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昭和三十九年四月二十一日提出
質問第五号

 加入者等引受電話債券取扱いの適正化に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和三十九年四月二十一日

提出者  春日一幸

          衆議院議長 (注)田 中 殿




加入者等引受電話債券取扱いの適正化に関する質問主意書


 加入者等引受電話債券の発行残高は、本年三月末現在において四千二百七十九億円の巨額に達し、公募債を含めた電信電話債券発行残高総額の約九割三分を占め、日本電信電話公社の建設資金の確保に多大の寄与をしている。しかも、わが国においては、公社債流通市場の育成が強く要請されている折柄、加入者等引受電話債券は、唯一の上場銘柄として、東京、大阪、名古屋の証券取引所に毎日上場され、その相場は、現在わが国における債券市場の実勢を反映する唯一の相場として高く評価され、戦後における公社債流通市場再開の先駆の役割を果たしている。
 このように加入者等引受電話債券は、きわめて重要な地位を占め、その流通性、換金性等の点においてきわめて有利、確実、安全であるにかかわらず、加入者並びに一般投資家の擁護になお欠くるところの多いことははなはだ遺憾とするところである。
 ついては、次の諸点に関し、明確な回答を承わりたい。

一 加入者等引受電話債券については、一部証券業者、電話加入立替代行機関等不正悪徳業者の跳りようにより、多数の新規加入者が不当な安い価格でこれを売却し、多額の損害を被りつつあるのが実情である。これが防止対策としては、郵政省並びに日本電信電話公社において、窓口のみならず、窓口外でも文書、テレビ、ラジオ等を利用し、P・Rを徹底的に行なうとともに、不正悪徳業者を一掃するために法的規制措置を講ずべきものと考えるがどうか。
二 加入者等引受電話債券については、現在日本銀行は公募債でなく、一種の権利金のようなもので消化面に心配がないこと及び銀行が所有していないので実益性がないこと並びに公募債の消化力を弱めるおそれがあること等を理由として、これを担保適格銘柄として取り扱つていないが、加入者等引受電話債券の重要性、担保力等に徴するときは、これを担保適格銘柄として取り扱い、その流通力を一層強化するとともに、価格変動の防止に資すべきであると考えるがどうか。
  なお、日本銀行の担保適格銘柄となれば銀行等金融機関はこれを所有することとなると考えるがどうか。
三 加入者等引受電話債券については、現行諸法令中約二十五は規定上これを担保等に利用できることとしているが、約十六はこれを担保等に利用できないこととしている。しかしながら、加入者等引受電話債券は、国債に準ずる担保力を有する等担保物件としての価値が高いのであるから、これを担保等に利用できるよう諸法令の規定の統一をはかるとともに、規定運用上も、担保等に利用できる旨の周知徹底をはかるべきものと考えるがどうか。
四 加入者等引受電話債券については、現在国家公務員共済組合、公共企業体等職員共済組合等においては、責任準備金の運用のため、これを投資物件として所有できることになつているが、健康保険組合等においては、その運営基準で社債を所有できるにかかわらず、加入者等引受電話債券の所有を認めていない。このことは全く理由がないと認められるので、加入者等引受電話債券の投資物件としての適格性にかんがみ、健康保険組合等でもこれを所有できるようすみやかに措置すべきものと考えるがどうか。

 右質問する。





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