衆議院

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昭和四十八年九月十八日提出
質問第二一号

 成田暫定パイプラインの安全対策に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和四十八年九月十八日

提出者  金瀬俊雄

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




成田暫定パイプラインの安全対策に関する質問主意書


 先に新東京国際空港公団による成田暫定パイプラインの設置に係る諸問題点について、主としてその安全面からの質問主意書を提出したが、それと同様の趣旨で、更に若干の質問を追加継続し、提起したい。

一 成田暫定パイプラインの設置に関する法律上の疑義
  暫定パイプラインは、本格パイプラインの一部をその部分として含んでいる。この事実より生じた以下の問題点につき、具体的にかつ根拠・理由を添えて明確に答えられたい。
 (1) 成田暫定パイプラインは、何ゆえに石油パイプライン事業法の適用対象とならないのか。本格パイプラインの分枝とみなされない理由について。
 (2) 一般の需要を満たしながら、例えば十四キロメートル単位で必要に応じて順次その全長を延伸していくようなパイプラインは、石油パイプライン事業法の適用対象になるのか。事業規制の対象にならないとすれば、事業法にいう基本計画は骨抜きとなるがどうか。
 (3) 空港公団は、本格パイプラインについて、いつ石油パイプライン事業の許可を申請し、又、許可を得たのか。
 (4) 空港公団は、本格パイプラインについて、いつ工事の計画を定め、その工事計画の認可を申請し、又、工事計画の認可を得たのか。
 (5) 工事計画は、運輸大臣及び自治大臣の認可を受けることになるが、(4)での工事計画の申請は、どちらの大臣になされたのか。両大臣になされるべきと考えるがどうか。
 (6) 工事計画の申請の指定された期限はいつか。
 (7) 工事計画の申請期限が今もつて指定されていないのならば、その理由について。
 (8) 工事計画の認可に当たつて千葉県知事への通知はなされたか。又、この件に関し千葉県知事からの意見具申があつたならば、その内容について。
 (9) 工事計画の認可申請が今もつてなされていないとするならば、現実に行われている工事の法的根拠について。
 (10) 工事計画の認可が今もつてなされていないとするならば、現実に行われている工事の法的根拠について。
 (11) 暫定パイプラインとして用いるために必要となる本格パイプラインの工事計画の変更についての申請・認可は、いつなされたのか。
 (12) 暫定パイプラインの設置のためには、その施設は消防法による許可が必要である。本格パイプライン関係の施設の消防法による許可を受けるためには、事業法の適用を除去する必要がある。許可を受けているはずの石油パイプライン事業計画の変更又は休止の手続は既にとられたのか。

二 道路占用許可について
  成田市では、道路法第三十三条に基づいて、去る五月二十六日、成田市道占用にかかわる許可を発出した。許可に当たつては、申請にかかわる市道占用が道路法にいう基準に適合している必要がある。しかるに石油パイプラインに関する基準は、本年二月五日に改正された政令をもつてしても結局のところ、石油パイプライン事業法による技術基準の告示待ちの状態である。以下の件につき具体的に答えられたい。
 (1) この件につき成田市から照会があつたか。時期及び内容について。
 (2) 成田市へ、この件につき何らかの行政指導・助言がなされたか。時期及び内容について。

三 成田市長措置監査請求の結果について
  暫定パイプライン沿線住民より提出されていた成田市長の道路占用許可にかかわる監査請求の件について、成田市監査委員(二名)は、「市は本件の取扱いは、住民の立場にたち、かつ住民の意思を十分尊重していたとは判断しがたい。よつて今後、市は行政執行に際しては、この点積極的にのぞむべきである。」と述べられている。以下の件につき理由を添えて具体的に答えられたい。
 (1) このような住民無視の状態をひきおこした原因は何であると考えるか。又、責任の所在について。
 (2) このような状態で行われた市道占用許可に依拠することにより、空港公団が暫定パイプラインの工事に着工するのを政府は認めるのか。
 (3) 田中(注)榮通産相(当時)は、事業法の審議の際に、「納得を得るべく十分努力をいたします。理解を得られるべくこん身の努力を傾けます。当然のことです。それは絶対だいじようぶです。こういうふうな計算をしておりますということを細かく申し上げ説明をして納得を得るまで、努力を続けるということは当然でございます。」と述べている。この言明と現実の成田市での事態の関係をどのように説明なされるのか。

四 溶接部のX線検査について
  空港公団の航空機給油施設建設実施細則に付属する溶接部の非破壊検査基準によれば、更に、同公団の工事標準仕様書によれば、溶接部非破壊検査のX線撮影の項で、構造上不可能でない限り一重壁単影像法(内部線源方式)で行うとある。ところが、本格パイプラインの建設では、この方法は既埋設部分の全線にわたつて用いられなかつたと聞く。以下の問いに理由を添えて具体的に答えられたい。
 (1) 空港公団が、本格パイプラインの建設で、内部線源方式によるX線検査を行わなかつたのは事実か。一部で行つたのか。行つたとすればそれはどこか。
 (2) 政府、運輸省、自治省は、このこと(内部線源方式によらないこと)を知つていたか。いつごろ知つたか。知つているとすればどのような処置を講じたのか。
 (3) 空港公団は、自ら定めた基準を破つてまでして、なぜかかるX線検査を行わなかつたのか。
 (4) 暫定パイプラインの建設の場合は、どのようなX線検査が行われるのか。
 (5) 国鉄のパイプラインの建設では、内部線源方式による溶接部のX線検査が行われると聞く。これは事実か。
 (6) 佐藤文生政務次官も、内部線源方式によるX線検査は理想的であると述べ、また、パイプラインの設置に当たつては、安全第一でのぞむとも述べている。国鉄のパイプラインで内部線源方式によるX線検査が行われるのが事実ならば、なぜ暫定パイプラインではそのようにしないのか。単にパイプの径だけの問題ならば、径の選択をし直す考えはないのか。

五 やり直し工事について
  成田市吉倉区とのとりきめでは、既に埋設済みの本格パイプラインについては、側面をコンクリート等で補強する工事を即刻実施するとある。やり直し工事については、技術基準としてどのように扱われるのか。

 右質問する。



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