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昭和六十三年五月二十五日提出
質問第三四号

 教科書の檢定と採擇制度および其れに關連する問題についての質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十三年五月二十五日

提出者  滝沢幸助

          衆議院議長 原 健三郎 殿




教科書の檢定と採擇制度および其れに關連する問題についての質問主意書


 戰後我が國の教育制度はアメリカ教育使節團の助言により改革されて以來、憲法と教育基本法に則りつつも數次の改變を加へられ今日に至つてゐる。ことに先般の臨時教育審議會の答申は多くの示唆に富むと雖も、なほ充たざるもの少しとせず、最も中心的課題たる「教科書の檢定及び採擇制度」とその運用については、抜本的な改革が急がれてゐるとの所信に基づき政府の見解を質したい。
 仍つて質問する。

一 教科書檢定制度とその運用について
 (一)教科書檢定基準のうち、昭和五十七年、中國よりの指摘により檢討し追加されたN「近隣のアジア諸國との間の……國際理解と國際協調」の項を廢止される考へはないか。
 (二) 文部省及び檢定官が國の教育方針に基づいて記載を要するとした記述が原稿本に缺落してゐる場合にあつては、之を記述するやう、著者に對し積極的に勸告できる道を開くべしと考へるが政府の所見如何。
 (三) 先年の、日本を守る國民會議編「新編日本史」の檢定に際して經驗した、總理大臣、外務大臣など、文部省以外の機關が檢定に關して指示又は助言など影響力を行使し得ないやう排除の規定を加へるべきと思ふが所見如何。
 (四) 近現代史等の記述においては、世上行はれてゐる有力な學説、見解等については、その代表的所論を併記し、以つて子弟をして中正廣汎な學識を養はしめるべきと思ふが所見如何。
二 教科書の採擇制度について
 (一) 最近教科書採擇をめぐる不祥事、又は不正、壓力、妨害等が多發してゐる事實に鑑み、これらのことの再び生じないやう制度を改善される用意はないか。
 (二) 右については、殊に地方教育委員會の質的強化と、右の如き事件につき罰則を定めることが必要と思ふが所見如何。
三 指導要領について
 (一) 指導要領の改定の有無。改定ありとすればその骨子を示されたい。
 (二) 國語教育において常用漢字、現代假名遣ひにこだはらず廣く正統漢字及び正假名遣ひを學ばしめるやう改める考へはないか。
四 教育基本法について
 (一) 教育基本法を改定される用意はないか。
 (二) 教育基本法において比較的に問題とされ、將來檢討される可能性ありと思はれる點はいづれか。

 右質問する。





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