衆議院

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昭和六十二年五月二十七日提出
質問第四五号

 商品取引に対する農林水産省の指導に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年五月二十七日

提出者  草川昭三

          衆議院議長 原 健三郎 殿




商品取引に対する農林水産省の指導に関する質問主意書


 私は、昨年十一月より農水省に対し、蚕糸価格政策の抜本的改革と生糸・乾繭取引所における取引の正常化について六回にわたる質問主意書と、決算委員会並びに物価問題特別委員会でその対応を求めてきた。しかるに、農水省は、一貫して抽象的な答弁に終始し、何ら有効な手だてを講ずることなく今日まで一部仕手筋の違反行為の横行を許してきた現状は極めて遺憾である。
 かかる農水省の態度は、蚕糸・絹業界の衰退を招くばかりでなく、蚕糸関係取引所の存在そのものをおびやかす事態を引き起こしかねないものである。言うまでもなく、商品先物市場は当業者のためのリスクヘッヂの場、公正な価格形成の場である。その機能を生かすためには、健全な委託者の拡大を図ることが必要であり、それには、取引員の社会的信用の確立が不可欠である。今日の国際情勢の中で、わが国においても先物市場の役割が見直されている昨今、前時代的な農林関係先物市場が健全な発展を遂げんことを願う立場から、以下の質問をする。

一 私は、これまで繰り返し横浜・神戸・前橋・豊橋の各取引所で、商品取引所法および取引所諸規程に違反をする行為が、特定の取引員を中心に横行している事実を指摘してきた。しかしながら、今日まで何らそれらが解決していない実状を見る時、農水省の責任は極めて大きいと言わざるを得ない。この際、農水当局がどのように実状を把握しているのか質問を行う。当局は、商品取引所法および取引所諸規程に違反をする取引が前記各取引所で行われているとの認識を持つているのかいないのか、まず明らかにされたい。
二 四月六日の決算委員会において、横浜等の取引所で蚕糸価格安定制度を利用した仕手戦の実態について具体的事例をあげて指摘した(昨年三月から八月にかけての買占め行為、取引員が顧客に対し禁じられている資金の融資、斡旋を行つている事実)。これに対し谷野食品流通局長は、「私どもといたしましては、そのような先物市場における取引が一定のルールの中で行われますように市場管理を行つていく、あるいは受託が適正に行われていくというようなことが必要でございますので、それぞれの状況に応じて十分指導するように取引所に対しまして申してきたわけでございます」と、私の指摘を無視し消極的な答弁を行つている。また、同局長は、「私どもは市場管理に関します諸情報につきまして関心を持つておるわけでございまして、いろいろな情報につきまして、手に入りましたものにつきましては慎重に検討いたしたいというふうに考えております」とも答えた。
  ところが、横浜生糸取引所は、四月二十七日開催の第六七三回理事会において新たに取引所指示事項を決定した。その内容は、既に商品取引所法や取引所諸規程に定められている取引に際しての禁止事項ばかりであり、公正な取引が行われていれば改めて確認を必要とすべきものではない。更に同取引所は、五月に入つて六・七・八・十二日に特定の取引員に対し監査を行つている。これは取りもなおさず今なお依然としてルール無視の不正な取引が行われている証拠である。当局は私の指摘に対し、取引所等にどのような内容の指導を行つたのか日時を追つて具体的に答えられたい。
三 農水省は、このような私の市場管理に関する質問に対し一貫して、「商品取引員に対し、適正な受託を行うよう指導しているところである」(内閣衆質一〇七第一五号)との主旨の答弁を繰り返してきた。しかし、一向に事態が改善されていないのは、農水省が行つてきた取引所等に対する指導が甘いのか、それとも何らかの理由があつて厳正な指導ができないのか、または当局の指導を取引所並びに取引員が無視し続けた結果なのか明らかにされたい。
四 五月二十一日の物価問題特別委員会において、五月六・七・八・十二日に特定の取引員に対し取引所が行つた監査について質問したが、同監査の結果はいつまとまるのか、この際その経緯を含めて具体的に明らかにされたい。

 右質問する。



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