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昭和五十八年十一月八日提出
質問第一九号

 くん蒸剤エチレンジブロマイド(EDB)の安全性に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十八年十一月八日

提出者  藤田スミ

          衆議院議長 福田 一 殿




くん蒸剤エチレンジブロマイド(EDB)の安全性に関する質問主意書


 米国の環境保護局は一九八三年九月三十日、EDBの使用について@土壌くん蒸については即時禁止、A貯蔵穀物などへのくん蒸は、三十日以内に異議申立てがなければ使用禁止、B生果実等のくん蒸については来年九月一日以降禁止などの規制措置を発表した。
 EDBについては、米国で一九七七年以降の各種の実験から発がん性などが明らかになり、米国の科学諮問委員会においてEDBに対する毒性評価で@発がん物質でありA強力な変異原性物質である。Bいくつかの動物種において繁殖に有害な作用を示す物質である。との結論が示されている。
 そして、一九八〇年に一定の規制方針が出され、今回さらに厳しい規制が決定されたのである。
 一方、日本においては、これまでこのEDBについては、昭和三十一年の農薬登録以来、残留性がないとして毒性試験すら行われていなかつたが、米国の毒性試験データに基づき急遽、昨年食品衛生法に基づく残留農薬の暫定基準〇・一三PPKという規制が決定され、さらにEDBによる地下水汚染の調査も行われることになつたのである。
 しかし、今回、米国がとつた措置と比較すれば、この日本政府の措置は極めて不十分といわねばならない。
 以上の点から次の事項について質問する。

一 さきにも述べたとおり、日本ではEDBの農薬登録の際、残留基準値設定委員会において、残留分析の結果、検出限界以下ということで毒性試験が行われていない。
  しかし、今回の米国の発表によつて、EDBの残留性及び毒性は一層明白となつており、日本政府としても暫定基準などにとどめず、直ちに独自の毒性試験を行うなど規制の見直しを行うべきでないか。
二 現在、EDBを使用して輸入されている果実類の各国別の種類及び数量を明確にされたい。
三 輸入検疫の検疫所における検査の際、輸入件数一件につきサンプルが一ロット九個を一検体として、それのみの検査で検疫を通過しているわけであるが、このサンプルの数、検体の数について安全性を高めるため、もつと増やすべきでないか。
四 EDBを使用している輸入果実などは、消費者がこれを購入する際、消費者にわかりやすいよう、「EDB使用」の表示をすべきであると考えるがどうか。

 右質問する。





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