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平成五年十月十九日提出
質問第一号

低用量ピルに関する質問主意書

提出者  横光克彦




低用量ピルに関する質問主意書


 昨年の始めに、わが国でも認可が確実視されていた経口避妊薬(ピル)に対して承認するとコンドームの使用が減りエイズの蔓延を招きかねないとの恐れから、中央薬事審議会は「継続審議」の名のもとに未承認のまま一年以上が経過し、未だ承認の目処もたっていないと漏れ聞くに及んでいる。このままでは女性の保健向上を妨げるものなど幾多の問題を残すことになるので対策は緊急を要すると考える。
 従って次の事項について質問する。

一 中央薬事審議会に関する件
 1 確実性と安全性の高い「低用量ピル」としての臨床的評価は既に三年を経過し終わっていると聞くがその審議状況はどうなっているのか。また、その承認の見通し時期はいつ頃か。
 2 未だ審議中ならばその問題点はなにか。
   冒頭に述べたごとく、エイズに関連したものなのか。
 3 ピルの早期認可を求めて、本年五月十二日に日本産科婦人科学会、日本母性保護医協会、日本家族計画協会、日本家族計画連盟の四団体が厚生大臣に要望書を提出しているがどのように対応されているのか。
二 エイズと避妊に関する件
 1 エイズと避妊は別問題ではないのか。
 2 エイズ予防にコンドームは最適であるが、避妊法として最適なものといえるのか。
 3 避妊法としてピルを主に用いている国では、コンドームはエイズ予防としてすでに理解されているが、コンドームが避妊の主流となっている日本でも、コンドームのエイズ予防としての認識に基づく「正しい使用法」の啓蒙が先決ではないか。
 4 日本以外でエイズ問題によりピルを中止するなど制限した国はあるか。
 5 エイズは全人的問題として取り上げ、「ノーセックス」または「ステディセックス」「セーフセックス」の徹底が重要である。避妊としてコンドームの避妊効果はピルに劣る。勿論コンドームは男性の協力が不可欠である。
   女性自ら選択しうる信頼性の高い避妊法が望まれるが、そのようなものがわが国において現存していると思われるか。
三 人工妊娠中絶に関する件
 1 既婚女性で三〇%が中絶経験を持ち、その内四〇%は二回以上の経験者である。また、平成三年に四三万六千人の新たな生命が摘まれている事実がある。
   日本人女性は「望まない妊娠」を回避する最良の選択肢を持ち合わせていないのではないか。
   また、二〇歳以下の中絶件数増加傾向を把握されていると思われるがどうか。
 2 人工妊娠中絶は女性が一方的に心身両面のダメージを受けることとなるが、この点をどう考えるか。
四 避妊としてのピルに関する件
 1 低用量ピルの治験に参加した女性は、その後どのような避妊法を行っているのか把握されているのか。
 2 中高用量のホルモン配合剤をピルとして約二〇万人以上の女性が服用しているが、安全性の点からこの事実を放置しておいて良いのか。
 3 ピルを服用することによってエイズの母子感染を予防することができる。日本ではすでに母子感染の報告が二件ある。この点どのように考えるか。
 4 国際交流がさかんな状況下で世界で広く使用されているピルに対し、昔のような鎖国施策を取ることは諸外国から日本独特の「閉鎖性」と映るがこの点をどう考えるか。
 5 ピルは医師の処方によるもので、その際エイズの問題とコンドームの意義を直接服用者に説明出来るものと考えるがどうか。

 右質問する。



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