業主の措置義務が十分に履行されるよう、指導を徹底すること。その際、都道府県労働局の雇用環境・均等部局による監視指導の強化、相談対応、周知活動等の充実に向けた体制整備を図ること。

十六 国内外におけるあらゆるハラスメントの根絶に向けて、第百八回ILO総会において仕事の世界における暴力とハラスメントに関する条約が採択されるよう支持するとともに、条約成立後は批准に向けて検討を行うこと。

十七 セクシュアルハラスメント等の防止対策の一層の充実強化を求める意見が多くあることから、更なる制度改正に向けて、本法附則のいわゆる検討規定における施行後五年を待たずに施行状況を把握し、必要に応じて検討を開始すること。

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