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昭和二十五年七月二十七日提出
質問第五一号

 国際情勢の客観的報道に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十五年七月二十七日

提出者  (注)田甚太(注)

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




国際情勢の客観的報道に関する質問主意書


 世界は、地球上に存在する一国の思うままにならぬ筈だ。米占領下のわれわれが、占領治下で発行されるインボーデン氏指導の日本字各新聞を読んでいると、アメリカの決定、即ち日本国論の決定であり、国民への実践である。アメリカは太平洋を隔てて遠くに存在する資本主義国であり、わが日本国の極く近くには、われらの先人達が、時には戰い、時には学び、われわれの日常生活と切つても切れない関係にあり、しかも人種、風俗、生活のより類似せるアジアの諸民族がおり、これらの人種は大多数が共産主義を国是とし、ソ連圈に連らなり、西欧資本主義圈とは違つたゆき方をしている。この実在せる世界の二大勢力がもつ文明を知ることはわれわれの急務である。アメリカ文明は今日いやという程見聞できるが、ソ連圈の文明は知るのに一方ならぬ苦労である。このままでゆけば、余りにも日本はアメリカに近く、ハワイに次ぐ新しきアメリカの州に似かよつてしまうのではないか。われわれは、世界のいかなる国々からも優れたるものを学び、これを攝取したい。この観点より国論決定のために、広く日本のよ論を洞察する基礎としての資料を公平な立場より求めたい。よつて日本国政府はわれわれにこれら異つた文明を研究するために現在どのような施設、出版、催物あるいはその他の便宜を與えているか。又以上の意見に対し政府はどう考え、今後どのように処してゆくか、その方針を明らかにされたい。

 右質問する。





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