衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和二十五年二月二十八日受領
答弁第四四号
(質問の 四四)

  内閣衆質第二九号
     昭和二十五年二月二十八日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員(注)田甚太(注)君提出配給米の精白度等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)田甚太(注)君提出配給米の精白度等に関する質問に対する答弁書



一 配給米の品質の保持については、かねてより規定歩留の嚴守方を食糧配給公団に指示し、又食糧検査官による精米検査もまた嚴正に実施し来つたのであるが、昨年十一月、検査要項を改訂して、検査の計画化とその嚴正なる実施を図るとともに、更に昨年十二月各食糧事務所長及び食糧配給公団に対し、公団加工精米の品質保持について、搗精計画の合理化、検査の計画的実施、規格表の掲示、標準品の展示、精米所の施設改善の指導等の措置を通達する等、指導に留意しているのであるが、御指摘の事実のないよう今後とも指導に努めたい考えである。
  公団の精米設備を農業団体に貸與し、農民に精米供出を認めることは、次に掲げる理由により、目下のところ困難である。

 1 現在端境期における米食率を維持するため、凍結米制度を実施し、冬期に相当量の米を貯蔵して端境期に放出する措置を講じているのであるが、この制度を実施するためには貯蔵の適正より見て、玄米を確保し、これを逐次搗精配給する操作が必要とせられること。
 2 米食率の地域的平均化を図るため、早期に相当大量の米の県間搬出入を実施しているのであるが、この操作を円滑に実施するためには早期に玄米で供出せしめる必要があること。

二 精米供出の問題は、農村における米糠の要求に基くものであり、政府においても可能な限度において一部これを認めて来たところである。
  しかして供出米は早期にこれを確保し、需給操作の円滑を期するためと保管管理の都合上あるいは米糠の公正なる配分等の観点から、極力玄米をもつて供出するよう指導している次第である。

三 昨年中食糧公団従業員が米麦の横領、横流し等によつて検挙された数

関係人員及びその数量の概略


四 現在の食糧配給の需給操作では、検査当時においては、そのものが県内消費に充当されるものか、県外に搬出されるものかということは判定できないことと、県内消費に充てられるものについても、馬車、トラツク、貨車等数段階にわたり運搬具を異にして取扱われるものもあり、従つて規定の正味重量を確保するためには現行包裝、荷造の程度は必要である。
  昭和二十四年産米穀の包裝費については、原料稻藁のパリテイ改訂に伴う値上りによる藁工品の価格改訂に準じて改訂され、かがり縄及び縛縄については、新価格により算出し、且つ米穀包裝労務費を含めてあり、古俵については農家が購入してからの運賃等を含めてあるので、平均的に妥当な包裝代である。
  なお裸供出では、買入に当つて数量の確認、等級の決定上に支障を来し、なお現在の倉庫設備、運搬具等の関係より買入後の貯蔵、保管、運搬その他取扱上種々の支障を来すので裸供出を認める意思はない。

  右答弁する。




経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.