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答弁本文情報

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昭和二十五年一月二十四日受領
答弁第一五号
(質問の 一五)

  内閣衆甲第二号
     昭和二十五年一月二十四日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員並木芳雄君提出造船に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員並木芳雄君提出造船に関する質問に対する答弁書



一 昭和二十四年度新造船約三〇万G/T建造に伴う対日援助資金の融資手続が遅延し、いまだ完了を見ざることは遺憾であるが、本年二月中には全部融資許可を得るよう目下万全の措置を講じている。
  なお、昭和二十五年度第六次造船計画については、目下政府内部において検討中であり、その実施に万全を期する考えである。

二 造船施設の稼動率及び作業過程の非能率は、船価高の有力な原因の一つとなり、船舶の輸出伸長に、海上運賃に惡影響を與えている。これがため、政府においては流れ作業方式の取り入れ、工作機械の更新等を行い、工費の切下げに寄與するよう指導し、且つこれに見合う資金の確保については事情の許す限り特別の措置を講ずる方針である。

三 対英貿易尻決済のため英国中古船購入も一時問題になつたが

(1) 現在着工中の第五次造船計画四二隻、約二七万五千G/Tの建造及び二A型船舶二九隻、約二〇万G/Tの改造により、昭和二十五年末には約八〇万G/Tの外洋適格船を保有するに至ること。
(2) 日本船舶に加えられている就航区域の制限がいまだ撤廃せられざるとともに、国際的荷動きがいま急激に増加するとは考えられざること。

 等の事情を考え合せ、目下愼重検討中である。

四 米国ラウントリー会社と日本側数社と提携して日米合弁会社を設立し、五〇隻、五〇万D/W裸用船契約を行う計画について日本政府の意見を求めて来たが、前記の国内的国際的事情もあり、目下検討中である。なお、最近における国際的動向として世界各国は優秀経済船の建造に意を用い船質改善に努力している現状に照し、政府においても今後の邦船の国際的競争力を考え、これに対応する措置をとつてゆく方針である。

 右答弁する。




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