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昭和六十一年十二月十日提出
質問第二七号

 鉄鋼産業に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十一年十二月十日

提出者  青山 丘

          衆議院議長 原 健三郎 殿




鉄鋼産業に関する質問主意書


 戦後日本の経済を支えてきた基幹産業である我が国の鉄鋼産業は、構造不況に加えて急激な円高のために今や存亡の危機に立たされております。
 政府は、鉄鋼産業に対する政策的支援措置を早急に講ずべきであると考える。ついては、以下の質問につき見解を明らかにされたい。

一 鉄鋼業の危機克服に対する財政・金融・税制・雇用対策等の支援措置について、どのような対策を検討、実施されるのか。
二 一年間に五割近い極端な円高は、自助努力の限界を超えるものであります。間接輸出の減少、国内需要の大幅減に加え、低価格輸入鋼材の増大により需給不均衡が拡大し、鋼材市況の低落等を背景として、生産と操業率を低下させ、その結果昭和六十一年度は大手五社計で実質三千八百億円にも及ぶ赤字が発生する見通しとなつている。このような鉄鋼産業の経営環境を改善するため、円高是正と内需拡大への積極的な取組みが必要であります。
  この点についての政府の今後の対策と見通しを伺いたい。
三 電力コストの低減化を図るため当面電気料金の需給調整契約制度の拡充を図るとともに、電力需要の負荷率改善に資する季時制料金制度について、現在政府部内で検討されているが、その実施時期も含めた見通しを明らかにされたい。
四 鉄鋼の世界的供給過剰の中、一部中進国による需給実態を無視した安値輸出は、市況低迷に苦吟する先進国、中進国双方の鉄鋼産業にとつて不幸な事態と思われる。かかる事態の打開を図るため、世界鉄鋼市場の安定化に向けた国際的働きかけを要請するものでありますが、取組み姿勢と見解を明らかにされたい。
五 生産設備・機械の減価償却期間の短縮化要望については、いまだに明確な方向性が打ち出されていないが、政府の対処方針を明らかにされたい。
六 政府・自由民主党内の一部で「森林・河川緊急整備税」構想が打ち出されているが、深刻な経営危機に直面している基礎素材型産業への新規課税によつて賄うという本構想は問題がありすぎる。撤回を強く求めるものでありますが、政府の見解を求める。
七 「特定産業構造改善臨時措置法」は昭和六十三年六月末までに廃止されることとなつている。
  同法の拡充、延長が必要と考えるが政府の見解は如何か。
八 鉄鋼の工場所在地域に対する公共事業の重点配分や成長産業の企業誘致などにより雇用機会の創出を図り失業を防止する等行政面からの対策強化策が必要と思われるが、政府の対処方針は如何か。

 右質問する。





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