衆議院

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昭和六十三年十二月十六日提出
質問第三一号

 オゾン層を破壊するフロンを使用する化学畳床のJIS規格化等に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和六十三年十二月十六日

提出者  草川昭三

          衆議院議長 原 健三郎 殿




オゾン層を破壊するフロンを使用する化学畳床のJIS規格化等に関する質問主意書


 私は、世界的な緊急課題であるフロンガスによるオゾン層の破壊問題を、衆議院決算委員会と二度の質問主意書で採り上げてきた。これに対し竹下総理は、地球環境問題に関する国際会議を我が国において開催するとの積極的熱意を表明した。しかし通産省はこの主旨に反し、フロンを使用して製造する化学畳床のJIS化を急ぎ、結果的にフロン規制に逆行する態度をとつている。これは国際的趨勢から見ても恥ずべき行為である。
 よつて次の質問をする。

一 本年十月、オランダのハーグで開催された国連環境計画(UNEP)の専門家会議などで、モントリオール議定書が完全実施されても、フロンガスの影響は従来予想されていたよりももつと大きく、破壊されていたオゾン層は回復しないことなどが確認されたというが、環境庁はどのように把握しているか。
二 フロンは、オゾン層を破壊するだけでなく、地球の温暖化(温室効果)において、COの一万倍もの寄与度があると各種の研究機関によつて指摘されている。本年十一月、EC委員会においても、フロンの温室効果という問題点が指摘され、二千年に消費を全面禁止する案をまとめたと聞くが、環境庁はどのように把握しているか。
三 こうした世界の動きのなかで、日本の通産省の対応には問題がある。フロンを使用し、フロンガスを大気中に放出させる製品をなぜ急いでJIS認定をするのか、極めて疑問である。工業標準化法の目的に「適正且つ……」とあるが、フロンガスの放出を助長する製品のJIS化は、この目的の「適正」という文言に反するのではないか、答えられたい。
四 先の答弁書(内閣衆質一一三第二〇号)によれば、日本工業標準調査会建築部会ポリスチレンフォーム畳床専門委員会においては、フロンガスの環境への影響の評価について審議していないとの答弁であつた。この際、フロンガスはオゾン層を破壊し、人の皮膚がんや植物の生態系への悪影響ばかりでなく、地球の温暖化を進め、ひいては人類存亡の危機をも招きかねないという問題をはらんでいることを認識し、それを前提に同委員会において議論をやり直すべきではないかと考えるが、政府の見解を問う。
五 また、本年十二月八日の東京都議会で、メーカー側がフロンガスを使わない畳床素材の研究開発を進めており、都の公社住宅においても、フロンガスを使用しない製品に切り替えていくとの方針が明らかにされている。国としても代替品の研究開発に努めるべきであると考えるが、研究をしているのかいないのか、現状を明らかにされたい。
六 繰り返し指摘するが、オゾン層を破壊するフロンガスを使用して製造するポリスチレンフォームを素材とした化学畳床を急いでJIS化しなければならない理由が理解できない。通産省はオゾン層保護を無視してあくまでもJIS化を進める考えか、改めて見解を求める。
七 ポリスチレンフォームを素材とした化学畳床の近年における生産量の伸びからみて、JIS化することによりさらに生産量は伸びることが見込まれる。環境庁は、この傾向についてフロン法の規制スケジュール達成と地球環境問題の観点からどのように考えるのか、見解を求める。
八 東京都は、化学畳床の廃棄に当たつて、破砕しないで埋立処分するよう指導すると伝えられているが、環境に及ぼす影響の観点からみて国はどのような対策を持つているのか、明らかにされたい。

 右質問する。



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