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平成八年六月十九日提出
質問第三五号

肺血栓症対策に関する質問主意書

提出者  枝野幸男




肺血栓症対策に関する質問主意書


 死にも至る肺血栓症の原因のひとつに下腿部等の外傷、骨折などがある。一般にはまだあまりなじみがないが、交通事故などによる軽度の外傷によっても起因し、本人・家族等にとってもまったく予期せず突然死に至るたいへんおそろしい病気である。しかし、きちんとした早期検査、予防治療によって相当程度助かるものとされている。よって、国としての現状把握、対策等について以下のとおり質問する。

一 肺血栓症の現状について
 1 食生活の変化等により増加しているともいわれる肺血栓症の現状についてどのように認識しているか。特に、比較的軽度な外傷などによっても起因する肺血栓症により瞬間死・突然死に至るようなケースもあることを認識しているか。
 2 この病気に関する国としての調査・研究はあるか。あるとすれば、どのようなものか。ないとすれば、今後行うべきと考えるがどうか。
 3 そうした研究成果の医療機関、医師等への伝達はどのように行われているのか。すべての医師に確実にそうした情報を伝達すべきと考えるがどうか。
二 下腿部外傷等による肺血栓症の早期検査・予防等について
 1 下腿部外傷等による肺血栓症を予防するために、一般的にどのような検査、処置を行うことが期待されているのか。血液凝固を抑制するアンチトロビンIII(ATIII)の測定と補充が必要と考えられるがどうか。
 2 このような予防措置が必要であるとの認識は医者、医療機関が当然もつべきものと考えるがどうか。
 3 現状においてこうした認識が十分であると考えるか。医療機関の規模、医者の情報収集努力などによる認識の差が生じているおそれはないか。
 4 もし、こうした認識が十分でない可能性もあるとすれば、どのような対策が考えられるか。基本的に診療行為は医師の責任に基づく行為ではあるが、この病気が死に至る重篤なものであること、最近増加傾向にあるといわれていることなどに鑑み、国としても医師会、自治体等への積極的な情報提供、一般へのPRなどできる限りの対策を講じるべきと考えるがどうか。
 5 ATIII検査等の必要性の認識とともに自動分析器、検査技師等の検査体制の整備が必要であると考える。検査体制の現状および今後の整備についてどのように認識しているか。
 6 各病院が独自に検査体制を充実させる努力をするのはもちろんだが、検査体制の整った病院とそうでない病院の連携等を行政としても指導すべきと考えるがどうか。
 7 消防における下腿損傷者等の搬送の際の病院の選択にもこうした観点をとりいれる必要があると考えるがどうか。

 右質問する。





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