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北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議

 

八月二十九日、北朝鮮は弾道ミサイル一発を発射し、同ミサイルは北海道の上空を通過し、襟裳岬の東約千百八十キロメートルの太平洋上に落下した。今回のミサイルの発射は、これまでにない深刻かつ重大な脅威であり、本年八月に国連安全保障理事会において全会一致で採択された安保理決議第二三七一号を始めとする累次の安保理決議や日朝平壌宣言に違反するとともに、六者会合共同声明の趣旨にも反するものである。我が国の平和と安全を脅かすものであり、断じて容認できない。北朝鮮は、昨年一月以降、核実験を二度にわたり実施し、また、三十発以上の弾道ミサイルを発射するなど、国際社会の強い抗議、警告を無視して、挑発行動を続けている。こうした北朝鮮による挑発行動は、地域及び国際社会全体の平和と安全を脅かすものであり、断固として非難する。国際社会は、結束した外交努力を展開し、平和的な解決を模索すべきである。

政府は、地域の安全保障環境が厳しくなる中、日米、日米韓の協力を更に進め、同時に国民の生命と財産を守るべく、万全な警戒体制を維持し、緊張感を持って我が国の平和と安全の確保に遺漏なきを期すべきである。また、北朝鮮に挑発行動を自制させるとともに、安保理決議等を遵守するよう促していくため、安保理決議の厳格かつ全面的な履行を国際社会に強く働きかけるべきである。併せて、北朝鮮から非核化に向けた真剣な意思と具体的行動を引き出すため、国際社会が一致団結して北朝鮮に対する一層厳格な措置を求めるとともに我が国独自の対北朝鮮措置の徹底及び強化を図るべきである。

その上で、米国や韓国を始め国際社会と緊密に連携し、中国やロシアにも更なる役割を求めながら、北朝鮮に対する圧力を強化し、北朝鮮に対して我が国の最重要課題である拉致問題の早期解決をはじめ諸懸案の包括的な解決に向けた具体的な行動を強く求めることに政府の総力を挙げ、もって国民の負託に応えるべきである。

右決議する。

 

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