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昭和六十二年九月十七日提出
質問第三六号

 OTH ― Bレーダー設置に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十二年九月十七日

提出者  岡崎万寿秀

          衆議院議長 原 健三郎 殿




OTH ― Bレーダー設置に関する質問主意書


 防衛庁は来年度予算の概算要求で、OTH ― Bレーダー立地調査費三、六〇〇万円を要求している。OTHの導入は憲法上も、電波障害など国民生活への影響という点でも重大であるので、以下質問する。

一 立地調査費について
 1 五月二十六日の衆院安保特別委員会で防衛庁は硫黄島が最適と答弁したが、今回の立地調査は受信所を硫黄島、送信所を小笠原諸島にしぼつて行うことになるのか。
 2 送信所について防衛庁は私に兄島の名前をあげて「適地」と説明したが、兄島が有力な候補地となつているのか。
 3 調査項目・調査費用の内訳及び調査に要する期間と規模。
 4 調査は小笠原村当局、村議会、住民の理解を前提としているのか。
 5 予定している送信施設及び受信施設の規模。
二 訪米調査について
 1 アメリカで行つた調査項目及び内容、調査した相手。
 2 OTHでは特に送信の際、電波障害が大きいことは専門家の周知の事実であるが、アメリカでは電波障害実験には立ち会つたか。
 3 アメリカの太平洋におけるOTH設置場所及び周辺の集落状況、送信方向の漁業状況はどうなつているか。
 4 アメリカは電波障害を防止するための措置を講じているといわれているが、具体的にどういうものがあるのか。
 5 防衛庁が導入するOTHの送信出力は二〇〇キロワットか。また、運用短波帯は三〜二十七メガヘルツといわれているが、そうか。
 6 小笠原村では漁業は主要産業だが、漁船は短波を使用しているため出力二〇〇キロワットのOTHの送信中は、混信あるいは障害が生じるのではないか。
   また、それに対して漁船が防止措置をとろうにもOTH送信は軍事目的で必要に応じた運用がなされるため、対策は困難といわれているがどうか。
三 OTH保有の意味について
 1 小笠原村の硫黄島、兄島が最適とする理由はなにか。
 2 米軍のOTHはアンカレッジ、アムチトカ、グアムに設置される計画といわれているが、どうか。
 3 この三ヵ所では、ソ連のウラジオストックを中心とした地域を補足できないといわれているがそのとおりか。
 4 自衛隊が小笠原村にOTHを設置することによつて当該地域を補足できる態勢ができるといわれている。右の三ヵ所と自衛隊のOTHは連携し合うのではないか。また、自衛隊の補足した情報が米軍によつて活用されることはないといいきれるか。
 5 自衛隊のOTH単独で航空機等を特定することはできるのか。リアル・タイムで情報を解析するとなればアメリカの基礎情報が当然必要となるのではないのか。
 6 米軍のOTHは米本土を防衛するためのものであるが、この米軍に対して自衛隊がOTHで得た情報を提供することは、憲法違反ではないか。
 7 防衛庁は導入するのが米海軍用のROTHといつているが、買うとすればアメリカからFMS(対外有償援助)で購入することになるのか。

 右質問する。





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