衆議院

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昭和五十九年一月十一日提出
質問第二号

 タクシーの運賃値上げ及び労働者の労働条件改善に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十九年一月十一日

提出者  中島武敏

          衆議院議長 (注)永健司 殿




タクシーの運賃値上げ及び労働者の労働条件改善に関する質問主意書


 昨年九月十日以降、都内並びに三多摩地区の全法人タクシー会社は、六大都市のトップをきつて個別に運賃値上げ申請を行い、これを受けた東京陸運局は、同年十月二十七日、運賃査定手続きを開始するための公示を行つている。
 運賃申請の内容は、平均すると中型で初乗り四百九十円、加算は三百八十メートルから四百十メートルで九十円となり、深夜割増しも一時間繰り上げて、午後十時からにするなどとなつていると聞く。
 そこで、以下運賃値上げ及び労働者の労働条件改善について質問する。

一 タクシーは、住民の不可欠の足となつており、その安易な値上げは、利用者の大きな負担となるだけでなく、同時に客離れを招くものである。運輸省は、現在申請内容を鋭意検討していると聞くが、いま出されている値上げ申請をどのように扱うつもりなのか。改定する場合、実施時期や内容はどのようにするのか、明確にされたい。
二 運賃改定に当たつては、次の事項を明確にする必要があると思うがどうか。
 1 申請、査定原価の公開を行うこと。
 2 民主的な公聴会や審査会等を開催して国民合意のうえで決定すること。
三 タクシー労働者の現在の賃金水準並びに労働条件が、社会的水準より著しく格差があることについては、同僚議員の小沢和秋君の質問に対して政府が、「企業規模十人以上の事業場に就労する男子タクシー運転者に係る平均値と同じく産業計の男子労働者に係る平均値を単純に比較すれば、年間賃金においては、昭和五十四年約五十五万円、昭和五十五年約六十三万円、昭和五十六年約七十六万円それぞれ前者が後者を下回り、月間労働時間においては、昭和五十六年で二十時間前者が後者を上回つている」(昭和五十八年六月十四日付答弁書)と答弁していることで明確である。
  ところがタクシー事業者は、依然として労働条件の改善を行おうとしていないばかりか、今回の運賃改定に当たつても自らの利潤のみを追求しようとしており、タクシー労働者に対して誠意ある態度を示していない。
  そこで
 1 タクシー運賃改定に当たつて、労働者の労働時間等の確保改善を図るため、どのような実効ある措置をどのように講じるのか明らかにされたい。
 2 既に運輸省は、「サービス面においても、労働条件の面においても、よはど厳しく改善してもらわない限りにおいては私はサインをしない」(昭和五十二年五月二十五日田村元運輸大臣答弁)と衆院運輸委員会で答弁されているが、今回の改定に当たつてもこのような態度で臨む必要があると思うがどうか。
 3 少なくとも運賃改定認可の前に、労働条件改善を確認させた昭和四十四年十一月二十一日付物価対策交通関係閣僚協議会の決定と同様の措置を実施させ、それを前提に認可すべきであると思うがどうか。
 4 また少なくない事業所において、ノルマを達成させるための水揚げ強制やアオリ行為を行つている。このような事実は、運転者の過労防止を定めた運輸規則第二十一条の三に反するものであり、厳正に指導、監督する必要があると思うがどうか。

 右質問する。



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