衆議院

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昭和四十二年五月二十九日提出
質問第四号

 熊本県水俣湾並びに阿賀野川における水銀中毒事件に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和四十二年五月二十九日

提出者  石田宥全

          衆議院議長 石井光次郎 殿




熊本県水俣湾並びに阿賀野川における水銀中毒事件に関する質問主意書


 昭和三十一年五月、熊本県水俣市において奇病が発生し患者百十一名、うち死亡者四十一名という公害事件が起こり、その原因を究明した結果、工場廃水による被害であることが明らかになつたにもかかわらず政府の結論が出されないまま今日に及んでいる。
 その間、昭和三十九年八月下旬、阿賀野川において、全く同様な性質の事件が起こり、死者五名、患者二十一名、水銀保有胎児性水俣病児出産のおそれのある者四十名という悲惨な状態を呈している。
 熊本県水俣市事件の際に、工場廃水による水銀中毒事件であることが究明されたのであるから、政府は、確固たる対策を立て、指導を行なつていたならば、阿賀野川における第二の水俣病事件は未然に防止できたものと考える。
 したがつて、熊本県の際に結論も出さず、公害防止対策を怠り、第二の事件を招いた政府の政治責任はきわめて重大であり、今後も第三、第四の事件が起こるおそれが十分にある。
 よつて、阿賀野川事件の結論を可及的すみやかに出し、諸般の対策を講ずる必要があるので、次の事項について質問する。

一 熊本県水俣湾における水俣病事件の年月別調査の実情と、その被害及び対策についての推移と概要を明らかにされ、最終の結末はどうなつているか伺いたい。
二 熊本県水俣病事件における熊本大学等の調査、研究の結論を、政府の結論とし得なかつたのはいかなる理由によるか。
三 阿賀野川水銀中毒事件の調査の年月別状況とそのメンバー、並びに被害者に対しとられた措置と対策はどうなつているか。
四 阿賀野川事件の特別研究班の調査結果報告が昭和四十二年四月十八日発表されたが、この結論を政府の結論としないのはなぜか。その理由を説明されたい。
五 食品衛生調査会の中に、特に専門の委員を委嘱して、特別委員会を設置し、阿賀野川事件の前記調査結果報告を審議しているが、その委嘱した特別委員の中に、
 (イ) 熊本県水俣病事件と同じ性質の事件である阿賀野川事件に熊本県事件を直接担当した専門家を委嘱していないがその理由について説明されたい。
 (ロ) 水産にも関係する事件であるにもかかわらず水産関係の専門家を委嘱していないが、その理由を説明されたい。
 (ハ) 工場廃水が原因であるという報告がなされているにもかかわらず、工場廃水に関する専門家を委嘱していないが、その理由について説明されたい。
六 この事件は、人権問題、人道的問題も含まれているのであるが、司法当局は、いかなる措置を講じたか、その理由を付して回答されたい。
七 政府の結論が、出されるのは、いつか。また、政府の結論が出されるまでの過程を明らかにされたい。

 右質問する。



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