答弁本文情報
昭和二十五年十二月二十三日受領答弁第一一号
(質問の 一一)
内閣衆質第一一号
昭和二十五年十二月二十三日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出ゴムの輸出入等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出ゴムの輸出入等に関する質問に対する答弁書
一 輸入について
本年一月より十月までの地域別の生ゴム輸入数量は、約四〇、〇〇〇トンに達している。
買付価格は、海外相場の変動に伴つて多大の変化があつた。生ゴムの海外相場は、本年初頭以来逐次上昇し、特に朝鮮動乱ぼつ発以後は予想外の暴騰を示し、現在は一ポンド当六十仙(一トン当約四十八万円)であり、日々の騰落が極めて激しい状況である。
本年一月 ― 十月の生ゴム消費は、製品別に見ると左の通りである。
自動車タイヤチユーブ
自転車タイヤチユーブ
ゴム履物類
べルトホース
その他
電線
本年初頭ゴム製品の統制全廃により、生産は急激に上昇し、運輸用資材、労務用物資及び機械設備附属品として、各方面において日本経済再建に大きな寄與をなしているものと考えられる。
最近の国際情勢の影響を受け、生ゴムは、戰略物資として各国の買付の対象物資となり、その価格においても先述のごとく、海外相場の暴騰を示しており、情勢が更に惡化する場合においては、今後の輸入について困難を生ずるおそれもないではない。