(外務委員会)
社会保障に関する日本国とハンガリーとの間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)概要
本件は、標記の協定の締結について、国会の承認を求めるものである。
この協定は、日本・ハンガリー両国間における年金制度、医療保険制度等への二重加入等の問題の解決を図ることを目的とするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一 この協定は、日本国については、年金制度に関し、国民年金、厚生年金保険、国家公務員共済年金、地方公務員等共済年金及び私立学校教職員共済年金について、医療保険制度に関し、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済法及び高齢者の医療の確保に関する法律により実施される医療保険制度についてそれぞれ適用すること。
二 この協定は、ハンガリーについては、保険に係る義務並びに社会保険の給付及び失業した場合に支払われる給付に充てる保険料の納付に関する法律及び規則並びに社会保険の年金給付に関する法律及び規則について適用すること。
三 強制加入に関する法令の二重適用を回避するため、原則として、就労が行われる締約国の法令のみを適用すること。ただし、被用者又は自営業者が、派遣(第三国の領域を経由する派遣を含む。)又は自営活動の予定された期間が五年を超えない見込みで一時的に相手国において就労する場合には、自国の法令のみを適用すること。
四 日本国の実施機関は、日本国の給付を受ける権利を確立するため、日本国の法令による保険期間と重複しない限りにおいて、ハンガリーの法令による保険期間を考慮すること。
五 ハンガリーの実施機関は、完全給付のための十分な保険期間を有しない者について、ハンガリーの法令による保険期間と重複しないことを条件として、日本国の法令による保険期間を考慮すること。