答弁本文情報
昭和二十五年十二月二日受領答弁第二七号
(質問の 二七)
内閣衆質第二七号
昭和二十五年十二月二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員江崎一治君提出滋賀県安土町等における逆水工事に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員江崎一治君提出滋賀県安土町等における逆水工事に関する質問に対する答弁書
本件は、昭和十五年かん害防止農業水利事業として補助採択し、以来今日まで継続施行中の滋賀県営事業である。
一 不正事実と思料される件としては、安土村外五箇村農業水利事業所長内堀善二が、昭和二十三年工事請負人小杉栄から金五万円及び洋服地一着並びにウイスキー一本の贈與を受けたとの理由で昭和二十五年三月大津検察庁に起訴された件があるが、本件については目下裁判所に繋属中であり、被告はその事実を否認している。
二 県は本事件発生に伴つて内堀所長を休職とした。
三 本件は裁判所に繋属中であるので、その原因は明確にされない。
四 この種事件の発生を防止し、国費の高率的使用を計るため、検査制度を強化し、会計経理及び工事の施工面において指導監督を嚴重に実施する考えである。
五 なお、本工事は難工事で、円滑な推進を見なかつたが遇々昭和二十四年ヘスター台風により災害を受けたため一部農民の批難を受けたことがあるが、現在においては、耕地整理組合幹部及び関係農民は協力態勢を示しつつある状態である。
右答弁する。