(経済産業委員会)
電気事業法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四四号)概要
本案は、平成二十五年十一月に成立した電気事業法の一部を改正する法律の附則で定められた電力システム改革の全体像を明らかにする「改革プログラム」に基づき、電気の小売業への参入の全面自由化を平成二十八年を目途に実施するための措置を講じようとするものであり、その主な内容は次のとおりである。
一 経済産業大臣の登録を受けた小売電気事業者が、家庭等を含めた全ての需要家に対する電気の供給を行うことができるものとすること。また、これに伴い、一般電気事業をはじめとする現行の電気事業法における事業類型の見直しを行うこと。
二 一般送配電事業者に対して電圧及び周波数維持義務を課すこととする等、小売全面自由化後における電気の安定供給の確保に万全を期すための措置を講ずること。
三 小売電気事業者に対して需要家に対する料金その他の供給条件の説明義務を課すこととする等、需要家保護を徹底するための措置を講ずること。
四 卸電力取引所を電気事業法において位置付けるとともに、電力の先物取引に係る制度の整備を行うこと。
五 電気事業の類型の見直しに伴い、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の関係法律について、所要の改正を行うこと。
六 この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。