衆議院

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平成元年四月十二日提出
質問第一七号

 次期支援戦闘機(FSX)に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  平成元年四月十二日

提出者  竹内勝彦

          衆議院議長 原 健三郎 殿




次期支援戦闘機(FSX)に関する質問主意書


 次期支援戦闘機(FSX)の共同開発をめぐる今日の日米協議は、技術摩擦という新たな争点を浮きぼりにしたが、政府はその日米協議が最終結着をみないまま、FSXの基本設計費の六十三年度予算の執行を見切り発進させることとなったことは残念である。そして中断した日米協議は現在、再開の見通しも不明となっている。このような経過をみるとき、今日、防衛と経済、そして技術が一体としてリンクしていると考えるものである。
 従って、次の事項について質問する。

一 交換公文について
 1 問題は、一九八八年十一月に日米双方で交わされた政府間合意「交換公文」のあいまいさを指摘されているのではないのか。
 2 交換公文の見直しはないと理解してよいのか。
 3 もし交換公文の見直しはないということであれば、新たな政府間の取決めが必要となるのか。
 4 了解覚書について、米国では議会に公開されているにもかかわらず我が国においては非公開となっている。情報公開原則に基づき日米間のFSXの取決めである了解覚書と細目等についてオープンにすべきではないのか。
二 FSXの内容について
 1 FSXの開発に要する総費用・所要期間及び年度別予算の額はどう計画されているか。
 2 FSXは単価五一億五、〇〇〇万円で一三〇機生産されると伝えられるが、その通りであるか。その生産計画を年度別に明らかにされたい。
 3 FSXのコンピューター・プログラムにインプットされる「仮想敵機」「仮想敵ミサイル」のデータの入手はFSXの役割りを果たす上で大事なことと思うが、その「仮想敵国」の情報は我が国独自で収集できるか。
 4 FSXの目標はどういう様に設定しているのか。どこまでの性能のものをつくるのか。対アメリカ、対ソ連と比較して、また、日本の従来のものに比べての戦闘能力、攻撃力などの比較はどうか。
 5 日米の高度技術と膨大な国家予算がそそぎ込まれるこのFSX共同研究計画の目的は、我が国の国防政策上どのような位置づけとなるか。
 6 また、FSXは専守防衛の枠内であるといえるのか答弁されたい。
三 日米の争点について
 1 米側の修正条件は、@米のF16の技術ソフト情報の民間転用における歯止め、A新技術の対米技術移転の保障措置、B生産段階でのワークシェアの具体的な見直し、ということであると理解してよいのか。
 2 日米の争点であった生産段階の米側分担率について、松永駐米大使が「三五 ― 四五%を考慮して対応する」との書簡を出す妥協案で日米両国が合意しようとした時、ブッシュ大統領は、「日本側の一点のくもりもない保障」。つまり「四〇%」の数字を政府間合意の正式文書に明記することを求めたといわれているが、協議過程においてそのような事実があったのかどうか明確にされたい。
 3 FSXの生産分担を米国がもつ場合、その生産機を国際紛争地域の第三国に輸出できるよう、米国が合意の取決めを我が国に求める場合、どのように対応するのか。
 4 プレストウイッツ前商務省審議官が、「国家安全保障会議(NSC)に、FSX問題で商務省、通商代表部が加わったことは米国はこれまで分離されてきた経済と安全保障が結び付いたということだ」と述べていることでも明らかなように、ブッシュ政権は「経済と安全保障の一体化」という政策転換をしたといわれている。政府はこの点、どう分析し認識しているか。また今回の対応について、今後の対応について考え方を新しくする必要はないか。
四 技術戦略問題について
 1 米側は軍事と産業経済界が一体となってこうした問題を浮上させてきた。いわゆる「産業競争力戦略」というカード、そしてハイテクにおける「軍事競争力戦略」という二枚のカードによる対応であると思うが、日本政府の認識はこの点どう考えているのか、示されたい。
 2 米国と欧州各国の間では、汎用高度技術の対外流出などを規制する『産業安全保障協定』が結ばれているが、日本との間だけには結ばれていないといわれる。
   フランス企業がフェアチャイルド社を買収しても文句をいわない米国が、日本企業による買収を拒絶するのはそのためか。FSXの問題は、この「協定」とも関係するのではないか。
 3 この『産業安全保障協定』を日本が結んでいないことが、「信頼できない国」としてバッシングされているという一部の指摘があるが、その通りか。
 4 我が国が「スパイ防止法の制定をせよ」という強硬論まで出てきたが、そのつもりは当然ないと理解してよいのか。
 5 ココムにおける西側から東側への技術移転、SDIにおける技術交流、そして今回のFSX問題などすべてハイテク技術摩擦に関わることと思うが、我が国における対外的技術移転対応の基本原則及び政策を示されたい。

 右質問する。



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