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昭和二十六年二月三日提出
質問第六一号

 ソ同盟引揚者に対する人権じゆうリんに関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十六年二月三日

提出者  梨木作次(注)

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




ソ同盟引揚者に対する人権じゆうリんに関する質問主意書


 石川県羽咋郡邑知町飯山の井村正已は、かつて満洲国で七年間官吏をやり、終戰後ソ同盟に抑留され、一九四九年春、帰還したのであるが、国警石川県本部から一九五〇年十月三十日午後六時までに出頭するようとのことで出頭したところ、ハンカチで目かくしして、小型自動車に乘せられ約三十分走つたところで洋室の調室につれ込まれた。そこで係官二名は同人に対し、「ソ同盟から特別な命令を受けてきた者がいるだろう。」など、ソ同盟の收容所で見聞したことを執ように質問し、否認すると次のように拷問した。すなわち、三十日は午後七時から夜中の一時まで晩飯も食べさせず、その間鉄拳で両ほほ、顔面をなぐりつけ、前歯一本を折り、一本をぶらぶらにし、その夜は長椅子に手錠をかけたまま寝かされた。
 翌三十一日は裸にされ一日中両腕を壁にささえ、脚をうしろにのばし、体を斜めにしたかつこうをとらされ、またみぞおちを鉄拳で突き、卒倒させられた。
 なお、十一月一日釈放され、同月七日に呼び出されたとき「このことを絶対に口外してはいけない、もししやべつたらひどい目にあわすぞ。」と脅迫されたという事実が伝えられている。
 この件につき次のことを聞きたい。

一 国警石川県本部は、上記のように井村正已を呼び出した事実があるか。
  ありとすれば、だれからの依頼で、何人に同人を引渡したか、並びにその呼び出しの法的根拠如何。
二 井村正已が、上記のような拷問を受けた事実の有無如何。
三 かかる人権じゆうりんの絶滅を期するための政府の対策並びにその救済方策如何。

 右質問する。





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