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昭和二十三年二月六日提出
質問第二号

 酪農業に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十三年二月六日

提出者  千賀康治   小野(注)忠兵衛   八木一(注)




酪農業に関する質問主意書


 酪農家に対する当局の増産施策は悉く期待に反し、現実的には報奬物資も還元飼料も飼料畑保有上の恩典についても甚だ不安定であるのみならず、飲食料品中最も不利にして最低位ともいうべき公定價格の制定のため、当局折角の指導奬励にもかかわらず牛乳生産意慾を着しく萎縮せしめ、特に酪農農業の危機に直面しているが、今回又々飼料公定價格の全面的大巾引上げが実施せらるるに及び、酪農民は全く破局的窮地に追込まれるに至つた、かくの如くにして今や酪農界は生産者たると処理業者たるとを問はず、乳牛の維持並びに生活権確保のため業を放棄するか、法に反するかの重大岐路に直面しておる、しかしながらわれわれは牛を愛し業を愛すると同時に、法を尊重し飽くまでもこれを遵守せんとするものである、これはいうまでもなく國家再建への途でもあるからである、かく信じかく努力しつつある斯界の窮状を御諒察の上、安心して牛乳生産供給の業務を遂行し得るよう早急乳價引上を主とする業者の救済方策につき次の各項について農林当局の方針所見を伺いたい。

一、畜産行政機構は各省各局に分れ特に酪農関係は、その弊害はなはだしく指導奬励方針も区々のため、酪農振興を阻害する点少なからず、これが行政機構の一元化を図ること。
二、現在の不合理なる牛乳及び乳製品公定價格を他の物價と均衡の保てるよう至急改正すること。
三、政府は供出牛乳一石につき麦類三斗三升の還元を公表せるも、未だに実行不充分なるを以て確実に履行するようにせられたきこと。
四、乳牛維持飼料は現在最低必要量の二割乃至三割程度の配給あるのみにて、しかも不確実のため飼養管理上重大危機に直面せるを以て今少しく高率且つ確実に配給すること。
五、生後十八箇月以上の乳牛に対し畑地一段歩を飼料專用圃として供出対照外において年間保有し得るよう法的措置を講ぜられたきこと。
六、牛乳供出者に対する報奬物資の配給は政府公表にも拘らず、現実的には殆んど履行されざるを以て他の主食又は農産物に対すると同様の措置を講ずると共に迅速確実に実行するようにされたきこと。
七、牛乳生産者及び乳業者に対し自轉車、リヤカー、タイヤ、チユーブ、作業衣、エプロン生地、牛乳濾過布、手袋、ゴム長靴、地下足袋、搾乳バケツ、牛乳輸迭罐、サイロ用セメント、畜舎補修用木材、同釘、石鹸等の生産資材、処理資材、生活資材、運搬用資材を配給するようされること。

 右質問する。


参考資料 2/2 参考資料 1/2




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