衆議院

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昭和五十六年四月二十五日提出
質問第三四号

 五万円札の発行に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十六年四月二十五日

提出者  小沢貞孝

          衆議院議長 福田 一 殿




五万円札の発行に関する質問主意書


 行政改革の一環として五万円札を発行すべきであると思うが、政府見解について次のとおり質問する。
 銀行や現金を多額に扱つて取引きするところではそれを渇望している。目下政府提案の五百円硬貨発行の法案が審議されているが、発行の理由は、自動販売機が激増し百円硬貨が増加したこと、五百円硬貨販売機で売る品物が増えてきたこと等の理由による。しかし、補助貨幣の中に占める百円硬貨の割合は次表のごとく六三・六%である。

   現金通貨の流通高等(その一)

現金通貨の流通高等(その一)

 しかるに、一万円紙幣は次表のごとく八三・七%であつて、百円硬貨と比較してはるかに高率である。

   現金通貨の流通高等(その二)

現金通貨の流通高等(その二)

 従つて、五百円硬貨もさることながら、一万円紙幣より高額な紙幣を発行することの方が急務ではないか。そのうえ、前掲現金通貨の流通高等のその一、その二で分るように、五十一年一月末には百円硬貨の構成比は六三・三%であり、五十六年三月末はわずかに〇・三%増えたにすぎない。ところが、一万円札の構成比の方は七九・六%から八三・七%に激増している。これをみても、一万円札以上の紙幣発行の方が急務である。
 主要各国の最高紙幣の構成比をみれば、次表のごとく日本の一万円札が極めて高いことが分る。日本に次ぐスイスでさえ四二・二%と日本の半分であり、イギリス、西ドイツは一三〜一四%である。日本のように、中心貨幣が八割を超すことは異常である。

   主要国の銀行券券種別発行高構成比

主要国の銀行券券種別発行高構成比

 さて、アメリカの最高紙幣は百ドル(約二万円)、イギリス五十ポンド(約二万四千円)、フランス五百フラン(約二万一千円)、イタリア十万リラ(約二万円)の他は西ドイツ千マルク(約九万六千円)、スイス千フラン(約十万六千円)、オランダ千ギルダー(約八万九千円)、スウェーデン一万クローネ(四十五万二千円)、カナダ千ドル(十七万三千円)等々で、二万円から四十五万二千円まで幅が広い。以上各国の状況を考慮して五万円札が適当と思う。
 本年四月十八日の日経によれば、「一万円札のシェアが、昨年末に比して〇.三%下がつたので時に五万円札の発行が、見送られよう。」と報ぜられている。原因は不況による企業の沈滞というが、こういう時こそ発行の好機といえる。ましてや、行革による補助金カットで不況ムードのつのる現在こそ発行に踏み切る絶好機ではないだろうか。一万円札のシェアが八五%〜九〇%と上つていく時はインフレ時で、その時発行してはインフレに油を注ぐことになろう。給料等銀行振込みも進みつつあるし、給料支払にわざわざ五万円札を使わなくてもよいし、買物の婦人らも五万円札でということもなかろう。従つて次のとおり質問する。

一 民間の事務合理化も政府の行う重要な行革であるから、速やかに五万円札を発行すべきであると思うが、どうか。
二 また、発行準備はすく取りかかるべきだと思うが、どうか。
三 一、二ともできないとすれば、そのネックは何か。

 右質問する。



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