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答弁本文情報

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昭和二十五年十二月八日受領
答弁第六四号
(質問の 六四)

  内閣衆質第六四号
     昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員(注)田甚太(注)君提出フイリピン鉱石の輸入に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)田甚太(注)君提出フイリピン鉱石の輸入に関する質問に対する答弁書



 フイリピンからわが国に輸入されている鉱石のうち主なものは、鉄鉱石、マンガン鉱石およびクローム鉱石であるが、数量的、金額的にみて九〇パーセント以上を占める鉄鉱石について従来の輸入の経過及び今後の見透を概説すれば次の通りである。
 終戰後におけるフイリピンからの鉄鉱石の輸入については、昭和二十三年十月から同二十四年十二月に至る間において六次にわたる政府貿易による契約が締結され、契約高は六三万トンに達した。これらの鉄鉱石は、戰争の結果に起因する困難な積出作業の継続にもかかわらず、本年八月その完了をみるに至つた。他方本年当初から始められた民間貿易による買付は、まず第十四回及び第二十回の二回にわたる輸入公表により、約四五万トン、二八六万ドルが計画され、本年十月までに約一万二千トンについて出荷が行われ、残量については、来年二月までにその大部分が出荷される予定である。更にこれに続いて輸入長期買付契約の施実により、来年七−九月期までに合計五十万トン、三二五万ドルの買付が予定されている。これらの積出は、明年八月頃に完了するものと予想されている。なお、最近、七−九月期において、約二〇万トン、一三〇万ドルの長期予算枠の追加が認められ、近く公表される予定である。明年度におけるわが国の鉄鉱石の輸入所要量は、四〇〇万トンを下らないものと予想される。これがためには、マレー、インドおよびその他ドル地域に多量を期待しなければならないが、それでもなおフイリピンに最少限一〇〇万トンを依存しなければならず、これが確保にわが国としてもあらゆる努力を拂うべきであり、対策の如何によつては、二〇〇万トン出鉱を期待することも可能であることは、戰前の記録が明確に示しているところである。

 右答弁する。




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