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昭和五十二年五月二十三日提出
質問第二五号

 公団住宅の改善に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十二年五月二十三日

提出者  寺前 巖

          衆議院議長 保利 茂 殿




公団住宅の改善に関する質問主意書


 最近の世論調査でも住宅に困つている世帯が一千万を超えており、国民の安くて住みよい公団住宅建設の要望はますます高くなつている。
 このような国民の要望で建てられた公団住宅も勤務先から遠い、家賃が高い、あるいは、住居が狭い、関連公共施設の整備が十分でないなどの要因によつて、一方では、多くの空家が生まれ、また、入居募集をしても希望者がいないというような事態が生まれている。
 また、現在、公団住宅に入居している住民からもその設備、環境整備の要望が強く出されている。
 例えば、一昨年の九月から入居の始まつた京都府久世郡久御山町にある住宅公団久御山団地の入居者四百七十五戸に対して、居住者がアンケートをとつたところ、二百二十七戸から回収されたが、その中では階下へ水漏れがするという団地の構造に不満が集中しており、三軒に一軒の割合で何らかの水漏れ被害を与えたり、受けたりしていることが明らかとなつた。
 ところが、日本住宅公団が出している「住まいのしおり」(五〇年五月発行)によると、「公団住宅で床に防水加工を施してあるといえるところは浴室だけで、そのほかの場所はどこも安心して水は使えません」となつており、また「不注意などで階下の住宅に漏水させた場合には、………損害賠償など、あなたに大変な負担をしていただかねばなりません」として、水漏れ事故を想定して階下への水漏れがあつた場合、事実上、その住民に責任を負わせている。しかし、現実には、洗たく場がないため、風呂場横に洗たく機をおき、排水ホースを風呂場内に引いて排水しており、ちよつとしたことでホースが動いて水がこぼれ、階下に水漏れするという事態になつているのである。
 中には、階下の人の新しい寝具を汚し、十万円の弁償をしたとか、一年間に三回も被害を受けた人もいる。
 この久御山公団住宅に隣接する京都府営住宅東佐山団地では、このような事態を防ぐため、洗たく場に固定排水口を作り、洗たく機をおく場所にはポリ製の洗たく盤を備えつけている。
 以上のような事態を考慮し、私は当面、既存、新設の公団住宅改善について次の点について質問するので明確なる答弁を頂きたい。

一 遠い、高い、狭いという公団住宅への国民の声に対し、とくに高い家賃の引き下げと安い賃貸住宅を提供するため、どのような方針をとられようとしているのか。
二 水漏れを防止して欲しいという公団住宅住民の声に対し、風呂場、ベランダ、トイレの防水、洗たく機用の排水口の設置など、何らかの改善策が必要と思うがどうか。
三 今後の住宅公団建設に当たつては、水漏れ防止の設備を何らかの方法で行うべきだと思うがどうか。

 右質問する。





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