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昭和六十二年十一月九日提出質問第二号
場外馬券売り場設置に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和六十二年十一月九日
提出者 田中美智子
衆議院議長 原 健三郎 殿
場外馬券売り場設置に関する質問主意書
名古屋市中区新栄一丁目(東新町)にある名古屋三菱自動車販売(株)ビルの全面改築に伴い、日本中央競馬会の場外馬券売り場の設置計画が進められている。
この地域は、名古屋都市高速道路の入口で、特に交通環境が悪化しているところである。
ここに場外馬券売り場が設置されると、駐車違反の激増による交通渋滞が予想される。また、すぐ近くには中学校や専門学校もあり、教育上も好ましくない。更に風紀が乱されるなどという市民の不安が高まつている。「ギャンブルによる街づくりは反対」と、地元の新栄学区、東桜学区では反対運動が巻き起こつている。
もとより、街の活性化と健全な発展は住民の総意に基づく自主的な努力が基本であり、国民の射倖心をあおるような行為を政府が助長すべきではないと考える。
よつて、以下の点について質問する。
その後、昭和五十四年六月の公営競技問題懇談会の総理府総務長官への意見書を受けて、政府はこの原則に立ちつつ、若干の弾力的運用の方針をとつた。
東新町への場外馬券売り場の設置計画について、農林水産大臣は中央競馬会から相談を受けているのか。
当該地点への設置は、先に述べた原則とは異なる弾力的運用に当たるものと考えられるが、何を根拠にそのような扱いが認められるのか。
二 弾力的運用の条件の一つとして「地域社会との調整を十分に行うこと」とされている。
ところが、今回の設置計画についてはこの点が極めて不十分である。このような中央競馬会の姿勢について監督官庁はどう考えるか明らかにされたい。
三 中央競馬会は、場外馬券売り場の設置によつて街が活性化すると言うが、馬券売り場に大勢の人が集まることだけをもつて街の真の活性化とは考えられない。設置したいがために街の活性化を宣伝することは適当でないと思うがどうか。
右質問する。