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答弁本文情報

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昭和二十四年十一月二十九日
答弁第五六号
(質問の 五六)

  内閣衆甲第一二二号
     昭和二十四年十一月二十九日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員石野久男君提出電力制限に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員石野久男君提出電力制限に関する質問に対する答弁書



 本年十月二十五日附通商産業省、経済安定本部告示第一号は、電力需要が点灯時の発電力を上廻つたため供給側において電力の緊急しや断を行わざるを得なかつた事態に対し、電力需給の均衡を保持して緊急停電を防止するため点灯時の産業用動力を停止すべく採られた措置である。
 しかして深夜間以外の時間、特に点灯時に需要が上廻るのは、深夜に使用せらるべき余剩特配電力の一部が深夜以外の時間に使用せられたり、余剩特配が当然あるものとして、これを消化し得る如く、工場の操業上の都合により、基本割当電力量の使い方を深夜において引下げ、深夜以外の時間に尖頭負荷が上昇するようにしている工場もあつて、これらが点灯時の尖頭負荷を著しく高める原因をなしている。従つて余剩特配電力が点灯時に影響しないよう使用されていれば、特配を停止する必要はないのであるが、そのようなことは必ずしも全面的には守られていなかつたため、遺憾ながら閣議決定の停電防止諸施策の一つとして、停電の絶滅が確認せられるまでは、差当り特配の全面停止を採らざるを得なかつたのである。しかしながら、十一月十五日に至つて出水状況が好転したので、電力使用状況につき監視可能の工場を指定し、緊急しや断の生ぜざる限り余剩電力の特配を認めることとし、その旨各通商産業局に通知してあり、当該工場もこれが指定がなされているのであるが、出水状況も良好でなく停電防止の立前上量的には少量にとどまつたものである。
 なお、関東配電会社所属日立火力発電所の稼動については、設備の関係もあり全稼動は困難であるが、極力稼動を促進いたしたい。

 右答弁する。




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