答弁本文情報
昭和二十三年六月二十二日答弁第一〇号
(質問の 一三)
衆甲第三二号
昭和二十三年六月二十二日
内閣総理大臣 芦田 均
衆議院議長 松岡駒吉 殿
衆議院議員山口武秀君提出町村農地委員会の不法行爲に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員山口武秀君提出町村農地委員会の不法行爲に関する質問に対する答弁書
一 農地調整法第九條第三項の取扱については、特に留意し、改正法律施行以來巡回講演、農地委員・書記講習会、農地相談所、ポスター、ラジオ等によつて趣旨の普及に努めるとともに、農地委員会の会議には極力係官が出席して指導いたしている。又陳情、投書、農地改革完遂調査等により疑義ある農地委員会については、特別の調査、指導を行い、不法行爲のないよう指導いたしている。
二 常に農地改革の趣旨に副わない運営を行い、農地改革を阻害しているが如き農地委員会は、縣農地委員会の請求により解散を行うべきであるが、具体的に御指摘の二農地委員会については至急縣農地委員会とも連絡し実情調査の上決定いたしたい。
三 農地改革の完遂を期するため、農地改革完遂調査、農地台帳等によつて昭和二十年十一月二十三日以後に返還のあつた小作地については充分調査を行うとともに投書、陳情等によつて調査し、遡及買收の徹底を図るとともに、保有面積の範囲内の在村地主の小作地の不当取上げについては昭和二十二年法律第二百四十号附則第三條により耕作権の回復を行うよう指示しているし、運営上不適正な農地委員会の指導については、縣農地委員会、縣農地部等が緊密に連絡して匡正につとめておるのであるが、なお、その趣旨の徹底を図る考えである。