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昭和五十一年十一月四日提出
質問第一六号

 国鉄の複々線拡張、高架化による被害補償に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十一年十一月四日

提出者  松本善明

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




国鉄の複々線拡張、高架化による被害補償に関する質問主意書


 日本国有鉄道の複々線拡張及び高架線化による沿線住民への被害は、日照被害、テレビ受信障害、車中からの投下物による被害、振動・騒音など各種に及び、住民の精神的、肉体的苦痛は放置できないものとなつている。
 これは杉並区阿佐が谷駅周辺にとどまらず、全国的にも早急な解決が求められている問題となつており、国民の健康かつ文化的生活を保障するため、以下具体的に政府に質問する。

一 国鉄の複々線拡張、高架化によつて生じた被害にたいする政府の基本姿勢について問う。また住民の要求については積極的かつ前向きに対処すべきと考えるが、その用意はありやなしや。
二 各種被害にたいする補償について
 (1) 日照権―線路の高架化により日照時間が皆無及び極めてきん少となつた地域は、朝から点灯を強いられるとともに布団の日光乾燥も不可能となり、冬期は一般家庭に比して暖房費も大幅に増加するなど生活条件は極めて劣悪である。そこで以下の補償方法が考えられるが、検討する考えはないかどうか。
    イ 年間を通じて日照皆無あるいは日照がきん少となつた住民にたいして布団乾燥車を無償で提供すること。
    ロ 冬期間、一世帯につき一ヶ月四カンの灯油を無償提供するなど住民の暖房措置にたいする援助を行うこと。
    ハ 朝からの点灯を余儀なくされていることにたいする電気料金の一部負担
 (2) 列車、電車の通過時に発生する乱波によるテレビ受信障害解決のため、国鉄の完全負担で共同アンテナの設置及び各家庭までの有線ケーブル敷設を行う考えはないか。
 (3) 列車、電車からの投下物防止
     投下物は空びん、空かんをはじめとして弁当のから、新聞紙はては汚物付着のトイレット・ペーパーにまで及び、住民は危険防止や落下物の除去作業のため毎日労苦を強いられている。この解決のため、次の措置を講ずる考えはないか。
    イ 線路際へのフェンス設置など万全の策を講じること。
    ロ すでに受けた被害について屋根等の修理を含めた補償を行うこと。
 (4) 振動、騒音防止について
     杉並区役所が今年六月十七日より二十九日にわたつて測定した結果によれば、騒音八十五ホン、振動は深夜においてさえ八十一デシベルもあり、早急な対策が必要となつている。そのため、次の措置をとる考えはないか。
    イ 枕木の下にクッション等の消音措置を施すなど効果的措置を行うこと。
    ロ 騒音防止策のできるまで被害住民に防音用二重窓を国鉄の責件で取り付けること。
    ハ 家の土台、屋根瓦のズレ、壁・タイルのひび割れ等の被害実態を調査し、修理等必要な措置をとること。
三 被害実態の一例として私は今年八月、国鉄当局にたいし阿佐が谷駅沿線住民の具体的被害について早急なる調査と善処を求めたが、未だ十分な調査が行われていない。
  早急に被害実態を調査し、沿線住民の要求にたいして対策を講ずるべきと考えるが、どうか。

 右質問する。





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