答弁本文情報
昭和二十五年三月三日受領答弁第四九号
(質問の 四九)
内閣衆質第三六号
昭和二十五年三月三日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員並木芳雄君提出アンゴラ兎の飼育振興に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員並木芳雄君提出アンゴラ兎の飼育振興に関する質問に対する答弁書
一 アンゴラ兎の飼育振興に関する根本方針
アンゴラ兎毛の輸出品としての重要性にかんがみ兎毛の増産並びに輸出の促進をはかるとともに衣料資源)動物蛋白食料及び自給肥料の増産をはかるため主として農家の副業として飼育を奬励する。
二 具体策について
1 小規模の模範的種兎場設置
模範的種兎場を数多く設置することは予算其の他の関係上実現困難のため長野、兵庫の両国立種畜牧場の養兎施設を充実し積極的に改良繁殖を行い優良種兎を分讓する。
2 英国ローヤル系の輸入
国内アンゴラ兎の現状にかんがみ血液更新、品種改良のため優良種兎輸入の必要を認め本年度において「カナダ系ローヤルアンゴラ」種兎(四三五頭)の輸入を計画し三月中旬到着の予定で目下受入準備を進めている。
なお二十五年度においては右カナダ系到着の結果を見て更に英国系の輸入も計画したいと思つている。
なお此の種、種兎の価格は非常に高価であるため国庫補助等助成施設が望ましいと考えられるが現在此の種の国庫補助の制度はとられていないので特にアンゴラ兎についてのみ此の種の措置をとることは適当でないと考える。
3 低利融資の措置及び減免税の措置
低利融資は二十三年度においては農林漁業復興資金で農業協同組合に又引揚者には同特別融資で夫々アンゴラ兎飼育施設資金に融資の措置を講じたが、二十四年度以降は遺憾ながら低利融資の途がない。今後融資については努力したい。
なお減免税の措置は目下考えていない。