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平成十二年四月十一日提出
質問第一九号

国の危機管理と国民の知る権利、情報公開に関する質問主意書

提出者  川端達夫




国の危機管理と国民の知る権利、情報公開に関する質問主意書


 小渕前総理が病に倒れられて以降、森新総理が誕生するまでの間の、わが国の危機管理と主権者たる国民への情報公開は決して満足のいくものではなかった。そのことが今日に至って、大変、深刻かつ重大な疑念を国民に植え付けることとなった。この点に関する対策は、緊急を要すると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 小渕前総理が入院されてから、青木官房長官の記者会見が行われ、小渕前総理の入院が発表されるまで二二時間もの時間を要したのはなぜか。
二 青木官房長官は記者会見の中で、小渕前総理が昏睡状態に陥ったのは四月二日の午後八時過ぎと発表した。その時点で内閣総理大臣臨時代理を任命せずに、翌三日の午前九時まで内閣総理大臣臨時代理をおかなかったのはなぜか。
  憲法第七十条の趣旨から考えれば、小渕前総理が昏睡状態に陥った時点で、速やかに内閣総理大臣臨時代理を任命すべきであり、内閣総理大臣臨時代理選任までに生じた“総理不在”の事態は、わが国と国民にとって重大な危機であり、あってはならない“政治の空白”と考えるが、どのように対処された結果、このような事態に至ったのか。事実関係を明白にしていただきたい。
三 あわせて、その責任について、内閣としてどのように考えておられるか。明らかにしていただきたい。
四 当初、青木官房長官は四月二日の午後七時頃に病院で小渕総理と面会した際に、「検査結果によっては、有珠山の噴火対策など一刻もゆるがせにできない状態にあるので検査の結果によっては私が臨時代理の任にあたるように言われた。」と、総理から直接、内閣総理大臣臨時代理に就任するよう指示を受けたと記者会見で述べていたが、四月十日に行われた衆議院本会議での答弁では、「有珠山の噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼む旨指示をうけました。」と変わっている。ことは重大である。更に十日夕の会見では、「『何かあったらよろしく頼む』ということだった。病人相手に万一の場合の臨時代理の話をするものではない。そういう風に理解したということだ」と更に発言を変えた。発言が変わった理由を明らかにしていただきたい。
五 青木官房長官は四月十日の記者会見で四月二日に小渕前総理と面会した際、前総理の脳の断面写真で「右側がかなり白くなっていた」、と常識的に考えて、前総理が危険な状態であったことを明らかにしているが、このことを一週間も経過してから明らかにした理由はなぜか。
六 本日に至るまで青木官房長官からの小渕前総理の病状報告はあるが、専門家である医師団の報告はまったくない。国民は小渕前総理の病状を心配しており、公人として一国の代表者であった前総理の病状を知る権利があると考える。ご家族のご意向もあるので、前総理が現職であった時点の正確な病状については速やかに医師団から明らかにさせるべきと考えるが、いかがか。
七 最後に、この貴重な経験を生かし、森新総理は本来ならば直ちに内閣総理大臣臨時代理を指名すべきであるが、今日に至るまで指名したとの報告はない。重大な国家の危機管理の経験が全く生かされていない。理由はなぜか。

 右質問する。





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