答弁本文情報
昭和二十五年七月三十一日受領答弁第四九号
(質問の 四九)
内閣衆質第四九号
昭和二十五年七月三十一日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員浦口鉄男君提出元号問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員浦口鉄男君提出元号問題に関する質問に対する答弁書
一 元号の問題について、参議院文部委員会の專門委員によつて研究中ということは承知しているが、その進行状態については、政府は関知していない。
二 新憲法の下において「元号」に関する明確な法的規定の存しないことは事実であるが、この故に直ちにこれを廃止すべきものとは考えない。
元号の使用は、長い歴史をもち国民感情にも深く根ざしていると考えられるので、その廃止又は変更については特に愼重な考慮を要する。政府においても充分研究したいと考えている。
三 元号の存続廃止はいずれにしても、終局的には国会の意思により法律をもつて定められることが最も適当と考えるが、その際世論を充分尊重して決定されるべきは当然である。いわゆる国民投票を実施することは難しいと思うが、世論調査その他適当な方法によつて、世論の存するところは充分は握してこれを重要な資料とすべきものと考える。
右答弁する。