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平成九年六月十七日提出
質問第三〇号

愛知万博開催に関する質問主意書

提出者  枝野幸男




愛知万博開催に関する質問主意書


 二〇〇五年の万博開催地が愛知県に決定したとのことであるが、財政危機の中、政府はその財源についてどのように考えているのか。閣議決定されたばかりの「財政構造改革の推進方策」との関係はどのようになっているのか大きな疑問がある。また、従来より開催予定地の自然破壊へも大きな懸念がある。
 したがって、次の事項について質問する。

一 愛知万博開催に要する費用について
 (一) 総額いくらくらいと想定しているのか。また、その内国費の負担はどれくらいになると想定しているのか。
 (二) 想定している場合、その算定根拠は何か。算定できていないとすれば、このような大規模プロジェクト開催を、予算の裏付けもなく、国際的に誘致した責任をどう考えるか。
 (三) 九十五年十二月十九日の閣議決定によると、「会場建設費は極力圧縮」とあるが、どのような概算から極力圧縮するのか。極力圧縮できたかどうかの判断は誰がどのように行うのか。
 (四) 同閣議決定において、国が会場建設費の約三分の一をも負担することとなっているのはいかなる根拠によるのか。
 (五) 同閣議決定によると「会場運営費は、入場料等で賄い、国庫によるいかなる負担も助成も行わない」とのことだが、この方針に変更はないか。変更ないとすると、もし赤字が出た場合はどうするのか。
 (六) 交通インフラ整備など、万博に付随・関連する公共事業には、いくらくらいかかると想定しているか。一兆円規模との報道もあるが、事実か。その内、国費が使われる部分はどのような部分で、どれくらいの金額が想定されるのか。
 (七) 同閣議決定には「通常の公共事業費の中での適切な配分により対処」「新たな特別の財政措置は講じない」とされているが、この方針に変更はないか。
二 愛知万博に要する費用と「財政構造改革の推進方策」との関係について
 (一) 「財政構造改革の推進方策」の中で愛知万博開催に関連する費用と関係する記述はどこか。
 (二) 同方策に述べられた「一切の聖域なし」とされる歳出の改革と縮減の対象にこの万博の費用は当然含まれると考えるがどうか。
 (三) 同方策の趣旨に鑑み、九十五年の閣議決定からふみこんで、どのような財政的配慮が必要になると考えるか。
三 いずれにしても、現下の財政危機において、こうした新たな多大な出費は、たとえその効果が大きなものであっても、厳に抑制すべきものと考えるが、内閣はどう考えるか。
四 万博開催予定地は「海上の森」と呼ばれる貴重な動植物に恵まれた豊かな里山である。この森を切り開く万博は、本国会で制定された「環境影響評価法」の評価対象か。評価対象でないとするとその理由は何か。
五 法改正によりアセス法の対象に含める、もしくはアセス法と同様以上に厳しい手続きの環境影響評価を行うべきと考えるが、検討できないか。アセス法と同様以上の手続きをとれないとすると、その理由は何か。
六 このアセスにおいては、開催反対派を含む、幅広い住民の声を聞くべきと考えるが、どうか。
七 財政事情、環境アセスなど様々な見地から検討した場合、場合によっては、中止・候補地返上、開催地変更、規模縮小など様々な選択肢を検討することもありうると考えるがどうか。この内、選択肢となりえないものはあるか。あるとすれば、開催まで八年もある事業に対し、こうした選択肢をとりえないと決めつける理由は何か。
八 前問のような選択肢をとりうるとすれば、いつ頃までにこのような決定を行えば、対外的な影響を最小限にできると考えるか。

 右質問する。





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