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昭和二十四年十一月十五日提出
質問第三九号

 薪炭需給調節特別会計の赤字に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十四年十一月十五日

提出者  井上良二

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




薪炭需給調節特別会計の赤字に関する質問主意書


 去る十月三十一日衆議院本会議において、薪炭需給調節特別会計の赤字問題に関して、本員が「本会計の赤字を、政府は歴代内閣の責任であるとして、自己の政治的責任を逃れんとしているではないか。」との質問に対し、総理大臣、官房長官、森農林大臣はいずれも「歴代内閣の中、片山内閣もまた、赤字の責任がある。」と答え、特に森農林大臣は「先程井上君は片山内閣のときは黒字が出たかのようにおつしやつていますが、断じて黒字は出ていません。十五年、十六年、十七年以来すべて赤字であります。片山内閣の時は、今の調査によりますと、六億八千二百四十九万五千円の赤字が出ております。二十三年の年度末の累計によりますと二十三億八千万円ということになつておるのであります。これは十五年以来の赤字の累積であります。なお、しつかりした数字は御手元に御まわし致していますが、今御話のような片山内閣時代には黒字であつたということは断じてありません。」と答弁しているが、本員が本会議で質問した片山内閣時代の昭和二十二年度末の決算は、会計検査院の報告に基くもので、当会計検査院の報告によると、二万二千円の黒字となつているが、政府はこの会計検査院の会計検査法に基く決算を承認できないのか。若し会計検査院の会計検査法に基く検査方法を否定し、ことさらに吉田内閣の薪炭行政の失敗による赤字を歴代内閣に転嫁しようとするならば、これは卑怯極わまる行為であつて、本員の承服できないところである。よつて政府は、次の件について明確に答弁せられたい。

一 政府は、会計検査法に基く決算を承認されるか。
一 会計検査法に基く決算と森農林大臣が発表した数字との相違は、いかなる法的根拠によるものか、政府は明確にされたい。
一 政府は、二十三年度の年度末赤字二十三億八千万円は昭和十五年以来の赤字の累積であると発表したが、いかなる方法によつて各年度の赤字を精算したかその精算の根拠を示されたい。
  更に政府は、今日まで各年度ごとに国会の承認を得た十五年度より二十二年度に至る薪炭特別会計の決算書は僞裝であるのか。

 右質問する。





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