答弁本文情報
昭和二十五年十二月二日受領答弁第一五号
(質問の 一五)
内閣衆質第一五号
昭和二十五年十二月二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員山口武秀君提出地方税の賦課徴收に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員山口武秀君提出地方税の賦課徴收に関する質問に対する答弁書
茨城県県税條例は、昭和二十五年九月一日公布施行せられ、事業税については昭和二十五年度分から適用せられるのであるが、同條例第百十二條は、事業税の課税標準額は「地方事務所長が、納税義務者の申告により申告がないとき又は申告を不相当と認めるときはその調査に基いて、これを決定する。」と規定せられており、申告又は調査に基いて決定せられるのであるから、申告義務の発生しない以前において申告のないものとして調査に基き賦課処分をすることは、瑕疵ある行政行為というべく、又同第百二條において申告期限を九月十日と規定してあるにもかかわらず、その期限の利益を奪つて当該期限以前において、申告のないものとして調査に基き賦課処分をすることは、同じく瑕疵ある行政行為というを免れない。従つて事例の如き事態を生じたことは誠に遺憾であり、政府としては既にこの件に関して是正するよう指示したのであるが、今後ともかかる事態の生じないよう充分の指導を行いたいと考える。
右答弁する。