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平成元年十二月十四日提出
質問第二〇号

 関西国際空港建設等に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  平成元年十二月十四日

提出者  坂井弘一

          衆議院議長 田村 元 殿




関西国際空港建設等に関する質問主意書


 平成五年春に開港する関西国際空港は、世界に開かれた我が国初の二十四時間空港として関西のみならず我が国の玄関空港として熱い期待が寄せられている。関西地域は首都圏と並んで、我が国の全国的、国際的中枢拠点の役割を果たすことが要請されており、これにこたえるために、国際的機能強化、関西と他の地方を結ぶ交通網、情報網等の整備が強く求められているところである。
 よって、次の事項について答えられたい。

一 平成元年三月、和歌山県議会で、「(関西国際空港が)国内・国際の基幹空港としての役割を果たしていくには、現在の滑走路一本の一期計画では不十分であり、当初の航空審議会答申に基づく全体構想の実現が是非とも必要である。よって、政府においては、関西国際空港全体構想推進のための調査を早期に完了し、第六次空港整備五か年計画において、関西国際空港全体計画を位置付け、その早期実現が図られるよう強く要望する。」との関西国際空港全体構想の早期実現に関する要望決議がなされている。
 1 関西国際空港が世界第一級の空港機能を十二分に発揮するためには、全体構想の早期実現が是非とも必要であると考えるが、政府の見解を伺いたい。
 2 平成三年度から始まる第六次空港整備五か年計画において、関西国際空港の全体計画を位置付けるべきであると考えるがどうか。
二 平成元年六月と九月の和歌山県議会で仮谷知事は、大阪国際空港の存廃問題については、昭和四十九年の航空審議会答申(「大阪国際空港の廃止を前提として」)に基づいて対応されるべきであり、「大阪国際空港の存続が、関西国際空港の国内便確保、全体計画実現に影響を与えるものとなれば、関西国際空港の関係府県として毅然たる態度で臨まなければならないと考えている。」との大阪国際空港存続に強い懸念を表明している。また、本年七月、和歌山県議会において、「大阪国際空港廃止に関する要望決議」がなされている。この和歌山県議会での大阪国際空港存廃問題の議論や、大阪国際空港廃止に関する要望決議についてどのように対処される考えなのか。明確に答えられたい。
三 関西国際空港は、国際線・国内線併用の空港として計画されている。空港機能を十二分に発揮するためには、関西国際空港の国内線便数枠の大幅確保が極めて重要である。
  関西国際空港の国内線便数枠を大幅に確保すべきであると考えるがどうか。
四 関西国際空港の一期工事計画の中には空港に通じる道路(架橋)は北ルート一本であるが、将来の交通量、警備、救急対策、災害等を考慮し、また、空港が周辺地域に及ぼす経済の波及効果を考えるとき、さらに南ルートの道路(架橋)をつくるべきであると考えるがどうか。
五 和歌山県は大阪府の分水要請に対し、当面約4m/Sを上限として紀ノ川分水に同意した。
  昭和六十一年十一月二十六日の衆議院建設委員会で、私の質問(紀ノ川の水を関西新空港関連用水に充てることになった経緯について)に、厚生省は、「紀ノ川大ぜきで、あるいはその上流のダムによる分も含めての話もあろうかと存じますけれども、紀ノ川から出る新たな利水部分につきましては関西新空港の開港に伴う水道需要の増大を賄うための用水として充てたいということで話し合いをしておると聞いております。」と答弁されている。
 1 大阪府(関西新空港関連を含む)への分水は、紀ノ川大堰、紀伊丹生川ダム等の水資源開発施設の設置を前提としたものであると考えるがどうか。
 2 紀ノ川大堰、紀伊丹生川ダム等の建設によって、新たに生みだされる紀ノ川の新規開発水量はどのくらいか明らかにされたい。
六 昭和六十一年十一月二十六日の衆議院建設委員会で、私の質問(ダムや河口堰等の水資源開発は、水系の自然破壊を招く恐れがある。)に、建設省は、「万が一影響が出た場合も想定いたしまして、学識経験者等の御意見を聞きながら調査をし、かつ漁業者と調整を図ってダム建設を、あるいはせきの建設を進めていきたい」と答弁されている。
 1 紀ノ川大堰建設に伴う漁業補償について、具体的にどのような対策を講じる考えなのか。明確に答えられたい。尚、現在、紀ノ川河口部付近で農業地下水塩水化問題が起きているが、紀ノ川大堰建設との関連を問う。
 2 紀伊丹生川ダム建設に対して、川の水の濁りや水系の自然環境を破壊する、生活権益を覆す等の理由で地域住民の中から建設反対の声が上がっている。当該ダムの建設については、生活権益を守り、環境への影響についての調査を踏まえ、地域住民等の意見を十分聴取し、住民合意の上、進めるべきであると考えるが、政府の見解を伺いたい。

 右質問する。





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