衆議院

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昭和五十年三月二十七日提出
質問第一三号

 新東京国際空港建設に係る基本計画及び工事実施計画に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十年三月二十七日

提出者  竹内 猛

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




新東京国際空港建設に係る基本計画及び工事実施計画に関する質問主意書


 新東京国際空港(以下「成田空港」という)は、新東京国際空港公団(以下「公団」という)により、公団法第二条に示される要件を備える公共用飛行場として、公団法第二一条の規定により運輸大臣の指示した基本計画に従い、航空法第五五条の三第一項の規定により運輸大臣の認可を受けた工事実施計画に基づき、千葉県成田市に種々の問題をはらみながら建設中であるとされている。
 ところで成田空港設置に係る法体系と運輸省や公団の現実の営為との間に矛盾があるとの指摘があるので、基本計画及び工事実施計画に関する諸点につき以下政府の見解を質したい。

一 運輸大臣は昭和四一年一二月一二日空飛監第二一四号の三として公団法第二一条の規定に基づき、基本計画を公団に指示したが、
 (1) 同二一条は、基本計画の変更についても規定している。同条の規定に基づき運輸大臣が現在までになした基本計画の変更指示につきすべての変更指示の日時とそれぞれの内容を明らかにされたい。
 (2) 公団法第三七条は公団の営為に係る情報を入手できる権限を運輸大臣に与えている。建設中とされる成田空港につき、基本計画を逸脱している点をすべて明らかにされたい。また、その原因はそれぞれ何か。
 (3) 運輸大臣による基本計画の指示又は同変更の指示には、あらかじめ大蔵大臣と協議しなければならないことが、公団法第三九条第一号に規定されている。同規定に基づき運輸大臣が大蔵大臣と協議したすべての日時とそれぞれの内容を明らかにされたい。
 (4) 成田空港の状況が基本計画と部分的にしろ現実的に異なつてくる場合、右の大蔵大臣との協議はどのように扱われるのか。この場合の運輸大臣及び大蔵大臣のそれぞれの責任(内容、分担)は何か。
二 昭和四一年一二月一二日空飛監第二一四号の三として指示された基本計画では「運用時間は二四時間とする」となつている。一方、昭和四六年一月二九日、空新第六号として、運輸大臣より千葉県知事友納武人氏に回答された運行時間では「二三時から六時までの間は航空機の運航ダイヤを認めないこととするが、航空機の運航に当たつて遅延等を生じた場合は、例外として処理することとしたい。また二二時以降の運航便数についても、東京国際空港の現行進行便数を上回らないよう努力したい」としており、これは明らかに前記基本計画を変質せしめるものである。
 (1) 右回答を作成するにあたり大蔵大臣と協議したか。
     その日時と協議内容を明らかにされたい。
 (2) 右回答が運輸大臣による基本計画の変更でないとするなら、右回答と前記基本計画との関係を明らかにされたい。
 (3) 前記基本計画で、なぜ運用時問を二四時間としたのか。また千葉県知事への前記回答では、なぜ運行時間を制限したのか。
 (4) グローバルな視点で、成田空港のもつ地理的条件を考慮するとき、世界第一級の国際空港としては運用時間は二四時間であるべきであると思料するが、政府の見解はいかん。
 (5) 例えば、中国発成田空港経由のアメリカ大陸行きの夜行便(中国大陸を二〇〜二二時発として)は成田空港では、深夜便(二三時から六時の間の便)となることはないのか。逆にアメリカ大陸から成田空港経由で中国大陸行きの早朝着の便は同じく成田空港では、深夜便となることはないのか。また右深夜便を禁止することは、例えば中国に対して、いたくサービスの悪い国際空港にならないのか。その理由は何か。
 (6) 成田空港が現実の問題として深夜便を禁止せざるを得ないとするのならば、基本計画自体に内部矛盾があつたことにならないのか。その理由は何か。
 (7) 基本計画で指示された空港敷地の面積で同じく三本の滑走路を二四時間航空機の離着陸に機能せしめるには、例えば、航空機騒音により環境破壊からいつて空港敷地の面積が狭過ぎたということはないのか。その理由は何か。
三 昭和四一年一二月一二日空飛監第二一四号の三として指示された基本計画では、工事の完成の予定期日として「(1)滑走路A及びこれに対応する諸施設については、昭和四六年三月三一日。(2)上記以外の諸施設については、昭和四九年三月三一日」としている。
 (1) 右工事完成の予定期日を実現可能であるとして算定した根拠は何か。
 (2) 右において用地の取得に要する日数としてどれだけの期日を予定したか。またその算定根拠は何か。
 (3) 右において「滑走路A及びこれに対応する諸施設」とあるが「対応する諸施設」とは何を指すのか。具体的に明らかにされたい。
 (4) 基本計画では、公団法第二〇条第一項第三号にある機能施設については、言及することはできないことになつているが、機能施設についての工事の完成期限は別途指示したのか。いかなる形により指示したか。またその内容及び算定根拠は何か。
四 昭和四一年一二月一二日基本計画の指示を受けた公団は翌一三日に、航空法第五五条の三第一項前段の規定により、空公計一第二号として、運輸大臣に対し「新東京国際空港に係る工事実施計画の認可申請」を行つた。
 (1) 公団は基本計画の指示を受けた翌日に工事実施計画の認可の申請を行つているが、基本計画につき十分な検討をしたのか。基本計画が実現可能と判断した根拠は何か。
 (2) 公団が、公団法第三章で規定される業務を正式に開始した日時はいつか。
 (3) 右の申請に係る工事実施計画の作成に公団が要した日数はどれほどか。
 (4) わずか一、〇六〇ヘクタール程度の面積に指示された滑走路を三本も作り、かつ運用時間を二四時間ならしめることができると公団はどのようにして判断したのか。
 (5) 基本計画で指定された工事完成の予定期限で現実の工事が終了しうると判断した根拠は何か。
五 昭和四一年一二月一二日に空公計一第二号としてなされた「新東京国際空港に係る工事実施計画の認可申請」は航空法第五五条の三第一項前段の規定によるとされているが、同条項をうけた同法施行規則では、新空港(第七六条の三)航空保安無線施設(第九八条の二)及び航空灯火(第一一五条の二)とを区別している。
 (1) 新空港に係る航空保安無線施設及び航空灯火の種類のすべてを明らかにされたい。
 (2) 右航空保安無線施設及び航空灯火に係る工事実施計画の認可の申請及び航空法第五五条の三第一項後段の規定による変更認可による申請並びにこれら認可の日時をすべて明らかにされたい。
 (3) 右において航空灯火の設置される場所はそれぞれどこか。
     右用地の申請時における所有者名をすべて明らかにされたい。
六 新空港、航空保安無線施設及び航空灯火につき、航空法第五五条の三第一項で規定される工事実施計画の認可申請及び同変更認可の申請には、工事の完成予定期限を明記しなければならないが
 (1) 右工事完成の予定期限はそれぞれいつとされていたか。
 (2) 右工事完成期限より遅延して完成した施設は何か。
     その理由はそれぞれ何か。
 (3) 右工事完成予定期限より現在に至るも遅延している施設は何か。その理由はそれぞれ何か。現在の完成予定期限の日時はそれぞれいつか。
 (4) 航空法第四二条第一項は完成検査につき「工事が完成したときは遅滞なく運輸大臣の検査を受けなければならない」としているが、現在までに工事が完成したもので、完成検査を受けていないものがあれば、それは何か。またその理由は何か。いつまでに検査を受けさせるのか。
 (5) 航空法第四二条第三項は完成検査に合格した時は「遅滞なく供用開始の期日を定める」としているが、完成検査に合格した成田空港の施設で、いまだに供用開始の期日を定めていないものがあればそれは何か。またその理由は何か。いつまでに供用開始の期日を定めるのか。

 右質問する。



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