衆議院

メインへスキップ



平成元年二月八日提出
質問第六号

 小学校プール外壁への児童創作記念壁画に対する原状回復命令に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  平成元年二月八日

提出者  上田利正

          衆議院議長 原 健三郎 殿




小学校プール外壁への児童創作記念壁画に対する原状回復命令に関する質問主意書


 山梨県西八代郡六郷町立小学校の六年生児童四十九名が、『六年間学校で学んだ思い出を卒業記念として残そう!』と校舎から見えるプール側壁に、入学式や遠足、運動会、スキーなど学校生活で楽しかった思い出を十六コマに分け、ペンキで壁画制作に一ヵ月程かけて取り組み、完成を目前にした時点で、町教委から「プールは国の補助金で作ったものだ、変更してはならない文部省からの要綱がある。直ちに原状に戻せ」との指示がなされた。
 その結果、学校当局は「素晴しい記念となると思ったが、そんな決まりがあるとは知らなかった。仕方ない」と指示に従って、作品全部を溶剤とワイヤーブラシで校長以下先生方が消したののである。
 六年生の児童達からは、「努力して皆んなで作ったのに」、「残して欲しい」、「くやしい」、「法律の方が悪いんだ」との声が一斉にあがったという。
 この事実は、管理教育の最たるものであり、児童教育に与える影響は大きく、特に、教師と児童との信頼関係を外圧によって失墜させる結果を招来せしめる、教育的配慮を無視した暴挙であると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 六郷小学校プールは昭和六十一年度に国の補助事業として建設したが、当時の国からの補助金額と補助率を明らかにせよ。
二 国の補助事業として建設したプール側壁に壁画等のある学校は存在するのか。また、今回の如き原状回復命令が出されたケースが今まであったか否か、明らかにせよ。
三 町教委が原状回復命令を出すに当たって、文部省体育局に事前に見解についての問合せ等がなされたか、その有無について明らかにせよ。
四 六郷小学校のプール等の管理は、「公立学校施設整備費補助金交付要綱(昭和五十三年五月十七日文部大臣裁定)」第十五条(財産の管理等)「補助事業者は、補助事業により取得した財産については、補助事業の完了した後においても、善良な管理者の注意をもって管理するとともに、補助金交付の目的に従って使用し、その効率的な運用を図らなければならない。」によってのみ管理され、町教委が独断で拡大解釈して運営管理することは許されないと思うがどうか。
五 町教委は原状回復命令を出すに当たって、@プールは国の補助事業。設計以外の目的に使うことは好ましくない。A国の会計検査も近いので原状に回復してほしい。の二点で指導、要請したようであるが、
 1 @について、補助金交付要綱に照らし妥当なのか、不当なのか、文部省の見解を明らかにせよ。
 2 Aについて、会計検査院が近く立入検査を実施する予定となっているのか否か、明らかにするとともに、実施予定期日を明示されたい。
六 今回のような不祥事は、教育実践の場である学校当局にとっては、教師と児童との信頼関係に及ぼす影響は甚大である。信頼関係を保持するためには、町教委が非は非として全校生徒に対し、何らかの対応を早急に実施すべきと思うがどうか。また、文部省として再発防止の面からも適切な指導を強化すべきと思うが、その具体策について示せ。

 右質問する。



衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.