質問本文情報
昭和六十一年十一月二十一日提出質問第一六号
豪雪對策に關する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和六十一年十一月二十一日
提出者 滝沢幸助
衆議院議長 原 健三郎 殿
豪雪對策に關する質問主意書
國民がその居住する地域の自然的環境など自己の努力によつては不可避の要因によつて蒙る不利益は國家が之を救濟すべきである。
東北、北海道、裏日本など豪雪寒冷地帶に對しては豪雪及び特別豪雪市町村の指定など對策されて來た努力は之を多とするが、未だ必ずしも十分とは言ひがたい。
ことに最近、國民生活の向上はめざましいものがあるが、豪雪地方住民はその進歩に追從しがたい状況におかれ、爲に人口の大都市及び無雪地域への流出は止めがたく、過疎現象は、世界との競争を強ひられる農林業等の不振と相まつて、聚落の崩潰をも案ぜられるに至つてゐる。
今これを改善して、人口の過疎化を防止し、そこに住む住民の生活を防衛することは國政の急務であり、從つて豪雪對策こそは緊要の課題である。よつて以下質問する。
二 税制において、次の諸点に配慮される用意がないか。
1 所得税の雑損控除の除雪等に要した経費五萬圓の上限の引上げ。
2 小型ブルトーザなど今日的要求を満す除雪機械の購入費の控除制度。
3 防寒具、石油、ガソリン、電力など暖房に要した経費の控除。
4 自動車税等についての地域格差の制度。
5 住宅、車庫、倉庫などの取得、相続にかかる課税の減免措置。
三 豪雪地域の人口流出の要因は雇用の不安にある。ついては工場の誘致は欠くべからざる課題である。その計書を示されたい。
四 豪雪地域の住民の要求のうち教育機關の不足に關する改善については切なるものがある。
國・公・私立大學などの建設又は誘致について政府の方策を示されたい。
また、雪に關する國立の研究機關設置等の措置如何。
五 豪雪地域については米など農作物の減反を課さないよう特例措置を講ずることは出來ないか。
六 豪雪及び特別豪雪市町村の指定を拡大し、それら市町村への交附金など財政援助の道を開かれたい。見解如何。
また、冬期間のより完全な交通確保の措置如何。
右質問する。